JP3776234B2 - 試薬容器の傾斜設置装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば血液などの検体検査する装置における試薬容器の傾斜設置装置に関する。さらに詳しくは、前記検体を検査するために使用される試薬を収容する容器の設置装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
液などの検体を検査するための検体検査装置には、検体検査のために、多くの試薬が日常的に使用されている。そして、この試薬を収容するための容器は、図8に示されるように、容器01の底02が全域にわたって、中央を最も高くして、容器内方に凸に湾曲した凸曲面03に形成されていた。その主たる目的は、容器の高い自立性を図るためである。また、この容器を載置するためのホルダー04は、この容器01が常に鉛直姿勢に保たれるように、載置面05が水平に設定されている。さらに、この容器01内の試薬06を抽出するサンプリングノズルなどの抽出手段07は、この容器01の中心部分に挿入される構造であった。つまり、前記底02の凸曲面03の一番盛り上がった部位までしか挿入されない構造になっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような容器に試薬を注入して検体検査装置に設置し、サンプリングノズルなどの抽出手段で、この容器内の試薬を抽出してゆくと、最終的には、底の前記中央の凸曲面の頂点を限界として、これよりも下位に残存する試薬は、抽出できなかった(図8)。そして、この残存した試薬は、往々にして廃棄されていた。この試薬は、言うまでもなく非常に高価なために、たとえ少量といえども廃棄されることは、大変不経済であった。併せて、前記のように、自立性を高めるために、容器底部の凸曲面を形成する手段は、容器の製造コストを押し上げていた。
【0004】
本発明は、高価な試薬をほとんど最後の一滴まで抽出でき、併せて経済的な検体検査を行うことができるようにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、血液などの検体を検査するための装置において、試薬容器を載置するホルダーの試薬容器の載置面が、傾斜面に形成されていて、試薬容器を傾斜姿勢で載置できるようにしてあるとともに、前記試薬容器と一直線上に配置される試薬受容セルのセル体の上面が前記試薬容器の傾斜する方向に同程度傾斜した傾斜面に形成されている
【0006】
上記請求項1に記載の発明によれば、試薬容器は、ホルダーに載置されると、自然に傾斜した載置姿勢が保持される。その結果、試薬は、順次抽出され、残り少なくなってきても、重力によって自然に、この傾斜した姿勢の試薬容器の内部最低位部位に流下される。そして、図1に示されるように、この傾斜した姿勢の試薬容器の内部最低位部位に滞留することになる。そして、前記試薬容器と一直線上に配置される試薬受容セルのセル体の上面が前記試薬容器の傾斜する方向に同程度傾斜した傾斜面に形成されているので、試薬容器と試薬受容セルとを一つの蓋で一挙に開閉することができる。
【0007】
したがって、請求項1に記載の発明は次の効果を有する。
試薬容器内の試薬は、少なくなってきても、必ず試薬容器の内部最低位部位に滞留するので、この滞留部位にサンプリングノズルなどの抽出手段の先端を差し入れることによって、この滞留試薬は、余すところなく抽出される。したがって、高価な試薬を無為に廃棄することもなく、最後まで使用でき、経済性を向上できる。そして、試薬容器と試薬受容セルとを一つの蓋で一挙に開閉することができるので、試薬容器と試薬受容セルにおける蓋およびその開閉構造が格段に簡素化され、装置をより安価に製造することができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、血液などの検体を検査するための装置において、試薬容器を載置するホルダーの試薬容器の載置面が、傾斜面に形成されていて、試薬容器を傾斜姿勢で載置できるようにしてあるとともに、前記試薬容器と一直線上に配置される試薬受容セルのセル体の上面が前記試薬容器の傾斜する方向に同程度傾斜した傾斜面に形成され、さらに、前記試薬容器内に挿入されるサンプリングノズルの先端の最下降位置が、この傾斜姿勢に保持された試薬容器の内部最低位部位の直前に設定されている。
【0009】
上記請求項2に記載の発明によれば、試薬容器は、ホルダーに載置されると、自然に傾斜した載置姿勢が保持される。そして、サンプリングノズルは、この試薬容器の内部最低位部位に狙いを定めて挿入されていく。その結果、試薬は、残り少なくなってきても、重力によって自然に、この傾斜姿勢に保持された試薬容器の内部最低位部位に流下される。そして、図1に示されるように、この試薬容器の内部最低位部位に滞留することになり、サンプリングノズルは、この試薬容器の内部最低位部位に滞留する試薬に的確にその先端を挿入できる。
【0010】
したがって、請求項2に記載の発明では、自動化にも容易に対応できながら、高価な試薬を無為に廃棄することもなく、最後まで使用でき、経済性を向上できる。また、請求項1に記載の発明と同様に、試薬容器と試薬受容セルとを一つの蓋で一挙に開閉することができるので、試薬容器と試薬受容セルにおける蓋およびその開閉構造が格段に簡素化され、装置をより安価に製造することができる。
【0011】
さらに、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の試薬容器の傾斜設置装置において、前記試薬容器および試薬受容セルを纏めて開閉する蓋が設けられているこのようにした場合、試薬容器および試薬受容セルまわりの構造並びに作動の簡素化を格段に向上でき、併せて装置を廉価に製造、かつ、提供できる利点がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を、図面の記載を参照にしながら説明する。図1〜図7は、この発明の一つの実施の形態を示すもので、本発明に係る試薬容器の傾斜設置装置を全血血球免疫測定装置に採用した例に基づいて説明する。
【0013】
まず、図2は、この発明の全血血球免疫測定装置の一例を、側面パネルを取り外した状態で示す斜視図である。図3は、この全血血球免疫測定装置の全体の構成を概略的に示す図である。これらの図において、1は装置ケースで、その前面部2側には、検体セット部3が内方に凹んだ状態で形成されている。この検体セット部3には、検体としての全血4を収容した検体容器5をセットするための、検体容器ホルダー6が収容される。
【0014】
この検体容器ホルダー6は、図4にも示されるように、検体容器5を保持するための、径の異なる複数個の挿入穴6a(図示例では4個)が備わっている。検体容器5の大きさに応じて、適宜に挿入穴6aを選択できるようにするためである。また、この検体容器ホルダー6は、図7に示すように、その底の中心を通る縦軸線Pを中心に回転自在に保持されている。さらに、水平な軸線(図外)中心に揺動自在に保持されている。前記検体容器ホルダー6を、検体セット部5内方から手前側に傾斜させて引出し、さらに、これを前記縦軸線Pを中心に回転させることによって、必要とする挿入穴6aを手前側に位置させる。検体容器5を前記挿入穴6aに挿抜しやすくするためである。
【0015】
そして、図2,図4に示されるように、装置ケース1の側面部7の下方には、前面部2に近い側から順に、免疫測定を行う免疫測定部8、血球測定を行う血球計数測定部9が、前面側から見て一直線状に配置されている。この血球計数測定部9の下方には、複数の電磁弁10aからなる電磁弁部10が設けられている。また、側面部7の上方には、図2,図3に示されるように、検体セット部5と血球計数測定部9との間を直線的に移動する、プローブユニット部11が設けられている。
【0016】
また、図3において、12は定注器、13は希釈液容器、14は溶血試薬容器、15はポンプであり、これら13〜15はいずれも電磁弁部10に接続されている。さらに、16はポンプ15に接続された廃液容器である。
【0017】
前記免疫測定部8は、この実施の形態においては、CRP(急性期蛋白であるC−反応性蛋白)を測定するように構成されている。すなわち、図3,図7に示されるように、CRPを測定するために形成される試薬受容セル17と、光照射部17a及び光検出部17bを備えるとともに、前記試薬受容セル17にフロー測光セル流路17cを介して一連に連なって設けられたフロー測光セル17Aとから形成されている。そして、この試薬受容セル17の内部に収容される液を適宜攪拌できるように構成されている。18,19,20はCRP測定に用いられる試薬を収容した試薬容器で、それぞれ、溶血試薬(以下、R1試薬という)、緩衝液(以下、R2試薬という)、抗ヒトCRP感作ラテックス免疫試薬(以下、R3試薬という)が収容されている。
【0018】
そして、前記試薬受容セル17及び試薬容器18〜20は、図3,図4,図6に示されるように、検体セット部5における検体容器5のセット位置に対して、一直線状に配置されている。また、これら試薬受容セル17及び試薬容器18〜20は、ソレノイド21の作動で、上下方向に揺動する蓋22によって、一括して開閉されるように構成されている。23は例えばペルチェ素子よりなる電子冷却器24を備えた、試薬容器ホルダーの一例としてのクーラーボックスで、図示例では試薬R2,R3が収容されている。
【0019】
次に、前記血球計数測定部9は、この実施の形態においては、電気抵抗法により、WBC(白血球数)、RBC(赤血球数)、PLT(血小板数)、MCV(赤血球容積)、Hct(ヘマトクリット値)を、また、シアンメトヘモグロビン法における吸光光度法によりHgb(ヘモグロビン濃度)などをそれぞれ測定するように構成されている。すなわち、図3において、25はWBC/Hgb血球計数測定セル(以下、単にWBCセルという)で、WBCを測定するための測定電極25a,25b及びHgbを測定するための光照射部25c、受光部25dを備えている。26はRBC/PLT血球計数測定セル(以下、単にRBCセルという)で、RBC及びPLT測定するための測定電極26a,26bを備えている。これらのセル25,26は、CRP測定部8における試薬受容セル17及び試薬容器18〜20と一直線になるように配置されている。また、WBCセル25は、ノズル33(後述する)洗浄のための廃液チャンバを兼ねている。
【0020】
さらに、プローブユニット部11は、例えば次のように構成されている。すなわち、図2〜図5において、27はノズルユニットで、このノズルユニット27は、垂直に立設されたベース部材28に沿うようにして、水平方向に設けられたタイミングベルト29によって、水平方向に往復移動できるように構成されている。30はタイミングベルト29を駆動するためのモータ、31はノズルユニット27に設けられた被ガイド部材32をガイドする一対のガイド部材で、これらはベース部材28に適宜の部材を介して取り付けられている。
【0021】
33はサンプリングノズルで、図2,図3、図5〜図7に示されるように、ノズルユニット27内をタイミングベルト34によって上下方向に移動する、ノズル保持体35に取り付けられている。このサンプリングノズル33の先端側(下端側)は、ノズルユニット27内に設けられたノズル洗浄器36を挿通し、先端部外周が洗浄されるように構成されている。37はタイミングベルト34を駆動するためのモータである。38はサンプリングノズル33がホームポジション位置(定位置)にあるか否かを検出するセンサである。
【0022】
そして、図3において、39は装置の各部を総合的に制御し、併せてCRP測定部8及び血球計数測定部9からの出力を用いて各種の演算を行う、制御・演算装置としてのマイクロコンピュータ(MPU)である。40はMPU39からの指令に基づいて電磁弁部10、プローブユニット部11のモータ30,37などに駆動信号を送るドライバである。41は、CRP測定部8及び血球計数測定部9からの出力信号を処理してMPU39に送る信号処理部である。また、前記MPU39には、図示しないが、ここにおいて処理されて得られる結果などを表示する装置で、例えばカラーディスプレイ、そして出力装置としてのプリンタなどが接続されている。
【0023】
なお、図3において、点線は、検体4や各種の試薬などの流れを示す。また、やや太い一点鎖線は、制御信号を示す。さらに、細い一点鎖線は、測定によって得られる信号の流れを示している。
【0024】
また、図7に示されるように、前記フロー測光セル17Aの出口側流路17dには、液移動用の定注器17eが三方切替弁(電磁弁)10bを介して連通連結されている。この出口側流路17dの端末は、図3に示されるように、前記ポンプ15を介して前記廃液容器16に接続される。
【0025】
さらに、前記検体容器5、希釈液容器13、溶血試薬容器14、試薬受容セル17、フロー測光セル17A、フロー測光セル流路17c、出口側流路17d、試薬容器18〜20、サンプリングノズル33等は、ガラスまたは四フッ化エチレン樹脂、あるいはステンレス鋼など、少なくとも耐化学薬品性に優れた素材が採用される。また、耐熱性を備えた素材であれば、なお望ましい。
【0026】
上記のように構成された全血血球免疫測定装置において、試薬容器18〜20のホルダーは、以下のように構成されている。
図1,図6に示されるように、R1試薬を収容する試薬容器18の試薬容器ホルダー42と、R2試薬を試薬容器19、そしてR3試薬を収容する試薬容器ホルダー、つまり前記電子冷却器24を備えたクーラーボックス23とには、それぞれ前記試薬容器18〜20を保持するための、断面円形の挿入穴43が形成されている。
【0027】
前記挿入穴43は、図1に示されるように、その軸線Oがその上方側ほど、前記装置ケース1の側面部7手前側に位置するようにして、傾斜した形で形成されている。また、試薬容器の載置面としての底面44は、この軸線Oに直行する方向に沿って偏平な面に形成されている。
【0028】
したがって、前記挿入穴43に挿入保持される各試薬容器18〜20は、図1に示されるように、底B1よりも上方の口部B2がより前記装置ケース1の側面部7手前側に位置する傾斜姿勢を保って保持されることになる。
【0029】
また、前記試薬容器18〜20に挿入された前記サンプリングノズル33の先端33aの最降下位置が、この傾斜姿勢に保持された試薬容器18〜20の内部最低位部位B4の直前に設定されている。
【0030】
さらに、本発明では、図5に示されるように、前記試薬受容セル17も前記試薬容器18〜20と同様に、傾斜姿勢に設定されている。この試薬受容セル17は、図7に示されるように、セル体45に試薬受容のための上方開放の孔46が穿たれている。そして、その軸線が、前記各試薬容器18〜20の挿入穴43の軸線Oと同じ傾斜角度(図例では8度)に設定され、上方側ほど、前記装置ケース1の側面部7手前側に位置するようにして、傾斜した形で形成されている。また、その挿入穴46に連なるセル体45の上面47も、前記装置ケース1の側面部7手前側ほど下位になるような傾斜面に形成されている。
【0031】
上記のように、試薬受容セル17も傾斜して設けられると、次の効果を有する。すなわち、前記試薬容器18〜20と、この試薬受容セル17とを、纏めて一挙に開閉する前記蓋22を一つで賄える。したがって、構造並びに作動の簡素化を格段に向上でき、併せて装置を廉価に製造、かつ、提供できる利点がある。
【0032】
次に上記全血血球免疫測定装置の動作について説明する。
【0033】
まず、図2に示される測定キーS(前記検体セット部3の開閉扉がスイッチ機能を備え、これを閉止することで、ON作動され、逆に開くことでOFF作動される。)をオンすると、定位置にあるサンプリングノズル33は、R2試薬(試薬容器19)の位置に移動し、R2試薬を吸引する。この試薬吸引の後、サンプリングノズル33は、WBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器36に洗浄液としての希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。その後、サンプリングノズル33はR2試薬の位置に復帰する。
【0034】
次いで、サンプリングノズル33は、R1試薬(試薬容器18)の位置に移動し、R1試薬を吸引する。この試薬吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器36に希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。その後、サンプリングノズル33はR1試薬の位置に復帰する。
【0035】
そして、サンプリングノズル33は、検体セット位置(検体容器5)に移動し、検体容器5内の検体(全血)3をCRP測定のために吸引する。この検体吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器35に希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。その後、サンプリングノズル33は検体の位置に復帰する。
【0036】
そして、サンプリングノズル33は、試薬受容セル17の位置に移動し、検体4、R1試薬、R2試薬を試薬受容セル17内に吐出する。
【0037】
次いで、前記吐出を終わったサンプリングノズル33は、WBCセル25位置に移動し、内部に残留している検体4などをWBCセル25内に吐出した後、その内外を希釈液で洗浄される。
【0038】
前記洗浄が終わったサンプリングノズル33は、検体セット位置(検体容器5)に移動し、検体容器5内の検体4をCBC測定のために吸引する。この検体吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器36に希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。
【0039】
前記洗浄が終わったサンプリングノズル33は、WBCセル25内に検体4を吐出する一方、希釈液容器13内の希釈液が、電磁弁部10を介してWBCセル25内に所定量注入され、CBC検体の一次希釈が行われる。
【0040】
WBCセル25位置にあるサンプリングノズル33は、前記一次希釈されたCBC検体を所定量吸引する。引き続き、RBCセル26に移動し、前記吸引した一次希釈されたCBC検体を、このセル26に吐出する。時を同じくして、希釈液容器13内の希釈液が、電磁弁部10を介して、RBCセル26内に所定量注入され、CBC検体の二次希釈が行われる。
【0041】
上記一次希釈、二次希釈を終わった後、溶血剤容器14内の溶血剤が、電磁弁部10を介して、WBCセル25内に所定量注入され、WBCとHgbの測定が行われる。一方、RBCセル26では、RBCとPLTの測定が行われ、そのときのデータは信号処理部41を経て、MPU39に取り込まれる。
【0042】
前記測定が終わると、WBCセル25とRBCセル26は希釈液で洗浄される。
【0043】
上述したように、血球計数測定部9においてCBC測定が行われている期間中(約60秒間)は、試薬受容セル17内において、検体4、R1試薬、R2試薬の間で溶血反応が進行し、併せて妨害物質が除去される。
【0044】
CBC測定が終わると、RBCセル26の位置にいたサンプリングノズル33がR3試薬(試薬容器20)の位置に移動し、R3試薬を吸引する。この試薬吸引の後、サンプリングノズル33は、試薬受容セル17位置に移動し、R3試薬を試薬受容セル17内に吐出する。これによって、R3試薬が、前記検体4、R1試薬、R2試薬の反応液内に混入される。
【0045】
そして、試薬受容セル17において前記液が十分に攪拌され、免疫反応が生じてCRP測定が行われ、そのときのデータは、信号処理部41を経てMPU39に取り込まれる。前記測定が終わると、試薬受容セル17は希釈液で洗浄され、すべての測定が終わる。
【0046】
前記R3試薬、検体4、R1試薬、R2試薬の攪拌は、以下のようにして行われる。図3,図7に示されるように、前記三方切替弁(電磁弁)10bを、前記定注器17eと前記フロー測光セル17Aとが連なるように、切り替えておき、定注器17eを作動させる。
【0047】
前記定注器17eの作動によって、この定注器17e内の空気が、前記出口側流路17dに出たり入ったりする。その結果、前記試薬受容セル17内に充填されているR3試薬、検体4、R1試薬、R2試薬は、試薬受容セル17、フロ−測光セル17A、そして両者を繋ぐフロー測光セル流路17cの間をゆききする。この作動を数回繰り返すことによって、前記の液の十分な攪拌が行われるのである。
【0048】
前記MPU39では、血球計数測定部9で行われたCBC測定によって得られたデータに基づいて、RBC(赤血球数)、赤血球容積(MCV)、などの測定値が得られる。また、MPU39では、CRP測定部8で行われたCRP測定によって得られたデータに基づいて、所定時間当たりの吸光度変化を、あらかじめ既知濃度の血清(又は血漿)より求めておいた検量線から、全血中のCRP濃度が得られる。
【0049】
この場合、CRP測定については、CBC測定と同様に、検体4として抗凝固剤添加の全血を用いているため、この全血を用いることによって生ずる、血漿成分容積誤差を補正する必要がある。そこで、この全血血球免疫測定装置では、CBC測定によって得られるRBC(赤血球数)と赤血球容積(MCV)とからヘマトクリット値(Hct)を求め、このヘマトクリット値を用いて、CRP測定によって得られる全血中のCRP濃度を、下記の補正式によって補正し、血漿中のCRP濃度を求めるのである。
【0050】
すなわち、全血中のCRP濃度をAとし、ヘマトクリット値をBとすると、血漿中のCRP濃度Cは、
C=A×100/(100−B)
なる式によって求められる。
【0051】
前記MPU39によって得られた各測定値は、例えばMPU39に内蔵されたメモリに記憶される一方、図外表示装置に項目別に表示されたり、図外のプリンタによって出力される。
【0052】
そして、上述したように、この全血血球免疫測定装置においては、CRP測定部8において、溶血及び妨害物質除去反応を起こさせている間に、CBC測定部9において、血球測定を行うようにしている。したがって、CRP測定及びCBC測定のトータル時間を短縮できる。併せて前述したCRP測定によって得られる結果を、CBC測定によって得られる結果によって行う補正をスムーズに行える。
【0053】
また、前記全血血球免疫測定装置の前記試薬容器18〜20のクーラーボックス23並びに試薬容器ホルダー42による保持姿勢と、この各試薬容器18〜20に対する前記サンプリングノズル33の挿入最終位置、つまり最降下位置の特異な設定条件とがうまく作用して、高価な試薬を無為に廃棄することなく、最後まで効果的に使用できる格段の利点がある。
【0054】
つまり、前記試薬容器18〜20が、前記のような傾斜姿勢に保持されることによって、内部に収容される試薬は、その残量が少なくなってくると、図1に示されるように、重力によって自然にこれら試薬容器18〜20の内部最低位部位B4に流下される。そして、最終的には、この試薬容器18〜20の内部最低位部位B4に滞留することになる。
【0055】
このように、試薬容器18〜20が傾斜姿勢で保持され、併せてこの試薬容器に挿入された前記サンプリングノズル33の先端33aの最下降位置が、試薬容器18〜20内部最低位部位B4に設定されていることによって、この試薬容器18〜20の内部最低位部位B4に滞留する試薬に、的確にこのサンプリングノズル33の先端33aを挿入することができ、残り少なくなった試薬を余すことなく抽出できる。
【0056】
したがって、高価な試薬を無為に廃棄することもなく、最後まで使用でき、経済性を向上できる。また、装置の自動化に当たり、上記の試薬容器18〜20とサンプリングノズル33との相対的な位置の設定は、経済的な試薬の抽出に格段に有効に作用する。
【0057】

そして、前記試薬容器18〜20と一直線上に配置される試薬受容セル17のセル体45の上面47が前記試薬容器18〜20の傾斜する方向に同程度傾斜した傾斜面に形成されているので、試薬容器18〜20と試薬受容セル17とを一つの蓋22で一挙に開閉することができる。したがって、試薬容器と試薬受容セルにおける蓋およびその開閉構造が格段に簡素化され、装置をより安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る試薬容器の傾斜設置装置を採用した全血血球免疫測定装置の実施の形態の一例を示し、要部の一部切欠き拡大縦断面図である。
【図2】 前記全血血球免疫測定装置を、側面パネルを取り外した状態で示す概観図である。
【図3】 前記全血血球免疫測定装置の全体の構成を概略的に示す説明図である。
【図4】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、検体セット部、免疫測定部、血球測定部の配置関係を説明する概略平面図である。
【図5】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、検体セット部、免疫測定部、血球測定部とサンプリングノズルとの配置関係を説明する概略側面図である。
【図6】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、図5中のA−A線縦断面図である。
【図7】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、検体セット部、免疫測定部、血球測定部とサンプリングノズルとの配置関係を説明する概略説明図である。
【図8】 従来の構成を示す要部の拡大縦断説明図である。
【符号の説明】
4…検体、17…試薬受容セル、18,19,20…試薬容器、22…蓋、23,42…試薬容器ホルダー、33…サンプリングノズル、33a…先端、45…セル体、47…上面、B1…底、B2…口部、B3…周壁、B4…最低位部位。

Claims (3)

  1. 血液などの検体を検査するための装置において、試薬容器を載置するホルダーの試薬容器の載置面が、傾斜面に形成されていて、試薬容器を傾斜姿勢で載置できるようにしてあるとともに、前記試薬容器と一直線上に配置される試薬受容セルのセル体の上面が前記試薬容器の傾斜する方向に同程度傾斜した傾斜面に形成されていることを特徴とする試薬容器の傾斜設置装置。
  2. 血液などの検体を検査するための装置において、試薬容器を載置するホルダーの試薬容器の載置面が、傾斜面に形成されていて、試薬容器を傾斜姿勢で載置できるようにしてあるとともに、前記試薬容器と一直線上に配置される試薬受容セルのセル体の上面が前記試薬容器の傾斜する方向に同程度傾斜した傾斜面に形成され、さらに、前記試薬容器内に挿入されるサンプリングノズルの先端の最下降位置が、この傾斜姿勢に保持された試薬容器の内部の最低位部位の直前に設定されていることを特徴とする試薬容器の傾斜設置装置。
  3. 前記試薬容器および試薬受容セルを纏めて開閉する蓋が設けられている請求項1または2に記載の試薬容器の傾斜設置装置。
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