JP3799655B2 - 自動販売機の冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶入飲料等の商品を販売する自動販売機の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、缶入飲料等の商品を販売する自動販売機の冷却装置としては、本出願人による特願平7−4156(以下、先願1という)が提案されている。この先願1においては、図8に示すような圧縮機101、凝縮器102、電子膨張弁103、ディストリビュータ104、電磁弁105a〜105c、蒸発器106a〜106c、アキュームレータ107等を冷媒配管108により閉回路状に連結して冷凍回路を構成する冷却装置100が示されている。
【0003】
各蒸発器106a〜106cは断熱隔壁で区画された3基の商品収納庫(不図示)内に設けられており、蒸発器106a,106bが設けられた2基の商品収納庫は冷却専用に割り当てられ、蒸発器106cが設けられた1基の商品収納庫は冷却/加熱両用に割り当てられている。また各蒸発器106a〜106cには各蒸発器106a〜106c内の温度TEa〜TEcを検出する温度センサ109a〜109cが設けられており、この温度センサ109a〜109cからの出力信号がコントローラ110に入力される。また、コントローラ110からの制御信号により電磁弁105a〜105cと電子膨張弁103とがその開閉を制御される。冷媒配管108中にはフレオン等の冷媒が封入されており、冷凍回路内を循環している。
【0004】
この冷却装置100では、加熱用に当てられて不使用だった蒸発器106cの運転を再会する場合に、冷媒が他の蒸発器106a,106b側に多く流れて蒸発器106cの冷却が進まない状態が発生する。これを解消するために、コントローラ110は、各蒸発器106a〜106c内の温度TEa〜TEcを温度センサ109a〜109cで検出して、各蒸発器間の温度差△Tijが、所定値△Toよりも大きいか否かを判定する。この判定がYESのときはコントローラ110は一番冷却されている(最低温度の)蒸発器106を決定して、この蒸発器106への冷媒供給を停止するべく、その対応する電磁弁105を所定時間、閉状態にする。そして、所定時間経過後に各蒸発器間の温度差△Tijをチェックして、通常の制御か上記の最低温度の蒸発器106への冷媒供給を停止する制御を行う。
【0005】
また、別の自動販売機の冷却装置としては、本出願人による特願平7−22199(以下、先願2という)が提案されている。この先願2においては、図8の構成において温度センサを蒸発器内ではなく蒸発器が設けられた3基の商品収納庫内に設けて、この商品収納庫内の温度TRを検出する。
【0006】
そして、冷却運転時にコントローラ110は、まず電磁弁105の開いている数をチェックして、電磁弁105が2基以上開いていときは電子膨張弁103の開度を160パルス数分に、開いている電磁弁105が1基以下のときは電子膨張弁103の開度を80パルス数分に制御する。また、全電磁弁105が開いているときには上記商品収納庫内の温度TRをチェックして一番高い庫内温度(最高庫内温度)を検出してROMテーブルを参照し、この値に応じて電子膨張弁103の開度をさらに補正する制御を行っている。
【0007】
さらに、別の自動販売機の冷却装置としては、本出願人による特願平7−22201(以下、先願3という)が提案されている。この先願3においては、図8の圧縮機101吸い込み側の冷媒配管108a〜108dの配管構成を変えることにより配管抵抗や圧損を変化させたり、または各蒸発器106自体の容量を変えて各蒸発器106の冷却能力に差を生じさせている。これにより、容量が異なる複数の商品収納庫を備える自動販売機において、各蒸発器106が全て運転しているときに均一に冷却効果が得られるように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記先願3の技術においては、配管系の配管抵抗や圧損を変えたり蒸発器自体の容量を変えて、容量が異なる、言い換えれば冷却負荷が異なる複数の商品収納庫を均一に冷却できるようにしているが、自動販売機内において使用される配管系の取り回しの変更には限界があり、また配管の径サイズの変更も自由度が低い。すなわち、配管はあまり太くはできず、逆に細くなり過ぎると圧損や冷媒のつまりを生じる。同様に、蒸発器自体の容量を変える方法もコストやサイズ上の限界がある。このため、サイズ変更以外の方法で、冷却負荷が異なる複数の商品収納庫を均一に冷却できる自動販売機が望まれている。
【0009】
この問題を解決するために冷却負荷が異なる複数の商品収納庫を備えた自動販売機に上記先願1の技術を応用した場合、先願1の技術は複数の商品収納庫の容量が異なる場合について考慮していないので、例えば電源投入時において急速冷却した後に最低温度の蒸発器への冷媒供給を停止した場合、運転中の他の蒸発器に冷媒が流れ込み過ぎてしまうことがある。このため、冷媒が流れ込み過ぎた蒸発器においては、冷媒がうまく気化しないために蒸発器の蒸発温度が高くなり、結果として商品収納庫の冷却が進まなくなるという問題点が生じる。
【0010】
これを解消するには、上記先願1の技術に先願2の技術を組み合わせて最低温度の蒸発器への冷媒供給を停止したとき運転中の他の蒸発器に冷媒が流れ込み過ぎないようにすることが考えられる。しかし、先願2は開状態の電磁弁数に応じて電子膨張弁の開度を決定した後、全電磁弁が開状態になったときにさらに電子膨張弁を開くように補正するものなので、電源投入時のように急速冷却したいときには電子膨張弁の補正量が適切ではなく、冷却速度が遅くなってしまうという問題点があった。
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、容量が異なる複数の商品収納庫を備える自動販売機においても、各蒸発器が全て運転しているとき例えば電源投入直後の運転時に、蒸発器の蒸発温度が高くなったり冷却速度が遅くなったりすることなく、効率的かつ均一に冷却効果が得られる自動販売機の冷却装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数の商品収納庫の各々に冷凍回路の一部を構成する蒸発器を配置し、蒸発器に冷媒を送り蒸発器内で冷媒を蒸発させることにより複数の商品収納庫を独立して冷却するように構成された自動販売機の冷却装置において、各蒸発器の入口側冷媒配管に開閉可能に設けられた蒸発器用弁と、蒸発器用弁の上流側に開度調整可能に設けられた電子膨張弁と、各商品収納庫内及びこれに対応する蒸発器内の少なくとも一方の温度を検出する温度センサと、各温度センサの検出温度に基づき各蒸発器用弁の開閉を決定し、この決定した各蒸発器用弁の開閉に応じて電子膨張弁の開度を決定する制御手段とを備え、この制御手段は、各蒸発器用弁が全て開状態のときに、検出温度における最低温度と最高温度の差の絶対値が、所定値以上か否かを判定する判定手段と、判定の結果が前記所定値未満の場合は、最高温度に基づき先に決定した電子膨張弁の開度に第1補正量を加えて補正する第1開度補正手段と、判定の結果が所定値以上の場合は、最低温度に対応する蒸発器用弁を閉じて、最高温度に基づき先に決定した電子膨張弁の開度に第1補正量より小さい第2補正量を加えて補正する第2開度補正手段とを備えている。
【0013】
このように各蒸発器用弁が全て開状態のときに、検出温度の最低温度と最高温度の差の絶対値が所定値以上か否かを判定して、判定の結果が所定値未満の場合は、最高温度に基づき先に決定した電子膨張弁の開度に第1補正量を加えて補正するので、特定の商品収納庫のみが冷却されたりすることがなく全商品収納庫を均一かつ急速に冷却できる。さらに、判定の結果が所定値以上の場合は、最低温度に対応する蒸発器用弁を閉じて最高温度に基づき、先に決定した電子膨張弁の開度に第1補正量より小さい第2補正量を加えて補正するので、残りの蒸発器に冷媒が多く流れ過ぎず、全商品収納庫を均一かつ急速に冷却できる。従って、この自動販売機によれば蒸発器が全て運転しているとき例えば電源投入直後の運転時にも効率的かつ均一に商品を冷却できる。
【0014】
また、上記構成において制御手段は、判定結果が所定値以上の場合には最低温度の蒸発器用弁の閉状態を第1所定時間維持し、第1所定時間経過後に最低温度部位の蒸発器用弁を開くと共に、第2所定時間が経過するまで前記判定手段の判定を実行しないことがより好ましい。
【0015】
このようにすれば、最低温度を示す蒸発器用弁が第1所定時間、確実に閉状態を維持されるので補正冷却が確実に実行される。また、判定が第2所定時間行われないので、判定が頻繁に行われることによる蒸発器用弁のチャタリングを防止できる。
【0016】
さらに、上記構成において複数の蒸発器は3基であり、第2補正量は第1補正量の半分であることがより好ましい。
【0017】
このようにすれば、最低温度と最高温度の差の絶対値があまり大きくないときは3基の蒸発器に冷媒が多量に流れるので各収納庫を急速に冷却でき、また、絶対値差が大きいときは1基の蒸発器の運転を停止して残りの2基の蒸発器に流れる冷媒量を3基のときの半分としたので冷媒が流れ込み過ぎることもなく急速に冷却できる。従って、効率的かつ均一に商品を冷却できる。
【0018】
加えて、上記構成において複数の商品収納庫の容量が各々異なることがより好ましい。
【0019】
このようにすれば、容量の異なる複数の商品収納庫を備えた自動販売機においても、各蒸発器が全て運転しているとき例えば電源投入直後の運転時にも効率的かつ均一に商品を冷却できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る自動販売機の冷却装置について説明する。図1乃至図3に示すように、後述する冷却装置1を内蔵した自動販売機2は、販売機本体3と販売機本体3の前面に開閉自在に取り付けたメインドア4とで構成されている。販売機本体3の内部には、前面に断熱ドア5を有する商品収納庫6が広く設けられており、商品収納庫6は2枚の断熱隔壁7,7により、3部屋6a〜6cに仕切られている。
【0021】
この場合、左側(または右側)の部屋6aは冷却および加温兼用として使用され、他の2つの部屋6b,6cは冷却専用として使用される。左側の部屋6aおよび右側の部屋6cには、2列かつ4連、計8基の商品コラム8が収容され、中央の部屋6bには、1列かつ4連、計4基の商品コラム8が収容されている。この場合、各商品コラム8は、サーペンタイン形式の商品コラム8として上側から投入された商品Sを下側から払い出す(販売する)ようになっている。
【0022】
商品収納庫6の各部屋6a〜6cには、下部に位置して前下がりの商品シュート9がそれぞれ配設されている。図2に示すように、各商品シュート9の下側空間には、本発明の冷却装置1の一部を構成する冷媒配管10と、冷媒配管10が接続された蒸発器(エバポレータ)11と、庫内のエアーを循環させる庫内循環ファン12とが設けられている。蒸発器11は、図3に示すように各部屋6a〜6c毎にそれぞれ設けられ、その商品収容量に応じて異なる冷却能力の蒸発器11a〜11cで構成されている。本実施例では、蒸発器11aと蒸発器11bの冷却能力が等しく、この2基に比べて蒸発器11cが低い冷却能力のものとなっている。
【0023】
また、商品収納庫5の下側、すなわち販売機本体2の下部には、冷却装置1の一部を構成する上記冷媒配管10が接続された凝縮機(コンデンサ)13、排気ファン14、圧縮機(コンプレッサ)15、マフラー16などが設けられている。なお、図示しないが、冷温兼用の部屋5aには、商品を加温するための熱源となるヒータ(熱交換部)が組み込まれている。
【0024】
上記冷却装置1の構成について図4を参照しながら説明すると、冷却装置1は、圧縮機15、凝縮器13、電子膨張弁17、ディストリビュータ18、電磁弁(蒸発器用弁)19a〜19c、蒸発器11a〜11cおよびアキュームレータ20を冷媒配管10で直列に閉回路状に接続することにより、冷凍回路を構成している。この冷媒配管10の中には、フレオン等の冷媒が封入されており、冷凍回路内を循環している。
【0025】
上記の冷凍回路においては、圧縮機15で圧縮され高温高圧になった冷媒は凝縮器13に送られ、前述した排気ファン14で冷却される。この冷却により凝縮化され液化された冷媒は、電子膨張弁17に送られる。電子膨張弁17は、後述するコントローラ22からの入力パルス数に比例して開度θが変化する比例弁であり、入力パルス数がゼロのときは全閉となるよう構成されている。
【0026】
次に、電子膨張弁17を通過した冷媒は、ディストリビュータ18で3方向に分岐されて電磁弁19a〜19cを通過する。この電磁弁19は、コントローラ22からの入力に応じて全閉、全開のいずれかの状態を取り、入力がオフのときは全閉となる常閉弁として構成されている。電磁弁19を通過した冷媒は蒸発器11a〜11cに到達して気化する。この蒸発器11a〜11cにおける冷媒気化時の蒸発潜熱により、前述した商品収納庫6の各部屋6a〜6cが冷却される。
【0027】
一方、蒸発器11a〜11cには、蒸発器の内部温度TEを検出する温度センサ21a〜21cが設けられている。この温度センサ21は、例えばサーミスタ等からなるセンサであり、その出力はコントローラ(制御手段、判定手段、第1開度補正手段、第2開度補正手段)22へ入力される。コントローラ22は、図示しないCPU、RAM、ROM等からなるマイクロコンピュータで構成されており、後述するように温度センサ21から入力される検出温度に応じて、電磁弁19a〜19cの開閉や、電子膨張弁17の開度θをROM内の開度決定テーブル(表1、表2)を参照して制御する。
【0028】
さらに、蒸発器11a〜11cを通過した冷媒は、アキュームレータ20で合流して圧縮機15に送られる。この後、運転時には上述したように冷凍回路内を再度循環して商品収納庫5の冷却が実施される。
【0029】
以上のような構成された冷却装置1の動作について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。まず、ステップS1でコントローラ22は、温度センサ21の検出温度TEのうち少なくとも1つが所定温度TE0(例えば6〜7℃)以上か否かを判定する。
【0030】
この判定結果が「NO」のとき、すなわち蒸発器11a〜11c内の温度TEが全て所定温度T0未満のときは、運転を停止する(ステップS10)。一方、この判定結果が「YES」のときは、ステップS2で所定温度T0以上の蒸発器11に対応する電磁弁19のみを開き、その他の電磁弁19は閉じたままにして電磁弁19の開閉状態を決定する。そして、コントローラ22は、予めROM(不図示)に記憶されている下記の表1に示す「電子膨張弁の開度θ」決定テーブルを参照して、決定された電磁弁19の開閉状態に基づき、電子膨張弁17の開度θを決定する。
【0031】
【表1】
【0032】
この「電子膨張弁の開度θ」決定テーブルによれば、電磁弁19が2基以上開いているとき、電子膨張弁17の開度θは、θ=160(パルス分)の開度に決定され、電磁弁19が1基しか開いていないときはθ=80(パルス分)に決定されることが判る。
【0033】
上記「電子膨張弁の開度θ」決定テーブルにより、電子膨張弁17の開度θを決定したら、次にステップS3で全電磁弁19が開いているか否かを判定する。この判定結果が「NO」のとき、すなわち1基か2基の電磁弁19が開いている場合は、ステップS8に進み、上記ステップS2で決定した開度θで電子膨張弁17を開いて、冷凍回路を運転する(ステップS9)。
【0034】
一方、ステップS3の判定結果が「YES」のとき、すなわち全電磁弁19が開いているときには、ステップS4で、温度センサ21が検出した温度のうちで、一番高い温度(最高温度)が所定温度TE1(例えば、11℃)以下か否かを判定する。この判定結果が「YES」のとき、すなわち検出最高温度が所定温度TE1以下の場合は、ステップS8に進み、上記ステップS2で決定した開度θで電子膨張弁17を開いて冷凍回路を運転する(ステップS9)。これは、蒸発器11が十分に冷えているので、後述するステップS7またはステップS13の電子膨張弁17の開度補正を行う必要がないからである。
【0035】
また、ステップS4の判定結果が「NO」のとき、すなわち検出した最高温度が所定温度TE1より大きい場合は、ステップS5で、後述するステップS17の最低温度弁閉運転の終了後に、最低温度弁が開かれてから第2所定時間t2(例えば10分間)が経過したか否かを判定する。
【0036】
ステップS5の判定結果が「NO」のとき、すなわち最低温度弁が開かれてから第2所定時間t2を経過していないときは、次のステップ6の判定をしないで、ステップS8以下に進む。これは、次のステップS6の判定が頻繁に行われた場合には、最低温度の電磁弁19が頻繁に開閉される、いわゆるチャタリングを起こすおそれがあり、これを防止するためである。
【0037】
ステップS5の判定結果が「YES」のときは、ステップS6で温度センサ21により検出された、蒸発器11a〜11c内の温度TEa〜TEcの差の絶対値△TEを、|TEa−TEb|、|TEa−TEc|、|TEb−TEc|の計3通り演算する。そして、これらの差の絶対値△TEにおける最大値のもの、すなわち最高温度と最低温度の差の絶対値△TEが所定値△TEP以上か否かを判定する。この判定結果が「NO」のとき、すなわち演算された温度TEa〜TEcの差の絶対値△TEが、全て所定値△TEP未満(△TE<△TEP)のときは、ステップS7で蒸発器内の温度TEa〜TEcのうちで最高温度のものに基づき、下記の表2に示す「第1補正開度θ1、第2補正開度θ2」決定テーブルを参照して、第1補正開度(第1補正量)θ1を決定して、これを先にステップS2で決定した開度θに加算して最終的な電子膨張弁17の開度θfとする。
【0038】
【表2】
【0039】
例えば、現在の蒸発器内温度TEの最高温度が16℃の場合、最終的な電子膨張弁17の開度θfは、θf=θ+θ1=160+120=280(パルス分)となる。この電子膨張弁17の開度θfで運転する(ステップS8,S9)ことにより、蒸発器内の温度TEの差の絶対値△TEが全て所定値△TEP未満のときは、大きい電子膨張弁17の開度θfで運転されるので、蒸発器11a〜11cが急速に冷却される。
【0040】
一方、ステップS6の判定結果が「YES」のとき、すなわち演算された温度TEa〜TEcの差の絶対値△TEにおける最大値のもの、すなわち最高温度と最低温度の差の絶対値△TEが、所定値△TEP以上(△TE≧△TEP)のときは、ステップS11〜ステップS17の最低温度弁閉運転を実施する。
【0041】
まず、ステップS11で検出温度TEから最低温度の蒸発器11を決定して、対応する電磁弁(以下、最低温度弁という)19を閉じる。次に、検出温度TEから最高温度を決定する(ステップS12)。これに基づき、上記表2の「第1補正開度θ1、第2補正開度θ2」決定テーブルを参照して、第2補正開度(第2補正量)θ2を決定する。そして、先にステップS2で決定した開度θに、この第2補正開度θ2を加算して最終的な電子膨張弁17の開度θfとする(ステップS13)。
【0042】
例えば、現在の蒸発器内温度TEの最高温度が16℃の場合、最終的な電子膨張弁17の開度θfは、θf=θ+θ2=160+60=(220パルス分)となる。これは、前述したステップS7の第1補正開度θ1を加算したものよりも小さい。しかも、開いている電磁弁19が2基であるので、蒸発器11に流れる冷媒量は、第1補正開度θ1を加算した開度θfのときの1.5倍となり、商品収納庫6が速く冷却される。
【0043】
この電子膨張弁17の開度θfで、最低温度弁を閉じたまま、第1所定時間t1(例えば5分間)が経過するまで冷却装置を運転する(ステップS15、S16)。第1所定時間t1経過後は最低温度弁を開き(ステップS17)、ステップS1以降の運転に戻る。ただし、前述したように第2所定時間t2が経過するまでは、ステップS6の判定を行わないので、この最低温度弁閉運転には入らない。
【0044】
以上詳述したように、本実施例の自動販売機の冷却装置においては、検出された蒸発器内温度TEa〜TEcにおける最高温度と最低温度の差の絶対値が所定値未満(△TE<△TEP)のときは、大きい第1補正開度θ1を加算した最終開度θfで冷却運転するようにしたので、均一かつ急速に各蒸発器が冷却される。また、絶対値が所定値以上(△TE≧△TEP)ときは、最低温度弁を閉じて、第1補正開度θ1より小さい第2補正開度θ2を加算した最終開度θfで冷却運転するようにしたので、残りの2基の蒸発器に過剰に冷媒が流れることがなく、効率的かつ均一に各蒸発器が冷却される。
【0045】
なお、上記実施例においては、商品収納庫6の3部屋6a〜6cにそれぞれ、商品コラム8が2列−1列−2列と配置されていたが、これに限らず図6、図7に示すように、商品収納庫6の3部屋6a〜6cに商品コラム8が3列−1列−2列と配置されたものにも適用可能である。この場合、両図に示すように蒸発器11a〜11cは、3部屋6a〜6c内の商品コラム8の数に応じて、異なる冷却能力(例えばその冷却能力比が、11a:11b:11c=3:1:2)を備えていることがより好ましい。また、商品収納庫の数も3基に限らず、もっと数の多いものでも良いし、各商品収納庫の容量が同一の自動販売機にも適用可能である。
【0046】
なお、上記実施例においては、温度センサ21が蒸発器11内の温度を検出する構成としたが、温度センサ21を商品収納庫6内に設け、商品収納庫6内の温度を検出して、この検出温度に基づきコントローラ22が上記制御を行うようにしても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の自動販売機の冷却装置においては、検出された最低温度と最高温度の差の絶対値が所定値未満と判定されたときは、第1補正量を加算した電子膨張弁の開度で蒸発器に冷媒を送るようにしたので、均一かつ急速に各商品収納庫が冷却される。また、絶対値が所定値以上と判定されたときは、最低温度弁を閉じて、第1補正量より小さい第2補正量を加算した電子膨張弁の開度で蒸発器に冷媒を送るようにしたので、残りの蒸発器に過剰に冷媒が流れることがなく、効率的かつ均一に各商品収納庫が冷却される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る自動販売機の冷却装置を搭載した自動販売機の開扉状態の正面図である。
【図2】第1実施例に係る冷却装置を搭載した自動販売機の縦断面図である。
【図3】第1実施例に係る冷却装置を搭載した自動販売機の横断面図である。
【図4】第1実施例に係る冷却装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施例に係る冷却装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第2実施例に係る冷却装置を搭載した自動販売機の縦断面図である。
【図7】第2実施例に係る冷却装置を搭載した自動販売機の横断面図である。
【図8】従来の自動販売機の冷却装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 冷却装置
2 自動販売機
6 商品収納庫
11 蒸発器
17 電子膨張弁
19 蒸発器用弁(電磁弁)
21 温度センサ
22 制御手段、判定手段、第1開度補正手段、第2開度補正手段
(コントローラ)
θ 電子膨張弁の開度
θ1 第1補正量(第1補正開度)
θ2 第2補正量(第2補正開度)
Claims (4)
- 複数の商品収納庫の各々に冷凍回路の一部を構成する蒸発器を配置し、前記蒸発器に冷媒を送り前記蒸発器内で前記冷媒を蒸発させることにより前記複数の商品収納庫を独立して冷却するように構成された自動販売機の冷却装置において、
前記各蒸発器の入口側冷媒配管に開閉可能に設けられた蒸発器用弁と、
前記蒸発器用弁の上流側に開度調整可能に設けられた電子膨張弁と、
前記各商品収納庫内及びこれに対応する前記蒸発器内の少なくとも一方の温度を検出する温度センサと、
当該各温度センサの検出温度に基づき前記各蒸発器用弁の開閉を決定し、当該決定した前記各蒸発器用弁の開閉に応じて前記電子膨張弁の開度を決定する制御手段とを備え、
当該制御手段は、前記蒸発器用弁が全て開状態のときに、前記検出温度における最低温度と最高温度の差の絶対値が所定値以上か否かを判定する判定手段と、
前記判定の結果が前記所定値未満の場合は、前記最高温度に基づき先に決定した前記電子膨張弁の開度に第1補正量を加えて補正する第1開度補正手段と、
前記判定の結果が前記所定値以上の場合は、前記最低温度に対応する前記蒸発器用弁を閉じて、前記最高温度に基づき先に決定した前記電子膨張弁の開度に前記第1補正量より小さい第2補正量を加えて補正する第2開度補正手段とを備えたことを特徴とする自動販売機の冷却装置。 - 前記制御手段は、前記判定結果が前記所定値以上の場合には前記最低温度部位の前記蒸発器用弁の閉状態を第1所定時間維持し、当該第1所定時間経過後に前記最低温度部位の前記蒸発器用弁を開くと共に、第2所定時間が経過するまで前記判定手段の判定を実行しないことを特徴とする請求項1記載の自動販売機の冷却装置。
- 前記複数の蒸発器は3基であり、前記第2補正量は第1補正量の半分であることを特徴とする請求項1または2記載の自動販売機の冷却装置。
- 前記複数の商品収納庫の容量が各々異なることを特徴とする請求項1、2または3記載の自動販売機の冷却装置。
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