JP3518807B2 - 高周波信号処理回路及びそれを用いた無線電話通信装置 - Google Patents

高周波信号処理回路及びそれを用いた無線電話通信装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線電話通信装置
に使用する高周波信号処理回路とそれに用いる無線電話
通信装置に関する。なお、本発明の適用対象となる無線
電話通信装置は、無線電話回線網を利用して双方向通信
を行なう装置全般を意味し、携帯電話やPHS(Person
al Handy phone System)などの一般的な意味での無線
電話器はもちろん、端末機能を組み込んだ電話機や逆に
電話回線接続機能を有した可搬型コンピュータなどの携
帯型端末装置、無線電話回線接続用モデム、及び該モデ
ムを組み込んだ可搬型コンピュータなども概念として包
含する。
【0002】
【従来の技術】上記の無線電話通信装置、例えばデジタ
ル携帯電話において、アンテナと送信回路との接続、及
びアンテナと受信回路との接続を切り換えるために、高
周波スイッチが用いられている。特に近年ではデジタル
携帯電話の普及台数が急激に増加しており、通信方式も
GSM、DCS、PCS、PDS、CDMAなど次々と
新しい種類のものが開発され、採用されるに至ってい
る。また、加入回線数の増加に伴い、使用する電波の周
波数帯域も当初の数100MHz帯から、GHz帯へと
拡張しており、通信方式に応じて種々の周波数帯が割り
当てられている。
【0003】ところで、デジタル携帯電話の通信方式
は、通信会社、あるいは国や地域によって異なるものが
採用されていることが多い。例えば、GSMは欧州にて
一般化している方式であるが、米国では類似の方式によ
りながら使用周波数帯域の異なるDCSが多く採用され
ている。この場合、DCS対応の携帯電話機は該方式が
一般化している米国では支障なく使用できるが、GSM
が主流の欧州では使用できないし、逆にGSM対応の電
話機は米国での使用ができない、といった不具合が生ず
る。これは、通信方式の異なる地域間を旅行等で頻繁に
往復する利用者にとっては、常に2台の電話機を持ち歩
かねばならないので非常に不便である。また、我が国を
はじめ、同一の地域内でも方式の異なる通信方式が並存
している場合、同じ利用者が、個々の通信方式の利点を
生かすため使い分けを行ないたいという願望も出てく
る。
【0004】そこで、このようなニーズに応えるため、
1台の電話機で複数の異なる周波数帯域の送受信系を取
り扱うことができるマルチバンド電話機が開発され、普
及しつつある。このようなマルチバンド電話機において
は、受信信号を各周波数帯域の信号に分離する分波器
(ダイプレクサ)が設けられる。このうち、最も高域側
の周波数帯域の分波受信信号(以下、高域側分波受信信
号という)はハイパスフィルタ回路により抽出され、そ
の抽出された分波受信信号から、さらに方式毎に割り当
てられた使用周波数帯の信号がバンドパスフィルタ回路
により抽出される。この割り当て周波数帯は、電波資源
の有効活用のため、一般に50〜75MHz程度の狭帯
域とされており、バンドパスフィルタ回路もこれに適し
た狭帯域フィルタ回路が使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方式では、
ハイパスフィルタ回路により抽出された高域側分波受信
信号から、狭帯域フィルタ回路により使用周波数帯の信
号を抽出するが、その際に、分波受信信号における使用
周波数帯よりも高周波側の信号成分(残留信号成分)
が、使用周波数抽出信号の波形劣化やノイズ増加を招き
やすく、通信品質の低下につながりやすい問題がある。
【0006】本発明の課題は、使用周波数帯抽出信号の
高品質化に好都合な高域側分波受信信号抽出波形を得る
ことができ、ひいては無線電話通信装置の通信品質の向
上に寄与する高周波信号処理回路と、それを用いた無線
電話通信装置とを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明の
高周波信号処理回路は、複数の周波数帯域に対応した無
線電話通信装置に使用される高周波信号処理回路あっ
て、上記の課題を解決するために、アンテナに接続して
使用され、アンテナ受信信号とアンテナ送信信号との入
出力に共用されるアンテナ側入出力端子と、アンテナ側
入出力端子につながり、ハイパスフィルタ回路を含んで
構成され、受信信号を、複数の周波数帯域を個別に処理
する送受信回路系に分波する分波回路と、分波回路と、
複数の周波数帯域のそれぞれに対応した送受信回路との
間に設けられ、分波回路からの分波受信信号を無線電話
通信装置の受信回路側へ出力する受信出力端子と、無線
電話通信装置の送信回路からの送信信号が入力される送
信入力端子との、アンテナ側入出力端子に対する接続を
切り換える複数のスイッチ回路と、複数のスイッチ回路
のうち、分波回路においてハイパスフィルタ回路で分波
される信号を扱うスイッチ回路(以下、高域側スイッチ
回路という)と、アンテナ側入出力端子との間に設けら
れ、該高域側スイッチ回路が扱う周波数帯域の信号か
ら、使用周波数帯域よりも高周波側の信号成分を減少さ
せる調整用ローパスフィルタ回路と、を備えたことを特
徴とする。
【0008】また、本発明の無線通信電話装置は、上記
本発明の高周波信号処理回路と、該高周波信号処理回路
のアンテナ側入出力端子に接続されるアンテナと、受信
出力端子に接続され、分波受信信号から使用周波数帯域
のものを抽出する使用周波数抽出用バンドバスフィルタ
回路と、受信出力端子に接続される受信回路と、送信入
力端子に接続される送信回路とを備え、調整用ローパス
フィルタ回路は、高域側スイッチ回路に対応する使用周
波数抽出用バンドバスフィルタ回路(以下、高域側使用
周波数抽出用バンドバスフィルタ回路という)の通過帯
域よりも高周波側にカットオフ周波数を有することを特
徴する。
【0009】上記本発明の高周波信号処理回路及び無線
通信電話装置によると、調整用ローパスフィルタ回路に
より、高域側分波受信信号から使用周波数帯域よりも高
周波側の信号成分を減少させることができる。その結
果、前記残留信号成分に由来する高域側使用周波数抽出
用バンドバスフィルタ回路の抽出波形劣化やノイズ増加
といった問題が効果的に抑制され、通信品質の向上を図
ることができる。また、本発明においては、調整用ロー
パスフィルタ回路が高域側スイッチ回路とアンテナ(ア
ンテナ側入力端子)との間に設けられているので、送信
回路からの送信信号も、この調整用ローパスフィルタ回
路を通ることになる。従って、送信信号からも使用周波
数帯域より高周波側の信号成分(残留信号成分)を減少
させることができるようになる。つまり、1つのローパ
スフィルタ回路により、送信信号と受信信号の双方にお
いて高周波側に減衰をかけることができるので、部品点
数の削減にも寄与する。
【0010】また、送信信号側のローパスフィルタ(送
信側ローパスフィルタ)は、例えば高周波側のバックグ
ラウンドノイズ除去等の目的で従来より使用されている
が、通常これは、送信信号の入力端子と高域側スイッチ
回路との間に設けられていた。しかしながら、この構成
の場合、送信側ローパスフィルタが送信信号の入力端子
に近い位置に配置されるため、送信信号は、該送信側ロ
ーパスフィルタを通った後、相当距離の配線を伝播して
からアンテナより送信されることになる。従って、この
間の配線が拾ったノイズ等は、該送信側ローパスフィル
タでは除去することができない。しかしながら、本発明
の構成では、送信信号も通過可能に配置された調整用ロ
ーパスフィルタ回路が、アンテナ(アンテナ側入力端
子)に近い側に位置するために、配線距離が長くなるの
は送信入力端子と該フィルタ回路との間であり、配線が
拾ったノイズは最終的に調整用ローパスフィルタ回路に
て一括除去可能であるから、送信信号へのノイズ残留を
生じにくくすることができる。
【0011】なお、上記本発明の高周波信号処理回路
は、分波回路及び複数のスイッチ回路の構成部品を、回
路パターンと誘電体層とが積層された積層体において、
回路パターンを構成する部品パターンの形で内層させる
ことができる。この場合、該積層体の表面にアンテナ側
入出力端子と各スイッチ回路の受信出力端子及び送信入
力端子とを露出形成することができる。これにより、部
品点数の減少と部品実装の簡略化を実現でき、ひいては
回路全体のコンパクト化を図ることができるから、例え
ば、内部スペースの限られた携帯電話等にも簡単に組み
込むことができる。また、調整用ローパスフィルタ回路
の構成部品も、積層体において、回路パターンを構成す
る部品パターンの形で内層することができ、同様に部品
点数削減及び回路構成のコンパクト化を図ることができ
る。そして、分波回路、複数のスイッチ回路及び調整用
ローパスフィルタ回路の全てについて、構成部品を積層
体に内層すればコンパクト化の効果は最も高められる。
【0012】ここで、「分波回路、複数のスイッチ回路
あるいは調整用ローパスフィルタ回路の構成部品が積層
体に内層される」とは、必ずしも構成部品の全てが内層
されることを意味しない。すなわち、ダイオードやトラ
ンジスタなどの半導体ディスクリート部品や、ICある
いはLSIなどの集積回路、さらには容量の大きいコン
デンサなど、積層体への内層が不向きな一部の部品を、
積層体外に配置すること、あるいは積層体の表面に実装
することができる。
【0013】例えば、スイッチ回路をダイオードとスト
リップ共振子を含むものとして構成する場合、ダイオー
ドは積層体に表面実装し、該スイッチ回路のストリップ
共振子と、分波回路及び調整用ローパスフィルタ回路を
積層体に内層することにより、分波回路、調整用ローパ
スフィルタ回路及びスイッチ回路を個別のチップ部品で
構成した場合と比較して、高周波信号処理回路の無線電
話通信装置内での占有スペースを大幅に削減することが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を用いて説明する。図1は、複数の周波数帯域を扱う
無線電話通信装置の一例である、デュアルバンド型デジ
タル携帯電話機(以下、単に携帯電話機ともいう)の電
気的構成を示すブロック図である。携帯電話機1は、I
/Oポート11と、これに接続されるCPU12、RO
M13及びRAM14等からなる主制御部としての制御
用マイクロプロセッサ10を有し、そのI/Oポート1
1には、テンキー型の周知のプッシュボタンで構成され
たダイアル入力部5、携帯電話機1をオンフック状態と
オフフック状態との間で切り換えるオンフック/オフフ
ック切換スイッチ6、及び使用周波数帯を切り換えるバ
ンド切換スイッチ7が接続される。また、受話器3はア
ンプ15とD/A変換器16を介して、送話器4はアン
プ17とA/D変換器18とを介して、さらに液晶モニ
タ(LCD)19がモニタ制御回路20を介して、それ
ぞれI/Oポート11に接続されている。
【0015】また、I/Oポート11には電話接続回路
9が接続されている。該電話接続回路9は、2つの使用
周波数帯のうち低域側のものに対応する第一変調部32
A、第一送信部33A(これらは第一送信回路を構成す
る)、第一受信部35A及び第一復調部36A(これら
は第一受信回路を構成する)、同じく高域側のものに対
応する第二変調部32B、第二送信部33B(これらは
第二送信回路を構成する)、第二受信部35B及び第二
復調部36B(これらは第二受信回路を構成する)、通
信搬送波を必要な周波数にて合成する周波数シンセサイ
ザ34、本発明の高周波信号処理回路2及びこれに接続
されるアンテナ39、高周波信号処理回路2に含まれる
分波回路44(図2:後述)からの各分波受信信号か
ら、使用周波数帯域のものを抽出する使用周波数抽出用
バンドバスフィルタ回路40A,40B等を含んで構成
される。また、図示は省略しているが、電話接続回路9
には、ハンドオーバー用の制御用電波発信部も含まれて
いる。
【0016】上記電話接続回路9の構成要素のうち、高
周波信号処理回路2以外の部分は、一般のデジタル携帯
電話機と何ら変わりはなく周知であるので、詳細な説明
は省略する。また、携帯電話機1の基本動作も周知のも
のと同様であるが、概略を述べれば以下の通りである。
すなわち、送話器4から入力された音声はアンプ17で
増幅され、さらにA/D変換器18によりデジタル変換
された後、選択された使用周波数帯に対応する変調部
(32A又は32B)により変調され、さらに送信部
(33A又は33B)にて搬送波と合成・増幅され、高
周波信号処理回路2及びアンテナ39から送信される。
他方、受信電波はアンテナ39及び高周波信号処理回路
2を介して選択された使用周波数帯に対応する受信部
(35A又は35B)で受信され、搬送波成分が取り除
かれた後、復調部(36A又は36B)でデジタル音声
信号に復調され、D/A変換機16及びアンプ15を介
して受話器3から出力される。
【0017】高周波信号処理回路2は、受信信号と送信
信号とを、スイッチ制御用信号(後述するVC1〜VC
4:信号制御は制御用マイクロプロセッサ10が行な
う)を受けて、時分割方式で切り換える。他方、使用周
波数帯の切換は、本実施形態ではバンド切換スイッチ7
の操作により制御用マイクロプロセッサ10が行なうよ
うにしているが、周波数シンセサイザ34を用いてバン
ドスキャンを行い、適合する周波数帯に自動切り換えを
行なうようにしてもよい。なお、本実施形態では、第一
使用周波数帯(バンド)が1GHz未満の通信方式(例
えば900MHz帯を使用するGSM方式)に対応する
ものであり、第二使用周波数帯が1GHz以上の通信方
式(例えば1.8GHz帯を使用するDCS1800方
式)に対応するものである。なお、制御用マイクロプロ
セッサ10が行なう切換処理は、主として、I/Oポー
ト11における変調部32A/32B及び復調部36A
/36Bのポート切換処理、及び周波数シンセサイザ3
4への指示周波数切換処理等である。
【0018】次に、図2は、高周波信号処理回路2の電
気的構成を示すブロック図である。高周波信号処理回路
2は前述の通りアンテナ39に接続して使用されるもの
であり、アンテナ受信信号とアンテナ送信信号との入出
力に共用されるアンテナ側入出力端子ANTを有する。
図10に示すように、アンテナ側入出力端子ANTから
のアンテナ受信信号()は、分波回路44(図2)に
おいて低域側分波受信信号()及び高域側分波受信信
号()とに分波される。このうち、高域側分波受信信
号は、図2のハイパスフィルタ回路46により抽出・分
波され、低域側分波受信信号は同じく分波回路側ローパ
スフィルタ回路45により抽出・分波される。ハイパス
フィルタ回路46及び分波回路側ローパスフィルタ回路
45は、本実施形態ではいずれもアナログフィルタ回路
(ここではアナログパッシブフィルタ回路であるLCフ
ィルタ回路)にて構成されている。
【0019】分波回路44からの各周波数帯域の分波受
信信号は、アンテナ39に向かう各周波数帯域の送信信
号との間で、対応するスイッチ回路42A,42Bによ
り切り換えられる。スイッチ回路42A,42Bは、携
帯電話(図1:無線電話通信装置)1の受信回路(受信
部35A/35B及び復調部36A/36B)側へ、低
域側分波受信信号と高域側分波受信信号とをそれぞれ出
力する受信出力端子RX1,RX2と、携帯電話1の送
信回路(変調部32A/32B及び送信部33A/33
B)からの送信信号が入力される送信入力端子TX1,
TX2とを有し、アンテナ側入出力部ANTに対する受
信出力端子RX1,RX2と送信入力端子TX1,TX
2との接続を切り換えるものである。
【0020】そして、スイッチ回路42A,42Bのう
ち、高域側スイッチ回路42Bに対応して、該高域側ス
イッチ回路42Bが扱う周波数帯域の分波受信信号か
ら、予め定められた周波数以上の信号成分を減少させる
調整用ローパスフィルタ回路43が設けられている。調
整用ローパスフィルタ回路43の配置位置は、高域側ス
イッチ回路42Bとアンテナ39との間である。図2に
示すように、各受信出力端子RX1,RX2は、各分波
受信信号(図10:、)から使用周波数帯域(図1
0:−δ1、−δ2)のものを抽出する使用周波数
抽出用バンドバスフィルタ回路40A,40Bに接続さ
れている。調整用ローパスフィルタ回路43は、高域側
スイッチ回路42Bに対応する使用周波数抽出用バンド
バスフィルタ回路40Bの通過帯域(図10:−δ
2)よりも高周波側にカットオフ周波数fcを有するも
のとして構成されている。
【0021】なお、送信入力端子TX1を介して第一送
信部33Aから入力される低域側送信信号は、高周波側
のバックグラウンドノイズを第一送信フィルタ回路41
A(ローパスフィルタ回路にて構成される)にて除去さ
れた後、スイッチ回路42Aに入力される。また、送信
入力端子TX2を介して第二送信部33Bから入力され
る低域側送信信号も、同様の構成の第二送信フィルタ回
路41Bにて高周波側のバックグラウンドノイズを除去
した後、スイッチ回路42Bに入力されるように構成す
ることもできるが、本実施形態では第二送信フィルタ回
路41Bは省略されている(図3参照)。
【0022】分波回路44及び複数のスイッチ回路42
A,42Bは、図4及び図5に示すように、構成部品
が、回路パターンと誘電体層とが積層された積層体80
において、回路パターンに組み込まれた形で内層されて
いる。そして、該積層体80の表面には、アンテナ側入
出力端子ANTと各スイッチ回路42A,42Bの受信
出力端子RX1,RX2及び送信入力端子TX1,TX
2とが露出形成されている。これにより、部品点数の減
少と部品実装の簡略化が行なわれている。そして、本実
施形態においては、調整用ローパスフィルタ回路43も
積層体80に一体化されており(具体的には分波回路4
4と同様に回路パターンに組み込まれた形で内層されて
いる)、さらなる部品点数削減及び回路構成のコンパク
ト化が図られている。
【0023】図3は、高周波信号処理回路2の詳細を示
す回路図である。分波回路44において、分波回路側ロ
ーパスフィルタ回路45は、一次ローパスフィルタ回路
機能の要部をなすコンデンサC107と、これに並列に挿
入されるコンデンサC108及びコイルL106を含む。コン
デンサC108及びコイルL106は、通過帯域より高周波側
に減衰極を生じさせる(つまり、フィルタ回路の減衰特
性を急峻化させる)LC共振型バンドエリミネートフィ
ルタ回路を構成する。本実施形態では、第一使用周波数
帯と第二使用周波数帯とを、1GHz前後を境として切
り分ける必要があり、コンデンサC107,C108の容量及
びコイルL106のインダクタンスも、これに適合するカ
ットオフ周波数及び減衰極位置が得られるように調整さ
れる。基本的には、コンデンサC107は、通過帯域では
十分インピーダンスが高く、これより高周波側ではイン
ピーダンスが十分低くなるように、容量を調整する。逆
に、コイルL106は減衰極の調整機能を十分に果たし、
かつ通過帯域の信号を不必要に減衰させないよう、通過
帯域では十分インピーダンスが低く、これより高周波側
ではインピーダンスが十分高くなるように、インダクタ
ンスを調整する。
【0024】一方、ハイパスフィルタ回路46は、一次
ハイパスフィルタ回路機能の要部をなすコンデンサC20
7,C208と、これに並列に挿入されるコンデンサC209
及びコイルL206を含む。コンデンサC209及びコイルL
206は、通過帯域より低周波側に減衰極を生じさせるL
C共振型バンドパスフィルタ回路を構成する。コンデン
サC207,C208は、通過帯域では十分インピーダンスが
低く、これより低周波側ではインピーダンスが十分高く
なるように、容量を調整する。他方、コイルL106は、
通過帯域では十分インピーダンスが高く、これより低周
波側ではインピーダンスが十分低くなるように、インダ
クタンスを調整する。
【0025】また、第一送信フィルタ回路41A(及び
第二送信フィルタ回路41B)も、コンデンサC101〜
C105(C201〜C205:図11)とコイルL101,L102
(L201,L202:図11)により、分波回路側ローパス
フィルタ回路45と同様に構成されているが、高周波側
の減衰特性を高めるため、2段の一次ローパスフィルタ
をカスケード接続した形態となっている。
【0026】次に、第一スイッチ回路42A及び第二ス
イッチ回路42Bは、基本的に同様に構成されているの
で、第一スイッチ回路42Aで代表させて説明する(図
面を見れば明らかなことであるが、両スイッチ回路42
A,42B間で、コンデンサC1,C2,C3,C4,C5
はコンデンサC6,C7,C8,C9,C10に、コイルL
1,L104はコイルL3,L204に、ダイオードD1,D2は
ダイオードD3,D4に、抵抗R1は抵抗R2にそれぞれ対
応している)。
【0027】第一スイッチ回路42Aは、基本的にスト
リップライン共振子を内蔵したダイオードスイッチとし
て構成されている。スイッチ機能の要部を担うのは、送
信入力端子TX1から見て、アンテナ側入出力端子AN
T及び受信出力端子RX1に各々向かう経路の分岐点A
よりも上段に配置されたスイッチングダイオードD1
と、受信出力端子RX1側において分岐点Aよりも下段
に配置された、ストリップライン共振子を構成するコイ
ルL104及び共振用ダイオードD2である。
【0028】スイッチングダイオードD1は例えばPI
Nダイオードで構成され、順方向バイアス電圧の印加レ
ベルにより、高周波可変抵抗素子として機能するもので
ある。すなわち、スイッチ制御用信号端子VC1,VC
2(第二スイッチ回路42BではVC3,VC4)に、
VC1側が高電圧となるように信号電圧差を与えると、
スイッチングダイオードD1は高周波に対し低インピー
ダンス状態となり、送信入力信号がアンテナ側入出力端
子ANT側へ流れることが許容される。このとき、共振
用ダイオードD2の接合容量がストリップライン共振子
の共振条件に適合する値となるように、VC1,VC2
との信号電圧差を調整すれば、該共振子の動作により分
岐点Aのインピーダンスが高くなり、送信入力信号が受
信出力端子RX1(第二スイッチ回路42BではRX
2)側に流れることが阻止される。なお、端子VC2は
接地してもよい。
【0029】一方、VC1,VC2の信号電圧差を十分
に小さくすれば、スイッチングダイオードD1は高周波
に対し高インピーダンス状態となり、送信入力信号がア
ンテナ側入出力端子ANT側へ流れることが阻止され
る。このとき、コイルL104及び共振用ダイオードD2か
らなるストリップライン共振子も動作しないから、分岐
点Aのインピーダンスは低くなる。その結果、アンテナ
側入出力端子ANTからの受信入力信号は、分岐点Aを
経て受信出力端子RX1に流れることが許容される。こ
のように、VC1,VC2の信号電圧差を調整すること
により、アンテナ側入出力部ANTに対する受信出力部
RXと送信入力部TX1との接続を切り換えることがで
きる。
【0030】なお、端子VC1側に設けられたコイルL
1は、送信入力信号がVC1側に逆流することを阻止す
るチョークコイルである。コンデンサC2,C5は端子V
C1,VC2に入力されるスイッチ制御用信号のノイズ
除去用である。また、コンデンサC1,C3及びC4
は、いずれも直流成分除去用のものであるが、これらは
積層体80の表面に実装すること(あるいは、省スペー
スや組立て工数削減等の効果においては劣るが、積層体
80の外に設けること)も可能である。他方、抵抗R1
は、スイッチングダイオードD1の抵抗変化が順方向電
流値によって決まるため、該順方向電流値をスイッチン
グ動作に適合させるための調整用抵抗として設けられた
ものである。
【0031】図3の回路素子は、半導体デバイスである
ダイオードを除いては、図5に示すように、導電体層か
らなる回路パターン53〜55により積層体80内に作
りこむこと(内層すること)ができる。例えば、抵抗器
55は、図6に示すように、蛇行した細長い導電体層パ
ターンにより形成できる。コンデンサ54は、図7に示
すように、誘電体層50を間に挟む形で対向する電極板
55a,55bにより形成できる。さらに、コイル53
は、複数の誘電体層50にまたがる巻線パターン53a
を層間ビア59により接続する形で形成できる。他方、
誘電体層50は、例えばホウケイ酸塩鉛ガラスとアルミ
ナからなるガラスセラミック等のセラミックで構成され
る。積層体80は、誘電体層50の原料となるセラミッ
クグリーンシート上に、導電性ペーストを用いて回路パ
ターンを厚膜印刷し、積層して焼成する方法により製造
される。これらは周知の技術であるから、詳細な説明は
省略する。
【0032】なお、ダイオードを始めとする半導体デバ
イスや、大容量コンデンサあるいは抵抗値の高い抵抗素
子など、厚膜印刷による回路パターン形成では実現しに
くい素子は、図4に示すように、積層体80に表面実装
あるいは埋め込み実装される外付け素子51として設け
ることができる(あるいは、積層体80とは分離して主
基板に取り付けるようにしてもよいが、省スペースの観
点や組立て工数の削減という観点においては、上記のよ
うに積層体80に一体化しておくことが望ましい)。
【0033】また、本実施形態では、図5に示すよう
に、ストリップライン共振子に含まれるコイル53(L
201)の、積層体80の積層方向における少なくとも片
側、本実施形態では両側に、当該コイル53と対向する
電極板56が設けられている。そして、それらコイル5
3と電極板56との間に位置する誘電体層50に、調整
用ローパスフィルタ回路43の構成要素をなすコンデン
サ54(C11〜C13)が組み込まれている。近年、高周
波スイッチ用の積層体80は、部品規格統合の一環とし
てインピーダンスの統一化が進められており、積層体8
0全体のインピーダンスレベルを、ある指定値(例えば
50Ω)に合わせ込むことが義務付けられるようになっ
てきている。しかしながら、回路パターンの線幅や、作
りこまれた素子あるいは接地用電極板などの位置関係に
よっては寄生キャパシタンスが生じ、インピーダンスの
増加を生ずることがある。特に、導電体の分布面積が大
きくなりがちなコイル53と接地用等に用いられる大面
積の電極板56との間には、高容量の寄生キャパシタン
スが生じやすい。従って、上記のインピーダンスを指定
値に合わせるには、寄生キャパシタンスを小さくするた
めに、コイル53と電極板56との距離を一定以上に大
きく設定すること(例えば150μm以上)が必要とな
る。この場合、そのままではコイル53と電極板56と
の間の誘電体層50がデッドスペースとなり、積層体8
0のサイズが大きくなってしまう問題がある。これは、
近年小型化の傾向が著しい携帯電話機の分野では明らか
に不利である。そこで、調整用ローパスフィルタ回路4
3の構成要素をなすコンデンサ54を該誘電体層50内
に組み込めば、デッドスペースの発生が解消され、積層
体80のコンパクト化を図ることができる。
【0034】図2に戻り、受信出力端子RX1,RX2
に接続される使用周波数抽出用バンドバスフィルタ回路
40A,40Bは、本実施形態ではいずれも弾性表面波
共振器を含んで構成された狭帯域フィルタ回路として構
成されている。図9は、そのようなフィルタ回路の一例
を示すもので、弾性表面波共振器としてインターディジ
タルトランスデューサ型(以下、IDT型略称する)共
振器が使用されている。IDT共振器は、圧電性セラミ
ック板上に形成された多数対のすだれ状電極の上を、反
射・透過しながら伝播する弾性表面波による共振現象を
利用するものであり、これを組み込んだ図9のバンドバ
スフィルタ回路は、その共振周波数の近傍に非常に鋭い
狭帯域通過特性を示すものとなる。なお、弾性表面波共
振器及びこれを含んだ図9のフィルタ回路自体は、文献
(Proc. IEEE, 64, 5, p.685 (1976))により公知にな
っているので、これ以上の詳細な説明は省略する。な
お、IDT型共振器に代えて、キャビティ型共振器を用
いた狭帯域フィルタ回路を用いてもよい。
【0035】このような狭帯域フィルタ回路にて構成さ
れた使用周波数抽出用バンドバスフィルタ回路40A,
40Bにより、図10の及びに示すように、受信出
力端子RX1,RX2に出力される、各分波受信信号か
ら、狭い帯域幅δ1あるいはδ2の使用周波数帯域の信
号が抽出される。本実施形態においては、高域側の第二
使用周波数帯は1GHz以上の高周波帯域であり、割り
当てられた帯域幅も非常に狭く、使用する狭帯域フィル
タ回路も、上記1GHz以上の高周波域にて、通過帯域
幅を50〜75MHz程度の範囲に収めなければならな
い(通過帯域幅が50MHz以下では、使用周波数帯域
の信号を、余裕を持って抽出することが困難となり、7
5MHz以上ではノイズの増加につながる)。しかし、
圧電セラミックの表面弾性波を用いた狭帯域フィルタ
は、分波信号における使用周波数帯よりも高周波側の信
号成分(残留信号成分)を十分に除去することができな
いことがあり、この場合、使用周波数帯抽出信号の波形
劣化やノイズ増加を招きやすく、通信品質の低下につな
がる。
【0036】そこで、図10のに示すように、調整用
ローパスフィルタ回路43により、バンドバスフィルタ
回路40Bの通過周波数(中心値)の2倍以上に設定さ
れたカットオフ周波数fc(1.8GHz帯を使用する
場合は、3.6GHz以上)以上の信号成分を予め除去
した後、に示すように、使用周波数帯域の信号を抽出
すれば、上記のような不具合を効果的に解消することが
できる。
【0037】次に、図3に示すように、調整用ローパス
フィルタ回路43は、コンデンサC11〜C13とコイルL
200とにより、分波回路側ローパスフィルタ回路45と
同様に構成されている。このような調整用ローパスフィ
ルタ回路43が高域側スイッチ回路42Bとアンテナ3
9(図2)との間に設けられているので、第二送信部3
3B(図1)からの送信信号も、この調整用ローパスフ
ィルタ回路43を通る。従って、該調整用ローパスフィ
ルタ回路43は、第一送信部側33A(図1)側の第一
送信フィルタ41Aの機能も兼ねたものとなる。そこ
で、本実施形態では、高域側スイッチ回路42Bと、該
高域側スイッチ回路42Bに向けて送信信号を入力する
ための送信入力端子TX2との間に、送信信号の高周波
側成分に減衰をかけるローパスフィルタ(つまり、図2
に仮想線で示した第二送信フィルタ41B)を設けない
構成とし、部品点数の削減が図られている。
【0038】また、上記のように調整用ローパスフィル
タ回路43をアンテナ39に近づけて配置することで、
「課題を解決するための手段」の欄にて既に説明した通
り、装置内にて配線等が拾うノイズが送信信号に残留し
にくくする効果も得られる。
【0039】調整用ローパスフィルタ回路43は、アン
テナ39とハイパスフィルタ46との間に設けること
(アンテナ側入出力端子ANTとハイパスフィルタ46
との間:あるいは、積層体80の外においてアンテナ側
入出力端子ANTとアンテナ39との間でもよい)も可
能であるが、上記実施形態のように、高域側スイッチ回
路42Bとハイパスフィルタ46との間に設けること
で、以下のような効果が生ずる。すなわち、分波回路側
ローパスフィルタ回路45とハイパスフィルタ回路46
は、分波用に設計されたLCフィルタであるため、通過
帯域の重なりがなるべく生じないように回路定数設計が
なされる。換言すれば、図3において、分波回路側ロー
パスフィルタ回路45における接地側への通過特性と、
ハイパスフィルタ回路46のスイッチ42B側への通過
特性とがおおむね等しくなるように、各コイル及びコン
デンサの定数が定められる。このことは、両フィルタ回
路45,46への分岐点JAから見た、各フィルタ回路
45,46の入力インピーダンスが互いに略等しくなる
ことを意味する。
【0040】ここで、図3のように、調整用ローパスフ
ィルタ回路43を、ハイパスフィルタ回路46とスイッ
チ42Bとの間に配置すれば、該調整用ローパスフィル
タ回路43の追加によるインピーダンス変化の影響が分
岐点JAに及びにくくなる。これにより、分波回路側ロ
ーパスフィルタ回路45とハイパスフィルタ回路46と
にそれぞれ向かう分波信号のレベルを揃えることがで
き、使用するバンドによって感度が変化したりする不具
合も生じ難い。他方、調整用ローパスフィルタ回路43
をハイパスフィルタ回路46とアンテナ39との間に配
置すると、それによるインピーダンス変化の影響が分岐
点JAにも大きく及ぶから、別途インピーダンス調整の
ための回路仕様変更等が必要となる。
【0041】また、図3では、調整用ローパスフィルタ
回路43とハイパスフィルタ回路46とが、他の回路要
素を介することなく直結配線されていることも特徴の一
つである。このようにすることで、両回路43,46間
の配線距離が短くなり、配線による寄生キャパシタンス
や寄生インダクタンスのフィルタ特性への影響を大幅に
軽減することができる。
【0042】前述の通り調整用ローパスフィルタ回路4
3の構成部品は図4及ぶ図5に示す積層体80におい
て、回路パターンに組み込まれた部品パターンの形で内
層されている。さらに、調整用ローパスフィルタ回路4
3及びハイパスフィルタ回路46も、上記の積層体80
において回路パターンに組み込まれた部品パターンの形
で内層されている。この場合、上記のように、調整用ロ
ーパスフィルタ回路43とハイパスフィルタ回路46と
を直結配線することにより、調整用ローパスフィルタ回
路とハイパスフィルタ回路との部品パターンの一部の共
用化を図ることができ、ひいては積層体80のコンパク
ト化及び高集積化に寄与することができる。
【0043】上記のように両フィルタ回路45,46が
LCフィルタにより構成される場合、LCローパスフィ
ルタとLCハイパスフィルタとのカスケード接続特有の
形態として、調整用ローパスフィルタ回路45に含まれ
るコンデンサC12と、ハイパスフィルタ回路46に含ま
れるコンデンサC207とが、互いに隣接した形で直列接
続された構造が現われる。これを積層体80に組み込む
場合、図12に示すように、それらコンデンサC12,C
207の隣接側の電極板E4,E5のパターンが、2つの誘
電体層50の間に位置する共通電極板パターンEBとさ
れ、他方、残余の電極板パターンE6,E3が、各誘電体
層50を挟んで共通電極板パターンEBと対向配置され
た形態とすることができる。このようにすると、基板面
積を多く消費するコンデンサの電極の枚数を減ずること
ができ、積層体80をコンパクト化あるいは高集積化す
る効果が高められる。なお、本実施形態では、ハイパス
フィルタ回路46に含まれる直列接続された2つのコン
デンサC208,C207の電極板E1〜E4についても、E
2とE3とを単一電極板EAの形で同様に共用化してい
る。
【0044】なお、図3において、送信入力端子TX2
と高域側スイッチ回路42Bとの間には、コイルあるい
はコンデンサなど、送信入力端子TX2の入力インピー
ダンス調整のための素子を設けることができる。他方、
図11に示すように、送信信号の高周波側の減衰をより
高めるために、送信入力端子TX2と高域側スイッチ回
路42Bとの間にも送信側ローパスフィルタ回路41B
を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線電話通信装置の一実施形態を示す
携帯電話機の全体構成を示すブロック図。
【図2】その高周波信号処理回路のブロック図。
【図3】図2の高周波信号処理回路の詳細を示す回路
図。
【図4】積層体として構成された高周波信号処理回路の
外観の一例を示す斜視図。
【図5】積層体の構造の一例を示す断面模式図。
【図6】積層体における抵抗器の形成態様を示す模式
図。
【図7】同じくコンデンサの形成態様を示す模式図。
【図8】同じくコイルの形成態様を示す模式図。
【図9】弾性表面波共振器を含んで構成された狭帯域フ
ィルタ回路の一例を示す図。
【図10】本発明の高周波信号処理回路の作用説明図。
【図11】図3の回路の変形例を示す図。
【図12】カスケード接続されたLCローパスフィルタ
とLCハイパスフィルタとの間で、直列接続されたコン
デンサの電極板を共用する概念を説明する図。
【符号の説明】
1 デジタル携帯電話機(無線電話通信装置) 32A,32B 変調部(送信回路) 33A,33B 送信部(送信回路) 35A,35B 受信部(受信回路) 36A,36B 復調部(受信回路) 39 アンテナ 40A,40B 使用周波数抽出用バンドバスフィルタ
回路 41A,41B 入力側ローパスフィルタ回路 42A,42B スイッチ回路 43 調整用ローパスフィルタ回路 44 分波回路 46 ハイパスフィルタ回路 50 誘電体層 56 電極板 80 積層体 RX1,RX2 受信出力端子 TX1,TX2 送信入力端子 ANT アンテナ側入出力端子 C12 コンデンサ C207 コンデンサ E4,E5 電極板 EB 共通電極板パターン E6,E3 残余の電極板パターン
フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−102957(JP,A) 特開 平4−163906(JP,A) 特開 平3−216002(JP,A) 実開 昭61−184339(JP,U) 中井信也,携帯電話を更に小さくする 電子部品、積層セラミック応用、高周波 SMD部品,TDK Hotline MAGAZINE THE HOTLI NE,1998年 4月,VOL.27,p. 5−10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/52 H03H 7/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の周波数帯域に対応した無線電話通
    信装置に使用される高周波信号処理回路あって、 アンテナに接続して使用され、アンテナ受信信号とアン
    テナ送信信号との入出力に共用されるアンテナ側入出力
    端子と、 前記アンテナ側入出力端子につながり、ハイパスフィル
    タ回路を含んで構成され、受信信号を、前記複数の周波
    数帯域を個別に処理する送受信回路系に分波する分波回
    路と、 前記分波回路と、前記複数の周波数帯域のそれぞれに対
    応した送受信回路との間に設けられ、前記分波回路から
    の分波受信信号を前記無線電話通信装置の受信回路側へ
    出力する受信出力端子と、前記無線電話通信装置の送信
    回路からの送信信号が入力される送信入力端子との、前
    記アンテナ側入出力端子に対する接続を切り換える複数
    のスイッチ回路と、 前記複数のスイッチ回路のうち、前記分波回路において
    前記ハイパスフィルタ回路で分波される信号を扱うスイ
    ッチ回路(以下、高域側スイッチ回路という)と、前記
    アンテナ側入出力端子との間に設けられ、該高域側スイ
    ッチ回路が扱う周波数帯域の信号から、使用周波数帯域
    よりも高周波側の信号成分を減少させる調整用ローパス
    フィルタ回路と、を備え 前記調整用ローパスフィルタ回路は、前記高域側スイッ
    チ回路と前記ハイパスフィルタとの間に設けられてお
    り、 前記調整用ローパスフィルタ回路と前記ハイパスフィル
    タ回路とが、他の回路要素を介することなく直結配線さ
    れるとともに、回路パターンと誘電体層とが積層された
    積層体において、前記回路パターンに組み込まれた形で
    内層され、 前記ハイパスフィルタと前記調整用ローパスフィルタと
    がいずれもLCフィルタにて構成され、前記調整用ロー
    パスフィルタを構成するコンデンサの一方の電極が接地
    されてなり、 該調整用ローパスフィルタ回路の前記コンデンサと、該
    コンデンサに直結される前記ハイパスフィルタ回路のコ
    ンデンサとの、隣接側の電極板を共通電極板パターンと
    して共用化した ことを特徴とする高周波信号処理回路。
  2. 【請求項2】 前記積層体において、前記分波回路及び
    前記複数のスイッチ回路の構成部品が、前記回路パター
    ンを構成する部品パターンの形で内層されており、該積
    層体の表面に前記アンテナ側入出力端子と各スイッチ回
    路の受信出力端子及び送信入力端子とを露出形成した請
    求項1記載の高周波信号処理回路。
  3. 【請求項3】 前記調整用ローパスフィルタ回路に含ま
    れるコンデンサと、前記ハイパスフィルタ回路に含まれ
    るコンデンサとが、互いに隣接した形で直列接続されて
    なり、それらコンデンサの隣接側の電極板パターンが、
    2つの誘電体層の間に位置する共通電極板パターンとさ
    れ、他方、残余の電極板パターンが、各誘電体層を挟ん
    で前記共通電極板パターンと対向配置されてなる請求項
    1又は2に記載の高周波信号処理回路。
  4. 【請求項4】 前記高域側スイッチ回路と、該高域側ス
    イッチ回路に向けて送信信号を入力するための送信入力
    端子との間に、前記送信信号の高周波側成分に減衰をか
    けるローパスフィルタが設けられていない請求項1ない
    し3のいずれか1項に記載の高周波信号処理回路。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の高周波信号処理回路と、 該高周波信号処理回路の前記アンテナ側入出力端子に接
    続されるアンテナと、 前記受信出力端子に接続され、前記分波受信信号から使
    用周波数帯域のものを抽出する使用周波数抽出用バンド
    バスフィルタ回路と、 前記受信出力端子に接続される受信回路と、 前記送信入力端子に接続される送信回路とを備え、 前記調整用ローパスフィルタ回路は、前記高域側スイッ
    チ回路に対応する前記使用周波数抽出用バンドバスフィ
    ルタ回路(以下、高域側使用周波数抽出用バンドバスフ
    ィルタ回路という)の通過帯域よりも高周波側にカット
    オフ周波数を有することを特徴とする無線電話通信装
    置。
  6. 【請求項6】 前記高域側使用周波数抽出用バンドバス
    フィルタ回路は、1GHz以上の周波数域に50〜75
    MHzの通過帯域幅を有する、弾性表面波共振器を含ん
    で構成された狭帯域フィルタ回路である請求項5記載の
    無線電話通信装置
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