JP3799688B2 - 情報記録担体上の信号記録の判別方法 - Google Patents
情報記録担体上の信号記録の判別方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射率変化を伴う記録が行われる情報記録担体の記録状態の判別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録担体、特に光ディスクや光カードなどの光メモリは一般に、集束させた光線を記録媒体上に走査しながら照射して行う。光ディスクでは光ディスクを回転することによって、光線を記録媒体上に螺旋状に走査し、光カードでは光カードを走査方向に往復運動させることにより、CRTディスプレーのように直線状に走査する。
【0003】
この種の光メモリは、信頼性を確保するために出荷段階において、ユーザに使用される全セクタの検査が実施される。検査方法としては、実際に信号を記録し、読み出した信号の品質を評価するのが一般的である。
【0004】
さらに、最終検査段階で、この全セクタの検査が実施済であることを確認する作業を行う。これは信号が全面に記録されていることを確認するのであるが、この作業を短時間で行うには、実際に、この記録担体を再生装置にセットし、いくつかのセクタをサンプリングして再生し、信号が記録されていることを確認する、という方法が一般的である。しかし、1)光メモリを再生装置へセットする、2)再生装置が再生を行う、3)再生装置から光メモリを取り出す、という操作が必要で、これには多くの時間を要するため、大量生産時には不適である。
【0005】
そこで、反射率の変化によって記録を行う種類の光メモリでは、全面に記録が行われているかどうかを、ある広い領域での反射率を測定することで判定している。
【0006】
以下、従来の方法について図面を参照しながら説明する。
図3は、光メモリにおいて記録が行われる領域についての模式図である。所定の間隔をもって周期的に並ぶトラック11が形成されており、各トラックに沿って情報に対応した記録マーク12が記録される。
【0007】
図5は、記録の有無を判定する装置の模式図である。レーザー1から出射した出射光2が光メモリ3に入射し、その反射光14が受光素子6に入射する。出射光2のビーム径は、トラックの幅の千倍程度とし、十分広範囲の記録領域を照射する。例えば光ディスクの場合はトラックピッチ1.2μm、出射光2の直径は1乃至2mm程度である。記録マーク12の反射率は、それ以外領域の反射率と異なるのであるから、未記録時すなわち記録マーク12が存在しない場合と、記録時すなわち記録マーク12が存在する場合とでは、当然反射光14の光量が異なるので、受光素子6からの信号の大きさを検出することで、記録の有無を非常に高速かつ簡便に判定できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、記録状態と未記録状態との反射率差が大きくない場合、測定された反射光量の値だけでは、これが記録によるものか、あるいはトラックの形状によるものか、記録媒体の製作のばらつきなのかを判断しにくいという課題があった。
【0009】
また、同一媒体内で、記録されるべき領域と記録されない領域の両方で反射率を測定し、その差分で判定する方法も考えられるが、全面検査が行われた後では未記録領域がほとんど存在しないのが普通なので、この方法は適用できないものであった。
【0010】
本発明は上記の課題を解決するもので、全面に信号が記録されていることを判定できる方法および装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、反射率の差異によって情報を記録する情報記録担体に光線を照射し、反射あるいは透過した光のうち、記録信号の断続によって生ずる1次以上の回折光の有無を検出することによって情報記録の有無を判別するように構成したものである。
【0012】
これにより、記録信号の有無が、回折光が存在するかしないかとして判定できるので、記録状態と未記録状態との反射率差が大きくない場合でも、判断が容易であり、トラック形状や記録媒体の製作のばらつきにも左右されない。
【0013】
また、判別の基準値として、記録されない領域の反射率を測定する必要も無いので、未記録領域が存在しない記録担体にも適用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、反射率の差異によって情報を記録する情報記録担体に、情報記録担体に記録される最小情報単位の長さより十分に大きい直径の光線を照射し、反射あるいは透過した光のうち、記録信号の断続によって生ずる1次以上の回折光の有無を検出することによって情報記録の有無を判別する情報記録担体上の信号記録の判別方法であり、これにより、記録状態と未記録状態との反射率差が大きくない場合でも、判断が容易であり、トラック形状や記録媒体の製作のばらつきにも左右されないという作用を有する。
【0015】
本発明の請求項2に記載の発明は、情報記録担体に照射する光線が、一定の間隔を持った2本以上の光線であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録担体上の信号記録の判別方法であり、これにより、記録担体に凹凸としてあらかじめ形成された領域が存在していても、これを情報記録の状態と誤判断することがないという作用を有する。
【0016】
本発明の請求項3に記載の発明は、光線の波長が、記録信号の断続の最小周期の長さの10分の1倍から10倍の間にあることを特徴とする請求項1に記載の情報記録担体上の信号記録の判別方法であり、これにより、回折光の向かう方向が0次反射光ないし0次透過光に対して6度〜84度の範囲内に収まるので、光線検出のための受光素子が配置しやすいという作用を有する。
【0017】
本発明の請求項4に記載の発明は、1本の光線が情報記録担体を照射する領域が、記録信号の断続の最小周期の10倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録担体上の信号記録の判別方法であり、これにより、十分な光量の回折光が得られるという作用を有する。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
図1は、本発明の装置の模式図の一実施の形態である。レーザー1から出射した出射光2が情報記録担体(光メモリ)3に入射すると、垂直に反射する反射光以外に回折光4が発生する。
【0019】
光メモリ上のトラックの形成状態や記録マークの状態は、前述の図3の説明と同じであるが、このような記録がなされている領域に光線を照射すると、トラックの周期性に起因する回折光および記録マークの断続性に起因する回折光が生じる。トラックは一定周期で形成されているため、トラックに起因する回折光は受光板5において入射光位置を中心に対称の照射位置7に点状に照射される。これに対して、記録マークの断続性に起因する回折光については、断続がトラック方向に沿っているため、これによる回折光は、先述のトラックに起因する回折光の放射方向から外れた照射位置8に照射される。しかも、記録マークが固定の周期ではなく、複雑なパターンになっているために、特定方向のみに回折光が向かうことはなく、照射位置8は線状に分布する。この位置のいずれかに受光素子6を設置すればよい。また照射位置8の位置にCCDイメージセンサーのような複数に分割された受光素子や一定の長さを有する受光素子を置くことや、一つの受光素子を照射位置8の近傍を走査させ最も受光光量の多い場所に半自動的に配置することも有効である。
【0020】
図2は、本発明の装置の模式図の一実施の形態である。レーザー1から出射した出射光2は、ビームスプリッタ9とミラー10によって2本の光線に分離され、その両方が光メモリ3に入射する。回折光4も2系統発生し、これを2つの受光素子6で受け止める。この方法は、光メモリ上のトラックの形成状態が図4の場合に適用される。
【0021】
図4は、光メモリにおいて記録が行われる領域についての模式図である。所定の間隔をもって周期的に並ぶトラック11、記録位置などを示す信号を記録したプリピット13が形成されており、各トラックに沿って情報に対応した記録マーク12が記録される。プリピット13は大量の情報を管理するために必要なものであり、このためにトラック11は連続したものではなく、所定の長さに間欠的に区切られる。ここでトラックは入射光の波長λの1/8程度が最も一般的に用いられているが、それ以外の深さのものでも良く、また凹状連続トラックでも凸状の連続トラックでもよい。プリピットは前記連続トラックを断続する形で図4に示すように光メモリのトラックをほぼ一定間隔で配置され、そのトラックの光メモリ上での位置を示す信号を記録して有る。
【0022】
このような構成の場合、記録情報の有無判定のための光線が、このプリピットに照射される場合がありうる。この場合にも、凹凸形状のために回折光が生じるため、記録情報が存在すると見なしてしまって判定を誤ることになる。
【0023】
そこで、光線を2本用意して、少なくとも一方が必ず記録マークの存在すべき領域に照射されるように光線間の距離を設ける。実際、プリピットの形成されている領域は、等間隔に配置されているか、少なくとも所定の値以上の間隔をもって配置されているので、光線間の距離を適切に設定すれば可能であり、ほぼ同じトラック領域で2本の光線を照射し一方が前記照射光位置8に相当する場所に回折光が検出されない場合は、他方の反射光による回折光の照射があったとしてもそれは、前記プリピットによるものであるため、その領域は記録マークがないと判断することができ、より精度を上げることができるものである。
【0024】
本実施の形態で説明した光線の波長は、記録信号の断続の最小周期の長さの10分の1倍から10倍の間に取られていて、このことにより回折光の向かう方向が0次反射光ないし0次透過光に対して6度〜84度の範囲内に収まり、記録マークの仕様によって、光線の波長が一定の場合は、受光素子6の位置を変更し、受光素子をあまり大きく動かせない場合は、入射する光線の光源を変更し波長を変えることによって、記録フォーマットの異なる光学メモリを、同一の検査装置で記録の有無判別ができるものである。
【0025】
また、1本の光線が情報記録担体に照射する領域は、1乃至2mmの直径であり、1000トラック程度を対象に測定するが、検出精度を上げる場合最低でも記録信号の断続の最小周期の10倍以上とし、最小の直径で5μm程度にすれば、比較的狭い領域を、正確に測定できると共に、光線自身の密度がトラック群に対して相対的に上げられるため、十分な光量の回折光が得られるものである。
【0026】
上記した実施の形態では、反射光量の差による記録マークを対象に述べたが、プリピットの説明でも分かるように全面、あるいは部分的に位置信号以外のプリピットを記録した光メモリの部分検査に用いることができるのは自明であり、上記光メモリを回転や往復運動をさせ、全面に渡って検査する装置に応用することは本発明の範囲であることも自明である。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、情報記録担体に記録される最小情報単位の長さより十分に大きい直径の光線を照射し、反射あるいは透過した光のうち、記録信号の断続によって生ずる1次以上の回折光の有無を検出するという簡単な方法により、記録状態と未記録状態との反射率差が大きくない場合でも、トラック形状や記録媒体の製作のばらつきにも左右されることなく記録信号の有無を容易に判定できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の信号記録の有無を判定する方法を示す模式図
【図2】本発明の一実施の形態の信号記録の有無を判定する方法を示す模式図
【図3】情報記録担体におけるトラック構造と記録マークの状態を示す模式図
【図4】情報記録担体におけるプリピット構造、トラック構造と記録マークの状態を示す模式図
【図5】従来の情報記録担体上の信号記録の有無を判定する方法を示す模式図
【符号の説明】
1 レーザー
2 出射光
3 情報記録担体
4 回折光
5 受光板
6 受光素子
7 回折光照射位置
8 回折光照射位置
9 ビームスプリッタ
10 ミラー
11 トラック
12 記録マーク
13 プリピット
14 反射光
Claims (4)
- 反射率の差異によって情報を記録する情報記録担体に、情報記録担体に記録される最小情報単位の長さより十分に大きい直径の光線を照射し、反射あるいは透過した光のうち、記録信号の断続によって生ずる1次以上の回折光の有無を検出することによって情報記録の有無を判別する情報記録担体上の信号記録の判別方法。
- 情報記録担体に照射する光線が、一定の間隔を持った2本以上の光線であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録担体上の信号記録の判別方法。
- 光線の波長が、記録信号の断続の最小周期の長さの10分の1倍から10倍の間にあることを特徴とする請求項1に記載の情報記録担体上の信号記録の判別方法。
- 1本の光線が情報記録担体を照射する領域が、記録信号の断続の最小周期の10倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録担体上の信号記録の判別方法。
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JP28954696A JP3799688B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 情報記録担体上の信号記録の判別方法 |
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JPH10134488A JPH10134488A (ja) | 1998-05-22 |
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1996
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