JP3867608B2 - 印刷用塗工紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷適性の優れた高光沢塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
顔料とそのバインダーからなる塗工層を有するコート紙は高級印刷用紙として用いられており、インク着肉均一性や塗工層強度等の印刷適性の外に塗工層表面の光沢が重要な要素である。ところで、光沢度を高めるためには通常、原紙に顔料と接着剤を有する塗工層を設けて、表面を加圧して平滑化処理したり、また、光沢度を高めるために顔料のバインダーとして使用される重合体ラテックスなどの水溶性あるいは水分散性高分子物質を多量に使用すると、塗工層強度と光沢は向上するものの、インク着肉均一性に劣る等の印刷適性が問題になることがあった。このようにコート紙においては、光沢と印刷適性の程よいバランスが得られるように、顔料や接着剤の種類及び配合、塗料の塗布量や平滑処理の程度などが決定されているが、印刷適性のよい高光沢紙を得るにはさらに別の技術が必要とされている。印刷用塗工紙の光沢度は一般に、微塗工紙、コート紙、アート紙、スーパーアート紙、キャストコート紙の順で高くなり、本発明でいう高光沢とはスーパーアート紙と同等か、あるいはそれ以上の光沢度を指し、従って高光沢紙とはスーパーアート紙以上の光沢度を有する印刷用塗工紙の意味で用いる。
【0003】
高光沢紙の製造に関しては従来より、キャストコーターによる方法がある。この方法は、顔料及びバインダーよりなる湿潤塗工層を鏡面仕上げのキャストドラムに圧接して加熱乾燥する方法で、一般のアート紙、コート紙あるいは微塗工紙の製造速度より数段遅いという問題点がある。
【0004】
また、キャストドラムによらず、加熱カレンダーを利用する方法が知られている。例えば、特開昭56−68188号公報、特公昭64−10638号公報、特公昭64−11758号公報には、顔料と重合体ラテックスあるいは水溶性高分子樹脂とを混合塗布乾燥した塗工層を加熱カレンダー処理する方法が開示されている。これらは、支持体上にガラス転移温度が5℃あるいは38℃以上の重合体ラテックスを塗布し、ついで、この塗布層を、塗布層の温度が、使用するラテックスのガラス転移温度より高い温度になるように加熱温度を設定した加熱カレンダーで処理する。この方法は簡便な方法であり、生産性も良く、通常のコート紙の製造には適しているが、光沢という点では不十分であり、キャスト塗工紙はもちろんスーパーアート紙以上とすることはできず、キャスト塗工紙に匹敵する光沢を得ることはできない。
【0005】
本発明者らは、特開平3−167396号公報、特開平8−13390号公報に示したように、支持体上に塗工層を設けた基材の顔料塗工層上に二次転移温度80℃以上の熱可塑性重合体(熱可塑性を示す重合体あるいは共重合体からなるエマルジョン)表面層を有する印刷用塗工紙を得ることにより、平滑化処理を行うことなくコート紙並の光沢が得られ、また、インク吸収性、表面強度などの印刷適性も優れ、更に、重合体ラテックスの二次転移温度以下の温度で表面層をカレンダー処理する方法により、スーパーアート紙以上の高光沢紙が得られ、同時に、インク吸収性、表面強度、ミスドット率等の印刷適性も実用に十分に足りるものであり、カレンダーロールへの付着もないため、生産性が高まって効率よく製造できることを見出している。しかしながら、インキの着肉むらが発生し、カレンダーロールの剥離性が不十分という問題があった。
【0006】
また、オフセット輪転(以下、オフ輪と称す)印刷の場合、印刷後熱風乾燥を行うため紙の流れ方向に波うち状のしわ(以下、ひじわと称す)が発生するという問題を抱えている。ひじわが発生すると印刷物の品質が著しく低下する。ひじわに関しては特開昭58-186700公報において原紙のパルプ繊維のフリーネスを規定することによりひじわを抑制することを提案しているが、満足するレベルには到達しない。また特開平9-291496公報では内部層間強度と巻取り水分を調整することでひじわを抑制することを提案しているが、巻取り水分は多数の要因により変動しやすくこれを調整することは製造上困難さを要求される。また印刷後の折り工程で塗工紙の表面が割れるトラブルを発生させる恐れがある。またひじわ軽減の程度も満足するレベルには到達しない。特開平11-350391公報、特開2000-45199では塗工原紙に特定のPVA(ポリビニルアルコール)を外添することが記載されている。しかしPVAは蒸煮が必要であり、粘度が非常に高いのでハンドリングあるいは操業が困難である問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような状況に鑑み、本発明の第1の目的は、白紙光沢度が高く、インキ着肉むらが発生せず、カレンダーロールの剥離性が良好な印刷用塗工紙提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた顔料塗工層上に、表面サイズ剤を含有する表面層を設けた印刷用塗工紙であり、表面サイズ剤がスチレン・アクリル系、オレフィン系、またはスチレン・マレイン酸系の共重合体の少なくとも一つから選択されたものであり、表面サイズ剤の使用量が表面層の固形分に対して50〜100重量%であることを特徴とする印刷用塗工紙を得ることにより解決された。本発明により、高白紙光沢で、インキ着肉むらが発生せず、カレンダーの剥離性が良好な印刷用塗工紙を得ることができた。これにより一定の品質を安価に製造できる製造方法を得ることができた。また、オフセット輪転印刷において、ひじわの発生を抑える印刷用塗工紙を得ることができた。本発明の表面層を設けることにより高光沢が得られる理由としては、表面サイズ剤を用いることにより、表面サイズ剤が顔料塗工層の凹部を主に埋めているため全体として表面層が光学的に平滑化され、更に、表面層の微細な空隙部分を発生しないため、紙面にインキが転移した際にインキ吸収性が均一で、後刷りのインキが転移したときに不均一に転移するトラッピングを抑えることが出来たと考えられる。また、カレンダーの剥離性については、必ずしも明らかではないが、ロールとの密着性が適度であるため、良好になると思われる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、支持体上に顔料塗工層を設けた基材の顔料塗工層上に、表面サイズ剤を含有する表面層を設けた印刷用塗工紙を得ることにより解決された。本発明により、高白紙光沢で、インキ着肉むらが発生せず、カレンダーの剥離性が良好な印刷用塗工紙を得ることができた。これにより一定の品質を安価に製造できる製造方法を得ることができた。また、オフセット輪転印刷において、ひじわの発生を抑える印刷用塗工紙を得ることができた。
本発明の表面層を設けることにより高光沢が得られる理由としては、表面サイズ剤を用いることにより、表面サイズ剤が顔料塗工層の凹部を主に埋めているため全体として表面層が光学的に平滑化され、更に、表面層の微細な空隙部分を発生しないため、紙面にインキが転移した際にインキ吸収性が均一で、後刷りのインキが転移したときに不均一に転移するトラッピングを抑えることが出来たと考えられる。また、カレンダーの剥離性については、必ずしも明らかではないが、ロールとの密着性が適度であるため、良好になると思われる。
【0010】
また、本発明の表面層を設けることにより、ひじわが抑えられる理由については、以下のように考えられる。ひじわはオフ輪印刷の熱風乾燥工程において画線部と非画線部の収縮率が異なることにより発生すると推測される。乾燥工程において紙中の水分が蒸発することにより紙の収縮が起こるが、画線部はインキ皮膜のために水分蒸発が抑制され収縮が小さくなる。これに対して塗工層の上にサイズ剤をクリアコートすると、非画線部においても水分蒸発が抑制されることになり、収縮率の差が小さくなるためにひじわが発生しにくくなると考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる基材は、所望の効果を得るために、原紙の上に顔料と接着剤を有する顔料塗工層を設けた基材でなければならない。原紙としては顔料塗工層が設けられるものであれば特に制限がなく、中質紙や上質紙、新聞紙、片艶紙、特グラビア紙などの非塗工紙を用いることができる。非塗工紙の上に顔料塗工層を設ける方法は、通常の顔料塗工紙の製造法で十分達せられるが、望まれる品質に応じて、塗料中の顔料、接着剤の種類、あるいは顔料と接着剤の量比を適宜変更して使用する。
【0012】
本発明の顔料塗工層に用いる顔料としては、従来から用いられている、カオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸、ケイ酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、プラスチックピグメントなどの有機顔料であり、単独あるいは2種以上を併用して使用することができる。
【0013】
本発明の顔料塗工層に用いる接着剤としては、従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体およびポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白の蛋白質類、酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などの通常の塗工紙用接着剤1種類以上を適宜選択して使用される。これらの接着剤は顔料100重量部あたり5〜50重量部、より好ましくは5〜25重量部程度の範囲で使用される。また、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤、印刷適性向上剤など、通常の塗工紙用塗工組成物に配合される各種助剤が適宜使用される。
【0014】
原紙上に設ける顔料塗工層は、原紙の片面あるいは両面に、単層あるいは二層以上設ける事も可能である。本発明の塗工層の塗工量は、好ましくは片面当たり2〜40g/m、より好ましくは5〜25g/mであり、更に好ましくは8〜16g/mである。
【0015】
原紙に顔料塗工層を塗工するための方法としては、2ロールサイズプレスコーターや、ゲートロールコーター、およびブレードメタリングサイズプレスコーター、およびロッドメタリングサイズプレスコーター、シムサイザー等のフィルム転写型ロールコーターや、フラデッドニップ/ブレードコーター、ジェットファウンテン/ブレードコーター、ショートドウェルタイムアプリケート式コーターの他、ブレードの替わりにグルーブドロッド、プレーンロッド等を用いたロッドメタリングコーターや、カーテンコーター、ダイコーター等の公知のコーターにより塗工することができる。
【0016】
本発明は、原紙に顔料塗工層を設けた後、この顔料塗工層上に合成樹脂系サイズ剤塗工液を上塗りして表面層とするが、上塗り前に顔料塗工層をスーパーカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダー等によって平滑化処理を行なっても良い。
【0017】
本発明において表面層に使用する表面サイズ剤は、エマルジョンタイプ、溶液タイプのものが用いられ、いずれもコータで塗工し、熱風乾燥した後は、粒子を形成しないものである。スチレン・マレイン酸系、スチレン・アクリル系、オレフィン系の表面サイズ剤を使用することができ、単独あるい併用して使用することができる。本発明のサイズ剤は、熱風乾燥やカレンダー処理を施した後には粒子形状を有しないものである。重合平均分子量としては1000〜500000のものを使用することが好ましい。特にスチレン・アクリル系サイズ剤を用いるとより高い白紙光沢度を得ることができる。表面サイズ剤の使用量は、表面層の固形分に対して50〜100重量%であり、より好ましくは70〜100重量、更に好ましくは90〜100重量%である。
【0018】
本発明では表面サイズ剤を含有する塗工液を表面層として顔料塗工層の上に塗布するが、本発明の目的を損なわない範囲で、本発明の表面層用塗工液に塗工層の表面強度を調節するための一般紙塗工用天然あるいは合成樹脂接着剤、塗工に際しての塗料の塗工適性を調節するための流動調節剤や消泡剤、カレンダーロール等のロールへの付着を減少させる離型剤、および塗工層表面を着色するための着色剤、少量の顔料などを適宜組み合わせ混合し、表面層用塗工液としてもよく、特に、表面サイズ剤と離型剤の組み合わせが好ましい。このようにして得られた表面層用塗工液を顔料塗工層の上に塗布して表面層とする。塗布量は所望の性質が得られるように適宜調節することができるが、塗工量があまり多くなると、コストが高くなるだけでなく、インク吸収性が低下しインクセットが不十分となる傾向があるため、あまり多量に塗工することは得策でなく、通常片面0.1g/m以上、好ましくは0.3〜3g/m程度の塗工量で十分である。
【0019】
表面層用塗工液の塗工は、通常紙塗工の分野で使用されるブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター、グラビヤコーター、フレキソコーター等で行なうことができる。塗工後の乾燥も、本発明の表面サイズ剤を使用する場合、何等特別な条件設定は不要であり、通常のコート紙の製造に用いられる乾燥条件で最適な表面層とすることができる。このようにして得られた印刷用塗工紙は、カレンダー処理することにより、スーパーアート紙(あるいはアート紙)以上の高光沢な印刷用塗工紙を得ることが可能である。カレンダー処理においては、通常コート紙の平滑化処理に使用されるスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー等でよく、これらを併用しても良い。本発明においては、100℃以上あるいは150℃以上のカレンダー処理温度を行っても塗工面とカレンダーロールとの離型性が良好である。
【0020】
また、本発明においては、カレンダー処理を行わなくても、グロス調の印刷用塗工紙を得ることができる。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例によって何ら制限されるものではない。尚、実施例中に示される部および%は、特に断りのない限り全て固形分重量部および固形分重量%を意味する。
(サイズ剤A)スチレン・アクリル系サイズ剤(溶液タイプ):ポリマロン−NS−15−2 荒川化学工業社製
(サイズ剤B)スチレン・アクリル系サイズ剤(エマルジョンタイプ):ポリマロン−NS−15−1 荒川化学工業社製
(サイズ剤C)オレフィン系サイズ剤(溶液タイプ):ポリマロン482S 荒川化学工業社製
(サイズ剤D)スチレン・マレイン酸系サイズ剤:K−4 ハリマ化成社製
(サイズ剤E)酸化デンプン:SK−20 日本コンスターチ製
<実施例1>
1級カオリン70部、微粒重質炭酸カルシウム30部、ゲル含量86%のスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス11部、澱粉5部を有する固形分64%のコート紙用塗工液を調製した。得られた塗工液を秤量127g/mの上質コート原紙に片面の乾燥重量が14g/mとなるように塗工速度500m/分のブレードコータで両面塗工、乾燥して、水分5.5%の顔料塗工層を有する上塗り用基材(顔料塗工紙)を得た。
【0022】
スチレン・アクリル系表面サイズ剤A100部、ポリエチレンワックスエマルジョン系離型剤5部よりなる固形分30%の表面層用塗工液を調整した。
【0023】
得られた塗工液を前記基紙(顔料塗工紙)に片面の乾燥重量が1.0 g/mとなるように塗工速度500m/分のブレードコータで両面塗工、乾燥して、水分6.5%の上塗り塗工紙を得た後、チルドロール(65℃)とコットンロールよりなるスーパーカレンダーにて、ニップ圧180kg/cm、速度10m/minで、2ニップ通紙して印刷用塗工紙を得た。
<実施例2>
実施例1のスチレン・アクリル系表面サイズ剤Aをスチレン・アクリル系表面サイズ剤Bに変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
<実施例3>
スーパーカレンダー処理ではなく、表面温度180℃の金属ロール、弾性ロールよりなるソフトカレンダーにて、ニップ圧130 kg/cm、速度270 m/minで、2ニップ通紙して、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
<実施例4>
実施例1の表面サイズ剤Aをオレフィン系表面サイズ剤Cに変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
<実施例5>
実施例1の表面サイズ剤Aをスチレン・マレイン酸系表面サイズ剤Dに変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
<比較例1>
実施例1のスチレン・アクリル系表面サイズ剤Aを酸化澱粉系表面サイズ剤Eに変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
<比較例2>
実施例1のスチレン・アクリル系表面サイズ剤Aをガラス転移温度が80℃以上の熱可塑性共重合体のエマルジョンに変更した以外は、実施例3と同様に印刷用塗工紙を得た。
<比較例3>
表面層を設けない以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
<実施例6>
カレンダー処理を行わない以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。<比較例4>
表面層を設けず、カレンダー処理を行わない以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
このようにして得られた塗工紙の品質評価試験結果を、表1に示した。
【0024】
【表1】
Figure 0003867608
表1の横欄に記載した評価項目と試験方法は以下の通りである。
*白紙光沢度…村上式グロスメターを使用し、75゜反射方式にて測定した。
*着肉むら…オフセット4色枚葉印刷機(MAN ROLAND社製、R304)にて、インキにハイエコーM(東洋インキ社製)を用いて墨→藍→紅→黄の順に速度8000枚/時で印刷を行い、藍ベタ部の着肉むらを目視評価した。評価基準は着肉むらがない場合を○、着肉むらが少し生じた場合を△、着肉むらが著しく生じた場合を×とした。
*カレンダーロールの剥離性…カレンダー処理時での金属ロール表面への付着物を目視で評価した。金属ロール表面への付着物がなく剥離良好を○、金属ロール表面への付着物が少しみられ、剥離が十分ではない△、金属ロール表面への付着物が顕著であり、剥離不良×とした。
表1から明らかなように、本願発明の印刷用塗工紙はいずれも高い光沢度が得られ、インキの着肉むらがない。また、カレンダーロールへの付着もなくカレンダー剥離性が良好になっている。これに対し、比較例のものはいずれも光沢度が不十分、あるいは着肉むらが発生、カレンダーの剥離性が不良等問題点が有り、本発明の目的を達成していないことが分かる。
<実施例7>
微粒カオリン50部、微粒重質炭酸カルシウム50部、オフセット輪転印刷用のゲル含量55%のスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス10部、澱粉4部を有する固形分64%のコート紙用塗工液を調製した。得られた塗工液を秤量127g/mの上質コート原紙に片面の乾燥重量が14g/mとなるように塗工速度500m/分のブレードコータで両面塗工、乾燥して、水分5.5%の顔料塗工層を有する上塗り用基材(顔料塗工紙)を得た。
【0025】
スチレン・アクリル系表面サイズ剤A100部、ポリエチレンワックスエマルジョン系離型剤5部よりなる固形分30%の表面層用塗工液を調整した。
【0026】
得られた塗工液を前記基紙(顔料塗工紙)に片面の乾燥重量が1.0 g/mとなるように塗工速度500m/分のブレードコータで両面塗工、乾燥して、水分6.5%の上塗り塗工紙を得た後、チルドロール(65℃)とコットンロールよりなるスーパーカレンダーにて、ニップ圧180kg/cm、速度10m/minで、2ニップ通紙してオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
<実施例8>
実施例7の表面サイズ剤Aをオレフィン系サイズ剤Cに変更した以外は、実施例7と同様にしてオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
<実施例9>
実施例7の表面サイズ剤Aをスチレン・マレイン酸系サイズ剤Dに変更した以外は、実施例7と同様にしてオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
<比較例5>
実施例1のスチレン・アクリル系表面サイズ剤Aを酸化澱粉系表面サイズ剤Cに変更した以外は、実施例1と同様にしてオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
<比較例6>
表面層を設けない以外は、実施例1と同様にしてオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
【0027】
このようにして得られたオフセット輪転印刷用塗工紙の品質評価試験結果を、表2に示した。
【0028】
【表2】
Figure 0003867608
表2のに記載した評価項目と試験方法は以下の通りである。
*ひじわの評価4色オフセット輪転印刷機(OA−4B2T−600)でインキにレオエコーM(東洋インキ社製)を用いて墨→藍→紅→黄の順に速度500rpmで印刷を行い、両面3色ベタ印刷部のひじわを目視で評価した。ひじわがほとんど発生しない場合を○、ひじわが少し発生する場合を△、ひじわが多く発生する場合を×とした。
*着肉むら…4色オフセット輪転印刷機(OA−4B2T−600)にて、インキにレオエコーM(東洋インキ社製)を用いて墨→藍→紅→黄の順に速度500rpmで印刷を行い、両面藍ベタ部の着肉むらを目視評価した。評価基準は着肉むらがない場合を○、着肉むらが少し生じた場合を△、着肉むらが著しく生じた場合を×とした。
【0029】
【0030】
表2から明らかなように、本願発明のオフセット輪転印刷用塗工紙
は、着肉むらががなく、ひじわの発生を抑えることができた。比較例のものは、ひじわの発生等を抑えることができなかった。
【0031】
【発明の効果】
本発明にしたがって、基材に顔料塗工層を設け、その顔料塗工層の上に表面サイズ剤を含有する塗工液を塗布乾燥して表面層とした後、得られ、更に、着肉むらがなく、印刷適性も実用に十分であり、カレンダーロールへの付着もなく生産性良く製造することができる。またオフセット輪転印刷時にひじわの発生を抑えることができる。

Claims (1)

  1. 原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた顔料塗工層上に、表面サイズ剤がスチレン・アクリル系、オレフィン系、またはスチレン・マレイン酸系の共重合体の少なくとも一つから選択されたものであり、表面サイズ剤の使用量が表面層の固形分に対して50〜100重量%であることを特徴とする印刷用塗工紙。
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