JP3791187B2 - 画像形成材料及びそれを用いる画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は平版印刷用原版やフォトレジストとして使用できる画像形成材料および画像形成方法に関するものであり、特にコンピュータ等のデジタル信号に基づいて赤外線レーザを操作することにより直接製版できる、いわゆるCTP用の平版印刷版として使用可能な画像形成材料および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータのデジタルデータから直接製版するシステムとしては、▲1▼電子写真法によるもの、▲2▼可視光レーザを用い露光する光重合系によるもの、▲3▼銀塩を感光性樹脂上に積層したもの、▲4▼銀塩拡散転写法によるもの等が提案されている。
【0003】
しかしながら、▲1▼の電子写真法を用いるものは、帯電、露光、現像等画像形成のプロセスが煩雑であり、装置が複雑で大がかりなものになる。また、▲2▼の光重合系によるものでは、青色や緑色の光に対して高感度な版材を使用するため、明室での取扱いが難しくなる。▲3▼、▲4▼の方法では銀塩を使用するため現像等の処理が煩雑になる、処理廃液中に銀が含まれる等の欠点がある。
【0004】
一方、近年におけるレーザの発展は目ざましく、特に波長700nmから1200nmの赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザは、高出力かつ小型のものが容易に入手できるようになっている。コンピュータ等のデジタルデータから直接製版する際の記録光源として、これらの赤外レーザを搭載したプレートセッターが多数提案されつつあり、赤外線レーザで記録可能な材料が望まれている。
【0005】
この様な赤外線レーザにて記録可能な画像記録材料として、米国特許第5,340,699号に記載されているネガ型記録材料があるが、露光後現像前に後加熱処理が必要であり、製版時間が長くなる欠点がある。一方、後加熱が実質不要な画像記録材料として特開平9−171254号、WO97/39894に提案されるポジ型記録材料がある。しかしながら、前者は保存性が充分でなく、高湿高温下で長時間保存した場合に現像処理によって画像部が除去される問題がある。また後者は現像ラチチュードが不足しており、アンダーな現像条件で非画像部に汚れが発生し、オーバーな現像条件では画像部が除去され安定なランニング処理が難しいという欠点があった。更にいずれの従来技術とも感度が充分でなく、この様な画像記録材料を用いた印刷用版材は、様々な使用環境のもとでは、印刷での耐刷力に問題が生じる、或いは印刷時汚れが起こりやすいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザを用いて記録することにより、コンピューター等のデジタルデータから直接製版可能で、露光後の後加熱が実質的に不要かつ感度、保存性、現像ラチチュードが改善された画像形成材料を提供することにある。また本発明の他の目的は、印刷時の耐刷性が良好でかつ汚れの発生することのないポジ型画像形成材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
(1) 表面に陽極酸化皮膜を有するアルミ砂目支持体上に、テトラブチルアンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラブチルアンモニウムテトラn−ブチルホウ素、テトラブチルアンモニウムトリn−ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ素、エチルピリジニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、メチルキノリニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラフェニルホスホニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、およびテトラブチルホスホニウムn−ブチルトリアニシルホウ素から選ばれる消色剤、赤外吸収色素並びに水に不溶でアルカリ水溶液に可溶な芳香族水酸基を有する樹脂を含有する感光層を有する印刷版用画像形成材料、
(2)(1)において、アルカリ水溶液に可溶な樹脂がノボラック樹脂であること、
(3) (1)、(2)においてアクリル樹脂を含むこと、
(4) (1)乃至(3)において、光又は熱により酸を発生する酸発生剤および酸分解性化合物を含むこと、
(5) 上記画像形成材料の感光層に波長700nm以上の活性光を用いて画像露光した後、露光部をアルカリ性現像液で除去する画像形成方法、
によって達成される。
【0008】
以下、本発明について詳しく述べる。
【0009】
本発明は、感光層が波長700〜1200nmの活性光を吸収して消色する赤外吸収色素と特定の消色剤の組み合わせ及び水に不溶でアルカリ水溶液に可溶な樹脂を含有することを特徴とする。
【0011】
本発明に用いられる赤外吸収色素としては近赤外領域に吸収をもつシアニン、トリアリールメタン、アミニウム、ジインモニウム、チアジン、キサンテン、オキサジン、スチリル、ピリリウム、チオピリリウム、スクワリリウム、クロコニウム、アズレニウム等のカチオン色素を挙げることができる。
【0012】
色素の対アニオンとしてはハロゲンイオン、過塩素酸イオン、PF6-、BF4-、SbF6-、OH-、スルホン酸イオン等が挙げられ、例えばハロゲンイオンとしてはF-、Cl-、Br-、I-等、またスルホン酸イオンとしては、CH3SO3 -の様なメチルスルホン酸イオン、FCH2SO3 -、F2CHSO3 -、F3CSO3 -、ClCH2SO3 -、Cl2CHSO3 -、Cl3CSO3 -、CH3OCH2SO3 -、(CH3)2NCH2SO3 -の様な置換メチルスルホン酸イオン、C6H5SO3 -の様なフェニルスルホン酸イオン、CH3C6H4SO3 -、(CH3)2C6H3SO3 -、(CH3)3C6H2SO3 -、HOC6H4SO3 -、(HO)2C6H3SO3 -、(HO)3C6H2SO3 -、CH3OC6H4SO3 -、C6H4ClSO3 -、C6H3Cl2SO3 -、C6H2Cl3SO3 -、C6HCl4SO3 -、C6Cl5SO3 -、C6H4FSO3 -、C6H3F2SO3 -、C6H2F3SO3 -、C6HF4SO3 -、C6F5SO3 -、(CH3)2NC6H4SO3 -の様な置換フェニルスルホン酸イオン等が挙げられる。又、対アニオンが分子内に含まれる内部塩型の色素も本発明の赤外吸収色素に含まれる。
【0013】
本発明に用いることのできる赤外吸収色素の例を以下に示す。
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】
【化14】
【0025】
一般式(1)及び一般式(3)において、R1、R2、R3及びR4で表される、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シリル基のなかで好ましいものとしては、フェニル基、アニシル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシフェニル基、トルイル基、t−ブチルフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、ビニル基、アリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジブチルフェニルシリル基、トリメチルシリル基、ピペリジル基、チエニル基、フリル基等が挙げられる。
【0026】
一般式(3)で表されるアニオンの具体的な例としては、n−ブチルトリフェニルホウ素イオン、n−オクチルトリフェニルホウ素イオン、n−ドデシルトリフェニルホウ素イオン、n−ブチルトリアニシルホウ素イオン、n−オクチルトリアニシルホウ素イオン、n−ドデシルトリアニシルホウ素イオン、ジn−ブチルジフェニルホウ素イオン、ジn−オクチルジフェニルホウ素イオン、ジn−ドデシルジフェニルホウ素イオン、ジn−ブチルジアニシルホウ素イオン、ジn−オクチルジアニシルホウ素イオン、ジn−ドデシルジアニシルホウ素イオン、テトラフェニルホウ素イオン、テトラアニシルホウ素イオン、トリフェニルナフチルホウ素イオン、トリアニシルナフチルホウ素イオン、テトラブチルホウ素イオン、トリn−ブチル(トリフェニルシリル)ホウ素イオン、トリn−ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ素イオン、n−オクチルジフェニル(ジn−ブチルフェニルシリル)ホウ素イオン、ジメチルフェニル(トリメチルシリル)ホウ素イオン等が挙げられる。
【0028】
これらの赤外光吸収色素と消色剤は単独または2種以上を混合して用いることもできる。
【0029】
赤外吸収色素は、感光層中に0.05〜30重量%、特に0.1〜15重量%の割合で、また一般式(1)のホウ素塩化合物は赤外吸収色素1重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の範囲で混合する。
【0030】
本発明の感光層が含有する水に不要でアルカリ水溶液に可溶な芳香族水酸基を有する樹脂として、例えばノボラック樹脂やヒドロキシスチレン単位を有する重合体、アクリル酸エステルモノマー成分を含む重合体を挙げることができる。
【0031】
該ノボラック樹脂としては、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841号に記載されているようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂、特開昭55−127553号に記載されているような、p−置換フェノールとフェノールもしくは、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹脂等が挙げられる。
【0032】
該ヒドロキシスチレン単位を有する重合体としては、例えば特公昭52−41050号に記載されているポリヒドロキシスチレンやヒドロキシスチレン共重合体などを挙げることができる。
【0033】
アクリル酸エステルモノマー成分を含む重合体としては、置換又は無置換のアルキルアクリレート、置換又は無置換のアルキルメタクリレートのモノマー成分を含む共重合体が上げられる。このようなモノマー成分として、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリルデシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げげられる。
【0034】
好ましくは下記に記載するモノマーの混合物を共重合して得られた共重合高分子重量体である。
【0035】
1)芳香族水酸基を有するモノマー、例えば、o−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、mーヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフェニルアクリレート等。
【0036】
2)脂肪族水酸基を有するモノマー、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、Nーメチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
【0037】
3)アミノスルホニル基を有するモノマー、例えば、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、p−アミノフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等。
【0038】
4)スルホンアミド基を有するモノマー、例えば、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド等。
【0039】
5)α,β−不飽和カルボン酸類、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等。
【0040】
6)アクリルアミド若しくはメタクリルアミド類、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド等。
【0041】
7)フッ化アルキル基を含有するモノマー、例えば、トリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド等。
【0042】
8)ビニルエーテル類、例えば、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等。
【0043】
9)ビニルエステル類、例えば、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等。
【0044】
10)スチレン類、例えば、スチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等。
【0045】
11)ビニルケトン類、例えば、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等。
【0046】
12)オレフィン類、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等。
【0047】
13)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン等。
【0048】
14)シアノ基を有するモノマー、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアクリレート、o−シアノスチレン、m−シアノスチレン、p−シアノスチレン等。
【0049】
15)アミノ基を有するモノマー、例えばN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリブタジエンウレタンアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等。
【0050】
上記共重合高分子重量体は、GPCによって、測定された重量平均分子量が1万〜20万であるものが好ましいが、重量平均分子量はこの範囲に限定されるものではない。
【0051】
本発明の感光層においては他の樹脂も併用でき、他の樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリサルフォン、ポリカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ゴム系樹脂等が挙げられる。又、樹脂内に不飽和結合を有する樹脂、例えばジアリルフタレート樹脂及びその誘導体、塩素化ポリプロピレンなどは前述のエチレン性不飽和結合を有する化合物と重合させることが可能なため用途に応じて好適に用いることができる。
【0052】
感光層におけるこれらアルカリ可溶性樹脂の含有量は、20〜90重量%の範囲が好ましく、30〜70重量%の範囲が更に好ましい。
【0053】
ノボラック樹脂と、ヒドロキシスチレン単位を有する重合体又はアクリル酸エステルモノマー成分を含む重合体を併用することが好ましく、混合比は30/70〜95/5の範囲が好ましい。
【0054】
更に、感光層には、感脂性を向上するために親油性の樹脂を添加することができる。親油性の樹脂としては、例えば特開昭50−125806号に記載されているような、炭素数3〜15のアルキル基で置換されたフェノール類とアルデヒドの縮合物、例えばt−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂などが使用可能である。
【0055】
感光層には、ニトロセルロース、メタル粉などの自己酸化性化合物、紫外線吸収剤などを添加するのも好ましい。
【0056】
本発明の感光層は更に、光又は熱により酸を発生する酸発生剤及び酸分解性化合物を含むことが好ましい。
【0057】
酸発生剤としては、各種の公知化合物及び混合物が挙げられる。例えばジアゾニウム、ホスホニウム、スルホニウム、及びヨードニウムのBF4 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -などの塩、特開平4−42158号に記載のアルキルオニウム塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノン−ジアジドスルホニルクロリド、及び有機金属/有機ハロゲン化合物も熱又は活性光線の照射の際に酸を形成又は分離する感光層成分であり、本発明における酸発生剤として使用することができる。原理的には遊離基形成性の光開始剤として知られるすべての有機ハロゲン化合物はハロゲン化水素酸を形成する化合物であり、本発明における酸発生剤として使用することができる。
【0058】
前記のハロゲン化水素酸を形成する化合物の例としては米国特許第3,515,552号、同第3,536,489号及び同第3,779,778号及び西ドイツ国特許公開公報第2,243,621号に記載されているものが挙げられ、又例えば西ドイツ国特許公開公報第2,610,842号に記載の光分解により酸を発生させる化合物も使用することができる。又、特開昭50−36209号に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニド、特開平7−134410号の酸発生剤、具体的には紫外線で酸多量体を生成するもので例えばオキシスルホニル基、オキシカルボニル基を2個有する化合物が挙げられ、又特開平4−19666号の酸発生剤、具体的にはテトラキス−1,2,4,5−(ポリハロメチル)ベンゼン、トリス(ポリハロメチル)ベンゼン等のハロゲン化アリール、又特開平6−342209号のシリルエーテル含有高分子スルホニウム塩、ハロゲン化アルキルが、特開平9−96900号及び特開平6−67433号のオキシムスルホネート化合物、特開平4−338757号のハロゲン化スルホラン誘導体、特開平6−236024号、特開平6−214391号、特開平6−214392号、特開平7−244378号に記載のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル類、ジアゾ化合物又はジアゾ樹脂を用いることができる。
【0059】
本発明に用いられる酸発生剤としては400nm以上の吸収がないものが好ましい。
【0060】
本発明においては、有機ハロゲン化合物が赤外線露光による画像形成での感度、保存性等の面から酸発生剤として好ましい。該有機ハロゲン化合物としては、ハロゲン置換アルキル基を有するトリアジン類及びハロゲン置換アルキル基を有するオキサジアゾール類が好ましく、ハロゲン置換アルキル基を有するs−トリアジン類が特に好ましい。ハロゲン置換アルキル基を有するオキサジアゾール類の具体例としては、特開昭54−74728号、特開昭55−24113号、特開昭55−77742号、特開昭60−3626号及び特開昭60−138539号に記載の2−ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール系化合物及び特開平4−46344号に記載のオキサジアゾール系化合物が挙げられる。2−ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール系酸発生剤の好ましい化合物例を下記に挙げる。
【0061】
【化15】
【0062】
上記ハロゲン置換アルキル基を有するs−トリアジン類としては、下記一般式(4)で表される化合物が好ましい。
【0063】
【化16】
【0064】
一般式(1)において、Rはアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基で置換されていてもよいフェニルビニレン基又はアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基等)若しくはその置換体を表し、X3はハロゲン原子を表す。
【0065】
一般式(4)で表されるs−トリアジン系酸発生剤の化合物例を次に示す。
【0066】
【化17】
【0067】
【化18】
【0068】
【化19】
【0069】
【化20】
【0070】
s−トリアジン系酸発生剤は又特開平4−44737号、特開平9−90633号、及び特開平4−226454号に具体的に記載されているものも使用できる。
【0071】
本発明において、酸発生剤は、以下の1乃至3の何れか1つに該当することが好ましい。
【0072】
1.アルカリ可溶性部位を有する、2.ブロモメチルアリールケトン誘導体である、3.トリクロロアセチルアミノ基含有芳香族化合物である。
【0073】
アルカリ可溶性部位を有するものとしては、例えば以下の▲1▼乃至▲3▼から選ばれる組み合わせよりなるエステル、▲1▼水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸、▲2▼フェノール性水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸、▲3▼水酸基を2個以上有するアントラセン誘導体とスルホン酸を挙げることができる。
【0074】
▲1▼.水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸とのエステルからなる酸発生剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,2,4−ブタントリオールなどのアルコール性水酸基とアルキルスルホン酸とのエステルが挙げられる。このアルキルスルホン酸のアルキル基はCnH2n+1であり、n=1〜4の範囲にあるものが効果的である。アルキル基中の水素の一部又は全部をフッ素或いは塩素等の電気陰性度の大きなハロゲンで置換したものも有効である。酸発生剤に用いるアルキルスルホン酸エステルはアルコール性水酸基を2個以上含む化合物の水酸基の全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残しても良い。そうすることにより、アルカリ水溶液に対する溶解性を制御することができる。
【0075】
▲2▼.フェノール性水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸とのエステルからなる酸発生剤としては、例えばカテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロール、オキシハイドロキノン、フロログルシン、トリヒドロベンゾフェノン、テトラヒドロベンゾフェノン、没食子酸エステルなどのフェノール性水酸基とアルキルスルホン酸とのエステルが挙げられる。アルキルスルホン酸のアルキル基は上記▲1▼と同様である。酸発生剤に用いるアルキルスルホン酸エステルはアルコール性水酸基を2個以上含む化合物の水酸基の全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残しても良い。そうすることにより、アルカリ水溶液に対する溶解性を制御することができる。
【0076】
▲3▼.水酸基を2個以上有するアントラセン誘導体とスルホン酸とのエステルからなる酸発生剤としては、例えばジヒドロキシアントラセン、トリヒドロキシアントラセン、テトラヒドロキシアントラセンの水酸基とスルホン酸とのエステルが挙げられる。スルホン酸としては、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸が挙げられる。アルキルスルホン酸のアルキルは上記▲1▼と同様である。酸発生剤に用いるスルホン酸エステルは水酸基を2個以上含む化合物の水酸基の全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残しても良い。そうすることにより、アルカリ水溶液に対する溶解性を制御することができる。
【0077】
ブロモメチルアリールケトン誘導体としては、ブロモメチルアリールケトン或いはジブロモメチルアリールケトンが好ましい。例えば、2−ブロモアセチルナフタレン、2−ブロモアセチル−6,7−ジメトキシナフタレン、2−ブロモアセチルナフタレン、2−ジブロモアセチル−6,7−ジメトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−4−ブロモ−2−ブロモアセチルナフタレン、1−ヒドロキシ−4−ブロモ−2−ジブロモアセチルナフタレン、2−ヒドロキシ−1−ブロモアセチルナフタレン、1,4−ビス(ブロモアセチル)ベンゼン、4,4′−ビス(ブロモアセチル)ビフェニル、1,3,5−トリス(ブロモアセチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(ジブロモアセチル)ベンゼン等が挙げられ、これらを単独で或いは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0078】
又トリクロロアセチルアミノ基含有芳香族化合物としては、以下の構造を有するものが更に好ましい。
【0079】
【化21】
【0080】
式中、R11〜R15は水素、炭素数4以下のアルキル基又はアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニルアミノ基、フェノキシ基、ベンジル基、ベンゾイル基、アセチル基、トリクロロアセチルアミノ基を表し、R11〜R15は同じであっても、異なっていても良い。具体的には、例えば4−フェノキシトリクロロアセトアニリド、4−メトキシトリクロロアセトアニリド、2,3−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、4−メトキシ−2−クロロトリクロロアセトアニリド、3−アセチルトリクロロアセトアニリド、4−フェニルトリクロロアセトアニリド、2,3,4−トリフルオロトリクロロアセトアニリド、2,4,5−トリメチルトリクロロアセトアニリド、2,4,6−トリブロモトリクロロアセトアニリド、2,4,6−トリメチルトリクロロアセトアニリド、2,4−ジクロロトリクロロアセトアニリド、2,4,−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、2,5−ジクロロトリクロロアセトアニリド、2,5−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、2,6−ジメチルトリクロロアセトアニリド、2−エチルトリクロロアセトアニリド、2−フルオロトリクロロアセトアニリド、2−メチルトリクロロアセトアニリド、2−メチル−6−エチルトリクロロアセトアニリド、2−フェノキシアセトアニリド、2−プロピルトリクロロアセトアニリド、3,4−ジクロロトリクロロアセトアニリド、3,4−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、3,4−ジメチルトリクロロアセトアニリド、4−ブチルアセトアニリド、4−エチルアセトアニリド、4−フルオロアセトアニリド、4−ヨードアセトアニリド、4−プロピルアセトアニリド、2,3,4,5,6−ペンタフルオロアセトアニリド、4−プロポキシアセトアニリド、4−アセチルアセトアニリド等を挙げることができ、特にこれらは熱安定性が高く、好適な酸発生剤となりうる。
【0081】
本発明において酸発生剤は1種単独でも或いは複数併用可能であり、その含有量は、その化学的性質及び感光層の組成或いはその物性によって広範囲に変えることができるが、感光層の固形分の全重量に対して約0.1〜約20重量%の範囲が適当であり、好ましくは0.2〜10重量%の範囲である。
【0082】
酸分解性化合物としては、特開昭48−89003号、同51−120714号、同53−133429号、同55−12995号、同55−126236号、同56−17345号に記載されているC−O−C結合を有する化合物、特開昭60−37549号、同60−121446号に記載されているSi−O−C結合を有する化合物、特開昭60−3625号、同60−10247号に記載されているその他の酸分解化合物を挙げることができ、更に特開昭62−222246号に記載されているSi−N結合を有する化合物、特開昭62−251743号に記載されている炭酸エステル、特開昭62−280841号に記載されているオルトチタン酸エステル、特開昭62−280842号に記載されているオルトケイ酸エステル、特開昭63−10153号に記載されているアセタール及びケタール、特開昭62−244038号に記載されているC−S結合を有する化合物、同63−231442号の−O−C(=O)−結合を有する化合物などを用いることができる。これらのうち、アセタール類及びシリルエーテル類が好ましい。
【0083】
本発明に用いる酸分解性化合物としては、酸の作用で分解した後、エチレングリコール成分又はプロピレングリコール成分を含むジオール化合物を生成する化合物が好ましい。このようなジオール化合物の例としては、
一般式−(CH2−CH2−O)n−又は−(CH2−CH2(CH3)−O)m−で示される成分を含むものが好ましい。ここでn又はmは1〜5の範囲が好ましい。又−(CH2−CH2−O)n−(CH2−CH2(CH3)−O)m−で示される共重合成分を含むものも好ましい。これらジオール化合物の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ペンタプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ−エチレングリコール−プロピレングリコール共重合体が挙げられる。
【0084】
感度及び現像安定性からエチレングリコール及びジエチレングリコールが特に好ましい。更に、これらジオール成分を含むアセタール類又はシリルエーテル類が特に好ましく、特に一般式(5)で示される重縮合化合物が挙げられる。
【0085】
【化22】
【0086】
ここで、nは1以上の整数、mは0を含む整数を示す。Xは炭素原子又はケイ素原子を示し、R24はエチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基を示し、エチレングリコール成分又はプロピレングリコール成分を含むジオール化合物に対応する。R22、R25は水素原子、アルキル基又はアリール基を、R23、R26はアルキル基、アリール基を示し、R22とR23又はR25とR26はそれぞれ結合して置換又は無置換の環を形成してもよい。R27はアルキレン基を示す。R21は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキレンオキシ基、ハロゲン原子を、R28は水素原子又は−XR22R23R21又は−XR25R26R21を示す。
【0087】
アセタール類はアルデヒド、ケトン類のジメチルアセタール又はジエチルアセタールと、前記のジオール化合物との縮合により合成するのが収率の点で好ましい。このようなアルデヒド類としては、アセトアルデヒド、クロラル、エトキシアセトアルデヒド、ベンジルオキシアセトアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、ジフェニルアセトアルデヒド、フェノキシアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、2−フェニル及び3−フェニルアルデヒド、イソブトキシビバリンアルデヒド、ベンジルオキシビバリンアルデヒド、3−エトキシプロパナール、3−シアノ−プロパナール、n−ブタナール、イソブタナール、3−クロル−ブタナール、3−メトキシ−ブタナール、2,2−ジメチル−4−シアノ−ブタナール、2−及び3−エチルブタナール、n−ペンタナール、2−及び3−メチル−ペンタナール、2−ブロム−3−メチル−ペンタナール、n−ヘキサナール、シクロペンタンカルバアルデヒド、n−ヘプタナール、シクロヘキサンカルバルデヒド、1,2,3,6−テトラヒドロ−ベンズアルデヒド、3−エチルペンタナール、3−及び4−メチル−ヘキサナール、n−オクタナール、2−及び4−エチル−ヘキサナール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、4−メチルヘプタナール、3−エチル−n−ヘプタナール、デカナール、ドデカナール、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、2−,3−及び4−ブロモベンズアルデヒド、2,4−及び3,4−クロル−ベンズアルデヒド、4−メトキシ−ベンズアルデヒド、2,3−及び2,4−ジメトキシ−ベンズアルデヒド、2−,3−及び4−フルオロ−ベンズアルデヒド、2,3−及び4−メチルベンズアルデヒド、4−イソプロピル−ベンズアルデヒド、3−及び4−テトラフルオロエトキシ−ベンズアルデヒド、1−及び2−ナフトアルデヒド、フルフラール、チオフェン−2−アルデヒド、テレフタルアルデヒド、ピペロナール、2−ピリジンカルバルデヒド、p−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、5−メチル−フルアルデヒド、バニリン等が挙げられる。又ケトン類としてはフェニルアセトン、1,3−ジフェニルアセトン、2,2−ジフェニルアセトン、クロル−及びブロモ−アセトン、ベンジルアセトン、メチルエチルケトン、ベンジル−プロピルケトン、エチルベンジルケトン、ベンジルメチルケトン、イソブチルケトン、5−メチル−ヘキサン−2−オン、2−メチル−ペンタン−2−オン、2−メチル−ペンタン−3−オン、ヘキサン−2−オン、ペンタン−3−オン、2−メチル−ブタン−3−オン、2,2−ジメチル−ブタン−3−オン、5−メチル−ヘプタン−3−オン、オクタン−2−オン、オクタン−3−オン、オクタン−3−オン、ノナン−2−オン、ノナン−3−オン、ノナン−5−オン、ヘプタン−2−オン、ヘプタン−3−オン、ヘプタン−4−オン、ウンデカン−2−オン、ウンデカン−4−オン、ウンデカン−5−オン、ウンデカン−6−オン、ドデカン−2−オン、ドデカン−3−オン、トリデカン−2−オン、トリデカン−3−オン、トリデカン−7−オン、ジノニルケトン、ジオクチルケトン、2−メチル−オクタン−3−オン、シクロプロピルメチルケトン、デカン−2−オン、デカン−3−オン、デカン−4−オン、メチル−α−ナフチル−ケトン、ジデシルケトン、ジヘプチルケトン、ジヘキシルケトン、アセトフェノン、4−メトキシ−アセトフェノン、4−クロル−アセトフェノン、2,4−ジメチル−アセトフェノン、2−,3−及び4−フルオロアセトフェノン、2−,3−及び4−メチルアセトフェノン、2−,3−及び4−メトキシアセトフェノン、プロピオフェノン、4−メトキシ−プロピオフェノン、ブチロフェノン、バレロフェノン、ベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,5−ジメトキシベンゾフェノン、3,4−ジメトキシベンゾフェノン、3,4−ジメチルベンゾフェノン、シクロヘキサノン、2−フェニル−シクロヘキサノン、2−,3−及び4−メチル−シクロヘキサノン、4−t−ブチル−シクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2−クロルシクロヘキサノン、シクロペンタノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロノナノン、2−シクロヘキセン−1オン、シクロヘキシルプロパノン、フラバノン、シクロヘキサン−1,4−ジオン、シクロヘキサン−1,3−ジオントロポン、イソホロン等が挙げられる。
【0088】
特に好ましいのは25℃における水への溶解性が1以上100g/L以下であるアルデヒド又はケトン成分である。1g/L未満では連続処理でスラッジが発生しやすく、又100g/Lより大きいと形成された画像の解像力が低下する傾向がある。具体例としては、ベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2−ピリジンカルバルデヒド、ピペロナール、フタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、5−メチル−2−フタルアルデヒド、フェノキシアセトアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シクロヘキサンカルバルデヒド、バニリン、シクロヘキサノン、シクロヘキセン−1オン、イソブチルアルデヒド、ペンタナール等が挙げられる。これらの中で連続処理に際し、シクロヘキサノンが最も安定であり好ましい。
【0089】
シリルエーテル類はシリル化合物と前記のジオール化合物との縮合により合成される。本発明におては、シリルエーテル類は、酸の作用で分解して生成するシリル化合物の25℃における水への溶解性が1以上100g/L以下であるものが好ましい。
【0090】
シリル化合物の具体例としてはジクロロジメチルシラン、ジクロロジエチルシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルベンジルジクロロシラン等が挙げられる。
【0091】
上記アセタール類、シリルエーテル類とも前記のジオール化合物以外に他のアルコール成分を共縮合させてもよい。このアルコール成分の具体例としてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールなどの置換又は無置換のモノアルキルアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルなどのグリコールエーテル系アルコール類、置換又は無置換のポリエチレングリコールアルキルエーテル類やポリエチレングリコールフェニルエーテル類が挙げられる。又、2価アルコールとして、例えば、ペンタン−1,5−ジオール、n−ヘキサン−1,6−ジオール、2−エチルヘキサン−1,6−ジオール、2,3−ジメチル−ヘキサン−1,6−ジオール、ヘプタン−1,7−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、ノナン−1,7−ジオール、ノナン−1,9−ジオール、3,6−ジメチル−ノナン−1,9−ジオール、デカン−1,10−ジオール、ドデカン−1,12−ジオール、1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2−エチル−1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2−メチル−シクロヘキサン−1,4−ジエタノール、2−メチル−シクロヘキサン−1,4−ジプロパノール、チオ−ジプロピレングリコール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、ジブチレン−グリコール、4,8−ビス−(ヒドロキシメチル)−トリシクロデカン、2−ブテン−1,4−ジオール、p−キシリレングリコール、2,5−ジメチル−ヘキサン−3−イン−2,5−ジオール、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−スルファイド、2,2,4,4,−テトラメチルシクロブタン−1,3−ジオール等が挙げられる。この態様の場合、エチレングリコール成分又はプロピレングリコール成分を含むジオール化合物と他のアルコール成分とのモル比は70/30〜100/0が好ましく、85/15〜100/0がより好ましい。
【0092】
酸分解性化合物の好ましい分子量範囲は、ケルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)のポリスチレン換算により測定された重量平均分子量Mwが500〜10000、好ましくは1000〜3000である。
【0093】
酸分解性化合物としては、特開昭62−222246号に記載されているSi−N結合を有する化合物、特開昭62−251743号に記載されている炭酸エステル、特開昭62−280841号に記載されているオルトチタン酸エステル、特開昭62−280842号に記載されているオルトケイ酸エステル、特開昭62−244038号に記載されているC−S結合を有する化合物、同63−231442号の−O−C(=O)−結合を有する化合物などを併せて用いることができる。
【0094】
本発明に用いられる酸分解性化合物の合成例を下記に示す。
【0095】
(酸分解性化合物A−1の合成)
1,1−ジメトキシシクロヘキサン1.0モル、ジエチレングリコール1.0モル及びp−トルエンスルホン酸水和物0.003モル、トルエン500mlを攪拌しながら100℃で1時間反応させ、その後150℃まで徐々に温度を上げ、更に150℃で4時間反応させた。反応により生成するメタノールはこの間に留去した。冷却後、反応生成物を水で充分に洗浄し、1%のNaOH水溶液、1NのNaOH水溶液で順次洗浄した。更に食塩水で洗浄し無水炭酸カリウムで脱水した後、減圧下濃縮した。真空下で80℃に加熱しながら10時間乾燥させワックス状の化合物を得た。GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは約1200であった。
【0096】
本発明の画像形成材料は、前記各成分を溶解する下記の様な溶媒に溶解させて、これらを適当な支持体の表面に塗布、乾燥して感光層を設けて得られる。
【0097】
溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これら溶媒は、単独で或いは2種以上混合して使用することができる。
【0098】
保存安定性向上、露光後の経時小点再現性低下の抑制には塗布液のpHを調整し、3.5以上8.0以下、より好ましくは4.0以上6.5以下とする。3.5以下では上記の効果が望めず、又8.0以上では感度低下が著しい。
【0099】
このようなpH調整剤として、塩基性化合物を添加するのが好ましい。塩基性化合物は、プロトンを補足可能なものであり、具体的には無機又は有機のアンモニウム塩類、有機アミン類、アミド類、尿素やチオ尿素及びその誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピリジン類、シッフ塩基、弱酸とナトリウム又はカリウムとの塩、特開平8−123030号記載の塩基性窒素含有樹脂、特開平9−54437号記載の有機塩基性化合物、特開平8−211598号記載のチオスルホネート化合物、特開平7−219217号記載の加熱中性化塩基性化合物(スルホニルヒドラジド化合物等)が挙げられる。尚、加熱中性化塩基性化合物を使用する場合は露光後現像処理する前に加熱することで感度が大幅に向上する。
【0100】
支持体として、砂目立て処理、陽極酸化処理及び必要に応じて封孔処理等の表面処理等が施されているアルミニウム版を用いるが、これらの処理には特開昭53−67507号、同53−77702号、同53−123204号、同54−63902号、同54−92804号、同54−133903号、同55−128494号、同56−28893号、同56−51388号、同58−42493号、同58−209597号、同58−197090号、同59−182967号、同60−190392号、同62−160291号、同61−182950号、同63−99992号、特開平1−150583号、同1−154797号、同1−176594号、同1−188699号、同1−188395号、同1−215591号、同1−242289号、同1−249494号、同1−304993号、同2−16090号、同2−81692号、同2−107490号、同2−185493号、同3−104694号、同3−177528号、同4−176690号、同5−24376号、同5−24377号、同5−139067号、同6−247070号などに示される公知の方法を適用することができる。
【0101】
砂目立て処理の方法としては、例えば機械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。機械的方法としては、例えばボール研磨法、ブラシ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げられる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の各種方法を単独或いは組合わせて用いることができる。
【0102】
電解によりエッチングするには、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無機の酸を単独乃至2種以上混合した浴を用いて行われる。砂目立て処理の後、必要に応じてアルカリ或いは酸の水溶液によってデスマット処理を行い中和して水洗する。
【0103】
陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、クロム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種又は2種以上含む溶液を用い、アルミニウム版を陽極として電解して行われる。形成された陽極酸化被膜量は1〜50mg/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2であり、特に好ましくは25〜40mg/dm2である。陽極酸化被膜量は、例えばアルミニウム版をリン酸クロム酸浴液(リン酸85%液:35ml、酸化クロム(IV):20gを1リットルの水に溶解して作製)に浸漬し、酸化被膜を溶解し、版の被膜溶解前後の重量変化測定から求められる。
【0104】
封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例として挙げられる。この他にアルミニウム版支持体に対して、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。
【0105】
支持体の裏面には、アルミニウムの陽極酸化皮膜の溶出を抑えるために、有機金属化合物或いは無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層或いは有機高分子化合物からなる被覆層(以下、バックコート層という。)を設けることが好ましい。
【0106】
バックコート層は、現像時にアルミニウムの溶出が抑えられる量を用いればよく、0.001以上10g/m2以下の範囲の塗布量が好ましく、より好ましくは、0.01以上1g/m2以下であり、0.02以上0.1g/m2以下が最も好ましい。
【0107】
バックコート層をアルミニウム支持体の裏面に被覆する方法としては種々の方法が適用できるが、上記の塗布量を確保する上で最も好ましいのは、バックコート層塗布液を作製して塗布、乾燥する方法である。
【0108】
感光層を支持体の表面に塗布する方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等が可能である。塗布量は用途により異なるが、例えば、平版印刷版についていえば固形分として0.5〜5.0g/m2が好ましい。
【0109】
本発明の画像形成材料に対しては、波長400nm以上、特に700nm以上の光源を用い画像露光を行うことが好ましい。光源としては、半導体レーザー、He−Neレーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等が挙げられる。出力はレーザービーム1本当たり50mW以上が適当であり、好ましくは100mW以上である。
【0110】
本発明の画像形成材料に画像形成する方法としては、感光層に像様に露光を行った後、露光部の感光層を現像液を用いて除去する。像様に露光を行う手段として上述の赤外線レーザーを用いることが好ましい。
【0111】
現像に用いられる現像液及び現像補充液としては、水系アルカリ現像液が好適である。水系アルカリ現像液は例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の水溶液が挙げられる。前記アルカリ金属塩の濃度は0.05以上20重量%以下の範囲で用いるのが好適であり、より好ましくは0.1以上10重量%以下である。
【0112】
現像液及び現像補充液の珪酸塩濃度/アルカリ金属濃度(SiO2のモル濃度/アルカリ金属のモル濃度)は、0.15以上1.0以下が好ましく、又珪酸塩濃度が総重量に対して0.5以上5.0重量%以下が好ましい。特に好ましくは、現像液の珪酸塩濃度/アルカリ金属濃度が0.25以上0.75であり、珪酸塩濃度が1.0以上4.0重量%以下、現像補充液の珪酸塩濃度/アルカリ金属濃度が0.15以上0.5であり、珪酸塩濃度が1.0以上3.0重量%以下である。
【0113】
又、特開平8−305039号、特開平8−160631号に記載された非珪酸系の現像液を適用することもできる。
【0114】
現像液には、必要に応じアニオン、ノニオン、カチオン、又は両性の界面活性剤や有機溶剤を加えることができる。
【0115】
アニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリルアルコールサルフェートのナトリウム塩、オクチルアルコールサルフェートのナトリウム塩、ラウリルアルコールサルフェートのアンモニウム塩、第2ナトリウムアルキルサルフェート等の炭素数8〜22の高級アルコール硫酸エステル塩類、例えばアセチルアルコール硫酸エステルのナトリウム塩等の様な脂肪族アルコール硫酸エステル塩類、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、メタニトロベンゼンスルホン酸のナトリウム塩等の様なアルキルアリールスルホン酸塩類、例えばC17H33CON(CH3)CH2CH2SO3Na等の様なアルキルアミドのスルホン酸、例えばナトリウムスルホコハク酸ジオクチルエステル、ナトリウムスルホコハクジヘキシルエステル等の二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩類等が挙げられる。
【0116】
ノニオン界面活性剤としては、特開昭59−84241号、同62−168160号及び同62−175758号に開示のもの、カチオン界面活性剤としては、特開昭62−175757号に開示のもの、両性界面活性剤としては、例えばアルキルカルボキシベタイン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルイミダゾリン型の化合物或いは、特公平1−57895号に開示されている有機ホウ素化合物等が挙げられる。界面活性剤は、使用時の現像液の総重量に対して0.1〜5重量%の範囲で含有させておくことが適当である。
【0117】
有機溶媒としては、水に対する溶解度が約10重量%以下のものが適しており、好ましくは2重量%以下のものから選ばれる。例えば1−フェニルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニルプロパノール、1,4−フェニルブタノール、2,2−フェニルブタノール、1,2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール及び3−メチルシクロヘキサノール等を挙げることができる。本発明においては、プロピレングリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、n−プロピルアルコール等が有用である。
【0118】
有機溶媒の含有量は使用時の現像液の総重量に対して1〜5重量%が好適である。その使用量は界面活性剤の使用量と密接な関係があり、有機溶媒の量が増すにつれ、界面活性剤の量は増加させることが好ましい。
【0119】
上記現像液には、更に必要に応じ、アルカリ可溶性メルカプト化合物及び/又はチオエーテル化合物、水溶性還元剤、消泡剤及び硬水軟化剤の様な添加物を含有させることもできる。
【0120】
現像処理には例えば特開平5−188601号及び特願平9−143882号に示される自動現像機を用いる方法が有効である。又現像液、消去液、後処理液には、特願平8−56894号等に記載された処理剤を使用することができる。
【0121】
露光後、現像前に画像形成材料の加熱処理を加えてもよい。この場合、80〜200℃で5〜20秒の加熱処理が好ましい。
【0122】
又、現像後の画像形成材料を150〜300℃、20〜200秒程度のバーニング処理を行うことで感応層の機械的強度を飛躍的に向上させることができ、印刷版として使う場合には耐刷性を大幅に上げることができる。
【0123】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、「部」は「重量部」を示す。
【0124】
実施例1
(感光性平版印刷版の作製)
厚さ0.24mmのJIS−1050アルミニウム板を85℃の10%の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、1分間脱脂処理を行った後、水洗した。この脱脂したアルミニウム板を、25℃の10%硫酸水溶液中に1分間浸漬し、デスマット処理した後、水洗した。次いでこのアルミニウム板を、1.0%の硝酸水溶液中において、温度30℃、電流密度50A/dm2で電気量400c/dm2になるように電気化学的に粗面化した。その後、50℃の10%水酸化ナトリウム水溶液中でアルミニウムの溶解量が3g/m2となるように化学的エッチングを行った。次いで、25℃の10%硝酸水溶液中に10秒間浸漬し、デスマット処理した後水洗した。次いで、35℃の20%硫酸水溶液中で、電流密度2A/dm2の条件で1分間陽極酸化処理を行った。その後、80℃の0.1%酢酸アンモニウム水溶液中に30秒間浸漬し、封孔処理を行い、80℃で5分間乾燥した。このアルミニウム板の片方の面(裏面)に、JIS3号珪酸ナトリウム水溶液(10g/l)をワイヤーバーを用いて塗布し、80℃で3分間乾燥し、裏面に被覆層を有するアルミニウム支持体を作製した。被覆層は乾燥重量として10mg/m2となるように塗設した。
【0125】
前記支持体上に下記組成の感光層塗布液を乾燥後の膜厚が2g/m2になる様に塗布し、100℃で2分間乾燥して平版印刷版1を得た。
【0126】
得られた平版印刷版材料に、以下に示す方法で画像を形成した。
【0127】
クレオプロダクツ社製の露光機(トレンドセッター3244;発振波長830nmの半導体レーザーを搭載、レーザー出力10W、240チャンネル機)で感光層表面に画像露光を行った。
【0128】
さらにコニカ(株)製の自動現像機PSZ−910を用いて現像、水洗処理を行った。現像液にはコニカ(株)製のPS版用現像液SDR−1を水に容積比6倍で希釈して用いた。現像槽には現像液25Lを投入し、現像時間は12秒、現像温度は32℃で現像処理を行った後、水洗処理を行った。
【0129】
以上の方法により製版を行い、下記について評価した。
【0130】
1)感度;露光部の感光層が除去可能な露光エネルギー
2)保存性;50℃、80%RHで7日保存した後、画像形成材料を製版した時の画像部残存率(現像前後における感光層の反射濃度の変化率)を調べた。
【0131】
3)現像ラチチュード;SDR−1の4倍希釈液を現像液に使用する以外は上記と同様に製版し、画像部残存率を調べることでオーバーな現像条件での耐性を評価した。また、SDR−1の9倍希釈液を現像液に使用する以外は上記と同様に製版し印刷汚れを調べることでアンダーな現像条件での印刷性能を評価した。
【0132】
○・・・全く発生しない
△・・・若干発生
×・・・汚れが目立つ。
【0133】
更に赤外吸収色素及び消色剤を表1のように変更して得た平版印刷版2〜9について同様に評価した。
【0134】
赤外吸収色素IR26の対アニオンをn−ブチルトリフェニルホウ素に変更した色素IR26′を用い、消色剤を除いた比較平版印刷版3で同様に評価した。
【0135】
感光層塗布液を下記組成に変更した平版印刷版10で同様に評価した。
【0136】
また感光層塗布液を下記組成に変更した比較平版印刷版1で同様に評価した。
【0137】
更に感光層塗布液を下記組成に変更した比較平版印刷版2で同様に評価した。
【0138】
以上の結果を表1に示す。
【0139】
【表1】
【0140】
【発明の効果】
実施例にて実証した如く、本発明の画像形成材料は、露光後の後加熱を行わなくても、感度、保存性、現像ラチチュードに優れる。
Claims (5)
- 表面に陽極酸化皮膜を有するアルミ砂目支持体上に、テトラブチルアンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラブチルアンモニウムテトラn−ブチルホウ素、テトラブチルアンモニウムトリn−ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ素、エチルピリジニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、メチルキノリニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラフェニルホスホニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、およびテトラブチルホスホニウムn−ブチルトリアニシルホウ素から選ばれる消色剤、赤外吸収色素並びに水に不溶でアルカリ水溶液に可溶な芳香族水酸基を有する樹脂を含有する感光層を有することを特徴とする印刷版用画像形成材料。
- アルカリ水溶液に可溶な樹脂が、ノボラック樹脂であることを特徴とする請求項1項に記載の画像形成材料。
- アクリル樹脂を含むことを特徴とする請求項1,2に記載の画像形成材料。
- 光又は熱により酸を発生する酸発生剤および酸分解性化合物を含むことを特徴とする請求項1,2、3に記載の画像形成材料。
- 請求項1、2、3、4に記載の画像形成材料の感光層に波長700nm以上の活性光を用いて画像露光した後、露光部をアルカリ性現像液で除去することを特徴とする画像形成方法。
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