JP3765388B2 - ミキサ、レーダ装置および通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ミリ波帯やマイクロ波帯で用いられるミキサ、それを設けたレーダ装置および通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、非放射性誘電体線路(NRDガイド)におけるダイオードマウント構造およびその構造によるミキサが特開平10−75109に示されている。
【0003】
上記誘電体線路におけるダイオードマウント構造は、略平行な二つの導電体平面の間に誘電体ストリップと共に回路基板を配して、導電体平面と誘電体ストリップとで誘電体線路を構成し、導電体平面と回路基板上の導電体パターンとによってサスペンデッドラインを構成するとともに、誘電体ストリップに対して略垂直に交差する向きにサスペンデッドラインの導電体パターンを配置し、その導電体パターンの、誘電体ストリップを挟む少なくとも2箇所に、誘電体線路と結合して、サスペンデッドラインを伝搬する信号を阻止するフィルタ回路を設けて共振回路を構成し、その共振回路内で導電体パターンに対して直列にダイオードをマウントするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記サスペンデッドラインのスタブ等によるフィルタ回路間では、信号が完全に共振するわけではなく、スタブ等によるフィルタ回路から高周波エネルギーが漏れ、これが損失となる。また、サスペンデッドライン自体、Qが低いため、全体の損失が大きくなる、という問題があった。
【0005】
この発明の目的は、低損失化を図ったミキサおよびそれを備えた高効率のレーダ装置および通信装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、誘電体基板を挟んで電極開口部が互いに対向するように、当該誘電体基板の両面に電極を形成し、当該誘電体基板を略平行な2つの導電体平面の間に配置して平面型TEモード誘電体共振器を構成するとともに、前記誘電体基板上のいずれか一方の面に、その面の電極開口部につながるスリット部分を形成し、該スリット部分を跨ぐようにダイオードを接続してミキサを構成する。ここで、前記平面TEモード誘電体共振器が、外部からの入力により励起され、該励起により前記ダイオードの両極に電圧が印加され、前記ダイオードが接続されたいずれかの電極から信号が取り出されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
このように平面型TEモード誘電体共振器で入力信号を受けて、スリット部分を跨ぐダイオードに入力信号が印加されるように構成することによって、そのダイオードの両端が接続されている電極からミキシング信号を取り出すようにする。
【0008】
また、この発明は、誘電体基板を挟んで電極開口部が互いに対向するように、当該誘電体基板の両面に電極を形成し、当該誘電体基板を略平行な2つの導電体平面の間に配置して平面型TEモード誘電体共振器を構成するとともに、前記誘電体基板上の両面に、各々の面の電極開口部にそれぞれつながるスリット部分を互いに対向するように形成し、各々の面の前記スリット部分をそれぞれ跨ぐようにダイオードを接続し、各々の面の前記ダイオード同士が直列接続されるように電極間を接続する。ここで、前記平面TEモード誘電体共振器が、外部からの入力により励起され、該励起により各々の面の前記ダイオードそれぞれの両極に電圧が印加され、各々の面のダイオード同士の直列接続部分から信号が取り出されるようにしたことを特徴とする。これにより、2つのダイオードを用いたシングルバランス型のミキサを構成する。
【0009】
また、この発明は、前記ダイオードの両極が接続される電極間を直流的に分離する電極分離部を設ける。この構成により、外部電源よりダイオードにバイアス電圧を印加できるようにし、ミキサ動作に最適な動作点で使用できるようにし、ミキサの低損失化を図る。
【0010】
また、この発明は、前記電極分離部を、前記平面型TEモードにおける電界強度の高い部分に設ける。このことにより、導体損の低減効果を高める。
【0011】
また、この発明は、前記電極開口部を矩形にして、誘電体共振器部分を矩形平面型TEモード誘電体共振器とする。これにより、電極パターンの形成を容易にし、また、限られた面積の誘電体基板に、Qの高い、スプリアスの生じにくい、誘電体共振器を構成する。
【0012】
またこの発明は、前記2つの導電体平面の間に誘電体ストリップを配し、その誘電体ストリップと導電体平面とで誘電体線路を構成し、この誘電体線路を前記スロットモード共振器に結合させて、誘電体線路を、前記平面TEモード誘電体共振器に外部から入力を与える信号入出力線路とする。この構造により、誘電体線路を伝送路とする装置におけるミキサ部分を容易に構成できるようにする。
【0013】
また、この発明は、上記のミキサを、受信信号とローカル信号とのミキシング回路部に設けて、レーダ装置を構成する。この構造により、高効率化を図り、探知能力を高める。
【0014】
また、この発明は、上記のミキサを、受信信号または送信信号とローカル信号とのミキシング回路部に設けて、通信装置を構成する。これにより、低損失のもとで周波数変換を行い、高感度化を図る。
【0015】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係るミキサの構成を図1を参照して説明する。
図1の(A)は上下の導電体板を取り除いた状態での主要部の斜視図である。また(B)はミキサの主要部の断面図である。図1において4は矩形板形状の誘電体基板であり、その図における下面に電極5、上面に電極6a,6bをそれぞれ形成している。これらの電極は、誘電体基板4を挟んで電極開口部9,10が互いに対向するように形成している。この互いに対向する電極開口部9,10により挟まれる誘電体基板部分が矩形平面型TEモード誘電体共振器として作用する。
【0016】
誘電体基板4の上面には、電極開口部10につながるスリット部分7を形成していて、そのスリット部分を跨ぐように、ショットキーバリアダイオード等のミキサ用のダイオード15を接続している。
【0017】
図1において3は誘電体ストリップであり、図1の(B)に示した導電体板1,2の間に、この誘電体ストリップ3を配することによって、上下の導電体板1,2と誘電体ストリップ3とによって誘電体線路(NRDガイド)を構成している。また、誘電体基板4の両面に、電極5,6を形成し、且つダイオード15を搭載してなる回路基板13を、平行な導電体平面を成す上下の導電体板1,2の間に配置している。そして、上記電極開口部9,10による矩形平面型TEモード誘電体共振器を誘電体ストリップ3の端面付近に配置している。
【0018】
この構造により、誘電体ストリップ3部分を伝搬する誘電体線路のLSM01モードの電界および磁界が上記矩形平面型TEモード誘電体共振器と結合する。図1の(B)において、破線は磁界の分布、×印は電界の分布をそれぞれ示している。また、図1の(A)において矩形平面型TEモード誘電体共振器部分の矢印は、その矩形平面型TEモード誘電体共振器の電界分布を示している。
【0019】
上記誘電体線路を介して、RF(受信信号)とLo(ローカル信号)との混合された信号が入力されると、電極6a,6b間に(RF+Lo)の電圧信号が誘起され、その電圧信号がダイオード15の両極に印加される。これにより、ダイオードの非線形性によって誘起される信号として、IF信号(中間周波信号)が生成される。例えば、ダイオード15のアノード側が接続されている電極6aを接地すれば、カソードが接続されている電極6bから、上記IF信号を取り出すことができる。このようにして、シングル型ミキサを構成する。
なお、ダイオード15に対してバイアス電圧を供給するとともにIF信号を取り出す回路は、この回路基板13に、または外部に設ける。
【0020】
図1の(B)において、上下の導電体板1,2と誘電体基板13の上下面の電極5,6a,6bとで挟まれる上下の空間は、使用周波数にて遮断域となる。そのため、矩形平面型TEモード誘電体共振器に入ったエネルギーは外部には漏れ難く低損失化が図れる。
【0021】
ここで、上記矩形平面型TEモード誘電体共振器の電磁界分布を図2に示す。図2の(A)は導電体板を取り除いた状態での誘電体共振器の上面図、(B)は(A)のA−A′部分における共振器部分の断面図である。図中の各符号は図1に示した各符号に対応している。また図中の実線は電気力線、破線は磁力線であり、これらによって電界分布および磁界分布を表している。この例では、電界の向きに垂直な方向で且つ誘電体基板の面に沿った方向に、電極開口部10を延ばしていて、TE10モードの2倍波(1波長)の共振モードすなわちTE20モードを利用するようにしている。
【0022】
このような平面型TEモード誘電体共振器は、
▲1▼TE01δモード誘電体共振器に比べて体積を1/10以下に小型化できる。
【0023】
▲2▼例えば30GHzにおいてQoが1000程度と高く、低損失である。
【0024】
▲3▼フォトリソグラフィにより誘電体基板に微細且つ寸法精度の高い電極パターンが形成でき、量産性および特性再現性に優れる。
【0025】
▲4▼電磁界の閉じ込め性が高く、集積化に適している。
【0026】
といった、特長を備えている。特に、電極開口部を矩形にして、上記誘電体共振器を矩形平面型TEモード誘電体共振器とすることによって、電極パターンの形成をさらに容易にし、また、限られた面積の誘電体基板にQの高い、スプリアスの生じにくい、誘電体共振器を構成することができる。
【0027】
したがって、このような誘電体共振器を用いることによって、小型、低損失、低コストなミキサが構成できる。
【0028】
次に、上記誘電体共振器と誘電体線路との結合について、図3〜図5を参照して説明する。
図3において、(A),(B)は、図2に示したものと同様に構成した矩形平面型TEモード誘電体共振器の平面図およびFEM解析による磁界分布を示している。(C),(D)は電極開口部10の片端を開放させた矩形平面型TEモード誘電体共振器について、同様に示している。
【0029】
このように、電極開口部の片端を開放することにより、その開放部から横方向(誘電体基板から遠ざかる方向)に電磁界が拡がる。したがって、その開放部に誘電体ストリップを近接させることにより、誘電体線路と矩形平面型TEモード誘電体共振器との結合度を容易に高めることができ、広帯域特性を実現できる。
【0030】
図4は、上記誘電体共振器と誘電体ストリップの各部の寸法および両者の位置関係を示している。図中、単位はmmである。また、図5は図4における誘電体基板と誘電体ストリップとの間隙Sを変化させたときの外部Q(Qe)の変化を3次元FEM(HFSS)により求めた結果を示している。
この例では、必要外部Qとして例えば27.6を得るためには、間隙Sを0.68mmとすればよい。
【0031】
図5から明らかなように、間隙Sが1mm程度となっても、外部Qは20程度の小さな値を維持する。すなわち、誘電体基板と誘電体ストリップとの配置が多少ずれても、誘電体共振器と誘電体線路とを安定して強く結合させることができる。
【0032】
次に、第2の実施形態に係るミキサの構成を図6に示す。この図6の(A)は図1の(A)に示した部分に対応するものである。第1の実施形態に係るミキサと異なり、この例では、図6に示すように、誘電体基板4の下面に、上面の電極6a,6bに対向する電極5a,5bを設け、そのスリット部分8を跨ぐ箇所にもダイオード16を接続している。このダイオード16の向きは、誘電体基板4の上面の電極6a,6bの狭くなったスリット部分7を跨ぐダイオード15の向きとは逆向きとしている。そして、例えば電極5b,6bを接地またはバイアス電圧印加のために用い、電極5a,6aからIF信号を取り出すようにしている。その他の部分の構成は第1の実施形態に示したものと同様である。
【0033】
図6の(B)は、電極6bを接地し、電極5bにインダクタとキャパシタからなるフィルタを介してバイアス電圧+Bを印加した例である。
図6の(C)は、電極5b,6bを共に接地して無バイアスにした例である。
【0034】
このように2つのダイオードに逆相関係の信号を印加し、その加算信号を取り出すようにして、シングルバランス型ミキサを構成する。
【0035】
次に、第3の実施形態に係るミキサの構成を図7を参照して説明する。
この図7も第1の実施形態における図1の(A)に示した部分に対応する箇所を示している。第1・第2の実施形態では、片端開放電極の矩形平面型TEモード誘電体共振器を使用し、誘電体ストリップ3の端部が近接する部分に誘電体共振器の開放電極部を設けたが、この図7に示す例では、図3(A)(B)に示す両端短絡型の矩形平面型TEモード誘電体共振器を使用している。両端短絡型は片端開放型に比べて無負荷Qが高く低損失なミキサが実現できるが、誘電体線路との結合量が小さくなるので、狭帯域特性となる。
【0036】
図7の誘電体基板4に構成された矩形平面型TE10モード誘電体共振器は、電気力線を図中矢印で示すように、開口部中央付近の電界強度が最大となり、電極6a,6b,6cおよび電極5の電極開口部10に接するエッジに流れる共振電流Ia,Ib,Ic,Idは、上記の電界最大位置に対応する部分で最小となる。よってこの位置に電極分離部11,12を構成しても、共振器特性にはほとんど影響を与えることはない。
【0037】
この電極分離部11、12を設けることで、ミキサダイオードのアノードとカソード間を直流的に分離でき、外部からのバイアス電圧供給が可能となり、ダイオードを最適な動作条件で使用することが可能となる。
【0038】
なお、誘電体基板4の下面の電極は、誘電体基板4に対して電極6a,6b,6cに面対称な関係にしてもよいが、この図7に示すように、電極分離部11,12に対向する位置を電極分離部としない電極5を形成してもよい。
【0039】
次に、第4の実施形態に係るミキサの構成を図8を参照して説明する。
第1〜第3の実施形態では、誘電体線路を信号入力線路としたが、この図8に示すミキサは、導波管を信号入力線路としている。すなわち、図8において、14は矩形導波管であり、その内部に図1、図6、図7に示したいずれかの回路基板13を配置している。このような構造でも、導波管を伝搬するTE10波の電磁界と、回路基板13に構成した矩形平面型TEモード誘電体共振器の電磁界とが結合する。このミキサは導波管を伝送路とする装置に容易に適合する。
【0040】
次に、第5の実施形態に係るレーダ装置の構成を図9を参照して説明する。
図9において、VCOは、ガンダイオードとバラクタダイオード等を用いた電圧制御発振器、Iso.は反射信号がVCOに戻るのを抑制するアイソレータである。Cpl.aは、送信信号の一部をローカル信号として取り出す、NRDガイドからなる方向性結合器である。Cir.は、送信信号をアンテナAnt.の1次放射器へ与え、また受信信号をミキサMix.側へ伝送するサーキュレータである。Cpl.bは、受信信号と上記ローカル信号とを混合してミキサMix.へ与える、NRDガイドからなる方向性結合器である。ミキサMix.は、受信信号と上記ローカル信号との混合波を生成してIF(中間周波)信号として出力する。図外の信号処理回路は、VCOの変調信号とIF信号との関係から、物標までの距離および相対速度を検知する。
【0041】
図9におけるミキサMix.には、先に示したいずれかの構成のミキサを用いる。これにより、高効率で、探知能力の高いレーダ装置を構成する。
【0042】
次に、第6の実施形態に係る通信装置の構成を図10を参照して説明する。
図10における各ブロックによる作用は次の通りである。まず、アンテナANTから入った受信RF信号は、サーキュレータを経てRF増幅器で所望のレベルにまで増幅される。その増幅された受信帯域外の不要信号は、帯域通過フィルタRF−BPFにて除去され、目的の受信信号が受信ミキサに入力される。所望周波数のLo発振器の信号は、分配器にて送受に必要な分配比で電力分配される。所望の電力となったLo信号は、2つの帯域通過フィルタLo−BPFを経て送受各々のミキサに入力される。この送受のミキサ部分に、先に示したいずれかの構成のミキサを用いる。この送受のミキサはRF端子とLo端子とを共用しているため、帯域通過フィルタRF−BPFは、Lo信号がアンテナ側へ漏洩するのを防ぐためにも機能する。
【0043】
RF信号とLo信号の合成信号が入力された受信ミキサからはRF−Loの差分のIF信号が得られる。そのうち不要な信号は帯域通過フィルタIF−BPFにて除去され、IF信号のみがIF増幅器にて所望のレベルに増幅される。
【0044】
送信側のIF入力信号はIF−BPFを経て送信ミキサに入力される。この送信ミキサでLo信号にIF信号が混合されて、RF信号が生成される。このRF信号のうち不要波はRF−BPFで除去され、電力増幅器にて所望電力にまで増幅される。
【0045】
上記送信IF入力部および受信IF出力部に変調器および復調器など必要な回路を付加することによって通信装置を構成する。
【0046】
このように、送受のミキサ部に、先に示したいずれかの構成のミキサを使用することにより、その低変換損失特性により、高感度な通信装置を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】
この発明のミキサによれば、上下の導電体板と誘電体基板の上下面の電極で挟まれる上下の空間は、使用周波数にて遮断域であり、平面型TEモード誘電体共振器に入ったエネルギーが外部には漏れ難いため、従来のIF信号の引出回路に設けていたRFトラップ回路は不要となり、このトラップでの損失も無くなり、低損失化が図れる。
【0048】
また、この発明によれば、2つの導電体平面の間に誘電体ストリップを配して、その誘電体ストリップと導電体平面とで構成した誘電体線路と、フォトリソグラフィなどにより形成した誘電体基板に、必要な部品を実装してなる回路基板を、誘電体線路の導電体平面間にて所望の結合量が得られるように配置するだけでミキサが構成できるので、全体の製造が非常に容易となる。
【0049】
また、この発明によれば、低損失なミキサを、受信信号とローカル信号とのミキシング回路部に設けたため、高効率で、探知能力の高いレーダ装置が構成できる。
【0050】
また、この発明によれば、低損失なミキサを、受信信号または送信信号とローカル信号とのミキシング回路部に設けたため、高感度な通信装置が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るミキサの主要部の構成を示す斜視図、および断面図
【図2】矩形平面型TEモード誘電体共振器の電磁界分布の例を示す図
【図3】両端短絡型の矩形平面型TEモード誘電体共振器と片端短絡型矩形平面型TEモード誘電体共振器の磁界分布の例を示す図
【図4】矩形平面型TEモード誘電体共振器と誘電体ストリップとの位置関係を示す図
【図5】矩形平面型TEモード誘電体共振器と誘電体ストリップ間の間隙と外部Qとの関係を示す図
【図6】第2の実施形態に係るミキサの主要部の斜視図
【図7】第3の実施形態に係るミキサの主要部の斜視図
【図8】第4の実施形態に係るミキサの主要部の斜視図
【図9】第5の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図
【図10】第6の実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1,2−導電体板
3−誘電体ストリップ
4−誘電体基板
5,6−電極
7,8−スリット部分
9,10−電極開口部
11,12−電極分離部
13−回路基板
14−導波管
15,16−ダイオード
Claims (8)
- 誘電体基板を挟んで電極開口部が互いに対向するように、当該誘電体基板の両面に電極を形成し、当該誘電体基板を略平行な2つの導電体平面の間に配置して平面型TEモード誘電体共振器を構成するとともに、前記誘電体基板上のいずれか一方の面に、その面の電極開口部につながるスリット部分を形成し、該スリット部分を跨ぐようにダイオードを接続して構成し、
前記平面TEモード誘電体共振器が、外部からの入力により励起され、該励起により前記ダイオードの両極に電圧が印加され、前記ダイオードが接続されたいずれかの電極から信号が取り出されるようにしたことを特徴とするミキサ。 - 誘電体基板を挟んで電極開口部が互いに対向するように、当該誘電体基板の両面に電極を形成し、当該誘電体基板を略平行な2つの導電体平面の間に配置して平面型TEモード誘電体共振器を構成するとともに、前記誘電体基板上の両面に、各々の面の電極開口部にそれぞれつながるスリット部分を互いに対向するように形成し、各々の面の前記スリット部分をそれぞれ跨ぐようにダイオードを接続し、各々の面の前記ダイオード同士が直列接続されるように電極間を接続して構成し、
前記平面TEモード誘電体共振器が、外部からの入力により励起され、該励起により各々の面の前記ダイオードそれぞれの両極に電圧が印加され、各々の面のダイオード同士の直列接続部分から信号が取り出されるようにしたことを特徴とするシングルバランス型のミキサ。 - 前記ダイオードの両極がそれぞれ接続される電極間を分離する電極分離部を設けた請求項1または2に記載のミキサ。
- 前記電極分離部を、前記平面型TEモードにおける電界強度の高い部分に設けた請求項3に記載のミキサ。
- 前記電極開口部を矩形にして、前記誘電体共振器を矩形平面型TEモード誘電体共振器とした請求項1〜4のいずれかに記載のミキサ。
- 前記2つの導電体平面の間に誘電体ストリップを配し、当該誘電体ストリップと前記導電体平面とで誘電体線路を構成し、該誘電体線路を前記誘電体共振器に結合させ、前記誘電体線路を、前記平面TEモード誘電体共振器に外部から入力を与える信号入力線路とした請求項1〜5のいずれかに記載のミキサ。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のミキサを、受信信号とローカル信号とのミキシング回路部に設けたレーダ装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のミキサを、受信信号または送信信号とローカル信号とのミキシング回路部に設けた通信装置。
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