JP3733229B2 - 冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用棒鋼の製造方法 - Google Patents

冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用棒鋼の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルトを製造するのに使用される棒鋼を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、強度が1000N/mm2 を超える高強度ボルトには、締め付け後の経年変化によりボルトが遅れ破壊を起こすことが知られている。遅れ破壊とは、静荷重下におかれた鋼材が、ある時間経過後に突然、脆性的に破断する現象である。そしてボルトの遅れ破壊の原因は、締め付け中にボルトの腐食が進行して、ボルト内に水素が進入し、粒界の強度を弱め、鋼を脆化させるためであると考えられている。そこで従来、高強度ボルトの遅れ破壊対策としては、粒界の強度を高める方法が主として採られてきた。
【0003】
例えば、特開平1−96354号公報には、強度が140〜160kgf/mm2 の引張強さの耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルトに適用する鋼を製造することを目的として、C:0.18〜0.35wt.%、Si:0.50超え〜1.50wt.%、Mn:0.20〜0.60wt.%、Cr:1.50超え〜3.50wt.%、Mo:0.10〜0.50wt.%、及びV:0.05〜0.20wt.%を含む鋼材が開示されている。この発明は、高Si、高Cr鋼とすることによって焼戻し軟化抵抗を高め、これにより高温の焼戻しを可能にし、焼戻しによって粒界に生ずるセメンタイトをフィルム状でなく、球状にして粒界の強度を高め、こうして遅れ破壊感受性を低めることを狙った技術である(以下、先行技術1という)。
【0004】
しかしながら、鋼中Siはフェライトに固溶して、変形抵抗を高め、変形能を低下させるので、先行技術1におけるようにSi含有率が高い鋼材の場合には、ボルトを冷間成形するに際し、鍛造工具の寿命を短くし、またボルトには冷間鍛造割れが発生し易いという欠点がある。
【0005】
従来、耐遅れ破壊特性を備えたボルト用鋼材には、合金元素が多量に添加された成分系の鋼材使用により対処してきた。従って、高強度ボルトは熱間鍛造で製造することが前提とされてきた。ところが、近年、作業環境の向上やボルトの寸法精度向上のために、熱間鍛造から冷間鍛造への切替えが望まれており、これに応える材料が要望されている。
【0006】
また、例えば、特開平2−145746号公報には、耐遅れ破壊性に優れた機械構造用鋼として、C:0.30〜0.50wt.%、Si:0.50wt.%以下、Mn:0.50wt.%未満、P:0.015wt.%以下、S:0.01wt.%以下、Cr:0.1〜5.5wt.%、Mo:0.01〜0.80wt.%、Nb:0.005〜0.20wt.%、Al:0.005〜0.10wt.%、及びN:0.035wt.%以下を含み、且つ、1.93≦Al/N≦10を満たす化学成分組成の鋼材が開示されている。(以下、先行技術2という)。そして、例えば、当該公報明細書の実施例にみられる発明鋼Aの化学成分組成は、C:0.34wt.%、Si:0.21wt.%、Mn:0.35wt.%、P:0.011wt.%、S:0.008wt.%、Cr:1.26wt.%、Mo:0.40wt.%、Nb:0.019wt.%、Al:0.013wt.%、及びN:0.0060wt.%である。ところで、上述したように、Siは変形抵抗を高め、変形能を低下させる。従って、先行技術2に開示された鋼材はこの点に対する考慮がされていず、冷間鍛造による高強度ボルトの製造には鍛造割れの問題が残る。
【0007】
次に、鋼材中Nは、冷間鍛造の間に動的歪み時効を起こし、転位を固着し、変形抵抗を高め、かくして変形能を低下させる。従って、冷間鍛造に際してはNに対しても、これが無害となるように対策をとらなければならない。鋼材中AlはNとの結合力が弱く、AlNの生成量はその熱処理履歴によって変化し一定しないので、AlはNの無害化元素として不適当である。また、鋼中Nbは、NbNの生成に対して化学量論的にN重量の14/49しか結合しない。従って、N量とのバランスを考慮した量のNbを添加しないと、Nは窒化物として固定されないN、即ちフリーNが鋼材中に固溶状態で残留した固溶窒素F.Nとなり、これは歪み時効の原因となる。先行技術2においては、上記Nの固定が完全ではなく、歪み時効抑制対策が十分であるとは言いがたい。
【0008】
また、鋼材中Nはオーステナイト結晶粒界に偏析してその粒界強度を弱めるので、耐遅れ破壊性を向上させるためにも、これを完全に固定しなければならない。
【0009】
次に、冷間鍛造で高強度ボルトを製造する工程は、一般に、圧延棒鋼を用いて製造される。即ち、▲1▼鋼片製造→▲2▼熱間圧延→▲3▼棒鋼→▲4▼軟化焼鈍→▲5▼一次伸線→▲5▼球状化焼鈍→▲7▼二次伸線→▲8▼ボルト加工→▲9▼焼入れ・焼戻し→ネジ転造の工程により製造される。なお、▲8▼ボルト加工において成形は冷間鍛造で行なわれる。上記製造工程において、▲2▼熱間圧延で製造される▲3▼棒鋼は、ミクロ組織がベイナイトであるから、▲4▼軟化焼鈍を施さずに圧延材のままで▲5▼一次伸線の引抜きをすることが不可能である。よって、▲4▼軟化焼鈍によりベイナイトをフェライト+パーライト、もしくは球状化セメンタイトにして▲3▼棒鋼を軟化し、しかる後に▲5▼一次伸線の引抜きを行なう。
【0010】
しかし、近年の製造工程合理化に対する要望により、上記軟化焼鈍を施さなくても一次伸線が可能な高強度ボルト用棒鋼の開発が望まれている。しかしながら、従来の耐遅れ破壊性高強度ボルト用の棒鋼においては、軟化焼鈍の省略可能なものは未だ見当たらない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、先行技術では、高強度ボルト用に使用する棒鋼材の冷間成形性が十分でないために、使用中に発生する遅れ破壊が抑制された、強度が1000N/mm2 を超える高強度ボルトの製造において、圧延棒鋼を素材として用い、一次伸線前における従来の軟化焼鈍処理を省略して以後の工程に流すことができず、また、ボルト成形を従来の熱間鍛造から冷間鍛造に切り替えることができない。
【0012】
従って、この発明の課題は、ボルトの強度が少なくとも1000N/mm2 以上、望ましくは1200N/mm2 以上であって、強度及び耐遅れ破壊性を向上させ、棒鋼の軟化焼鈍なしに一次伸線し、そしてボルト成形を冷間鍛造で行なうことができる、圧延棒鋼の製造技術を開発することにある。こうして、この発明の目的は、ボルトを冷間鍛造成形により製造する場合に、ボルト成形前の工程において、一次焼鈍である軟化焼鈍を省略して圧延ままの棒鋼を用いて、冷間引抜きによる一次伸線が可能であり、これに継ぐ二次焼鈍である球状化焼鈍をした後に冷間引抜きによる二次伸線をする。こうして得られた素材を冷間鍛造によりボルトに成形し、こうして、耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルトを安価に製造する方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述した観点から、冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用棒鋼の製造技術を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、次の知見を得た。即ち、鋼材中Si含有率を極力低減させ、Nを窒化物として完全に固定する。また、Mn含有率を低目でCr及びMo含有率を高目とし、高温での焼戻しでも所定の強度が得られるように鋼材の化学成分組成を調整する。上記化学成分組成をもつ鋼片を所定の温度条件内で制御圧延することにより、ミクロ組織をフェライト+パーライトを有する棒鋼を製造する。これによって軟化焼鈍を行わなくても、直接引抜き加工が可能で、しかも冷間鍛造性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用の圧延棒鋼を製造することが可能となることを知見した。
【0014】
この発明の冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用棒鋼の製造方法は、上述した知見に基づきなされたものであり下記構成を有する。
即ち、C:0.30〜0.45wt.%、Si:0.05wt.%以下、Mn:0.10〜0.45wt.%、P:0.015wt.%以下、S:0.010wt.%以下、Cr:1.0〜2.0wt.%、Ni:0.01〜0.50wt.%、Mo:0.20〜1.0wt.%、Al:0.010〜0.060wt.%、Ti及びNbの内少なくとも一方の合計:0.010〜0.050wt.%、並びに、N:0.0030〜0.0100wt.%を含み、残部Fe及び不可避不純物からなる化学組成を有し、更に、下記(1)式で算出される固溶窒素F.Nの値が、−50〜0の範囲内にあり、且つ下記(2)式で算出される理想臨界直径DI 値が、80〜130mmの範囲内にある鋼片を、900〜1000℃の範囲内の温度に加熱した後、熱間圧延を施し、前記熱間圧延は、その途中で水冷処理を施して前記熱間圧延の仕上温度が750〜850℃の範囲内になるように調整して行ない、そして、こうして熱間圧延された鋼材を0.5℃/s以下の冷却速度で徐冷し、こうして得られた鋼材のミクロ組織を粒径が20μm以下のフェライトと、パーライトとからなる組織にすることを特徴とする、冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用棒鋼の製造方法。ここで、
F.N={N−(14/48)Ti−(14/93)Nb}×10000
----------------(1)
I =7.95C1/2 (1+0.64Si)(1+3.33Mn)
(1+0.52Ni)(1+2.33Cr)(1+3.14Mo)
----------------(2)
但し、(1)及び(2)式中の各元素はwt.%表示による前記鋼片中各含有率の値である。
【0015】
【発明の実施の形態】
下記(1)式で算出される固溶窒素F.Nの値が、−50〜0の範囲内にあり、且つ下記(2)式で算出される理想臨界直径DI 値が、80〜130mmの範囲内にある鋼片を、900〜1000℃の範囲内の温度に加熱した後、熱間圧延を施し、前記熱間圧延は、その途中で水冷処理を施して前記熱間圧延の仕上温度が750〜850℃の範囲内になるように調整して行ない、そして、こうして熱間圧延された鋼材を0.5℃/s以下の冷却速度で徐冷し、こうして得られた鋼材のミクロ組織を粒径が20μm以下のフェライト+パーライトにすることを特徴とする、冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用棒鋼の製造方法。
この発明の製造方法において、使用する鋼材の化学成分組成、熱間圧延条件、及び熱間圧延鋼材のミクロ組織を上述した通りに限定した理由を説明する。
【0016】
・C:0.30〜0.45wt.%
炭素は強度を確保するのに重要な元素である。C含有率が0.30wt.%未満では、所望の強度を得にくくなる。しかしながら、それが0.45wt.%を超えると、冷間鍛造性が低下してくるので、C含有率は0.30〜0.45wt.%の範囲内に限定する。
【0017】
・Si:0.05wt.%以下
Siはフェライトに固溶して、鋼材の変形抵抗を高め、変形能を低下させる。Siが冷間鍛造性に対して殆ど無害な程度にするためには、Si含有率を0.05wt.%以下にしなければならない。これは、この発明における大きな特徴である。
【0018】
・Mn:0.10〜0.45wt.%
Mnは鋼中のSと結合してMnSを形成し、鋼材の延性を高める。この効果を発揮させるためには0.10wt.%以上の添加を必要とする。しかしながら、Mn含有率が0.45wt.%を超えると、Pの粒界への偏析を助長して耐遅れ破壊性を低下させる。従って、P含有率は0.10〜0.45wt.%の範囲内に限定する。このようにMn含有率を低目にすることも本発明の大きな特徴である。
【0019】
・P:0.015wt.%以下
Pは粒界に偏析して粒界の結合力を弱め、耐遅れ破壊性を低下させる。これを避けるために、P含有率は0.015wt.%以下に限定する。
【0020】
・S:0.010wt.%以下
SもPと同様に粒界に偏析して、耐遅れ破壊性を低下させる。また、Sは鋼中のMnと結合してMnSを形成して冷間鍛造に際し、割れの起点として作用し、変形能を低下させる。これらを避けるためにS含有率は、0.010wt.%以下に限定する。
【0021】
・Cr:1.0〜2.0wt.%
Crは鋼材の焼入れ性を高めて鋼材を強化する。また、Crは焼戻し軟化抵抗を増大させるので、所望の強度を得るのに高温での焼戻しを可能にする。これらの効果を発揮させるためにCr含有率は1.0wt.%以上の添加を必要とする。しかしながら、Cr含有率が2.0wt.%を超えると、焼鈍軟化性を低下させる。従って、Cr含有率は1.0〜2.0wt.%の範囲内に限定する。
【0022】
・Ni:0.01〜0.5wt.%
Niは鋼材の強度を増加させると共に靱性をも高める。この効果を発揮させるためには0.01wt.%以上の添加を必要とする。しかしながら、Ni含有率が0,50wt.%を超えると、鋼材の焼鈍軟化性を低下させる。また、Niは高価な合金元素である。しかしながら、Ni含有率は0.01〜0.50wt.%の範囲内に限定する。
【0023】
・Mo:0.20〜1.0wt.%
Moは粒界を強化し、鋼材の靱性を高めると共に、耐遅れ破壊性を向上させる。また、Moは焼戻し軟化抵抗を増大させて、高温での焼戻しを可能にする。これらの効果を発揮させるためには、Moは0.20wt.%以上の添加を必要とする。しかしながら、Moは高価な合金元素であるから、1.0wt.%以下に留める。
【0024】
・Al:0.010〜0.060wt.%
Alは鋼の脱酸剤として重要な元素であり、その効果を発揮させるためには0.010wt.%以上を必要とする。しかしながら、脱酸目的のためにはAl含有率は0.060wt.%を超える必要はなく、これを超えてAlを添加すると非金属介在物の量が増大して、冷間鍛造性を低下させる。従って、Al含有率は0.010〜0.060wt.%の範囲内に限定する。
【0025】
・Ti+Nbの合計:0.010〜0.050wt.%
Ti及びNbはいずれもNとの結合力が強く、窒化物を形成してNを無害化する。また結晶粒を微細化して、耐遅れ破壊性を向上させる。これらの効果を発揮させるためには、Ti及びNbの内少なくとも一方を合計で0.010wt.%以上添加する必要がある。しかしながら、上記目的のためには上記添加量が0.050wt.%を超えて添加する必要はなく、またこれらの合金元素は比較的高価であるから、多量に添加するとコスト高になる。従って、Ti及びNbの内少なくとも一方を含み、しかもその合計(Ti+Nb含有率という)が、0.010〜0.050wt.%の範囲内に限定する。但し、Ti及びNbは上記の通り、鋼材中Nを窒化物として固定し無害化するために添加するのであるから、Ti+Nb含有率は、0.010〜0.050wt.%の範囲内であることを満たし、しかも、鋼中N含有率に依存して定まる、Nの無害化に必要な量が確保され、且つ過剰のための弊害を発生させない範囲内の量に制限された添加量であることを満たす必要がある。この鋼中N含有率に依存して定まるTi+Nb含有率であることを満たす条件は、Ti及びNb含有率が、次項のN含有率の限定理由で述べる下記(1)式を満たすことである。
【0026】
以上より、Ti+Nb含有率は、0.010〜0.050wt.%の範囲内であって、且つ下記(1)式を満たす範囲内に限定する。
・N:0.0030〜0.0100wt.%
Nは歪み時効を起こさせ、冷間鍛造性を低下させる。また、オーステナイト結晶粒界に偏析して粒界の強度を弱め、耐遅れ破壊性を低下させるので、N含有率は低い方が望ましい。しかしながら、その含有率を0.0030wt.%未満にするには、精錬工程での真空脱ガス時間が長くかかりコスト高の要因となるので、下限値は0.0030wt.%とする。一方、N含有率が0.0100wt.%よりも高くなると、Nを固定するのに多量のTi及びNbを必要とし、コスト高になる。そこで、N含有率は0.0030〜0.0100wt.%の範囲内に限定する。
【0027】
・固溶窒素F.Nの算定値:−50〜0
本発明では鋼中窒素を窒化物として完全に固定し、窒素を無害化することを基本的特徴としている。そして、窒素の固定はTi及びNbにより行なう。Ti及びNbを鋼材に添加したときに、これらの元素によって固定されない残余のフリーNは鋼材中で固溶している固溶窒素F.Nであり、その含有率は、下記(1)式:
Figure 0003733229
で表わされる。ここで、(1)式中の各元素はwt.%表示による、上述した鋼材中各成分の含有率であり、従って(1)式で算定されるF.Nの単位はppm表示となる。
【0028】
F.Nの値が0より大きいときは、窒素の固定が完全でなく、歪み時効を起こす。一方、F.Nの値が負の値のときは、Nを固定するためのTi+Nb量が化学量論的に過剰となっている。Ti+Nb量の過剰程度が、F.Nの値で−50より小さくなると、Nと結合しない過剰のTi及びNbはCと結合して鋼材の炭素当量を低下させる。その結果、鋼材の強度が低下し、所望の強度を確保することができなくなる。従って、(1)式で算定される固溶窒素F.Nの値を、−50〜0の範囲内に限定する。このことは、窒素含有率は上述した通り0.0030〜0.0100wt.%の範囲内にし、そしてTi+Nb含有率は0.010〜0.050wt.%の範囲内にし、且つF.Nの値を−50〜0の範囲内に限定すべきことを意味する。
【0029】
・理想臨界直径DI 値:80〜130mm
理想臨界直径は、理想焼入れしたとき、即ちできるだけ速く冷却したき、中心まで焼きの入る最大直径であり、そして下記(2)式で表わされるDI 値は、オーステナイト結晶粒度番号が、鋼材が製品として使用されるときに一般的に要求される当該鋼材のオーステナイト結晶粒度番号と同じである、8番のときの鋼材の焼入れ性を示す理想臨界直径である。
【0030】
Figure 0003733229
ここで、(2)式中の各元素はwt.%表示による、上述した鋼材中各成分の含有率である。
【0031】
上記DI 値が、80mmよりも小さい場合はボルトとして所望の強度を確保することが困難となる。一方、上記DI 値が、130mmより大きい場合には、鋼材に次項で述べる通りの制御圧延を施しても、フェライト+パーライトの組織を得るのが困難であり、ベイナイト主体の組織になってしまう。この場合には得られた圧延鋼材を、次工程での引抜き可能な強度まで軟化させることができない。従って、(2)式で算出される理想臨界直径DI 値は、80〜130mmの範囲内に限定する。
【0032】
以上の元素の他に、本発明で製造される鋼材には、CuやSn等の不可避的に混入する元素を含んでもよい。
【0033】
次に、上述した化学成分組成等を満たす鋼片に対する制御圧延条件の限定理由を説明する。
【0034】
・鋼片の加熱温度:900〜1000℃
鋼片の加熱温度が900℃未満では、変形抵抗が大きく、圧延機に過大な負荷がかかり、圧延ロールが折れたりする。一方、加熱温度が1000℃を超えると、加熱オーステナイト粒が大きくなって、圧延後の組織も大きくなり、フェライト+パーライト組織が得られにくくなる。従って、鋼片の加熱温度は、900〜1000℃の範囲内に限定する。
【0035】
・圧延仕上温度:750〜850℃
圧延仕上温度が750℃未満の場合には、鋼材の変形能が不足して、表面疵の発生を招く。また、圧延速度を著しく低速にする必要があり、生産性の低下を招く。一方、仕上温度が850℃よりも高い場合には、フェライト+パーライトの組織が得られず、ベイナイト組織になり、鋼材の軟化が不十分となる。従って、圧延仕上温度は、750〜850℃の範囲内に限定する。この際、圧延速度の低下を最小限にして生産性の低下を抑えるために、棒鋼圧延の途中で少なくとも1回以上、望ましくは2〜3回程度の水冷処理を施し、鋼材温度の低下速度を速める必要がある。
【0036】
・圧延後の冷却速度:0.5℃/s以下
圧延後の冷却速度が0.5℃/sよりも大きい場合には、フェライト+パーライトの組織を得るのが困難である。従って、棒径が細く、冷却速度が大きい場合には、冷却速度を0.5℃/s以下にするために必要に応じて徐冷カバーを用いて徐冷する。
【0037】
・圧延鋼材のミクロ組織:20μm以下のフェライトと、パーライト
熱間圧延鋼材のフェライト粒径が20μmよりも大きい場合には、残部組織が完全にはパーライトにならず、ベイナイトが混じる。その結果、得られた鋼材は十分に軟化しない。従って、フェライト粒径が20μm以下となるようにし、残部はパーライトとなるようにする必要がある。
【0038】
【実施例】
次に、この発明を実施例によって更に詳細に説明する。
本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼片No.1〜9、及び、本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼片No.10〜22のそれぞれの鋼片を、棒鋼圧延装置により直径27mmの棒鋼に熱間圧延した。
【0039】
表1に、使用した各鋼片の化学成分組成を示し、また、図1に、使用した棒鋼圧延装置のフロー図を示す。
図1において、1は加熱炉、2a,2b,2c及び2dはいずれも水冷帯、3は粗圧延機群、4及び5はそれぞれ第1及び第2中間圧延機群、6は仕上圧延機群、7は巻取り機、そして8は徐冷カバーである。棒鋼圧延は制御圧延で行ない、水冷帯2a,2b,2c及び2dで鋼材を適宜水冷して、圧延中の加工熱による鋼材の温度上昇を抑制した。棒鋼に熱間圧延後、これを巻取り機7で巻き取り、徐冷カバー8で徐冷し、冷却速度を各種に調整した。
【0040】
こうして、本発明の棒鋼製造方法である実施例1〜9、及び、本発明の範囲外の棒鋼製造方法である比較例10〜22の試験を行なった。表2に、各実施例及び各比較例についての棒鋼製造条件を示す。製造条件の項目は、鋼片の化学成分組成を示す鋼片No.、鋼片加熱温度、中間水冷の有無、圧延仕上温度、徐冷速度、圧延材のフェライト粒径、及びミクロ組織である。
【0041】
上記試験で製造された直径27mmの熱間圧延棒鋼から試験片を採取し、引張試験を行なった。
【0042】
次いで、上記熱間圧延棒鋼を直径25mmに伸線して、その引抜き加工性を試験した。その結果、引抜き加工性が良好であったものについては、更に球状化焼鈍を施し、二次伸線としての仕上げ伸線をした後、冷間鍛造によりフランジ付き六角ボルトに成形し、ボルト加工性を試験した。図2に、上記フランジ付き六角ボルトの正面図を示す。同図において、10がフランジそして11はねじ部である。
【0043】
一方、上記熱間圧延棒鋼を焼入れした後、その強度が1300〜1400N/mm2 の範囲内に入るように焼戻温度を調節して焼戻した。こうして得られた棒鋼について、遅れ破壊試験を行なった。遅れ破壊試験片の寸法は、幅10mm、高さ15mm、長さ150mmであり、試験片の長さ中央部上面に、幅0.2mm、深さ1.5mmの切欠きを入れた後、更に深さ1.5mmの疲労切欠きを入れたものを試験片として用いた。
【0044】
図3に、遅れ破壊試験の実施状態を示す。本試験は、片持ち梁曲げ荷重方式による遅れ破壊促進試験である。図3に示すように、試験片12の一端を固定して水平に保持し、その他端に長さ1000mmのモーメントアーム15を固定して水平に保持し、その先端に重り16を吊るす。このようにセットされた試験片12の切欠き部12aを、循環流動する3wt.%NaClの腐食溶液中に浸漬させた状態に保持し、上記のようにして試験片13に曲げ荷重を負荷し、遅れ破壊を起こさせ、試験片が破断するまでの時間を測定する。試験片の切欠き部の応力状態は、応力拡大係数K1 で評価した。本試験では、応力拡大係数K1 が1500N/mm3/2 のときの破断時間が500時間以上のものを、遅れ破壊試験合格と判定した。
【0045】
表2に、上述した熱間圧延棒鋼の引張強さ及び引抜き加工性、仕上げ伸線材の冷間鍛造によるボルト加工性、並びに、焼入れ・焼戻し棒鋼材の遅れ破壊試験の各結果を併記した。
【0046】
【表1】
Figure 0003733229
【0047】
【表2】
Figure 0003733229
上記試験から、下記事項がわかる。
化学成分組成が適正で、固溶窒素が十分に制御され、適切なDI 値を有した鋼片を用い、これを適切な制御圧延により粒径20μm以下のフェライトと残部パーライトとからなる組織が得られるように調整された熱間圧延棒鋼の製造方法である実施例1〜9によれば、そのいずれにおいても、棒鋼の引抜き加工性が良好であり、伸線材の冷間鍛造によるボルト加工性が良好であり、且つ耐遅れ破壊性の良好な高強度ボルトに使用するための熱間圧延棒鋼を製造することができる。
【0048】
これに対して、本発明の製造条件が一つでも満たされなかった熱間圧延棒鋼の製造方法である比較例10〜22では、上記引抜き加工性、ボルト加工性及び耐遅れ破壊性のすべてにおいて良好な高強度ボルトに使用するための熱間圧延棒鋼を製造することはできない。具体的には次の通りである。
【0049】
比較例10は、実施例9の成分と比較すると、Si含有率のみが本発明の範囲より高目に外れている以外は殆んど同じであるが、Si含有率外れのためDI も本発明の上限値130mmよりも大きい。このため本発明の範囲内の制御圧延をしてもベイナイト組織となり、引抜き加工を行なうことができなかった。
【0050】
比較例11は、Si及びMn含有率が本発明の範囲よりも高い。このため、DI 値が本発明の上限値130mmを超え、このため本発明の範囲内の制御圧延をしてもベイナイト組織となり、引抜き加工を行なうことができなかった。また、Mn含有率が本発明の範囲よりも高いために耐遅れ破壊性が低下し、破断時間は300時間であった。
【0051】
比較例12は、C及びTi+Nb含有率が本発明の範囲よりも低い。そのため引抜き加工性は良好である。しかし、Ti+Nb含有率が低いため固溶窒素F.Nの算出値が9ppmと本発明の範囲より高いため、歪み時効硬化により冷間鍛造に際してフランジ部に割れが発生した。また、C含有率が低いので、1330N/mm2 を得るのに460℃の低目の焼戻しを行なったために、遅れ破壊試験において50時間の短時間で破断した。
【0052】
比較例13は、引き抜き加工性は良好であったが、C含有率が本発明の範囲よりも高いため、冷間鍛造で割れが発生した。また、N含有率が100ppmと高いため、Nbを本発明の範囲よりも多く添加しても、固溶窒素が30ppmと本発明の上限値を超えている。そのため耐遅れ破壊性が不良であった。
【0053】
比較例14は、Mn含有率が本発明の範囲よりも低い。そのためにSを無害化することが不十分なため、ボルト加工性及び耐遅れ破壊性が不良であった。
比較例15は、P及びS含有率が本発明の範囲よりも高く、またTi及びNbによるNの固定がなされていない。また、熱間圧延後の徐冷が十分でない。従って、ベイナイトが発生し、引抜き加工性が不良で、ボルト加工性及び耐遅れ破壊性が不良であった。
【0054】
比較例16は、Ni含有率が本発明の範囲より高く、このためDI 値が本発明の上限値130mmを超え、ベイナイト組織になっている。そのため引抜き加工性が不良であった。
【0055】
比較例17は、Cr含有率が本発明の範囲より高く、このためDI 値が本発明の上限値130mmを超え、ベイナイト組織になっている。そのため引抜きが不可能であった。
【0056】
比較例18は、Cr含有率が本発明の範囲よりも低く、Mo含有率が本発明の範囲よりも高い。DI 値が本発明の上限値130mmを超え、ベイナイト組織となり引抜き加工性が不良であった。
【0057】
比較例19は、鋼片加熱温度が1000℃よりも高く、仕上温度も850℃を超えた。このため、DI 値が130mmよりも小さく本発明の範囲内であるにもかかわらず、ベイナイト組織になった。そのため引抜き加工性が不良であった。また、Ti含有率が過剰で固溶窒素算出値が本発明下限値の−50ppmを大きく下回ったため、過剰のTiがCと結合して強度を低下させた。このため、500℃で焼戻ししても1300N/mm2 の強度を確保できなかった。
【0058】
比較例20は、熱間圧延の中間において水冷を施さなかったため、仕上温度が本発明の上限値850℃を超え、ベイナイト組織になった。そのため引抜き加工性が不良であった。
【0059】
比較例21は、鋼片の鋼片の加熱温度が低すぎ、また、仕上温度も低すぎた。このため熱間延性が不足して、圧延棒鋼に表面疵の発生が多かった。また、Al含有率が本発明の範囲よりも高く、鋼材に非金属介在物が多量に存在した。従って、引抜き加工性は良好であったが、ボルト加工性が不良であった。
【0060】
比較例22の鋼種は従来のSCM440であり、Ti及びNbによる固溶窒素制御がなされていない。そのため、適正な制御圧延を行なってもフェライト粒径が本発明の上限値20μmを超えた。このため、ミクロ組織にベイナイトが混在して、引抜き加工性が不良であった。また、Mo含有率が本発明の範囲よりも低く、更にMn含有率は本発明の範囲よりも高い。そのため、耐遅れ破壊性が著しく不良であった。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、ボルトの製造に際して熱間圧延材に軟化焼鈍を施すことなく、そのまま伸線が可能であり、また、ボルト加工に当たっても歪み時効硬化による加工性の低下をきたさない良好な冷間鍛造性を有し、且つ、従来よりも優れた耐遅れ破壊性を有する高強度ボルト用棒鋼の製造が可能となる。このような熱間圧延棒鋼の製造方法を提供することができ、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する棒鋼圧延装置例のフロー図である。
【図2】フランジ付き六角ボルト例の正面図である。
【図3】片持ち梁曲げ荷重方式による遅れ破壊促進試験の試験装置例の概略正面図である。
【符号の説明】
1 加熱炉
2a,2b,2c,2d 水冷帯
3 粗圧延機郡
4 第1中間圧延機郡
5 第2中間圧延機郡
6 仕上圧延機郡
7 巻取り機
8 徐冷カバー
9 ボルト頭部
10 フランジ部
11 ねじ部
12 試験片
13 溶液セル
14 腐食溶液
15 モーメントアーム
16 錘
17 支柱

Claims (1)

  1. C :0.30〜0.45wt.%、
    Si:0.05wt.%以下、
    Mn:0.10〜0.45wt.%、
    P :0.015wt.%以下、
    S :0.010wt.%以下、
    Cr:1.0〜2.0wt.%、
    Ni:0.01〜0.50wt.%、
    Mo:0.20〜1.0wt.%、
    Al:0.010〜0.060wt.%、
    Ti及びNbの内少なくとも一方の合計:0.010〜0.050wt.%、並びに、
    N :0.0030〜0.0100wt.%、
    を含み、残部Fe及び不可避不純物からなる化学組成を有し、更に、下記(1)式で算出される固溶窒素F.Nの値が、−50〜0の範囲内にあり、且つ下記(2)式で算出される理想臨界直径DI 値が、80〜130mmの範囲内にある鋼片を、900〜1000℃の範囲内の温度に加熱した後、熱間圧延を施し、前記熱間圧延は、その途中で水冷処理を施して前記熱間圧延の仕上温度が750〜850℃の範囲内になるように調整して行ない、そして、こうして熱間圧延された鋼材を0.5℃/s以下の冷却速度で徐冷し、こうして得られた鋼材のミクロ組織を粒径が20μm以下のフェライトと、パーライトとからなる組織にすることを特徴とする、冷間加工性及び耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用棒鋼の製造方法。
    ここで、 F.N={N−(14/48)Ti−(14/93)Nb}×10000
    ----------------(1)
    I =7.95C1/2 (1+0.64Si)(1+3.33Mn)
    (1+0.52Ni)(1+2.33Cr)(1+3.14Mo)
    ----------------(2)
    但し、(1)及び(2)式中の各元素はwt.%表示による前記鋼片中各含有率の値である。
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