JP3860623B2 - 長い処理時間を有する水性バインダー組成物、及びコーティング組成物におけるそれらの使用 - Google Patents

長い処理時間を有する水性バインダー組成物、及びコーティング組成物におけるそれらの使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長い処理時間又はポットライフを有する水性バインダー組成物に関し、そして特に堅い柔軟ではない基体を被覆するためのラッカー及びコーティング組成物中のバインダーとしてのそれらの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
生態の問題は表面技術において重要な役割を演じる。ラッカー及びコーティング組成物中に存在する有機溶媒の量を減らすことは重要な目的である。
それらの優れた特性のためにコーティング用途において大きな重要性を有する、化学的に橋かけするポリウレタンラッカーの場合には、有機溶媒を省略することは非常に最近まで可能ではなかった。
遊離イソシアネート基を有するポリイソシアネートを基にした二成分ポリウレタンコーティング組成物において有機溶媒の代わりに水を使用することは、イソシアネート基がアルコール性ヒドロキシル基とばかりでなくまた水とも反応することができることが知られているので、可能であるとは信じられていなかった。加えて、水の中の活性水素原子の数は、イソシアネート反応性成分中のヒドロキシル基の数よりもはるかに多い。それ故、ポリイソシアネート、有機ポリヒドロキシル化合物及び水を含む三元系においては、尿素及び二酸化炭素の生成と共にイソシアネート/水の反応が起きるであろうことを想定しなければならなかった。イソシアネート/水の反応は、1)有機ポリヒドロキシル化合物の橋かけを導かず、そして2)二酸化炭素の生成のためにコーティング中に気泡生成を招くという2つの理由により有害である。
【0003】
選ばれたヒドロキシ官能コポリマー(欧州特許出願公開明細書第358,979号)、ヒドロキシ官能ポリウレタン(欧州特許出願公開明細書第469,389号)、ヒドロキシ官能ポリエステルウレタン(欧州特許出願公開明細書第496,205号)及びヒドロキシ官能ポリエステル(ドイツ特許出願公開明細書第4,135,571号)は、遊離イソシアネート基を有するポリイソシアネートとの水性二成分組成物において使用することができることが最近開示された。これらのコーティング組成物は、僅かに数時間のポットライフしか持たないが、溶媒含有二成分ポリウレタンコーティング組成物から得られるコーティングに匹敵する特性を有する高品質の橋かけされたフィルムへと硬化する。
しかしながら、大多数の用途のためには、これらの二成分系の特性は十分ではない。例えば、木材、家具及び寄せ木細工の床をラッカー塗装する時には、非常に長い処理時間の他に室温での急速な乾燥が必要とされる。加えて、この用途のためには、そして特に日曜大工(DIY)や手細工の場合では、バインダー組成物が非常に簡単に、技術的助けを必要とせずに、製造され、そしてバインダー組成物が容易に処理されることが非常に重要である。
これらの要件は、既知のバインダー組成物によっては、特に非常に良好な光学特性、例えば鮮やかさ及び輝き、並びに非常に良好な耐化学薬品性、例えば水及びエタノールに対するものが必要とされる場合には、あるとしても限られた程度までしか満たすことができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は先行の要件を満足させるバインダー組成物を提供することである。
驚くべきことに、ヒドロキシ官能ポリエステル分散液又は溶液、物理的に乾燥する水性ポリウレタン分散液及びポリイソシアネートを含む水性バインダーの混合物を基にしている、本発明によるバインダー組成物は、先行の要件、特に製造の容易さ及びバインダー組成物の処理性に関する要件を満たすことがここに見い出された。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
A)25〜15,000mPa・sの23℃での粘度を有する水性ポリオール成分であって、
A1)カルボキシレート及び/又はスルホネート基を含み、1,000〜40,000の重量平均分子量、15〜100mgKOH/g分散液又は溶液のOH価、並びに2〜40mgKOH/g分散液又は溶液のカルボキシレート、カルボキシル及びスルホネート基のすべてを基にした酸価を有するヒドロキシル基含有ポリエステルの少なくとも一種の分散液又は溶液であ、このポリエステルが
a1)a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜65重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、
a1.3)20〜60重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物、並びに
a1.4)0〜10重量%の、スルホネート及びカルボキシル基及び必要に応じてヒドロキシル基を含む一種以上の化合物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体65〜100重量%、
a2)一種以上のカルボン酸無水物又はヒドロキシカルボン酸0〜15重量%、
a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート0〜22重量%、並びに
a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜8重量%
の反応生成物を基にしている上記分散液又は溶液と、
A2)カルボキシレート及び/又はスルホネート基を含み、未反応ヒドロキシル基及びアミノ基は実質的に有していない少なくとも一種の物理的に乾燥する水性ポリウレタン分散液
の混合物を含む水性ポリオール成分65〜97重量%、並びに
B)50〜10,000mPa・sの23℃での粘度を有しそして一種以上の有機ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分3〜35重量%
を含み、そして成分A)及びB)が、成分B)のイソシアネート基及び成分A)のポリオール成分A1)のヒドロキシル基を基にしたNCO/OH当量比0.3:1〜2:1で存在する二液型水性バインダー組成物に関する。
本発明はまた、バインダーとして本発明によるバインダー組成物を含むコーティング組成物に関する。
成分A)は、樹脂の混合物を含むポリオール成分の水性溶液又は分散液(一般には溶解されたそして分散された両方の粒子が存在する)である。この水性溶液又は分散液は、好ましくは25〜55、更に好ましくは30〜50重量%の固体含量を有する。
【0006】
ポリオール混合物は、成分A1)及びA2)の混合物を基にしている。成分A1)は25〜95、好ましくは40〜90そして更に好ましくは50〜85重量%の量で存在し、一方成分A2)は5〜75、好ましくは10〜60そして更に好ましくは15〜50重量%の量で存在する。成分A1)としてポリオールの混合物そして成分A2)として物理的に乾燥する樹脂の混合物を使用することは、前記よりも好ましくはないが、また可能である。
成分A1)は、水の中に分散又は溶解されている、そして好ましくは1,000〜40,000、更に好ましくは2,000〜30,000の重量平均分子量(Mw 、標準として検量されたポリスチレンを使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定して)及び15〜100、好ましくは20〜75mgKOH/g分散液又は溶液のOH価を有する、カルボキシレート及びヒドロキシル基を含むポリエステル樹脂から選ばれる。
成分A1)は、好ましくは25〜60、更に好ましくは30〜55重量%の水性溶液又は分散液として存在し、そしてこれは、23℃で好ましくは25〜15,000の、更に好ましくは75〜8,000mPa.sの粘度を有し、そして好ましくは5〜10の、更に好ましくは6〜9のpHを有する。
ポリエステル樹脂の分子量、カルボキシレート基そして必要に応じてカルボキシル又はスルホネート基の含量、中和剤及び必要に応じて使用される添加剤の性質及び量に従って、成分A1)は溶液として又は分散液として存在する。一般に、溶解されたそして分散された両方の部分が存在する。
【0007】
適切なカルボキシレート及びヒドロキシル基含有ポリエステル分散液又は溶液A1)は種々のやり方で製造することができ、例えば、それらは、
a1)a1.1)0〜40、好ましくは0〜25重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜65、好ましくは30〜60重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、並びに
a1.3)20〜60、好ましくは28〜56重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体85〜95、好ましくは88〜94重量%、並びに、
a2)一種以上の酸無水物5〜15、好ましくは7〜12重量%
の反応生成物を基にしていて良い。
【0008】
ポリエステル分散液又は溶液A1)はまた、
a1.1)0〜40、好ましくは0〜25重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜60、好ましくは28〜54重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、並びに
a1.3)20〜60、好ましくは28〜54重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物、並びに
a1.4)2〜25、好ましくは3〜15重量%の、スルホネート及びカルボキシル基及び必要に応じてヒドロキシル基を含む一種以上の化合物
の反応生成物を基にしていて良い。
【0009】
別の実施態様においては、ポリエステル分散液又は溶液A1)は、
a1)a1.1)0〜40、好ましくは0〜25重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜65、好ましくは30〜60重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、並びに
a1.3)20〜60、好ましくは28〜56重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体70〜92、好ましくは73〜89重量%、
a2)ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸及び/又はヒドロキシピバル酸2.0〜8.5、好ましくは2.5〜7.5重量%、
a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート6〜22、好ましくは7.5〜19.5重量%、並びに
a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜8、好ましくは0〜6重量%
の反応生成物を基にしていて良い。
【0010】
好ましい実施態様においては、ポリエステル分散液又は溶液A1)は、
a1)a1.1)0〜8重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)40〜57重量%の一種以上の62〜192の分子量を有する二及び三官能アルコール、
a1.3)40〜56重量%の一種以上の98〜540の分子量を有する二官能カルボン酸又はそれらの無水物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体76〜87重量%、
a2)ジメチロールプロピオン酸3.5〜6.5重量%、
a3)成分a3)の少なくとも50%がヘキサメチレンジイソシアネートであるという条件下での一種以上のジ又はポリイソシアネート7.5〜16重量%、並びに
a4)一種以上の62〜160の分子量を有する二若しくは三官能アルコール、又は61〜160の分子量を有するアミノアルコール0〜3重量%
の反応生成物を基にしている。
【0011】
a1)〜a4)の下でそしてa1.1)、a1.2)及びa1.4)の下で与えられるパーセントは各々の場合において加えると100%になる。
a1.1)、a1.2)、a1.3)及びa1.4)からのポリエステルの製造は、例えば、好ましくは140〜240℃の温度での溶融又は共沸縮合によって、必要に応じて慣用のエステル化触媒の助けを受けて、既知の重縮合反応によって行われる。
次に、ポリエステルa1)を、必要に応じて成分a2)、a3)及び/又はa4)と60〜160℃で反応させる。この反応は、適切なウレタン化触媒の必要に応じた助けによって溶媒の非存在下で又は不活性有機溶媒の存在下で実施することができる。
【0012】
適切な成分a1.1)は、安息香酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、飽和C14〜C20−脂肪酸混合物(例えばユニケーマ インターナショナルからのプリファック 7900、プリファック 2960又はプリファック 2980)、大豆油脂肪酸、落花生油脂肪酸、ひまし油脂肪酸及びオレイン酸を含む。好ましい成分a1.1)は、安息香酸、2−エチルヘキサン酸、Prifac 2960脂肪酸混合物及び大豆油脂肪酸である。
適切な成分a1.2)は、エチレングリコール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチルヘキサンジオール、トリシクロデカンジオール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール並びにトリメチロールプロパンを含む。
好ましい成分a1.2)は、62〜192の分子量を有し、そしてエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール及びトリメチロールプロパンを含む。
【0013】
適切な成分a1.3)は、(無水)フタル酸、イソフタル酸、(無水)テトラヒドロフタル酸、(無水)ヘキサヒドロフタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)コハク酸、フマル酸、アジピン酸、ダイマー脂肪酸、トリマー脂肪酸及び(無水)トリメリット酸を含む。好ましい成分a1.3)は、98〜540の分子量を有し、そして無水フタル酸、イソフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸及びダイマー脂肪酸を含む。
適切な成分a1.4)は、5−スルホイソフタル酸、スルホ安息香酸、スルホフタル酸、ジメチルスルホイソフタル酸、3−ヒドロキシ−5−スルホ安息香酸及び2−ヒドロキシ−5−スルホ安息香酸のリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及び第三級アミン塩を含む。ドイツ特許出願公開明細書第2,446,440号(米国特許第4,108,814号)中に開示されたスルホネートジオールもまた、成分a1.4)として適切である。
好ましくは、成分a1.4)は、224〜360の分子量を有する芳香族スルホカルボン酸のスルホ酸基を水酸化、炭酸若しくは重炭酸リチウム、カリウム若しくはナトリウムによって、又はt−アミンによって中和することによって得られるカルボキシル基含有スルホネートから選ばれる。
【0014】
適切な成分a2)は、無水トリメリット酸、無水テトラヒドロフタル酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸及びピバル酸を含む。好ましい成分a2)は、無水トリメリット酸、無水テトラヒドロフタル酸及びジメチロールプロピオン酸である。
適切な成分a3)は、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペルヒドロ−2,4−及び−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、及びその他のイソシアネート例えば“有機化学の方法”(ホウベン ヴェイル,14/2巻、第4版、ゲオルグ チエメ出版社,シュトゥットゥガルト,1963、61〜70頁)中に述べられたものを含む。
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びトルイレンジイソシアネートから製造され、そして例えばウレタン基、ウレトジオン基、イソシアヌレート及び/又はビウレット基を含むラッカーポリイソシアネートもまた適切である。ヘキサメチレンジイソシアネート、又は少なくとも50重量%のヘキサメチレンジイソシアネートを含むイソシアネート混合物が好ましい。
適切な成分a4)は、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、脂肪族アルコール混合物(例えばヘンケル AGからのオセノール 110/130)、エチレンオキシドを基にしたそして350〜2500の分子量を有する一官能ポリエーテル、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエタノールアミン及びヘキサンジオールを含む。
好ましい成分a4)は、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、及び350〜2,300の分子量を有するエチレンオキシドを基にした一官能ポリエーテルである。更に好ましくは、成分a4)は、62〜160の分子量を有する二又は三官能アルコールから選ばれる。
【0015】
ポリエステル樹脂A1)を製造するための適切な有機溶媒は、N−メチルピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、キシレン、トルエン、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、及びこれらの又はその他の溶媒の混合物を含む。有機溶媒は、分散ステップの前に、その間に又はその後で真空の付与によって又は強い不活性ガス流れによって共沸的に反応混合物から完全に又は部分的に除去することができる。ウレタン化反応のための適切な触媒は知られていて、そして第三級アミン例えばトリエチルアミン;金属化合物例えばスズ(II)オクトエート、酸化ジブチルスズ及びジブチルスズジラウレートを含む。エステル化反応のための適切な触媒は、酸化ジブチルスズ及びp- トルエンスルホン酸を含む。
ポリエステル樹脂の製造の間に、水分散性を与えるのに十分な量の塩の基が存在しない場合には、好ましくは30〜100、更に好ましくは50〜100%の組み入れられた酸の基を塩の形に転換させる。化学量論的に過剰な中和剤を使用することができる。
【0016】
ポリエステル樹脂の製造の後で、特別な特性を得るために、小量の他の有機溶媒又は反応性シンナー(例えばエタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタノール、ブチルグリコール、ヘキサノール、オクタノール、ブチルジグリコール、グリセロール、エチルジグリコール、メチルジグリコール及びメトキシプロパノール)を添加することもまた可能である。
ポリエステル樹脂A1)は幾つかの実施態様に従って分散させることができる。即ち、水/中和剤混合物を樹脂に添加することができ、水を樹脂/中和剤混合物に添加することができ、樹脂を水/中和剤混合物に添加することができ、又は樹脂/中和剤混合物を水に添加することができる。水の中の樹脂の分散性は、所望の場合には、外部乳化剤、例えばエトキシル化ノニルフェノールの付加的な使用によって、分散の間に改善することができる。
分散ステップは好ましくは40〜120℃で実施する。好ましくは、ポリエステル樹脂の水性溶液又は分散液A1)は、25〜55、好ましくは30〜50重量%の固体含量を有する。水性樹脂は、ポリエステル分散液又は溶液の重量を基にして8重量%以上の溶媒及び反応性シンナーを含んではならず、好ましくは6重量%未満、そして更に好ましくは4重量%未満でなければならない。
【0017】
成分A2)は、物理的に乾燥し、未反応ヒドロキシル基又はアミノ基実質的に有しておらず、好ましくはそれらを含まず、そして種々の基体、好ましくは堅く柔軟ではない基体を被覆するために適切である、カルボキシレート及び/又はスルホネート基含有ポリウレタン分散液から選ばれる。適切な分散液は、例えば、ドイツ特許出願公開明細書第3,641,494号(引用によって本明細書中に組み込まれる米国特許第4,764,553号)及びドイツ特許出願公開明細書第3,613,492号(引用によって本明細書中に組み込まれる米国特許第4,745,151号)中に述べられている。好ましくは、成分A2)の水性分散液は、25〜50重量%の固体含量、23℃で25〜7,000、更に好ましくは50〜2500mPa.sの粘度、及び4〜10、更に好ましくは5〜9のpHを有する。
【0018】
ポリウレタン分散液は、好ましくは、
a2.1)ジカルボン酸及びジオールから製造された二官能ポリエステル、カプロラクトンから製造された二官能ポリマー、二官能脂肪族ポリカーボネート、並びに/又はプロピレンオキシド、エチレンオキシド及び/若しくはテトラヒドロフランを基にした二官能ポリエーテルから選ばれた、300〜5,000の分子量を有する二官能化合物、
a2.2)a2.1)の重量を基にして10%までの、より高い官能価を有する化合物、例えば成分a1.1)としての使用のために前に述べたもの、
a2.3)60〜299の分子量を有するポリオール、ポリアミン又はアミノアルコール、
a2.4)カルボキシル若しくはカルボキシレート基及び/又はノニオン的に親水性のポリエーテル基を有する化合物、並びに
a2.5)140〜1,000の分子量を有する少なくとも二官能のポリイソシアネート
の反応生成物を基にしている。
【0019】
更に好ましくは、ポリウレタン分散液は、25,000よりも大きな重量平均分子量(Mw 、前に述べたようにして測定して)を有し;中和剤としてアンモニア、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン及び/又はジメチルイソプロパノールアミンを含み;3〜20mgKOH/g分散液の酸価を有し;そして>10℃の最低フィルム生成温度(DIN 53 767)を有する。
最も好ましくは、ポリウレタン分散液は、中和剤としてアンモニア又はトリエチルアミンを含み、4〜15mgKOH/g分散液の酸価を有し、>20℃の最低フィルム生成温度を有し、そしてジ−又はポリイソシアネート成分として脂環式ジイソシアネートを含む。
溶媒はまた、成分A2)の製造のためにも使用することができる。しかしながら、これらの溶媒の量は、水性ポリオール成分A)が10重量%を越えない、好ましくは5重量%を越えないそして更に好ましくは3重量%を越えない量でしか溶媒を含まないように、最初から制限されるか又は個々の成分A1)〜A2)の製造の後で引き続いて減らされるかのどちらかである。
水性溶液又は分散液A)を製造するためには、個々の成分A1)及びA2)の水性溶液又は分散液を簡単な撹拌によってお互いに混合させる。生成する混合物は、少なくとも5重量%の各々の個々の成分A1)及びA2)を含まなければならない。水性溶液又は分散液A)は、23℃で25〜15,000、好ましくは50〜3500mPa.sの粘度を有する。
【0020】
ポリイソシアネート成分B)は、23℃で50〜10,000、好ましくは50〜3,000mPa.sの粘度を有し、そして室温で液体でありかつ脂肪族的に、脂環式的に、芳香脂肪族的に及び/又は芳香族的に結合されたイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネートを基にしている。好ましくは、ポリイソシアネート成分B)は、専ら脂肪族的に及び/又は脂環式的に結合されたイソシアネート基を有するポリイソシアネート又はポリイソシアネート混合物を基にしていて、そして1.8〜4.0の平均NCO官能価、50〜1,000mPa.sの23℃での粘度を有し、そして樹脂固体を基にして5〜20重量%、好ましくは8〜14重量%の組み入れられた親水性のノニオン性の基を含む。
必要な場合には、ポリイソシアネートは、粘度を前に開示した範囲内の値に減らすために小量の不活性溶媒と混合して使用することができる。しかしながら、これらの溶媒の量は、本発明に従って生成するコーティング組成物が水の量を基にして20重量%よりも多い溶媒を含まないように制限される。この溶媒含量はまた、ポリオール成分A)中に存在する可能性がある溶媒も含む。
ポリイソシアネートのために適切な溶媒は、芳香族炭化水素例えば“ソルベントナフサ”、及びポリオール成分A)における使用のために前に述べた溶媒を含む。
【0021】
好ましいポリイソシアネートB)は、ヘキサメチレンジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサン(IPDI)及び/又はビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタンを基にした“ラッカーポリイソシアネート”、殊に専らヘキサメチレンジイソシアネートを基にしたものを含む。これらの“ラッカーポリイソシアネート”は知られていて、そしてこれらのジイソシアネートから製造され、ビウレット、ウレタン、アロファネート、ウレトジオン及び/又はイソシアヌレート基を含み、既知のやり方で、好ましくは蒸留によって、それらが0.5重量%未満の未反応ジイソシアネートの残留含量しか持たないように、余剰の出発のジイソシアネートを無くしたポリイソシアネートを含む。
好ましいラッカーポリイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネートから製造されそしてビウレット基を含むポリイソシアネート、例えば米国特許第3,124,605号、第3,358,010号、第3,903,126号、第3,903,127号又は第3,976,622号中に述べられたものを含む。これらのポリイソシアネートは、N,N’,N”−トリス−(6−イソシアナトヘキシル)−ビウレットとそれよりも少ない量のそれのより高次の同族体との混合物を含む。イソシアヌレート基を含みそしてヘキサメチレンジイソシアネートから製造されたポリイソシアネート、例えば米国特許第4,324,879号中に述べられたものもまた好ましい。これらのポリイソシアネートは、N,N’,N”−トリス−(6−イソシアナトヘキシル)−イソシアヌレートとそれよりも少ない量のそれのより高次の同族体を含む。
【0022】
殊に好ましいのは、トリアルキルホスフィン触媒の存在下でのヘキサメチレンジイソシアネートの接触的なオリゴマー化によって得ることができる、ヘキサメチレンジイソシアネートから製造されそしてウレトジオン及び/又はイソシアヌレート基の混合物を含むポリイソシアネートである。これらのポリイソシアネートは、50〜500mPa.sの23℃での粘度及び2.2〜5.0のNCO官能価を有する。
本発明に従ってまた適切であるのは、2,4−ジイソシアナト−トルエン又はそれと2.6−ジイソシアナトトルエンとの混合物を基にしたラッカーポリイソシアネート、並びに4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン又はそれとその異性体及び/若しくはより高次の同族体との混合物を基にしたポリイソシアネートである。適切な芳香族ラッカーポリイソシアネートは、過剰量の2,4−ジイソシアナトトルエンを多価アルコール、例えばトリメチロールプロパンと反応させ、そして引き続いて未反応出発ジイソシアネートを蒸留によって除去することによって得ることができる、ウレタン基を含むものを含有する。
その他の適切なラッカーポリイソシアネートは、これもまた過剰のモノマー状ジイソシアネートをそれらの製造の後で好ましくは蒸留によって無くした、イソシアヌレート基を含みそして上で述べたモノマー状ジイソシアネートから製造されたポリイソシアネートを含む。
【0023】
親水性的に改質されたポリイソシアネートの使用が特に推奨される。このやり方でポリイソシアネートを水性相中に乳化する能力が改善され、そしてある場合にはポットライフの付加的な改善が得られる。これらの親水性ポリイソシアネートは、ジ−若しくはポリイソシアネートをエチレンオキシド及び必要に応じてプロピレンオキシドから製造された一官能ポリエーテルと反応させることによる、並びに/又はジ−若しくはポリイソシアネートをヒドロキシル基を含むカルボン酸、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸若しくはヒドロキシピバル酸と反応させ、引き続いて中和することによるカルボキシレート基の組み入れによって得ることができる。
好ましい親水性ポリイソシアネートは、5〜20、好ましくは8〜14重量%のノニオン的に親水性の基を含む、ヘキサメチレンジイソシアネートベースのポリイソシアネートである。
【0024】
ポリイソシアネート成分B)はまた、先行のポリイソシアネートの混合物から作ることができる。
本発明によるコーティング組成物の製造のためには、ポリイソシアネート成分B)を水性分散液A)と混合させるが、ここで溶解された又は分散された成分A)はポリイソシアネートのための乳化剤として作用し得る。
この混合は、室温において簡単な撹拌によって行われる。ポリイソシアネート成分の量は、0.3:1〜2:1、好ましくは0.6:1〜1.5:1の、成分B)のイソシアネート基及び成分A)のアルコール性ヒドロキシル基を基にした、NCO/OH当量比を与えるように選ばれる。ポリイソシアネート成分B)の添加に先立って、ラッカー技術の既知の添加剤をポリオールの分散液又は溶液中に組み入れることができる。これらの添加剤は、脱泡剤、流れ調製剤、顔料及び顔料分布のための分散助剤を含む。
【0025】
本発明のコーティング組成物は、付加的な処理ステップ、例えば面倒でかつ時間がかかる水、増粘剤又は中和剤の添加無しで直接に処理することができ、そして約5〜10時間の非常に長い処理時間を有する。
本発明のコーティング組成物は、増進された特性の範囲を有する、溶媒を含む、溶媒を含まない、又はその他のタイプの水性塗装及びコーティング組成物が現在使用されている用途の多くの領域、例えば、鉱物の建築材料例えば石灰−及び/又はセメントで結合された石膏から成る種々の基体、石膏を含む表面、繊維化された(fibrated)コンクリート建築材料並びにコンクリートのコーティング;木材及び木材材料例えばパーティクルボード、木材繊維ボード及び紙のラッカー塗装及びシール;金属表面のラッカー塗装及びコーティング;並びにアスファルト及び瀝青道路表面のコーティング及びラッカー塗装のために適切である。
本発明によるコーティング組成物は、堅く柔軟ではない基体、特に木材、木材材料、家具、寄せ木細工の床などのラッカー塗装又はコーティングのために特に適切である。それらの製造の容易性、混和性及び処理性のために、本発明のコーティング組成物は、コーティング組成物の製造及び適用のために特別な装置が必要とされない手細工応用分野又は応用のために特に適切である。
二成分系の硬化又は橋かけは、0〜200℃の温度で、好ましくは室温で基体への付与の後で起こり得る。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下の実施例においては、特記しない限りすべての部及びパーセントは重量による。すべての生成物は窒素雰囲気下で製造した。粘度は、25〜75s-1の平均剪断速度のための回転粘度計によって23℃で測定した。
1)ポリイソシアネート1
イソシアヌレート基を含み、そしてヘキサメチレンジイソシアネートから製造され(バイヒジュール−VP LS 2032、バイエル AG)、酢酸ブチルグリコール中に75%で溶かされた親水性ポリイソシアネート。溶液のNCO当量:325g。
【0027】
2)ポリエステル樹脂分散液A1)の製造
525gのトリメチロールプロパン、1907gの1,6−ヘキサンジオール、905gの無水ヘキサヒドロフタル酸及び1480gのイソフタル酸を、N2 雰囲気下で、撹拌、冷却及び加熱装置並びに水分離器を備えた5リットルの反応容器中に秤量して入れ、そして2時間で160℃に加熱した。次に、この混合物を10時間で220℃に加熱し、そして酸価が約5mgKOH/g固体となるまでエステル化した。するとポリエステルのOH価は188mgKOH/g固体であった。
2200gの上で述べたポリエステル、105gのジメチロールプロピオン酸、4gのトリメチロールプロパン、208gの酢酸メトキシプロピル及び3gのジブチルスズジオクトエートを、撹拌、冷却及び加熱装置を備えた5リットルの反応容器中に秤量して入れ、そして80℃で均一化した。次に、290gのヘキサメチレンジイソシアネートを一度に添加し、そして反応混合物をNCO基がもはや検出できなくなるまで120℃で撹拌した。生成したポリエステルを水/アンモニア/ジメチルエタノールアミン混合物中に分散させた。約46%の固体含量、約7.7のpH、100%の中和度、約9mgKOH/g分散液の酸価、約1.7%のヒドロキシル基含量(約57mgKOH/g分散液のOH価に相当する)及び23℃で約150mPa.sの粘度を有する水性ポリエステル分散液A1)が得られた。
【0028】
3)ポリエステル樹脂分散液A1)の製造
4930gの無水フタル酸、970gの2−エチルヘキサン酸、1800gの落花生油脂肪酸、1060gのネオペンチルグリコール及び4500gのトリメチロールプロパンを、撹拌、冷却及び加熱装置並びに水分離器を備えた15リットルの反応容器中に秤量して入れ、そして約5mgKOH/g固体の酸価が得られるまで220℃でエステル化した。このポリエステルは187mgKOH/g固体のOH価を有していた。
1580gの上で述べたポリエステル前駆体、100gのジメチロールプロピオン酸、2gのジブチルスズジオクトエート及び272gのN−メチルピロリドンを、撹拌、冷却及び加熱装置を備えた5リットルの反応容器中で80℃で均一化し、140gのイソホロンジイソシアネート及び140gのヘキサメチレンジイソシアネートと一度に混合し、そしてNCO基がもはや検出できなくなるまで110℃で撹拌した。生成したポリエステルを水/アンモニア/ジメチルイソプロパノールアミン混合物中に分散させた。約38%の固体含量、約7.7のpH、約10mgKOH/g分散液の酸価、約1.8%のヒドロキシル基含量(約60mgKOH/g分散液のOH価に相当する)及び23℃で約100mPa.sの粘度を有する水性ポリエステル分散液A1)が得られた。
【0029】
4)ポリエステル樹脂分散液A1)の製造
110gのスルホイソフタル酸リチウム、470gのイソフタル酸、956gのネオペンチルグリコール、215gのトリメチロールプロパン及び1.2gのジブチルスズオクトエートを、撹拌、冷却及び加熱装置並びに水分離器を備えた3リットルの反応容器中に秤量して入れ、そして180℃に加熱した。この混合物を、透明な溶液が得られるまで縮合させた。次に、この混合物を150℃に冷却し、そして968gの無水フタル酸を添加した。220℃に加熱した後で、この混合物を、約17mgKOH/g固体の酸価が得られるまで縮合させた。次に、この混合物を150℃に冷却し、142gのベルサティク(versatic)酸のグリシジルエステル(カルデュラ E10、シェル化学)を添加し、そして約7mgKOH/g固体の酸価が得られるまで全体を反応させた。生成したポリエステルを水/ジメチルエタノールアミン混合物中に分散させた。約30%の固体含量、約8.0のpH、約2mgKOH/g分散液の酸価、約0.7%のヒドロキシル基含量(約24mgKOH/g分散液のOH価に相当する)及び23℃で約150mPa.sの粘度を有するポリエステル分散液A1)が得られた。
【0030】
5)ポリエステル樹脂溶液A1)の製造
1750gの1,6−ヘキサンジオール、875gのトリメチロールプロパン、600gのアジピン酸及び2400gの無水フタル酸を、撹拌、冷却及び加熱装置並びに水分離器を備えた10リットルの反応容器中に秤量して入れ、230℃に加熱し、そして酸価が約5mgKOH/g固体となるまで縮合させた。この混合物を130℃に冷却し、625gの無水テトラヒドロフタル酸を添加し、そして約45mgKOH/g固体の酸価が得られるまで縮合させた。次に、このポリエステルに150gのブチルグリコールを添加し、そしてこの混合物をジメチルエタノールアミン/水混合物中に溶かした。約28%の固体含量、約8.4のpH、約13mgKOH/g溶液の酸価、約0.6%のヒドロキシル基含量(約20mgKOH/g溶液のOH価に相当する)及び23℃で約200mPa.sの粘度を有するポリエステル溶液A1)が得られた。
【0031】
6)ポリウレタン分散液A2)
物理的に乾燥する水性ポリウレタン分散液を、欧州特許第242,731号(米国特許第4,745,151号)に従って製造した。この分散液は、約33%の固体含量、約7.5のpH、約8mgKOH/g分散液の酸価及び23℃で約150mPa.sの粘度を有していた。
【0032】
適用実施例1(比較)
27gの水、0.5gの湿潤/流動制御剤(Byk 346、Byk 化学)、1.5gの湿潤添加剤(スルフィノール 104 E、エアー プロダクツ)及び1.4の5%水性増粘剤溶液(アクリゾール RM 8、ローム アンドハース)を、48.4gの実施例2からのポリエステル分散液A1)に添加し、そして均一化させた。次に、23gのポリイソシアネート1)を撹拌して入れた。成分A1)対成分A2)の重量比は、各々の成分の樹脂固体を基にして100:0であった。約6時間の処理時間を有する水性バインダー組成物が得られた。このバインダー組成物の粘度は、この処理時間の間に最小値を通り過ぎそして次に増加した。最適適用粘度を維持するためには、粘度を増すための増粘剤の更なる添加か又は粘度を減らすための水の更なる添加のどちらかが必要とされた。この再作業は、多くの応用に関して、特に手工芸又はDIY分野においては受け入れられない。加えて、この分散液から製造されたコーティングは、室温で約10時間のちり乾燥時間を有していたが、これは余りに長すぎた。硬化されたコーティングは、7日間の硬化の後で良好な総括的特性を有していた。溶媒、エタノール及び水耐性、機械的特性及び光学特性(流動、鮮やかさ、輝き)は良好であった。
【0033】
適用実施例2(本発明による)
27gの水、0.5gの湿潤/流動制御剤、1.5gの湿潤添加剤及び1.4の5%水性増粘剤溶液(これらのすべては適用実施例1において述べられた)及び9.7gの実施例6からのポリウレタン分散液A2)を、38.7gの実施例2からのポリエステル分散液A1)に添加し、そして均一化させた。成分A1)対成分A2)の重量比は、各々の成分の樹脂固体を基にして84:16であった。次に、27.7gのポリイソシアネート1)を単純に撹拌して入れた。>8時間の処理時間を有する水性バインダー組成物が得られた。この水性組成物は、この期間の間は約18s(流動時間、DINビーカー4中で測定して、23℃で)の一定粘度を有していた。粘度の調節は必要ではなかった。このバインダー組成物は、ローリングによって非常に容易に適用されて、4時間のちり無し(dust free)乾燥時間を有するコーティングを生成させた。硬化されたコーティングは、7日間の硬化の後で良好な総括的特性を有していた。溶媒、エタノール及び水耐性は非常に良好であり、機械的特性も良好であり、そして光学特性(流動、鮮やかさ、輝き)もまた良好であった。
【0034】
適用実施例3(本発明による)
27gの水、0.5gの湿潤/流動制御剤、1.5gの湿潤添加剤及び1.4の5%水性増粘剤溶液(これらのすべては適用実施例1において述べられた)及び19.4gの実施例6からのポリウレタン分散液A2)を、29.0gの実施例2からのポリエステル分散液A1)に添加し、そして均一化させた。成分A1)対成分A2)の重量比は、各々の成分の樹脂固体を基にして64:34であった。次に、13.8gのポリイソシアネート1)を単純に撹拌して入れた。>8時間の処理時間を有する水性バインダー組成物が得られた。この水性組成物は、この期間の間は約17s(流動時間、DINビーカー4中で測定して、23℃で)の一定粘度を有していた。処理時間の間の粘度の調節は必要ではなかった。このバインダー組成物は、ローリングによって非常に容易に適用されて、2時間のちり無し乾燥時間を有するコーティングを生成させた。硬化されたコーティングは、7日間の硬化の後で良好な総括的特性を有していた。溶媒、エタノール及び水耐性は非常に良好であり、機械的特性も良好であり、そして光学特性(流動、鮮やかさ、輝き)もまた良好であった。
【0035】
適用実施例4(比較)
27gの水、0.5gの湿潤/流動制御剤、1.5gの湿潤添加剤及び1.4の5%水性増粘剤溶液(これらのすべては適用実施例1において述べられた)及び43.5gの実施例6からのポリウレタン分散液A2)を、4.9gの実施例2からのポリエステル分散液A1)に添加し、そして均一化させた。成分A1)対成分A2)の重量比は、各々の成分の樹脂固体を基にして12:87であった。次に、2.3gのポリイソシアネート1)を撹拌して入れた。>8時間の処理時間を有する水性バインダー組成物が得られたが、これは、この期間の間は約18s(流動時間、DINビーカー4中で測定して、23℃で)の一定粘度を有する。処理期間の間の粘度の調節は必要ではなかった。このバインダー組成物は、ローリングによって非常に容易に適用されて、0.5時間のちり無し乾燥時間を有するコーティングを生成させた。硬化されたコーティングは、7日間の硬化の後で良好な機械的特性を有していたが、光学特性は平凡に過ぎず、特に鮮やかさ及び輝きは適切ではなかった。溶媒及び水耐性は平凡であり、特にエタノール耐性は非常に乏しかった。
【0036】
適用実施例5、6、7(本発明による)
適用実施例2中で述べた方法を使用して、実施例3及び4からのポリエステル分散液A1)並びに実施例5からのポリエステル溶液A1)を、実施例6からのポリウレタン分散液A2)と混合した。混合比:3)からのA1):6)からのA2)=60:40、4)からのA):6)からのA2)=50:50、5)からのA1):6)からのA3)=50:50。対応する量のポリイソシアネート1)の添加の後で、>8時間の処理時間及び約20s(流動時間、DINビーカー4中で測定して、23℃で)の一定処理粘度を有するバインダー組成物が得られた。処理期間の間の粘度の調節は必要ではなかった。このバインダー組成物は、ローリングによって非常に容易に適用されて、1〜2時間のちり無し乾燥時間を有するコーティングを生成させた。7日間の硬化の後で、コーティングは良好な総括的特性、即ち機械的特性、光学特性そしてまた溶媒、エタノール及び水耐性を有していた。
【0037】
適用実施例8(比較)
ポリウレタン分散液が物理的に乾燥する分散液A2)として特に効果的であることを示すために、物理的に乾燥するポリアクリレートエマルションコポリマーを比較として使用した。このポリアクリレートエマルションは、39%の固体含量を有し、そして55%のメチルメタクリレート、39%のn−ブチルアクリレート、2%のメタクリル酸、1%のヘキサンジオールビスアクリル酸エステル、0.4%のアンモニウムペルオキソジスルフェート及び2%の乳化剤から製造された。得られた水性バインダー組成物は約6時間の処理時間を有し、そして粘度はこの時間の間に認め得る増加を示した。上で述べたようにして製造したコーティングは、室温で6時間のちり無し乾燥時間を有していた。硬化されたコーティングは、7日間の硬化の後で平凡な特性を有するに過ぎなかった。特に望ましくなかったのは、非常に低いフィルム硬さ、乏しい機械的特性例えば低い硬さ、乏しい溶媒耐性及び不適切な光学特性であった。
【0038】
長い処理時間、良好な光学及び機械的特性、並びに良好な溶媒、エタノール及び水耐性と組み合わせられた、簡単な取り扱い及び簡単な処理の必要とされる特性の組み合わせは、本発明による特別なバインダー組成物によってのみ達成された。
例証の目的のためにこれまで本発明を詳細に説明してきたけれども、このような詳細は単にその目的のためだけであること、並びに本発明を特許請求の範囲によって限定して良い以外は本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者はその中で変更を加えることができることが理解されるべきである。
【0039】
本発明の主なる特徴及び態様は以下の通りである。
1.
A)25〜15,000mPa・sの23℃での粘度を有する水性ポリオール成分であって、
A1)カルボキシレート及び/又はスルホネート基を含み、1,000〜40,000の重量平均分子量、15〜100mgKOH/g分散液又は溶液のOH価、並びに2〜40mgKOH/g分散液又は溶液のカルボキシレート、カルボキシル及びスルホネート基のすべてを基にした酸価を有するヒドロキシル基含有ポリエステルの少なくとも一種の分散液又は溶液であ、このポリエステルが
a1)a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜65重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、
a1.3)20〜60重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物、並びに
a1.4)0〜10重量%の、スルホネート及びカルボキシル基及び必要に応じてヒドロキシル基を含む一種以上の化合物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体65〜100重量%、
a2)一種以上のカルボン酸無水物又はヒドロキシカルボン酸0〜15重量%、
a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート0〜22重量%、並びに
a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜8重量%
の反応生成物を基にしている上記分散液又は溶液と、
A2)カルボキシレート及び/又はスルホネート基を含み、未反応ヒドロキシル基及びアミノ基は実質的に有していない少なくとも一種の物理的に乾燥する水性ポリウレタン分散液
の混合物を含む水性ポリオール成分65〜97重量%、並びに
B)50〜10,000mPa・sの23℃での粘度を有しそして一種以上の有機ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分3〜35重量%
を含み、そして成分A)及びB)が、成分B)のイソシアネート基及び成分A)のポリオール成分A1)のヒドロキシル基を基にしたNCO/OH当量比0.3:1〜2:1で存在する二液型水性バインダー組成物。
【0040】
2.成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
a1)a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜65重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、並びに
a1.3)20〜65重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体85〜95重量%、並びに
a2)一種以上の酸無水物5〜15重量%
の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)及びa2);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
【0041】
3.成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜60重量%の一種以上の二、三及び四官能アルコール、
a1.3)20〜60重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物、並びに
a1.4)2〜25重量%の、スルホネート及びカルボキシル基及び必要に応じてヒドロキシル基を含む一種以上の化合物
の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);並びにa1.1)〜a1.4)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
【0042】
4.成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
a1)a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)20〜65重量%の一種以上の二、三及び四官能アルコール、
a1.3)20〜60重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体70〜92重量%、
a2)ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸及び/又はヒドロキシピバル酸2.5〜7.5重量%、
a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート6〜22重量%、並びに
a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜8重量%
の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)〜a4);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
【0043】
5.成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
a1)a1.1)0〜25重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)30〜60重量%の一種以上の二、三及び四官能アルコール、
a1.3)28〜56重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体73〜89重量%、
a2)ジメチロールプロピオン酸2.5〜7.5重量%、
a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート7.5〜19.5重量%、並びに
a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜6重量%
の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)〜a4);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
【0044】
6.成分A1)が50〜85重量%の量で存在し、そして成分A2)が15〜50重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
a1)a1.1)0〜8重量%の一種以上のモノカルボン酸、
a1.2)40〜57重量%の一種以上の62〜192の分子量を有する二、三及び四官能アルコール、
a1.3)40〜56重量%の一種以上の98〜540の分子量を有する二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物
から製造された一種以上のポリエステル前駆体76〜87重量%、
a2)ジメチロールプロピオン酸3.5〜6.5重量%、
a3)成分a3)の少なくとも50%がヘキサメチレンジイソシアネートであるという条件下での一種以上のジ又はポリイソシアネート7.5〜16.0重量%、並びに
a4)一種以上の62〜160の分子量を有する二及び/又は三官能アルコール0〜3重量%
の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)〜a4);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
【0045】
7.ポリイソシアネート成分B)が脂肪族的に結合されたイソシアネート基を有しそして8〜14重量%のノニオン性親水性基を含む一種以上のポリイソシアネートから本質的に成る、上記1記載の水性バインダー組成物。
8.ポリイソシアネート成分B)が脂肪族的に結合されたイソシアネート基を有しそして8〜14重量%のノニオン性親水性基を含む一種以上のポリイソシアネートから本質的に成る、上記2記載の水性バインダー組成物。
9.ポリイソシアネート成分B)が脂肪族的に結合されたイソシアネート基を有しそして8〜14重量%のノニオン性親水性基を含む一種以上のポリイソシアネートから本質的に成る、上記3記載の水性バインダー組成物。
10.ポリイソシアネート成分B)が脂肪族的に結合されたイソシアネート基を有しそして8〜14重量%のノニオン性親水性基を含む一種以上のポリイソシアネートから本質的に成る、上記4記載の水性バインダー組成物。
11.ポリイソシアネート成分B)が脂肪族的に結合されたイソシアネート基を有しそして8〜14重量%のノニオン性親水性基を含む一種以上のポリイソシアネートから本質的に成る、上記5記載の水性バインダー組成物。
12.ポリイソシアネート成分B)が脂肪族的に結合されたイソシアネート基を有しそして8〜14重量%のノニオン性親水性基を含む一種以上のポリイソシアネートから本質的に成る、上記6記載の水性バインダー組成物。
13.上記1記載の水性バインダー組成物によって被覆された堅い柔軟ではない基体。

Claims (7)

  1. A)25〜15,000mPa・sの23℃での粘度を有する水性ポリオール成分であって、
    A1)カルボキシレート及び/又はスルホネート基を含み、1,000〜40,000の重量平均分子量、15〜100mgKOH/g分散液又は溶液のOH価、並びに2〜40mgKOH/g分散液又は溶液のカルボキシレート、カルボキシル及びスルホネート基のすべてを基にした酸価を有するヒドロキシル基含有ポリエステルの少なくとも一種の分散液又は溶液であ、このポリエステルが
    a1)a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
    a1.2)20〜65重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、
    a1.3)20〜60重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物、並びに
    a1.4)0〜10重量%の、スルホネート及びカルボキシル基及び必要に応じてヒドロキシル基を含む一種以上の化合物
    から製造された一種以上のポリエステル前駆体65〜100重量%、
    a2)一種以上のカルボン酸無水物又はヒドロキシカルボン酸0〜15重量%、
    a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート0〜22重量%、並びに
    a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜8重量%
    の反応生成物を基にしている上記分散液又は溶液と、
    A2)カルボキシレート及び/又はスルホネート基を含み、未反応ヒドロキシル基及びアミノ基は実質的に有していない少なくとも一種の物理的に乾燥する水性ポリウレタン分散液
    の混合物を含む水性ポリオール成分65〜97重量%、並びに
    B)50〜10,000mPa・sの23℃での粘度を有しそして一種以上の有機ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分3〜35重量%
    を含み、そして成分A)及びB)が、成分B)のイソシアネート基及び成分A)のポリオール成分A1)のヒドロキシル基を基にしたNCO/OH当量比0.3:1〜2:1で存在する二液型水性バインダー組成物。
  2. 成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
    a1)a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
    a1.2)20〜65重量%の一種以上の二、三及び/又は四官能アルコール、並びに
    a1.3)20〜65重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物から製造された一種以上のポリエステル前駆体85〜95重量%、並びに
    a2)一種以上の酸無水物5〜15重量%
    の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)及びa2);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
  3. 成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
    a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
    a1.2)20〜60重量%の一種以上の二、三及び四官能アルコール、
    a1.3)20〜60重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物、並びに
    a1.4)2〜25重量%の、スルホネート及びカルボキシル基及び必要に応じてヒドロキシル基を含む一種以上
    の化合物の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);並びにa1.1)〜a1.4)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
  4. 成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
    a1)a1.1)0〜40重量%の一種以上のモノカルボン酸、
    a1.2)20〜65重量%の一種以上の二、三及び四官能アルコール、
    a1.3)20〜60重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物から製造された一種以上のポリエステル前駆体70〜92重量%、
    a2)ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸及び/又はヒドロキシピバル酸2.5〜7.5重量%、
    a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート6〜22重量%、並びに
    a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜8重量%
    の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)〜a4);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
  5. 成分A1)が40〜90重量%の量で存在し、そして成分A2)が10〜60重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
    a1)a1.1)0〜25重量%の一種以上のモノカルボン酸、
    a1.2)30〜60重量%の一種以上の二、三及び四官能アルコール、
    a1.3)28〜56重量%の一種以上の二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物から製造された一種以上のポリエステル前駆体73〜89重量%、
    a2)ジメチロールプロピオン酸2.5〜7.5重量%、
    a3)一種以上のジ又はポリイソシアネート7.5〜19.5重量%、並びに
    a4)ヒドロキシル及び/又はアミノ基を含む一種以上の一、二及び/又は三官能化合物0〜6重量%
    の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)〜a4);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
  6. 成分A1)が50〜85重量%の量で存在し、そして成分A2)が15〜50重量%の量で存在し、そしてポリエステルA1)が
    a1)a1.1)0〜8重量%の一種以上のモノカルボン酸、
    a1.2)40〜57重量%の一種以上の62〜192の分子量を有する二、三及び四官能アルコール、
    a1.3)40〜56重量%の一種以上の98〜540の分子量を有する二及び/又は三官能カルボン酸又はそれらの無水物から製造された一種以上のポリエステル前駆体76〜87重量%、
    a2)ジメチロールプロピオン酸3.5〜6.5重量%、
    a3)成分a3)の少なくとも50%がヘキサメチレンジイソシアネートであるという条件下での一種以上のジ又はポリイソシアネート7.5〜16.0重量%、並びに
    a4)一種以上の62〜160の分子量を有する二及び/又は三官能アルコール0〜3重量%の反応生成物を基にしていて、そしてA1)及びA2);a1)〜a4);並びにa1.1)〜a1.3)のパーセントが加えると100%になる、請求項1記載の水性バインダー組成物。
  7. 請求項1記載の水性バインダー組成物によって被覆された堅い柔軟ではない基体。
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