JP3829171B2 - 不凍液/冷却液組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用エンジン、特に大型自動車用エンジンに発生し易いキャビテーションの抑制に効果的な不凍液/冷却液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、自動車用エンジンには、アルミニウム、アルミニウム合金、鋳鉄、鋼、黄銅、はんだ、銅などの金属が使用されている。これらの金属は、水あるいは空気との接触により腐食を生じるので、これら金属の腐食を防止するため、自動車用エンジンには腐食防止剤を含む不凍液/冷却液組成物が水と共に充填されている。
【0003】
ところが、この不凍液/冷却液組成物及び水中には僅かながら酸素が溶存しているので、当該不凍液/冷却液組成物が水と共に自動車用エンジン内を循環する過程で圧力差が生じると、これが原因で気泡が発生し、この気泡により金属、特には鉄表面が浸食される、いわゆるキャビテーションが発生していた。またキャビテーションを引き起こす気泡は振動によっても発生していた。
【0004】
こうした圧力差や振動による気泡の発生によって引き起こされるキャビテーションに対しては、当該不凍液/冷却液組成物中に、亜硝酸塩を添加することで、その対策が採られていた。
【0005】
不凍液/冷却液組成物中に添加された亜硝酸塩は、自動車用エンジン内において金属、特に鉄表面に皮膜を形成し、この皮膜が気泡による浸食を防いでいるものと考えられる。
【0006】
このようにキャビテーションに対してきわめて有効に作用する亜硝酸塩ではあるものの、該亜硝酸塩は、アミン塩と反応して発ガン性物質であるニトロソアミンを発生することも知られており、その使用はかねてより問題視されている。
【0007】
しかしながら、キャビテーションに対する有効な手段が未だ見つけられていないことから、亜硝酸塩は危険ではあるものの、使用せざるを得ないというのが現状であった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、キャビテーションに対して有効であり、しかも安全な手段を探すべく鋭意研究の結果、完成されたものであり、自動車用エンジン、特に大型自動車用エンジンに発生し易いキャビテーションの抑制に効果的な不凍液/冷却液組成物を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩と、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩と、0.05〜8.0重量%の安息香酸塩とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0010】
請求項2記載の発明は、亜硝酸塩を含まないことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0011】
請求項3記載の発明は、自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩と、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0012】
請求項4記載の発明は、亜硝酸塩を含まないことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0013】
請求項5記載の発明は、自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%の安息香酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸と、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0014】
請求項6記載の発明は、亜硝酸塩を含まないことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0015】
請求項7記載の発明は、自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%の安息香酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0016】
請求項8記載の発明は、0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸をさらに含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0017】
請求項9記載の発明は、亜硝酸塩を含まないことを特徴とする不凍液/冷却液組成物をその要旨とした。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の不凍液/冷却液組成物を好ましい実施の形態に基づいてさらに詳しく説明する。まず請求項1及び2記載の不凍液/冷却液組成物について説明する。この不凍液/冷却液組成物は、自動車用の不凍液や冷却液に適用される不凍液/冷却液組成物であり、グリコール類を主成分としている。グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等が挙げられるが、その中でも特にエチレングリコール、或いはプロピレングリコールが望ましい。
【0019】
この不凍液/冷却液組成物中には、p−トルイル酸塩とモリブデン酸塩と安息香酸塩とが含まれている。p−トルイル酸塩は、アルミニウム及び鉄系金属に対して優れた防錆機能を有し、かつ液中の硬水成分との反応による沈殿を生じ難い成分として、またモリブデン酸塩も優れた防錆成分として各々知られており、また安息香酸塩は、周知の如くアルミニウム、アルミ鋳物などのアルミニウム系及び鉄系金属に対する優れた防錆機能を有している。これらp−トルイル酸塩、モリブデン酸塩及び安息香酸塩の組み合わせが、不凍液/冷却液組成物中において、優れたキャビテーション抑制効果を引き出している。
【0020】
p−トルイル酸塩としては、具体的にはアルカリ金属、アンモニウム、アミンのいずれでもよいが、好ましくはアルカリ金属であり、中でもナトリウムとカリウムがより好ましい。このp−トルイル酸塩の不凍液/冷却液組成物中における含有量は0.05〜8.0重量%であり、この範囲よりもp−トルイル酸塩の含有量が少なかったりした場合には、十分なキャビテーション抑制効果が得られなくなり、多い場合には不経済となる。
【0021】
一方、モリブデン酸塩についても同様にアルカリ金属、アンモニウム、アミンのいずれでもよいが、好ましくはアルカリ金属であり、中でもナトリウムとカリウムがより好ましい。このモリブデン酸塩の不凍液/冷却液組成物中における含有量は0.01〜1.0重量%であり、この範囲よりもモリブデン酸塩の含有量が少ない場合には、十分なキャビテーション抑制効果が得られなくなり、多い場合には主成分である前述のグリコール類の酸化を促進するという弊害を招くことになる。
【0022】
また安息香酸塩は、これを含ませることで、キャビテーションはさらに効果的に抑制されると共に金属の防錆効果をさらに向上させるようになる。この安息香酸塩としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウムを挙げることができる。不凍液/冷却液組成物中における安息香酸塩の含有量としては0.05〜8.0重量%の範囲が上記効果を導く上で好ましい。
【0023】
次に、請求項3及び4記載の不凍液/冷却液組成物について説明する。この不凍液/冷却液組成物は、自動車用の不凍液や冷却液に適用されるものであり、グリコール類を主成 分とし、p−トルイル酸塩とモリブデン酸塩とp−tertブチル安息香酸とが含まれている。尚、この不凍液/冷却液組成物におけるグリコール類、p−トルイル酸塩及びモリブデン酸塩については、請求項1及び2の不凍液/冷却液組成物の箇所で説明したものと同じであるため、ここでの説明は割愛する。
【0024】
p−tertブチル安息香酸は、前述のp−トルイル酸塩と同様にアルミニウム及び鉄を成分とする金属に対して、その腐食を防止し、かつ硬水成分との反応による沈殿が発生し難い成分であり、より効果的なアルミニウム及び鉄系金属の防錆効果が発揮されるようになる。このp−tertブチル安息香酸の不凍液/冷却液組成物中における含有量としては、0.05〜8.0重量%の範囲が好ましい。
【0025】
上述の請求項1及び2、または請求項3及び4記載の各不凍液/冷却液組成物にあっては、該組成物中に亜硝酸塩を含ませないようにすることもできる。この場合、亜硝酸塩がアミン塩と反応して発ガン性物質であるニトロソアミンを発生することもなく、より安全性の高い不凍液/冷却液組成物となる。
【0026】
尚、上述の請求項1及び2、または請求項3及び4記載の不凍液/冷却液組成物にあっては、上記成分の他に、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、4−フェニル−1、2、3−トリアゾール、2−ナフトトリアゾールあるいは4−ニトロベンゾトリアゾールなどのトリアゾール類、硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどの硝酸塩、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、グルタミン酸マグネシウム、琥珀酸マグナシウム、フタル酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、あるいは塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物などを併用してもよい。この場合、トリアゾール類は不凍液/冷却液組成物中において0.05〜1.0重量%、硝酸塩は0.01〜1.0重量%、マグネシウム化合物は0.01〜1.0重量%の各含有量で含まれるのが望ましい。また更に、必要に応じて消泡剤や着色剤などを添加しても良い。
【0027】
次に、請求項5及び6記載の不凍液/冷却液組成物について説明する。この不凍液/冷却液組成物は、自動車用の不凍液や冷却液に適用される不凍液/冷却液組成物であり、グリコール類を主成分としている。尚、この不凍液/冷却液組成物におけるグリコール類については、請求項1及び2、または請求項3及び4の不凍液/冷却液組成物の箇所で説明したものと同じであるため、ここでの説明は割愛する。この不凍液/冷却液組成物は、安息香酸塩とp−tertブチル安息香酸とモリブデン酸塩とp−トルイル酸塩とを含んでいて、これら安息香酸塩、p−tertブチル安息香酸、モリブデン酸塩及びp−トルイル酸塩の4つの成分の組み合わせが優れたキャビテーション抑制効果を導き出している。
【0028】
安息香酸塩及びp−tertブチル安息香酸は、前述の如くアルミニウム及び鉄系金属に対して優れた防錆機能を有する成分として、モリブデン酸塩は優れた防錆成分として、またp−トルイル酸塩は、アルミニウム及び鉄系金属に対して優れた防錆機能を有し、かつ液中の硬水成分との反応による沈殿を生じ難い成分として、各々知られている。これら安息香酸塩、p−tertブチル安息香酸、モリブデン酸塩及びp−トルイル酸塩は、各々キャビテーションを抑制する機能を有しているが、これらを組み合わせることによる相乗効果により、キャビテーションはより効果的に抑制されることになる。
【0029】
安息香酸塩としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウムを挙げることができる。
不凍液/冷却液組成物中における安息香酸塩の含有量としては0.05〜8.0重量%の範囲が上記効果を導く上で好ましい。p−tertブチル安息香酸の不凍液/冷却液組成物中における含有量としては、0.05〜8.0重量%の範囲が好ましい。モリブデン酸塩の不凍液/冷却液組成物中における含有量は0.01〜1.0重量%が好ましい。
【0030】
またこの不凍液/冷却液組成物中にはp−トルイル酸塩(例えばアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などが好ましい。)の含有量としては、0.05〜8.0重量%の範囲が好ましい。
【0031】
また、上記不凍液/冷却液組成物中に亜硝酸塩を含ませないようにしたならば、亜硝酸塩がアミン塩と反応して発ガン性物質であるニトロソアミンを発生することもなく、より安全性の高い不凍液/冷却液組成物を得ることができる。
【0032】
尚、上述の請求項5及び6記載の不凍液/冷却液組成物にあっては、上記成分の他に、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、4−フェニル−1、2、3−トリアゾール、2−ナフトトリアゾールあるいは4−ニトロベンゾトリアゾールなどのトリアゾール類、硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどの硝酸塩、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、グルタミン酸マグネシウム、琥珀酸マグナシウム、フタル酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、あるいは塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物などを併用してもよい。この場合、トリアゾール類は不凍液/冷却液組成物中において0.05〜1.0重量%、硝酸塩は0.01〜1.0重量%、マグネシウム化合物は0.01〜1.0重量%の各含有量で含まれるのが望ましい。また更に、必要に応じて消泡剤や着色剤などを添加しても良い。
【0033】
次に、請求項7〜9記載の不凍液/冷却液組成物について説明する。この不凍液/冷却液組成物は、自動車用の不凍液や冷却液に適用される不凍液/冷却液組成物であり、グリコール類を主成分としている。尚、この不凍液/冷却液組成物におけるグリコール類については、請求項1及び2、または請求項3及び4の不凍液/冷却液組成物の箇所で説明したものと同じであるため、ここでの説明は割愛する。この不凍液/冷却液組成物は安息香酸塩とp−トルイル酸塩とを含んでいる。
【0034】
この不凍液/冷却液組成物において、安息香酸塩及びp−トルイル酸塩の2つの成分の組み合わせが、優れたキャビテーション抑制効果を導き出している。安息香酸塩及びp−トルイル酸塩は共にアルミニウム及び鉄系金属に対して優れた防錆機能を有する成分であるが、同時にキャビテーション抑制効果を導き出す成分でもある。そして、これら安息香酸塩及びp−トルイル酸塩の成分を併用することでその抑制効果は相乗的に大きくなる。
【0035】
これら安息香酸塩及びp−トルイル酸塩の不凍液/冷却液組成物における含有量は、安息香酸塩を0.05〜8.0重量%、p−トルイル酸塩を0.05〜8.0重量%の範囲とした。
【0036】
この不凍液/冷却液組成物中には、さらにp−tertブチル安息香酸を含ませることができる。この場合、p−tertブチル安息香酸の含有量は0.05〜8.0重量%の範囲が好ましい。
【0037】
また、上記不凍液/冷却液組成物中に亜硝酸塩を含ませないようにしたならば、亜硝酸塩がアミン塩と反応して発ガン性物質であるニトロソアミンを発生することもなく、より安全性の高い不凍液/冷却液組成物を得ることができる。
【0038】
尚、上述の請求項7〜9記載の不凍液/冷却液組成物にあっては、上記成分の他に、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、4−フェニル−1、2、3−トリアゾール、2−ナフトトリアゾールあるいは4−ニトロベンゾトリアゾールなどのトリアゾール類、硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどの硝酸塩、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、グルタミン酸マグネシウム、琥珀酸マグナシウム、フタル酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、あるいは塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物などを併用してもよい。この場合、トリアゾール類は不凍液/冷却液組成物中において0.05〜1.0重量%、硝酸塩は0.01〜1.0重量%、マグネシウム化合物は0.01〜1.0重量%の各含有量で含まれるのが望ましい。また更に、必要に応じて消泡剤や着色剤などを添加しても良い。
【0039】
【実施例】
本発明に係る実施例、従来例及び比較例の構成を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
次に、表1に示す本発明の冷却液組成物に係る実施例、従来例及び比較例について、磁歪式振動法によるキャビテーション破損防止性能試験を行った。その結果を表3に示す。尚、試験は図1に示す装置を用い、下記表2に示す試験条件の下で行った。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
表3から明らかなように、実施例1、2、3及び4は質量減が小さいという結果が得られ、キャビテーション損傷の防止効果に優れているということがわかった。これに対し比較例1、2及び3は質量減が大きいという結果が得られ、また、従来例1も質量減が大きく、キャビテーション損傷防止効果が乏しいということがわかった。従来例2は亜硝酸ナトリウムを含有しているため、キャビテーション損傷の防止効果に優れているという結果が出た。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、キャビテーションの抑制に有効な成分として、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩及び0.05〜8.0重量%の安息香酸塩の3つの成分よりなる組み合わせ、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩及び0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸の3つの成分よりなる組み合わせ、0.05〜8.0重量%の安息香酸塩、0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩及び0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩の4つの成分よりなる組み合わせ、さらに0.05〜8.0重量%の安息香酸塩及び0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩の2つの成分よりなる組み合わせを提案しており、これらの各組み合わせに係る成分を含む不凍液/冷却液組成物は、自動車用エンジン、特に大型自動車用エンジンに発生し易いキャビテーションを効果的に抑制する。
【0046】
また亜硝酸塩を含まない態様とした場合には、キャビテーションに対して有効であり、しかもニトロソアミンのような人体に有害な物質が発生せず、より安全性の高い不凍液/冷却液組成物となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験装置を示した模式図。
Claims (9)
- 自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩と、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩と、0.05〜8.0重量%の安息香酸塩とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物。
- 亜硝酸塩を含まないことを特徴とする請求項1に記載の不凍液/冷却液組成物。
- 自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩と、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物。
- 亜硝酸塩を含まないことを特徴とする請求項3に記載の不凍液/冷却液組成物。
- 自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%の安息香酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸と、0.01〜1.0重量%のモリブデン酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物。
- 亜硝酸塩を含まないことを特徴とする請求項5に記載の不凍液/冷却液組成物。
- 自動車用の不凍液や冷却液に適用されるグリコール類を主成分とする不凍液/冷却液組成物において、前記不凍液/冷却液組成物中に、0.05〜8.0重量%の安息香酸塩と、0.05〜8.0重量%のp−トルイル酸塩とを含むことを特徴とする不凍液/冷却液組成物。
- 0.05〜8.0重量%のp−tertブチル安息香酸をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の不凍液/冷却液組成物。
- 亜硝酸塩を含まないことを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の不凍液/冷却液組成物。
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