JP3809625B2 - エンジン駆動式ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒートポンプの駆動源としてエンジンを使用するエンジン駆動式ヒートポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒートポンプの駆動源としてエンジンを使用するエンジン駆動式ヒートポンプ装置として、例えば特開平8−21241号公報に開示されるように、エンジンと熱交換し昇温した冷却水を、冷媒への放熱用熱交換器すなわち排熱回収器でシステムの冷媒と熱交換、あるいは外部への放熱用熱交換器で外気と熱変換するようにしたものがある。このものは、エンジンの冷却水ジャケットに冷却水が循環するエンジン側循環半路を形成し、排気熱交換器と廃熱回収器と、これらを互いに結ぶ冷却水路により冷却水が循環する放熱側循環半路を形成し、エンジン側循環半路と放熱側循環半路とを複数の連結路と開閉弁を介して連結し、エンジン側循環半路に冷却水ポンプを備え、放熱側循環半路にも冷却水ポンプを備え、冷却水ジャケットの温度が低い場合に、放熱側循環半路とエンジン側循環半路とを分離し、それぞれ独立に循環させるようにすることにより、エンジン暖機中であっても、排気熱交換器により排気ガスを冷却可能とし、且つ廃熱を冷媒に伝達可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このものは、エンジン側循環半路の冷却水ポンプと、放熱側循環半路の冷却水ポンプを2個使い、暖機時に放熱側循環半路の排気熱交換器から熱回収して冷却水温度を下げて排熱回収効率を上げても、エンジン水温を確保して始動することができるが、エンジン側循環半路と放熱側循環半路と連結するための通路構成が複雑で、冷却水ポンプも複数必要であり、コストが嵩む。
【0004】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、簡単な通路構成で、しかも部品点数も削減でき、低コストで、暖機途中であっても排熱回収効率を上げることができ、かつエンジン水温を確保でき始動性が向上するエンジン駆動式ヒートポンプ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置は、エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記排気熱交換器、続いて前記放熱用熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させるか、前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記エンジン側循環半路中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記パイバス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記エンジン側循環半路の冷却水温度を検知する水温検知センサかエンジン温度検知センサの一方あるいは両方を配置し、少なくとも一方の検知センサの信号により前記三方弁を制御して冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させるようにしたことを特徴とする。 単一の冷却水ポンプを用い、かつ流路切換により、エンジン温度が低いかエンジンの冷却水ジャケットの温度が低い場合には、放熱用熱交換器を通過してエンジン側循環半路に入ってくる冷却水量が減ることとなり、エンジンの冷却水ジャケットの温度を早く上昇させることができるのでエンジンの暖機を早めることができ且つ後述するようにシリンダの腐食を防止できるとともに、排気熱交換器から放熱用熱交換器へ、あるいは排気熱交換器及びエンジン側循環半路を経て放熱用熱交換器へ冷却水は確実に循環するので、エンジンの暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。また、三方弁を検出した冷却水温度に基づき確実に制御することができる。
【0006】
請求項2に記載の発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置は、エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記放熱側循環半路の内前記排気熱交換器下流部の冷却水温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記温度小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記温度が小なる時、前記パイパス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
エンジン負荷が小さくエンジンの出力が小さい時には、排気ガスヘの廃熱量やエンジンの冷却水ジャケットヘの廃熱量が少ない。このためエンジン暖機が終了していても、エンジン温度は下がり気味となる。この場合燃料ガス中にガス洩れ喚起用に混合される硫黄を成分に含む臭気成分が燃焼してガス状の二酸化硫黄が、シリンダ内で凝縮しシリンダの腐食の原因となってしまう。しかし、本構成によれば、エンジンの冷却水ジャケットの温度を上昇させることができ、腐食を起きにくくすることができる。また、エンジン廃熱も利用可能とする。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【0007】
請求項3に記載の発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置は、エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記排気熱交換器、続いて前記放熱用熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させるか、前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記エンジン側循環半路中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記パイバス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記三方弁をサーモスタットとし、感温部を前記エンジン側循環半路中に露出させるようにし、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
単一の冷却水ポンプを用い、かつ流路切換により、エンジン温度が低いかエンジンの冷却水ジャケットの温度が低い場合には、放熱用熱交換器を通過してエンジン側循環半路に入ってくる冷却水量が減ることとなり、エンジンの冷却水ジャケットの温度を早く上昇させることができるのでエンジンの暖機を早めることができ且つ後述するようにシリンダの腐食を防止できるとともに、排気熱交換器から放熱用熱交換器へ、あるいは排気熱交換器及びエンジン側循環半路を経て放熱用熱交換器へ冷却水は確実に循環するので、エンジンの暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。また、三方弁をサーモスタットとすることで、冷却水温度に基づき自動的に作動し、回路構成が簡単で、かつ部品点数が削減できる。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【0008】
請求項4に記載の発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置は、エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記放熱側循環半路の内前記排気熱交換器下流部の冷却水温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記温度小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記温度が小なる時、前記パイパス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記三方弁をサーモスタットとし、感温部を前記エンジン側循環半路中に露出させるようにし、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
エンジン負荷が小さくエンジンの出力が小さい時には、排気ガスヘの廃熱量やエンジンの冷却水ジャケットヘの廃熱量が少ない。このためエンジン暖機が終了していても、エンジン温度は下がり気味となる。この場合燃料ガス中にガス洩れ喚起用に混合される硫黄を成分に含む臭気成分が燃焼してガス状の二酸化硫黄が、シリンダ内で凝縮しシリンダの腐食の原因となってしまう。しかし、本構成によれば、エンジンの冷却水ジャケットの温度を上昇させることができ、腐食を起きにくくすることができる。また、エンジン廃熱も利用可能とする。また、三方弁をサーモスタットとすることで、冷却水温度に基づき自動的に作動し、回路構成が簡単で、かつ部品点数が削減できる。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【0009】
請求項5に記載の発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置は、エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、前記冷却水ジャケットから前記排気熱交換器、続いて前記放熱用熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させるか、前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記エンジン側循環半路中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記パイバス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記エンジン側循環半路の冷却水温度を検知する水温検知センサかエンジン温度検知センサの一方あるいは両方を配置し、少なくとも一方の検知センサの信号により前記三方弁を制御して冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させるとともに、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とすることを特徴とする。
単一の冷却水ポンプを用い、かつ流路切換により、エンジン温度が低いかエンジンの冷却水ジャケットの温度が低い場合には、放熱用熱交換器を通過してエンジン側循環半路に入ってくる冷却水量が減ることとなり、エンジンの冷却水ジャケットの温度を早く上昇させることができるのでエンジンの暖機を早めることができ且つ後述するようにシリンダの腐食を防止できるとともに、排気熱交換器から放熱用熱交換器へ、あるいは排気熱交換器及びエンジン側循環半路を経て放熱用熱交換器へ冷却水は確実に循環するので、エンジンの暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。また、三方弁を検出した冷却水温度に基づき確実に制御することができる。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置を適用したエンジン駆動式空気調和装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1はエンジン駆動式空気調和装置の全体構成を示す図である。エンジン駆動式空気調和装置1は、室外空調ユニット(以下、室外機ともいう)2と、室内空調ユニット3とで構成されている。室内空調ユニット3は、冷媒用室内熱交換器4、減圧用の膨張弁18及び図示しない室内熱交換用送風ファンとを備えている。室外空調ユニット2は、エンジン5、圧縮機6,6等が配設された機関室7と、メインアキュムレータ(以下、放熱用熱交換器すなわち排熱回収器ともいう)8、サブアキュムレータ9、電装ボックス50及び各機器同士を接続する管路等が配設された配管室10と、冷媒用室外上部熱交換器11、冷媒用室外下部熱交換器12及びエンジン冷却水用熱交換器(温水熱交換器)としてのラジエータ13等が配設された室外熱交換器室14とを備えている。
【0014】
エンジン5として水冷式ガス燃料エンジンが用いられ、エンジン5の吸気ポートには吸気管21aを介してガスミキサ21b、エアクリーナ21cが接続されており、吸気管21aは機関室7の天壁及び室外熱交換器室14の天壁を貫通して外部に開口している。ガスミキサ21bは燃料管路22によりガス燃料源に接続され、燃料管路22にはガスミキサ21bに一体化された流量制御弁22a、不図示のゼロガバナ(減圧弁)及び2個の電磁弁が設けられ、燃料ガスボンベへ連結される。また、エンジン5の排気ポートには、排気管23aを介して排気熱交換器23b、排気サイレンサ23c、ミストセパレータ23dが接続されており、排気管23aは室外熱交換器室14上方の排気出口23eに接続されている。また、エンジン5には潤滑油タンク24aが備えられ、澗滑油量が減少すると電磁弁24bが開き、潤滑油が重力によって供給されるようになっている。
【0015】
エンジン5の出力軸には、クラッチ6a,6aを介して圧縮機6,6が接続されている。圧縮機6の吐出口は冷媒管路16a、冷房運転位置に切り替えられた四方弁15、冷媒管路16bを介して冷媒用室外上部熱交換器11、冷媒用室外下部熱交換器12に接続され、この両熱交換器11,12は冷媒管路16c、メインアキュムレータ8内の熱交換部16e、冷媒管路17a及び膨脹弁18を介して冷媒用室内熱交換器4に接続されており、この冷媒用室熱交換器4は冷媒管路17b、四方弁15、冷媒管路16d、メインアキュムレータ8、サブアキュムレータ9を介して圧縮機6,6の吸い込み口に接続されている。なお、102はドライヤ、103は液をバイパスするフィルタである。
【0016】
なお、900,901は毛細管であり、910,910は各々温度検知器と毛細管を組み合わせたものであり、冷媒温度を検知することによりメインアキュームレータ8内の液相冷媒のレベルを検知するためのものである。また、911は開閉弁、912はオイル排出通路であり、アキュームレータ下部に溜めるオイル量が多くなると手動あるいは自動により開閉弁911を開けオイルをメインアキュームレータ8からサブアキュームレータ9の方へ流すようにしている。
【0017】
また、冷媒管路16aの途中には、冷媒中の潤滑油を分離するオイルセパレータ19aが設けられ、このオイルセパレータ19aで分離された潤滑油量が所定値以上になると、オイルストレーナ19b、所定値以上時に開く電磁弁19cを介してメインアキュムレータ8に戻される。なお、潤滑油はさらにサブアキュムレータ9を介して圧縮機6に戻される。また、冷媒管路16aはオイルストレーナ20a、管内圧力が所定圧以上時に開く電磁弁20bを介してメインアキュムレータ8に接続されており、これにより冷媒管路圧力の異常上昇を回避している。
【0018】
90は電磁弁、91はオイルストレーナであり、冷房時、冷媒用室内熱交換器4の負荷が特に小さくなる時、電磁弁90が開き、冷媒を冷媒用室内熱交換器4を迂回してメインアキュームレータ8へ流すようにし、負荷とのバランスをとるようにしている。
【0019】
また、天板37eには、導入された外気を上方に排出する排出開口37fが形成されており、排出開口37fには、室外熱交換器室14内に外気を金網38a,38b部分から吸引し、上方に排出する室外熱交換用送風ファン44が配設されている。また、中央仕切板40には、換気用空気の排出口40bが室外熱交換器室14内に開口するように2箇所に形成されている。排出口40bは消音ボックス40cにより囲まれている。
【0020】
底板45と床板との間の空間はボックス状の換気通路46となっており、底板45には、機関室7内に換気用空気を吹き出す噴出口45aが多数、全面に渡って略均等に配置形成されている。また、換気通路46の右中板44b側には配管室10内に開口する2つの機関室空気取入口46aが形成されており、各空気取入口46aには換気ファン47が配設されている。
【0021】
端子室699は配管室10と室内空調ユニット3とを結ぶ連通路となっており、冷媒管路800,801の各継手800a,801a及び燃料管路22の電磁弁22cはこの端子室699内に位置し、端子室699下方から導入される外部配管とそれぞれ接続される。
【0022】
室外空調ユニット2としての室外機の冷却水循環システムの循環路Sが備えられている。この冷却水循環システムの循環路Sは、エンジン5の冷却水ジャケット28b、切換弁K、これらを連通する循環通路29a1,29a2からなるエンジン側循環半路S1と、排気熱交換器23b、リニア三方弁28d、一方はラジエータ13、他方はメインアキュムレータ8内の熱交換部29g、冷却水ポンプ28e、これらを連通する循環通路29e1,29e2,29b,29c,29d,29f1,29f2,29pからなる放熱側循環半路S2を有している。エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2で、冷却水温度が所定値を越えた場合のエンジン暖機時の循環路を形成している。連通路29qはエンジン側循環半路S1を迂回するバイパス路を構成する。
【0023】
また、ラジエータ13には、冷却水用リザーバタンク30aが水管路30c,注入口30bを介して接続されている。注入口30bには切換弁Kの1つのポートも接続される。切換弁Kのポートは絞りを介して常時冷却水ジャケット28bと連通し、エンジン冷機時の循環通路29a1,29a2、連通路29q内の空気抜きが可能となる。なお、冷却水用リザーバタンク30aにも上部に注水口30dと大気との連通路30eが設けられている。また、エンジン冷却水はリニア三方弁28dが切り替えられると、水管路29hによってメインアキュムレータ8内の熱交換部29gに供給され、これにより冷媒に熱を与える。
【0024】
冷却水ジャケット28bの下流側連結点P1と上流側連結点P2とで循環路Sを、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2とに区分して考えることができる。この実施の形態では、両連結点P1とP2を結ぶ連通路29qを配置し、下流側連結点P1に切換弁Kが配置されている。この切換弁Kは、エンジン5が暖機状態にある時連通路29qを遮断して冷却水をエンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2とを循環させるとともに、エンジン5が冷機状態にある時連通路29qを連通して冷却水を放熱側循環半路S2と連通路29qに循環させるように切り替える。
【0025】
また、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2には、切換弁Kをバイパスしてバイパス通路Dが接続され、このバイパス通路Dには絞りd1が形成されている。エンジン5が冷機状態にある時連通路29qを連通して冷却水を放熱側循環半路S2と連通路29qに循環させるとき、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2とをバイパス通路Dにより連通して少量の冷却水を流すことができる。
【0026】
エンジン5の昇温運転中、冷却水ジャケット28bを冷却水が流れない場合には、冷却水ジャケット28bの内、エンジン5の不図示の燃焼室等からの力熱量が大のホットスポットにおいて沸騰が発生し、その部分のエンジン構成壁(アルミニウム合金製のシリンダやシリンダヘッドの場合は特に)の熱腐食が発生する場合があるが、少量でも冷却水を流すことにより部分的沸騰を防止し、熱腐食を防止することができる。
【0027】
また、冷却水ポンプ28eを電動ポンプとし、冷却水温度を検知する水温検知センサT1をエンジン側循環半路S1に備え、この検出した冷却水温度に基づき冷却水ポンプ28eを制御し冷却水の流量を制御し、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水の循環流量を少なくして冷却水温度が確保できる。この冷却水ポンプ28eは、放熱側循環半路S2に配置しているが、エンジン側循環半路S1に配置しても良く、また水温検知センサT1は、エンジン側循環半路S1に配置しているが、放熱側循環半路S2に配置してもよい。
【0028】
図2はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。この実施の形態では、図1の実施の形態と同じ符号を付して部材は、同様な構成、作用を有するので説明を省略する。この実施の形態では、上流側連結点P2に切換弁Kが配置され、この切換弁Kは、エンジン5が暖機状態にある時連通路29qを遮断して冷却水をエンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2を循環させるとともに、エンジン5が冷機状態にある時連通路29qを連通して冷却水を放熱側循環半路S2と連通路29qに循環させる。この切換弁Kをバイパスしてバイパス通路Dが、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2に接続されている。
【0029】
このように、図1及び図2に示す実施の形態では、エンジン5の冷却水ジャケット28bと排気熱交換器23bと冷媒への放熱用熱交換器8の3つの熱交換部を順に連結して閉じた循環路Sを形成している。この循環路Sに熱交換部の内冷却水ジャケット28bを迂回する連通路29qであるバイパス路を連結し、冷却水ジャケット28bから排気熱交換器23b、続いて放熱用熱交換器8を経て冷却水ジャケット28bに戻るように冷却水を循環させるか、冷却水ジャケット28bから放熱用熱交換器8、続いて排気熱交換器23bを経て冷却水ジャケット28bに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプ28eを、循環路Sの内、バイパス路の両端部となる2つの連結点P1,P2を境として放熱用熱交換器8及び排気熱交換器23bが配置される側となる放熱側循環半路S2か、循環路Sの内、2つの連結点P1,P2を境として冷却水ジャケット28bが配置される側となるエンジン側循環半路S1の内のいずれか一方に配置している。エンジン側循環半路S1中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、冷却水ポンプ28eを放熱側循環半路S2に配置する場合には、両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、バイパス路を流れる冷却水流量をエンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より多くし、少なくとも一方の温度が大なる時、バイパス路を流れる冷却水流量を、エンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より少なくし、冷却水ポンプをエンジン側循環半路S1に配置する場合には、両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、バイパス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S2を流れる冷却水流量より多くし、少なくとも一方の温度が大なる時、パイバス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S1を流れる冷却水流量より少なくするように、連結点P1,P2の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる切換弁Kを配置する。
【0030】
このように、単一の冷却水ポンプ28eを用い、かつ切換弁Kでの流路切換により、エンジン温度が低いかエンジン5の冷却水ジャケット28bの温度が低い場合には、放熱用熱交換器8を通過してエンジン側循環半路S1に入ってくる冷却水量が減ることとなり、エンジン5の冷却水ジャケット28bの温度を早く上昇させることができるのでエンジン5の暖機を早めることができ且つ後述するようにエンジン5のシリンダの腐食を防止できるとともに、排気熱交換器23bから放熱用熱交換器8へ、あるいは排気熱交換器23b及びエンジン側循環半路S1を経て放熱用熱交換器8へ冷却水は確実に循環するので、エンジン5の暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。
【0031】
また、冷却水ポンプ28eを放熱側循環半路S2に配置する場合おいて、冷却水温度あるいはエンジン温度の内少なくとも一方の温度が所定値以下なる時、冷却水ポンプ28eからの流量を全量あるいはほとんど全てバイパス路へ流し、エンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにし、少なくとも一方の温度が所定値より大なる時、冷却水ポンプ28eからの流量を全量あるいはほとんど全てエンジン側循環半路S1へ流し、バイパス路を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにする。これにより、エンジン5の暖機をより早めることができるとともに、排気熱交換器23bから放熱用交換器8へ循環する冷却水の全てあるいはほとんどを流すことになり、エンジン5の暖機運転中においても、より多くの廃熱の冷媒への回収が可能となる。
【0032】
また、エンジン5の冷却水ジャケット28bと排気熱交換器23bと冷媒への放熱用熱交換器8の3つの熱交換部を順に連結して閉じた循環路Sを形成し、この循環路Sに熱交換部の内冷却水ジャケット28bを迂回する連通路29qのバイパス路を連結し、冷却水ジャケット28bから放熱用熱交換器8、続いて排気熱交換器23bを経て冷却水ジャケット28bに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプ28eを、循環路Sの内、バイパス路の両端部となる2つの連結点P1,P2を境として放熱用熱交換器8及び排気熱交換器23bが配置される側となる放熱側循環半路S2か、循環路Sの内、2つの連結点P1,P2を境として冷却水ジャケット28bが配置される側となるエンジン側循環半路S1の内のいずれか一方に配置し、放熱側循環半路S2の内排気熱交換器下流部の冷却水温度に基づき、冷却水ポンプ28eを放熱側循環半路S1に配置する場合には、この温度小なる時、バイパス路を流れる冷却水流量をエンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より多くし、温度が大なる時、バイパス路を流れる冷却水流量をエンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より少なくし、冷却水ポンプ28eをエンジン側循環半路S1に配置する場合には、温度が小なる時、パイパス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S2を流れる冷却水流量より多くし、温度が大なる時、バイパス路を流れる冷却水流量より少なくするように、連結点P1,P2の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる切換弁Kを配置する。このように、エンジン負荷が小さくエンジン5の出力が小さい時には、排気ガスヘの廃熱量やエンジン5の冷却水ジャケット28bヘの廃熱量が少ない。このためエンジン暖機が終了していても、エンジン温度は下がり気味となる。この場合燃料ガス中にガス洩れ喚起用に混合される硫黄を成分に含む臭気成分が燃焼してガス状の二酸化硫黄が、エンジン5のシリンダ内で凝縮しシリンダの腐食の原因となってしまう。しかし、本構成によれば、エンジン5の冷却水ジャケット28bの温度を上昇させることができ、腐食を起きにくくすることができる。また、エンジン廃熱も利用可能とする。
【0033】
また、冷却水ポンプ28eを放熱側循環半路S2に配置する場合おいて、放熱側循環半路S2の内排気熱交換器下流部の冷却水温度が所定値以下なる時、冷却水ポンプ28eからの流量を全量あるいはほとんど全て連通路29qのバイパス路へ流し、エンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにし、前記冷却水温度が所定値より大なる時、冷却水ポンプ28eからの流量を全量あるいはほとんど全てエンジン側循環半路S1へ流し、バイパス路を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにする。
これにより、前記冷却水温度が所定値より高い場合には、より多くエンジン廃熱の利用を可能とするとともに、より確実にエンジン5の冷却性を確保し
、オーバーヒートを防ぐことができる。
一方、前記冷却水温度が所定値より低い場合には、エンジン側へ循環する流量が少なくなるので、冷却水シャケット28bの温度を上昇させることができ、腐食をより起きにくくすることができる。
【0034】
すなわち、図l及び図2において、冷却水ポンプ28eを循環通路29p、29e1上に配置し、冷却水ポンプ28eへの熱負荷を小さくしているが、排気熱交換器23bの下流側且つ連結点P2上流側の循環通路29e2上あるいは冷媒への熱放出部となるメインアキュムレータ8内の熱交換部29gの上流側となる循環通路29b上に、スペース等の都合により配置しても良い。また、図1及び図2において、排気熱交換器23bを連結点P2上流側且つ冷却水ポンプ28eの下流側に配置しており、切換弁Kには切換状態に拘らず、温度の高い冷却水が流入することになり、連結点P2に切換弁Kを配置する場合、サーモスタットとすることが可能となる。すなわち、感温部が循環通路29e2側の冷却水温度を検知しても、循環通路29a1側の冷却水温度を検知しても、排気熱交換器23bによる吸熱量を検知することができる。なお、排気熱交換器23bを連結点P1下流側に配置しても良い。この場合には連結点P1にサーモスタット式の切換弁Kを配置することができ、感温部を循環通路29a2側の冷却水温度を検知させるようにすると良い。これにより、エンジン5の昇温状態を簡単に検知できる。なお、さらに、上記の全てにおいて、切換弁Kと別に感温センサを冷却水ジャケット28b下流側の温度か、エンジン5のシリンダの温度を検知させて、この温度に基づき切換弁Kを作動させるようにしても良い。
【0035】
図3はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の全体構成を示す図である。エンジン201は、水冷火花点火式のガスエンジンであって、伝動装置202を介して冷媒の圧縮機208を駆動する。エンジン201と圧縮機208の間に設けられる伝動装置202は、エンジン201の出力軸203と圧縮機208の入力軸206のそれぞれに固定されたプーリ204,207間にベルト205を掛け渡すことによって構成されている。エンジン201に対して、圧縮機208により冷媒を循環させるための冷媒回路210と、エンジン201の冷却と廃熱の回収を行うための冷却水回路250が設けられていて、冷却水回路250には、エンジン201の冷却水ジャケット263と排気管に設けられた排気熱交換器262が、冷却水への廃熱供給部として組み込まれている。
【0036】
冷媒回路210は、圧縮機208によりフロン等の冷媒を循環させる回路であって、圧縮機208とオイルセパレータ230が管路211により接続され、オイルセパレータ230と四方弁232が管路212により接続され、四方弁232と冷媒への放熱用熱交換器である二重管熱交換器233が管路213により接続され、二重管熱交換器233と複数個の室外熱交換器234が分岐管路214により接続され、室外熱交換器234とディストリビュータ236が複数の管路215により接続され、ディストリビュータ236が管路216により接続され、複数個の室内熱交換器240が、分岐部217aにそれぞれ配置された電子膨張弁238を介して、管路217により接続され、室内熱交換器240と四方弁232が管路218により集合接続され、四方弁232と圧縮機208が、アキュムレータ245を介して、管路219により接続されている。
【0037】
冷媒回路210のアキュムレータ245と圧縮機208の間の管路219には、オイルセパレータ230において冷媒から分離されたオイルを圧縮機208に戻すために、オイルセパレータ230から延びるオイル戻し通路231が途中の毛細管270を介して接続されている。管路214と管路215の間に配置された室外熱交換器234には、この室外熱交換器234に対して空気を吹き付けるためのファン325が設けられており、管路217と管路218と間に並列に配置された複数個の電子膨張弁238及び室内熱交換器240に対しては、ドライヤー241、ストレーナ242,244がそれぞれ配備されている。
【0038】
管路211の途中には可撓管300が配置され、また管路211を通過する冷媒温度を検知する高圧側温度センサ303と、圧縮機208から電子膨張弁238の間の高圧側冷媒回路の冷媒圧力を検知する高圧側圧力センサ301が配置される。高圧側冷媒回路は、冷房時には管路211、オイルセパレータ230、管路212、四方弁232、管路213、二重管熱交換器233、管路214、室外熱交換器234、管路215及び管路216で構成され、暖房時には管路211、オイルセパレータ230、管路212、四方弁232及び管路218で構成される。そして、圧縮機208には圧縮機温度センサ306が、管路219の途中には可撓管300がそれぞれ配置される。また、電子膨張弁238から圧縮機208までの間の低圧側冷媒回路の冷媒圧力を検知する低圧側圧力センサ302が管路219に配置される。低圧側冷媒回路は、冷房時には管路218、四方弁232及び、途中にアキュムレータ245が配置された管路219で構成され、暖房時には液ガス熱交換器233、管路216、管路215、室外熱交換器234、管路214、二重管熱交換器233、管路213、四方弁232及び管路219で構成される。
【0039】
冷媒回路210には、オイルセパレータ230と四方弁232とを接続する管路212の途中と、四方弁232と圧縮機208を接続する管路219のアキュムレータ245より手前の部分との間に、冷媒パイパス路220が設けられており、冷媒パイパス路220の途中には、迂回する冷媒の流量を調節するための流量制御弁兼開閉弁となる開閉制御弁221が設置されている。
【0040】
一方、冷却水回路250は、冷却水ポンプ261に排気熱交換器262が管路251により接続され、エンジン201の排気管に設けられた排気熱交換器262と冷却水ジャケット263が管路252により接続され、冷却水ジャケット263と切換弁264が管路253により接続され、切換弁264と室外ラジエータ265が管路254により接続され、室外ラジエータ265と水タンク267が管路255により接続され、管路255の途中と冷却水ポンプ261が管路257により接続され、管路257と切換弁264が、二重管熱交換器233を介して管路256により接続され、排気熱交換器262と管路254が管路258により接続され、管路258と水タンク267が管路259により接続されている。管路258には絞り弁268が設けられており、管路258,259は空気抜き用の通路として使用され、管路255は、冷却水の補給用の通路として使用されるとともに、室外ラジエータ265から水ポンプに向けて冷却水を循環させる通路として使用される。室外ラジエータ265には、この室外ラジエータ265に対して空気を吹き付けるためのファン266が設けられている。
【0041】
冷媒回路210と冷却水回路250に渡って設けられている二重管熱交換器233は、両回路を流れる冷媒と冷却水の間で熱交換を行う。また、エンジン201には吸気管317が接続され、吸気管317の上流部にはエアクリーナ318が配置され、吸気管317の下流部にはガス燃料を混合する混合器319とその下流のスロットル弁320とが配置されている。スロットル弁320はステップモータから構成されるスロットル弁開度制御アクチュエータ311により開閉制御される。混合器319のベンチュリ部にはガス吐出口が設けられ、この吐出口には、途中に燃料ガス流量制御弁312、減圧調整弁313、2つの開閉弁314を有して燃料ガス供給源315と連結されたガス供給管路316が接続されている。さらに、エンジン201には排気管323が接続され、その途中に設けられた排気熱交換器262を介して大気に排気ガスを排出可能としている。エンジン201にはエンジン回転数を検知するエンジン回転数センサ310が配置されている。
【0042】
この実施の形態では、冷却水循環システムの循環路Sは、エンジン201の冷却水ジャケット263、切換弁K、これらを連通する循環通路252a,252bからなるエンジン側循環半路S1と、排気熱交換器262、切換弁264、一方は室外ラジエータ265、他方は二重管熱交換器233、冷却水ポンプ261、これらを連通する管路252,253,254,255,256,257からなる放熱側循環半路S2を有している。エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2で、冷却水温度が所定値を越えた場合のエンジン暖機時の循環路を形成している。連通路270はバイパス路を構成する。
【0043】
冷却水ジャケット270の下流側連結点P1と上流側連結点P2とで循環路Sを、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2とに区分して考えることができ、この実施の形態では、両連結点P1とP2を結ぶ連通路270を配置し、下流側連結点P1に切換弁Kが配置されている。この切換弁Kは、エンジン201が暖機状態にある時連通路270を遮断して冷却水をエンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2とを循環させるとともに、エンジン201が冷機状態にある時連通路270を連通して冷却水を放熱側循環半路S2と連通路270に循環させるように切り替える。
【0044】
また、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2には、切換弁Kをバイパスしてバイパス通路Dが接続され、このバイパス通路Dには絞りd1が形成されている。エンジン201が冷機状態にある時連通路270を連通して冷却水を放熱側循環半路S2と連通路270に循環させるとき、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2とをバイパス通路Dにより連通して少量の冷却水を流すことができる。
【0045】
また、冷却水ポンプ261を電動ポンプとし、冷却水温度を検知する水温検知センサT1をエンジン側循環半路S1に備え、この検出した冷却水温度に基づき冷却水ポンプ28eを制御し冷却水の流量を制御し、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水の循環流量を少なくして冷却水温度が確保できる。この冷却水ポンプ261は、放熱側循環半路S2に配置しているが、エンジン側循環半路S1に配置しても良く、また水温検知センサT1は、エンジン側循環半路S1に配置しているが、放熱側循環半路S2に配置してもよい。
【0046】
図4はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。この実施の形態では、図3の実施の形態と同じ符号を付して部材は、同様な構成、作用を有するので説明を省略する。この実施の形態では、上流側連結点P2に切換弁Kが配置され、この切換弁Kは、エンジン201が暖機状態にある時連通路270を遮断して冷却水をエンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2を循環させるとともに、エンジン201が冷機状態にある時連通路270を連通して冷却水を放熱側循環半路S2と連通路270に循環させる。この切換弁Kをバイパスしてバイパス通路Dが、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2に接続されている。
【0047】
このように、図3及び図4に示す実施の形態では、エンジン201の冷却水ジャケット263と排気熱交換器262と冷媒への放熱用熱交換器である二重管熱交換器233の3つの熱交換部を順に連結して閉じた循環路Sを形成している。この循環路Sに熱交換部の内冷却水ジャケット263を迂回する連通路270であるバイパス路を連結し、冷却水ジャケット263から排気熱交換器262、続いて二重管熱交換器233を経て冷却水ジャケット263に戻るように冷却水を循環させるか、冷却水ジャケット263から二重管熱交換器233、続いて排気熱交換器262を経て冷却水ジャケット263に戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプ261を、循環路Sの内、バイパス路の両端部となる2つの連結点P1,P2を境として二重管熱交換器233及び排気熱交換器23bが配置される側となる放熱側循環半路S2か、循環路Sの内、2つの連結点P1,P2を境として冷却水ジャケット263が配置される側となるエンジン側循環半路S1の内のいずれか一方に配置している。エンジン側循環半路S1中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、冷却水ポンプ261を放熱側循環半路S2に配置する場合には、両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、バイパス路を流れる冷却水流量をエンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より多くし、少なくとも一方の温度が大なる時、バイパス路を流れる冷却水流量を、エンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より少なくし、冷却水ポンプをエンジン側循環半路S1に配置する場合には、両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、バイパス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S2を流れる冷却水流量より多くし、少なくとも一方の温度が大なる時、パイバス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S1を流れる冷却水流量より少なくするように、連結点P1,P2の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる切換弁Kを配置する。
【0048】
この実施の形態の場合も、単一の冷却水ポンプ261を用い、かつ切換弁Kでの流路切換により、エンジン温度が低いかエンジン201の冷却水ジャケット263の温度が低い場合には、二重管熱交換器233を通過してエンジン側循環半路S1に入ってくる冷却水量が減ることとなり、エンジン201の冷却水ジャケット263の温度を早く上昇させることができるのでエンジン201の暖機を早めることができ且つエンジン201のシリンダの腐食を防止できるとともに、排気熱交換器262から二重管熱交換器233へ、あるいは排気熱交換器262及びエンジン側循環半路S1を経て二重管熱交換器233へ冷却水は確実に循環するので、エンジン201の暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。
【0049】
また、冷却水ポンプ261を放熱側循環半路S2に配置する場合おいて、冷却水温度あるいはエンジン温度の内少なくとも一方の温度が所定値以下なる時、冷却水ポンプ261からの流量を全量あるいはほとんど全てバイパス路へ流し、エンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにし、少なくとも一方の温度が所定値より大なる時、冷却水ポンプ261からの流量を全量あるいはほとんど全てエンジン側循環半路S1へ流し、バイパス路を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにする。これにより、エンジン201の暖機をより早めることができるとともに、排気熱交換器262から二重管熱交換器233へ循環する冷却水の全てあるいはほとんどを流すことになり、エンジン201の暖機運転中においても、より多くの廃熱の冷媒への回収が可能となる。
【0050】
また、エンジン201の冷却水ジャケット263と排気熱交換器262と冷媒への二重管熱交換器233の3つの熱交換部を順に連結して閉じた循環路Sを形成し、この循環路Sに熱交換部の内冷却水ジャケット263を迂回する連通路270のバイパス路を連結し、冷却水ジャケット263から二重管熱交換器233、続いて排気熱交換器262を経て冷却水ジャケット263に戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプ261を、循環路Sの内、バイパス路の両端部となる2つの連結点P1,P2を境として二重管熱交換器233及び排気熱交換器262が配置される側となる放熱側循環半路S2か、循環路Sの内、2つの連結点P1,P2を境として冷却水ジャケット263が配置される側となるエンジン側循環半路S1の内のいずれか一方に配置し、放熱側循環半路S2の内排気熱交換器下流部の冷却水温度に基づき、冷却水ポンプ261を放熱側循環半路S1に配置する場合には、この温度小なる時、バイパス路を流れる冷却水流量をエンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より多くし、温度が大なる時、バイパス路を流れる冷却水流量をエンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量より少なくし、冷却水ポンプ261をエンジン側循環半路S1に配置する場合には、温度が小なる時、パイパス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S2を流れる冷却水流量より多くし、温度が大なる時、バイパス路を流れる冷却水流量より少なくするように、連結点P1,P2の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる切換弁Kを配置する。このように、エンジン負荷が小さくエンジン201の出力が小さい時には、排気ガスヘの廃熱量やエンジン201の冷却水ジャケット263ヘの廃熱量が少ない。このためエンジン暖機が終了していても、エンジン温度は下がり気味となる。この場合燃料ガス中にガス洩れ喚起用に混合される硫黄を成分に含む臭気成分が燃焼してガス状の二酸化硫黄が、エンジン201のシリンダ内で凝縮しシリンダの腐食の原因となるが、エンジン201の冷却水ジャケット263の温度を上昇させることができ、腐食を起きにくくすることができ、またエンジン廃熱も利用可能とする。
【0051】
また、冷却水ポンプ261を放熱側循環半路S2に配置する場合おいて、放熱側循環半路S2の内排気熱交換器下流部の冷却水温度が所定値以下なる時、冷却水ポンプ261からの流量を全量あるいはほとんど全て連通路270のバイパス路へ流し、エンジン側循環半路S1を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにし、少なくとも一方の温度が所定値より大なる時、冷却水ポンプ261からの流量を全量あるいはほとんど全てエンジン側循環半路S1へ流し、バイパス路を流れる冷却水流量を零あるいは極くわずかとするようにする。これにより、より多くエンジン廃熱の利用を可能とするとともに、より確実にエンジン201の冷却水シャケット263の温度を上昇させることができ、腐食をより起きにくくすることができる。
【0052】
図5はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。この実施の形態では、図3の実施の形態と同じ符号を付して部材は、同様な構成、作用を有するので説明を省略する。この実施の形態では、管路216に接続した分岐管路216aと、管路218の分岐管路218aと間に、並列に室内熱交換器240が配置され、分岐管路216aに電子膨張弁238、ストレーナ291が配置されている。管路216にはドライヤー241、バルブ290が配置され、管路218にはバルブ292及びストレーナ293がそれぞれ配置されている。さらに、管路216には管路294が接続され、この管路294及び管路218には前記と同様にそれぞれ分岐管路を介して複数個の室内熱交換器が接続される。
【0053】
管路253には、図3の切換弁264に変えて制御弁280を配置し、制御弁280により管路256と管路254との切換を行うと共に冷却水の流量制御を行う。下流側連結点P1に切換弁Kが配置され、この切換弁Kに水タンク267が管路259により接続されている。管路259は空気抜き用の通路として使用される。
【0054】
図6はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。この実施の形態では、上流側連結点P2に切換弁Kが配置され、図4及び図5の実施の形態と同じ符号を付して部材は、同様な構成、作用を有するので説明を省略する。
【0055】
図7はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。この実施の形態では、下流側連結点P1に切換弁Kが配置され、図3の実施の形態と同じ符号を付して部材は、同様な構成、作用を有するので説明を省略する。この実施の形態では、ディストリビュータ236と受液器610が管路216を介して接続され、この管路216にはストレーナ281及び膨脹弁282が配置され、膨脹弁282には逆止弁283を備えるバイパス管路284が接続されている。受液器610には、管路218に接続された液ガス熱交換器237が管路285を介して接続され、管路285にはドライヤ286が配置されている。液ガス熱交換器237には、複数個の室内熱交換器240が、分岐部217aにそれぞれ配置された電子膨張弁238、ストレーナ239を介して、管路217により接続されている。管路212とディストリビュータ236は、管路287を介して接続され、管路287には開閉弁288及び逆止弁289が配置されている。
【0056】
エンジン201の排気管に設けられた排気熱交換器262には、管路400及び管路401を介して水タンク267が接続されている。管路253と管路400には管路402が接続され、この管路402は配管403を介して排気熱交換器262に接続されている。管路402には一対の逆止弁404,405が接続され、この逆止弁404,405の間に管路259及び管路258が接続されている。
【0057】
図8はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。この実施の形態では、上流側連結点P2に切換弁Kが配置され、図4及び図7の実施の形態と同じ符号を付して部材は、同様な構成、作用を有するので説明を省略する。
【0058】
図9はエンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。図9(a)及び図9(b)は、図3の実施の形態と同様に構成されるが、図9(a)の実施の形態では、冷却水ポンプ261をエンジン側循環半路S1の冷却水ジャケット263の上流側に配置し、図9(b)の実施の形態では、冷却水ジャケット263の下流側に配置している。
【0059】
この実施の形態では、冷却水温度あるいはエンジン温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、連通路270のバイパス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S2を流れる冷却水流量より多くし、少なくとも一方の温度が大なる時、連通路270のパイバス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S2を流れる冷却水流量より少なくするように、連結点P1,P2の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる切換弁Kを配置しており、この実施の形態も単一の冷却水ポンプ261を用い、かつ流路切換により同様な作用、効果を有する。
【0060】
また、前記温度が小なる時、パイパス路を流れる冷却水流量を放熱側循環半路S2を流れる冷却水流量より多くし、温度が大なる時、バイパス路を流れる冷却水流量より少なくするように、連結点P1,P2の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる切換弁Kを配置する。これにより、エンジン負荷が小さくエンジン201の出力が小さい時には、排気ガスヘの廃熱量やエンジン201の冷却水ジャケット263ヘの廃熱量が少ないためエンジン暖機が終了していても、エンジン温度は下がり気味となる等、図3の実施の形態と同様な作用、効果を有する。
【0061】
また、この実施の形態では、冷却水ポンプ261を電動ポンプとし、水温検知センサT1から検出した冷却水温度に基づき、制御手段Fは、電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御している。冷却水ポンプ261を電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度を確保することができる。
【0062】
図10は切換弁の他の実施の形態の構成を示す図である。この実施の形態は、切換弁Kをサーモスタットとし、図10(a)サーモスタットK10の配置位置を示し、下流側連結点P1に配置した切換弁Kに適用される。サーモスタットK10は、図10(b)及び図10(c)に示すように弁体500とエンジン循環路中に露出させた感温部501を有し、弁体500にはバイパス通路500aが形成されている。冷却水温度により感温部501が変化し、ポートk1を閉じ、ポートk2,k3を連通すると、放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができ、ポートk2を閉じ、ポートk1,k3を連通すると、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができる。このサーモスタットK10は、図1、図3、図5、図7及び図9に示す実施の形態の下流側連結点P1に配置した切換弁Kに適用され、この場合サーモスタットK10がバイパス通路500aを有するから切換弁Kをバイパスするバイパス通路Dは不要である。なお、電動ポンプの替わりに不図示のクランク軸に設けたプーリーによりベルト駆動される機械式の遠心ポンプでも良い。これにより、エンジンが運転中常時冷却水を循環させることができる。
【0063】
図11は切換弁の他の実施の形態の構成を示す図である。この実施の形態は、切換弁KをサーモスタットK10とし、図11(a)サーモスタットK10の配置位置を示し、上流側連結点P2に配置した切換弁Kに適用される。サーモスタットK10は、図11(b)に示すように一対の弁体510,511と感温部512を有し、弁体510,511にはバイパス通路510a,511aが形成されている。冷却水温度により感温部512が変化し、ポートk5を閉じ、ポートk4,k6を連通すると、放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができ、ポートk6を閉じ、ポートk4,k5を連通すると、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができる。このサーモスタットK10は、図2、図4、図6及び図8に示す実施の形態の上流側連結点P2に配置した切換弁Kに適用され、この場合サーモスタットK10がバイパス通路510a,511aを有するから切換弁Kをバイパスするバイパス通路Dは不要である。このように、切換弁KをサーモスタットK10とすることで、冷却水温度に基づき自動的に作動し、回路構成が簡単で、かつ部品点数が削減できる。
【0064】
図12は切換弁の他の実施の形態の構成を示す図である。この実施の形態は、切換弁Kを電磁弁K20とし、図12(a)及び図12(b)は、電磁弁K20が三方弁で構成され、図12(a)は上流側連結点P2に配置し、図12(b)は下流側連結点P1に配置される。
【0065】
冷却水温度を検出する水温検知センサT1と、この検出した冷却水温度に基づき電磁弁K20を制御し、図12(a)ではポートk5を閉じ、ポートk4,k6を連通すると、放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができ、ポートk6を閉じ、ポートk4,k5を連通すると、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができる。図12(b)ではポートk1を閉じ、ポートk2,k3を連通すると、放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができ、ポートk2を閉じ、ポートk1,k3を連通すると、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができる。
【0066】
図12(c)及び図12(d)は、電磁弁K30が開閉弁で構成される。図12(c)は1個の電磁弁K30aを上流側連結点P2の下流側に配置し、他の1個の電磁弁K30bを上流側連結点P2と下流側連結点P1の間に配置している。冷却水温度を検出する水温検知センサT1と、この検出した冷却水温度に基づき電磁弁K30a,電磁弁K30bを制御し、図12(c)では電磁弁K30aを閉じ、電磁弁K30bを開くことで、放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができ、電磁弁K30bを閉じ、電磁弁K30aを開くことで、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2路に冷却水を循環させることができる。
【0067】
図12(d)は1個の電磁弁K30cを下流側連結点P1の下流側に配置し、他の1個の電磁弁K30dを下流側連結点P1と上流側連結点P2との間に配置している。冷却水温度を検出する水温検知センサT1と、この検出した冷却水温度に基づき電磁弁K30c,電磁弁K30dを制御し、図12(d)では電磁弁K30cを閉じ、電磁弁K30dを開くことで、放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができ、電磁弁K30dを閉じ、電磁弁K30cを開くことで、エンジン側循環半路S1と放熱側循環半路S2に冷却水を循環させることができる。また、エンジン温度検知センサT2を配置し、少なくとも一方の検知センサの信号により図12(a),(b)の電磁弁K20あるいは図12(c),(d)の電磁弁K30a,K30b,K30c,K30dを制御するようにしてもよい。このように、切換弁を電磁弁とすることで、低コストで、検出した冷却水温度に基づき確実に電磁弁を制御することができる。
【0068】
【発明の効果】
前記したように、請求項1記載の発明では、請求項1記載の発明では、単一の冷却水ポンプを用い、かつ、三方弁を検出した冷却水温度に基づき確実に制御することができるので、エンジン温度が低いかエンジンの冷却水ジャケットの温度が低い場合には、放熱用熱交換器を通過してエンジン側循環半路に入ってくる冷却水量が減ることとなり、エンジンの冷却水ジャケットの温度を早く上昇させることができるのでエンジンの暖機を早めることができ且つ後述するようにシリンダの腐食を防止できるとともに、排気熱交換器から放熱用熱交換器へ、あるいは排気熱交換器及びエンジン側循環半路を経て放熱用熱交換器へ冷却水は確実に循環するので、エンジンの暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。
【0069】
請求項2に記載の発明では、エンジン負荷が小さくエンジンの出力が小さい時には、排気ガスヘの廃熱量やエンジンの冷却水ジャケットヘの廃熱量が少ない。このためエンジン暖機が終了していても、エンジン温度は下がり気味となる。この場合燃料ガス中にガス洩れ喚起用に混合される硫黄を成分に含む臭気成分が燃焼してガス状の二酸化硫黄が、シリンダ内で凝縮しシリンダの腐食の原因となってしまう。しかし、本構成によれば、エンジンの冷却水ジャケットの温度を上昇させることができ、腐食を起きにくくすることができ、またエンジン廃熱も利用可能とすることができる。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【0070】
請求項3に記載の発明では、単一の冷却水ポンプを用い、かつ流路切換により、エンジン温度が低いかエンジンの冷却水ジャケットの温度が低い場合には、放熱用熱交換器を通過してエンジン側循環半路に入ってくる冷却水量が減ることとなり、エンジンの冷却水ジャケットの温度を早く上昇させることができるのでエンジンの暖機を早めることができ且つ後述するようにシリンダの腐食を防止できるとともに、排気熱交換器から放熱用熱交換器へ、あるいは排気熱交換器及びエンジン側循環半路を経て放熱用熱交換器へ冷却水は確実に循環するので、エンジンの暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。また、三方弁をサーモスタットとすることで、冷却水温度に基づき自動的に作動し、回路構成が簡単で、かつ部品点数が削減できる。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【0071】
請求項4に記載の発明では、エンジン負荷が小さくエンジンの出力が小さい時には、排気ガスヘの廃熱量やエンジンの冷却水ジャケットヘの廃熱量が少ない。このためエンジン暖機が終了していても、エンジン温度は下がり気味となる。この場合燃料ガス中にガス洩れ喚起用に混合される硫黄を成分に含む臭気成分が燃焼してガス状の二酸化硫黄が、シリンダ内で凝縮しシリンダの腐食の原因となってしまう。しかし、本構成によれば、エンジンの冷却水ジャケットの温度を上昇させることができ、腐食を起きにくくすることができ、またエンジン廃熱も利用可能とすることができる。また、三方弁をサーモスタットとすることで、冷却水温度に基づき自動的に作動し、回路構成が簡単で、かつ部品点数が削減できる。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【0072】
請求項5に記載の発明では、単一の冷却水ポンプを用い、かつ、三方弁を検出した冷却水温度に基づき確実に制御することができるので、エンジンの暖機運転中においても、廃熱の冷媒への回収が可能となる。また、冷却水ポンプを電動ポンプとすることで、水ポンプ流量制御により、低負荷変動時でも冷却水温度が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン駆動式空気調和装置の全体構成を示す図である。
【図2】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。
【図3】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の全体構成を示す図である。
【図4】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。
【図5】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。
【図6】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。
【図7】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。
【図8】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。
【図9】エンジン駆動式空気調和装置の他の実施の形態の冷却水循環システムの構成を示す図である。
【図10】切換弁の他の実施の形態の構成を示す図である。
【図11】切換弁の他の実施の形態の構成を示す図である。
【図12】切換弁の他の実施の形態の構成を示す図である。
【符号の説明】
5 エンジン
28b 冷却水ジャケット
28e 冷却水ポンプ
29q 連通路
S1 エンジン側循環半路
S2 放熱側循環半路
S 冷却水循環システム
P1 下流側連結点
P2 上流側連結点
K 切換弁
Claims (5)
- エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記排気熱交換器、続いて前記放熱用熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させるか、前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記エンジン側循環半路中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記パイバス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記エンジン側循環半路の冷却水温度を検知する水温検知センサかエンジン温度検知センサの一方あるいは両方を配置し、少なくとも一方の検知センサの信号により前記三方弁を制御して冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させるようにしたことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ装置。 - エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記放熱側循環半路の内前記排気熱交換器下流部の冷却水温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記温度小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記温度が小なる時、前記パイパス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ装置。 - エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記排気熱交換器、続いて前記放熱用熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させるか、前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記エンジン側循環半路中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記パイバス路を流れる冷却水流量を、前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記三方弁をサーモスタットとし、感温部を前記エンジン側循環半路中に露出させるようにし、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ装置。 - エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、
前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記放熱側循環半路の内前記排気熱交換器下流部の冷却水温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記温度小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記温度が小なる時、前記パイパス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記三方弁をサーモスタットとし、感温部を前記エンジン側循環半路中に露出させるようにし、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ装置。 - エンジンの冷却水ジャケットと排気熱交換器と冷媒への放熱用熱交換器の3つの熱交換部を連結して閉じた循環路を形成し、
前記循環路に前記熱交換部の内前記冷却水ジャケットを迂回するバイパス路を連結し、前記冷却水ジャケットから前記排気熱交換器、続いて前記放熱用熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させるか、前記冷却水ジャケットから前記放熱用熱交換器、続いて前記排気熱交換器を経て前記冷却水ジャケットに戻るように冷却水を循環させる冷却水ポンプを、前記循環路の内、前記バイパス路の両端部となる2つの連結点を境として前記放熱用熱交換器及び前記排気熱交換器が配置される側となる放熱側循環半路か、前記循環路の内、前記2つの連結点を境として前記冷却水ジャケットが配置される側となるエンジン側循環半路の内のいずれか一方に配置し、
前記エンジン側循環半路中の冷却水温度あるいはエンジン温度に基づき、前記冷却水ポンプを前記放熱側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を、前記エンジン側循環半路を流れる冷却水流量より少なくし、前記冷却水ポンプを前記エンジン側循環半路に配置する場合には、前記両温度の内少なくとも一方の温度が小なる時、前記バイパス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より多くし、前記少なくとも一方の温度が大なる時、前記パイバス路を流れる冷却水流量を前記放熱側循環半路を流れる冷却水流量より少なくするように、前記連結点の一方あるいは両方に冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させる三方弁を配置し、
前記エンジン側循環半路の冷却水温度を検知する水温検知センサかエンジン温度検知センサの一方あるいは両方を配置し、少なくとも一方の検知センサの信号により前記三方弁を制御して冷却水の分流あるいは合流の割合を変化させるとともに、
前記冷却水ポンプを電動ポンプとし、前記冷却水温度を検知する水温検知センサと、この検知した冷却水温度に基づき前記電動ポンプを制御し冷却水の流量を制御する制御手段を備えることを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ装置。
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