JP3819380B2 - 原子炉内検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉圧力容器内に設けられたシュラウド等の炉内構造物の検査を行う原子炉内検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
沸騰水型原子炉においては原子炉圧力容器内に溶接構造物であるシュラウドが設けられており、また、上部格子板と炉心支持板の間の炉心部や、炉心支持板より下の炉下部にも溶接部が存在する。
【0003】
従来、上述のような炉心部ないし炉下部に存在する溶接部の点検、検査を行うためには、各種の点検センサや機器を長尺のポールの先端に取付け、人が炉上部から吊降ろし、上部格子板、炉心支持板を通過させて操りながら作業を行っている。また、上部格子板の格子や炉心支持板の穴を通過可能な上下に長い筐体内に、各種の点検センサの位置決めや、保持を行うマニピュレータや送り込み機構を設け、これを炉心支持板上や炉下部のCRDハウジング上に設置して各種の作業を行っている。さらに、近年原子炉内の点検、検査を行う自動化装置も種々開発されている(下記特許文献1,2,3,4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−201568号公報
【特許文献2】
特開平11−14784号公報
【特許文献3】
特開平11−211878号公報
【特許文献4】
特開2003−40194号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
原子炉内検査作業を人手により行う場合は、検査範囲が点検センサを通過させた上部格子板の格子や炉心支持板の穴の近傍に限られてしまうので、シュラウドに沿って検査するには何度も上部格子板の上まで点検センサを引上げて再度吊降ろさなければならない。さらに水中下25mもの位置で長尺のポールを操らなければならないので非常に作業性が悪く、多くの時間と労力を要する。また長尺の装置を炉心部や炉底部に設置して作業を行う場合でも、一つの設置位置から検査可能な範囲は限られており、設置位置を変更するには大型の装置を上部格子板の上まで吊上げてから次の設置位置に移動しなければならないので、これも時間と労力を要する作業となっていた。
【0006】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、原子炉圧力容器内に設けられたシュラウド等の炉内構造物の検査を作業性よく効率的に行うことのできる原子炉内検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の原子炉内検査装置は、水を貯留した原子炉内を三次元方向に移動する水中移動ビークルと、前記水中移動ビークルに点検センサ保持部を介して取付けられた点検センサと、前記原子炉内の炉内構造物に設置され炉内構造物に対する前記水中移動ビークルの位置の基準となる位置決め手段と、前記原子炉外に設けられ前記水中移動ビークルの動作を制御する制御操作部と、前記点検センサの出力信号を入力されて処理する点検センサ出力信号処理部とを備え、前記水中移動ビークルは、前記原子炉の上下方向に沿う推力を生じる上下スラスタと、前記原子炉の水平方向に沿う推力を生じる水平スラスタと、浮力を生じるフロートと、傾斜を検知する傾斜センサと、炉内構造物表面を走行する車輪と、前記走行の距離を計測する距離計とを備え、前記水平スラスタにより前記水中移動ビークルの前面側から後面側へ水流を生成することで炉内構造物表面に吸着し、吸着後に前記点検センサを、前記水中移動ビークルに回転可能に設けられたアームによって前記炉内構造物に対して一定距離に保持可能に構成した構成とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置を図1〜図6を参照して説明する。図1は、本実施の形態の原子炉内検査装置によって沸騰水型原子炉内の炉内構造物であるシュラウド42の中間部胴や下部胴内面を検査する場合を示した概念図である。
【0017】
図1に示すように、点検センサ2を搭載した水中移動ビークル1にはケーブル4が接続されており、このケーブル4は、オペレーションフロア48上や燃料交換機上などに設置された制御操作部5と点検センサ出力処理部6に接続されている。また、炉下部のCRD(制御棒駆動機構)ハウジング47上にはシュラウド下部胴49上での水中移動ビークル1の圧力容器円周方向の基準位置を定める位置決め治具30が設置されている。さらに制御操作部5と点検センサ出力処理部6は検査位置データなどの情報授受のために相互に接続されている。
【0018】
炉下部での検査を行う場合、点検センサ2を搭載した水中移動ビークル1は原子炉圧力容器41の上方から炉内へ投入され、遊泳しながら潜行し上部格子板43および炉心支持板44を通過して炉下部へ到達する。次に位置決め治具30により下部胴上の検査開始位置を定め、水中移動ビークル1により点検センサ2を検査箇所へ搬送して検査を開始する。
【0019】
図2に水中移動ビークル1の構成を示す。図2に示すように、一対の上下スラスタ7が水中移動ビークル1上部に左右に同じ角度だけ傾けて配置され、中央部には一対の水平スラスタ8が配置されている。またシュラウド42上を走行移動するためにボールキャスタ12と、ボールキャスタ12の反対側に二つの走行車輪9および二つの距離計測ローラ10が配置されている。また中央下部には傾斜センサ13が設けられている。点検センサ2はフェーズドアレイ超音波探触子であり、点検センサ保持部3により水中移動ビークル1の下部に取付けられている。点検センサ2は取付けプレート21を介して2本のアーム20により吊り下げられている。
【0020】
水中移動ビークル1は、一対の上下スラスタ7の各々の回転羽根の回転方向を操作して水流の方向を組み合わせることで潜行、浮上および左右遊泳を行う。また一対の水平スラスタ8により前進、後進および垂直軸周りの旋回遊泳を行う。水中移動ビークル1の上側にはフロート14が配置されており水中での自重と浮力がバランスするように調整することで、上部格子板43や炉心支持板44を通過した後に真横に遊泳してシュラウド42内面へ向かうことができる。また水中において重心より浮力の中心が上になるように構成されているので、停止時には常に点検センサ2が下になるように保持されると共に水平スラスタ8による遊泳時の姿勢を安定させることができる。
【0021】
水中移動ビークル1は原子炉内を遊泳移動し検査箇所近傍へ到達した後に、水平スラスタ8によりビークル前面側から後面側へ水流を生成させることで検査対象であるシュラウド42に吸着し、ボールキャスタ12と走行車輪9および距離計測ローラ10を接触させる。次に押付けスラスタ22により点検センサ2をシュラウド42側へ押し付ける。
【0022】
ビークル吸着後に搭載の傾斜センサ13によりビークルの傾斜を計測し、傾いている場合には図示しない車輪駆動モータにより上下の走行車輪9を反対方向に駆動して水中移動ビークル1の姿勢を鉛直に補正する。そして図示しない車輪駆動モータにより走行車輪9を回転して走行移動する。
【0023】
水中移動ビークル1はシュラウド42に3点で接触しており、距離を一定に保ちながら水平に移動することができる。この時に傾斜センサ13により水中移動ビークル1の傾斜を計測し、傾斜している場合には上下の走行車輪9の回転速度を調整し制御することで姿勢を垂直に保ちながら水平に走行移動することができる。また、水中移動ビークル1を傾斜させて切返しながら移動することで上下方向にも移動することができる。
【0024】
車輪9による走行時には距離計測ローラ10も同時に回転するのでエンコーダ等の回転センサ11により、吸着したシュラウド42に対する水中移動ビークル1の走行距離すなわち点検センサ2の相対移動量を計測することができる。
【0025】
次に図3を参照して点検センサ保持部3の構造および動作を説明する。図3にはシュラウド42下方の炉下部において、シュラウドサポートリング50とシュラウド下部胴49を接合する水平溶接線52近傍、あるいはシュラウドサポートリング50とシュラウドサポートシリンダ51を接合する水平溶接線53近傍を検査する場合の点検センサ2の設置状態を示す。
【0026】
水中移動ビークル1の下部にアーム20がヒンジピン24により回転可能に取付けられ、アーム20の先端にはヒンジピン25を介して取付けプレート21が回転可能に取付けられている。点検センサ2の両側に配置された取付けプレート21には軸受けを介して回転ローラ23が取付けられ、点検センサ2の背中側には押付けスラスタ22が配置されている。
【0027】
水中移動ビークル1が炉心支持板44を通過して炉下部に進入し、シュラウド下部胴49に吸着した後に、押し付けスラスタ22により回転ローラ23をシュラウドサポートリング50に押し当てる。これにより、シュラウド下部胴49とシュラウドサポートリング50の相対位置がずれている場合に、水中移動ビークル1の吸着面であるシュラウド下部胴49に対するシュラウドサポートリング50の出っ張り寸法が異なっても、点検センサ2を水平溶接線52あるいは53に対して一定距離に保ちながら水平に移動して検査を行うことができる。
【0028】
なお、本実施の形態においては押付けスラスタ22により前方に押し付けているが、スラスタの代わりにスプリングを用いてヒンジピン24周りにアーム20を前方に押し出す構造としてもよい。
【0029】
次に、図4〜図6により位置決め治具30の構成と運用方法について説明する。
図4は位置決め治具30の構成を示す斜視図である。位置決め治具30は、シュラウド42内側の炉心支持板44より下の炉下部において、シュラウドサポートリング50の上側水平溶接線52や下側水平溶接線53の検査を行う場合に、シュラウド下部胴49上での水中移動ビークル1の円周方向の基準位置を定める(図1,図3参照)。
【0030】
位置決め治具30は、燃料交換機ホイストなどを用いて上部のつかみ部31により吊り下げ、上部格子板43と炉心支持板44を通過させCRDハウジング47上に着座部37を着座させて設置する。つかみ部31の下には炉心支持板44上の位置決めピンと嵌まり合う位置決めピンガイド33と、方位調整板32およびクランプ機構34が配置されており、さらにその下に図示しないエアシリンダにより前後に進退動作可能な円周方向位置決め板35と上下方向位置決め板36が配置されている。
【0031】
図5に炉下部における位置決め治具30の設置状態を示す。着座部37がCRDハウジング47上に設置され、上部において炉心支持板44に対してクランプ機構34により固定保持されている。位置決め治具30の設置後に、円周方向位置決め板35を展開してシュラウド下部胴49に押し当てて固定することにより、水中移動ビークル1の円周方向の基準位置とする。
【0032】
図6に水中移動ビークル1の円周方向の位置決め方法を示す。位置決め治具30は炉心支持板44の最外周の穴を通して設置される。円周方向位置決め板35の展開方向は、炉心支持板44上の位置決めピン54を基準としている。図6において、例えば炉心中心に対する円周方向位置決め板35の展開方向と位置決めピン54のなす角度がθ1の時には、図4に示した位置決めピンガイド33を回転させて、目盛りを記載した方位調整板32により展開方向と位置決めピンガイド33のなす角度がθ1となるように調整して固定する。この角度がθ2の場合には同様にして位置決めピンガイド33の位置を調整する。
【0033】
このようにして位置決め治具30を設置し円周方向位置決め板35を展開してシュラウド下部胴49に押し当てて固定する。そしてシュラウド下部胴49に吸着させた水中移動ビークル1を水平に走行させ、円周方向位置決め板35に接触した位置を円周方向の基準とする。また上下方向の位置についても水中移動ビークル1の上部を上下方向位置決め板36に接触させ、その位置を上下方向の基準とする。
【0034】
この位置を検査開始位置として水中移動ビークル1を反時計方向に走行させたり、反時計方向に一定距離だけ動いた後に位置決め治具30を撤去して反時計方向に走行させて検査を行う。さらに検査終了位置の基準とすることもできる。
【0035】
以上に述べた本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置は、炉心部や炉下部での検査を行う際に、水中移動ビークル1を上部格子板43や炉心支持板44を通過させた後にスラスタで自由に遊泳させ吸着位置を遠隔で調整することができる。また、吸着後に走行車輪で任意位置へ移動させることも可能である。すなわち上部格子板43や炉心支持板44での進入位置から離れたところへ移動できるので、進入位置が限られていても一箇所から広範囲の検査を行うことができる。
【0036】
また、炉下部では位置決め治具30に水中移動ビークル1を機械的に接触させて位置設定を行うので、円周方向の基準を正確に設定し、再現性をもたせることができる。以上のことから原子炉内でシュラウド内側の溶接線などの検査を遠隔で行うことが可能となり短時間で広範囲の検査を行うことができ、特に炉下部では検査範囲の設定精度が向上し検査品質を向上させることができる。
【0037】
次に本発明の第2の実施の形態の原子炉内検査装置を説明する。本実施の形態では点検センサ2として第1の実施の形態におけるフェーズドアレイ超音波探触子の代わりに目視検査用のカメラまたは渦流探傷用センサを搭載する。水中移動ビークル1は上部格子板43や炉心支持板44での進入位置から離れた位置の検査が可能であることから、進入位置が限られていても広範囲の検査が可能であり、壁面に吸着しながら走行するので壁面との距離を一定に保ちながらシュラウド42等の各種検査を連続的に行うことができる。従って、原子炉内でシュラウド内側の上部格子板や炉心支持板より下の領域において、溶接線などの検査を遠隔で行うことが可能であり、短時間で広範囲の検査を行うことができる。
【0038】
次に本発明の第3の実施の形態の原子炉内検査装置を説明する。本実施の形態では、位置決め治具30の円周方向位置決め板35に超音波式や渦電流式の距離センサを取付けた構成とする。水中移動ビークル1の側面からケーブル4を取り出している場合、水中移動ビークル1の位置設定時に円周方向位置決め板35に水中移動ビークル1を接触させることができない。本実施の形態では距離センサを用いることにより、水中移動ビークル1を接触させないで接近した状態で水中移動ビークル1までの相対距離を測定することにより位置設定を行うことが可能になる。その結果、位置決め治具30を一箇所に設置して両側の検査が可能になるので、検査要求箇所が離れている場合にも、間の一箇所に位置決め治具30を設置すればよい。従って設置箇所を減らすことができ、作業能率が向上する。
【0039】
次に本発明の第4の実施の形態の原子炉内検査装置を説明する。本実施の形態では位置決め治具30の代わりに水中カメラを用いる。水中移動ビークル1の位置設定時に基準となる炉内構造物と水中移動ビークル1や点検センサ2の相対位置をこの水中カメラで撮影し、その画像から所望の位置に水中移動ビークル1が移動したことを判別する。基準となる構造物がある場合には位置決め治具30が不要で、より取扱いやすい水中カメラのみで位置設定を行うことが可能であり、作業時間を短縮することができる。
【0040】
次に本発明の第5の実施の形態の原子炉内検査装置を説明する。本実施の形態では位置決め治具30の代わりに、搭載したカメラの向きが上下、水平方向に遠隔で調整可能であり、さらに調整した角度が計測可能な雲台と、この雲台に取付けられた水中カメラを用いる。炉下部において検査を行う場合、まず水中カメラを搭載した雲台を位置決めピン54を基準として炉心支持板44の穴に設置し(図6参照)、水中移動ビークル1が所望の位置にある時に、水中移動ビークル1や点検センサ2上に定めた基準となる標的が水中カメラの画像の中心に撮影される方向に水中カメラの向きを合わせておく。次に水中移動ビークル1を走行させてビークル1や点検センサ2上の基準となる標的が、撮像画面の中心に撮影されるまでビークル1を移動させる。この状態を確認することによりビークル1が所望の位置に移動していることを判別し、ビークル1の位置設定を行う。
【0041】
本実施の形態によれば、雲台の上下、水平方向の角度を変えることで複数の位置に水中移動ビークル1の位置設定が可能である。従って位置設定作業を効率的に行い作業時間を短縮することができる。
【0042】
次に本発明の第6の実施の形態の原子炉内検査装置を説明する。本実施の形態では位置決め治具30の代わりに、搭載したレーザーマーカおよび水中カメラの向きが上下、水平方向に遠隔で調整可能であり、さらに調整した角度が計測可能な雲台と、この雲台に取付けられたレーザーマーカおよび水中カメラを用いる。
【0043】
炉下部において検査を行う場合、まずレーザーマーカおよび水中カメラを搭載した雲台を位置決めピン54を基準として炉心支持板44の穴に設置し、水中移動ビークル1が所望の位置にある時に、水中移動ビークル1や点検センサ2上に定めた基準となる標的にレーザー光が照射される方向に雲台の向きを合わせておく。次に水中移動ビークル1を走行させ、水中移動ビークル1や点検センサ2上の基準となる標的にレーザー光が照射される位置に来るまで水中移動ビークルを移動させる。この状態を水中カメラで確認することにより水中移動ビークル1が所望の位置に移動していることを判別し、水中移動ビークル1の位置設定を行う。
【0044】
本実施の形態によれば、雲台の上下、水平方向の角度を変えることで複数の位置に水中移動ビークル1の位置設定が可能である。従って位置設定作業を効率的に行い作業時間を短縮することができる。また、位置設定時の誤差はレーザー光の照射点と標的のずれであり、これは雲台と水中移動ビークル1の距離が異なっても変化することはないので、位置設定精度が向上し検査品質を高めることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、水中移動ビークルを上部格子板や炉心支持板を通過させた後にスラスタで自由に遊泳させ吸着位置を遠隔で調整することができる。また、吸着後に走行車輪で任意位置へ移動させることも可能である。すなわち上部格子板や炉心支持板での進入位置から離れたところへ移動できるので、進入位置が限られていても一箇所から広範囲の検査を行うことができる。かくして、原子炉圧力容器内に設けられたシュラウド等の炉内構造物の検査を作業性よく効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置を原子炉に設置した状態を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置を構成する水中移動ビークルを示し、(a)は正面図、(b)は部分側面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置を構成する水中移動ビークルに搭載する点検センサ保持部の側面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置においてシュラウド円周方向の基準位置を定める位置決め治具の斜視図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置における位置決め治具の原子炉内設置状態を示す縦断面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の原子炉内検査装置において位置決め治具を用いた原子炉内円周方向の基準位置の設定方法を説明する平面図。
【符号の説明】
1…水中移動ビークル、2…点検センサ、3…点検センサ保持部、4…ケーブル、5…制御操作部、6…点検センサ出力処理部、7…上下スラスタ、8…水平スラスタ、9…走行車輪、10…距離計測ローラ、11…回転センサ、12…ボールキャスタ、13…傾斜センサ、14…フロート、20…アーム、21…取付けプレート、22…押付けスラスタ、23…回転ローラ、24…ヒンジピン、25…ヒンジピン、30…位置決め治具、31…つかみ部、32…方位調整板、33…位置決めピンガイド、34…クランプ機構、35…円周方向位置決め板、36…上下方向位置決め板、37…着座部、40…水、41…原子炉圧力容器、42…シュラウド、43…上部格子板、44…炉心支持版、45…下鏡、46…スタブチューブ、47…CRDハウジング、48…オペレーションフロア、49…シュラウド下部胴、50…シュラウドサポートリング、51…シュラウドサポートシリンダ、52…水平溶接線、53…水平溶接線、54…位置決めピン。
Claims (1)
- 水を貯留した原子炉内を三次元方向に移動する水中移動ビークルと、前記水中移動ビークルに点検センサ保持部を介して取付けられた点検センサと、前記原子炉内の炉内構造物に設置され炉内構造物に対する前記水中移動ビークルの位置の基準となる位置決め手段と、前記原子炉外に設けられ前記水中移動ビークルの動作を制御する制御操作部と、前記点検センサの出力信号を入力されて処理する点検センサ出力信号処理部とを備え、前記水中移動ビークルは、前記原子炉の上下方向に沿う推力を生じる上下スラスタと、前記原子炉の水平方向に沿う推力を生じる水平スラスタと、浮力を生じるフロートと、傾斜を検知する傾斜センサと、炉内構造物表面を走行する車輪と、前記走行の距離を計測する距離計とを備え、前記水平スラスタにより前記水中移動ビークルの前面側から後面側へ水流を生成することで炉内構造物表面に吸着し、吸着後に前記点検センサを、前記水中移動ビークルに回転可能に設けられたアームによって前記炉内構造物に対して一定距離に保持可能に構成したことを特徴とする原子炉内検査装置。
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