JP3769367B2 - 既設管のライニング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ライニング管用帯状体及び既設管のライニング方法に関し、更に詳しくは、下水道配管、上水道配管、ガス配管等の既設管路を更生するためのライニング管用帯状体及びこれを用いて該管路内に極めて簡単な工事によって容易に通信用ケーブル配管の付設を可能にした既設管のライニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ケーブルテレビジョン等の有線によるコミュニケーションの発展に伴い、既成市街地における通信用ケーブルの付設スペースが大きな問題となり、地下埋設施設であり、既成市街地を網の目状に設置されている下水道配管、上水道配管、ガス配管等の既設管路内を利用する提案がなされ、一部実施に移されている。
特に、下水道管路にあっては、その性格上、下水道配管上部に余裕空間があるためか、管路断面上部に通信用ケーブル配管が併設されている。
【0003】
従来、上記管路断面上部に通信用ケーブル配管を固定するため、既設管路内壁面にフック等の通信用ケーブル配管固定治具を取り付ける等準備作業、既設管渠内における通信用ケーブルの付設のための配管諸工事を必要とするものである。更に、既設管路内壁面をライニングして、更生しながら上記配管諸工事を遂行するためには、上記フック等の通信用ケーブル配管固定治具を取り付けるために、新たに形成されたライニング面に、孔をあけなければならず、穿設された孔の止水処理が完全に実施されないと、既設管路内壁と新ライニング管との間隙に侵入した水圧によって、新ライニング管を損傷したり、系外への漏水したりするおそれのあるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、叙上の事実に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、通信用ケーブル配管固定具用孔の止水処理の必要のないライニング管用帯状体と、これを用いる容易且つ迅速な通信用ケーブル配管の付設を可能にした既設管のライニング方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、平板状の基材の両側縁付近に長手方向に連続した接合部を有し、上記基材の内側の第一の壁部と外側の第二の壁部とからなる管状の二重壁部が長手方向に設けられているライニング管用帯状体を螺旋状に巻回して、相接する接合部同士を接合して、既設管内に螺旋状ライニング管をライニングする既設管をライニング方法であって、上記ライニング管用帯状体の管状の二重壁部が形成されている部分の第一の壁部に長手方向に2本の切り込みを入れ、該切り込みが入れられた第一の壁部を内側に引き出すことを特徴とする既設管のライニング方法をその要旨とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、上記内側に引き出された第一の壁部に、ケーブルを挿通することを特徴とする請求項1記載の既設管のライニング方法をその要旨とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、平板状の基材の両側縁付近に長手方向に連続した接合部を有し、上記基材の内側の第一の壁部と外側の第二の壁部とからなる管状の二重壁部が長手方向に設けられているライニング管用帯状体を螺旋状に巻回して、相接する接合部同士を接合して、既設管内に螺旋状ライニング管をライニングする既設管をライニング方法であって、上記ライニング管用帯状体の管状の二重壁部が形成されている部分の第一の壁部にケーブル固定具をライニング管内に取着することを特徴とする既設管のライニング方法をその要旨とする。
【0009】
請求項1記載の発明において用いられるライニング管用帯状体は、一般に、昭和62年7月28日付建設省告示第1451号に基づき「下水道管渠の更生技術」として技術審査証明を受けた「スーパーSPR工法(Sewage Pipe Renewal Method)」に用いられる硬質塩化ビニル製プロファイルとして、該プロファイルを製管してライニングした後、ライニング管路内に通信用ケーブル配管等を容易且つ迅速に付設できるように開発したものである。
【0010】
上記ライニング管用帯状体を構成する素材は、螺旋状に巻回され、相接する接合部同士が接合されて既設管内に形成された螺旋状ライニング管が、これを外套する既設配管と一体となって、得られるライニング管路が求める必要強度、例えば、下水道施設設計指針が求める下水管の必要強度を有するものであれば、特に限定されるものではないが、上記するプロファイルを押出成形法によって連続的に成形できる熱可塑性樹脂、就中、成形性に優れた塩化ビニル樹脂が好適である。勿論、他の熱可塑性樹脂や金属を排除するものではない。
【0011】
以下、図面を参照しながら説明する。
請求項1記載の発明のライニング管用帯状体の両側縁の接合部は、螺旋状に巻回され、既設管内に形成されたライニング管が、各々の用途において水密性を保持し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、図1に示されるように、一側縁付近に凸状突起121の下面に係止部122を有する係合リブ12と、他側縁付近に、上記係合リブ12を受容するアンダーカット部131が形成された凹状溝132を有するソケット13とが係合可能に長手方向に連続して設けられ、螺旋状に巻回され、図2に示されるように相接する接合部同士が接合されてライニング管を形成し得る1片からなるライニング管用帯状体であってもよく、又、図5及び図6に示すように、両側縁に凸状突起123の下面に係止部124を有する係合リブ125と、螺旋状に巻回され、図6に示されるように相接する2個の上記係合リブ125を緊締して受容するアンダーカット部133が形成された凹状溝134を有する長尺の緊締具135の2片の部材からなるライニング管用帯状体1であってもよい。
【0012】
又、本発明のライニング管用帯状体1は、基材11の内側の第一の壁部111と外側の第二の壁部112とを含む管状の二重壁部113が長手方向に設けられてなるものであるが、第一の壁部111は部分的に欠落し、螺旋状に巻回され、ライニング管が形成された場合、内部に開口する部分的な穴が開いたものであってもよい。
【0013】
又、本発明のライニング管用帯状体1は、図1に示されるように、平板状の基材11に、複数のリブ14、15、16及び17が立設され、螺旋状に巻回され、既設管内に形成されたライニング管を補強するものであってもよい。
又、上記リブ14、15及び16(以下、外径規制リブと称する。)は、基材11上に直交する壁面14a、15a及び16aと、これらの壁面14a、15a及び16aの頂部に設けられた広幅のストッパー部14b、15b及び16bが、基材11面に平行する平面上に同一高さで設けられ、形成されるライニング管の補強をすると共に、該ライニング管の外径を規制し、既設管路内面とライニング管外面間に充填される裏込め剤のスペーサーとしても作用する。
【0014】
上記複数の外径規制リブ14、15及び16の高さは、基材11面に同一高さで設けられてもよいが、異なる高さであってもよい。上記複数の外径規制リブ14、15及び16の高さが各々異なる場合には、螺旋状に巻回されてライニング管が形成されたとき、最も高い外径規制リブがライニング管の外径を規制することになる。
【0015】
又、リブ17は、斜めリブであり、ソケット13の下部側より外方に延出し、且つ長手方向に連続して設けられており、隣合って相接する係合リブ12方向に押圧力を及ぼし、これらの係合を補強する機能を有する。
【0016】
又、18はシーリング剤層であって、上記ソケット13と係合リブ12の係合部における水密性を補強している。図示はしていないが、上記シーリング剤層18は、ソケット13と係合リブ12の係合部もしくはその双方に設けられてもよい。
【0017】
上記ライニング管用帯状体1は、更に、図3に一部切欠斜視図で示される補強材2を、図4に示すように、外径規制リブ15及び16の間に挿入して、既設管路内で螺旋状に巻回され、隣合って相接する係合リブ及びソケットを係合させて形成されるライニング管を補強するようなされたものであってもよい。
【0018】
上記補強材2は、特に既設管路内で形成されるライニング管を補強し得るものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは金属製、就中、アルミニウム製、鉄製等の加工し易い金属製が好ましく、更に、耐食性を必要とする用途にはステンレス鋼製等の不銹性金属製がより好ましい。
又、その形状も効果的に補強し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、断面U字状、逆U字状、W字状、逆W字状等の長尺板状体が挙げられる。
【0019】
図3に示される補強材2は、断面W字状の長尺板状体からなり、図4に示されるようにライニング管用帯状体1の外径規制リブ15及び16間に挿入される。上記補強材2の両側端は、上記外径規制リブ15及び16の支柱部aとストッパー部bの下面直交部分に係合されるが、該部における滑動を防止し、係合を強固にするため、長手方向に連続して高さ1〜10mm、ピッチ1〜20mm程度の鋸歯状の切込み21、21が設けられている。
又、22は、後述する裏込め剤が、該補強材2とライニング管用帯状体1間の空隙にも入り込むように設けられた通孔である。
【0020】
上記ライニング管用帯状体1は、螺旋状に巻回されると共に、隣合って相接する係合リブ及びソケットを係合させて既設管路内面に沿ってライニング管を形成する。
上記ライニング管の形成手段は、特に限定されるものではなく、例えば、特開昭55−61434号公報に開示されているような簡単な製管設備を用いてライニング作業現場で行われるものであるが、図3及び図4に示されたライニング管用帯状体を用いて、製管する方法を、図7に示された工程説明図によって説明する。
【0021】
31はライニング管用帯状体1繰出しドラムであり、これに巻取られたライニング管用帯状体1が、既設下水管路40のマンホール41内に工事用に設置された製管機32に供給される。一方、33は補強材2を湾曲するための回転ローラーであり、補強材2は製管機32に供給される前に、既設管路内面をライニングするライニング管の口径より小径に強制的に湾曲され、螺旋状に湾曲させて製管機32に供給される。
【0022】
製管機32でライニング管用帯状体1は、螺旋状に巻回されると共に、隣合って相接する係合リブ及びソケットを係合させて既設下水管路より若干小径のライニング管が形成されるが、補強材2は製管機32の嵌合ローラーによって製管されたライニング管用帯状体1の外径規制リブ15及び16間に挿入されて、既設下水管路40内に矢印の方向に連続して螺旋状に回転しながらライニング管20が製管されていく。
【0023】
尚、上記補強材2を、ライニング管の口径より小径に強制的に湾曲する理由は、該ライニング管に拡径する力が働いても、上記湾曲によるスプリングバネ圧によって拡径を防止するためである。
【0024】
既存管路内にライニング管が形成された後、既存管路とライニング管の間隙に裏込め材が注入・硬化される。
裏込め材とは、既存管路とライニング管を接着させるために用いられるものであって、特に限定されるものではないが、例えば、前記するスーパーSPR工法で用いられる裏込め材は、ポルトランドセメント等の接着性主材に、黒曜石等の軽量骨材、膨張剤、界面活性剤、樹脂エマルジョン等を配合した特殊モルタルである。
【0025】
かくして得られたライニング管は、該ライニング管壁の内側の第一の壁部と外側の第二の壁部とを含む管状の二重壁部が螺旋状に形成されているので、上記ライニング管壁の二重壁部となっている部分に、該ライニング管の管軸に沿って切り込みを入れ、内側の第一の壁部を内側に引き出すことによって、例えば、通信用ケーブル用配管等の固定具が形成される。
【0026】
上記切り込みは、二重壁部となっている部分であれば特に限定されるものではないが、例えば、上記ライニング管の管軸と直交する方向に通信用ケーブル等の配管、配線等の部材を支え得る幅で切込みを入れ、該切込み部分をライニング管壁の湾曲方向と逆方向(内側)に加熱しながら引っ張って、ライニング管壁と引き出された切込み部分との間に通信用ケーブル用配管等を挿入する空間を形成し、同様にして上記ライニング管の管軸に沿って間欠的に同様の空間を形成し、引き出された切込み部分を各々固定具としてもよいが、上記同様の位置に、作業用の切り込み窓を作り、該作業用の切り込み窓付近に別途作製された通信用ケーブル用配管固定具を取り付けてもよい。
【0027】
図10(a)に、上記二重壁部となっている第一の壁部111に2本の切り込み8、8が入れられた状態を、上記ライニング管の管軸に沿った断面の部分図で示す。 図10(b)は、図10(a)の上記2本の切り込み8、8間の第一の壁部111をライニング管の内側に引き出した状態を同断面部分図で示すものであって、引き出された第一の壁部111とライニング管5との間に、通信ケーブル固定用の空間が形成される。
図10(c)は、図10(b)で形成された通信ケーブル固定用の空間に、通信ケーブル6が架線された状態を示し、該通信ケーブル6は、ライニング管5管軸方向に間欠的に設けられた上記2本の切り込み8、8間の第一の壁部111からなる通信ケーブル用配管固定具51によってライニング管5内に架線、固定される。
【0028】
図9は、請求項4記載の発明の既設管のライニング方法において、上記二重壁部となっている第一の壁部111に、通信用ケーブル用配管固定具52を取り付けた状態を、上記ライニング管の管軸に直交する方向に切断した断面図を示すものであり、通信ケーブル用配管固定具52は、上記二重壁部となっている第一の壁部111の内面から取り付けられている。
【0029】
上記通信ケーブル用配管固定具52の上記第一の壁部111への固定方法は、特に限定されるものではないが、例えば、打ち込んで先端部が開いて係止し得る中空構造用プラグ等のアンカー釘を用いて、ライニング管の内側より通信ケーブル用配管固定具52を上記第一の壁部111へ固定してもよく、又、上述するように、上記第一の壁部111の一部に作業用窓を切り抜いてライニング管の内側より差し込まれた通信ケーブル用配管固定具52の先端をナットやビスを用いて上記第一の壁部111の外面に固定してもよい。
いずれの方法を採っても、該通信ケーブル用配管固定具52の取付けのために穿設されたアンカー釘孔等は、該部が更に外側に、第二の壁部112があって二重壁部となっているので、止水処理は全く無用であり、極めて短時間に確実な通信ケーブル用配管固定具52の固定が可能である。
【0030】
本発明のライニング管用帯状体は、叙上の如く、コイル状にコンパクトに巻重して、ライニング作業現場に搬送でき、簡単な製管設備を使用し、現場で螺旋状に巻付けるだけでライニング管とすることができるので、搬送コストを低減でき、且つ、任意の口径のライニング管が容易に得られる利点がある上、既存管路内に形成されたライニング管の二重管壁部分に切り込みを入れ引き出すだけで通信用ケーブル用配管等の挿入用空間を形成し、通信用ケーブル用配管等を容易に付設することができるものである。
【0031】
本発明の既設管のライニング方法は、上記ライニング管用帯状体を用いて既存管路をライニングするものであるので、通信用ケーブル配管等を簡単な付設方法によって、何時でも上記二重管壁となっているライニング管の内側の第一の壁部分に2本の切込みを入れ、該切込み部分を加熱しながら内側に引張るだけ等の極めて簡易な手段で、迅速に、且つ、止水処理等の煩わしい作業・工程を要することなく、通信用ケーブル用配管等の挿入用空間を形成し、該部を通信用ケーブル用配管等の固定具とし、これら配管、配線等の部材をライニング管に沿って付設することができるのである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0033】
(実施例1)
図1に示される形状の本発明の硬質塩化ビニル系樹脂製ライニング管用帯状体(基材厚さ3.4mm、外径規制リブの高さ21.5mm、係合リブ及びソケット間の長さ79mm、シールング剤:塩化ビニル系エラストマー使用)1を繰出しドラム31より供給し、図7に示すマンホール4内に工事用に仮設された製管機32によって製管しながら、地中の既設下水道管路(下水管内径:1000mm)40内に、内径900mmのライニング管5を形成し、既設下水道管路40内面とライニング管5外面間に裏込め材7を注入してライニング施工した(ここでは補強材2は用いられていない。)。
【0034】
かくして既設下水道管路40内にライニング管5が形成されるが、該ライニング管5は、これを構成しているライニング管用帯状体1中央部付近において、内側の第一の壁部111と外側の第二の壁部112とからなる二重壁部113となっているので、該部分において、図8に示すように、最上部から円周方向の長さ左右75mm計150mm(切込み角度:60°)切込みを、管軸方向に150mm間隔で2本入れ、該切込み部間の管壁をトーチランプで加熱しながら内側に引き出し、同様に、ライニング管5の管軸方向に直線的に790mm間隔で、通信ケーブル用配管6固定具51を形成し、ライニング管内面と該固定具間に外径150mmφの通信ケーブル用配管6を挿入接続して通信ケーブル配管を付設した。
【0035】
(実施例2)
実施例1の硬質塩化ビニル系樹脂製ライニング管用帯状体1を、同様にして既設下水道管路(下水管内径:700mm)40内に、内径600mmのライニング管5を形成し、ライニング管壁の切込みを、最上部から円周方向の長さ左右50mm計100mm(切込み角度:60°)とし、外径100mmφの通信ケーブル用配管6を挿入接続したこと以外、実施例1と同様に通信ケーブル配管を付設した。
【0036】
(実施例3)
図4に示される形状の本発明の硬質塩化ビニル系樹脂製ライニング管用帯状体(基材厚さ3.4mm、外径規制リブの高さ21.5mm、係合リブ及びソケット間の長さ79mm、W型スチール補強材2:中央上面折曲げ部高さ17.2mm、両側下面曲げ部間距離14.0mm、鋼材厚さ1.2mm、シールング剤:塩化ビニル系エラストマー使用)1を、同様にして既設下水道管路(下水管内径:2000mm)40内に、内径1800mmのライニング管5を形成し、ライニング管壁の切込みを、最上部から円周方向の長さ左右150mm計300mm(切込み角度:60°)とし、外径200mmφの通信ケーブル用配管6を挿入接続したこと以外、実施例1と同様に通信ケーブル配管を付設した。
【0037】
(実施例4)
実施例3のライニング管壁の切込みを、最上部から円周方向の長さ左右112.5mm計225mm(切込み角度:45°)とし、外径100mmφの通信ケーブル用配管6を挿入接続したこと以外、実施例3と同様に通信ケーブル配管を付設した。
【0038】
(実施例5)
実施例3のライニング管壁の切込みを入れた部分に相当部分に、2個の孔を穿ち、図9に示すような通信ケーブル用配管固定具52の両先端部を中空構造用プラグ様構造のアンカー釘としておき、第一の壁部の上記2個の孔に挿入して該第一の壁部外壁に固定し、該通信ケーブル用配管固定具52に通信ケーブル用配管6を挿入接続して、通信ケーブル配管を付設した。
【0039】
(比較例1)
実施例1の硬質塩化ビニル系樹脂製ライニング管用帯状体1において、二重壁部を設けなかったこと以外、実施例1と同様にして既設下水道管路40内にライニング管50を形成し、既設下水道管路40内面とライニング管50外面間に裏込め材7を注入した後、実施例1の通信ケーブル用配管6固定具51と同位置に、図11に示すように、管壁に通信ケーブル用配管6固定具52取付け孔53、53を穿ち、該通信ケーブル用配管6固定具52を実施例1と同間隔で取付けた後、上記穿孔部分53、53の隙間をシリコーンコーキング剤でシールし、実施例1と同様にして通信ケーブル配管を付設した。
【0040】
(比較例2)
実施例3の硬質塩化ビニル系樹脂製ライニング管用帯状体1において、二重壁部を設けなかったこと以外、実施例3と同様にして既設下水道管路40内にライニング管50を形成し、既設下水道管路40内面とライニング管50外面間に裏込め材7を注入した後、実施例1の通信ケーブル用配管6固定具51と同位置に、図11に示すように、管壁に通信ケーブル用配管6固定具52取付け孔53、53を穿ち、該通信ケーブル用配管6固定具52を実施例1と同間隔で取付けし、実施例1と同様にして通信ケーブル配管を付設した。
【0041】
実施例1〜4の各例とも、極めて容易に、且つ、短時間で通信ケーブル配管を付設でき、裏込め剤注入時にも、ライニング管壁が充分に水密性が保持されているので、裏込め剤がライニング管内に漏れ入ることも全くなく安全な通信ケーブル配管の付設ができたのに対し、比較例1、2のいずれも通信ケーブル用配管固定具取付け自体、かなり面倒な作業である上、裏込め剤がライニング管内に浸入するので、上記通信ケーブル用配管固定具取付け孔取り全てに止水剤による止水処理を行い当該止水処理作業に多大の工数を要した。
【0042】
【発明の効果】
本発明のライニング管用帯状体は、叙上の如く構成されているので、コイル状にコンパクトに巻重して、ライニング作業現場に搬送でき、簡単な製管設備を使用し、現場で螺旋状に巻付けるだけでライニング管とすることができるので、搬送コストを低減でき、且つ、任意の口径のライニング管が容易に得られる利点がある上、ライニング管の二重管壁部分に切り込みを入れ引き出すだけで通信用ケーブル用配管等の挿入用空間を形成し、通信用ケーブル用配管等を容易に付設することができるものである。
【0043】
又、本発明の既設管のライニング方法は、上記ライニング管用帯状体を用いて既設管路をライニングするものであるので、通信用ケーブル等を付設するに際し、何時でも上記二重管壁となっているライニング管壁部分に2本の切込みを入れ、該切込み部分を加熱しながら内側に引張るだけ等の極めて簡易な手段で、迅速に、且つ、止水処理等の煩わしい作業・工程を要することなく、通信用ケーブル用配管等の挿入用空間を形成し、通信用ケーブル用配管等を付設することができるのである。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のライニング管用帯状体の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す本発明のライニング管用帯状体を螺旋状に巻回、係合して形成されたライニング管における、隣合って相接する係合リブ及びソケットの係合状態を示す一部切欠断面図である。
【図3】本発明のライニング管用帯状体の他の例に用いられる補強板を示す一部切欠斜視図である。
【図4】図3に示す補強板を用いた本発明のライニング管用帯状体の他の例を示す断面図である。
【図5】本発明のライニング管用帯状体の他の例を示す一部切欠断面図である。
【図6】図5に示す本発明のライニング管用帯状体を螺旋状に巻回、係合して形成されたライニング管における、隣合って相接する係合リブ及びソケットの係合状態を示す一部切欠断面図である。
【図7】本発明のライニング管用帯状体を用いた通信用ケーブル配管の付設方法におけるライニング管製管(ライニング)工程を模式的に示す説明図である。
【図8】本発明のライニング管用帯状体を用いた通信用ケーブル配管の付設方法において、図5に示す既設管路内に形成されたライニング管に通信用ケーブル用配管固定具を形成した状態の一例を示す説明図である。
【図9】本発明のライニング管用帯状体を用いた通信用ケーブル配管の付設方法において、図5に示す既設管路内に形成されたライニング管に通信用ケーブル用配管固定具を形成した状態の他の例を示す説明図である。
【図10】本発明のライニング管用帯状体を用いた通信用ケーブル配管の付設方法において、図8に示す既設管路内に形成されたライニング管に通信用ケーブル用配管固定具を形成する過程を、(a):第一の壁部に切込みを入れた状態をライニング管の中心線を含む断面の一部を示す、(b):上記(a)で2本の切込みを入れられた第一の壁部をライニング管の内側に引き出した状態を上記(a)と同断面で示す、及び(c):上記(b)で形成された通信ケーブル固定用の空間に、通信ケーブル6が架線された状態を上記(a)と同断面で示す説明図である。
【図11】比較例で示したライニング管用帯状体を用いた既設管のライニング方法において、既設管路内に形成されたライニング管に通信用ケーブル用配管固定具を形成した状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ライニング管用帯状体
11 基材
111 第一の壁部
112 第二の壁部
113 二重壁部
12、125 係合リブ
121、123 凸状突起
122、124 係止部
13 ソケット
131、133 アンダーカット部
132、134 凹状溝
135 緊締具
14、15、16 外径規制リブ
a (14、15、16の)支柱部
b (14、15、16の)頭部
18 斜めリブ
19 接着剤層
2 補強材
21 鋸歯状滑動防止部
22 通孔
31 繰出しドラム
32 製管機
33 回転ローラー
34 嵌合ローラー
4 マンホール
40 既設下水管路
5、50 ライニング管
51、52 通信ケーブル用配管固定具
53 配管固定具固定用孔
6 通信ケーブル用配管
7 裏込め材
8 切込み

Claims (3)

  1. 平板状の基材の両側縁付近に長手方向に連続した接合部を有し、上記基材の内側の第一の壁部と外側の第二の壁部とからなる管状の二重壁部が長手方向に設けられているライニング管用帯状体を螺旋状に巻回して、相接する接合部同士を接合して、既設管内に螺旋状ライニング管をライニングする既設管をライニング方法であって、上記ライニング管用帯状体の管状の二重壁部が形成されている部分の第一の壁部に長手方向に2本の切り込みを入れ、該切り込みが入れられた第一の壁部を内側に引き出すことを特徴とする既設管のライニング方法。
  2. 上記内側に引き出された第一の壁部に、ケーブルを挿通することを特徴とする請求項1記載の既設管のライニング方法。
  3. 平板状の基材の両側縁付近に長手方向に連続した接合部を有し、上記基材の内側の第一の壁部と外側の第二の壁部とからなる管状の二重壁部が長手方向に設けられているライニング管用帯状体を螺旋状に巻回して、相接する接合部同士を接合して、既設管内に螺旋状ライニング管をライニングする既設管をライニング方法であって、上記ライニング管用帯状体の管状の二重壁部が形成されている部分の第一の壁部にケーブル固定具をライニング管内に取着することを特徴とする既設管のライニング方法。
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