JP3804344B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像が形成された複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどのシートを所定の排紙位置に排紙する画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンター、ファクシミリ装置および複写機などの画像形成装置には、従来より、シートの両面に画像を形成することができる構成を有するものが数多く提供されている。この明細書では、このようにシートの両面に画像を形成する画像形成モードを「両面モード」と称する。
【0003】
この両面モードを実行可能な画像形成装置としては、例えば特公昭61−11865号公報に記載された装置がある。この画像形成装置では、両面への画像形成を可能とするため、片面に画像が形成されたシートを一時的に収容する収容部が設けられている。また、シートを所定の排紙位置に導く排紙部に、片面に画像が形成されたシートを強制的に収容部に向けて反転搬送する反転機構が設けられている。この画像形成装置においては、シートの一方主面への画像形成がなされた後、反転機構が排紙部に搬送されてきたシートを強制的に収容部に搬送し、当該収容部で一時的に収容しておく。そして、適当なタイミングで収容部からシートを取り出すとともに、表裏反転した後、このシートの他方主面に画像を形成し、排紙部によって所定の排紙位置に排紙する。
【0004】
この従来技術で採用されている反転機構を備えた排紙部では、図18に示すように、出入口部分に、駆動ローラ118と、搬送ローラ119,120とが配置されている。また、その後段には、駆動ローラ121と可動ローラ122とが配置されている。そして、駆動ローラ118と駆動ローラ121との間には偏向板123が配置されている。この偏向板123は、軸123aで回動可能に支持されており、図示しないバネで常時時計方向に付勢されている。
【0005】
この排紙部において、経路109を経て搬送されてくるシートを排紙経路111に向けて搬送する際には、駆動ローラ118と搬送ローラ119とのローラ対、および駆動ローラ121と可動ローラ122とのローラ対で排紙経路111に向け搬送される。そして、正方向(同図の左手方向)に搬送されるシートの後端が偏向板123の先端を通過したことが検知部124で検知されると、後段の駆動ローラ121および可動ローラ122が逆転し、シートを再給紙経路114に向けて反転搬送する。このようにスイッチバックされるシートが、同図中においては符号「Sa」で示されている。
【0006】
このシートSaの後端が検知部125で検知されると、可動ローラ122が上方に離脱し、駆動ローラ121と可動ローラ122との間に空間を形成する。そして、次のシートSbが上記と同様にして排紙経路111に向けて搬送される。この際、シートSbの先端は先行するシートSaの上面によって案内される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この従来技術では、同図に示したように、先行するシートSaが収容部に向けて搬出されると同時に、次のシートSbが搬入されており、次のシートSbの先端が先行するシートSaの上面によって案内される。そのため、シートSbの裏面(未だ画像が形成されていない面)と、先行するシートSaの上面(すでに画像が形成されている面)とが摺接してしまう。その結果、シートSbの裏面とシートSaの上面とがともに汚れてしまうという問題があった。
【0008】
この問題を解消するためには、2枚のシートSa,Sbが重なり合わないように、シートの搬送間隔を広げればよいのであるが、搬送間隔を広げることはスループットを大きく低下させてしまう。
【0009】
なお、このような問題は、上記従来例に限った問題ではなく、1つのスイッチバック経路で両面モードを実現する装置全般(例えば、特開平3−13463号公報に記載の装置など)においても生じる問題である。
【0010】
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、シートの汚れを防止しながら、優れたスループットで画像形成済みのシートを排紙することができる画像形成方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この発明は、例えば画像形成手段によって両主面に画像が形成されたシートを互いに異なる2つの第1および第2排紙位置のいずれか一方に選択的に排紙する画像形成方法であって、上記目的を達成するために、前記シートの排紙経路として、前記第1排紙位置に向けて搬送する第1排紙経路と、前記第2排紙位置に向けて搬送する第2排紙経路とを設け、給紙経路に沿って基準シートを前記画像形成手段に給紙して当該基準シートの一方主面に画像を形成する第1工程と、前記第1工程後に、前記基準シートの排紙先に応じて前記第1および第2排紙経路の一方を基準シート用排紙経路とし、前記基準シートを当該基準シート用排紙経路に向けて搬送する第2工程と、前記第2工程後に、前記基準シート用排紙経路内で前記基準シートの搬送方向を反転し、再給紙経路を介して前記給紙経路側に搬送することで前記基準シートを表裏反転させる第3工程と、表裏反転された前記基準シートを前記給紙経路に沿って前記画像形成手段に給紙して当該基準シートの他方主面に画像を形成する第4工程と、前記第4工程後に、前記基準シートを排紙先として選択された排紙位置に対応する選択排紙経路を介して選択排紙位置に排紙する第5工程とを備えるように構成している。
【0023】
ここで、第2工程前に、基準シートの1つ前の前シートの一方主面に画像を形成し、基準シート用排紙経路とは異なるもう一方の前シート用排紙経路に搬送しておくとともに、第2工程において、基準シートが基準シート用排紙経路に搬入されると同時に、前シートを前シート用排紙経路から再給紙経路に向けて搬出することができる。この場合、この場合、両搬送動作を一括して同時に行うことができ、スループットがさらに向上する。
【0024】
また、次のようにシートを搬送することでも、上記と同様に、2つの搬送を同時に行うことができ、スループットがさらに向上する。すなわち、第3工程において、基準シートの再給紙経路への搬送と同時に、基準シートの1つ後のシートであり、一方主面に画像が形成された後シートを、基準シート用排紙経路とは異なるもう一方の後シート用排紙経路に搬入するようにしてもよい。または、第2工程の基準シート用排紙経路が、選択排紙経路とは異なるもう一方の排紙経路である場合には、第3工程において、基準シートの再給紙経路への搬送と同時に、基準シートの1つ前のシートであり、しかも両主面に画像が形成された前シートを、選択排紙経路を介して選択排紙位置に排紙するようにしてもよい。
【0025】
さらに、基準シートに続いて画像形成すべき後シートを給紙経路に沿って画像形成手段に給紙して当該後シートの一方主面に画像を形成し、先に選択排紙位置に向けて排紙される基準シートに追随して当該後シートを選択排紙経路に向けて搬送するように構成してもよい。この場合、基準シートと後シートとの間隔が狭まり、スループットを向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
A.画像形成装置の全体構成
図1は、この発明にかかる排紙装置の一の実施形態を備えた画像形成装置を示す図である。この画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する装置である。この画像形成装置では、ケース1内部に、像担持体ユニット2、露光ユニット3、転写ユニット4および定着ユニット5が設けられ、これらによってシートに画像を形成する画像形成手段が構成されている。また、画像形成手段に対してシートを給紙し、画像形成済みのシートを所定の排紙位置に排紙する給排紙ユニット6もケース1内に設けられている。
【0027】
そして、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号が制御ユニット7に与えられると、制御ユニット7が装置各部を制御してシートSに画像信号に対応する画像を形成する。すなわち、この画像形成装置では、像担持体ユニット2の感光体21にトナー像が形成され、さらに転写ユニット4の中間転写ベルト46に一次転写される。そして、この一次転写像(トナー像)が給排紙ユニット6によって転写位置に給送されてきたシートSに二次転写された後、このシートSが定着ユニット5に搬送され、定着処理を受ける。この定着処理済みのシートSは給排紙ユニット6の排紙部64によって所定の排紙位置に給送される。以下、装置各部の構成について説明した後、本発明の特徴部分について詳述する。
【0028】
B.装置各部の構成
B−1.ケース1
このケース1の上面部は標準排紙トレイ11として機能しており、ケース1の上面側部に開口された排紙口12を介して画像形成済みのシートSが1枚ずつ標準排紙トレイ11に排紙されるように構成されている。また、この画像形成装置に対しては、その上方側にマルチビンユニット(図示省略)を、また側方にフィニッシャー(図示省略)を、オプション装備可能となっており、画像形成済みシートSをマルチビンユニットおよびフィニッシャに搬送すべくケース1の上面および側面に開口13,14がそれぞれ設けられている。
【0029】
B−2.像担持体ユニット2および露光ユニット3
また、この画像形成装置では、ケース1内部に対して像担持体ユニット2が着脱自在となっている。この像担持体ユニット2は、同図の矢印方向に回転可能な感光体21を備えており、さらに感光体21の周りにその回転方向に沿って、帯電手段としての帯電ローラ22、現像手段としての現像器23Y,23C,23M,23K、およびクリーニング部24がそれぞれ配置されている。帯電ローラ22は感光体21の外周面に当接して外周面を均一に帯電させるものであり、この帯電ローラ22によって帯電された感光体21の外周面に向けて露光ユニット3からレーザ光Lが照射される。この露光ユニット3はホストコンピュータなどの外部装置より与えられた画像信号に応じてレーザ光Lを感光体21上に走査露光して感光体21上に画像信号に対応する静電潜像を形成する。
【0030】
こうして形成された静電潜像は現像部23によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では現像部23として、イエロー用の現像器23Y、シアン用の現像器23C、マゼンタ用の現像器23M、およびブラック用の現像器23Kがこの順序で感光体21に沿って配置されている。これらの現像器23Y,23C,23M,23Kは、それぞれ感光体21に対して接離自在に構成されており、装置全体を制御する制御ユニット7からの指令に応じて上記4つの現像器23Y、23M、23C、23Bのうちの一の現像器が選択的に感光体21に当接し、対応する色のトナーを感光体21の表面に付与して感光体21上の静電潜像を顕在化する。
【0031】
現像部23で現像されたトナー像は、ブラック用現像器23Kとクリーニング部24との間に位置する一次転写領域R1で転写ユニット4の中間転写ベルト46上に一次転写される。なお、この転写ユニット4の構造については後で詳述する。
【0032】
この一次転写領域R1から周方向(同図の矢印方向)に進んだ位置にクリーニング部24が配置されている。このクリーニング部24は、一次転写後に、感光体21の外周面に残留付着しているトナーを掻き落とすクリーナブレード241と、このクリーナブレード241によって掻き落とされたトナーを受ける受け部242とを備えている。
【0033】
B−3.転写ユニット4
次に、転写ユニット4の構成について説明する。この実施形態では、転写ユニット4は、駆動ローラ41と、4本の従動ローラ42〜45と、これら各ローラ41〜45に掛け渡された中間転写ベルト46と、この中間転写ベルト46に転写された中間トナー像をシートSに二次転写する二次転写ローラ48とを備えている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体21上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト46上に重ね合わせてカラー像を形成し、シートSに転写してフルーカラー画像を得る。また、モノクロ画像をシートSに転写する場合には、感光体21上にブラックトナー像のみを中間転写ベルト46上に形成し、シートSに転写してモノクロ画像を得る。
【0034】
より具体的に説明すると、転写ユニット4は以下のように構成されている。すなわち、同図に示すように、一次転写領域R1のクリーニング部24側(同図の右手側)に駆動ローラ41が配置されている。この駆動ローラ41の端部には歯車が固定されており、この歯車が感光体21の駆動用歯車と噛み合うことで、駆動ローラ41は感光体21と略同一の周速で回転駆動される。そして、この駆動ローラ41の回転にともなって中間転写ベルト46が感光体21と略同一の周速で図示矢印方向に循環駆動される。また、駆動ローラ41には、中間転写ベルト46を介して電極ローラ47が外周側より当接されており、この電極ローラ47を介して、中間転写ベルト46の導電層(後で説明する)に一次転写電圧が印加される。
【0035】
一方、一次転写領域R1の現像部23側(同図の左手側)に従動ローラ45が配置され、駆動ローラ41との間で中間転写ベルト46に対して張力を与えている。これによって、両ローラ41,46の間に位置するベルト部分が感光体21に圧接され、一次転写部が形成される。
【0036】
残りのローラのうち従動ローラ42はテンションローラであり、図示しない付勢手段によって中間転写ベルト46に対して張力を与えている。また、従動ローラ43は二次転写領域R2を形成するバックアップローラである。
【0037】
このバックアップローラ43には、中間転写ベルト46を挟んで二次転写ローラ48が対向配置されている。この二次転写ローラ48は、図示しない接離機構により中間転写ベルト46に対して接離可能となっており、二次転写時には中間転写ベルト46に押し付けられる。そして、この圧接状態で、二次転写ローラ48に二次転写電圧が印加されて中間転写ベルト46に転写されているトナー像が給排紙ユニット6によって二次転写領域R2に給送されてきたシートSに転写される(二次転写)。
【0038】
また、従動ローラ44はベルトクリーナ49のためのバックアップローラである。このベルトクリーナ49は、中間転写ベルト46と接触してその外周面に残留付着しているトナーを掻き落すクリーナブレード491と、このクリーナブレード491によって掻き落されたトナーを受ける受け部492とを備えている。このベルトクリーナ49は、図示しない接離機構によって中間転写ベルト46に対して接離可能となっている。
【0039】
なお、この実施形態では中間転写ベルト46は、合成樹脂からなる絶縁性基体と、この絶縁性基体上に形成された導電層と、この導電層の上に形成されて感光体21に圧接される抵抗層とで構成された3層構造を有している。そして、この3層構造の中間転写ベルト46の側縁部では、抵抗層が帯状に除去されて導電層が帯状に露出し、この露出部に電極ローラ47が接触することで中間転写ベルト46に対して一次転写電圧が印加される。また、この中間転写ベルト46は上記3層構造を有するベルトの両端部をつなぎ合わせて無端状に仕上げられたものであり、この継目部分を避けてトナー像が一次転写されるように制御される。
【0040】
B−4.定着ユニット5
転写ユニット4によってトナー像が転写されたシートSは後述する給排紙ユニット6によって所定の給紙経路630(同図中の2点鎖線)に沿って給紙されるが、二次転写領域R2の下流側に定着ユニット5が配置されている。この定着ユニット5は、2つの定着部51,52によって形成されている。メイン定着部51では、給紙経路630の上方側に配置されたヒートローラ511と、このヒートローラ511に対して下方側より圧接された加圧ローラ512とで構成されており、搬送されてくるシートSに転写されているトナー像をシートSに定着する。一方、補助定着部52では、給紙経路の下方側に配置されたヒートローラ521と、このヒートローラ521に対して上方側より圧接された加圧ローラ522とで構成されており、メイン定着部51で発生するシートSのくせを緩和している。このようにして画像形成済みのシートSは給排紙ユニット6によってさらに給紙経路630に沿って標準排紙トレイ11やマルチビンユニットなどに向けて給紙される。
【0041】
B−5.給排紙ユニット6
給排紙ユニット6は、複数枚のシートSを積層状態で収納可能なカセット61および手差しトレイ62と、カセット61または手差しトレイ62からシートSを給紙経路630に沿って二次転写領域R2および定着ユニット5に搬送する給紙部63と、定着済みのシートSを標準排紙トレイ11、マルチビンユニットあるいはフィニッシャに選択的に排紙したり、搬送されてきたシートSを再給紙部側に反転給紙する排紙部64と、排紙部64でのシートSの排紙経路641a,641bを選択的に切換る切換部65と、排紙部64から搬送されたシートSを再度給紙部63に給紙する再給紙部66と、で構成されている。
【0042】
B−5−1.給紙部63
給紙部63は、カセット61からシートSを搬出するためにカセット61に収納されたシートSのうち最上位のシートSと接触するようにピックアップローラ631が配設されている。そして、このピックアップローラ631によりカセット61から搬出されるシートSを確実に1枚ずつに分離するために、カセット61の出口側(図1の右手側)に分離ローラ対632が設けられている。こうして、カセット61に収納されているシートSを1枚ずつ確実に二次転写領域R2に向けて取り出すことができるようになっている。このようなシートSの取出構成については、手差しトレイ62側でも同様である。すなわち、手差しトレイ62に収納されているシートSは、ピックアップローラ633により手差しトレイ62から搬出され、さらに分離ローラ対634によって1枚ずつ確実に二次転写領域R2に向けて送り出されている。
【0043】
カセット61から送り出されたシートSは第2および第3中継ローラ対635,636を介してゲートローラ対637に給送される一方、手差しトレイ62から送り出されたシートSは第3中継ローラ対636に直接搬送され、この第3中継ローラ対636を介してゲートローラ対637に給送される。なお、この画像形成装置では、オプションで装置下部へのカセット増設が可能となっており、増設カセット(図示省略)から開口15を介してケース1内に給送されてきたシートを上記と同様にゲートローラ対637に給送すべく、開口15の近傍に第1中継ローラ対638が配設されている。
【0044】
上記のようにしてカセット61、手差しトレイ62あるいは増設カセットからゲートローラ対637に給送されてきたシートSは、ゲートローラ対637によりレジスト処理された後、所定のタイミングで二次転写領域R2、つまり中間転写ベルト46と二次転写ローラ48との間に給紙される。このように、この実施形態では、構成要素631〜638によって給紙部63が形成されており、カセット61、手差しトレイ62および増設カセットから二次転写領域R2、さらに排紙部64に至るまでのシートSの搬送経路が給紙経路630となっている。
【0045】
B−5−2.排紙部64
二次転写領域R2でトナー像が転写され、さらに定着ユニット5で定着処理を受けたシートS(画像形成済みシート)は排紙部64に給紙される。この排紙部64は2つの排紙経路641a,641bを有しており、一方の排紙経路(第2排紙経路)641aは定着ユニット5から標準排紙トレイ11に延びるとともに、他方の排紙経路(第1排紙経路)641bは排紙経路641aとほぼ平行に、再給紙部66とマルチビンユニットとの間に延びている。これらの排紙経路641a,641bに沿って3つの駆動ローラ642c〜644cが所定間隔を隔て、しかも両排紙経路641a,641bに挟まれるように配設されている。また、各駆動ローラ642c〜644cに対応して、排紙経路641a側に従動ローラ642a〜644aがそれぞれ配設されるとともに、排紙経路641b側に従動ローラ642b〜644bがそれぞれ配設されている。
【0046】
上記3つの駆動ローラのうち定着ユニット5および再給紙部66に近接して設けられた駆動ローラ642cは図1の紙面において反時計方向にのみ回転するように構成されている。このように、この排紙部64では、駆動ローラ642cと従動ローラ642aとで排紙入口ローラ対645が構成され、定着済みのシートSを排紙部64内に引き込む搬入手段として機能し、第2排紙経路641aに沿ってシートSを標準排紙トレイ11に向けて搬送する。一方、駆動ローラ642cと従動ローラ642bとでスイッチバック出口ローラ対646が構成され、第1排紙経路641bに沿って搬送されてきたシートを排紙部64から搬送する搬出手段として機能し、後述するようにして第2排紙経路641aあるいは第1排紙経路641bで一時的に待機されたシートSを再給紙部66に向けて搬送する。
【0047】
残りの駆動ローラ643c,644cは、駆動ローラ642cとは異なり、正逆回転可能となっており、駆動ローラ643c,644cの配設位置において第1および第2排紙ローラ対643,644をそれぞれ構成している。そして、駆動ローラ643c,644cの回転方向に応じて両排紙経路641a,641bでシートSを相反する方向に搬送可能となっている。例えば、図1の紙面において駆動ローラ643c,644cが反時計方向に回転すると、第2排紙経路641aに沿ってシートSを標準排紙トレイ11側に向けて搬送可能となると同時に、第1排紙経路641bに沿ってシートSを再給紙部66側に搬送可能となる。なお、駆動ローラ643c,644cの回転方向が反転すると、シートSは上記とは反転した方向に搬送される。
【0048】
以上説明したように、この実施形態では、駆動ローラ643cと従動ローラ643aとで、また駆動ローラ644cと従動ローラ644aとで、第2排紙経路641aに沿ってシートSを標準排紙トレイ11(第2排紙位置)に向けて搬送し、またシートSを再給紙部66に向けて反転搬送する第2搬送手段をそれぞれ構成している。また、駆動ローラ643cと従動ローラ643bとで、また駆動ローラ644cと従動ローラ644bとで、第1排紙経路641bに沿ってシートSをマルチビンユニット(第1排紙位置)に向けて搬送し、またシートSを再給紙部66に向けて反転搬送する第1搬送手段をそれぞれ構成している。さらに、この実施形態では、第1および第2搬送手段を構成するにあたって駆動ローラを共用しているが、それぞれ専用の駆動ローラを設けるようにしてもよい。また、この実施形態では、第1搬送手段を2組のローラ対(643bと643c;644bと644c)で構成するとともに、第2搬送手段も2組のローラ対(643aと643c;644aと644c)で構成しているが、それぞれの組数は任意であり、それぞれ少なくとも1組以上設けてシートSを搬送するようにすればよい。
【0049】
また、この実施形態では、第1および第2排紙ローラ対643,644のそれぞれが、排紙経路641a,641bにおけるシートSの排紙側への搬送と切換部65への搬送とを同時に行う搬入出手段として機能しており、上記第1および第2搬送手段を設ける場合よりも装置構成がシンプルとなり、制御も容易となる。また、この実施形態では、2つの搬入出手段、つまり第1および第2排紙ローラ対643,644を設けているが、搬入出手段の個数は任意であり、搬送すべき最大シートサイズに応じて適宜設定すればよい。
【0050】
ところで、排紙経路641aには、標準排紙トレイ11の近傍位置において第3排紙ローラ対647が配設されている。この第3排紙ローラ対647は、排紙経路641aを挟み込むように駆動ローラ647cおよび従動ローラ647aが回転自在に配置されている。この第3排紙ローラ対647は第2排紙経路641aに沿って搬送されてきたシートSを標準排紙トレイ11に積層排出する。なお、図1への図示を省略しているが、駆動ローラ647cおよび従動ローラ647aの回転軸のうち少なくとも一方の回転軸にコルゲーションローラが取付けられて、シートSに排紙方向とほぼ直交する方向に強制力を加えてシートのカール低減・除去を図っている。
【0051】
一方、第1排紙経路641bでは、第1排紙ローラ対643を構成する従動ローラ643bの直上位置に切換フラップ648が設けられ、排紙経路641bに沿って搬送されてくるシートSの排紙先を切換可能となっている。すなわち、切換フラップ648が同図の実線位置に位置している時には、シートSは排紙経路641bに沿ってそのまま搬送されてマルチビンユニットに向けて排紙される一方、切換フラップ648が排紙経路641b上に位置すると、シートSは排紙経路641bから離れ、開口14を介してフィニッシャに排紙される。
【0052】
さらに、上記のように構成された第1排紙ローラ対643と、排紙入口ローラ対645およびスイッチバック出口ローラ対646との間には、シートSの搬送経路を2つの排紙経路641a,461bの間で切換る切換部65が配設されており、この切換部65を制御することでシートSの搬送経路が選択的に切換られる。より具体的には、切換部65は次のように構成されている。
【0053】
B−5−3.切換部65
図2は、図1の切換部を示す拡大斜視図である。切換部65は、同図に示すように、第1切換フラップ651と、第2切換フラップ652とを備えている。そして、各切換フラップ651,652をそれぞれ駆動すべく、以下のように構成されている。
【0054】
第1切換フラップ651は、定着処理を受け排紙入口ローラ対645によって搬送されてきたシートSを上記排紙経路641a,641bのうちのいずれか一方に導くための切換手段をなすとともに、第1排紙経路641bに一旦搬入されたシートSを再給紙部66に導くためのものである。この第1切換フラップ651は、排紙経路641a,641bとの間に配置された軸653bに固定されている。この軸653bの一端にはアーム654bが固定され、さらにアーム654bの先端にはソレノイド655bのピン656bが連結されている。したがって、ピン656bが上動した位置にあるとき、第1切換フラップ651は図2に実線で示すようにその先端651bが第1の従動ローラ642b側に指向する位置にあり、第2排紙入口ローラ対645によって搬送されてきたシートSをそのまま第2排紙経路641aに沿って標準排紙トレイ11側に向けて導く。一方、ピン656bが下動すると、第1切換フラップ651は反時計方向に回動して、その先端651bが第2の従動ローラ642a側に指向する位置に切り替わり、第2排紙入口ローラ対645によって搬送されてきたシートSをもう一方の第1排紙経路641bに沿って開口13に向けて導く。
【0055】
第2切換フラップ652は、第2排紙経路641aに一旦搬入されたシートを再給紙部66に導くためのもので、第1排紙経路641bの一面をガイドする案内板657の外側に配置された軸653aに固定されている。この軸653aの一端にはアーム654aが固定され、さらにアーム654aの先端に、ソレノイド655aのピン656aが連結されている。したがって、ピン656aが上動した位置にあるとき、第2切換フラップ652は図1および図2に実線で示す第1排紙経路641bから退避した位置にある。一方、ピン656aが下動すると、時計方向に回動してその先端部分652aが第1排紙経路641b中に入り込み、第2排紙経路641aに一旦搬入されたシートを再給紙部66に導く。
【0056】
案内板657には、第2切換フラップ652に対向した切欠657aが設けられており、第2切換フラップ652が時計方向に回動した際には、その先端部分652aが、この切欠657aに入り込んで、駆動ローラ642cと従動ローラ642bとのニップ部646bに向かう。一方、第1切換フラップ651が反時計方向に回動した際には、その先端651bが切欠657aに入り込むようになっている。
【0057】
なお、切換フラップ648の回動駆動機構については、第1および第2切換フラップ651,652と同様であるため、ここではその説明について省略する。
【0058】
このように、この実施形態では、複数の排紙経路641a,641bを有する排紙部64に切換部65を組み込んで排紙装置が構成されており、この排紙装置によれば、画像形成済みのシートSを2つの排紙経路641a,461bのいずれか一方に選択的に搬送することができるとともに、排紙経路641a,461bに搬送待機しているシートSを選択的に再給紙部66に搬送可能となっている。なお、特徴的な動作については、後で具体な画像形成シーケンスを示しながら詳述する。
【0059】
B−5−4.再給紙部66
図1に戻って、再給紙部66の構成について説明する。この再給紙部66は、スイッチバック出口ローラ対(搬出手段)646から搬送されてきたシートSを再給紙経路664に沿って給紙部63のゲートローラ対637に搬送するものであり、再給紙経路664に沿って配設された3つの再給紙ローラ対661〜663で構成されている。再給紙ローラ対661〜663の各々では、再給紙経路664の下方側に駆動ローラが配設されるとともに、その駆動ローラに対向当接して従動ローラが配設されている。このように、排紙部64から搬送されてきたシートSを再給紙経路664に沿ってゲートローラ対637に戻すことによって給紙部63においてシートSの非画像形成面が中間転写ベルト46を向いて当該面に画像を二次転写可能となる。
【0060】
B−6.制御ユニット7
図3は、図1の画像形成装置を制御する制御ユニットの概要構成を示すブロック図である。この制御ユニット7は、装置全体をコントロールするための種々の演算処理および制御指令を行うCPU711と、制御データや演算結果などを一時的に記憶するためのRAM712と、CPU711で行う演算プログラムなどを記憶するROM713とを有する制御部71を備えている。この制御部71は、通信インターフェース77を介してホストコンピュータなどの外部装置と接続されており、この通信インターフェース77を介して外部装置から画像信号などを入力可能となっている。また、この画像信号は通信インターフェース77を介して画像メモリ78にも直接入力され、画像信号に基づく画像データを記憶することができるようになっている。
【0061】
制御部71は、通信インターフェース77以外にも、画像メモリ78、操作ボタンや表示パネルなどからなる操作表示部79、像担持体ユニット2の動作を制御するための像担持体ユニットコントローラ72、露光ユニット3の動作を制御する露光ユニットコントローラ73、転写ユニット4の動作を制御する転写ユニットコントローラ74、定着ユニット5の動作を制御する定着ユニットコントローラ75、および給排紙ユニット6の動作を制御する給排紙ユニットコントローラ76と電気的に接続されて装置各部に制御指令を与えて装置全体を制御する。なお、この実施形態では、発明の特徴がシートSの搬送動作と密接に関連するため、給排紙ユニットコントローラ76の構成について、さらに詳説する。
【0062】
この給排紙ユニットコントローラ76は、同図に示すように、モータドライバ761、3つのクラッチドライバ762〜764、ソレノイドドライバ765、および給排紙ユニット6の各部に配設されてシートSを検出するセンサ群766とで構成されている。これらのうちモータドライバ761は給排紙ユニット6の駆動源となる駆動モータ67を駆動制御するためのものであり、駆動モータ67の駆動力が給紙部63、排紙部64および再給紙部66に伝達されてシートSの搬送が行われる。
【0063】
また、給紙部63、排紙部64および再給紙部66では、ローラの一部に対してはクラッチ(図示省略)を介して上記駆動力を伝達しており、給紙部63内に設けられた給紙側クラッチ群68aをクラッチドライバ762が、排紙部64内に設けられた排紙側クラッチ群68bをクラッチドライバ763が、また再給紙部66内に設けられた再給紙側クラッチ群68cをクラッチドライバ764が、それぞれON/OFF制御するように構成されている。
【0064】
さらに、排紙部64においては、上記したように3つの切換フラップ641,642,648が設けられており、フラップ切換用ソレノイド群(ソレノイド655a,655bなど)によって回動駆動されるが、この実施形態ではフラップ切換用ソレノイド群を制御すべくソレノイドドライバ765が設けられている。
【0065】
C.画像形成装置の動作
次に、上記のように構成された画像形成装置の動作、特に本件発明の特徴に最も関連する5種類の画像形成シーケンスについて詳述する。
【0066】
C−1.第1の画像形成シーケンス
この第1の画像形成シーケンスは、A3シートの両面にモノクロ画像を形成した後、排紙先として標準排紙トレイ11に排紙するものであり、以下、図4〜図6を参照しつつ説明する。
【0067】
図4は、この発明にかかる画像形成方法の第1の実施形態(第1の画像形成シーケンス)を示す模式図である。また、図5および図6は、図4のタイミングT1,T2におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。なお、図4(および後で説明する図7、図9、図13、図16)において、「中間転写ベルト」の欄は、中間転写ベルト46に一次転写されるトナー像を示している。また、同欄中の境界線は中間転写ベルト46の継目部分を示しており、この実施形態では、中間転写ベルト46には最大A3サイズで1枚分、あるいはA4サイズで2枚分のトナー像を一次転写可能となっている。そして、一次転写されたトナー像の属性については、4つの英数字で表示している。それぞれの表示内容は次のとおりである。
【0068】
数字:シートの枚数;
英文字:F…表面、B…裏面;
カッコ数字:ページ番号;
カッコ英文字:K…ブラック
なお、「カッコ英文字」以外の表示内容は、同図中の「ゲートローラ」、「第1排紙経路」および「第2排紙経路」の欄に示されているシートの属性にも共通して用いられている。
【0069】
(a) まず、ホストコンピュータから画像信号が制御ユニット7に入力されると、感光体21上に2ページ目の画像(1枚目の裏面に形成すべき画像)に相当する静電潜像を形成した後、ブラック用の現像器23Kを選択的に感光体21に当接し、ブラックのトナー像を感光体21の表面に形成する。そして、このトナー像を中間転写ベルト46に一次転写する。なお、以下の説明の便宜から、このようにして中間転写ベルト46に形成されるブラックトナー像を「中間トナー像」と称するとともに、この中間トナー像を形成する処理を「中間トナー像形成処理」と称する。
【0070】
また、この中間トナー像形成処理と平行して、A3サイズのシートS1をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS1に二次転写し、定着ユニット5で定着させて1枚目の裏面側に2ページ目の画像を形成する。
【0071】
(b) こうして2ページ目の画像が形成されたシートS1を、図5に示すように、排紙位置として予め選択された標準排紙トレイ11につながる第2排紙経路641aに搬送する。
【0072】
(c) シートS1が第2排紙経路641aに搬送されると、切換部65の切換フラップ651が図1および図5における反時計方向に回動して、その先端651bが第2の従動ローラ642a側に指向する位置に切り替わる。そして、第1および第2排紙ローラ対643,644の回転方向が切り替わり、シートS1を再給紙部66に反転搬送してシートS1の表裏反転を行うとともに、シートS1をゲートローラ対637まで搬送する。なお、上記のようにしてシートS1のスイッチバックを行っている間、画像形成処理を2回分空回りさせている。
【0073】
(d) また、上記工程(a)と同様にして、1ページ目の画像(1枚目の表面に形成すべき画像)に相当するブラックトナー像を中間転写ベルト46に一次転写するとともに、適当なタイミングで中間トナー像をシートS1の表面に二次転写し、定着ユニット5で定着させて1枚目の表面側に1ページ目の画像を形成する。
【0074】
(e) そして、上記のようにして両面に画像が形成された1枚目のシートS1を切換部65および第2排紙経路461aを介して排紙位置として予め選択された標準排紙トレイ11に排紙する。
【0075】
(f) 上記工程(e)と並行して第4ページ目の画像を次のシートS2の裏面に形成した後、上記工程(e)に追随して同シートS2を第2排紙経路461aに搬送する(図6)。すなわち、上記工程(a)と同様にして、4ページ目の画像(2枚目の裏面に形成すべき画像)に相当するブラックトナー像を中間転写ベルト46に一次転写するとともに、ゲートローラ637に次のシートS2を待機させておき、適当なタイミングで中間転写ベルト46上のブラックトナー像をシートS2の裏面に二次転写し、定着ユニット5で定着させて2枚目の裏面側に4ページ目の画像を形成する。そして、このシートS2を先のシートS1の後端部に対してわずかに隙間(ΔD)をあけた状態で第2排紙経路641aに搬送する。
【0076】
なお、その後においては、所望ページまでの画像がすべてシートに形成されるまで、上記工程(c)〜(f)が繰り返される。
【0077】
以上のように、この第1の画像形成シーケンスによれば、連続するシート、例えばシートS1,S2のうち先行するシートS1(この画像形成シーケンスにおける基準シートに相当する)を選択された標準排紙トレイ11に向けて排紙するのに追随して、先行シートS1に連続する後シートS2を標準排紙トレイ11に対応する選択排紙経路641aに向けて搬送するように構成しているので、連続するシートの間隔ΔDを狭めて優れたスループットで画像形成を行うことができる。もちろん、シート同士が摺接することは全くなく、従来例(図18)において問題となっていたシートの汚れも当然に発生していない。
【0078】
なお、1枚目のシートS1については、それに先行するシートが存在しないため、第1および第2排紙経路641b,641aのいずれに搬送し、スイッチバックさせてもよいが、上記第1の画像形成シーケンスのごとく、排紙経路を固定するほうが制御を容易にすることができ、好適である。
【0079】
C−2.第2の画像形成シーケンス
図7は、この発明にかかる画像形成方法の第2の実施形態(第2の画像形成シーケンス)を示す模式図である。また、図8は、図7のタイミングT3におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。これらの図を先の画像形成シーケンスを示す図面(図4)と対比することからも明らかなように、この第2の画像形成シーケンスが先の画像形成シーケンスと相違している点は、シートの排紙経路が第1排紙経路641bとなっている点のみであり、その他については実質的に同一である。すなわち、第2の画像形成シーケンスは、A3シートの両面にモノクロ画像を形成した後、マルチビンユニットに排紙する点でのみ第1の画像形成シーケンスと相違するため、ここでは、第2の画像形成シーケンスの詳しい説明ついては省略する。
【0080】
この第2の画像形成シーケンスにおいても、図8に示すように、連続するシートのうち先行するシートS1の両面に画像を形成し、さらに排紙位置として選択されたマルチビンユニットに向けて選択排紙経路461bを介して排紙するのに追随して、先行シートS1の後端部に対してわずかに隙間(ΔD)をあけた状態で、後シートS2を選択排紙経路641bに搬送するようにしているので、第1の画像形成シーケンスの場合と同様の効果が得られる。すなわち、シート同士が摺接するのを排除し、従来例(図18)において問題となっていたシートの汚れをなくすとともに、連続するシートの間隔ΔDを狭めて優れたスループットで画像形成を行うことができる。
【0081】
なお、1枚目のシートS1については、それに先行するシートが存在しないため、第1の画像形成シーケンスの場合と同様に、第1および第2排紙経路641b,641aのいずれに搬送し、スイッチバックさせてもよいが、上記第1の画像形成シーケンスのごとく、排紙経路を固定するほうが制御を容易にすることができ、好適である。
【0082】
C−3.第3の画像形成シーケンス
この第3の画像形成シーケンスは第1の画像形成シーケンスの変形例であり、A3シートの両面にモノクロ画像を形成した後、標準排紙トレイ11に排紙するものであり、以下、図5、図9〜図12を参照しつつ説明する。
【0083】
図9は、この発明にかかる画像形成方法の第3の実施形態(第3の画像形成シーケンス)を示す模式図である。また、図10および図11は、図8のタイミングT4,T5におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。また、図12は、図11の部分拡大図である。
【0084】
(g) まず、ホストコンピュータから画像信号が制御ユニット7に入力されると、第1の画像形成シーケンスの場合と同様に、工程(a)および(b)を実行する。これによって、2ページ目の画像が形成されたシートS1が、図5に示すように、排紙位置として予め選択された標準排紙トレイ11につながる第2排紙経路641aに搬送される。
【0085】
(h) シートS1が第2排紙経路641aに搬送されると、切換部65の切換フラップ651が図1における反時計方向に回動して、その先端651bが第2の従動ローラ642a側に指向する位置に切り替わる。そして、第1および第2排紙ローラ対643,644の回転方向が切り替わり、シートS1を再給紙部66に反転搬送する。
【0086】
また、このシートS1がゲートローラ637に達するまでの間に、4ページ目の画像(2枚目の裏面に形成すべき画像)を次のシートS2の裏面に形成する。すなわち、この画像に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成するとともに、この中間トナー像形成処理と並行して、次のシートS2をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS2に二次転写し、定着ユニット5で定着させて2枚目の裏面側に4ページ目の画像を形成する。
【0087】
(i) こうして4ページ目の画像が形成されたシートS2は、図10に示すように、選択排紙位置とは異なるもう一方の非選択排紙位置、つまりマルチビンユニットにつながる第1排紙経路641bに搬送される。
【0088】
(j) 上記工程(i)と並行して、1ページ目の画像(1枚目の表面に形成すべき画像)をシートS1の表面に形成する。すなわち、この画像に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成するとともに、第2排紙経路641aから搬出されたシートS1を再給紙部66および給紙部63を介してゲートローラ対637に向けて搬送する。これによって、シートS1の表裏反転が行われるとともに、シートS1がゲートローラ対637まで搬送されて1ページ目の画像の形成準備が完了する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS1に二次転写し、定着ユニット5で定着させて1枚目の表面側に1ページ目の画像を形成する(図10)。
【0089】
(k) こうして両面ともに画像が形成されたシートS1を、図11に示すように、予め排紙先として選択されている標準排紙トレイ11に向けて排紙する。このとき、排紙部64がすでに詳述したように構成されているため、第2排紙経路641a側でのシートS1の標準排紙トレイ11への搬送と同時に、第1排紙経路641b側ではシートS2が再給紙部66に向けて反転搬送される。このように、この画像形成シーケンスによれば、2枚のシートS1,S2の搬送を同時に行うことができ、画像形成にかかる処理時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0090】
(l) 再給紙部66に搬送されたシートS2については、再給紙部66および給紙部63を介してゲートローラ対637に向けて搬送する。これによって、シートS2の表裏反転が行われるとともに、シートS2がゲートローラ対637まで搬送されて待機する。なお、このようにしてシートS2の再給紙を行っている間、画像形成処理を1回分空回りさせている。
【0091】
(m) この1回分の空回り後、3ページ目の画像(2枚目の表面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS2に二次転写し、定着ユニット5で定着させて2枚目の表面側に3ページ目の画像を形成する。
【0092】
(n) そして、上記のようにして両面に画像が形成された2枚目のシートS2を切換部65および第2排紙経路461aを介して排紙位置として予め選択された標準排紙トレイ11に排紙する。
【0093】
(o) 上記工程(n)に追随して第6ページ目の画像を次のシートS3の裏面に形成し、第2排紙経路461aに搬送する。すなわち、上記工程(a)と同様にして、6ページ目の画像(3枚目の裏面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に一次転写するとともに、ゲートローラ637に次のシートS3を待機させておき、適当なタイミングで中間トナー像をシートS3の裏面に二次転写し、定着ユニット5で定着させて3枚目の裏面側に6ページ目の画像を形成する。そして、このシートS3を先のシートS2の後端部に対してわずかに隙間(ΔD)をあけた状態で第2排紙経路641aに搬送する。
【0094】
なお、その後においては、所望ページまでの画像がすべてシートに形成されるまで、上記工程(h)〜(o)が繰り返される。
【0095】
以上のように、この第3の画像形成シーケンスにおいても、第1の画像形成シーケンスと同様の作用効果が得られる。すなわち、この画像形成シーケンスによれば、連続するシート、例えばシートS2,S3のうち先行するシートS2(この画像形成シーケンスにおける基準シートに相当する)を選択された標準排紙トレイ11に向けて排紙するのに追随して、先行シートS2に連続する後シートS3を標準排紙トレイ11に対応する選択排紙経路641aに向けて搬送するように構成しているので、連続するシートの間隔ΔDを狭めて優れたスループットで画像形成を行うことができる。もちろん、シート同士が摺接することは全くなく、従来例(図18)において問題となっていたシートの汚れも当然に発生していない。
【0096】
また、この画像形成シーケンスは、第1および第2の画像シーケンスでは得られない特有の作用効果を有している。すなわち、この画像形成シーケンスによれば、一方主面(この第3の画像形成シーケンスにおける裏面に相当)に画像が形成された基準シート、例えばシートS2を再給紙経路66に搬送すると同時に、基準シートS2の1つ前のシートであり、しかも両主面に画像が形成された前シートS1を選択排紙経路641aを介して標準排紙トレイ11に排紙するように構成している(図12)ので、基準シートS2と前シートS1との搬送を同時に行うことができ、第1および第2の画像シーケンスに比べて単位時間当たりの処理能力、つまりスループットを向上させることができる。
【0097】
なお、1枚目のシートS1については、それに先行するシートが存在しないため、第1および第2排紙経路641b,641aのいずれに搬送してもよい。
【0098】
C−4.第4の画像形成シーケンス
この第4の画像形成シーケンスは、A4シートの両面にモノクロ画像を形成した後、標準排紙トレイに排紙するものであり、以下、図13〜図15を参照しつつ説明する。
【0099】
図13は、この発明にかかる画像形成方法の第4の実施形態(第4の画像形成シーケンス)を示す模式図である。また、図14および図15は、図13のタイミングT6,T7におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【0100】
(p-1) まず、ホストコンピュータから画像信号が制御ユニット7に入力されると、2ページ目の画像(1枚目の裏面に形成すべき画像)の中間トナー像を形成するとともに、A4サイズのシートS1をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS1に二次転写し、定着ユニット5で定着させて1枚目の裏面側に2ページ目の画像を形成する。
【0101】
なお、この実施形態にかかる中間転写ベルト46はA4サイズの中間トナー像を2枚分、同時に転写することができるが、この画像シーケンスでは、必要に応じて中間トナー像の同時形成枚数を切り換えている。
【0102】
(p-2) こうして2ページ目の画像が形成されたシートS1を、排紙位置として予め選択された標準排紙トレイ11につながる第2排紙経路641aに搬送する。
【0103】
(q-1) シートS1が第2排紙経路641aに搬送されると、切換部65の切換フラップ651が図1における反時計方向に回動して、その先端651bが第2の従動ローラ642a側に指向する位置に切り替わる。そして、第1および第2排紙ローラ対643,644の回転方向が切り替わり、シートS1を再給紙部66に反転搬送する。
【0104】
また、これと並行して、4ページ目の画像(2枚目の裏面に形成すべき画像)を次のシートS2の裏面に形成する。すなわち、この画像に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成するとともに、この中間トナー像形成処理と並行して、次のシートS2をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS2に二次転写し、定着ユニット5で定着させて2枚目の裏面側に4ページ目の画像を形成する。
【0105】
(q-2) こうして4ページ目の画像が形成されたシートS2を、排紙位置として予め選択された標準排紙トレイ11とは異なるもう一方のマルチビンユニット(図示省略)につながる第1排紙経路641bに搬送する。
【0106】
また、これと並行して、6ページ目の画像(3枚目の裏面に形成すべき画像)を次のシートS3の裏面に形成する。すなわち、この画像に相当する中間トナー像を、4ページ目の中間トナー像に隣接して中間転写ベルト46に形成するとともに、この中間トナー像形成処理と並行して、次のシートS3をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS3に二次転写し、定着ユニット5で定着させて3枚目の裏面側に6ページ目の画像を形成する。
【0107】
(r-1) こうして6ページ目の画像が形成されたシートS3を、図14に示すように、排紙位置として予め選択された標準排紙トレイ11につながる第2排紙経路641aに搬送する。このとき、排紙部64がすでに詳述したように構成されているため、第2排紙経路641a側でのシートS3の搬送と同時に、第1排紙経路641b側ではシートS2が再給紙部66に向けて反転搬送される。このように、この画像形成シーケンスによれば、第3の画像形成シーケンスの工程(k)と同様に、2枚のシートS2,S3の搬送を同時に行うことができ、画像形成にかかる処理時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0108】
なお、すでに先行して再給紙部66に搬送されているシートS1は、同図に示すように、ゲートローラ対637まで搬送され、待機している。
【0109】
(r-2) 次に、1ページ目の画像(1枚目の表面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS1に二次転写し、定着ユニット5で定着させて1枚目の表面側に1ページ目の画像を形成する。こうして、シートS1の両面への画像形成が完了する。
【0110】
なお、これと並行して、再給紙部66に搬送されているシートS2をゲートローラ対637まで搬送し、待機させる。
【0111】
(s-1) こうして両面に画像が形成されたシートS1を予め選択されている標準排紙トレイ11に向けて排紙する。
【0112】
それと並行して、3ページ目の画像(2枚目の表面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS2に二次転写し、定着ユニット5で定着させて2枚目の表面側に3ページ目の画像を形成する。こうして、シートS2の両面への画像形成が完了する。
【0113】
なお、工程(r-1)で第2排紙経路641aに搬送された3枚目のシートS3については、適当なタイミングで再給紙経路66に向けて反転搬送し、さらにシートS2に続いてゲートローラ対637まで搬送し、待機させる。
【0114】
(s-2) こうして両面に画像が形成されたシートS2を、先行して排紙されているシートS1に追随して標準排紙トレイ11に向けて排紙する。
【0115】
それと並行して、5ページ目の画像(3枚目の表面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS3に二次転写し、定着ユニット5で定着させて3枚目の表面側に5ページ目の画像を形成する。こうして、シートS3の両面への画像形成が完了する。
【0116】
(t-1) こうして両面に画像が形成されたシートS3を、先行して排紙されているシートS2に追随して標準排紙トレイ11に向けて排紙する。
【0117】
それと並行して、8ページ目の画像(4枚目の裏面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成するとともに、この中間トナー像形成処理と並行して、次のシートS4をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS4に二次転写し、定着ユニット5で定着させて4枚目の裏面側に8ページ目の画像を形成する。
【0118】
(t-2) そして、一方主面(裏面)のみに画像が形成されたシートS4を先行するシートS3の後端部に対してわずかに隙間(ΔD)をあけた状態で第2排紙経路641aに搬送する。
【0119】
なお、その後においては、所望ページまでの画像がすべてシートに形成されるまで、上記工程(q-1)〜(t-2)が繰り返される。
【0120】
以上のように、この第4の画像形成シーケンスにおいても、第1ないし第3の画像形成シーケンスと同様の作用効果が得られる。すなわち、この画像形成シーケンスによれば、連続するシート、例えばシートS3,S4のうち先行するシートS3(この画像形成シーケンスにおける基準シートに相当する)を選択された標準排紙トレイ11に向けて排紙するのに追随して、先行シートS3に連続する後シートS4を標準排紙トレイ11に対応する選択排紙経路641aに向けて搬送するように構成しているので、連続するシートの間隔ΔDを狭めて優れたスループットで画像形成を行うことができる。もちろん、シート同士が摺接することは全くなく、従来例(図18)において問題となっていたシートの汚れも当然に発生していない。
【0121】
また、第1および第2の画像シーケンスでは得られない特有の作用効果を有している。すなわち、この画像形成シーケンスによれば、基準シート、例えばシートS3を第2排紙経路641aに搬送する(工程(r-1))のに先立って、もう一方の排紙経路に先行するシートS2(前シートに相当する)を予め搬送しており、基準シートS3の第2排紙経路641aへの搬送と同時に、前シートS2が第1排紙経路641bから再給紙部66に向けて反転搬送される。このように、この画像形成シーケンスによれば、第3の画像形成シーケンスの工程(k)と同様に、2枚のシートS2,S3の搬送を同時に行うことができ、画像形成にかかる処理時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0122】
なお、1枚目のシートS1については、それに先行するシートが存在しないため、第1および第2排紙経路641b,641aのいずれに搬送してもよい。
【0123】
C−5.第5の画像形成シーケンス
この第5の画像形成シーケンスは、A4シートの両面にモノクロ画像を形成した後、マルチビンユニットに排紙するものであり、以下、図14、図16および図17を参照しつつ説明する。
【0124】
図16は、この発明にかかる画像形成方法の第5の実施形態(第5の画像形成シーケンス)を示す模式図である。また、図17は、図16のタイミングT8におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【0125】
(u-1) まず、ホストコンピュータから画像信号が制御ユニット7に入力されると、工程(p-1)と同様にして、2ページ目の画像(1枚目の裏面に形成すべき画像)の中間トナー像をシートS1に二次転写し、定着ユニット5で定着させて1枚目の裏面側に2ページ目の画像を形成する。
【0126】
(u-2) こうして2ページ目の画像が形成されたシートS1を、排紙位置として予め選択されたマルチビンユニット(図示省略)につながる第1排紙経路641bに向けて搬送する。このとき、切換部65の切換フラップ651は図1における反時計方向に回動して、その先端651bが第2の従動ローラ642a側に指向する位置に切り替わっている。
【0127】
(v-1) シートS1が第1排紙経路641bに搬送されると、切換部65の切換フラップ651を図1における時計方向に回動して、その先端651bを第1の従動ローラ642b側に指向する位置に戻す。そして、第1および第2排紙ローラ対643,644の回転方向を切り替えて、シートS1を再給紙部66に反転搬送する。
【0128】
また、これと並行して、4ページ目の画像(2枚目の裏面に形成すべき画像)を次のシートS2の裏面に形成する。すなわち、この画像に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成するとともに、この中間トナー像形成処理と並行して、次のシートS2をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS2に二次転写し、定着ユニット5で定着させて2枚目の裏面側に4ページ目の画像を形成する。
【0129】
(v-2) こうして4ページ目の画像が形成されたシートS2を、すでに空となっていると第1排紙経路641bに向けて搬送する。
【0130】
また、これと並行して、6ページ目の画像(3枚目の裏面に形成すべき画像)を次のシートS3の裏面に形成する。すなわち、この画像に相当する中間トナー像を、4ページ目の中間トナー像に隣接して中間転写ベルト46に形成するとともに、この中間トナー像形成処理と並行して、次のシートS3をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS3に二次転写し、定着ユニット5で定着させて3枚目の裏面側に6ページ目の画像を形成する。
【0131】
(w-1) こうして6ページ目の画像が形成されたシートS3を、図14に示すように、排紙位置として予め選択されたマルチビンユニットとは異なるもう一方の標準排紙トレイ11につながる第2排紙経路641aに搬送する。このとき、排紙部64がすでに詳述したように構成されているため、第2排紙経路641a側でのシートS3の搬送と同時に、第1排紙経路641b側ではシートS2が再給紙部66に向けて反転搬送される。このように、この画像形成シーケンスによれば、第3の画像形成シーケンスの工程(k)や第4の画像形成シーケンスの工程(r-1)と同様に、2枚のシートS2,S3の搬送を同時に行うことができ、画像形成にかかる処理時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0132】
なお、すでに先行して再給紙部66に搬送されているシートS1は、同図に示すように、ゲートローラ対637まで搬送され、待機している。
【0133】
(w-2) 次に、1ページ目の画像(1枚目の表面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS1に二次転写し、定着ユニット5で定着させて1枚目の表面側に1ページ目の画像を形成する。こうして、シートS1の両面への画像形成が完了する。
【0134】
なお、これと並行して、再給紙部66に搬送されているシートS2をゲートローラ対637まで搬送し、待機させる。
【0135】
(x-1) こうして両面に画像が形成されたシートS1を予め選択されている標準排紙トレイ11に向けて排紙する。
【0136】
それと並行して、3ページ目の画像(2枚目の表面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS2に二次転写し、定着ユニット5で定着させて2枚目の表面側に3ページ目の画像を形成する。こうして、シートS2の両面への画像形成が完了する。
【0137】
なお、工程(w-1)で第2排紙経路641aに搬送された3枚目のシートS3については、適当なタイミングで再給紙経路66に向けて反転搬送し、さらにシートS2に続いてゲートローラ対637まで搬送し、待機させる。
【0138】
(x-2) こうして両面に画像が形成されたシートS2を、先行して排紙されているシートS1に追随してマルチビンユニットに向けて排紙する。
【0139】
それと並行して、5ページ目の画像(3枚目の表面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成する。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS3に二次転写し、定着ユニット5で定着させて3枚目の表面側に5ページ目の画像を形成する。こうして、シートS3の両面への画像形成が完了する。
【0140】
(y-1) こうして両面に画像が形成されたシートS3を、先行して排紙されているシートS2に追随して標準排紙トレイ11に向けて排紙する。
【0141】
それと並行して、8ページ目の画像(4枚目の裏面に形成すべき画像)に相当する中間トナー像を中間転写ベルト46に形成するとともに、この中間トナー像形成処理と並行して、次のシートS4をカセット61などからゲートローラ対637まで搬送し、待機させておく。そして、適当なタイミングで中間トナー像をシートS4に二次転写し、定着ユニット5で定着させて4枚目の裏面側に8ページ目の画像を形成する。
【0142】
(y-2) そして、一方主面(裏面)のみに画像が形成されたシートS4を先行するシートS3の後端部に対してわずかに隙間(ΔD)をあけた状態で第1排紙経路641bに搬送する(図17)。
【0143】
なお、その後においては、所望ページまでの画像がすべてシートに形成されるまで、上記工程(v-1)〜(y-2)が繰り返される。
【0144】
以上のように、この第5の画像形成シーケンスにおいても、第1ないし第4の画像形成シーケンスと同様の作用効果が得られる。すなわち、この画像形成シーケンスによれば、連続するシート、例えばシートS3,S4のうち先行するシートS3(この画像形成シーケンスにおける基準シートに相当する)を選択されたマルチビンユニットに向けて排紙するのに追随して、先行シートS3に連続する後シートS4をマルチビンユニットに対応する選択排紙経路641bに向けて搬送するように構成しているので、連続するシートの間隔ΔD(図17)を狭めて優れたスループットで画像形成を行うことができる。もちろん、シート同士が摺接することは全くなく、従来例(図18)において問題となっていたシートの汚れも当然に発生していない。
【0145】
また、第1および第2の画像シーケンスでは得られない特有の作用効果を有している。すなわち、この画像形成シーケンスによれば、基準シート、例えばシートS3を選択された排紙位置(マルチビンユニット)とは異なるもう一方の排紙位置(標準排紙トレイ11)に対応する非選択排紙経路(第2排紙経路641a)に向けて搬送する(工程(w-1))のに先立って、選択排紙位置につながる排紙経路(第1排紙経路641b)に先行するシートS2(前シートに相当する)を予め搬送しており、基準シートS3の第2排紙経路641aへの搬送と同時に、前シートS2が第1排紙経路641bから再給紙部66に向けて反転搬送される。このように、この画像形成シーケンスによれば、第3の画像形成シーケンスの工程(k)や第4の画像形成シーケンスの工程(r-1)と同様に、2枚のシートS2,S3の搬送を同時に行うことができ、画像形成にかかる処理時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0146】
なお、1枚目のシートS1については、それに先行するシートが存在しないため、第1および第2排紙経路641b,641aのいずれに搬送してもよい。
【0147】
以上のように、これらの実施形態によれば、シートを排紙する排紙経路として2つの独立した第1および第2排紙経路641b,641aを設け、シートSの排紙先として選択された排紙位置(標準排紙トレイ11あるいはマルチビンユニット)に応じて、シートSの搬送経路を第1または第2排紙経路641b,641aに選択的に切り換えることが可能となっており、排紙位置の選択状況に応じて最適なシートの搬送シーケンスを組むことでスループットを向上させることができる。
【0148】
また、第3ないし第5の実施形態によれば、先行されて第1排紙経路641bに搬送されているシートを再給紙部66に向けて搬出すると同時に、次のシートを第2排紙経路641aに搬入することができ、スループットをさらに向上させることができる。
【0149】
D.その他
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態にかかる排紙装置では、互いに異なる第1および第2排紙位置(マルチビンユニットおよび標準排紙トレイ11)のそれぞれに対応する第1および第2排紙経路641b,641aを介して画像形成済みのシートを排紙する排紙装置および該排紙装置を備えた画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、互いに異なる3つ以上の排紙位置のうちの一の排紙位置に選択的に排紙する排紙装置および該排紙装置を備えた画像形成装置にも本発明を適用することができる。すなわち、この排紙装置において、n種類(n≧3)の排紙位置のうちシートの排紙先として選択された排紙位置に応じて、シートの排紙経路を互いに独立して設けられたn個の排紙経路から選択的に切り換えることで、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0150】
また、本発明にかかる排紙装置を適用することができる装置は、図1に示した画像形成装置に限定されるものではなく、シートに画像を形成して少なくとも2種類以上の排紙位置に選択的に排紙する必要がある装置全般に適用することができる。例えば、上記実施形態にかかる画像形成装置では、転写ユニット4においてA3サイズで1枚、A4サイズで2枚分のトナー像を形成することができる三層構造の中間転写ベルト46を用いているが、中間転写ベルト46の構成については任意であり、また中間転写ベルトの代わりに中間転写ドラムを用いてもよい。
【0151】
さらに、上記においては、本発明の特徴を説明するために、モノクロ画像をシートSの両面に形成する画像形成シーケンスを実施形態として詳述したが、この発明にかかる画像形成方法はモノクロ両面モードに限定されるものではなく、カラー両面モードにも適用することができる。
【0154】
【発明の効果】
この発明にかかる画像形成方法によれば、シートを排紙する排紙経路として2つの独立した排紙経路、つまり第1および第2排紙経路を設け、シートを選択的に第1または第2排紙経路に搬送しているので、上記したように、画像が形成された2枚のシートを第1および第2排紙経路にそれぞれ搬送したとしても、シート同士の摺接を防止することができる。また、シートの排紙先として選択された排紙位置に応じて、シートの搬送経路を第1または第2排紙経路に選択的に切り換えているので、排紙位置の選択状況に応じた最適な搬送シーケンスでシートを搬送することができ、スループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる排紙装置の一の実施形態を備えた画像形成装置を示す図である。
【図2】図1の切換部を示す拡大斜視図である。
【図3】図1の画像形成装置を制御する制御ユニットの概要構成を示すブロック図である。
【図4】この発明にかかる画像形成方法の第1の実施形態(第1の画像形成シーケンス)を示す模式図である。
【図5】図4のタイミングT1におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図6】図4のタイミングT2におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図7】この発明にかかる画像形成方法の第2の実施形態(第2の画像形成シーケンス)を示す模式図である。
【図8】図7のタイミングT3におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図9】この発明にかかる画像形成方法の第3の実施形態(第3の画像形成シーケンス)を示す模式図である。
【図10】図9のタイミングT4におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図11】図9のタイミングT5におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図12】図11の部分拡大図である。
【図13】この発明にかかる画像形成方法の第4の実施形態(第4の画像形成シーケンス)を示す模式図である。
【図14】図13のタイミングT6におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図15】図13のタイミングT7におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図16】この発明にかかる画像形成方法の第5の実施形態(第5の画像形成シーケンス)を示す模式図である。
【図17】図16のタイミングT8におけるシートの搬送状況を模式的に示す図である。
【図18】従来の排紙装置を示す図である。
【符号の説明】
2…像担持体ユニット
3…露光ユニット
4…転写ユニット
5…定着ユニット
6…給排紙ユニット
7…制御ユニット
11…標準排紙トレイ(第2排紙位置)
63…給紙部
64…排紙部(排紙装置)
65…切換部(排紙装置)
66…再給紙部
71…制御部
630…給紙経路
641a…(第2)排紙経路
641b…(第1)排紙経路
642a…(第3)従動ローラ
642b…(第4)従動ローラ
642c〜644c…駆動ローラ
643,644…排紙ローラ対(搬入出手段)
643a,644a…(第2)従動ローラ
643b,644b…(第1)従動ローラ
645…排紙入口ローラ対(搬入手段)
646…スイッチバック出口ローラ対(搬出手段)
664…再給紙経路
S,S1〜S4…シート

Claims (5)

  1. 画像形成手段によって両主面に画像が形成されたシートを互いに異なる2つの第1および第2排紙位置のいずれか一方に選択的に排紙する画像形成方法であって、
    前記シートの排紙経路として、前記第1排紙位置に向けて搬送する第1排紙経路と、前記第2排紙位置に向けて搬送する第2排紙経路とを設け、
    給紙経路に沿って基準シートを前記画像形成手段に給紙して当該基準シートの一方主面に画像を形成する第1工程と、
    前記第1工程後に、前記基準シートの排紙先に応じて前記第1および第2排紙経路の一方を基準シート用排紙経路とし、前記基準シートを当該基準シート用排紙経路に向けて搬送する第2工程と、
    前記第2工程後に、前記基準シート用排紙経路内で前記基準シートの搬送方向を反転し、再給紙経路を介して前記給紙経路側に搬送することで前記基準シートを表裏反転させる第3工程と、
    表裏反転された前記基準シートを前記給紙経路に沿って前記画像形成手段に給紙して当該基準シートの他方主面に画像を形成する第4工程と、
    前記第4工程後に、前記基準シートを排紙先として選択された排紙位置に対応する選択排紙経路を介して選択排紙位置に排紙する第5工程と
    を備えたことを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記第2工程前に、前記基準シートの1つ前の前シートの一方主面に画像を形成し、前記基準シート用排紙経路とは異なるもう一方の前シート用排紙経路に搬送しておく第6工程をさらに備え、
    前記第2工程において、前記基準シートが前記基準シート用排紙経路に搬入されると同時に、前記前シートを前記前シート用排紙経路から前記再給紙経路に向けて搬出する請求項1記載の画像形成方法。
  3. 前記第3工程において、前記基準シートの再給紙経路への搬送と同時に、前記基準シートの1つ後のシートであり、一方主面に画像が形成された後シートを、前記基準シート用排紙経路とは異なるもう一方の後シート用排紙経路に搬入する請求項1記載の画像形成方法。
  4. 前記第2工程の前記基準シート用排紙経路は、前記選択排紙経路とは異なるもう一方の排紙経路であり、
    前記第3工程において、前記基準シートの再給紙経路への搬送と同時に、前記基準シートの1つ前のシートであり、しかも両主面に画像が形成された前シートを、前記選択排紙経路を介して前記選択排紙位置に排紙する請求項1記載の画像形成方法。
  5. 前記基準シートに続いて画像形成すべき後シートを前記給紙経路に沿って前記画像形成手段に給紙して当該後シートの一方主面に画像を形成し、先に選択排紙位置に向けて排紙される前記基準シートに追随して当該後シートを前記選択排紙経路に向けて搬送する第7工程を、さらに備えた請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成方法。
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