JP3797530B2 - 感熱性平版印刷版用原板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像不要で耐刷性に優れたオフセット印刷用のダイレクト感熱性平版印刷版用原板に関する。より詳しくは、ディジタル信号に基づいた走査露光による画像記録が可能であり、画像記録したものは従来のような液体による現像工程を経ることなしに、そのまま印刷機に装着し印刷することが可能な平版印刷版用原板に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、平版印刷版は、印刷過程でインクを受容する親油性の画像部と湿し水を受容する親水性の非画像部とからなる。このような平版印刷版としては、従来から、親水性支持体上に親油性の感光性樹脂層を設けたPS版が広く用いられている。その製版方法として、通常は、リスフイルムなどの原画を通して露光を行った後、非画像部を現像液によって溶解除去する方法であり、この方法により所望の印刷版を得ている。
【0003】
従来のPS版に於ける製版工程は、露光の後、非画像部を溶解除去する操作が必要であり、このような付加的な湿式の処理を不要化又は簡易化することが、従来技術に対して改善が望まれてきた一つの課題である。特に近年は、地球環境への配慮から湿式処理に伴って排出される廃液の処分が産業界全体の大きな関心事となっているので、この面での改善の要請は一層強くなっている。
【0004】
この要望に応じた簡易な製版方法の一つとして、印刷版用原板の非画像部の除去を通常の印刷過程の中で行えるような画像記録層を用い、露光後、印刷機上で現像し、最終的な印刷版を得る方法が提案されている。このような方法による平版印刷版の製版方式は機上現像方式と呼ばれる。具体的方法としては、例えば、湿し水やインク溶剤に可溶な画像記録層の使用、印刷機中の圧胴やブランケット胴との接触による力学的除去を行う方法等が挙げられる。しかしながら、従来の紫外線や可視光を利用した画像記録方式の機上現像法は、露光後も、画像記録層が定着されないため、例えば、印刷機に装着するまでの間、原板を完全に遮光状態又は恒温条件で保存する、といった手間のかかる方法をとる必要があった。
【0005】
一方、近年のこの分野のもう一つの動向としては、画像情報をコンピュータを用いて電子的に処理、蓄積、出力する、ディジタル化技術が広く普及してきており、このような、ディジタル化技術に対応した、新しい画像出力方式が種々実用されるようになってきている。これに伴い、レーザ光のような高収斂性の輻射線にディジタル化された画像情報を担持してこの光で原板を走査露光し、リスフィルムを介することなく、直接印刷版を製造するコンピュータ・トゥ・プレート技術が注目されている。それに伴ってこの目的に適応した印刷版用原板を得ることが重要な技術課題となっている。
したがって、製版作業の簡素化、乾式化、無処理化は、上記した環境面と、ディジタル化への適合化の両面から、従来にも増して、強く望まれるようになっている。
【0006】
デジタル化技術に組み込みやすい走査露光による印刷版の製造方法として、最近、半導体レーザ、YAGレーザ等の固体レーザで高出力のものが安価に入手できるようになってきたことから、特に、これらのレーザを画像記録手段として用いる製版方法が有望視されるようになっている。従来方式の製版方法では、感光性原板に低〜中照度の像様露光を与えて光化学反応による原板面の像様の物性変化によって画像記録を行っているが、高出力レーザを用いた高パワー密度の露光を用いる方法では、露光領域に瞬間的な露光時間の間に大量の光エネルギーが集中照射して、光エネルギーを効率的に熱エネルギーに変換し、その熱により化学変化、相変化、形態や構造の変化などの熱変化を起こさせ、その変化を画像記録に利用する。つまり、画像情報はレーザー光などの光エネルギーによって入力されるが、画像記録は熱エネルギーによる反応によって記録される。通常、このような高パワー密度露光による発熱を利用した記録方式はヒートモード記録と呼び、光エネルギーを熱エネルギーに変えることを光熱変換と呼んでいる。
【0007】
ヒートモード記録手段を用いる製版方法の大きな長所は、室内照明のような通常の照度レベルの光では感光せず、また高照度露光によって記録された画像は定着が必須ではないことにある。つまり、画像記録にヒートモード感材を利用すると、露光前には、室内光に対して安全であり、露光後にも画像の定着は必須ではない。従って、例えば、ヒートモード露光により不溶化若しくは可溶化する画像記録層を用い、露光した画像記録層を像様に除去して印刷版とする製版工程を機上現像方式で行えば、現像(非画像部の除去)は、画像露光後ある時間、たとえ室内の環境光に暴露されても、画像が影響を受けないような印刷システムが可能となる。
従ってヒートモード記録を利用すれば、機上現像方式に望ましい平版印刷版用原板を得ることも可能となると期待される。
【0008】
ヒートモード記録に基づく平版印刷版の好ましい製造法の一つとして、親水性の基板上に疎水性の画像記録層を設け、画像状にヒートモード露光し、疎水性層の溶解性・分散性を変化させ、必要に応じ、湿式現像により非画像部を除去する方法が提案されている。
このような原板の例として、例えば、特公昭46−27919号には、親水性支持体上に、熱により溶解性が向上するいわゆるポジ作用を示す記録層、具体的には糖類やメラミンホルムアルデヒド樹脂等の特定の組成を有する記録層を設けた原板をヒートモード記録することによって、印刷版を得る方法が開示されている。
【0009】
しかしながら、開示された記録層はいずれも感熱性が十分でないため、ヒートモード走査露光に対しては、感度が不十分であった。また、露光前後の疎水性/親水性のディスクリミネーション、即ち、溶解性の変化が小さいことも、実用上問題であった。ディスクリミネーションが乏しければ、機上現像方式の製版を行うことは実質的に困難である。
【0010】
また、WO98/40212号公報には、遷移金属酸化物コロイドからなる親水層が、光熱変換剤を含有するインキ受容性層を塗布した基板上に設けられた、現像することなしに製版することが可能な平版印刷原板が開示されている。これは、露光部において光熱変換剤により発生した熱により、遷移金属酸化物コロイドからなる親水層がアブレーション(飛散)して除去されるものである。しかし、基板側に光熱変換剤が存在しているので、吸収光から変換した熱が基板側に発散し、その為コロイドからなる親水層のアブレーションに有効に利用することが出来ず、低感であるという欠点を有していた。その他特開昭55−105560号公報やWO94/18005号公報には、前記と同様にアブレーションする親水層が、親油性の光熱変換層が塗布された基板上に設けられた平版印刷原板が開示されている。いずれも上記と同様な理由で低感であった。
【0011】
WO99/19143号公報やWO99/19144公報には上記のアブレーションする感熱性平版印刷用原板の低感であるという欠点を改良する目的で、上層のコロイドからなる親水層に光熱変換剤が添加された平版印刷原板が開示されている。感度は確かに高感になったが、光熱変換剤が親水層に添加されたため、親水層の膜質が低下し耐刷力が低下したり、場合によっては親水層の親水性が損われ、印刷途中で非画像部がインキで汚染される等の問題が新たに発生した。
【0012】
更に、従来の感熱性平版印刷用原板では、親水層のアブレーション(飛散)によって、レーザー露光装置や光源が汚染されるため、これらの装置にアブレーションカス捕捉装置を設ける必要があり、さらに捕捉装置を設けても汚染を十分に取り除くことは困難であった。
【0013】
ヒートモードの画像記録を利用する製版・印刷方法は、版下からフィルムを介することなく直接に刷版を作ることができ、したがって機上で製版することも可能であり、現像操作を省くこともできるなどの利点を持ちながら、上記したような欠点を有している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のレーザー露光を用いるヒートモードの製版方法の欠点を解決することであり、すなわち、短時間での走査露光が可能で、その上現像処理を行うことなく直接に印刷機に装着して印刷することが可能であり、耐刷性にすぐれ、印刷での汚れもない感熱性平版印刷版用原板を提供することにある。
本発明の他の目的は、レーザー露光時、感熱層のアブレーション(飛散)が抑えられ、露光装置や光源の汚染が少ない感熱性平版印刷版用原板を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題に対して親水層の上に水溶性のオーバーコート層を設けることで、感度、耐刷力、印刷適性、さらに機上現像性を損なうことなしに、親水層のアブレーションによる飛散を抑制できることを見出した。さらに、親水層の上の最表面層に光熱変換剤を含む水溶性のオーバーコートを設けることで、耐刷力や印刷適性を損うことなしに高感度が維持でき、かつ親水層のアブレーション(飛散)を抑えること発見し、この発見に基づいて発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
【0016】
1.インキ受容性表面を有するか又はインキ受容層が塗布されている基板上に、加熱部が印刷時湿し水又はインキによって容易に除去される三次元架橋した親水層、及び光熱変換剤を水溶性オーバーコート層の全固形分中の2〜50重量%の量で含有する水溶性オーバーコート層を順次設けた感熱性平版印刷版用原板。
【0017】
2.架橋した親水層がベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイドからなることを特徴とする前記1記載の感熱性平版印刷版用原板。
3.架橋した親水層がベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイドと親水性樹脂からなることを特徴とする前記1記載の感熱性平版印刷版用原板。
【0018】
4.架橋した親水層がベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイドと、該コロイドの架橋剤からなることを特徴とする上記1記載の感熱性平版印刷版用原板。
5.架橋した親水層がベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイド、親水性樹脂及び該コロイドの架橋剤からなることを特徴とする前記1記載の感熱性平版印刷版用原板。
【0019】
本発明では、レーザー露光によって、オーバーコート層中の光熱変換剤の発熱によって、その下に存在する三次元架橋した親水層が、その上層に存在するオーバーコート層によってアブレーション(飛散)までは起こらないが、その後の浸し水又はインキによって容易に除去される状態となり、更に下層のインキ受容層から剥離することによって画像部が形成される。この機構の詳細については定かではないが、本発明では、上記の如き現象を、親水層が「アブレーション的」に除去又は剥離されると称する。実際には親水層は上層のオーバーコート層によってアブレーション(飛散)は抑えられ、見た目には、下層のインキ受容層との接着の低下によって印刷時画像形成されるように観察される。
【0020】
本発明では、アブレーション的にインキ受容層から剥離された親水層は、印刷時、湿し水あるいはインキによって除去される。当然その前に、上層のオーバーコート層は湿し水によって除去されるが、この除去時にアブレーション的に剥離した状態にある親水層が同時に除去されてもよい。親水層が除去されることによって下層のインキ受容層が現れ、画像部になる。未露光部は親水性を保持したまま水を受付けインキを反撥する。この様にして印刷機上で現像されると同時に印刷が可能になる。従来の平版印刷版のような現像液による湿式処理を必要としない。すなわち無処理で平版印刷版が作成される。
【0021】
また、露光後印刷機に取付けるまでの間、印刷版は空気中に長時間放置されたり、インキの付着した手で取り扱われ、版上に親油性の物質が付着したりするが、本明のごとく上層に水溶性のオーバーコート層を設けることによって非画像部となる親水層への親油性物質の付着が防止され、印刷時の汚れを防止する。
更にオーバーコート層に光熱変換剤を添加することで、発生した熱を直接下層の親水層に伝達が可能で、親水層に添加した場合とほぼ同等の効率で発熱した熱を利用でき、感度の低下はほとんど見られない。この様に感度を維持したまま、親水層のアブレーションも抑えることが可能である。アブレーションを抑えることによって、レーザー露光装置や光源の汚染がなくなり、装置に特別なアブレーションカスを集塵する装置を取付ける必要がなくなる。
この様に、オーバーコート層を設けることで無処理ダイレクト刷版が抱える基本的な問題も同時に解決される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0023】
本発明に使用される水溶性オーバーコート層は印刷時容易に除去できるものであり、水溶性の有機又は無機の高分子化合物から選ばれた樹脂と光熱変換を含有する。ここで用いる水溶性の有機又は無機の樹脂としては、塗布乾燥によってできた被膜がフィルム形成能を有するもので、具体的には、ポリビニル酢酸(但し加水分解率65%以上のもの)、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリアクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリメタクリル酸及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリメタクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリアクリルアミドおよびその共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルピロリドン及びその共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルローズ、メチルセルローズ等)及びその変性体、ホワイトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテル化デキストリン等を挙げることができる。また、目的に応じて、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもできる。
【0024】
上記の水溶性樹脂と共に用いられる光熱変換剤は700nm以上の光を吸収する物質であればよく、種々の顔料や染料を用いる事ができる。顔料としては、市販の顔料およびカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
【0025】
顔料の種類としては、黒色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
【0026】
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方法には親水性樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シリカゾル、アルミナゾル、シランカップリング剤やエポキシ化合物、イソシアネート化合物等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。これらの顔料中、赤外光又は近赤外光を吸収するものが、赤外光又は近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。
【0027】
そのような赤外光又は近赤外光を吸収する顔料としてはカーボンブラック、親水性樹脂でコートされたカーボンブラックやシリカゾルで変性されたカーボンブラックが好適に用いられる。これらの中でも特に水溶性の樹脂と分散しやすく、かつ親水性を損わないものとして、親水性樹脂やシリカゾルで表面がコートされたカーボンブラックが有用である。
【0028】
顔料の粒径は0.01μm〜1μmの範囲にあることが好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲にあることが更に好ましい。顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
【0029】
染料としては、市販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。これらの染料中、赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。
【0030】
赤外光又は近赤外光を吸収する染料としては例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム染料、英国特許434,875号記載のシアニン染料や米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている染料を挙げることができる。
【0031】
【化1】
Figure 0003797530
【0032】
[式中、R1 、R2 、R3、R4、R5及びR6は置換又は未置換のアルキル基;Z1及びZ2は置換もしくは未置換のフェニル基又はナフタレン基;Lは置換又は未置換のメチン基で、該置換基は、炭素数8以下のアルキル基、ハロゲン原子又はアミノ基であるか、該メチン基がその2つのメチン炭素上の置換基が相互に結合して形成された置換基を有していても良いシクロヘキセン環またはシクロペンテン環を含むものであってもよく、該置換基は炭素数6以下のアルキル基またはハロゲン原子;Xはアニオン基;nは1又は2;そしてR1 、R2 、R3、R4、R5、R6、Z1及びZ2の少なくとも一つは酸性基又は酸性基のアルカリ金属塩基又はアミン塩基を有する置換基を示す。
【0033】
【化2】
Figure 0003797530
【0034】
[式中、R11は置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基又は置換もしくは未置換のヘテロ環基;R12及びR15は水素原子又は水素原子の代りに置換できる基:R13及びR14は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルコキシ基又は置換もしくは未置換のアルキル基、但しR13及びR14は同時に水素原子ではない:R16及びR17は置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、アシル基又はスルホニル基、又はR16とR17で非金属5員環もしくは6員環を形成を示す。]
【0035】
また、染料として米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン染料、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物、エポリン社製Epolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等は特に好ましく用いられる。
これらの染料中、特に好ましいものは上記の式(I)の水溶性のシアニン染料である。
下記に具体的な化合物を列記する。
【0036】
【化3】
Figure 0003797530
【0037】
【化4】
Figure 0003797530
【0038】
【化5】
Figure 0003797530
【0039】
【化6】
Figure 0003797530
【0040】
【化7】
Figure 0003797530
【0041】
【化8】
Figure 0003797530
【0042】
顔料又は染料は、オーバーコート層の全固形分中の1〜70重量%、好ましくは2〜50重量%、染料の場合、特に好ましくは2〜30重量%、顔料の場合、特に好ましくは20〜50重量%の割合である。顔料又は染料の添加量が上記範囲より少なすぎると感度が低くなり、また上記範囲より多すぎると層の均一性が失われ、層の耐久性が悪くなる。
【0043】
その他、オーバーコート層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の場合には主に非イオン系界面活性剤が添加される。この様な非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等を挙げることが出来る。
上記非イオン界面活性剤のオーバーコート層の全固形物中に占める割合は、0.05〜5重量%が好ましく、より好ましくは1〜3重量%である。
【0044】
本発明に用いるオーバーコート層の厚みは0.05μmから4.0μmが好ましく、更に好ましい範囲は0.1μmから1.0μmである。厚すぎると、印刷時オーバーコート層を除去するのに時間がかかり、また多量に溶けだした水溶性樹脂が湿し水に影響を与え、印刷時ローラストリップが発生したり、インキが画像部に着肉しない等の悪影響が出てくる。また薄すぎると皮膜性が損なわれる場合がある。
【0045】
本発明に使用される3次元架橋した親水層は、水及び/又はインキを使用する平版印刷で、浸し水にとけない層であり、下記のコロイドからなることが望ましい。ベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン又は遷移金属の酸化物又は水酸化物のゾルゲル変換系からなるコロイドである。場合によってはこれらの元素の複合体からなるコロイドであっても良い。これらのコロイドは、上記の元素が酸素原子を介して網目状構造を形成すると同時に未結合の水酸基やアルコキシキ基を有していて、これらが混在した構造となっている。活性なアルコキシ基や水酸基が多い初期加水分解縮合段階から、反応が進行するにつれ粒子径は大きくになり不活性になる。コロイドの粒子は一般的には2nmから500nmで、シリカの場合5nmから100nmの球形のものが本発明では好適である。アルミニウムのコロイドのように100×10nmのような羽毛状のものも有効である。
更には、10nmから50nmの球状粒子が50nmから400nmの長さに連なったパールネック状のコロイドも用いることができる。
【0046】
コロイドはそのもの単独で用いてもよく、更には親水性の樹脂と混合して用いることも可能である。また、架橋を促進させるために、コロイドの架橋剤を添加しても良い。
【0047】
通常、コロイドは安定剤によって安定化されている場合が多い。カチオンに荷電しているコロイドではアニオン基を有する化合物、逆にアニオンに荷電しているコロイドではカチオン基を有する化合物が安定剤として添加されている。たとえば、珪素のコロイドではアニオンに荷電しているので、安定剤としてアミン系の化合物が添加され、アルミニウムのコロイドではカチオンに荷電しているので、塩酸や酢酸等の強酸が添加されている。この様なコロイドを基板上に塗布すると、常温で透明な皮膜を形成するものが多いが、コロイドの溶媒が蒸発しただけではゲル化は不完全で、安定剤を除去できる温度に加熱することによって、強固な3次架橋を行い、本発明に好ましい親水層となる。
【0048】
上記のような安定化剤を用いずに、出発物質(例えば、ジ、トリ及び/又はテトラアルコキシシラン)から直接加水分解縮合反応を行わせ、適当なゾル状態を作りだしそのまま基板上に塗布し、乾燥させ反応を完了させても良い。この場合、安定化剤を含む場合よりも低温で三次元架橋させることが出来る。
【0049】
この他、適当な加水分解縮合反応物を有機溶媒に分散安定化させたコロイドも本発明には好適である。溶媒が蒸発するだけで、三次元架橋した皮膜が得られる。これらの溶媒にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルーエテル、やメチルエチルケトンのような低沸点の溶媒を選択すると、常温での乾燥が可能となる。とくに本発明では、メタノールやエタノール溶媒のコロイドが低温での硬化が容易であり有用である。
【0050】
上記のコロイドと共に用いる親水性樹脂としては、例えばヒドロキシル、カルボキシル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、アミノ、アミノエチル、アミノプロピル、カルボキシメチルなどの親水基を有するものが好ましい。
具体的な親水性樹脂として、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース及びそれらのNa塩、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニル−マレイン酸コポリマー類、スチレン−マレイン酸コポリマー類、ポリアクリル酸類及びそれらの塩、ポリメタクリル酸類及びそれらの塩、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシエチルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシプロピルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシプロピルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシブチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシブチルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ポリエチレングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマー類、ポリビニルアルコール類、ならびに加水分解度が少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも80重量%の加水分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミドのホモポリマー及びコポリマー、メタクリルアミドのホモポリマー及びポリマー、N−メチロールアクリルアミドのホモポリマー及びコポリマー等を挙げることができる。
【0051】
特に好ましい親水性樹脂は水溶性でない水酸基含有ポリマーで、具体的には、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマーとヒドロキシエチルアクリレートのコポリマーである。
【0052】
これらの親水性樹脂はコロイドと共に用いられるが、その添加割合は親水性樹脂が水溶性の場合、親水層の全固形分の40重量%以下が好ましく、水溶性でない親水性樹脂の場合は全固形分の20重量%以下が好ましい。
【0053】
これらの親水性樹脂はそのまま用いることもできるが、印刷時の耐刷力を増加さる目的で、コロイド以外の親水性樹脂の架橋剤を添加してもよい。この様な親水性樹脂の架橋剤としては、ホルムアルデヒド、グリオキザール、ポリイソシアネート及びテトラアルコキシシランの初期加水分解・縮合物、ジメチロール尿素やヘキサメチロールメラミンを挙げることができる。
【0054】
本発明の親水層には上記の酸化物又は水酸化物のコロイドと親水性樹脂以外に、コロイドの架橋を促進する架橋剤を添加してもよい。その様な架橋剤としてはテトラアルコキシシランの初期加水分解縮合物、トリアルコキシシリルプロピル−N,N,N−トリアルキルアンモニウムハライドあるいはアミノプロピルトリアルコキシシランが好ましい。その添加割合は親水層の全固形分の5重量%以下であることが好ましい。
【0055】
更に本発明の親水層には、感熱感度を高めるために前記のオーバーコート層に添加した親水性の光熱変換剤を添加してもよい。特に好ましい光熱変換剤は水溶性の赤外線吸収染料で、前記の式(I)のスルホン酸基やスルフォン酸のアルカリ金属塩基あるいはアミン塩基を有するシアニン染料である。これらの染料の添加割合は親水層の全量に対し、1重量%〜20重量%で、更に好ましくは5重量%〜15重量%である。本発明では、オーバーコート層に光熱変換剤を添加しているため、必要に応じて親水層に光熱変換剤を添加する場合もその量を少なく設定することができる。
【0056】
本発明の三次元架橋した親水層の塗布厚みは0.1μmから3μmであることが好ましい。より好ましくは、0.5μmから2μmである。薄すぎると、親水層の耐久性が劣り、印刷時の耐刷力が劣る。また厚すぎると、親水層をアブレーション的に下層のインキ受容層から剥離させるのに、多大なエネルギーを要し、レーザーで露光する場合長時間の描画時間が必要になり、刷版を製造する生産性が低下する。一般的な市販の半導体レーザーを用いて描画した場合に、約0.5μmの厚さで300〜400mJ/cm2のエネルギーを、約1.5μmの厚さで400〜500mJ/cm2のエネルギーを要する。
【0057】
本発明に使用するインキ受容性表面を有するか又はインキ受容層が塗布されている基板としては、寸度的に安定な板状物が用いられる。紙、親油性のプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、ステンレス鋼板等)、インキ受容性の有機高分子樹脂が塗布されている上記金属板、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、インキ受容性の有機高分子樹脂が塗布されている上記プラスチックフィルム、上記のインキ受容性の金属がラミネート又は蒸着された紙もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。
【0058】
好ましい基板は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネイトフィルム、インキ受容性の有機高分子樹脂が塗布されているアルミニウムあるいは鋼鈑あるいは親油性のプラスチックフィルムがラミネートされているアルミニウムあるいは鋼鈑である。
【0059】
本発明に使用される好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にはアルミニウムの表面にはインキ受容性の高分子化合物が塗布されていかあるいはインキ受容性のプラスチックがラミネートされているものである。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下である。しかし、本発明に適用されるアルミニウム板は、従来より公知公用の素材のアルミニウム板をも適宜に利用することができる。
【0060】
アルミニウム板を使用するに先立ちその表面を粗面化することが好ましい。粗面化により有機高分子を含有するインキ受容層を塗布した場合、基板との接着性が容易に確保できる。粗面化は先ずアルミニウム基板表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。
【0061】
アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。化学的方法としては、特開昭54−31187号公報に記載されているような鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法が適している。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸などの酸を含む電解液中で交流または直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号に開示されているように混合酸を用いた電解粗面化方法も利用することができる。
【0062】
上記の如き方法による粗面化は、アルミニウム板の表面の中心線表面粗さ(Ha)が0.3〜1.0μmとなるような範囲で施されることが好ましい。
粗面化されたアルミニウム板は必要に応じて水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いてアルカリエッチング処理がされ、さらに中和処理された後、所望により耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。
アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、塩酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
陽極酸化の処理条件は、用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。
形成される酸化皮膜量は、1.0〜5.0g/m2、特に1.5〜4.0g/m2であることが好ましい。
【0063】
本発明で用いられる上記の基板の厚みはおよそ0.05mm〜0.6mm程度、好ましくは0.1mm〜0.4mm、特に好ましくは0.15mm〜0.3mmである。
【0064】
本発明の基板の表面にインキ受容層として塗布される有機高分子としては、溶媒に可溶であり、かつ親油性の被膜を形成能を有するものである。更には、上層の親水層を形成する塗布溶媒に不溶であることが望ましいが、場合によっては一部上層の塗布溶媒に膨潤するものが、上層との接着性に優れ望ましい場合がある。その他、上層の塗布溶媒で可溶な有機高分子を用いる場合には、予め架橋等を添加する等の工夫をして硬化させておくことが望ましい。
【0065】
有用な有機高分子としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリイミド、ポシシロキサン、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリビニルアセテート、アクリル樹脂及びその共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルハロゲン化フェノール、メタクリル樹脂及びその共重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミド共重合体、ポリビニルフォルマール、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、セルロースエステル樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等を挙げることができる。これらの中で、より好ましい化合物として、側鎖に水酸基、カルボキシ基、スルホンアミド基やトリアルコキシシリル基を有する樹脂が基板や上層の親水層との接着性に優れ、かつ場合によって架橋剤で容易に硬化するので望ましい。その他、アクロニトリル共重合体、ポリウレタン、側鎖にスルホンアミド基を有する共重合体や側鎖に水酸基を有する共重合体をジアゾ樹脂によって光硬化させたものが好ましい。
【0066】
その他フェノール、クレゾール(m−クレゾール、p−クレゾール、m/p混合クレゾール)、フェノール/クレゾール(m−クレゾール、p−クレゾール、m/p混合クレゾール)、フェノール変性キシレン、tert−ブチルフェノール、オクチルフェノール、レゾルシノール、ピロガロール、カテコール、クロロフェノール(m−Cl、p−Cl)、ブロモフェノール(m−Br、p−Br)、サリチル酸、フロログルシノールなどのホルムアルデヒドとの縮合のノボラック樹脂及びレゾール樹脂、さらに上記フェノール類化合物とアセトンとの縮合樹脂などが有用である。
【0067】
その他の好適な高分子化合物として以下(1)〜(12)に示すモノマーをその構成単位とする通常1万〜20万の分子量を持つ共重合体を挙げることができる。
(1)芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、メタクリルアミド類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類およびヒドロキシスチレン類、例えばN−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミドまたはN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−、m−およびp−ヒドロキシスチレン、o−、m−およびp−ヒドロキシフェニルアクリレートまたはメタクリレート、
(2)脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
(3)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどの(置換)アクリル酸エステル、
【0068】
(4)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレートなどの(置換)メタクリル酸エステル、
(5)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミドおよびN−エチル−N−フェニルメタクリルアミドなどのアクリルアミドもしくはメタクリルアミド、
【0069】
(6)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、
(7)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類、
(8)スチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレンなどのスチレン類、
(9)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトンなどのビニルケトン類、
(10)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレンなどのオレフィン類、
(11)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど、
【0070】
(12)N−(o−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスルホニル)ナフチル〕アクリルアミド、N−(2−アミノスルホニルエチル)アクリルアミドなどのアクリルアミド類、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスルホニル)ナフチル〕メタクリルアミド、N−(2−アミノスルホニルエチル)メタクリルアミドなどのメタクリルアミド類、また、o−アミノスルホニルフェニルアクリレート、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、p−アミノスルホニルフェニルアクリレート、1−(3−アミノスルホニルフェニルナフチル)アクリレートなどのアクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド、o−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、1−(3−アミノスルホニルフェニルナフチル)メタクリレートなどのメタクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド。
【0071】
これらの有機高分子を適当な溶媒に溶解させて、基板上に塗布乾燥させインキ受容層を基板上に設けることができる。有機高分子単独を溶媒に溶解させ用いることもできるが、通常は架橋剤、接着助剤、着色剤、無機あるいは有機の微粒子、塗布面状改良剤あるいは可塑剤と共に用いる。その他、このインキ受容層には、感度を高めるための光熱変換剤や露光後のプリントアウト画像を形成させるための加熱発色系あるいは消色系が添加されてもよい。
【0072】
具体的な有機高分子を架橋させる架橋剤として、ジアゾ樹脂、芳香族アジド化合物、エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、テトラアルコキシ珪素の初期加水分解縮合物、グリオキザール、アルデヒド化合物やメチロール化合物を挙げることができる。
【0073】
接着助剤としては、上記のジアゾ樹脂が基板及び親水層との接着に優れるが、この他にシランカップリング剤、イソシアネート化合物、チタン系カップリング剤も有用である。
【0074】
着色剤としては、通常の染料や顔料が用いられるが、特にローダミン6G塩化物、ローダミンB塩化物、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーンシュウ酸塩、オキサジン4パークロレート、キニザリン、2−(α−ナフチル)−5−フェニルオキサゾール、クマリン−4が挙げられる。他の染料として具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上、オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、メチレンブルー(CI52015)、パテントピュアブルー(住友三国化学社製)、ブリリアントブルー、メチルグリーン、エリスリシンB、ベーシックフクシン、m−クレゾールパープル、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミナフトキノン、シアノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリドなどに代表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系またはアントラキノン系の染料あるいは特開昭62−293247号公報、特願平7−335145号公報に記載されている染料を挙げることができる。
上記色素は、インキ受容層中に添加される場合は受容層の全固形分に対し、通常約0.02〜10重量%、より好ましくは約0.1〜5重量%の割合ある。
【0075】
更に塗布面状改良剤としてよく知られた化合物であるフッ素系界面活性剤やシリコン系界面活性剤も用いることができる。具体的にはパーフルオロアルキル基やジメチルシロキサン基を有する界面活性剤が塗布面上を整えることで有用である。
【0076】
本発明で用いることができる無機又は有機の微粉末としては10nmから100nmまでのコロイダルシリカやコロイダルアルミニウム、更にはこれらのコロイドより大きい粒径の不活性粒子、例えば、シリカ粒子、表面疎水化したシリカ粒子、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、その他重金属粒子、クレーやタルク等を挙げることができる。これらの無機又は有機の微粉末をインキ受容層中に添加することによって、上層の三次元架橋した親水層との接着性を改良し、印刷における耐刷力を増加させる効果がある。インキ受容層中におけるこれらの微粉末の添加割合は、全量の80重量%以下で好ましくは40重量%以下である。
【0077】
更に、本発明のインキ受容層中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フクル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。
【0078】
更に、本発明のインキ受容層中には露光したとき画像部と非画像部を鮮明にするため発色系又は消色系の化合物が添加されることが好ましい。例えば、ジアゾ化合物やジフェニルヨードニウム塩のような熱酸発生剤と共にロイコ染料(ロイコマラカイトグリーン、ロイコクリスタルバイオレット、クリスタルバイオレットのラクトン体等)やPH変色染料(例えば、エチルバイオレット、ビクトリアプアーブルーBOH等の染料)が用いられる。その他、EP897134号明細書に記載されているような、酸発色染料と酸性バインダーの組合わせも有効である。この場合、加熱によって染料を形成している会合状態の結合が切れ、ラクトン体が形成して有色から無色に変化する。
これらの発色系の添加割合は受容層中の全量に対し10重量%以下好ましくは5重量%以下である。
【0079】
更に、本発明のインキ受容層には感熱感度を高めるために、前記の赤外線吸収染料や顔料を添加してもよい。この場合には親油性の染料や顔料であってもよい。その添加割合は、インキ受容層の全量に対し、1重量%〜20重量%が好適で、より好ましくは5重量%〜15重量%である。
【0080】
上記インキ受容層を塗布する溶媒としてはアルコール類(メタノール、エタノール、プロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロピラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン等)、エステル類(酢酸メチル、エチレングリコールモノメチルモノアセテート等)、アミド類(ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等)、ガンマーブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル等を用いることができる。これらの溶媒は単独あるいは混合状態で使用される。塗布液を調製する場合、溶媒中の上記インキ受容層構成成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。その他、上記のような有機溶媒からの塗布ばかりでなく、水性エマルジョンからも被膜を形成させることができる。この場合の濃度は5重量%から50重量%が好ましい。
【0081】
本発明でのインキ受容層の塗布乾燥後の厚みは、特に限定的ではないが0.1μm以上あればよい。金属板上に設ける場合には断熱層としての役目をも有するので0.5μm以上が望ましい。インキ受容層が薄すぎると発熱した熱が金属板の方に発散し、感度が低下する。その上親水性の金属板の場合には、インキ受容層に耐摩耗性が要求されるため、耐刷力を確保できなくなる。親油性のプラスチックフィルムを基板として使用する場合には、インキ受容層は上層との接着層としての役目を果せればよいので、その塗布量は金属板の時より少なくてもよく、0.05μm以上が好ましい。
【0082】
次に、この感熱性平版印刷用原板の製版方法について説明する。
この平版印刷版用原板は、例えば、熱記録ヘッド等により直接画像様に感熱記録を施したり、波長700〜1200nmの赤外線を放射する固体レーザー又は半導体レーザー、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ光や赤外線ランプ露光などの光熱変換型の露光も用いることができる。
画像の書き込みは、面露光方式、走査方式のいずれでもよい。前者の場合は、赤外線照射方式や、キセノン放電灯の高照度の短時間光を原板上に照射して光・熱変換によって熱を発生させる方式である。赤外線灯などの面露光光源を使用する場合には、その照度によっても好ましい露光量は変化するが、通常は、印刷用画像で変調する前の面露光強度が0.1〜10J/cm2の範囲であることが好ましく、0.1〜1J/cm2の範囲であることがより好ましい。支持体が透明である場合は、支持体の裏側から支持体を通して露光することもできる。その露光時間は、0.01〜1msec、好ましくは0.01〜0.1msecの照射で上記の露光強度が得られるように露光照度を選択するのが好ましい。照射時間が長い場合には、熱エネルギーの生成速度と生成した熱エネルギーの拡散速度の競争関係から露光強度を増加させる必要が生じる。
【0083】
後者の場合には、赤外線成分を多く含むレーザー光源を使用して、レーザービームを画像で変調して原板上を走査する方式が行われる。レーザー光源の例として、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、YAGレーザーを挙げることができる。レーザー出力が0.1〜300Wのレーザーで照射をすることができる。また、パルスレーザーを用いる場合には、ピーク出力が1000W、好ましくは2000Wのレーザーを照射するのが好ましい。この場合の露光量は、印刷用画像で変調する前の面露光強度が0.1〜10J/cm2の範囲であることが好ましく、0.3〜1J/cm2の範囲であることがより好ましい。
【0084】
本発明の印刷用原板は、画像露光された印刷用原板をそれ以上の処理なしに印刷機に装着することができる。インキと水を用いて印刷を開始すると、オーバーコート層は湿し水によって除去されると同時に露光部の親水層も除去される。その下のインキ受容層にインキが着肉し印刷が開始される。
【0085】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0086】
実施例1
(アルミニウム基板の作成)
99.5重量%アルミニウムに、銅を0.01重量%、チタンを0.03重量%、鉄を0.3重量%、ケイ素を0.1重量%含有するJISA1050アルミニウム材の厚み0.24mm圧延板を、400メッシュのパミストン(共立窯業製)の20重量%水性懸濁液と、回転ナイロンブラシ(6,10−ナイロン)とを用いてその表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。これを15重量%水酸化ナトリウム水溶液(アルミニウム4.5重量%含有)に浸漬してアルミニウムの溶解量が5g/m2になるようにエッチングした後、流水で水洗した。更に、1重量%硝酸で中和し、次に0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウム0.5重量%含有)中で、陽極時電圧10.5ボルト、陰極時電圧9.3ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r=0.90、特公昭58−5796号公報実施例に記載されている電流波形)を用いて160クローン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。水洗後、35℃の10重量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、アルミニウム溶解量が1g/m2になるようにエッチングした後、水洗した。次に、50℃、30重量%の硫酸水溶液中に浸漬し、デスマットした後、水洗した。
さらに、35℃の硫酸20重量%水溶液(アルミニウム0.8重量%含有)中で直流電流を用いて、多孔性陽極酸化皮膜形成処理を行った。即ち電流密度13A/dm2で電解を行い、電解時間の調節により陽極酸化皮膜重量2.7g/m2とした。
この支持体を水洗後、70℃のケイ酸ナトリウムの0.2重量%水溶液に30秒間浸漬処理し、水洗乾燥した。
以上のようにして得られたアルミニウム基板は、マクベスRD920反射濃度計で測定した反射濃度は0.30で、中心線平均粗さは0.58μmであった。
【0087】
(インキ受容層用有機高分子の合成)
攪拌機、冷却管、滴下ロートを備えた200ml三ツ口フラスコに、N−(p−アミノスルホニルフエニル)メタクリルアミド4.61g(0.0192mole)、メタクリル酸エチル2.94g(0.0258mole)、アクリロニトリル0.80g(0.015mole)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら攪拌した。この混合物にV−65(和光純薬(株)製)0.15gを加え65℃に保ちながら窒素気流下2時間攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−アミノスルホニルフエニル)メタクリルアミド4.61g、メタクリル酸エチル2.94g、アクリロニトリル0.80g、N,N−ジメチルアセトアミド及びV−65 0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で2時間攪拌した。反応終了後メタノール40gを加え冷却し、水2Lに攪拌下投入し、30分間攪拌した後ろ過乾燥する事により15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイーによりこのN−(p−アミノスルホニルフエニル)メタクリルアミド共重合体の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ53,000であつた。
【0088】
(インキ受容性の基板の作成)
上記のN−(p−アミノスルホニルフエニル)メタクリルアミド共重合体3gをガンマーブチロラクトン9.5g/乳酸メチル3g/メチルエチルケトン22.5g/プロピレングリコールモノメチルエーテル22gからなる混合溶液に溶解させた後、上記のアルミニウム基板に塗布液量が24ml/m2になるようバーコーターで塗布した。その後、100℃、1分間加熱乾燥させ、乾燥塗布量約1g/m2のインキ受容層を有するアルミニウム基板を作成した。
【0089】
(感熱性平版印刷用原板の作成)
次に、2−ヒドロキシエチルメタクリレートホモポリマー(重量平均分子量250,000)のエチレングリコールモノメチルエーテル10%溶液1g、メタノールシリカ(日産化学製:10nm〜20nmのシリカ粒子を30重量%含有するメタノール溶液からなるコロイド)3g及びメタノール16gからなる溶液を、上記のインキ受容層を塗布した基板上に塗布液量24ml/m2になるよう塗布した。100℃、1分間乾燥させ、乾燥塗布重量約1g/m2の三次元架橋した親水層をインキ受容層の上に設けた。
その上に、アクリル酸ホモポリマー(重量平均分子量25,000)の5%溶液20g、本明細書に記載の水溶性シアニン染料(I−31)0.2g及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテール0.025gからなる水溶液を塗布液量12ml/m2なるよう塗布した。塗布後、100℃、2分間乾燥させ乾燥塗布重量約0.6g/m2のオーバーコート層を親水層の上に設け、感熱性平版印刷用原板を作成した。
【0090】
(平版印刷版の作成)
上記の平版印刷用原板をカナダCREO社の40Wトレンドセッター(40Wの830nm半導体レーザーを搭載プレートセッター)に取付け、300mJ/cm2のエネルギーを照射した。照射した原板をハリス印刷機に取付け、エッチ液含有10容量%イソプロピルアルコール水溶液からなる湿し水とインキを用いて印刷したところ、10,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0091】
実施例2
実施例1のメタノールシリカ3gの代りにグラスカ401(日板研究所製:ZrO2・SiO2からなる20重量%のメタノールコロイド溶液)4.5gに代えてた以外は実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。この原板を実施例1と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、10,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0092】
実施例3
実施例1のメタノールシリカ3gを4.5gに、2−ヒドロキシエチルメタクリレートホモポリマーの10%エチレングリコールモノメチルエーテル10%溶液1gを1.5gに代え、その他は実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。この印刷用原板は架橋した親水層の乾燥塗布重量が約1.5g/m2であった。この原板をカナダCREO社の40Wトレンドセッター(40Wの830nm半導体レーザーを搭載プレートセッター)に取付け、450mJ/cm2のエネルギーを照射した。照射した原板をハリス印刷機に取付け、エッチ液含有10容量%イソプロピルアルコール水溶液からなる湿し水とインキを用いて印刷したところ、25,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0093】
実施例4
実施例1の2−ヒドロキシエチルメタクリレートホモポリマーの10%エチレングリコールモノメチルエーテル10%溶液1gの代りに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/メチルメタクリレート=70/30重量%からなる共重合体(重量平均分子量200,000)の10%エチレングリコールモノメチルエーテル10%溶液1gに代えた以外は実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。この原板を実施例1と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、15,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0094】
実施例5
実施例1の2−ヒドロキシエチルメタクリレートホモポリマーの10%エチレングリコールモノメチルエーテル10%溶液1gの代りに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート90重量%/アクリル酸10重量%からなる共重合体(重量平均分子量300,000)の10%エチレングリコールモノメチルエーテル10%溶液2gに代えた以外は実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。この原板を実施例3と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、20,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0095】
実施例6〜10
実施例1のN−(p−アミノスルホニルフエニル)メタクリルアミド共重合体の代りに実施例6ではフェノキシ樹脂(商品名フェノトートYP−50:東都化成(株)製)、実施例7ではポリビニルホルマール樹脂(商品名デンカホルマール#200:電気化学工業(株)製)、実施例8ではポリウレタン樹脂(商品名エスタン#5715:モンサント社製)、実施例9では飽和共重合ポリエステル樹脂(商品名ケミットK−1294:東レ(株)製)、そして実施例10ではメチルメタクリレート/メタアクロキシプロピルトリエトキシシラン=60/40重量%共重合体(平均重量分子量85,000)を用い、各々3.0重量部をメチルエチルケトン37重量部とプロピレングリコールモノメチルエーテル20重量部にからなる混合溶媒に溶解し、更にメガファックF−177(大日本インキ化学工業(株)製のフッ素系界面活性剤)0.04重量部をそれらの塗布液に添加した。実施例1のアルミニウム基板に塗布液量が24ml/m2になるようバー塗布した。その後、100℃、1分間加熱乾燥させ、乾燥塗布量約1g/m2 のインキ受容層を有するアルミニウム基板を作成した。そして、実施例1の基板の代りに、これらの基板を用いた以外は実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。この原板を実施例1と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、それぞれ10,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0096】
実施例11
実施例1のアルミニウム基板の代わりに0.2mmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。その他はすべて実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。この原板を実施例1と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、それぞれ10,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0097】
実施例12
下記塗布液を24ml/m2になるようバーコーターで実施例1のアルミニウム基板上に塗布し、その後、100℃、1分間加熱乾燥させることで乾燥塗布量約1g/m2のインキ受容層を有するアルミニウム基板得た。
【0098】
インキ受容層用塗布液:
Figure 0003797530
【0099】
次にこの基板を3KWのUVランプで全面に露光し、三次元架橋させた。この基板を実施例1のインキ受容層が塗布されたアルミニウム基板代わりに用いた。その他はすべて実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。
この印刷用原板を実施例1と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、10,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0100】
実施例13
下記の組成からなる塗布液を、実施例1のインキ受容層を塗布した基板上に塗布液量24ml/m2になるよう塗布した。その後100℃、1分間乾燥させ、約1g/m2の乾燥塗布重量を有する三次元架橋したた親水層を得た。更に、この上に実施例1のオーバーコー層を設け感熱性平版印刷用原板を得た。この原板を実施例1と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、20,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0101】
親水層用塗布液組成:
Figure 0003797530
【0102】
実施例14
下記の組成からなるを塗布液を、実施例1のオーバーコート層用塗布液の代わりに用いた以外実施例1と同様にして感熱性平版印刷用原板を得た。この原板を実施例1と同様にして露光したのちハリス印刷機に取付け印刷したところ、10,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0103】
オーバーコート層用塗布液組成:
アクリル酸ホモポリマー(重量平均分子量25,000)の5%溶液 20g
本明細書に記載の水溶性シアニン染料(I-32) 0.2g
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテール 0.025g
【0104】
実施例15
N−(p−アミノスルホニルフエニル)メタクリルアミド/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=40/10/30/20重量%共重合体3gをエチレングリコールモノメチルエーテル50gとメチルエチルケトン47gよりなる混合溶媒に溶かし、実施例1で使用したアルミニウム基板上に20ml/m2になるよう塗布した。塗布後、100℃、1分間乾燥させ、乾燥塗布重量約0.6g/m2のインキ受容層を有するアルミニウム基板を作成した。
【0105】
次に、テトラエトキシシラン18g、エタノール32g、純水32g及び硝酸0.02gをビーカーを入れ、室温下1時間攪拌させゾル液を作成した。このゾル液3g、ポリビニルアルコール(商品名PVA117:クラレ(株)製)の10%水溶液4g、コロイダルシリカ20%水溶液(商品名スノーテックスC:日産化学(株)製))8g、純水8g及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテール0.04gからなる塗布液を、上記のインキ受容層を塗布したアルミニウム基板上にバーを用いて20ml/m2になるよう塗布した。塗布後、100℃、5分間乾燥させた乾燥塗布重量約2g/m2の親水層を設けた。次に、実施例14で用いたオーバーコート層を実施例14と同様にして上記の親水層上に設け感熱性平版印刷用原板を得た。この原板をカナダCREO社の40Wトレンドセッター(40Wの830nm半導体レーザーを搭載プレートセッター)に取付け、600mJ/cm2のエネルギーを照射した。露光した印刷版をハリス印刷機に取付け印刷したところ、40,000部の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0106】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のレーザー露光を用いるヒートモードの製版方法の欠点を解決することができる。即ち、本発明の平版印刷用原板を用いることにより、短時間での走査露光が可能で、その上現像処理を行うことなく直接に印刷機に装着して印刷することが可能である。更に得られた印刷版は、耐刷性にすぐれ、印刷での汚れも少ない。
更に、レーザー露光時、感熱層のアブレーション(飛散)が抑えられ、露光装置や光源の汚染も有効に回避することができる。

Claims (20)

  1. インキ受容性表面を有するか又はインキ受容層が塗布されている基板上に、加熱部が印刷時湿し水又はインキによって容易に除去される三次元架橋した親水層及び光熱変換剤を水溶性オーバーコート層の全固形分中の2〜50重量%の量で含有する水溶性オーバーコート層を順次設けた感熱性平版印刷版用原板。
  2. 架橋した親水層が、ベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイドからなることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  3. 架橋した親水層がベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイドと親水性樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  4. 架橋した親水層がベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイドと、該コロイドの架橋剤からなることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  5. 架橋した親水層がベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属の酸化物又は水酸化物から選択される少なくとも1つの化合物のコロイド、親水性樹脂及び該コロイドの架橋剤からなることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  6. 親水性樹脂が水酸基又はカルボキシ基を有する高分子化合物である請求項3又は請求項5記載の感熱性平版印刷版用原板。
  7. 親水性樹脂がヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルメタクリレートの単独又は共重合体である請求項3又は請求項5記載の感熱性平版印刷版用原板。
  8. コロイドの架橋剤がテトラアルキルコキシ珪素の初期加水分解縮合物、トリアルコキシシリルプロピル−N,N,N−トリアルキルアンモニウムハライド又はアミノプロピルトリアルコキシシランである請求項4又は請求項5記載の感熱性平版印刷版用原板。
  9. コロイドがジ、トリ及び/又はテトラアルコキシ珪素の加水分解縮合物からなるゾルである請求項2から請求項8いずれかに記載の感熱性平版印刷版用原板。
  10. コロイドがテトラアルコキシアルミニウム、チタン又はジルコニウムの加水分解縮合物からなるゾルであることを特徴とする請求項2から請求項8のいずれかに記載の感熱性平版印刷版用原板。
  11. コロイドが有機溶媒溶液を含有するコロイドであることを特徴とする請求項2から請求項8のいずれかに記載の感熱性平版印刷版用原板。
  12. 有機溶媒がメタノール又はエタノールである請求項11記載の感熱性平版印刷版用原板。
  13. 基板がポリエチレンテレフタレート又はポリカーボネートからなることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  14. 基板がインキ受容性の有機高分子樹脂が塗布されているアルミニウム板又は鋼鈑であることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  15. 基板が親油性のプラスチックフィルムがラミネートされたアルミニウム板又は鋼鈑であることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  16. 基板がインキ受容性の有機高分子が塗布された、又は親油性のプラスッチクがラミネートされた紙であることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  17. 水溶性のオーバーコート層が光熱変換剤と水溶性樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
  18. 光熱変換剤が赤外線に吸収を有する水溶性の染料又は表面が親水性の化合物で被覆されている顔料であることを特徴とする請求項1又は請求項17に記載の感熱性平版印刷版用原板。
  19. 赤外線に吸収を有する水溶性の染料がスルフォン酸基、スルフォン酸のアルカリ金属塩基及びアミン塩基から選択される少なくとも1つの基を有するシアニン染料であることを特徴とする請求項18記載の感熱性平版印刷版用原板。
  20. 水溶性のオーバーコート層の厚さが0.05μmから4.0μmであることを特徴とする請求項1記載の感熱性平版印刷版用原板。
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