JP3851184B2 - フロントエンドモジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話(又は携帯電話機)、PHS電話(又はPHS電話機)、携帯情報端末、無線通信機能を有するパーソナルコンピュータを含む各種無線通信装置の高周波部のフロントエンドに利用可能なフロントエンドモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来例について説明する。
【0003】
(1) :用語の定義
本明細書中において使用する用語の意味は次の通りである。
【0004】
a:GSM(The Global System For Mobiles )は、ヨーロッパ標準のディジタル携帯電話システムの名称である。GSMでは、8チャンネルを多重化するTDMA/TDDを用いている。また、GSMには、周波数900MHZ を使う「GSM900」、周波数1.8GHZ を使う「GSM1800」、周波数1.9GHZ を使う「GSM1900」がある。
【0005】
b:DCS(Digital Cellular System )は、特に、前記GSM1800のシステムをDCSと呼ぶことが多い。
【0006】
c:LTCC(Low Temperature Cofired Ceramics)は、低温焼成セラミックのことである。
【0007】
d:GNDは接地の意味である。
【0008】
e:PA(Power Amplifier )は、パワーアンプ(電力増幅器)のことである。
【0009】
f:RF(Radio Frequency )は、高周波のことであり、「RF回路部」は高周波回路部のことである。
【0010】
g:無線通信装置は、携帯電話機、PHS電話機、無線通信機能を有する携帯情報端末、無線通信機能を有するパーソナルコンピュータを含む各種無線通信装置のことである。
【0011】
h:フロントエンド部は、各種無線通信装置の高周波部のフロントエンドのことである。
【0012】
i:MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit )は、モノリシック・マイクロ波集積回路のことであり、マイクロ波領域の信号の増幅や変復調を行うものである。トランジスタの他、抵抗、コンデンサなどの素子を一体化して1個のICチップに集積したものである。
【0013】
j:SAW(GSM−SAW及びDCS−SAW)は、GSM側及びDCS側の弾性表面波フィルタのことである。
【0014】
(2) :従来の無線通信装置のフロントエンド部の説明
携帯電話をはじめとする各種無線通信装置では、その小型化のため、高周波回路部のフロントエンド(以下「フロントエンド部」とも記す)は種々の機能の複合化、モジュール化が進んでいる。携帯電話の代表的な欧州の「GSM/DCSのデュアルバンド」の規格では、GSM(900MHZ 帯)とDCS(1800MHZ 帯)を有し、前記GSMとDCSとを分離する構成となったフロントエンド部が使用されている。
【0015】
ところで、前記のような構成のフロントエンド部では、ローパスフィルタ(LPF)のようなフィルタ機能を備えた回路部品と、高周波スイッチ(RF−Switch)のようなスイッチ機能を備えた回路素子を含んでおり、これらは、同一多層基板(セラミック多層基板又は樹脂多層基板)の中に一体化された状態で積層されるのが常識であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来のものにおいては、次のような課題があった。
【0017】
(1) :フィルタ機能を有する回路部品と、スイッチ機能を有する回路部品は異なった技術要素を持つため、構成する受動素子に要求される技術ポイントも異なる。例えば、フィルタ機能を有する回路部品は、厳密な周波数特性を実現する必要があり、各LCには量産時歩留りを確保するためには、±1%前後の精度が必要である。
【0018】
ところが、一般に、樹脂ベースの多層基板は、±5%の精度が限界であり、フィルタを構成するには向かず、量産時その歩留りを大幅に悪化させてしまうという課題があった。
【0019】
一方、例えば、ダイオードスイッチを使った高周波スイッチ機能を有する回路部品では、構成するその受動素子の量産時精度は±5%程度で十分であるが、使用されるλ/4共振器は線路長が長いため、セラミック基板に使用される導体では抵抗分が大きく、損失が大きくなってしまうという課題があった。
【0020】
(2) :フィルタ機能を有する回路部品とスイッチ機能を有する回路部品に加え、出力パワーアンプまで一体化したモジュールも考えられているが、このようなモジュールでは、次のような課題が生じていた。
【0021】
すなわち、パワーアンプも量産時精度は±5%前後で良いが、例えば、GSMなどの携帯電話では1A以上の電流を扱うため、パワーアンプの能動素子に電流を供給するためのチョークコイルには1A以上の電流が流れ、セラミック基板の導体では抵抗分が大きく電圧降下が起こり、無駄な電力を消費してしまうという課題があった。
【0022】
更に、高周波スイッチ、出力パワーアンプなどの形状が大きくなればなるほど、セラミック多層基板で構成すると、ガラス−エポキシ樹脂(略称:ガラエポ)(マザー基板として世界的に広く使用されている)と熱膨張係数が一桁以上異なるため、熱衝撃に弱く、クラックが発生し易いという課題があった。
【0023】
また、セラミックとガラス−エポキシ樹脂(略称:ガラエポ)では、その剛性率が大きく異なるため、落下試験などを実施すると、その試験実施時の機械的衝撃にも弱く、例えば、携帯電話の落下試験(1.5mの高さから鉄板上に自然落下させるなど)の実施時にクラックが発生し易いという課題があった。
【0024】
本発明は、このような従来の課題を解決し、フィルタ機能を有する回路部品と、スイッチ機能を有する回路部品に要求される量産時精度を落とすことなく、フロントエンドモジュールの小型化、薄型化、耐衝撃性、低消費電力化、量産時歩留りや精度の向上、コストダウン等を実現することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の目的を達成するため、次のように構成した。
【0026】
すなわち、本発明のフロントエンドモジュールは、無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品をセラミック多層基板内層に積層したチップ部品と、スイッチ機能を有する回路部品のうちの受動部品を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品とスイッチを構成する能動素子とが搭載され一体化されていると共に、前記樹脂多層基板の内にはλ/4共振器が形成され、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されていることを特徴とする。
【0027】
また、本発明のフロントエンドモジュールは、無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、ダイプレクサ及びローパスフィルタを構成する素子を、それぞれセラミック多層基板内層に積層したチップ部品と、スイッチ機能を有する回路部品のうちの受動素子を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品とスイッチを構成する能動素子とが搭載され一体化されていると共に、前記樹脂多層基板の内にはλ/4共振器が形成され、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されていることを特徴とする。
また、本発明のフロントエンドモジュールは、無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品をそれぞれセラミック多層基板内層に積層した複数のチップ部品と、高周波スイッチを構成する回路及び出力パワーアンプを構成する回路のうちのチョークコイルを含む受動素子を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成した各チップ部品及びスイッチ、パワーアンプを構成する能動素子が搭載され一体化されていると共に、前記セラミック多層基板で構成した各チップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されていることを特徴とする。
【0028】
更に、本発明は前記フロントエンドモジュールにおいて、前記樹脂多層基板の表面に、更に、前記フロントエンドの弾性表面波フィルタを構成するチップ部品が搭載されていることを特徴とする。
【0029】
(作用)
無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品(例えば、ダイプレクサ、LPF)はセラミック多層基板内層に積層したチップ部品として構成されており、スイッチ機能を有する回路部品(高周波スイッチ)や出力パワーアンプを構成する回路部品のうちの受動部品は樹脂多層基板の内層に積層され、該樹脂多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したチップ部品やスイッチ、パワーアンプを構成する能動素子やSAWフィルタを構成するチップ部品が搭載され一体化されている。
【0030】
このように、フィルタ機能を有する回路部品にはセラミック多層基板を使用し、スイッチ機能を有する回路部品には樹脂多層基板を使用する方が、量産時の精度や歩留りを向上させるのにも有利である。本発明ではこのようなことを考慮し、フィルタ機能を有する回路部品とスイッチ機能を有する回路部品を種類の異なる材料の多層基板に分けて積層し、これらを樹脂多層基板に一体化している。
【0031】
従って、量産時の歩留りは十分に高く、導体抵抗に起因する損失、電圧降下は最小限に抑えられるため、電気的性能が高く消費電力も少なくなる。また、熱衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロントエンドモジュールが実現できる。
【0032】
また、本発明のフロントエンドモジュールでは、セラミック多層基板で構成したチップ部品は、高周波部のフロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されている。従って、多数の回路部品を集めたフロントエンドモジュールであっても、ユーザ側での整合作業が不要となり、手間も時間もかからず、製造コストも安くなる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0034】
§1:フロントエンドモジュールの概要
フロントエンド部に使用されるフィルタ機能を有する回路部品と、スイッチ機能を有する回路部品は異なった技術要素を持つため、構成する受動素子に要求される技術ポイントも異なる。例えば、フィルタ機能を有する回路部品は、厳密な周波数特性を実現する必要があり、各LCには量産時歩留りを確保するためには、±1%前後の精度が必要である。ところが、一般に、樹脂ベースの多層基板は、±5%前後の精度が限界であり、フィルタを構成するには向かず、量産時その歩留りを大幅に悪化させてしまう。
【0035】
一方、例えば、ダイオードスイッチを使った高周波スイッチ機能を有する回路部品では、その受動素子の量産時精度は±5%前後で十分であるが、使用されるλ/4共振器は線路長が長いため、セラミック基板の導体では抵抗分が大きく、損失が大きくなってしまう。
【0036】
また、フィルタ機能を有する回路部品とスイッチ機能を有する回路部品に加え、出力パワーアンプ(PA)まで一体化したモジュールでは、出力パワーアンプを構成する受動素子も量産時精度は±5%前後で良いが、例えば、GSMなどの携帯電話では1A以上の電流を扱うため、パワーアンプの能動素子に電流を供給するためのチョークコイルに1A以上の電流が流れ、セラミック基板の導体では抵抗分が大きく電圧降下が起こり、無駄な電力を消費してしまう。
【0037】
更に、高周波スイッチ、パワーアンプなどの形状が大きくなればなるほど、セラミック多層基板で構成すると、ガラエポと熱膨張係数が一桁以上異なるため、熱衝撃に弱く、クラックが発生し易い。
【0038】
また、セラミックとガラエポでは、その剛性率が大きく異なるため、落下試験などを実施すると、その試験実施時の機械的衝撃にも弱く、例えば、携帯電話の落下試験(1.5mの高さから鉄板上に自然落下させるなど)の実施時には、クラックが発生し易い。
【0039】
また、GSM、DCSの何れも、高周波フィルタとして厳密な周波数特性を要求されることから、構成するL、Cには量産時±1%前後の精度が要求されるが、高周波スイッチ(RF−Switch)では、各受動素子の精度は±5%前後で良い。
【0040】
以上のことを考慮すると、フィルタ機能を有する回路部品にはセラミック多層基板を使用し、スイッチ機能を有する回路部品には樹脂多層基板を使用する方が有利である。従って、本発明ではこのようなことを考慮してなされたものであり、以下、具体的に説明する。
【0041】
§2:フロントエンドモジュールの概要
図1はフロントエンドモジュールの概略ブロック図(その1)であり、A図は例1、B図は例2を示す。また、図2はフロントエンドモジュールの概略ブロック図(その2)であり、C図は例3、D図は例4を示す。以下、図1、2に基づいてフロントエンドモジュールの概要を説明する。
【0042】
この例では、前記従来例で説明したGSM/DCSデュアルモード型携帯電話におけるフロントエンド部の各回路部品を多層基板に実装してフロントエンドモジュールとした例であり、フロントエンド部を構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、スイッチ機能を有する回路部品を樹脂多層基板に積層し、該樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品及びスイッチを構成するPINダイオードを搭載して一体化すると共に、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品は、フロントエンド部の他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されている。具体的には次の通りである。
【0043】
▲1▼:例1のフロントエンドモジュール(図1のA図参照)
例1は、携帯電話のフロントエンド部を構成する回路部品の内、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のローパスフィルタ(LPF)と、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を、多層基板を用いて一体化し、フロントエンドモジュールとした例である。
【0044】
例1では、前記フロントエンド部を構成する回路部品の内、ダイプレクサ(Diplexer)及びLPFを構成する素子をそれぞれセラミック多層基板に積層した複数(この例では3個)のチップ部品と、前記高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を積層した樹脂多層基板とからなり、樹脂多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成した各チップ部品及びスイッチを構成するPINダイオードが搭載され一体化されていると共に、前記セラミック多層基板で構成した各チップ部品は、フロントエンド部の他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されている。
【0045】
このように、例1のフロントエンドモジュールでは、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部分)をそれぞれセラミック多層基板(LTCCにより構成)内層に積層し、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を樹脂多層基板内層に積層する。
【0046】
この場合、先ず、ダイプレクサ(Diplexer)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、GSM側のLPF(斜線で図示した部分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、DCS側のLPF(斜線で図示した部分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とする。
【0047】
そして、樹脂多層基板内層に、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部分)の各チップ部品及びスイッチを構成するPINダイオードを搭載し、これらを一体化して、フロントエンドモジュールとする。
【0048】
▲2▼:例2のフロントエンドモジュール(図1のB図参照)
例2は、前記フロントエンド部を構成する回路部品の内、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPFと、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)と、GSM側及びDCS側の出力PAを多層基板を用いて一体化し、フロントエンドモジュールとした例である。
【0049】
すなわち、例2のフロントエンドモジュールでは、フロントエンド部を構成する回路部品の内、ダイプレクサ(Diplexer)及びLPFを構成する素子をそれぞれセラミック多層基板内層に積層して複数(この例では3個)のチップ部品とし、高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する素子及び出力PAを構成する受動素子を樹脂多層基板に積層し、該樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成した複数のチップ部品及びスイッチ、PAを構成する能動素子を搭載し一体化する。
【0050】
この場合、セラミック多層基板で構成した各チップ部品は、前記フロントエンドの他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されている。更に具体的には次の通りである。
【0051】
このフロントエンドモジュールでは、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部分)をそれぞれセラミック多層基板(LTCCにより構成)内層に積層し、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)と、GSM側及びDCS側のPAを樹脂多層基板内層に積層する。
【0052】
この場合、先ず、ダイプレクサ(Diplexer)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、GSM側のLPF(斜線で図示した部分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、DCS側のLPF(斜線で図示した部分)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とする。
【0053】
そして、樹脂多層基板に、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)及びGSM側及びDCS側の出力パワーアンプ(GSM−PA及びDCS−PA)を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部分)の各チップ部品を搭載し、これらを一体化してフロントエンドモジュールとする。
【0054】
▲3▼:例3のフロントエンドモジュール(図2のC図参照)
例3は、前記例1のフロントエンドモジュールの樹脂多層基板の表面に、更に、GSM側及びDCS側のSAWフィルタ(GSM−SAW及びDCS−SAW)も一緒に搭載して一体化した例である。
【0055】
▲4▼:例4のフロントエンドモジュール(図2のD図参照)
例4は、前記例2のフロントエンドモジュールの樹脂多層基板の表面に、更に、GSM側及びDCS側のSAWフィルタ(GSM−SAW及びDCS−SAW)も一緒に搭載して一体化した例である。
【0056】
§3:GMS/DCSデュアルバンド型携帯電話のフロントエンド部の説明
図3はGMS/DCSデュアルバンド型携帯電話のフロントエンド部のブロック図である。以下、図3に基づいて、GMS/DCSデュアルバンド型携帯電話のフロントエンド部について説明する。
【0057】
図3において、ANTはアンテナ、RXは受信側、TXは送信側を示す。また、GSM−SAWはGSM帯のSAWフィルタ(弾性表面波フィルタ)、DCS−SAWはDCS帯のSAWフィルタ(弾性表面波フィルタ)を示す。
【0058】
図3に示した例は、携帯電話において代表的な欧州のシステムであるGSM/DCSディアルバンドのフロントエンド部の例である。図中、ダイプレクサ(Diplexer)は、GSM(900MHZ 帯)とDCS(1800MHZ 帯)を分離するフィルタで、900MHZ 帯を通過域に持つLPF(ローパスフィルタ)と、1800MHZ 帯を通過域に持つHPF(ハイパスフィルタ)とからなる。
【0059】
RFスイッチ(RF−Switch)は、高周波信号をそれぞれGSMとDCSに分離した後で、それぞれ送受信を時分割により分離する高周波スイッチである。
【0060】
GSM−LPF及びDCS−LPFは、GSM側及びDCS側それぞれの出力パワーアンプ(GSM−PA、DCS−PA)出力の直後に配置されており、それぞれの出力パワーアンプから発生する高周波を除去する機能を持つフィルタである。
【0061】
§4:ダイプレクサ、LPF、RFスイッチの回路例
図4は、ダイプレクサ、LPF、RFスイッチの回路例である。以下、図4に基づいて、フロントエンド部を構成するダイプレクサ、LPF、RFスイッチの回路例について説明する。
【0062】
▲1▼:ダイプレクサ(Diplexer)は、ローパスフィルタ(LPF)部分とハイパスフィルタ(HPF)部分で構成されている。前記ローパスフィルタ(LPF)部分は、コイルL1、L2と、コンデンサC1、C2、C3で構成され、ハイパスフィルタ(HPF)部分は、コイルL3と、コンデンサC4、C5、C6で構成されている。
【0063】
そして、前記ローパスフィルタ(LPF)部分とハイパスフィルタ(HPF)部分の接続点とアンテナ(ANT)側には、コンデンサC7が接続されている。これらダイプレクサ(Diplexer)を構成する各素子は、セラミック多層基板に積層され、チップ部品として製作されるが、各L、C素子には、量産時、±1%前後の精度が要求される。
【0064】
▲2▼:GSM側及びDCS側のLPFは、それぞれ、コイルL1、L2と、コンデンサC1、C2、C3、C4、C5で構成されている。これらGSM側及びDCS側のLPFを構成する各素子は、セラミック多層基板に積層され、チップ部品として製作されるが、各L、C素子には、量産時、±1%前後の精度が要求される。
【0065】
▲3▼:GSM側及びDCS側のRFスイッチ(RF−Switch)は、それぞれ、コンデンサC1、C2、C3、C4、C5と、2つのλ/4共振器(L1、L2)と、PINダイオードD1、D2で構成されている。そして、これらGSM側及びDCS側のRFスイッチ(RF−Switch)を構成する各部品は、樹脂多層基板に積層されるが、この場合、量産時の精度は、±5%前後でも良いが、λ/4共振器L2等に低損失が要求される。
【0066】
§5:PAの回路例
図5はPAの回路例である。以下、図5に基づいてPAの回路例を説明する。なお、図5の点線部分は、PAM(PAモジュール)内であることを示している。この例では、PAM(パワーアンプモジュール)は、PAMMICと、入力整合回路と、出力整合回路と、電源供給回路と、その他の部品(コンデンサ等)で構成されている。
【0067】
なお、図5において、矩形で示した素子はチョークコイルを示す。また、「match 」はマッチング回路、「control 」は制御回路、「Vcc 、 Vcc1、 Vcc2」はそれぞれ電源電圧「IN」は入力端子、「OUT 」は出力端子、「Vctl」は制御電圧、「GND 」は接地を示す。
【0068】
このPAの量産時精度は、±5%前後で良いが、1A以上の電流が流れるため電圧降下を防止するように、低損失が要求される。
【0069】
§6:フロントエンドモジュールの積層例の説明
図6は例1のフロントエンドモジュール実装例であり、A図は平面図、B図は正面図(但し、ケースのみ断面図)である。図7は例2のフロントエンドモジュール実装例、図8は例3のフロントエンドモジュール実装例、図9は例4のフロントエンドモジュール実装例を示す。以下、図6〜図9に基づいて、フロントエンドモジュールの実装例を説明する。
【0070】
▲1▼:例1のフロントエンドモジュール実装例(図6参照)
例1のフロントエンドモジュールは、ダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部分)をそれぞれセラミック多層基板(LTCCにより構成)に積層し、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を樹脂多層基板に積層する。
【0071】
このフロントエンドモジュールを製作する際、先ず、ダイプレクサ(Diplexer)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、GSM側のLPFを構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、DCS側のLPFを構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品を製作する。
【0072】
そして、樹脂多層基板に、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部分)の各チップ部品を搭載し、これらを一体化してフロントエンドモジュールとする。
【0073】
このフロントエンドモジュールの製作時には、樹脂多層基板の内層に、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を組み込む。その後、前記樹脂多層基板の表面に、前記製作済みのチップ部品を搭載すると共に、残りのPINダイオード(図4のD1、D2を含むGSM側及びDCS側の合計4個)と、抵抗(R)、コンデンサ(C)等のチップ部品を搭載する。このようにして、樹脂多層基板に前記各部品等を積層したフロントエンドモジュールが製作される。
【0074】
このようにして、樹脂多層基板に前記各部品等を積層したフロントエンドモジュールが製作される。この場合、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を有する回路部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロントエンドの他の回路部品と整合するよう、入出力インピーダンスが設計された状態で製作しておく。
【0075】
また、前記樹脂多層基板は、ガラス−エポキシ樹脂と熱膨張係数、剛性率の近い材料を使用すれば性能向上が期待できる。すなわち、該フロントエンドモジュールは、量産時歩留りや量産時精度が十分高く、導体抵抗に起因する損失、電圧降下が最小限に抑えられるため、電気的性能が高く、消費電力も少なく、更に、熱衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロントエンドモジュールが実現できる。
【0076】
なお、前記フロントエンドモジュールの平面の寸法例としては、図6のA図に示したように、7.00mm×3.0mmであり、厚みは図6のB図に示したように、シールドケースも含めて1.5mm以内で構成できる。このようにして、従来のセラミット多層基板によるフロントエンドモジュールの寸法(5.4mm×4.0mm)に比べて、同等以下の外形寸法に製作でき、しかも、電気的な特性は従来例より向上することが判明した。
【0077】
▲2▼:例2のフロントエンドモジュール実装例
図7は例2のフロントエンドモジュール実装例である。例2のフロントエンドモジュールは、ダイプレクサと、GSM側及びDCS側の2つのLPFと、ダイプレクサの3つのフィルタ機能を有する回路部品を、それぞれセラミック多層基板に積層し、3つのチップ部品として製作する。
【0078】
また、GSM側及びDCS側の2つの高周波スイッチ(RF−Switch)と、GSM側及びDCS側の2つのPA(出力パワーアンプ)は樹脂多層基板に実装する。この場合、前記樹脂多層基板の内層には、高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子が組み込まれている。また、樹脂多層基板の内層には、PAを構成する受動素子が組み込まれている。そして、樹脂多層基板の表面には、PAMMIC及び一部の受動素子(R、Cのチップ部品)が搭載されている。
【0079】
また、樹脂多層基板の表面には、前記製作済みのフィルタ機能を有するチップ部品を搭載すると共に、残りのPINダイオード(合計4個)と、抵抗(R)、コンデンサ(C)等を搭載する。
【0080】
このようにして、樹脂多層基板に前記各部品等を実装したフロントエンドモジュールが製作される。この場合、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を有する回路部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロントエンド部の他の回路部品と整合するよう、入出力インピーダンスが設計された状態で製作しておく。
【0081】
また、前記樹脂多層基板は、ガラス−エポキシ樹脂と熱膨張係数、剛性率の近い材料を使用すれば性能向上が期待できる。すなわち、該フロントエンドモジュールは、量産時歩留りは十分高く、導体抵抗に起因する損失、電圧降下が最小限に抑えられるため、電気的性能が高く、消費電力も少なく、更に、熱衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロントエンドモジュールが実現できる。
【0082】
なお、前記フロントエンドモジュールの平面の寸法例としては、9.00mm×7.0mmであり、厚みは1.5mm以内で構成できる。このようにして、フロントエンドモジュールの小型化ができている。しかも、電気的な特性は従来例より向上することが判明した。
【0083】
▲3▼:例3のフロントエンドモジュール実装例
図8は例3のフロントエンドモジュール実装例である。例3のフロントエンドモジュールは、前記例1のフロントエンドモジュールに、更に、GSM側及びDCS側のSAWフィルタを実装した例である。
【0084】
すなわち、例3のフロントエンドモジュールは、先ず、ダイプレクサ(Diplexer)を構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、GSM側のLPFを構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品とし、DCS側のLPFを構成する素子をセラミック多層基板に積層してチップ部品を製作する。また、GSM側及びDCS側のSAWフィルタ(チップ部品)を用意する。
【0085】
そして、樹脂多層基板に、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を積層すると共に、該樹脂多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したダイプレクサ(Diplexer)と、GSM側及びDCS側のLPF(斜線で図示した部分)と、SAWフィルタの各チップ部品を搭載し、これらを一体化してフロントエンドモジュールとする。
【0086】
このフロントエンドモジュールの製作時には、樹脂多層基板の内層に、GSM側及びDCS側の高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子を組み込む。その後、前記樹脂多層基板の表面に、前記製作済みのフィルタ機能を有する回路部品(SAWフィルタも含む)を搭載すると共に、残りのPINダイオードと、抵抗(R)、コンデンサ(C)等を搭載する。このようにして、樹脂多層基板に前記各部品等を積層したフロントエンドモジュールが製作される。
【0087】
このようにして、樹脂多層基板に前記各部品等を積層したフロントエンドモジュールが製作される。この場合、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を有する回路部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロントエンドの他の回路部品と整合するよう、入出力インピーダンスが設計された状態で製作する。
【0088】
▲4▼:例4のフロントエンドモジュール実装例
図9は例4のフロントエンドモジュール実装例である。例4のフロントエンドモジュールは、前記例2のフロントエンドモジュールに、更に、GSM側及びDCS側のSAWフィルタを実装した例である。
【0089】
例4のフロントエンドモジュールでは、ダイプレクサと、GSM側及びDCS側の2つのLPFと、ダイプレクサの3つのフィルタ機能を有する回路部品は、それぞれセラミック多層基板に積層し、3つのチップ部品として製作する。また、SAWフィルタ(チップ部品)も用意しておく。
【0090】
更に、GSM側及びDCS側の2つの高周波スイッチ(RF−Switch)と、GSM側及びDCS側の2つのPAは、樹脂多層基板に実装する。この場合、前記樹脂多層基板の内層には、高周波スイッチ(RF−Switch)を構成する受動素子が組み込まれている。また、樹脂多層基板の内層には、PAを構成する受動素子が組み込まれている。そして、表面には、PAMMIC及び一部の受動素子(R、Cのチップ部品)が搭載されている。
【0091】
また、樹脂多層基板の表面には、前記製作済みのフィルタ機能を有する回路部品を搭載すると共に、残りのPINダイオードと、抵抗(R)、コンデンサ(C)等を搭載する。
【0092】
このようにして、樹脂多層基板に前記各部品等を実装したフロントエンドモジュールが製作されるが、樹脂多層基板に搭載するフィルタ機能を有する回路部品(ダイプレクサ、LPF)は、フロントエンドの他の回路部品と整合するよう、入出力インピーダンスが整合するよう設計された状態で製作する。
【0093】
§7:その他の説明
▲1▼:前記樹脂多層基板に、セラミック粉末を混ぜた材料を使用することも可能である。この場合、誘電率を高くすることができる。誘電率を高くすることにより、例えば、RFスイッチ(RF−Switch)回路の中のλ/4共振器の長さを短くできるため、導体ロスが下がり、挿入損失が低減するなどの効果が得られる。
【0094】
▲2▼:前記樹脂多層基板は、ガラス−エポキシ樹脂と熱膨張係数、剛性率の近い樹脂多層基板を使用することが可能である。
【0095】
▲3▼:前記の例では、スイッチとしてPINダイオードを使用する例を示したが、GaAsFETを使ったMMICタイプのスイッチを使用した場合でも、前記と同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0096】
▲4▼:なお、前記の例では、GSM方式のデュアルバンドシステムの場合を説明したが、シングルバンドの他、トリプルバンド、クワッドバンドなどのマルチバンドシステム及びGSM以外の方式へも本発明は適用でき、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0098】
(1) :無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品(例えば、ダイプレクサ、LPF)はセラミック多層基板内層に積層したチップ部品として構成されており、スイッチ機能を有する回路部品(高周波スイッチ)や出力パワーアンプを構成する回路部品のうちの受動部品は樹脂多層基板の内層に積層され、該樹脂多層基板の表面に、セラミック多層基板で構成したチップ部品やスイッチ、パワーアンプを構成する能動素子やSAWフィルタを構成するチップ部品が搭載され一体化されている。
【0099】
このように、フィルタ機能を有する回路部品にはセラミック多層基板を使用し、スイッチ機能を有する回路部品には樹脂多層基板を使用する方が、量産時の精度や歩留りを向上させるのにも有利である。本発明ではこのようなことを考慮し、フィルタ機能を有する回路部品とスイッチ機能を有する回路部品を種類の異なる材料の多層基板に分けて積層し、これらを樹脂多層基板に一体化している。
【0100】
従って、量産時の歩留りは十分に高く、導体抵抗に起因する損失、電圧降下は最小限に抑えられるため、電気的性能が高く消費電力も少なくなる。また、熱衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロントエンドモジュールが実現できる。
【0101】
(2) :フロントエンドモジュールのセラミック多層基板で構成したチップ部品は、高周波部のフロントエンドの他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で製作する。また、フロントエンドモジュールとしての入出力インピーダンスも同様に、他の回路部品と整合するように設計された状態で製作する。
【0102】
従って、多数の回路部品を集めたフロントエンドモジュールであっても、ユーザ側での入出力インピーダンスの整合作業が不要となり、手間もかからず最終製品の製造コストも安くなる。
【0103】
(3) :フィルタ機能を有する回路部品と、スイッチ機能を有する回路部品に要求される量産時精度を落とすことなく、フロントエンドモジュールの小型化、薄型化、耐衝撃性、低消費電力化、量産時歩留り及び精度の向上、コストダウンを実現することが可能である。
【0104】
(4) :量産時歩留りは十分高く、導体抵抗に起因する損失、電圧降下が最小限に抑えられるため、電気的性能が高く、消費電力も少なく、更に、熱衝撃、機械的衝撃にも強く、かつ小型化されたフロントエンドモジュールが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるフロントエンドモジュールの概略ブロック図(その1)であり、A図は例1、B図は例2である。
【図2】本発明の実施の形態におけるフロントエンドモジュールの概略ブロック図(その2)であり、C図は例3、D図は例4である。
【図3】本発明の実施の形態におけるGSM/DCSデュアルバンド型携帯電話のフロントエンド部のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるダイプレクサ、LPF、RFスイッチの回路例である。
【図5】本発明の実施の形態におけるPAの回路例である。
【図6】本発明の実施の形態における例1のフロントエンドモジュール実装例であり、A図は平面図(ケースは図示省略)、B図は正面図(但し、ケースのみ断面図)である。
【図7】本発明の実施の形態における例2のフロントエンドモジュール実装例である。
【図8】本発明の実施の形態における例3のフロントエンドモジュール実装例である。
【図9】本発明の実施の形態における例4のフロントエンドモジュール実装例である。
【符号の説明】
GSM:The Global System For Mobiles
DCS:Digital Cellular System
LTCC:Low Temperature Cofired Ceramics(低温焼成セラミック)
PA:パワーアンプ(電力増幅器)
MMIC:Monolithic Microwave Integrated Circuit (モノリシック・マイクロ波集積回路)
SAW(GSM−SAW及びDCS−SAW):GSM側及びDCS側の弾性表面波フィルタ
Tx:送信側
Rx:受信側
ANT:アンテナ
Claims (4)
- 無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品をセラミック多層基板内層に積層したチップ部品と、スイッチ機能を有する回路部品のうちの受動部品を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、
前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品とスイッチを構成する能動素子とが搭載され一体化されていると共に、前記樹脂多層基板の内にはλ/4共振器が形成され、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されていることを特徴とするフロントエンドモジュール。 - 無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、ダイプレクサ及びローパスフィルタを構成する素子を、それぞれセラミック多層基板内層に積層したチップ部品と、スイッチ機能を有する回路部品のうちの受動素子を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、
前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品とスイッチを構成する能動素子とが搭載され一体化されていると共に、前記樹脂多層基板の内にはλ/4共振器が形成され、前記セラミック多層基板で構成したチップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されていることを特徴とするフロントエンドモジュール。 - 無線通信装置における高周波部のフロントエンドを構成する回路部品の内、フィルタ機能を有する回路部品をそれぞれセラミック多層基板内層に積層した複数のチップ部品と、高周波スイッチを構成する回路及び出力パワーアンプを構成する回路のうちのチョークコイルを含む受動素子を内層に積層した樹脂多層基板とからなり、
前記樹脂多層基板の表面に、前記セラミック多層基板で構成した各チップ部品及びスイッチ、パワーアンプを構成する能動素子が搭載され一体化されていると共に、前記セラミック多層基板で構成した各チップ部品は、前記フロントエンドを構成する他の回路部品に対して入出力インピーダンスが整合するように設計された状態で実装されていることを特徴とするフロントエンドモジュール。 - 前記樹脂多層基板の表面に、更に、前記フロントエンドの弾性表面波フィルタを構成するチップ部品が搭載されていることを特徴とする請求項2又は3記載のフロントエンドモジュール。
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