JP3839618B2 - エラスターゼ阻害剤、及びこれを含有して成る老化防止用皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒト線維芽細胞の産生するエラスターゼに対し、特異的且つ高い活性阻害作用を有するエラスターゼ阻害剤、及びこれを含有して成る、皮膚の老化症状の防止及び改善に有効な皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、ワレモコウ,イタドリ,ハチジョウイタドリ,オオイタドリ,メリッサ,マンネンロウ,ベニバナ,ショウガの各抽出物の1種又は2種以上、或いはワレモコウ抽出物の分画物を含有して成るエラスターゼ阻害剤、及びこれを含有する老化防止用皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
エラスチンは、動脈,腱,皮膚などの伸展性に富んだ組織に見られる構成タンパク質であり、エラスターゼにより分解可溶化される。エラスターゼはセリンプロテアーゼに類別され、膵臓,白血球,線維芽細胞等に由来するものが知られている。かかるエラスターゼの過剰発現或いは活性化によるエラスチンの過度の分解は、肺気腫,肺線維症,気管支炎,気管支拡張症,肺炎,リウマチ関節炎,心筋梗塞等の虚血性疾患,動脈硬化,膵炎,腎炎,歯周炎,皮膚疾患などの原因となると考えられている。そこで、過剰に亢進されたエラスターゼ活性を抑制するべく、種々のエラスターゼ阻害剤の検索がなされている。
【0003】
たとえば、ヒト好中球由来のエラスターゼに対しては、イミノ誘導体(特開平7−41459),p-グアニジノ安息香酸フェニルエステル誘導体(特開平7−173062),アゼチジノン誘導体(特開平7−242624)等が、ヒト白血球由来エラスターゼに対しては、β-ケト酸誘導体(特開平7−173061),ヒドロキサム酸誘導体(特開平7−173127),4H-3,1-ベンズオキサジン-4-オン(特開平7−316056,同8−134050)等が開示されている。
【0004】
また、特に皮膚組織に由来するエラスターゼの活性を阻害するものとしては、トウダイグサ科植物(特開平9−87136),セプリク(特開平9−87137),ツバキ科スチマ属植物(特開平9−95420),フトモモ科ベッケア属植物(特開平9−95436),クララ(特開平10−17460),カユアンギン,ムリコ・ボロン(特開平10−29925),ジャケツイバラ属植物(特開平10−29926),ミソハギ科ウドフォルディア属植物(特開平10−36281),シソ科スファケレ属植物(特開平11−92354)等の抽出物や、ニワトコ抽出物由来のポリペプチド等、植物由来のものが多く提案されている。
【0005】
しかしながら、上記したようなエラスターゼ阻害剤には、好中球や白血球に由来するエラスターゼに対して特異性を示すものの、線維芽細胞由来のエラスターゼに対する特異性の低いものもあり、その他、特殊な植物を原料とするため、一定品質のものを入手するのが困難であるといった問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明においては、一定品質のものを容易に入手することができ、さらにヒト線維芽細胞に由来するエラスターゼに対して高い特異性及び阻害作用を示し、エラスターゼ活性の過剰亢進に起因する真皮マトリックスの弾性低下を有効に防止することのできるエラスターゼ阻害剤を得ることを目的とした。またさらに、真皮エラスチンの分解促進に基づく皮膚の老化症状の防止及び改善に有効な皮膚外用剤を提供することを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するべく種々検討した結果、本発明者らは、ワレモコウ,イタドリ,ハチジョウイタドリ,オオイタドリ,メリッサ,マンネンロウ,ベニバナ,ショウガの各抽出物に高いエラスターゼ阻害活性が存することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明においては、ワレモコウ(Sanguisorba officinalis L.),イタドリ(Polygonum cuspidatum Sieb. et Zucc.),ハチジョウイタドリ(Polygonum cuspidatum Sieb. et Zucc. var. hachidyoense Ohwi),オオイタドリ(Polygonum sachalinense Fr. Schm.),メリッサ(Melissa officinalis L.),マンネンロウ(Rosmarinus officinalis L.),ベニバナ(Carthamus tinctorius L.),ショウガ(Zingiber officinale Roscoe)の各植物抽出物の1種又は2種以上、或いはワレモコウ(Sanguisorba officinalis L.)の50容量%エタノール水溶液による抽出物を、スチレンポリマー製の吸着ゲルクロマトグラフィーにてエタノール−水混合溶媒で分画した際、30容量%エタノール水溶液により溶出される画分を有効成分として、担体又は基剤に含有させてエラスターゼ阻害剤とする。さらに、前記エラスターゼ阻害剤より1種又は2種以上を選択して外用剤基剤に含有させ、老化防止用皮膚外用剤を得る。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において用いるワレモコウ(Sanguisorba officinalis L.)は、日本各地に自生するバラ科に属する多年草で、根部を採取し乾燥したものが生薬「チユ」として用いられる。
【0010】
次いで、本発明において用いるイタドリ(Polygonum cuspidatum Sieb. et Zucc.)は、日本各地の山野に自生するタデ科に属する多年草で、根は生薬「虎杖根」として用いられる。近縁植物であるハチジョウイタドリ(Polygonum cuspidatum Sieb. et Zucc. var. hachidyoense Ohwi)及びオオイタドリ(Polygonum sachalinense Fr. Schm.)をも用いることができる。
【0011】
次に、本発明において用いるメリッサ(Melissa officinalis L.)は、シソ科に属し、ヨーロッパ南部地中海,黒海,小アジアに自生又は栽培される多年草である。
【0012】
続いて、本発明において用いるマンネンロウ(Rosmarinus officinalis L.)は、シソ科に属する常緑低木で、ヨーロッパ南部において多く栽培されている。
【0013】
また、本発明において用いるベニバナ(Carthamus tinctorius L.)は、日本でも栽培されるキク科に属する2年草で、花は生薬「コウカ」として用いられる。
【0014】
最後に、本発明において用いるショウガ(Zingiber officinale Roscoe)は、ショウガ科に属する多年草で、世界各国で栽培されている。根茎を乾燥したものは、生薬「ショウキョウ」として用いられる。
【0015】
本発明においては、上記各植物の溶媒による抽出物を用いる。抽出には、上記各植物の花,葉,茎,果実,根茎,根等の各部位を用いることができ、また全草又は全木を用いてもよいが、それぞれ生薬として用いられる部位、すなわちワレモコウについては根及び根茎、イタドリ,ハチジョウイタドリ及びオオイタドリについては根、メリッサ及びマンネンロウについては葉、ベニバナについては花、ショウガについては根茎を用いることが好ましい。
【0016】
上記植物は生のまま抽出操作に供してもよいが、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため撹拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズすることもできる。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は、4時間〜14日間程度とするのが適切である。
【0017】
抽出溶媒としては、水の他、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブタノール等の低級アルコール、1,3-ブチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,1,2-ペンタンジオール,グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチルメチルケトン等のケトン類などの極性有機溶媒、及びこれらの2種以上による混合溶媒が好ましく用いられ、50容量%のエタノール水溶液が特に好ましい。また、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。
【0018】
上記植物の抽出物は、そのままでもエラスターゼ阻害剤に添加できるが、濃縮,乾固したものを水や極性有機溶媒に再度溶解したり、或いはエラスターゼ阻害作用を損なわない範囲で脱色,脱臭等の精製処理を行った後に添加してもよい。また保存のためには、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることが好ましい。
【0019】
さらに本発明においては、ワレモコウ根部の50容量%エタノール水溶液による抽出物を、スチレンポリマー製の吸着ゲルクロマトグラフィーにてエタノール−水混合溶媒で分画した際、30容量%エタノール水溶液により溶出される画分を用いることができる。スチレンポリマー製の吸着ゲルとしては、MCI GEL(三菱化学株式会社製)等が好ましく使用できる。
【0020】
本発明に係るエラスターゼ阻害剤は、上記各植物の抽出物の1種又は2種以上、或いはワレモコウ抽出物の分画物をそのまま用い、又は担体に添加して得る。担体としては、水、エタノール,プロパノール,ブタノール等低級アルコールなどの極性有機溶媒、これらの混合液といった液状担体、各種乳濁液、各種クリーム基剤、軟膏基剤、ゲル、粉体などが用いられる。従って、本発明に係るエラスターゼ阻害剤は、ローション剤,懸濁剤,乳剤,クリーム剤,軟膏剤,ゲル剤,粉末剤等の形態で提供することができる。また、リポソームやマイクロカプセルに内包させた状態とすることもできる。なお、本発明に係るエラスターゼ阻害剤には、本発明の特徴を損なわない範囲で、抗酸化剤,防菌防黴剤,紫外線吸収剤等の安定化剤や、吸収促進剤等を添加することもできる。
【0021】
さらに本発明においては、上記に記載したエラスターゼ阻害剤の1種又は2種以上を外用剤基剤に含有させて、皮膚の老化防止及び改善に有効な皮膚外用剤を提供する。かかる皮膚外用剤は、ローション剤,懸濁剤,乳剤,クリーム剤,軟膏剤,ゲル剤等の形状で提供することができる。また、化粧水,乳液,クリーム,パック剤等皮膚用の化粧料や、化粧下地用ローション又はクリーム、乳液状,クリーム状,軟膏状,固形状の各種ファンデーション等のメイクアップ化粧料、日焼け止めローション又はクリーム等の日焼け止め化粧料、ハンドローション又はクリーム,レッグローション又はクリーム,ボディローション又はクリーム等のボディ化粧料などとしても提供することができる。
【0022】
本発明に係る老化防止用皮膚外用剤においても、上記エラスターゼ阻害剤の他に、本発明の特徴を損なわない範囲で、各種油分,界面活性剤,低級一価アルコール,保湿剤,多価アルコール,細胞賦活剤,抗酸化剤,美白剤,紫外線吸収剤,防菌防黴剤,顔料,色素類,香料等、一般的な皮膚外用剤添加成分を加えることができる。
【0023】
【実施例】
さらに実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。
【0024】
[実施例1〜実施例6] ワレモコウ根部,イタドリ根部,メリッサ葉,マンネンロウ葉,ベニバナ花及びショウガ根茎をそれぞれ乾燥したもの各100gを粉砕し、50容量%エタノール水溶液900ml中に加えて、25℃にて7日間撹拌抽出を行った。抽出液をろ過してろ液を回収し、それぞれ実施例1〜実施例6とした。
【0025】
[実施例7] 上記実施例1に係るワレモコウ根部の50容量%エタノール水溶液による抽出物を、MCI GEL(三菱化学株式会社製)を用いたカラムクロマトグラフィーにかけ、エタノール−水混合溶媒により分画した。そして、30容量%エタノール水溶液により溶出される画分を回収して、実施例7とした。
【0026】
上記実施例1〜実施例7について、エラスターゼ阻害率を測定した。まず、ヒト線維芽細胞を5(w/v)%の牛胎仔血清を含有するダルベッコ基礎培地(DMEM)に播種し、37℃で24時間培養してコンフルエントとした後、0.5(w/v)%トリトンX-100水溶液にて細胞を溶解し、酵素液とした。前記酵素液に、合成基質であるサクシニル-アラニル-アラニル-アラニル-p-ニトロアニリド(最終濃度1.2mM)及び試料(実施例1〜実施例7)を添加し、37℃で2時間インキュベートして、生成するp-ニトロアニリドの量を405nmにおける吸光度を測定して求めた。この際試料の濃度としては、実施例1〜実施例6については最終濃度にして100μg/ml、実施例7については最終濃度にして50μg/mlとした。エラスターゼ阻害率(%)は、試料を添加した場合の前記吸光度(As)を、試料を添加しない対照について同様に測定した吸光度(Ac)で除した値(As/Ac)を求め、(1−As/Ac)×100により算出した。結果は表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
表1より明らかなように、本発明の実施例1〜実施例6は、それぞれ100μg/mlの低濃度で20%以上の有意なエラスターゼ阻害率を示していた。特に実施例1は、68.7%と高い阻害率を示していた。また実施例7については、50μg/mlの濃度で、74.0%と非常に高い阻害率が認められていた。なお、今回エラスターゼ阻害率の評価に用いたヒト線維芽細胞由来のエラスターゼは、紫外線曝露により放出されるサイトカインであるインターロイキン-1αにより活性化されることから、この酵素活性に対し阻害作用を有する本発明の実施例1〜実施例7は、紫外線による皮膚の光老化の防止,改善に有効であることが示唆される。
【0029】
続いて、本発明に係る老化防止用皮膚外用剤についての実施例の処方を示す。
【0030】
[実施例8] 皮膚老化防止用ローション剤
(1)エタノール 10.00(重量%)
(2)ヒドロキシエチルセルロース 1.00
(3)エラスターゼ阻害剤(実施例1) 0.02
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(5)精製水 88.88
製法:(1)〜(4)を順次(5)に添加し、均一に溶解する。
【0031】
[実施例9] 皮膚老化防止用乳剤
(1)ステアリン酸 0.20(重量%)
(2)セタノール 1.50
(3)ワセリン 3.00
(4)流動パラフィン 7.00
(5)ポリオキシエチレン(10E.O.)モノオレイン酸 1.50
エステル
(6)酢酸トコフェロール 0.25
(7)グリセリン 5.00
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(9)トリエタノールアミン 1.00
(10)精製水 80.40
(11)エラスターゼ阻害剤(実施例2) 0.05
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解し、70℃に保つ。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合,加熱して均一とし、70℃とする。この水相成分に前記油相成分を撹拌しながら徐々に添加して乳化し、冷却した後40℃にて(11)を添加,混合する。
【0032】
[実施例10] 皮膚老化防止用ゲル剤
(1)ジプロピレングリコール 10.00(重量%)
(2)カルボキシビニルポリマー 0.50
(3)水酸化カリウム 0.10
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(5)精製水 89.25
(6)エラスターゼ阻害剤(実施例3) 0.05
製法:(5)に(2)を均一に溶解した後、(1)に(4)を溶解して添加し、次いで(3)を加えて増粘させ、(6)を添加,混合する。
【0033】
[実施例11] 皮膚老化防止用クリーム(水中油型)
(1)ミツロウ 6.0(重量%)
(2)セタノール 5.0
(3)還元ラノリン 8.0
(4)スクワラン 27.5
(5)グリセリル脂肪酸エステル 4.0
(6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0
(7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 5.0
モノラウリン酸エステル
(8)プロピレングリコール 5.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)精製水 37.3
(11)エラスターゼ阻害剤(実施例4) 0.1
製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解し、75℃に保つ。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,加熱して均一とし、75℃とする。この水相成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(11)を添加,混合する。
【0034】
[実施例12] 皮膚老化防止用水中油型乳剤性軟膏
(1)白色ワセリン 25.00(重量%)
(2)ステアリルアルコール 25.00
(3)グリセリン 12.00
(4)ラウリル硫酸ナトリウム 1.00
(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(6)精製水 36.89
(7)エラスターゼ阻害剤(実施例7) 0.01
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合,溶解して均一とし、75℃に加熱する。一方、(5)を(6)に溶解して75℃に加熱し、これに前記油相成分を添加して乳化し、冷却後40℃にて(7)を添加,混合する。
【0035】
[実施例13] 日焼け止め用油中水型クリーム
(1)スクワラン 38.00(重量%)
(2)グリセリルジイソステアリン酸エステル 3.00
(3)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 3.00
(4)オキシベンゾン 1.50
(5)有機変性ベントナイト 1.50
(6)シリコーン処理酸化チタン 3.00
(7)1,3-ブチレングリコール 5.00
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(9)エラスターゼ阻害剤(実施例5) 0.05
(10)エラスターゼ阻害剤(実施例6) 0.05
(11)精製水 44.70
(12)香料 0.10
製法:(1)〜(5)を混合,加熱して溶解し、(6)を分散して70℃とし、油相とする。一方、(8)を(7)に溶解して(9),(10)とともに(11)に加えて混合し、70℃に加熱する。前記油相に水相を添加し、ホモジナイザー処理して乳化後冷却し、40℃にて(12)を添加,混合する。
【0036】
[実施例14] メイクアップベースクリーム
(1)ステアリン酸 12.00(重量%)
(2)セタノール 2.00
(3)グリセリルトリ2-エチルヘキサン酸エステル 2.50
(4)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸 2.00
エステル
(5)プロピレングリコール 10.00
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(7)水酸化カリウム 0.30
(8)精製水 69.47
(9)酸化チタン 1.00
(10)ベンガラ 0.10
(11)黄酸化鉄 0.40
(12)エラスターゼ阻害剤(実施例2) 0.03
(13)香料 0.10
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解し、75℃に保つ。一方、(5)〜(8)の水相成分を混合,加熱して均一とし、これに(9)〜(11)を添加してホモミキサーにて均一に分散した後、75℃とする。この水相成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(12),(13)を添加,混合する。
【0037】
[実施例15] 乳液状ファンデーション
(1)ステアリン酸 2.00(重量%)
(2)スクワラン 5.00
(3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00
(4)セタノール 1.00
(5)デカグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.00
(6)1,3-ブチレングリコール 6.00
(7)水酸化カリウム 0.10
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(9)精製水 53.59
(10)酸化チタン 9.00
(11)タルク 7.40
(12)ベンガラ 0.50
(13)黄酸化鉄 1.10
(14)黒酸化鉄 0.10
(15)エラスターゼ阻害剤(実施例1) 0.01
(16)香料 0.10
製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解し、75℃に保つ。一方、(6)〜(9)の水相成分を混合,加熱して均一とし、これに(10)〜(14)を添加してホモミキサーにて均一に分散した後、75℃とする。この水相成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(15),(16)を添加,混合する。
【0038】
[実施例16] ハンドクリーム
(1)セタノール 4.00(重量%)
(2)ワセリン 2.00
(3)流動パラフィン 10.00
(4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.50
(5)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル 2.50
イソステアリン酸エステル
(6)酢酸トコフェロール 0.50
(7)グリセリン 20.00
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(9)精製水 59.37
(10)エラスターゼ阻害剤(実施例4) 0.02
(11)エラスターゼ阻害剤(実施例7) 0.01
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解し、75℃に保つ。一方、(7)〜(9)の水相成分を混合,加熱して均一とし、75℃とする。この水相成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(10),(11)を添加,混合する。
【0039】
上記本発明に係る老化防止用皮膚外用剤についての実施例のうち、実施例8〜実施例12について、紫外線によるしわの発生に対する防止効果を評価した。なお各実施例において、配合した実施例1〜実施例4及び実施例7のエラスターゼ阻害剤を、それぞれこれらにおいて溶媒として用いた50容量%エタノール水溶液及び30容量%エタノール水溶液に代替したものをそれぞれ比較例1〜比較例5とし、同時に評価を行った。しわの発生防止効果は、ヘアレスマウス5匹を1群とし、各群について実施例及び比較例各0.2gをそれぞれ1日1回背部に塗布し、1J/cm2/週の長波長紫外線(UVA)を50週間照射し、ヘアレスマウスにおけるしわの発生状況を観察し、表2に示す判定基準に従って点数化して行った。この際、精製水のみを塗布した群を対照とした。結果は各群の平均値を算出し、UVA照射日数との関係により表3に示した。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
表3に示されるように、対照群においては、UVA照射日数が40週を超える頃には形成されたしわの深さは中程度にまで達し、50週後には深いしわの発生が認められていた。これに対し本発明の実施例塗布群では、いずれにおいても有意なしわの発生の抑制が認められ、50週後において微小ないし軽微なしわが認められた程度であった。特に、実施例1又は実施例7を含有する実施例8及び実施例12塗布群においては、顕著なしわの発生抑制が認められていた。一方比較例塗布群では、酢酸トコフェロールを含有する比較例2塗布群で発生したしわの程度の軽減が若干認められた他は、有意なしわの発生抑制或いは軽減は認められなかった。
【0043】
次に、女性パネラーによる使用試験を行った。この際にも、各実施例において配合した実施例1〜実施例7のエラスターゼ阻害剤を、50容量%エタノール水溶液又は30容量%エタノール水溶液に代替したものを比較例1〜比較例9とした。使用試験は、20才代〜50才代の通常戸外で作業する女性20名を1群とし、5月中旬〜6月中旬の1カ月間、各群に実施例及び比較例のそれぞれをブラインドにて1日2回使用させ、使用前後の皮膚のしわ及び皮膚弾性の変化を観察して行った。皮膚のしわについては写真撮影後の目視評価及びレプリカ法により評価し、皮膚弾性についてはキュートメーターによる測定により評価した。結果は、各パネラーについて使用後の皮膚のしわ及び皮膚弾性を使用前と比べて、「改善」,「やや改善」,「変化なし」,「やや悪化」,「悪化」の5段階にて評価し、各評価を得たパネラー数にて表4に示した。
【0044】
【表4】
【0045】
表4より明らかなように、本発明の実施例使用群ではいずれにおいても、皮膚のしわ及び皮膚弾性の悪化傾向を認めたパネラーはおらず、皮膚のしわについては65%以上、皮膚弾性については90%以上のパネラーにおいて、改善又はやや改善されたと評価されていた。特に、実施例1又は実施例7のエラスターゼ阻害剤を含有する実施例8,実施例12,実施例15及び実施例16、紫外線吸収剤を併用する実施例13の各使用群で、高い改善傾向が認められた。これに対し比較例使用群では、皮膚のしわ及び皮膚弾性について明確に改善されたと評価されたパネラーは存在せず、皮膚のしわについては85%以上、皮膚弾性については70%以上のパネラーで症状の改善が見られなかった。また、皮膚のしわについては10〜40%、皮膚弾性については15〜55%のパネラーにおいて、各症状の悪化傾向を認めていた。
【0046】
なお、本発明の実施例8〜実施例16については、上記の使用期間中に含有成分の析出,分離,凝集,変色,変臭といった状態変化は全く見られなかった。また各実施例使用群において、皮膚刺激性反応や皮膚感作性反応を示したパネラーも存在しなかった。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明により、ヒト線維芽細胞に由来するエラスターゼに対して高い特異性及び阻害作用を示し、紫外線曝露等により惹起されるエラスターゼ活性の過剰亢進に起因する真皮マトリックスの弾性低下を有効に防止し得るエラスターゼ阻害剤を得ることができた。なお、本発明に係るエラスターゼ阻害剤の原料とする植物は容易に入手することができるため、一定の品質のものを安定供給することが可能である。また本発明により、紫外線曝露等による真皮エラスチンの分解促進に基づく皮膚の老化症状の防止及び改善において、有効な皮膚外用剤を提供することができた。
Claims (1)
- イタドリ(Polygonum cuspidatum Sieb. et Zucc.),ハチジョウイタドリ(Polygonum cuspidatum Sieb. et Zucc. var. hachidyoense Ohwi),オオイタドリ(Polygonum sachalinense Fr. Schm.)の各植物抽出物の1種又は2種以上を含有して成る、エラスターゼ阻害剤。
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