JP3865589B2 - 着色膜の形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用または建造物用の窓ガラスに用いる着色コーティングガラス、その着色膜形成用塗布液および着色膜の形成方法に関する。特に、着色コーティングされた自動車のウィンドガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今の車両用ウィンドガラス、特に、自動車用のサイドウィンド、リアウィンドには冷暖房負荷の低減、眩しさ防止および内装材の退色防止のために、日射光、即ち、赤外光、可視光および紫外光の透過を適度に抑制し、快適な室内環境を保持する、グリーンまたはグレー等に着色された着色ガラスが広く使用されるようになってきている。更に、着色ガラスを自動車ガラスに用いると、車内が見えにくくなり、プライバシー保護の効果があると共に、自動車に装飾性を付与できる。
【0003】
ガラス自体に色のあるバルクガラスによる着色ガラスは、該ガラスの製造において、例えば、フロート法で製造するとすれば、フロートバスへの原料投入時に、着色源である金属および/または金属化合物を投入しなければならず、製造工程が大掛かりになると共に、他の種類のガラスとの製造の切り替えのための前段取り、後処理の時間がかかるために高価となる。
【0004】
それに比較して、フロート法で作製した透明な板ガラスに後工程で着色コーティングを施す、即ち、透明な板ガラス表面に着色膜を形成する方が容易であり、時間もかからず安価となる。また、着色コーティングには容易にハーフミラー状の着色コーティングガラスを得やすいという利点があり、赤外線吸収、赤外線反射、または紫外線吸収機能を得やすく、日射を効果的に遮るために快適な内部環境を与えると共に、プライバシーを保護することが可能となる。
【0005】
板ガラス表面への着色膜形成には、ゾルゲル法、即ち、各種の金属アルコキシドに加えて、着色源として金属の硝酸塩または塩化物塩等を適当な溶媒に溶解した着色膜形成用塗布液を用いる方法、あるいは、顔料分散法、即ち、着色源としての金属酸化物からなる無機顔料、または有機顔料を液体中に分散させた着色膜形成用塗布液を用いる方法がある。
【0006】
顔料分散法により、板ガラス表面に着色膜を形成することは、着色膜形成用塗布液の作製時に、顔料分散装置からの着色膜形成用塗布液の回収に時間がかかると共に、作業が複雑となりコスト高に繋がる。更に、無機顔料分散法により、板ガラス表面に形成した着色膜は耐擦傷性が悪く、着色膜上に保護コートをする必要がある。
【0007】
板ガラス表面に、耐擦傷性に優れ、保護コートの不要な着色膜を安価に形成する方法に、ゾルゲル法がある。ゾルゲル法は、少量の水または酸、アルカリを加えたアルコール等の溶媒中に、金属アルコキシドを溶解または分散させ、加水分解させてOH基を生成させて塗布液とし、塗布液に板ガラスを浸漬させた後に、引き上げる、例えば、ディッピング法等の湿式塗布法によって、板ガラス表面に塗布膜を形成し、塗布膜中の溶媒を揮発させて、金属アルコキシドより発生したOH基同士、および/または金属アルコキシドより発生したOH基と板ガラス上のOH基が水素結合した後に加熱し、高温にして脱水縮合反応を起こし、金属−O−金属で表される結合を生成し、緻密で硬質な薄膜を板ガラス上に得る方法である。
【0008】
ゾルゲル法を用いて、着色コーティング膜を得るには、金属アルコキシド溶液に着色源として金属塩を加え溶解させて着色膜形成用塗布液とし、その後、金属アルコキシドを加水分解させた後、板ガラス表面に塗布し、更に加熱して脱水縮合させて、硬質な着色膜を得ている。着色源である金属は、通常は金属酸化物の形で着色膜中に分散している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ゾルゲル法を用いると、板ガラス表面に耐擦傷性に優れた着色膜を形成させた着色コーティングガラスが作製できる。
【0010】
しかしながら、ゾルゲル法による無機顔料および金属酸化物を着色源とした着色コーティングガラスは、軟化点以上に加熱して溶融させても、着色が残るため、フロートガラス製造において、フロート法によるフロートバスに、リサイクル原料として戻し辛いという問題があった。
【0011】
また、ゾルゲル法による着色膜形成用塗布液を調製する際に、金属アルコキシドを溶媒に溶解させた溶液中に、一般的に着色源として加えられる金属の硝酸塩は、分解反応により人体に対して有害な窒素酸化物が発生する。また、金属の硝酸塩は、有機物と接触すると発火する危険性があるという問題があった。
【0012】
着色膜形成用塗布液に、着色源として貴金属化合物を加えることが可能であるが、貴金属化合物は価格が高いために、作製した着色コーティングガラスは高価になるという問題があった。
【0013】
また、着色膜形成用塗布液に、着色源として酸化クロムを加えることが可能であるが、酸化クロムには環境汚染物質としての懸念があるという問題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金属アルコキシドを溶解させた有機溶剤中に、着色源として有機含窒素化合物を加えた着色膜形成用塗布液、該着色膜形成用塗布液を表面に塗布してなる着色コーティングガラス、およびゾルゲル法による着色膜の形成方法である。
【0015】
本発明により、人体に対して有害な硝酸塩金属、高価な貴金属および貴金属化合物、または環境汚染物質としての懸念がある酸化クロム等を用いない着色膜形成用塗布液、および着色膜中に、これら物質を含まない着色コーティングガラスを提供することが可能となった。
【0016】
本発明は、TiアルコキシドとSiアルコキシドを溶解させた有機溶剤中に有機含窒素化合物を加えた着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成することを特徴とする着色膜の形成方法である。
【0017】
更に、本発明は、Alアルコキシド、Zrアルコキシド、Taアルコキシド、またはCeアルコキシドのうち、少なくとも1種類以上の金属アルコキシドを加えた上記の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成することを特徴とする着色膜の形成方法である。
【0018】
更に、本発明は、Tiのモル濃度と、Si、Al、Zr、TaおよびCeを加えたモル濃度との比率が0.4:1〜20:1である上記の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成することを特徴とする着色膜の形成方法である。
【0019】
更に、本発明は、有機含窒素化合物がアミン類、アミン塩類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、ヒドラジン類、アゾ化合物類、アジド類、ニトロソ化合物類、ニトロ化合物、イミドまたは尿素である上記の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成することを特徴とする着色膜の形成方法である。
【0020】
更に、本発明は、上記の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて形成された褐色の色調の着色膜を有することを特徴とする着色コーティングガラスである。
【0022】
通常、ゾルゲル法においては、金属アルコキシドを少量の水、酸、またはアルカリ等の存在下、加水分解させた後に、ガラス表面等に湿式塗布する。その後、加熱して脱水縮合させて、即ち、加熱硬化させて緻密で硬質な膜を形成する。
【0023】
ゾルゲル法を用いて、着色コーティングガラスを作製する際は、金属アルコキシドのみによる薄膜では濃い色は着かないので着色源を必要とする。
【0024】
着色源としては、人体に対し有害性のある硝酸塩金属、高価な貴金属および貴金属化合物、環境汚染物質としての懸念がある酸化クロム等が用いられている。
【0025】
本発明者らは、着色源として前記した以外の物質を鋭意探索したところ、チタンアルコキシド、即ち、Tiアルコキシドとケイ素アルコキシド、即ち、Siアルコキシドを溶解させた溶剤中に、有機含窒素化合物を加え着色膜形成用塗布液とし、該塗布液を板ガラス表面に湿式塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて、褐色の色調の着色膜を板ガラス表面に形成させる本発明に至った。
【0026】
Tiアルコキシドのみ、またはSiアルコキシドのみを用いて溶媒に溶解し、更に、有機含窒素化合物を加えて着色膜形成用塗布液を調製しても、板ガラスに塗布した後の加熱により、塗布膜に褐色の色調が得られない。よって、本発明においてTiアルコキシドおよびSiアルコキシドを共に用いて、有機含窒素化合物を加えて着色膜形成用塗布液を作製する。
【0027】
本発明の着色膜形成用塗布液には、Tiアルコキシド、およびSiアルコキシドに加えて、アルミニウムアルコキシド、即ち、Alアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、即ち、Zrアルコキシド、タンタルアルコキシド、即ち、Taアルコキシド、またはセリウムアルコキシド、即ち、Ceアルコキシドのうち、少なくとも1種類以上の金属アルコキシドを加えることができる。
【0028】
着色膜を形成する着色膜形成用塗布液中の金属アルコキシドの濃度が低いと、着色膜が形成できなくなり、金属アルコキシドの濃度が高いと、着色膜形成用塗布液中の金属アルコキシドの安定性が悪くなり、経時により固形物を生成する。更には、塗布液自体がゲル化を起こしてしまうこともありえる。よって、本発明に使用する着色膜形成用塗布液中の各種金属アルコキシドの濃度を、各々加えたトータルの金属アルコキシドの濃度は、着色膜形成のために0.01mol/kg以上、着色膜形成用塗布液中の金属アルコキシドの安定のために1.5mol/kg以下であることが好ましい。
【0029】
なお、Tiアルコキシドとしてはチタンテトラエトキシド、チタンテトラブトキシド、チタンイソプロポキサイド、チタンメトキシド等が挙げられる。
【0030】
一方、Siアルコキシドとしては、例えばテトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等が挙げられ、Al、Zr、Ta、Ceの各金属アルコキシドも、Siアルコキシドと同様な化合物としてのアルコキシドを用いることが可能である。
【0031】
本発明に使用する着色膜形成用塗布液において、金属アルコキシドの加水分解をより促進するための触媒として、酸、アルカリを該塗布液に加えてもよい。触媒として、具体的には、硝酸、アンモニア等が挙げられる。
【0032】
本発明に使用する着色膜形成用塗布液において、各金属アルコキシドに含まれる金属の着色膜形成用塗布液中のモル濃度、即ち、Tiのモル濃度とSi、Al、Zr、TaおよびCeのモル濃度を加えたモル濃度による含有割合、即ち、Tiのモル濃度と他金属のモル濃度を加えたモル濃度との比率は、0.4:1〜20:1である。Tiの比率が0.4より小さい、および20より大きいと、塗布膜を加熱硬化させた際に、着色膜が形成されない。Tiの比率が0.4以上、20以下で、塗布膜を加熱することによって、褐色に発色して、着色膜が得られる。
【0033】
前記着色膜形成用塗布液に使用する有機含窒素化合物としては、アミン類、アミン塩類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、ヒドラジン類、アゾ化合物類、アジド類、ニトロソ化合物類、ニトロ化合物、イミドまたは尿素、および、これらの混合物等を使用することができる。例として、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、ヒドラジン、トリエチレンジアミン等が挙げられる。
【0034】
前記着色膜形成用塗布液に使用する、有機含窒素化合物の着色膜形成用塗布液中での濃度は0.01mol/kg以上、10mol/kg以下である。有機含窒素化合物の濃度が、0.01mol/kgより薄いと着色された膜が得られない。有機含窒素化合物の濃度が、10mol/kgより濃いとしても、もはや得られる着色膜の色の濃さは変わらない。
【0035】
本発明に使用する着色膜形成用塗布液に用いる有機溶剤は、金属アルコキシド、および着色源としての有機含窒素化合物を溶解し、液中で安定な状態に保てばよく、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のジオール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のセロソルブ類、またはセロソルブアセテート類、これらの混合溶剤等が挙げられる。
【0036】
また、Tiアルコキシドは、不安定な物質でありゲル化し易いので、キレート化剤、例えば、アセチルアセトンと溶媒中に共存させることにより、Tiと錯体、即ち、キレート化合物を形成し、室温での加水分解反応が起こりにくく安定となり、ゲル化することが抑制される。
【0037】
よって、Tiアルコキシドのゲル化防止のため、本発明に使用する着色膜形成用塗布液に、キレート化剤、例えば、アセチルアセトンを加えることが好ましい。
【0038】
本発明において、Tiアルコキシドと他の金属アルコキシドを有機溶媒中に溶解させた液中に有機含窒素化合物を加えた着色膜形成用薬液を用い、板ガラス表面に塗布し塗布膜を形成した後、加熱することによって発色させて褐色の着色膜を得る。
【0039】
褐色に着色する理由は、SiアルコキシドまたはTiアルコキシドに対して有機含窒素化合物が、キレート化または硝酸塩を形成することで、本発明の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成するもので、加熱してSiアルコキシドまたはTiアルコキシドが、酸化物となり、硬質な膜を形成した後も、該含窒素化合物が、酸素が遮断された環境下、加熱されて有機含窒素化合物の炭素が膜中に残り、着色源となったと考えられる。
【0040】
本発明の着色コーティングガラスにおいて、大気雰囲気中で大抵の有機物が気化する400℃以上の高温で加熱したにもかかわらず、炭素が着色膜内に存在し着色源となっている。
【0041】
本発明に使用する着色膜形成用塗布液を、湿式塗布法により板ガラス表面に塗布し塗布膜とした後、金属アルコキシドが脱水縮合する硬化反応が急速に進み、緻密で硬質な着色膜の得られる400℃以上で、塗布膜を加熱硬化させて板ガラス表面に着色膜を得る。温度の上限は、ガラスの耐熱温度まで上げることができ、800℃程度まで通常のソーダライムガラスであれば加熱できる。
【0042】
本発明において、板ガラス表面に着色膜を得る、即ち、加熱により、前記塗布膜が着色する温度は、400℃以上で、プライバシー保護を行うのに適度な濃さの褐色の着色が得られるので、着色の面から、塗布膜を加熱硬化させる温度は400℃以上が好ましい。
【0043】
加熱硬化温度が200℃以上、400℃以下では、着色源である有機含窒素化合物を着色膜形成塗布液中に加えた本発明の着色膜形成用塗布液を用いても、濃い着色の着色膜は得られず、薄い着色しか得られない。
【0044】
着色膜の光透過率、即ち、色の濃さは、着色膜形成用塗布液中の着色源である有機含窒素化合物の種類および濃度、着色膜の膜厚、加熱温度、加熱時間により調整することが可能である。
【0045】
本発明に使用する着色膜形成用塗布液の板ガラス表面への塗布方法は湿式法、即ちフローコート法、スプレーコート法、ロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、またはスクリーン印刷、フレキソ印刷等の印刷法等が考えられるが、板ガラス表面上に所定の膜厚の膜が得られれば、どの方法を用いても構わない。
【0046】
本発明で得られた着色膜は、耐擦傷性に優れている。
【0047】
また、本発明の着色コーティングガラスは、可視光ばかりでなく、紫外光の透過率をも低く抑えることができる。従って、車両用、建築用の窓に使用するとプライバシーの保護ばかりでなく車内または建築物内の物品の紫外光による紫外光やけを防ぐことができる。
【0048】
本発明で得られた着色コーティングガラスは、加熱しても退色することなく、ガラスの軟化点近傍まで充分に着色を維持するので、加熱による曲げ、および/または加熱冷却による強化を行うことが可能である。
【0049】
また、本発明に使用する着色膜形成用塗布液を、板ガラス表面に塗布し塗布膜とした後、金属アルコキシドの脱水縮合による加熱硬化、および加熱により褐色に発色させて着色膜を形成すると同時に、板ガラスの曲げ、および/又は強化を行うこともできる。
【0050】
本発明に用いる板ガラスとしては、ソーダ石灰系ガラス、アルミノ珪酸系ガラス、ホウ珪酸系ガラス等の各種板ガラスが使用できる。板ガラスは、透明性が有れば、着色、無着色は問わないが、作製した着色コーティングガラスに、所望の色調である褐色を得るためには、無色透明の板ガラスを用いることが好ましい。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
【0052】
【実施例】
実施例1
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数/Siのモル数)が1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、エチレンジアミンをTiとSiの足したモル数の半分添加し、モル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/エチレンジアミンのモル数=2}とし着色膜形成用塗布液を作製した。
【0053】
作製した着色膜形成用薬液を用いて、湿度45%、室温22℃の環境で、洗浄したガラス(ソーダライムシリケートガラス)基板の片面にマスキングシートでマスキングを施し、ディッピング法にて成膜を行った。即ち、ガラス基板端部を保持具にて保持した後、該塗布液に浸漬し、引き上げ速度5mm/秒で、塗布液の液面に波紋が生じないように静かに引き上げ、ガラス基板に塗布膜を得た。
【0054】
次いで、清浄な環境下、マスキングシートを剥がし、350℃で5分間加熱し一旦乾燥させた後、650℃で3分間加熱し塗布膜を加熱硬化させ、ガラス基板上に褐色の着色膜を得た。
【0055】
得られた着色膜に対してオージェ分析を行い、横軸が電子の運動エネルギーであり、縦軸がオージェ電子の検出強度である図1のチャートを得た。オージェ分析の結果、着色膜には650℃で3分間、加熱したに係わらず、炭素、即ち、Cが含まれており、着色源と考えられる。82evのシグナルがSiであり、383evおよび418evのシグナルがTiであり、490evおよび510evのシグナルが酸素、即ち、Oであり、271evのシグナルがCである。
【0056】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は300nm、可視光透過率は8.1%、ヘーズ値は0.2%であった。
【0057】
着色膜にクラックが入ることなく、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
【0058】
得られた着色コーティングガラスの可視光透過率は、分光光度計(340型自記、日立製作所製)で波長340〜1800nmの間の透過率を測定し、JISZ 8722およびJIS R 3106またはJIS Z 8701に準拠して求めた。またガラス表面の着色膜の膜厚は表面形状測定機(スローン社製 DEKTAK3030)を用い、350℃で加熱後の膜の一部をカッターで削り取り、次いで650℃で加熱硬化させた後、その段差部分に針を接触走査させることで測定した。更に曇り度は、ヘーズメーター(日本電色工業社製、NDH−20D)によって測定し、ヘーズ(曇り具合)値をJIS K 6714に準拠して求めた。電波透過性としては表面抵抗をメガレスター(Shishdo electrostatic LTD社製 model H0709)によって測定した。
【0059】
以下、実施例2〜実施例8、比較例1および比較例2についても同じ測定方法で測定した。
実施例2
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数:Siのモル数)が3:1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、エチレンジアミンをTiとSiの足したモル数の半分添加し、モル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/エチレンジアミンのモル数=2}とし着色膜形成用塗布液を作製した。作製した着色膜形成用塗布液を、実施例1と同じ環境下、同塗布条件でガラス基板に塗布した後、同温度条件で加熱硬化させ、ガラス基板上に褐色の着色膜を得た。
【0060】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は250nm、可視光透過率21.3%、ヘーズ値は0.2%であった。
【0061】
着色膜にクラックが入ることなく、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
実施例3
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数:Siのモル数)が0.45:1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、エチレンジアミンをTiとSiの足したモル数の半分添加し、モル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/エチレンジアミンのモル数=2}とし、着色膜形成用塗布液を作製した。
【0062】
作製した着色膜形成用塗布液を、実施例1と同じ環境下、同塗布条件でガラス基板に塗布した後、同温度条件で加熱硬化させ、ガラス基板上に褐色の着色膜を得た。
【0063】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は310nm、可視光透過率は15.7%、ヘーズ値は0.1%であった。
【0064】
着色膜にクラックが入ることなく、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
実施例4
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数:Siのモル数)が1.8:1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、トリエタノールアミンをモル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/トリエタノールアミンのモル数=1.3}となるように添加した。更に、触媒として硝酸を適量加え、攪拌混合して着色膜形成用塗布液を作製した。
【0065】
作製した着色膜形成用塗布液を、実施例1と同じ環境下、同塗布条件でガラス基板に塗布した後、同温度条件で加熱硬化させ、ガラス基板上に褐色の着色膜を得た。
【0066】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は300nm、可視光透過率は4.2%、ヘーズ値は0.3%であった。
【0067】
着色膜にクラックが入ることなく、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
実施例5
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数:Siのモル数)が4:1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、トリエタノールアミンをモル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/トリエタノールアミンのモル数=1.0}となるように添加した。更に、触媒として硝酸を適量加え、攪拌混合して着色膜形成用塗布液を作製した。
【0068】
作製した着色膜形成用塗布液を、実施例1と同じ環境下、同塗布条件でガラス基板に塗布した後、同温度条件で加熱硬化させ、ガラス基板上に着色膜を得た。
【0069】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は250nm、可視光透過率は23.5%、ヘーズ値は0.1%であった。
【0070】
着色膜にクラックが入ることなく、色調は褐色であり、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
実施例6
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数:Siのモル数)が8:1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、ヒドラジンをモル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/ヒドラジンのモル数=0.5}となるように添加した。更に、触媒として硝酸を適量加え、攪拌混合して着色膜形成用塗布液を作製した。
【0071】
作製した着色膜形成用塗布液を、実施例1と同じ環境下、同塗布条件でガラス基板に塗布した後、同温度条件で加熱硬化させ、ガラス基板上に着色膜を得た。
【0072】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は150nm、可視光透過率は29.3%、ヘーズ値は0.1%であった。
【0073】
着色膜にクラックが入ることなく、色調は褐色であり、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
実施例7
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数:Siのモル数)が0.8:1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、トリエチレンジアミンをモル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/トリエチレンジアミンのモル数=0.5}となるように添加し、着色膜形成用塗布液を作製した。
【0074】
作製した着色膜形成用塗布液を、実施例1と同じ環境下、同塗布条件でガラス基板に塗布した後、同温度条件で加熱硬化させ、ガラス基板上に着色膜を得た。
【0075】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は180nm、可視光透過率は33.0%、ヘーズ値は0.1%であった。
【0076】
着色膜にクラックが入ることなく、色調は褐色であり、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
実施例8
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数:Siのモル数)が15:1になるように秤量した後、エタノールに溶解させ、アセチルアセトンをTiアルコキシドと同モル添加し、トリエチレンジアミンをモル比で{(Tiのモル数+Siのモル数)/トリエチレンジアミンのモル数=0.5}となるように添加し、着色膜形成用塗布液を作製した。
【0077】
作製した着色膜形成用塗布液を、実施例1と同じ環境下、同塗布条件でガラス基板に塗布した後、同温度条件で加熱硬化させ、ガラス基板上に褐色の着色膜を得た。
【0078】
表1に示すように、得られた着色膜の膜厚は260nm、可視光透過率は18.1%、ヘーズ値は0.1%であった。
【0079】
着色膜にクラックが入ることなく、耐擦傷性、防汚性、耐薬品性、および電波透過性共に十分に満足のいくものであった。
比較例1
チタン(IV)イソプロポキシドとテトラエトキシシラン中のTi及びSiのモル比、即ち、(Tiのモル数/Siのモル数)が0.35である以外は実施例1と同じ条件で、即ち他の化合物の仕込み比、引き上げ速度、加熱温度、加熱時間等を同一としガラス基板表面に膜を作製したが、膜の色調は無色透明であり、可視光透過率は90.0%であった。
比較例2
エチレンジアミンを仕込まない以外は実施例1と同じ条件で、即ち他の化合物の仕込み比、引き上げ速度、加熱温度、加熱時間等を同一としガラス基板表面に膜を作製したが、膜の色調は無色透明であり、可視光透過率は90.0%であった。
【0080】
また、実施例1乃至実施例8で作製した着色ガラスは、ソーダライムシリケートガラスの軟化点以上に加熱することで、褐色の色調が無くなった。
【0081】
【表1】
Figure 0003865589
【0082】
【発明の効果】
本発明に使用する着色膜形成用塗布液は、着色源として有機含窒素化合物を使用するので、分解反応により人体に対して有害な窒素酸化物が発生する硝酸塩金属、高価な貴金属化合物、または環境汚染物質としての懸念がある酸化クロムを使用することなく、該着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布し塗布膜とした後に、加熱することによって発色させて、ゾルゲル法による褐色の着色膜が得られ、安価で耐擦傷性に優れた着色コーティングガラスが得られる。
【0083】
また、本発明の着色コーティングガラスは、着色源が炭素であるので、従来の顔料分散または金属酸化物を着色源としたゾルゲル法による着色コーティングガラスと異なり、ソーダライムシリケートガラスの軟化点以上に加熱することで着色が消えるので、粉砕しカレットとし、リサイクル原料としてフロート法によるガラス製造設備であるフロートバスに投入しても、何ら問題がなく、リサイクル原料として使用するのに好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の着色膜のオージェ分析によるチャートである。

Claims (5)

  1. TiアルコキシドとSiアルコキシドを溶解させた有機溶剤中に有機含窒素化合物を加えた着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成することを特徴とする着色膜の形成方法。
  2. Alアルコキシド、Zrアルコキシド、Taアルコキシド、またはCeアルコキシドのうち、少なくとも1種類以上の金属アルコキシドを加えた請求項1記載の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成することを特徴とする着色膜の形成方法。
  3. Tiのモル濃度と、Si、Al、Zr、TaおよびCeを加えたモル濃度との比率が0.4:1〜20:1である請求項1または請求項2に記載の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜を形成することを特徴とする着色膜の形成方法。
  4. 有機含窒素化合物がアミン類、アミン塩類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、ヒドラジン類、アゾ化合物類、アジド類、ニトロソ化合物類、ニトロ化合物、イミドまたは尿素である請求項1乃至請求項3に記載の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて褐色の色調の着色膜をさせて形成することを特徴とする着色膜の形成方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の着色膜形成用塗布液を板ガラス表面に塗布した後、塗布膜を400℃以上、800℃以下で加熱硬化および発色させて形成された褐色の色調の着色膜を有することを特徴とする着色コーティングガラス。
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