JP3748432B2 - 発光素子制御装置、光送信装置、駆動電流決定方法、およびプログラム - Google Patents

発光素子制御装置、光送信装置、駆動電流決定方法、およびプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子制御装置、光送信装置、駆動電流決定方法、およびプログラムに関し、特に半導体発光素子を制御する発光素子制御装置、光送信装置、駆動電流決定方法、およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信においては、発光素子として半導体レーザが一般的に用いられている。半導体レーザは、駆動電流が発振閾値電流(以下、「閾値電流」という)と呼ばれる電流値を超えると発光し、その光出力は閾値電流を超えた分の駆動電流に比例するという電流・光出力特性を有している。
半導体レーザは、直流バイアス電流とパルス電流とを重畳した駆動電流で駆動され、その駆動条件は電流・光出力特性に基づき適宜に設定される。
ところで、この電流・光出力特性は、環境温度や経年変化によって変動する。
このため、電流・光出力特性の変化に対応して、半導体レーザの駆動条件(直流バイアス電流とパルス電流)を変更することが試みられている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−147446号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電流・光出力特性の変化に応じた直流バイアス電流とパルス電流の設定は必ずしも容易ではなく、例えば光通信を一旦停止した状態でないと適切な直流バイアス電流とパルス電流の決定が困難な場合が多い。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、半導体発光素子の駆動条件(直流バイアス電流とパルス電流)の決定を広い条件下で行える発光素子制御装置、光送信装置、駆動電流決定方法、およびプログラムを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために本発明に係る発光素子制御装置は、直流バイアス電流成分とパルス電流成分とを含む駆動電流によって駆動される半導体発光素子を制御する発光素子制御装置であって、前記半導体発光素子の光出力の時間平均を表す平均光出力情報に基づいて、該半導体発光素子に供給される電流の変化量と光出力の変化量との対応関係を表す電流光出力係数を導出する電流光出力係数導出部と、前記電流光出力係数導出部によって導出された電流光出力係数に基づいて、前記駆動電流のパルス電流成分を決定するパルス電流決定部と、前記パルス電流制御決定部で決定されたパルス電流成分を含む駆動電流によって駆動される前記半導体発光素子の平均光出力情報に基づいて、前記駆動電流の直流バイアス電流成分を決定するバイアス電流決定部と、を具備することを特徴とする。
【0006】
半導体発光素子の平均光出力情報を用いて導出された電流光出力係数に基づき、駆動電流のパルス電流成分を決定する。決定されたパルス電流成分を含む駆動電流で直流バイアス成分を変化しながら半導体発光素子の平均光出力を調節することで、直流バイアス成分を設定できる。
平均光出力に基づく電流光出力係数の導出は広い条件下で可能である。例えば、半導体発光素子がパルス電流に対応して高速に点滅している状態においても導出できる。これは、半導体発光素子の直流バイアス電流と閾値電流の大小関係を問わず導出可能であることに基づく。
この結果、広い条件下で、かつ応答の高速な光検出器を用いることなく、パルス電流成分および直流バイアス電流成分双方の決定を行うことが可能となる。
【0007】
(2)本発明に係る駆動電流決定方法は、直流バイアス電流成分とパルス電流成分とを含む駆動電流で駆動される半導体発光素子の該駆動電流を決定する駆動電流決定方法であって、前記半導体発光素子を駆動する電流と光出力との対応関係を表す電流光出力係数を導出する電流光出力係数導出ステップと、前記電流光出力係数導出ステップで導出された電流光出力係数に基づいて、パルス電流成分を決定するパルス電流決定ステップと、前記パルス電流決定ステップで決定されたパルス電流に基づいて、駆動電流を制御する駆動電流制御ステップと、前記駆動電流制御ステップで制御された駆動電流で駆動される前記半導体発光素子の光出力に基づいて、直流バイアス電流成分を決定するバイアス電流決定ステップと、を具備することを特徴とする。
広い条件下で平均光出力に基づき導出可能な電流光出力係数を用いることで、広い条件下で、かつ応答の高速な光検出器を用いることなく、パルス電流成分および直流バイアス電流成分双方の決定を行なえる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る光送信装置10の構成を表すブロック図である。
光送信装置(光送信機)10は、データ信号に対応して変調された変調光を送信する送信装置であり、半導体発光素子たる半導体レーザ11、モニタPD(Photo Diode)12、光出力モニタ回路13、バイアス電流駆動回路14、パルス電流駆動回路15、発光素子制御装置16から構成される。
【0009】
半導体レーザ11は、直流バイアス電流(成分)Ibとパルス電流(成分)Ipとが重畳された駆動電流Idによって駆動される発光素子である。半導体レーザ11はパルス電流Ipによって、光通信で送信するデータ信号の0、1等それぞれに対応した複数の光強度Pmax、Pmin間で高速に明滅する光(変調光)を出力する。
【0010】
モニタPD12は、半導体レーザ11の平均光出力(光出力の時間平均)Pavを検出する受光素子である。
光出力モニタ回路13は、モニタPD12からの出力を電圧信号に変換し、半導体レーザ11の出力光モニタ信号(平均光出力情報)として出力するための回路である。
モニタPD12および光出力モニタ回路13では、半導体レーザ11からの変調光そのもの(複数の光強度Pmax、Pminそれぞれ)を直接的に検出する必要はなく、変調光の時間平均が検出できれば足りる。即ち、モニタPD12および光出力モニタ回路13のいずれも応答速度がある程度遅い検出手段で足り、往々にして高価である高速な検出手段であることを要しない。
【0011】
バイアス電流駆動回路14は、半導体レーザ11を駆動する駆動電流の直流バイアス電流成分Ibを出力する回路であり、Ib制御信号(バイアス電流制御情報)を入力するバイアス制御情報入力部17を有する。バイアス制御情報入力部17から入力されたバイアス電流制御情報に基づいて、バイアス電流駆動回路14から出力されるバイアス電流成分が設定される。
パルス電流駆動回路15は、Ip制御信号(パルス電流制御情報)を入力するパルス制御情報入力部18と光通信で送信するデータ信号を入力するデータ信号入力部19とを有する回路である。
パルス電流駆動回路15は、データ信号入力部19で入力されたデータ信号に対応するパルス電流成分を出力する。また、パルス制御情報入力部18から入力されたパルス電流制御情報に基づいて、パルス電流駆動回路15から出力されるパルス電流成分が設定される。
【0012】
バイアス電流駆動回路14、パルス電流駆動回路15それぞれから出力されるバイアス電流Ib、パルス電流Ipは重畳され駆動電流Idとなって、半導体レーザ11に供給される。
即ち、バイアス電流駆動回路14とパルス電流駆動回路15との組み合わせにより、半導体レーザ11に駆動電流を供給する駆動電流供給部が構成されている。
【0013】
発光素子制御装置16は、光出力モニタ回路13からの平均光出力情報を入力し、直流バイアス電流値およびパルス電流値を制御するためのIb制御信号、Ip制御信号を生成する制御手段であり、CPU(Central Processing Unit)21、メモリ(記憶装置)30(RAM31、ROM32、フラッシュメモリ33)、A/D変換器41、D/A変換器42、43、I/O(入出力)ポート44およびバス51から構成されている。
【0014】
CPU21は、演算処理装置であり、算術および論理演算、プログラムの実行にともなう制御を行っている。
メモリ30は、プログラムとデータを記憶するもので、RAM31、ROM32、フラッシュメモリ33に区分される。
RAM31は、読み出しと書き込みの両機能を持ち、データを記憶させたり、プログラムを実行するうえでの作業エリアとして用いられる揮発性のメモリである。
ROM32は、通常読み出し機能のみを持ち、プログラムや固定データの記憶に用いられる不揮発メモリである。
フラッシュメモリ33は、電気的に書き換え可能な不揮発メモリで、後述する目標平均光出力や目標消光比等の制御用の定数を記憶したり、プログラムを記録するのに使用され、外部からプログラムを書き換えることにより光半導体レーザ等の仕様や特性のばらつきに対応した制御の調整、変更を行うことが可能とする。
【0015】
A/D変換器41は、光出力モニタ回路13から出力された出力モニタ信号をアナログ・ディジタル変換して入力する変換器であり、光出力情報入力部として機能する。
D/A変換器42、43はそれぞれ、CPU21からの制御情報をディジタル・アナログ変換して、バイアス電流駆動回路14、パルス電流駆動回路15へIb制御信号(バイアス電流制御情報)、Ip制御信号(パルス電流制御情報)として出力する変換器であり、制御情報出力部として機能する。
I/Oポート44は、CPU21と光送信装置10外部の入出力装置との間でのデータの受け渡しを行っている。即ち、光送信装置10外部からの通信や半導体レーザ11に対する制御は、I/Oポート44を介して行われる。
バス51は、複数の信号線からなり、CPU21、メモリ30等発光素子制御装置16内部でのデータのやり取りを行っている。
【0016】
以上に示したように、本実施形態では、発光素子制御装置16としてマイクロコンピュータを用い、ソフトウェア(プログラム)により半導体レーザ11を制御している。
CPU21がソフトウェアによって動作することで、電流光出力係数を導出する電流光出力係数導出部、駆動電流のパルス電流成分を決定するパルス電流決定部、駆動電流の直流バイアス電流成分を決定するバイアス電流決定部、半導体発光素子の光出力が所定の許容範囲内から外れたことを検知する光出力変動検知部が構成される。
【0017】
(光送信装置10の制御の基本的な考え方)
以下、光送信装置10の制御方式についての基本的な考え方を説明する。
A.半導体レーザの電流・光出力特性と直流バイアス電流Ib、パルス電流Ipとの関係
図2は、半導体レーザ11の電流・光出力特性の一例を表すグラフである。
本図に示すように、半導体レーザ11は、駆動電流Idが発振閾値電流Ith(以下、閾値電流)を超えると発光し、その光出力Pは閾値電流を超えた分の駆動電流に比例するという電流・光出力特性を有している。
【0018】
即ち、半導体レーザ11の電流・光出力特性は、次の式(1)で近似的に表すことが可能である。
P=η(Id−Ith) ……(1)
ここで、
Ith:半導体レーザ11の閾値電流
η:電流光変換効率(駆動電流Idの変化量と光出力Pの変化量との対応関係を表し、具体的には駆動電流Idと光出力Pの比例関係を表す比例定数)
である。
半導体レーザ11の温度環境等の変動による電流・光出力特性の変化は、閾値電流Ith、電流光変換効率ηの変化として表すことができる。
【0019】
半導体レーザ11は、直流バイアス電流Ibと入力データ信号に応じて変調されたパルス電流Ipとを重畳した駆動電流Idで駆動される。なお、直流バイアス電流Ibは閾値電流Ithより大きい値に設定されることが好ましい。半導体レーザ11の時間応答をより高速にするためである。
半導体レーザ11からの光出力Pは、パルス電流IpのON/OFFに対応して、最大光出力Pmax、最小光出力Pminの間を行き来する。このときの最大光出力Pmax、最小光出力Pminは、直流バイアス電流Ib、パルス電流Ipによって以下の式(2)〜(4)のように表される。
【0020】
Pmax=η(Ib+Ip−Ith) ……(2)
Pmin=η(Ib−Ith) (Ib≧Ith) ……(3)
Pmin=0 (Ib<Ith) ……(4)
【0021】
B.「直流バイアス電流Ib、パルス電流Ip」と「平均光出力Pav、消光比ER」との関係
このような光送信装置10(半導体レーザ11)からの光出力は、平均光出力Pav、消光比ER(extinction ratio)によって規定される場合が多い。即ち、半導体レーザ11の電流・光出力特性が変化しても、平均光出力Pav、消光比ERが同一であることが好ましい。
以下に示すように、本実施形態では、電流・光出力特性(閾値電流Ith、電流光変換効率η)が変化しても、平均光出力Pav、消光比ERが一定に保たれるように半導体レーザ11に供給される直流バイアス電流Ibおよびパルス電流Ipを制御することを可能としている。
【0022】
次の式(5)、(6)に示すように、平均光出力Pavは半導体レーザ11からの光出力Pの時間平均によって、消光比ERは最大光出力Pmaxと最小光出力Pminの比によって、それぞれ定義される。
Pav=∫P・dt/∫dt ……(5)
ER=Pmax/Pmin ……(6)
ここで、∫:積分記号 である。
【0023】
データ信号の方式には、一般にRZ(Return-to-Zero)方式、NRZ(Non-Return-to-Zero)方式の2通りが用いられる。RZ方式では、1のデータを表している期間中で光出力がPmaxを保持する。NRZ方式では、1のデータを表している期間の前半の光出力がPmaxでその後半に光出力がPminへと復帰する。
また、1、0の信号が出現する比率がマーク率Mとして規定される場合が多い。
【0024】
式(5)で定義された平均光出力Pavは、このような信号方式およびマーク率Mの相違に対応して以下の式(7)によって表される。
Pav=a・M・Pmax+(1−a・M)・Pmin ……(7)
ここで、
a:データ信号が1の期間においてPmaxとPminが出現する比率を定める係数(RZ方式のときa=1/2、NRZ方式のときa=1)
である。
【0025】
式(6)、(7)に式(2)、(3)を代入することで、直流バイアス電流Ibが閾値電流Ith以上(Ib≧Ith)の場合の平均光出力Pavおよび消光比ERを表す次の式(8)、(9)を導出できる。
Pav=η[Ib−Ith+a・M・Ip] ……(8)
ER=(Ip+Ib−Ith)/(Ib−Ith) ……(9)
また、直流バイアス電流Ibが閾値電流Ithより小さい(Ib<Ith)場合の平均光出力Pavは以下の式(10)のように表される。
Pav=η[a・M・(Ib+Ip−Ith)] ……(10)
【0026】
式(8)、(9)より、直流バイアス電流Ib、パルス電流Ipは、以下の式(11)、(12)によって表される。
Ip=Pav(ER−1)/[η・(1+a・M・(ER−1))]……(11)
Ib=Pav/[η・(1+a・M・(ER−1))]+Ith……(12)
従って、環境温度や、経年変化によって変化した後の電流光変換効率ηおよび閾値電流Ithが判れば、式(11)、(12)によって得られる直流バイアス電流Ib、パルス電流Ip、で半導体レーザ11を駆動することで、平均光出力Pavおよび消光比ERを一定に保つことができる。
【0027】
C.直流バイアス電流Ib、パルス電流Ipの決定の基本的な考え方
ここで、このような駆動電流Idの制御がインサービス状態(データ信号を光出力により送信している状態)で行えることが好ましい。このため、本実施形態では、電流光変換効率ηおよび平均光出力Pavを用いて、直流バイアス電流Ibおよびパルス電流Ipを調節する。即ち、本実施形態では、閾値電流Ithの直接的な検出は行わない。
【0028】
(1) 本実施形態で、閾値電流Ithの直接的な検出を行わない理由は以下の通りである。
既に述べたように平均光出力Pavは、直流バイアス電流Ibが閾値電流Ith以上かそうでないかに対応して、異なる式(8)、(10)で表される。そして、温度変化等による閾値電流Ithの増大に伴い直流バイアス電流Ibが閾値電流Ithより小さくなる(Ib<Ith)可能性がある。このため、閾値電流Ithの算出には「Ib≧Ith」であるか否かの判断が必要になる。
【0029】
インサービス状態であることを前提としなければ、Ibを大きく変動させることで、閾値電流Ithを求めることができる。また、モニタPD12に換えて高速応答性を有する(平均光出力Pavではなく、最大、最小光出力Pmax、Pminそれぞれを識別して検出できる)光検出器を用いれば、「Ib<Ith」であるか否かの判定は容易に行える。
しかしながら、インサービス状態を前提として、しかも平均光出力Pavを検知することで(言い換えれば、応答速度の遅い光検出器を用いて)、閾値電流Ithを直接的に検出するのは困難である。
以上が本実施形態において、閾値電流Ithの直接的な検出を行わない理由である。
【0030】
(2) これに対して、電流光変換効率ηはインサービス状態での平均光出力Pavから容易に検出できる。
式(8)、(10)において、パルス電流IpをIpからIp+ΔIpに変化させたときに平均光出力がPavからPav+ΔPavへと変化したとする。このとき、式(8)、(10)のいずれでも電流光変換効率ηは次の式(13)で表される。
η=ΔPav/(a・M・ΔIp) ……(13)
【0031】
以上のように、電流光変換効率ηは、「Ib≧Ith」であるか否かに拘わらず、同一の式(13)で算出できる。
即ち、パルス電流IpにΔIpだけの変化を与え、そのときの平均光出力Pavの変化ΔPavを検出することで、電流光変換効率ηを求めることができる。このとき駆動電流ΔIdを伝送特性に影響を与えないほど小さい変化量にしておくことにより、光信号の出力を停止することなく(インサービス状態で)電流光変換効率ηを検出できる。
【0032】
D.直流バイアス電流Ib、パルス電流Ipの決定手法の概要
本実施形態では、後述するように電流光変換効率ηを求め、さらに目標平均光出力Pav0、目標消光比ER0を基に、パルス電流Ipを式(11)より算出する。そして、パルス電流Ipを算出されたパルス電流Ipに設定した状態で、平均光出力Pavが目標平均光出力Pav0になるように直流バイアス電流Ibを調節する。このような制御により直流バイアス電流Ibは自動的に式(12)から定まる値に調節される。
以上のようにして、閾値電流Ithの検出を不要として、インサービス状態での直流バイアス電流Ib、パルス電流Ip双方の調節を可能としている。
【0033】
(光送信装置10の制御手順)
以下、光送信装置10の制御手順を説明する。
A.光送信装置10によるデータ信号送信開始前における制御
まず、パワーオン時等、光送信装置10の信号送信開始前における制御手順について説明する。
図3は、光送信装置10の信号送信開始前における制御手順の一例を表すフロー図であり、図4はこのときの半導体レーザ11の電流・光出力特性を表すグラフである。
【0034】
(1)光送信装置10の信号送信開始前において、バイアス電流駆動回路14、パルス電流駆動回路15それぞれの直流バイアス電流Ib、パルス電流Ipの初期値は最初0に設定される(ステップS101)。
その後、パルス電流Ipを所定のステップパルス電流ΔIp分だけ徐々に増やし、モニタPD12で検出される平均光出力Pavを参照する(ステップS102、S103)。
検出された平均光出力Pavと目標平均光出力Pav0との差が許容値ε以下となるまでパルス電流Ipを増加させる(ステップS104)。
但し、ここでは、電流光変換効率ηを算出するための測定のために平均光出力Pavの一応の設定を行うに過ぎないため、平均光出力Pavを目標平均光出力Pav0に一致させることにそれほど拘る必要はない。検出される平均光出力Pavがある程度以上の値であれば充分である。
なお、ステップS104での判断が「Yes」とされたときのパルス電流IpをIp01、このときの平均光出力Pav01とする
【0035】
(2)電流光変換効率ηの算出、算出された電流光変換効率ηに基づくパルス電流Ipの算出、設定を行う。
この算出、設定は具体的には以下の手順で行われる。
a. パルス電流IpをIp01’(=Ip01+ΔIp)として(ステップS105)、このときの平均光出力Pav01’(=Pav01+ΔPav)を検出する(ステップS106)。
b. 式(13)に基づき、電流光変換効率ηを算出する(ステップS107の前半)。ここで、算出された電流光変換効率ηをη1とする。
c. 式(11)に基づきパルス電流Ipを算出し(算出されたパルス電流値をIp02とする)、パルス電流IpをIp02に設定する(ステップS107の後半)。
なお、図3、4に示した式は、マーク率Mが1/2のNRZ方式としたときの式(11)に対応している。
【0036】
(3)直流バイアス電流Ibを目標平均光出力Pav0に対応するように設定する。
この設定は、具体的には以下のように行われる。
直流バイアス電流Ibをステップパルス電流ΔIb分だけ徐々に増やし(ステップS108)、平均光出力Pavを参照して(ステップS109)、平均光出力Pavと目標平均光出力Pav0との差が許容値ε以下となった時点で制御を終了する(ステップS110)。このように設定された直流バイアス電流IbをIb01とする。
【0037】
以上のようにして、平均光出力Pav、消光比ERがそれぞれ目標値Pav0、ER0となるように、直流バイアス電流Ib、パルス電流IpそれぞれがIb01、Ip02に設定される。
【0038】
B.光送信装置10によるデータ信号送信中(インサービス状態)における制御次に、上述した制御手順で直流バイアス電流Ib、パルス電流IpがIb01、Ip02に設定された後に、環境温度の変化や経年変化によって半導体レーザ11の電流・光出力特性(閾値電流Ith、電流光変換効率η)が変化した場合の制御手順について説明する。
【0039】
図5は、半導体レーザ11の電流・光出力特性が変化した場合の制御手順を表すフロー図である。
また、図6、7はそれぞれ平均光出力Pavが減少、増加した場合の制御の手順、および変化前後の半導体レーザ11の電流・光出力特性を表すグラフである。図6では直流バイアス電流Ibが閾値電流Ithより小さくなってしまった場合を示し。図7では電流・光出力特性の変化に伴い直流バイアス電流Ibが閾値電流Ithより大きくなってしまった場合を示している。
なお、平均光出力Pavの減少、増加は、それぞれ閾値電流Ithの増加、減少または電流光変換効率ηの減少、増加によって生じうる。
【0040】
(1)発光素子制御装置16は、平均光出力Pavが目標平均光出力Pav0と一致しているか否かを監視する。
この監視は、モニタPD12で検出された平均光出力Pavを参照し(ステップS201)、検出された平均光出力Pavと目標平均光出力Pav0との差が許容値ε以内であるかを判断することによって行われる(ステップS202)。この判断がYesであれば、電流・光出力特性には特段の変化がないと考えられる。
【0041】
ステップS202での判断がNoとなれば、電流・光出力特性に変化があると考えられ(少なくとも電流光変換効率ηと閾値電流Ithの一方が変化)、ステップS203以降の直流バイアス電流Ibおよびパルス電流Ipの再設定が開始される。
なお、ステップS202での判断がNoとされたときのパルス電流IpをIp1、このときの平均光出力Pav1とする
【0042】
(2)電流光変換効率ηの算出、算出された電流光変換効率ηに基づくパルス電流Ipの算出、設定を行う。
この算出、設定は具体的には以下の手順で行われる。
a. パルス電流IpをIp1’(=Ip1+ΔIp)として(ステップS203)、このときの平均光出力Pav1’(=Pav1+ΔPav)を検出する(ステップS204)。
b. 式(13)に基づき、電流光変換効率ηを算出する(ステップS205の前半)。既に述べたように、式(13)は、直流バイアス電流Ibと閾値電流Ithの大小関係を問題とせず適用可能であるので、図6、7いずれの場合でも同一の式(13)で算出できる。図6、7それぞれの場合で算出された電流光変換効率ηをη2、η3とする。
c. 式(11)に基づきパルス電流Ipを算出し(図6、7それぞれの場合で算出されたパルス電流値をIp2、Ip3とする)、パルス電流IpをIp2、Ip3に設定する(ステップS205の後半)。
なお、図5〜7に示した式は、マーク率Mが1/2のNRZ方式としたときの式(11)に対応している。
【0043】
(3)直流バイアス電流Ibを目標平均光出力Pav0に対応するように設定する。
この設定は、具体的には以下のように行われる。
a. まず、パルス電流IpをIp2、Ip3それぞれに再設定したときの平均光出力Pavを参照し(ステップS206)、参照された平均光出力Pavが目標平均光出力Pav0以下であるか否かを判断する(ステップS207)。
この判断は、平均光出力Pavを増加すべきか、減少すべきかを決定するために行われる。
b. ステップS207での判断がYesのときは、直流バイアス電流Ibを当初の設定値よりステップパルス電流ΔIb分だけ徐々に増やし(ステップS208)、平均光出力Pavを参照して(ステップS209)、平均光出力Pavと目標平均光出力Pav0との差が許容値ε以下となった時点で制御を終了する(ステップS210)。このとき設定された直流バイアス電流IbをIb2とする。
一方、ステップS207での判断がNoのときは、直流バイアス電流Ibを当初の設定値よりステップパルス電流ΔIb分だけ徐々に減らし(ステップS211)、平均光出力Pavを参照して(ステップS212)、平均光出力Pavと目標平均光出力Pav0との差が許容値ε以下となった時点で制御を終了する(ステップS213)。このとき設定された直流バイアス電流IbをIb3とする。
【0044】
以上のようにして、平均光出力Pav、消光比ERがそれぞれ目標値Pav0、ER0となるように、直流バイアス電流IbがIb2、Ib3に、パルス電流IpがIp2、Ip3にそれぞれ設定される。
ステップS210、S213で設定が完了すると、ステップS201に戻って、平均光出力Pavが目標平均光出力Pav0と一致しているか否かの監視が行われる。
【0045】
上述した制御動作を常時繰り返すことで、環境温度変化や経年変化による半導体レーザ11の電流・光出力特性の変化を補償し、常に所定の平均光出力Pavと消光比ERを維持することができる。
しかも、本実施形態ではインサービス状態で、半導体レーザ11の閾値電流Ithおよび電流光変換効率ηの変動を補償し、平均光出力Pavや消光比ERを一定に保つことが可能になる
【0046】
(第2実施形態)
図8は本発明の第2の実施形態に係る光送信装置20の構成を表すブロック図である。
光送信装置20は、データ信号に対応して変調された変調光を送信する送信装置であり、半導体レーザ11、モニタPD12、光出力モニタ回路13、バイアス電流駆動回路14、パルス電流駆動回路15、発光素子制御装置60、サーミスタ61,温度モニタ回路62、A/D変換器63から構成される。即ち、光送信装置20は、サーミスタ61,温度モニタ回路62、A/D変換器63を有する点で光送信装置10とは異なる。
【0047】
サーミスタ61は、半導体レーザ11に近接あるいは接触して配置され、半導体レーザ11の温度に応じてその抵抗が変化する。即ち、サーミスタ61は、半導体レーザ11の温度を測定するための温度センサとして機能する。
温度モニタ回路62は、サーミスタ61に電気的に接続され、サーミスタ61の抵抗値を半導体レーザ11の温度に対応する電圧に変換し温度モニタ信号として出力する変換器である。
A/D変換器63は、温度モニタ回路62から出力された温度モニタ信号をアナログ・ディジタル変換して入力する変換器であり、温度情報入力部として機能する。
【0048】
本実施形態では、フラッシュメモリ33に電流光変換効率補正テーブルが記憶されている。電流光変換効率補正テーブルは、電流・光出力特性の非線形性に起因する電流光変換効率ηの誤差を補正するための電流光変換効率補正係数α(T)が温度Tと対応して表されたテーブルであり、その詳細は後述する。
また、ROM32には電流光変換効率補正テーブルを用いて電流光変換効率ηを補正するためのソフトウェアが記憶されている。このソフトウェアとCPU21との組み合わせによって、電流光変換効率η(電流光出力係数)を補正する電流光出力係数補正部が構成される。
なお、光送信装置20のその他の要素については、光送信装置10と大きく異なる訳ではないので、説明を省略する。
【0049】
(光送信装置20の制御の基本的な考え方)
以下、光送信装置20の制御方式についての基本的な考え方を説明する。
第1の実施形態では半導体レーザ11の電流・光出力特性がおおむね線形であることを前提としていたが、本実施形態では半導体レーザ11の電流・光出力特性が非線形を有する可能性を考慮している。半導体レーザ11の特性を子細に見た場合にはある程度の非線形性を有する。特に半導体レーザ11を高温下あるいは高光出力で動作させた場合には、電流・光出力特性が高電流側(最大光出力Pmax付近)で飽和するようになり、非線形性が大きくなる。
【0050】
図9は、半導体レーザ11の電流・光出力特性の温度依存性を表すグラフである。本図では、温度T1(室温)、温度T2(高温)それぞれの場合の電流・光出力特性のグラフL1,L2が示されている。最小光出力Pmin、最大光出力Pmax間において、温度T1では電流・光出力特性の線形性が確保されているのに対して、温度T2では電流・光出力特性に非線形が生じている。即ち、グラフL2は、その最小光出力Pmin、最大光出力Pmaxの点A,Bを結ぶ直線L0と一致していない。
【0051】
図9の例では、温度T1において電流・光出力特性の線形性が確保されるように最小光出力Pmin、最大光出力Pmaxを設定している。電流・光出力特性の線形領域を越えて最大光出力Pmaxを設定した場合には、温度T1においても電流・光出力特性の非線形性が問題になりうる。以下、温度変化によって電流・光出力特性に非線形が生じた場合を例にして説明するが、半導体レーザ11を高光出力で動作させることによって非線形性が生じた場合も同様である。
【0052】
電流・光出力特性の非線形性が大きくなると、式(13)に基づいて測定された電流光変換効率ηをそのまま式(11)に代入してパルス電流Ipを算出することが必ずしも適切ではなくなる。即ち、式(11)、(13)それぞれにおける電流光変換効率ηに違いが生じる。具体的には式(13)で導出された電流光変換効率ηが電流・光出力特性が線形である場合よりも小さくなる(平均光出力の変化値ΔPavが小さくなる)。
この場合、式(11)により導出されるパルス電流Ipは、本来の値よりも大きくなる。従い、式(9)から判るように、半導体レーザ11の消光比ERが必要以上に増大する。その結果、最小光出力Pminに対応する駆動電流Idが半導体レーザ11の閾値電流Ithに近接するか、場合によっては閾値電流Ith以下となる可能性が生じる。
【0053】
半導体レーザ11を閾値電流Ith以下の駆動電流Id(最低光出力Pminの場合)と閾値電流Ithを越えた駆動電流Id(最低光出力Pmaxの場合)との間で動作させるとその発光線幅(スペクトル幅)が増大し易くなる。発光線幅が増大すると、光ファイバで光のパルスを伝送したときにそのパルスの形状が崩れ(一般に、光ファイバ内を光が伝搬する速度は光の波長によって微妙に異なる)、分散ペナルティー特性(半導体レーザ11からの光を光ファイバで伝送したときの受信感度の劣化)が大きくなる可能性がある。
【0054】
式(11)、(13)における電流光変換効率ηをそれぞれη0(T),ηm(T)とおくと次の式(21)、(22)のように表される。なお、η0(T),ηm(T)は、電流光変換効率η0,ηmそれぞれが温度Tによって変化する(温度Tの関数である)ことを表す。
Figure 0003748432
【0055】
A.電流光変換効率ηm(T)について
式(21)は式(13)に対応し、この式(21)に基づいて電流光変換効率ηが測定される。即ち、式(21)は測定値たる電流光変換効率ηm(T)を定義する式といってよい。
半導体レーザ11がインサービス状態の場合には、半導体レーザ11は最大光出力Pmax(ドライブ電流Id=Ib+Ip)、最低光出力Pmin(ドライブ電流Id=Ib)それぞれのパルスを出力している。この状態でパルス電流Ipを微少量ΔIpだけ変化させた場合、式(21)は次の式(23)によって表される(このとき、直流バイアス電流Ibは一定であるから最低光出力Pminは変化しない)。
【0056】
Figure 0003748432
ここで、
dPmax/dIp:最大光出力Pmaxの点における、電流・光出力特性曲線(グラフL2)の微分係数(図9の点BにおけるグラフL2の接線Cの傾き)
である。
即ち、式(21)に基づいて測定された電流光変換効率ηm(T)は図9のグラフL2の接線Cの傾きに対応する量であり、「a・M=1」なら接線Cの傾きそのものとなる。
【0057】
B.電流光変換効率η0(T)について
一方、式(22)は式(1)のように電流・光出力特性に線形性があることを前提に導き出される式である。しかしながら、式(1)から式(11)の導出過程では、最大光出力Pmaxと最小光出力Pminの2値のみを取るデジタル制御であることを前提としている。即ち、必ずしも式(1)のように電流・光出力特性そのものが線形に表されることは必要ではなく、最大光出力Pmaxと最小光出力Pminの値のみが式(1)に相当する式で表されれば足りる。
以上から、式(22)における電流光変換効率η0(T)を以下の式(24)のように定義すれば良いことが判る。
η0(T)=(Pmax−Pmin)/Ip ……(24)
【0058】
半導体レーザ11の電流・光出力特性は、式(1)に換えて次の式(25)で表される。
P=η0(T)・(Id−Ith0(T)) ……(25)
式(25)は、図9においてグラフL2の最大光出力Pmaxと最小光出力Pminの点A,Bを結んだ直線L0として表される。Ith0(T)はこのグラフが横軸と交わった箇所における駆動電流値を表し、温度Tのときの半導体レーザ11の閾値電流Ith(T)そのものとの相違が許容される。
【0059】
図9から判るように、式(25)(直線L0)は点A,B(最小光出力Pmin、最大光出力Pmaxの点)以外では光出力Pを必ずしも正確に表すものとは言えない。しかしながら、光出力Pの値が最大光出力Pmaxと最小光出力Pminのみを取ることを考慮すると、駆動電流Idと光出力Pとの関係を正確に表しているといってよい。
以上から判るように、式(1)〜(12)は全て、ηをη0(T)にIthをIth0(T)に置き換えても成立する。
【0060】
C.電流光変換効率補正係数α(T)について
ηm(T)とη0(T)の関係は電流光変換効率補正係数α(T)を次の式(26)のように定義することで表すことができる。
α(T)=η0(T)/ηm(T) ……(26)
この式(26)を用いて式(22)を表すと、次の式(27)になる。
Figure 0003748432
即ち、予め電流光変換効率補正係数α(T)を求めておけば、式(21)に基づき測定された電流光変換効率η0(T)を式(27)に代入することで、パルス電流Ib等を適切に導出することが可能となる。
【0061】
(電流光変換効率補正係数α(T)の導出)
電流光変換効率補正係数α(T)の導出は次のようにして実験的に行うことができる。
図10は電流光変換効率補正係数α(T)を導出する手順を表すフロー図である。以下、図10に基づき電流光変換効率補正係数α(T)の導出過程を説明する。
【0062】
(1)半導体レーザ11の温度設定(ステップS501)
半導体レーザ11を所定の温度Tに設定する。この設定は、半導体レーザ11を例えば恒温槽内に配置して恒温槽を適宜に制御することで行える。
(2)半導体レーザ11の電流・光出力特性の測定(ステップS502)
ステップS501で設定された温度Tで半導体レーザ11の駆動電流Idを変化させ、このときの光出力Pを測定する。この結果は、例えば、図9のようなグラフに表すことができる。
【0063】
(3)電流光変換効率η0(T)の導出(ステップS503)
ステップS502で測定された電流・光出力特性から最小光出力Pminと最大光出力Pmaxそれぞれのときの駆動電流Id1,Id2を求める。この最大光出力Pmaxと最小光出力Pminには、規格値が定められている場合が多いので、この規格値を用いることができる。
最小光出力Pmin、最大光出力Pmax、駆動電流Id1,Id2を用い、式(24)に基づき電流光変換効率η0(T)を算出することができる。ここで、「Ip=Id2−Id1」である。
【0064】
(4)電流光変換効率ηm(T)の導出(ステップS504)
既述のように、電流光変換効率ηm(T)は式(23)で表される。従い、電流光変換効率ηm(T)はステップS502で測定された電流・光出力特性に基づき数学的に導出できる(図9のグラフL2の点Bにおける接線の傾きを求める)。
また、電流光変換効率ηm(T)の導出を式(21)に基づいて行うことも可能である。即ち、半導体レーザ11を最小光出力Pmin、最大光出力Pmax間でデジタル動作させ、パルス電流Ipを微少量ΔIp変化させたときの平均光出力Pavの微少変化量dPavを測定する。
【0065】
(5)電流光変換効率補正係数α(T)の導出(ステップS505)
式(26)に基づき、η0(T)を電流光変換効率ηm(T)で除算することで電流光変換効率補正係数α(T)を算出できる。
(6)半導体レーザ11の温度設定の変更(ステップS506、S501)
以下、全ての設定温度で電流光変換効率補正係数α(T)が導出されるまで、半導体レーザ11の温度設定を変更し、ステップS502〜S505を繰り返す。
【0066】
(電流光変換効率補正テーブルの具体例)
図11は電流光変換効率補正係数α(T)が含まれる電流光変換効率補正テーブルの一例を表す図である。
本図に表された電流光変換効率補正テーブルには、電流光変換効率補正係数α(T)が温度Tと対応して表されている。この例では、低温(−40℃)から室温(25℃)にかけて電流光変換効率補正係数α(T)が1.0である。即ち、電流光変換効率ηm、η0がほぼ同一であり、最小光出力Pmin、最大光出力Pmax間では電流・光出力特性の非線形性がほぼ無視できる。これに対して高温域(75〜85℃)では電流光変換効率補正係数α(T)が1より大きくなり、最大光出力Pmax、最小光出力Pminの間で電流・光出力特性に非線形性が生じている。
【0067】
(光送信装置20の制御手順)
光送信装置20によるデータ信号送信中(インサービス状態)における制御について説明する。
図12は、半導体レーザ11の電流・光出力特性が非線形性も含めて変化した場合の制御手順を表すフロー図である。このフロー図では、図5のフロー図のステップS205に換えてステップS601〜S603が挿入されている。
【0068】
(1)発光素子制御装置60は、平均光出力Pavが目標平均光出力Pav0と一致しているか否かを監視する(ステップS201、S202)。
この監視工程は、第1の実施形態と同様のため、説明を省略する。
【0069】
(2)電流光変換効率ηm(T)の算出、補正、パルス電流Ipの算出、設定を行う。
a. パルス電流IpをIp2(=Ip1+ΔIp)として(ステップS203)、このときの平均光出力Pav2(=Pav1+ΔPav)を検出する(ステップS205)。
【0070】
b. 半導体レーザ11の温度Tが測定され(ステップS601)、測定された温度Tに対応する電流光変換効率補正係数α(T)が導出される(ステップS602)。
発光素子制御装置60は、温度モニタ回路62を通じてサーミスタ61によって測定された温度Tの情報を取り込み、さらに電流光変換効率補正テーブルに基づき温度Tに対応する電流光変換効率補正係数α(T)を導出する。
なお、電流光変換効率補正テーブル上の電流光変換効率補正係数αを補間(内挿)することで、電流光変換効率補正係数α(T)をより精度よく導出することができる。電流光変換効率補正テーブル上の電流光変換効率補正係数αが特定の温度に限られる不連続的な量(離散的な量)だからである。
【0071】
c. 式(21)に基づき、電流光変換効率ηmを算出し(ステップS603の前半)、式(27)に基づきパルス電流Ipを算出する(ステップS603の後半)。
ここで図12に示した式は、マーク率Mが1/2のNRZ方式としたときの式(27)に対応している。このとき、電流光変換効率補正係数α(T)乗算して、電流光変換効率ηmを補正することで、正確なパルス電流Ipの算出が可能となる。
【0072】
既述のように、電流光変換効率補正係数α(T)は、電流光変換効率ηmが最大光出力Pmaxの地点での電流・光出力の傾き(図9の直線Cの傾き)に対応することを前提としている(式(23)、(27)参照)。インサービス中での平均光出力PavはステップS201,S202により常時監視されているので、平均光出力Pavが基準値Pav1から大きく外れることはなく、半導体レーザ11は最小光出力Pmin、最大光出力Pmaxの目標値付近でデジタル動作をしている。このため、式(23)、(27)に基づく電流光変換効率補正係数α(T)を用いて、電流光変換効率ηmを適正に補正することができる。
以下のステップS206〜S213は第1の実施形態で説明した工程と同様なので説明を省略する。
【0073】
以上のようにして、平均光出力Pav、消光比ERがそれぞれ目標値Pav0、ER0となるように、直流バイアス電流Ib、パルス電流Ipそれぞれが設定される。なお、これは最小光出力Pmin、最大光出力Pmaxが目標値に設定されたことをも意味する。
ステップS210、S213で設定が完了すると、ステップS201に戻って、平均光出力Pavが目標平均光出力Pav0と一致しているか否かの監視が行われる。
【0074】
上述した制御動作を常時繰り返すことで、環境温度変化や経年変化による半導体レーザ11の電流・光出力特性の変化を補償し、常に所定の平均光出力Pavと消光比ERを維持することができる。さらに、高温動作時あるいは高出力動作時にパルス駆動電流Ipが過剰にならないようにすることができる。
以上のように、インサービス状態で、半導体レーザ11の閾値電流Ithおよび電流光変換効率ηの変動、さらに電流・光出力特性に生じた非線形性を補償し、平均光出力Pavや消光比ERを一定に保つことが可能になる。
【0075】
第1の実施形態と同様に、本実施形態でもサービス開始前に電流光変換効率ηの補正を行うことができる。これを可能とするフロー図は、図3のステップS107に換えて、図12のステップS601〜S603の工程を挿入することで表される。これは、電流光変換効率ηの補正を行う点について図12と大きく異なる訳ではないので詳細な説明を省略する。
【0076】
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記実施形態には限られず拡張、変更できる。拡張、変更された実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)例えば、上記実施形態では半導体レーザを用いたが、本発明は半導体レーザに限らず半導体発光素子一般に適用可能である。
また、電流・光出力特性に換えて、電圧・光出力特性を用いることもできる。即ち、電圧・光出力特性は電流・光出力特性に対応するものであり、実質的に電流・光出力特性そのものといっても差し支えない。
【0077】
(2)上記実施形態では平均光出力および消光比が一定に保たれるように半導体レーザを制御しているが、必ずしも平均光出力および消光比の値そのものに拘る必要はなく、他のパラメータ(例えば、最大光出力、最低光出力)に基づいて半導体レーザを制御することも可能である。
【0078】
(3)上記実施形態では、半導体レーザの電流・光出力特性の一次近似式を用いて直流バイアス電流、パルス電流を決定しているが、電流・光出力特性をより高次の近似を行っても差し支えない。
電流光変換効率の導出が、直流バイアス電流と閾値電流の大小関係に大きな影響を受けることがなく行えれば、電流・光出力特性の近似式に何を用いるかは大きな問題とはならない。
この意味では、光出力の電流に対する勾配で定義される電流光変換効率に換えて広く電流と光出力それぞれの変化の対応関係を表す電流光出力関係一般を用いてパルス電流等を決定することも可能である。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば半導体発光素子の駆動条件の決定を広い条件下で行える発光素子制御装置、光送信装置、駆動電流決定方法、およびプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施形態に係る光送信装置の構成を表すブロック図である。
【図2】 半導体レーザの電流・光出力特性の一例を表すグラフである。
【図3】 図1に示した光送信装置のデータ信号送信開始前における制御手順の一例を表すフロー図である。
【図4】 図3に示した手順に基づき制御される半導体レーザの電流・光出力特性の一例を表すグラフである。
【図5】 図1に示した光送信装置のデータ信号送信中における制御手順の一例を表すフロー図である。
【図6】 図5に示した手順に基づき制御される半導体レーザの電流・光出力特性の一例を表すグラフである。
【図7】 図5に示した手順に基づき制御される半導体レーザの電流・光出力特性の他の一例を表すグラフである。
【図8】 本発明の第2の実施形態に係る光送信装置の構成を表すブロック図である。
【図9】 半導体レーザの電流・光出力特性の温度依存性を表すグラフである。
【図10】 電流光変換効率補正係数α(T)を導出する手順を表すフロー図である。
【図11】 電流光変換効率補正テーブルの一例を表す図である。
【図12】 図8に示した光送信装置のデータ信号送信中における制御手順の一例を表すフロー図である。
【符号の説明】
10…光送信装置、11…半導体レーザ、12…モニタPD、13…光出力モニタ回路、14…バイアス電流駆動回路、15…パルス電流駆動回路、16…発光素子制御装置、17…バイアス制御情報入力部、18…パルス制御情報入力部、19…データ信号入力部、21…CPU、30…メモリ、31…RAM、32…ROM、33…フラッシュメモリ、41…A/D変換器、42,43…D/A変換器、44…I/Oポート、51…バス

Claims (12)

  1. 直流バイアス電流成分とパルス電流成分とを含む駆動電流によって駆動される半導体発光素子を制御する発光素子制御装置であって、
    前記半導体発光素子の光出力の時間平均を表す平均光出力情報に基づいて、該半導体発光素子に供給される電流の変化量と光出力の変化量との対応関係を表す電流光出力係数を導出する電流光出力係数導出部と、
    前記半導体発光素子の温度情報を入力する温度情報入力部と、
    前記温度情報入力部に入力された温度情報に基づき、前記電流光出力係数導出部によって導出された電流光出力係数を補正する電流光出力係数補正部と、
    所定の目標平均光出力値、所定の目標消光比、および前記補正された電流光出力係数に基づいて、前記駆動電流のパルス電流成分を決定するパルス電流決定部と、
    前記パルス電流制御決定部で決定されたパルス電流成分を含む駆動電流によって駆動される前記半導体発光素子の平均光出力情報に基づいて、前記駆動電流の直流バイアス電流成分を決定するバイアス電流決定部と、
    を具備することを特徴とする発光素子制御装置。
  2. 前記半導体発光素子の光出力が所定の許容範囲内から外れたことを検知する光出力変動検知部
    をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の発光素子制御装置。
  3. 前記電流光出力係数導出部が、
    第1、第2のパルス電流成分をそれぞれ含む第1、第2の駆動電流、および該第1、第2の駆動電流でそれぞれ駆動された前記半導体発光素子の第1、第2の平均光出力に基づいて、前記電流光出力係数を算出する電流光出力係数算出部と
    を有することを特徴とする請求項1記載の発光素子制御装置。
  4. 前記直流バイアス電流成分および前記パルス電流成分を初期値に設定する初期値設定部と、
    前記平均光出力情報によって表される平均光出力と所定の目標平均光出力との差が許容値以下になるまで前記パルス電流成分を前記初期値から増加させるパルス電流成分増加部と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の発光素子制御装置。
  5. 前記バイアス電流決定部が、
    前記平均光出力情報が表す平均光出力が前記所定の目標平均光出力と所定範囲内で一致するように、直流バイアス電流成分を決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の発光素子制御装置。
  6. 半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子に直流バイアス電流成分とパルス電流成分とを含む駆動電流を供給する駆動電流供給部と、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発光素子制御装置と、
    を具備することを特徴とする光送信装置。
  7. 直流バイアス電流成分とパルス電流成分とを含む駆動電流で駆動される半導体発光素子の該駆動電流を決定する駆動電流決定方法であって、
    前記半導体発光素子を駆動する電流と光出力との対応関係を表す電流光出力係数を導出する電流光出力係数導出ステップと、
    前記半導体発光素子の温度に基づき、前記電流光出力係数導出ステップで導出された電 流光出力係数を補正する電流光出力係数補正ステップ、
    所定の目標平均光出力値、所定の目標消光比、および前記補正された電流光出力係数に基づいて、パルス電流成分を決定するパルス電流決定ステップと、
    前記パルス電流決定ステップで決定されたパルス電流に基づいて、駆動電流を制御する駆動電流制御ステップと、
    前記駆動電流制御ステップで制御された駆動電流で駆動される前記半導体発光素子の光出力に基づいて、直流バイアス電流成分を決定するバイアス電流決定ステップと、
    を具備することを特徴とする駆動電流決定方法。
  8. 前記電流光出力係数導出ステップに先だって、前記半導体発光素子の光出力が所定の許容範囲内から外れたことを検知する光出力変動検知ステップ
    をさらに具備することを特徴とする請求項7記載の駆動電流決定方法。
  9. 前記電流光出力係数導出ステップが、第1、第2のパルス電流成分をそれぞれ含む第1、第2の駆動電流、および該第1、第2の駆動電流でそれぞれ駆動された前記半導体発光素子の第1、第2の平均光出力に基づいて、前記電流光出力係数を算出するステップを有する
    ことを特徴とする請求項7記載の駆動電流決定方法。
  10. 前記直流バイアス電流成分および前記パルス電流成分を初期値に設定する初期値設定ステップと、
    前記平均光出力情報によって表される平均光出力と所定の目標平均光出力との差が許容値以下になるまで前記パルス電流成分を前記初期値から増加させるパルス電流成分増加ステップと、
    をさらに具備することを特徴とする請求項7記載の駆動電流決定方法。
  11. 前記バイアス電流決定ステップが、前記平均光出力情報が表す平均光出力が前記所定の目標平均光出力と所定範囲内で一致するように、直流バイアス電流成分を決定するステップを有する
    ことを特徴とする請求項7記載の駆動電流決定方法。
  12. 直流バイアス電流成分とパルス電流成分とを含む駆動電流で駆動される半導体発光素子の該駆動電流を決定する駆動電流決定方法であって、
    前記半導体発光素子を駆動する電流と光出力との対応関係を表す電流光出力係数を導出する電流光出力係数導出ステップと、
    前記半導体発光素子の温度に基づき、前記電流光出力係数導出ステップで導出された電流光出力係数を補正する電流光出力係数補正ステップ、
    所定の目標平均光出力値、所定の目標消光比、および前記補正された電流光出力係数に基づいて、パルス電流成分を決定するパルス電流決定ステップと、
    前記パルス電流決定ステップで決定されたパルス電流に基づいて、駆動電流を制御する駆動電流制御ステップと、
    前記駆動電流制御ステップで制御された駆動電流で駆動される前記半導体発光素子の光出力に基づいて、直流バイアス電流成分を決定するバイアス電流決定ステップと、
    を具備することを特徴とする駆動電流決定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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