JP3728915B2 - 音高表示装置及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、押鍵イベントに対応する音高を表示する音高表示装置及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、押鍵イベントに対応する音高を表示する表示装置としては、以下のものが知られている。
【0003】
(1)表示部に五線譜を表示し、この五線譜上に、押鍵イベント即ち演奏者が押鍵中の鍵に対応するイベント又は演奏者が押鍵すべき鍵に対応するイベントの音高を、例えば音符の形状で表示するようにしたもの。
【0004】
(2)表示部に鍵盤を表示し、押鍵イベントに対応する鍵を、例えばその色を変えることによって表示するようにしたもの。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)の音高表示装置において、表示される音高が符頭のみ、又は符頭及び♯若しくは♭で表される場合に、同一の符頭を用いて2つの押鍵イベントのそれぞれに対応する異なる音高を同時に表示するときは、当該各押鍵イベントが発生しているか否かを演奏者が確認し難くなることがあった。
【0006】
具体的には、例えば、「C3」と「C#3」とを同時に表示する場合は、五線譜上には「C3」に対応する位置にある符頭とその近傍に配置されている「#」とが同時に表示されるので、「C#3」が表示されていることを容易に確認できるものの、「C3」が表示されていることを確認することは極めて困難であった。
【0007】
この場合、即ち、「C3」と「C#3」とを同時に表示する場合において、「C#3」に代えて「D♭3」を表示することが考えられるが、音楽的な観点から「C3」と「C#3」とを表示することが望ましいこともあった。即ち、例えば、「DMajor」の音階において、「C」と「D」との間にある黒鍵は「D♭」ではなく「C#」と表記することが正しく、該「DMajor」の音階の曲で「C3」と「C3」より半音高い黒鍵とを同時に押鍵した場合には「C3」と「C#3」とが表示されることが好ましい。かかる場合には、「C#3」に代えて「D♭3」を表示する方法では対処することができなかった。
【0008】
本発明は、この点に着目してなされたものであり、同符頭を使用する2つの異なる音高が表示されていることを容易に確認することができる音高表示装置及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の音高表示装置は、押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生手段と、五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有し、前記五線譜を表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示する表示手段と、前記押鍵イベント発生手段により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともにその切換時に該2つの押鍵イベントの音高のいずれも表示しない状態を設けるように、前記表示手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4の記憶媒体は、押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生工程と、五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有する表示手段を用いて、前記五線譜を表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示する表示工程と、前記押鍵イベント発生工程により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともにその切換時に該2つの押鍵イベントの音高のいずれも表示しない状態を設けるように、前記表示工程による表示を制御をする制御工程とを含む、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを格納したことを特徴とする。
【0011】
請求項1の音高表示装置又は請求項4の記憶媒体によれば、前記押鍵イベント発生手段により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともにその切換時に該2つの押鍵イベントの音高のいずれも表示しない状態を設けるように制御が行われる。従って、同じ符頭セグメントを使用する2つの異なる音高が表示されていることを容易に確認することができる。
【0012】
請求項2の音高表示装置は、押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生手段と、五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有し、前記五線譜及び押鍵鍵の位置を示す鍵指示表示をそれぞれ表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示し、且つ前記鍵指示表示に当該音高に対応する鍵の位置を表示する表示手段と、前記押鍵イベント発生手段により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの各音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともに前記五線譜上に表示されている音高に対応する鍵の位置を前記鍵指示表示に表示するように、前記表示手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項5の記憶媒体は、押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生工程と、五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有する表示手段を用いて、前記五線譜及び押鍵鍵の位置を示す鍵指示表示をそれぞれ表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示し、且つ前記鍵指示表示に当該音高に対応する鍵の位置を表示する表示工程と、前記押鍵イベント発生工程により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの各音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともに前記五線譜上に表示されている音高に対応する鍵の位置を前記鍵指示表示に表示するように、前記表示工程による表示を制御する制御工程とを含む、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを格納したことを特徴とする。
【0014】
請求項2の音高表示装置又は請求項5の記憶媒体によれば、2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの各音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともに前記五線譜上に表示されている音高に対応する鍵の位置を前記鍵指示表示に表示するように制御が行われる。これにより、同じ符頭セグメントを使用する2つの異なる音高が表示されていることを容易に確認することができるとともに、鍵と音高との関係をも理解し易く表示される。
【0015】
請求項3の音高表示装置は、上記請求項1又は2記載の音高表示装置において、前記表示態様は、前記符頭のみを表示する表示態様、前記符頭及び前記♯を表示する表示態様、及び前記符頭及び前記♭を表示する表示態様のいずれかであることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の一形態に係る音高表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【0018】
同図において、音高表示装置は、音高情報を入力するための鍵盤1と、各種情報を入力するための複数のスイッチを備えたパネルスイッチ2と、鍵盤1の各鍵の押鍵状態を検出する押鍵検出回路3と、パネルスイッチ2の各スイッチの押下状態を検出するスイッチ検出回路4と、装置全体の制御を司るCPU5と、該CPU5が実行する制御プログラムやテーブルデータ等を記憶するROM6と、演奏データ、各種入力情報および演算結果等を一時的に記憶するRAM7と、タイマ割込み処理における割込み時間や各種時間を計時するタイマ8と、各種情報等を表示する、例えば小型専用液晶ディスプレイ(LCD)および発光ダイオード(LED)等を備えた表示部9と、記憶媒体であるフロッピディスク(FD)20をドライブするフロッピディスクドライブ(FDD)10と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶するハードディスク(図示せず)をドライブするハードディスクドライブ(HDD)11と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶するコンパクトディスク−リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)21をドライブするCD−ROMドライブ(CD−ROMD)12と、外部からのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)信号を入力したり、MIDI信号として外部に出力したりするMIDIインターフェース(I/F)13と、通信ネットワーク101を介して、たとえばサーバコンピュータ102とデータの送受信を行う通信インターフェース(I/F)14と、鍵盤1から入力された演奏データや予め設定された演奏データ等を楽音信号に変換する音源回路15と、該音源回路15からの楽音信号に各種効果を付与するための効果回路16と、該効果回路16からの楽音信号を音響に変換する、たとえば、DAC(Digital-to-Analog Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム17とにより構成されている。
【0019】
上記構成要素3〜16は、バス18を介して相互に接続され、CPU5にはタイマ8が接続され、MIDII/F13には他のMIDI機器100が接続され、通信I/F14には通信ネットワーク101が接続され、音源回路15には効果回路16が接続され、効果回路16にはサウンドシステム17が接続されている。
【0020】
HDD11のハードディスクには、前述のように、CPU5が実行する制御プログラムも記憶でき、ROM6に制御プログラムが記憶されていない場合には、このハードディスクに制御プログラムを記憶させておき、それをRAM7に読み込むことにより、ROM6に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU5にさせることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。
【0021】
CD−ROMドライブ12のCD−ROM21から読み出された制御プログラムや各種データは、HDD11内のハードディスクにストアされる。これにより、制御プログラムの新規インストールやバージョンアップ等が容易に行える。なお、このCD−ROMドライブ12以外にも、外部記憶装置として、光磁気ディスク(MO)装置等、様々な形態のメディアを利用するための装置を設けるようにしてもよい。
【0022】
通信I/F14は、上述のように、たとえばLAN(Local Area Network)やインターネット、電話回線等の通信ネットワーク101に接続されており、該通信ネットワーク101を介して、サーバコンピュータ102に接続される。HDD11内のハードディスクに上記各プログラムや各種パラメータが記憶されていない場合には、通信I/F14は、サーバコンピュータ102からプログラムやパラメータをダウンロードするために用いられる。クライアントとなるコンピュータ(本実施の形態では、音高表示装置)は、通信I/F14および通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ102へとプログラムやパラメータのダウンロードを要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ102は、このコマンドを受け、要求されたプログラムやパラメータを、通信ネットワーク101を介してコンピュータへと配信し、コンピュータが通信I/F14を介して、これらプログラムやパラメータを受信してHDD11内のハードディスクに蓄積することにより、ダウンロードが完了する。
【0023】
この他、外部コンピュータ等との間で直接データのやりとりを行うためのインターフェースを備えてもよい。
【0024】
図2は、上記表示部9の表示画面構成の一例を示す図である。上述したように、表示部9は小型の専用LCDにより構成されており、単一のセグメントで音符の符頭や♯若しくは♭等を表示することができるように構成されている。もちろん、表示部9はかかる構成に限られることはなく、汎用LCDを用いて複数のセグメントで符頭、♯、♭等を表示するようにしてもよく、また、LCDにかぎらずCRT(Cathode Ray Tube)で構成するようにしてもよい。
【0025】
同図に示すように、表示部9の表示画面は、五線譜型表示部9aと、鍵盤指示表示部9bと、和音名を表示する和音表示部9cとから主に構成されている。五線譜型表示部9aには、「C1」から「C6」までの各音高に対応する符頭セグメントが斜めに配置されている。また、符頭セグメントの近傍には、「D−Major」スケールに対応する♯セグメント及び「E♭−Major」スケールに対応する♭セグメントが配置されている。この配置は、表示部に配置されるセグメント数を極力少なくした上で多種の音高種類を表示できることから、ユーザにより見易い表示を提供できるという利点を有しいる。五線譜型表示部9aの下方には鍵盤指示表示部9bが設けられ、各符頭セグメントの音高に対応する鍵盤セグメントが配置されている。符頭セグメント、♯セグメント、♭セグメント及び鍵盤セグメントは、それぞれ、鍵盤1から入力された音高又は押鍵すべき音高に対応して、その点灯状態が制御される。各セグメントの点灯状態の制御は、例えばCPU5により行われる。
【0026】
図3は、CPU5により行われるメインルーチンの手順を示すフローチャートである。
【0027】
まず、表示部9の表示制御のために使用するRAM7、MIDII/F13、通信I/F14、タイマ8等のクリア等の初期設定を行う(ステップS1)。次いで、押鍵検出回路3の出力に基づいて、鍵盤1のいずれかの鍵が押鍵されたか否かを判別し(ステップS2)、押鍵された場合は、図4を用いて後述する押鍵処理サブルーチンを実行する(ステップS3)。ステップS3の押鍵処理サブルーチン実行後、押鍵検出回路3の出力に基づいて、離鍵されたか否か判別され(ステップS4)、離鍵された場合は、図5を用いて後述する離鍵処理サブルーチンを実行する(ステップS5)。
【0028】
そして、ステップS5の離鍵処理サブルーチン終了後、その他の処理、例えば自動演奏等の処理を実行し(ステップS6)、すべての処理が終了したか否かを判別し(ステップS7)、すべての処理を終了した場合には本メインルーチンを終了する。また、ステップS7で、すべての処理が終了していないと判別した場合は、ステップS2の処理に戻る。
【0029】
図4は、上記ステップS3においてCPU5により実行される押鍵処理サブルーチンの詳細手順を示すフローチャートである。
【0030】
鍵盤1のいずれかの鍵が押鍵されたことを上記ステップS2で判別すると、CPU5は、まず、押鍵処理が行われていることを「1」で示す押鍵フラグに「1」をセットする(ステップS11)。押鍵フラグは、例えば図6に示す形式で、各鍵「C1」、「C#1」、……に対応して設けられており、押鍵が検出されるとその検出された鍵に対応する押鍵フラグに「1」がセットされ、離鍵が検出されるとその検出された鍵に対応する押鍵フラグが「0」にリセットされるフラグである。
【0031】
次いで、押鍵が検出された鍵のなかに同一符頭セグメントを利用して表示される、異なる音高の鍵が含まれているか否かを判別し(ステップS12)、同一符頭セグメントを利用して表示される、異なる音高の鍵が含まれている場合には、図7を用いて後述する特別押鍵表示処理を実行する(ステップS13)一方、含まれていない場合には、通常の押鍵表示処理を実行する(ステップS14)。この通常押鍵表示処理では、押鍵されている鍵に対応する五線譜型表示部9a上の符頭セグメントを点灯し、また必要に応じて♯セグメント及び♭セグメントを点灯する。また、押鍵指示表示部9b上の、押鍵されている鍵に対応する鍵盤セグメントを点灯する。
【0032】
特別押鍵表示処理又は通常押鍵表示処理を実行後、押鍵された鍵の音を発音する発音処理を実行し(ステップS15)、本サブルーチンを終了する。
【0033】
図5は、上記ステップS5においてCPU5により実行される離鍵処理サブルーチンの詳細手順を示すフローチャートである。
【0034】
押鍵されているいずれかの鍵が離鍵されたことを上記ステップS4で判別すると、CPU5は、まず、押鍵フラグを「0」にリセットする(ステップS21)。そして、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵の一つが離鍵されたか否かを判別する(ステップS22)。
【0035】
ステップS22の判別で、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵の一つが離鍵された場合は、特別押鍵表示を終了して、離鍵された鍵ではない方の音高を通常押鍵表示する(ステップS23)一方、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵ではない鍵が離鍵された場合は、離鍵された鍵に対応する音高の通常押鍵表示を終了する(ステップS24)。ステップS23又はステップS24の表示処理の後、消音処理を行い(ステップS25)、本サブルーチンを終了する。
【0036】
図7は、上記ステップS13で行われる特別押鍵表示の一例を説明するための図である。
【0037】
本実施の形態では、例えば「C3」と「C#3」とが同時に押鍵された場合の特別押鍵表示時には、図7(a)に示すように、「C3」及び「C#3」の表示を所定時間毎に交互に点灯させる。すなわち、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵が押鍵されたときには、図7(b)に示すように、「C3」の符頭セグメントのみを所定時間(例えば100ms)点灯した後所定時間(例えば100ms)消灯し、「C3」の符頭セグメント及び♯セグメントを所定時間(例えば100ms)点灯した後所定時間(例えば100ms)消灯し、再び「C3」を所定時間点灯した後所定時間消灯するという手順を繰り返す。
【0038】
このように、通常の押鍵表示の場合には押鍵が検出されている間は常に押鍵が検出されている鍵に対応する音高を示す符頭セグメント等を点灯する一方、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵が押鍵されたときには当該異なる音高を所定時間毎に交互に点灯する特別押鍵表示を行うので、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵が表示されていることを容易に確認できるようになる。
【0039】
なお、特別押鍵表示時の点灯状態の切換タイミングは、上述した図7(a)及び図7(b)に示したように「C3」点灯、「C3」消灯、「C#3」点灯及び「C#3」消灯の各処理を同一の所定時間ずつ行うものに限らず、例えば図7(c)に示すように、各音高を示すセグメントを点灯する時間と両音高を示すセグメントを消灯する時間とを互いに異なる時間に設定してもよく、また、演奏されている曲のテンポに応じて可変としてもよい。
【0040】
また、特別押鍵表示時に、同一の符頭セグメントを利用して表示される異なる音高を交互に点灯するのに同期して、点灯する音高に対応する鍵盤指示セグメントを点灯するように構成してもよい。具体的には、「C3」、「C#3」及び「E3」を同時に押鍵した場合(或いはこれらの鍵を押鍵するよう指示する場合)は、図8に示すように、五線譜型表示部9aに「C3」及び「E3」が点灯表示されるタイミングで「C3」の鍵盤指示セグメント及び「E3」の鍵盤指示セグメントを点灯する一方、五線譜型表示部9aに「C#3」及び「E3」が点灯表示されるタイミングで「C#3」の鍵盤指示セグメント及び「E3」の鍵盤指示セグメントを点灯する。このように構成することにより、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵が表示されていることを容易に認識できるだけでなく、押鍵されている鍵盤と音高との関係をも容易に理解できるような表示を実現することができる。
【0041】
また、鍵盤1の上部にLED等からなるガイドランプを設け、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵が押鍵されたときに、このガイドランプと五線譜型表示部9a上の音高表示とを同期して点灯するように構成してもよい。また、鍵盤1そのものが点灯するように構成し、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高の鍵が押鍵されたときには五線譜型表示部9a上の音高表示に対応する鍵を点灯するようにしてもよい。
【0042】
また、本実施の形態における特別表示は、同一符頭セグメントを利用して表示される異なる音高を交互に点灯及び消灯するものであるが、当該異なる音高を表示するために利用される符頭セグメントの表示色を変更するようにしてもよい。例えば、「C3」又は「C#3」が単独で押鍵されている場合には黒色で表示するところ、「C3」と「C#3」とを同時に表示する場合は「C#3」を特別表示色(グレー等)で表示するように構成することも可能である。
【0043】
更に、押鍵が検出された鍵に対応する音高を五線譜型表示部9aに表示させる場合に限らず、本発明は、五線譜型表示部9aを用いて自動演奏される音高又は和音等の表示を行う場合にも適用することができる。
【0044】
更にまた、本実施の形態では、上述したすべての制御処理をCPU5のみで行うようにしたが、CPU5の能力が高くない場合には、音源回路15にサブCPUを設け、このサブCPUに所定の制御処理を分担させるようにしてもよい。
【0045】
表示部9の表示画面構成に関しては、図2に示したものに限らず、例えば五線譜型表示部9aをト音記号に関するもののみとしてもよい。このように構成することによりコストの削減を図ることができる。また、五線譜型表示部9aには、図2に示したように五線譜型表示部9aに符頭セグメントを斜めに配置する代わりに、垂直方向に符頭セグメントを配置してもよい。また、♯セグメント及び♭セグメントは、すべての音符に対応させるように設けてもよい。
【0046】
また、表示部9を電子装置の本体に外部接続して使用するように構成することも可能であり、また、音源装置、自動演奏装置などを内蔵した鍵盤楽器の形態を有する電子楽器以外の、例えば、音源装置や自動演奏装置等のユニットを別個の独立した装置とし、各装置間をMIDIや各種ネットワークなどの通信手段を介して接続することにより構成されるシステムに本発明に係る音高表示装置を採用してもよい。また、弦楽器タイプ、管楽器タイプ、打楽器タイプの形態を有する電子楽器に接続して使用するように構成してもよい。
【0047】
上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPU5やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、本発明の目的が達成されることは云うまでもない。
【0048】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0049】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、たとえば、上述したフロッピーディスク20、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM21、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM6などを用いることができる。また、他のMIDI機器100や通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ102からプログラムコードが供給されるようにしてもよい。
【0050】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0051】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU5などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の音高表示装置又は請求項4の記憶媒体によれば、前記押鍵イベント発生手段により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともにその切換時に該2つの押鍵イベントの音高のいずれも表示しない状態を設けるように制御が行われるようにしたので、その符頭セグメントを使用する2つの異なる音高が表示されていることを容易に確認することができるという効果が得られる。
【0053】
請求項2の音高表示装置又は請求項5の記憶媒体によれば、2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの各音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともに前記五線譜上に表示されている音高に対応する鍵の位置を前記鍵指示表示に表示するように制御が行われるようにしたので、その符頭セグメントを使用する2つの異なる音高が表示されていることを容易に確認することができるとともに、鍵盤と音高との関係をも理解し易く表示されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る音高表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した表示部の表示画面構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示したCPUにより行われるメインルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図4】図3に示したステップS3において実行される押鍵処理サブルーチンの詳細手順を示すフローチャートである。
【図5】図3に示したステップS5において実行される離鍵処理サブルーチンの詳細手順を示すフローチャートである。
【図6】押鍵フラグの形式を説明するための図である。
【図7】図4に示したステップS13で行われる特別押鍵表示の一例を説明するための図である。
【図8】図4に示したステップS13で行われる特別押鍵表示の他の表示例を説明するための図である。
【符号の説明】
5 CPU
6 ROM
7 RAM
9 表示部
9a 五線譜型表示部
9b 鍵盤指示表示部
Claims (5)
- 押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生手段と、
五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有し、前記五線譜を表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示する表示手段と、
前記押鍵イベント発生手段により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともにその切換時に該2つの押鍵イベントの音高のいずれも表示しない状態を設けるように、前記表示手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする音高表示装置。 - 押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生手段と、
五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有し、前記五線譜及び押鍵鍵の位置を示す鍵指示表示をそれぞれ表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示し、且つ前記鍵指示表示に当該音高に対応する鍵の位置を表示する表示手段と、
前記押鍵イベント発生手段により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの各音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともに前記五線譜上に表示されている音高に対応する鍵の位置を前記鍵指示表示に表示するように、前記表示手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする音高表示装置。 - 前記表示態様は、前記符頭のみを表示する表示態様、前記符頭及び前記♯を表示する表示態様、及び前記符頭及び前記♭を表示する表示態様のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の音高表示装置。
- 押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生工程と、
五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有する表示手段を用いて、前記五線譜を表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示する表示工程と、
前記押鍵イベント発生工程により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともにその切換時に該2つの押鍵イベントの音高のいずれも表示しない状態を設けるように、前記表示工程による表示を制御をする制御工程とを含む、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。 - 押鍵イベントを発生する押鍵イベント発生工程と、
五線譜の各線上及び各線間に表示素子としてそれぞれ1つのみの符頭を有する表示手段を用いて、前記五線譜及び押鍵鍵の位置を示す鍵指示表示をそれぞれ表示するとともに、前記五線譜上に、前記発生された押鍵イベントの音高に対応する位置及び表示態様で符頭、♯及び♭を表示し、且つ前記鍵指示表示に当該音高に対応する鍵の位置を表示する表示工程と、
前記押鍵イベント発生工程により発生された2つの押鍵イベントの音高を同一の符頭を用いて同時に表示する場合に、前記五線譜上に当該2つの押鍵イベントの各音高のそれぞれに対応する表示態様を順次切り換えるとともに前記五線譜上に表示されている音高に対応する鍵の位置を前記鍵指示表示に表示するように、前記表示工程による表示を制御する制御工程とを含む、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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