JP3765882B2 - 既存コンクリート柱状体の補強構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、既存コンクリート柱状体の補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
既存のコンクリート柱状体、すなわち既存の橋脚やビルディング等のコンクリート柱の補強構造には、以下の従来例がある。
▲1▼鋼板補強構造:コンクリート柱の外周に鋼板を巻き、この鋼板とコンクリート柱との間に無収縮モルタルを充填して形成する。
▲2▼RC補強構造:コンクリート柱の外周に主筋及び剪断補強筋を設け、この外周に型枠を設置し、型枠内にコンクリートを打設し、コンクリート硬化後に型枠を脱型して形成する。
▲3▼繊維補強構造:コンクリート柱の外周に炭素繊維等の補強繊維を貼着して形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の▲1▼鋼板補強構造では、鋼板の重量が大きいので、揚重機等が必要になると共に作業効率が低いという問題がある。
また▲2▼RC補強構造では、打ち増したコンクリートによりコンクリート柱の自重が増加するため、基礎の負荷重量が許容値よりも大きくなることがある。
さらに▲3▼繊維補強構造では、長期間にわたる補強繊維の耐久性能や耐火性能が充分に高くないという問題がある。
【0004】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、作業性が良好で、コンクリート柱状体の自重が必要以上に増加したりすること無く、耐久性能や耐火性能が優れている既存コンクリート柱状体の補強構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的に鑑みてなされたものであって、その要旨は、既存コンクリート柱状体に所定間隔で巻いた線状体からなる複数の剪断補強筋と、これらの剪断補強筋のうえから既存コンクリート柱を巻くように設けた網状体と、これら剪断補強筋及び網状体のうえから既存コンクリート柱に吹き付けたモルタルとを備え、前記剪断補強筋と前記既存コンクリート柱との間に、前記モルタルの所定吹き付け厚さを規定する厚さガイドを備えたモルタル厚指示治具を設け、さらに該モルタル厚指示治具には、前記剪断補強筋の配置を規定する補強筋配置ガイドが設けられたものである既存コンクリート柱状体の補強構造にある。
【0006】
ここで、既存コンクリート柱状体に所定間隔で巻いた前記線状体は、地震等の外力によってコンクリートが破断した際、この破断したコンクリートをある程度拘束して、コンクリート柱状体の変形性能を向上させることができる材料であれば良く、例えば、鉄筋、鋼線、炭素繊維からなるロープ、及び鋼線と炭素繊維とを縒り合わせて形成したロープ等を使用することができる。
【0007】
また剪断補強筋の配筋間隔は適宜定めることができる。例えば、モーメントが大きく作用する箇所には間隔を狭めて配筋し、一方、作用するモーメントが小さい箇所には比較的大きな間隔で配筋しても良い。
【0008】
さらに前記網状体は、吹付モルタルの既存コンクリート柱状体への付着力を向上させることができるものであれば良く、例えば、金網、炭素繊維からなる網、ラスまたはプラスチック網を用いることができる。
【0009】
本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造において、既存コンクリート柱状体に所定間隔で巻いた複数の剪断補強筋には緊張力を導入しても良く、これによってコンクリートに対する拘束力が高まり、地震等に対する変形性能を向上するといった利点を享受することができる。
【0010】
前記モルタル厚指示治具は、長尺部材と、その軸方向に直行するように設けた複数の突出片(厚さガイド)とで形成することができる。この長尺部材としては、例えば、平鋼、アングル鋼材、鋼棒、または鋼材以外の樹脂材料等でこれら鋼材と同様な形状に形成した長尺部材を用いても良い。また突出片は、その先端部または中間部等の何れの箇所で吹き付けモルタルの表面位置を指示するようにしても良く、突出片の中間部で指示する場合にはモルタル吹き付け後にモルタル表面から突出した部分のみを除去し、残り部分を吹き付けモルタル中に埋設させ、一方、突出片の先端部で指示する場合には、突出片の先端と同じ高さ、又は突出片の先端よりも若干高い位置に、吹付モルタルの表面を形成して突出片全てを吹付モルタル中に埋設させる。
【0011】
またモルタル厚指示治具は、上述した構成以外に、長尺部材と、その軸方向に直行するように設けた支持部材と、この支持部材の先端に支持されて吹き付けモルタルの表面位置を指示する表面指示部材(厚さガイド)とで形成しても良い。
【0013】
本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造において、複数の剪断補強筋と、モルタル厚指示治具と、網状体とを予め組み立てて所定寸法の補強材料組立体に形成し、この補強材料組立体の複数を既存コンクリート柱状体に設置してそれぞれを連結するようにしても良い。
この時、コンクリート柱状体を捲回する一本の剪断補強筋は二分割又はこれ以上の複数に分割した形状で形成し、モルタル厚指示治具は長尺部材とこれに突設された複数の突出片で形成し、前記分割された剪断補強筋を所定間隔で前記モルタル厚指示治具に固定し、この固定された剪断補強筋の外周に網状体を固定すれば前記補強材料組立体は形成することができる。かような補強材料組立体を連結する際には、分割された剪断補強筋の端部どうしを従来の接合方法、すなわち、端部どうしをラップさせて溶接したり、または、端部をカプラー内に貫入させて接着材を充填したり、あるいはカプラーに楔を打ち込んだりする。
【0014】
【実施例】
以下に、この発明の一実施例を図を参照して説明する。
図1は本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造を示す斜視図である。図1において、補強構造は、剪断補強筋13としての複数の鉄筋を既存コンクリート柱11に捲回し、この剪断補強筋13のうえに金網14を固着し、これら剪断補強筋13及び金網14を埋設するように、吹付モルタル15を既存コンクリート柱に吹き付けて形成する。
【0015】
前記剪断補強筋13は、既存コンクリート柱11においてモーメントが大きく作用する部位には間隔を狭めて配筋し、作用するモーメントが小さい部位には比較的大きな間隔で配筋する。例えば、橋脚(図示せず)の上下端部には狭い間隔でより多くの剪断補強筋13を配し、中間部には比較的大きな間隔で配筋する。また剪断補強筋13には緊張力を導入することにより、既設コンクリート柱に対する拘束力を強くすることもできる。
【0016】
前記吹付モルタル15は、本願出願人による特願平7−48263号に開示された吹付モルタル材料(商品名:ショットパッチII)等を使用し、剪断補強筋13や金網14が埋設される程度の厚さに吹き付ける。例えば、断面寸法が90×90cm程度のコンクリート柱に直径13mm程度の剪断補強筋13を捲回した場合、吹付モルタル15はコンクリート柱表面から40mm程度の厚さまで吹き付ける。
【0017】
以上の補強構造には、施工時に吹付モルタルを所定厚さに管理するため、図2に示したようなモルタル厚指示治具12を設けても良い。すなわち、モルタル厚指示治具12は、アングル鋼材12bと、このアングル鋼材12bの頂部に所定間隔で突設した複数の突出片12aとを備え、突出片12aはアングル鋼材12bの二辺に対して同角度になるように固定し、その長さは先端が吹付モルタル15の表面高さ、又は表面高さより若干低く位置するように形成する。なお、突出片12aを剪断補強筋13の配筋間隔と同じ間隔に設ければ、この突出片12aを目印にして剪断補強筋を配筋することができ、作業効率が向上する。
【0018】
かようなモルタル厚指示治具12は、図3及び図4に示したように、そのアングル鋼材12bを既存コンクリート柱11の四隅に当接して配置し、各剪断補強筋13が突出片12aの上又は下を通るようにモルタル厚指示治具12のうえから既存コンクリート柱11に捲回し、この剪断補強筋13の上に金網14を固着し、さらに、突出片12aを目印にしながら吹付モルタル15を所定厚さまで吹き付けると、本発明の補強構造を形成することができる。
【0019】
また本発明において、モルタル厚指示治具12、剪断補強筋13及び金網14は、図5に示したような補強材料組立体20として予め組み立てたものを使用しても良い。すなわち、剪断補強筋14aをコ字形状に形成し、この剪断補強筋14aの二つの角の内側に各モルタル厚指示治具12を当接して結束線(図示せず)で突出片12aに固定し、剪断補強筋14aの外側に金網14を固着して補強材料組立体20を形成する。
【0020】
そして、かような補強材料組立体20は、左右対称に形成された一対をそれぞれの剪断補強筋14aが既設コンクリート柱に当接するように、且つ、先端が相互に重なりあうように配置し、この先端部どうしを溶接にて固着する。剪断補強筋14aを溶接した後、接合部の金網14を剪断補強筋14aに固着し、吹付モルタル15を前述と同様に吹き付ければ、本発明の補強構造は完成する。
【0021】
図6では本発明の補強構造を設けた既設コンクリート柱と、その他の既設コンクリート柱との変形性能を比較するため計算によって求めたグラフを示した。
図6に一点鎖線で示した「無補強」とは、断面寸法800×800mm、主筋比2.48%及び帯筋比0.05%の既設コンクリート柱であって、何ら補強構造を設けてないコンクリート柱を意味する。
また点線で示した「鋼板巻き立て」とは、前記「無補強」の既設コンクリート柱の周りにクリアランス50mmを確保して厚さ6mmの鋼板を捲回し、このクリアランスに無収縮モルタルを充填して形成した、従来の既設コンクリート柱の鋼板補強構造を意味する。
さらに「本願補強構造」とは、前記「無補強」の既設コンクリート柱の周りに直径16mmの鉄筋を100mm間隔で捲回し、この鉄筋の上に直径5mmの鋼線で50mmメッシュに形成された金網を固着し、厚さ40mmのモルタルを吹き付けて、本願発明の既設コンクリート柱の補強構造を意味する。
以上の条件のもとで求めた図6のグラフから「本願補強構造」は「鋼板巻き立て」とほぼ同様、且つ「無補強」の約4.1倍の変形性能を有することが判る。
【0022】
次に、図1乃至図5とは異なる実施態様を図7乃至図13を参照して説明する。図7は本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造を示す正面図であり、図8は図7におけるVIII−VIII線に沿った断面図であり、図9は図7に示した補強構造における円IX部分の断面図であり、図10はモルタル厚指示治具として使用する部材を示す側面図であり、図11(a)は図8の円X部分におけるモルタル厚指示治具を示す断面図であり、図11(b)は図8の円X部分における補強筋配置ガイドを示す断面図である。
【0023】
図7において補強構造は、既存の矩形コンクリート柱11の四隅に面取り部11’を形成し、この面取り部11’にモルタル厚指示治具22を配置し、このモルタル厚指示治具22のうえから既存コンクリート柱11に剪断補強筋23を捲回し、さらに、図1の補強構造と同様に、金網14と吹付モルタル15とを設けて形成する。
【0024】
かように前記面取り部11’を形成することにより、剪断補強筋23と矩形コンクリート柱11の表面との隙間を小さくできるという利点が生じる。すなわち、剪断補強筋23を矩形コンクリート柱11廻りに捲回するために曲折した場合、この曲折部は一定以上の曲率を有する形状に形成されて、直角には形成できず、この曲折部を矩形コンクリート柱11の直角の四隅に当接した場合、矩形コンクリート柱11の表面との間に隙間が生じ、さらに、直角の四隅にモルタル厚指示治具22を設けた場合、この隙間は拡大する。しかしながら、本発明では剪断補強筋23の曲折部の曲率にあわせて面取り部11’を形成し、この面取り部11’にモルタル厚指示治具22を設けたので、曲率を有する曲折部とモルタル厚指示治具22の厚さとが面取り部11’により吸収されて、剪断補強筋23と矩形コンクリート柱11の表面との隙間は低減される。
【0025】
前記モルタル厚指示治具22は、図11(a)に示したように、複数のボルト25aと配筋ガイド28としての複数の丸鋼とが片面に所定間隔で突設された平鋼24(図10参照)と、複数のボルト25aを貫通させる孔(図示せず)が一方のフランジに形成されたチャンネル材25d(図12参照)と、このチャンネル材25dの他方のフランジに貼着される厚さガイドとしての表面指示材26と、チャンネル材25dを複数のボルト25aに固定するための固定ナット25b,25cとを備える。
【0026】
かようなモルタル厚指示治具22において、平鋼24には孔が(図示せず)形成されており、この孔にアンカーボルト(図示せず)を貫通させてモルタル厚指示治具22を面取り部11’に固定する。また平鋼24の長さは、補強する柱の長さより若干短く形成し、これにより、柱の上下端部に平鋼24が当接されない区間、すなわち、2〜5cm程度の無補強の区間を形成する。さらに、チャンネル材25d及び表面指示材26の長さは、平鋼24と概ね同じ程度とする。更にまた、表面指示材26は、弾力性のある材料、例えば、ゴム、プラスチックまたは発泡体を用いて形成する。
【0027】
また前記剪断補強筋23は、矩形コンクリート柱11の対向面11a,11bにおいて、それぞれの端部を突き合わせて連結することができるような一対の形状、すなわち図8に示したような形状の剪断補強筋23a,23bに形成するか、あるいは、図示はしないが一対の剪断補強筋を同じ「コ」字形状に形成しても良い。かような形状の剪断補強筋23a,23bは、前記モルタル厚指示治具22から突設された配筋ガイド28の上に仮置きし、端部どうしを突き合わせてカプラー27で連結し、結束線等で配筋ガイド28に繋着する。また剪断補強筋23は、図7にも示したようにモーメントが大きく作用する柱11の上下端区間では狭い間隔で配筋し、作用するモーメントが小さい中間区間では比較的大きな間隔で配筋する。
【0028】
さらに、突き合わされた端部どうしを連結するカプラー27内には、エポキシ樹脂や高強度無収縮モルタルが注入される。かような剪断補強筋23a,23bを連結するカプラー27は、例えば、図7の下端区間に示したように、上下に隣合う剪断補強筋のカプラー27が同一の対向面において互い違いの位置関係になるように配置するか、あるいは、図7の上端区間に示したように、上下に隣合う剪断補強筋のカプラー27が異なる対向面に位置するように配置しても良い。
【0029】
次に、図7乃至図13に示した実施態様における施工手順について説明する。最初に既存コンクリート柱11の表面処理を行う。この工程では、吹付モルタル15の付着に悪影響を及ぼすような汚れ等を、サンダーやワイヤーブラシで除去すると共に、既存コンクリート柱11の四隅を削り落して面取り部11’を形成する。
【0030】
次いで、図10に示した部材の平鋼24を面取り部11’に当接し、これをアンカーボルト(図示せず)によって固定する。そして、剪断補強筋23,23a,23bを配筋ガイド23の上に仮置きし、その端部どうしを突き合わせてカプラー27を嵌め、結束線(図示せず)で剪断補強筋23,23a,23bを配筋ガイド23に繋着し、カプラー27内にはエポキシ樹脂を充填する。
【0031】
所定数の剪断補強筋23,23a,23bを配筋した後に、厚さガイドとしての表面指示材26の取付け工程を行う。この工程では、最初に、平鋼24から突設した複数のボルト25aのそれぞれに固定ナット25bを螺合し、次いでチャンネル材25dの一方のフランジに形成された孔をボルト25aに挿入し、さらに、固定ナット25bを螺合してチャンネル材25dを固定し、最後に、チャンネル材25dの残りのフランジに表面指示材26を貼着する。
【0032】
表面指示材26の取付け工程の後に、既存コンクリート柱11が吹付モルタル15の水分を吸収するのを防止するための下地材(シーラー)を、既存コンクリート柱11の表面に塗布し、次いで、吹付モルタル15の吹付けを二層に分けて行う。第一層目の吹付モルタル15は、剪断補強筋23,23a,23bがかくれる程度の厚さまで吹き付け、その後、この第一層の上に金網14または合成樹脂性のネットを取付け、さらに、第二層目の吹付モルタル15は、表面指示材26の高さを目印にしながら金網14または合成樹脂性のネットのうえからを吹付けて、その表面を金ゴテ等によって均す。
【0033】
吹付モルタル15を施工した翌日、図13に示したように、表面指示材26をチャンネル材25dから剥がして吹付モルタル15の表面から抜き取り、これによって生じた吹付モルタル15表面の凹部にモルタルを充填すると、本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造は完成する。ここでは、表面指示材26を吹付モルタル15表面から除去したが、本発明の補強構造は、これに限定されず、例えば、表面指示材26を吹付モルタル15中に埋めたまま、チャンネル材25dまで水が浸透しないように、表面指示材26の上にモルタル等の表面処理材を塗布しても良い。
【0034】
【発明の効果】
本発明では、既存コンクリート柱状体に複数の剪断補強筋を捲回し、この剪断補強筋のうえから網状体を固着し、さらに吹付モルタルを吹き付けて補強構造を形成するので、従来の鋼板を使用する補強構造に較べて補強材料が軽量で取扱いが容易である。また、剪断補強筋を被覆している吹付モルタルが耐久性能や耐火性能を向上させ、網状体は吹付モルタルの柱状体への付着力を向上させる。
【0035】
また本発明では、剪断補強筋が構造上の耐力を向上し、モルタルはこの剪断補強筋を被覆することができる程度の厚さに吹付けられるだけなので、補強構造自体の軽量化が可能であり、従来のRC補強構造のようにコンクリート柱状体の自重が増加し、基礎に対する負荷が大きくなり過ぎるといった問題を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造を示す斜視図である。
【図2】モルタル厚指示治具を示す斜視図である。
【図3】モルタル厚指示治具及び剪断補強筋を既存コンクリート柱状体に設置した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造においてモルタル厚指示治具を付加した際の断面図である。
【図5】本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造に使用する補強材料組立体の斜視図である。
【図6】本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造と従来例とを、変形性能で比較したグラフである。
【図7】図1とは異なる本発明の既存コンクリート柱状体の補強構造を示す正面図である。
【図8】図7に示した補強構造におけるVIII−VIII線に沿った断面図である。
【図9】図7に示した補強構造における円IX部分の断面図である。
【図10】モルタル厚指示治具を構成する部材の側面図である。
【図11】 (a)は図8の円X部分におけるモルタル厚指示治具を示す断面図であり、(b)は図8の円X部分における補強筋配置ガイドを示す断面図である。
【図12】モルタル厚指示治具を構成する一部材の斜視図である。
【図13】図11(a)のモルタル厚指示治具の施工手順を示す説明断面図である。
【符号の説明】
11 既存コンクリート柱状体
12 モルタル厚指示治具
12a 突出片(厚さガイド)
13,23 剪断補強筋(線状体、剪断補強筋)
14 金網(網状体)
15 吹付モルタル
24 補強筋配置ガイド
26 表面指示部材(厚さガイド)
Claims (2)
- 既存コンクリート柱状体に所定間隔で巻いた線状体からなる複数の剪断補強筋と、これらの剪断補強筋のうえから既存コンクリート柱を巻くように設けた網状体と、これら剪断補強筋及び網状体のうえから既存コンクリート柱に吹き付けたモルタルとを備え、
前記剪断補強筋と前記既存コンクリート柱との間に、前記モルタルの所定吹き付け厚さを規定する厚さガイドを備えたモルタル厚指示治具を設け、
さらに該モルタル厚指示治具には、前記剪断補強筋の配置を規定する補強筋配置ガイドが設けられたものである既存コンクリート柱状体の補強構造。 - 前記線状体に緊張力を導入してなる請求項1記載の既存コンクリート柱状体の補強構造。
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