JP3890361B2 - 核酸の分離精製装置及びそれを用いた核酸の分離精製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、核酸を分離精製するための装置に関する。より詳細には、本発明は、多数の検体から同時に核酸を分離精製するための装置、上記装置の製造方法、並びに上記装置を用いて多数の検体から同時に核酸を分離精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
核酸は、様々な分野で種々の形態で使用されている。例えば、組換え核酸技術の領域においては、核酸をプローブ、ゲノム核酸、およびプラスミド核酸の形状で用いることを要求する。
【0003】
診断分野においても、核酸は種々の方法で用いられている。例えば、核酸プローブは、ヒトの病原体の検出および診断に日常的に用いられている。同様に核酸は遺伝障害の検出に用いられている。核酸はまた食品汚染物質の検出にも用いられている。さらに、核酸は遺伝地図の作製からクローニングおよび組換え発現におよぶ種々の理由により、興味ある核酸の位置確認、同定および単離において日常的に用いられている。
【0004】
多くの場合、核酸は極めて少量でしか入手できず、そして単離および精製操作が煩雑で時間を要する。このしばしば時間を消費する煩雑な操作は核酸の損失に結びつきやすい。血清、尿およびバクテリアのカルチャーから得られた試料の核酸の精製においては、コンタミネーションおよび疑陽性の結果が生じるという危険性も加わる。
【0005】
従来から使用されている核酸分離精製用の装置の一例を図2に示す。図2では、上下2つの開口を有する容器構造が配列している部材(5)に対して、上部の開口の大きさに裁断した(打ち抜いた)核酸を吸着及び脱着可能な膜(6)を、それぞれの容器構造の一つずつに挿入して作製している。さらに、膜(6)が容器構造内から脱離しないように、リング状部材(7)で膜(6)を上部から押さえている。このような構造および製造方法であるため、この装置の場合、非常に製造の手間がかかり、製造コストも高くなっていた。即ち、図2の核酸分離精製装置で用いられている核酸を吸着及び脱着可能な膜は、ガラスフィルターであり、厚さが厚く、液の浸透方向は膜内の垂直/水平方向でほぼ等しいという性質を有するため、サンドイッチ構造で製造することができず、また隣接する膜と膜の間に液不浸透性の隔壁を設けることが必要であった。また、上記のように作製した核酸分離精製装置を用いて、核酸を分離精製する場合も、少なくとも膜から核酸を回収する工程では遠心分離操作が必要で、自動化適性がなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来技術の問題点を解消することを解決すべき課題とした。即ち、本発明は、多数の検体から動じに核酸を分離精製するための、簡単に製造でき製造コストが低い装置を提供することを解決すべき課題とした。さらに、本発明は上記の核酸分離精製装置を製造する方法、及び自動化可能でスループットが高い多数の検体から同時に核酸を分離精製する方法を提供することを解決すべき課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された上段の部材と、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された下段の部材とにより、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜を挟み込むことによって、核酸の分離精製装置を簡便かつ低コストに製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明によれば、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された上段の部材と、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された下段の部材と、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜とから構成され、前記上段の部材の下部の開口と前記下段の部材の上部の開口の間に前記膜が挟まれた構造を有している、核酸の分離精製装置が提供される。
【0009】
好ましくは、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜は、表面に水酸基を有する有機高分子から成る膜である。
好ましくは、表面に水酸基を有する有機高分子がアセチルセルロースの表面鹸化物であり、さらに好ましくはトリアセチルセルロースの表面鹸化物である。
好ましくは、アセチルセルロースの表面鹸化率は5%以上である。
【0010】
好ましくは、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜は多孔膜である。
好ましくは、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜は10μm〜500μmの膜厚を有する膜である。
【0011】
本発明の別の側面によれば、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された上段の部材と、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された下段の部材とにより、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜を挟み込む工程を含む、核酸の分離精製装置を製造する方法が提供される。
【0012】
上記方法は、好ましくは、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された上段の部材と、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された下段の部材とにより、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜を挟み込み、さらに超音波エネルギーにより前記上段の部材の下部の開口と前記下段の部材の上部の開口と上記膜とを溶着する工程を含む。
【0013】
本発明の別の側面によれば、上記した本発明の装置を用いて、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜に、試料溶液中の核酸を吸着および脱着させる工程を含む、複数の検体から同時に核酸を分離精製する方法が提供される。
【0014】
好ましくは、本発明の核酸の分離精製方法は、以下の工程を含む。
(a) 複数の検体を用いて、それぞれ核酸を含む試料溶液を調製し、請求項1から7の何れかに記載の装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に、上記の試料溶液をそれぞれ注入する工程、
(b) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、有機高分子から成る膜に接触させる工程、
(c) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に核酸洗浄バッファを注入する工程、
(d) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸洗浄バッファを、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、上記膜に接触させる工程、
(e) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に上記膜に吸着された核酸を脱着せしめる液を注入する工程、及び
(f) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸を脱着せしめる液を、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、上記膜に吸着された核酸を脱着させ、容器外に排出する工程。
【0015】
好ましくは、試料溶液は、細胞又はウイルスを含む検体を核酸可溶化試薬で処理して得られた溶液に水溶性有機溶媒を添加した溶液である。
好ましくは、核酸可溶化試薬は、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素である。
好ましくは、核酸洗浄バッファは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、又はn−プロパノールを20〜100重量%含む溶液である。
好ましくは、有機高分子から成る膜に吸着した核酸を脱着せしめうる液が、塩濃度が0.5M以下の溶液である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の核酸の分離精製装置
本発明の核酸の分離精製装置の構造及び製造方法を図1、図3及び図4に示す。本発明の核酸の分離精製装置(4)は、上部の開口(11)と下部の開口(12)を有する容器(13)が少なくとも2つ以上配列された上段の部材(1)と、上部の開口(21)と下部の開口(22)を有する容器(23)が少なくとも2つ以上配列された下段の部材(2)と、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜(3)とから構成され、前記上段の部材(1)の下部の開口(12)と前記下段の部材(2)の上部の開口(21)の間に前記膜(3)が挟まれた構造を有している。
【0017】
本発明では、上段の部材(1)と下段の部材(2)とで膜(3)を挟み込むことで装置の構造を形成し、かつ膜を固定して膜の脱離を防ぐ。また、膜を挟み込む部分では、上段の部材(1)と下段の部材(2)と膜(3)とを熱または超音波により溶着することが可能である。
【0018】
超音波エネルギーにより溶着する場合には、市販の超音波溶着装置(BRANSON 900AESなど)などを用い、タイムモード(時間:800msec、圧力80N)にて実施することができる。
【0019】
上記した製造方法は、本発明では有機高分子から成る膜を使用しているために初めて可能になったことである。即ち、上記製造方法は、本発明では核酸を吸着及び脱着することができる膜として、有機高分子(特に好ましくは、トリアセチルセルロース多孔膜の表面鹸化品)から成る膜を使用し、薄く、固く、かつ液の浸透方向は膜内の水平方向に対して垂直方向が支配的という性質のために初めて可能になったものである。
【0020】
上記した方法により製造された本発明の核酸分離精製装置を用いて核酸を分離精製する場合、空気圧による液の移行のみで、膜への核酸の吸着および脱着を行うことができ、自動化が可能になる。また、本発明の核酸の分離精製装置の製造においては、図4に示す通り、膜(3)を搬送し、装置上一定の位置で、上段の部材(1)と下段の部材(2)とで挟み込むことにより、本発明の装置を大量生産することが可能である。
【0021】
本発明では、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜を用いる。膜は、好ましくは、表面に水酸基を有する有機高分子から成る膜である。表面に水酸基を有する有機高分子としては、アセチルセルロースの表面鹸化物が好ましい。アセチルセルロースしては、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースの何れでもよいが、特にはトリアセチルセルロースが好ましい。本発明では、表面鹸化したアセチルセルロースを固相として使用することが好ましい。ここで表面鹸化とは、鹸化処理液(例えば、NaOH)が接触する表面だけが鹸化されることを言う。本発明では、固相の構造体はアセチルセルロースのままで、固相の表面だけが鹸化されていることが好ましい。これにより、表面鹸化処理の程度(表面鹸化度)で固相表面の水酸基の量(密度)をコントロールすることができる。
【0022】
表面に水酸基を有する有機高分子の表面積を大きくするためには、表面に水酸基を有する有機高分子を膜化することが好ましい。また、アセチルセルロースは多孔膜でも非孔性膜でもよいが、膜を多孔性とすることが更に好ましい。固相が多孔性膜の場合、膜の構造体はアセチルセルロースのままで、構造体の表面だけを鹸化することが好ましい。これにより、表面鹸化処理の程度(表面鹸化度)×孔径により空間的な水酸基の量(密度)をコントロールすることができる。また、膜の構造体はアセチルセルロースから構成されているため、堅固な固相を得ることができる。ここで、アセチルセルロースを表面鹸化して表面ににのみ水酸基を導入するということは、構造体はアセチルセルロースのままで、表面をセルロース化するということを意味する。なお、セルロースを原材料として用いると、液体にできないため、工業的に多孔膜や平膜を製造することはできない。
【0023】
例えば、トリアセチルセルロースの膜は、商品名TACベースとして富士写真フイルムから市販されており、トリアセチルセルロースの多孔膜としては、ミクロフィルターFM500(富士写真フイルム(株)製)がある。
【0024】
また、例えばポリエチレン製のビーズの表面にトリアセチルセルロースの膜を形成し、これを表面鹸化して表面に水酸基を持たせることも好ましい。この場合、トリアセチルセルロースはビーズにコーティングされることになる。ビーズの素材は、核酸を汚染等しなければよく、ポリエチレンには限定されない。
【0025】
核酸の分離効率を挙げるためには、水酸基の数が多い方が好ましい。例えば、トリアセチルセルロースなどのアセチルセルロースの場合には、表面鹸化率が約5%以上であることが好ましく、10%以上であることが更に好ましい。
アセチルセルロースを表面鹸化するには、水酸化ナトリウム水溶液中に、表面鹸化したい対象を浸漬する。表面鹸化率を変えるには、水酸化ナトリウムの濃度を変えればよい。表面鹸化率は、NMRにより、残存アセチル基を定量して定められる。
【0026】
また、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜厚は特に限定されないが、例えば、10μm〜500μmの膜厚とすることが好ましい。
有機高分子から成る膜の形状は、上段の部材(1)及び下段の部材(2)とにより挟み込まれる形状であれば特に限定されないが、通常は長方形又は正方形である。
【0027】
上段の部材(1)を構成する容器(13)及び下段の部材(2)を構成する容器(23)の材料に特別な限定はなく、有機高分子から成る膜を収容することができ、かつそれぞれ上部と下部に開口(11、12、21及び22)を設けることができればよいが、製造の容易性からプラスチックが好ましい。例えば、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート等の透明あるいは不透明の樹脂を用いるのが好ましい。
【0028】
上段の部材(1)及び下段の部材(2)においてはそれぞれ、容器が少なくとも2つ以上配列されている。通常、上段の部材(1)及び下段の部材(2)において、それぞれの容器は同一の形式で配列されるが、その配列の形式は特に限定されない。配列の第一の例としては、m個の容器を一列に並べた配列(mは2以上の整数を示し、好ましくは2から30程度の整数を示す、具体例としてはm=8、12、16又は24等が挙げられる)が挙げられる。配列の第二の例としては、m列×n列の二次元の配列(mおよびnはそれぞれ独立に2以上の整数を示し、好ましくは2から30程度の整数を示す、具体例としては8×12=96個の二次元配列、又は16×24=384個の二次元配列など)が挙げられる。図1の上段には、二次元配列の一例として8×12=96個の容器の配列を示し、図1の下段には8個の容器を一列に並べた配列を示す。
【0029】
以下に説明する本発明による核酸の分離精製方法においては、本発明で用いる上部の開口(11)と下部の開口(12)を有する容器(13)の上部の開口から各種の溶液を注入し、該溶液を下部の開口(12)から排出させて、有機高分子から成る膜に試料溶液を接触させて通過させる。膜を通過した溶液は、上部の開口(21)と下部の開口(22)を有する容器(23)の上部の開口(21)から該容器(23)の中に回収され、該容器の下部の開口(22)から本発明の装置の外へと排出される。
【0030】
上段の部材(1)を構成する各々の容器(13)の大きさ(体積)は、処理すべき試料溶液の量によって適宜設定することができる。例えば、50μl〜5ml程度、好ましくは200μ〜2ml程度の溶液を収容できる体積を有する容器を用いることができる。また、この容器(13)の形状は特に限定されないが、通常は、円筒形又はそれに類似した形状とすることができる。例えば、容器の内径を5mm〜2cm程度とし、容器の高さを5mmから2cm程度とすることができる。
【0031】
一方、下段の部材を構成する各々の容器の大きさ(体積)は特に限定されず、上段の部材(1)を構成する各々の容器から有機高分子から成る膜(3)を通過して吸入してくる溶液を収納し、下部の開口(22)から装置の外へと溶液を排出できる程度の大きさであればよく、その形状も特には限定されない。
【0032】
本発明の核酸分離精製装置を用いて核酸を分離精製する場合、溶液の吸引と排出を迅速に行うために圧力差発生装置を一緒に用いることができる。このような圧力差発生装置を用いて、本発明の装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかけることにより、上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にすることができ、これにより溶液の吸引と排出を迅速に行うことができる。
【0033】
圧力差発生装置としては、注射器、ピペッタ、あるいはペリスタポンプのような吸引及び加圧が可能なポンプ等が挙げられるが、特に限定はされない。好ましくは、圧力差発生装置は、上段の部材(1)を構成する各々の容器(13)の上部の開口(11)に着脱可能に結合することができる。
【0034】
(2)本発明の核酸の分離精製方法
本発明はさらに、上記(1)に記載の核酸の分離精製装置を用いて、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜に、試料溶液中の核酸を吸着および脱着させることによって、複数の検体から同時に核酸を分離精製する方法に関する。本発明において「核酸」は一本鎖、二本鎖のいずれでもよく、また、分子量の制限も無い。
【0035】
本発明の一実施態様によれば、本発明の核酸の分離精製方法は、以下の工程を含むものである。
(a) 複数の検体を用いて、それぞれ核酸を含む試料溶液を調製し、請求項1から7の何れかに記載の装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に、上記の試料溶液をそれぞれ注入する工程、
(b) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、有機高分子から成る膜に接触させる工程、
(c) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に核酸洗浄バッファを注入する工程、
(d) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸洗浄バッファを、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、上記膜に接触させる工程、
(e) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に上記膜に吸着された核酸を脱着せしめる液を注入する工程、及び
(f) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸を脱着せしめる液を、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、上記膜に吸着された核酸を脱着させ、容器外に排出する工程。
【0036】
好ましくは、本発明で用いる核酸を含む試料溶液は、細胞又はウイルスを含む検体を細胞膜及び核膜を溶解する溶液で処理することにより核酸を液中に分散させた溶液に水溶性有機溶媒を添加した溶液である。
【0037】
本発明において使用できる核酸を含む試料溶液に制限はないが、例えば診断分野においては、検体として採取された全血、血漿、血清、尿、便、***、唾液等の体液、あるいは植物(又はその一部)、動物(またはその一部)など、あるいはそれらの溶解物およびホモジネートなどの生物材料から調製された溶液が対象となる。
【0038】
最初にこれらの検体を、細胞膜を溶解して核酸を可溶化する試薬を含む水溶液で処理する。これにより細胞膜および核膜が溶解されて、核酸が水溶液内に分散する。
細胞膜の溶解および核酸の可溶化のためには、例えば、対象となる試料が全血の場合、▲1▼赤血球の除去、▲2▼各種タンパク質の除去、及び▲3▼白血球の溶解及び核膜の溶解が必要となる。▲1▼赤血球の除去および▲2▼各種タンパク質の除去は、固相への非特異吸着および多孔膜の目目詰まりを防ぐために、▲3▼白血球の溶解及び核膜の溶解は、抽出の対象である核酸を可溶化させるためにそれぞれ必要となる。特に、▲3▼白血球の溶解及び核膜の溶解は重要な工程であり、本発明の方法では、この工程で核酸を可溶化することが必要である。本明細書中以下に記載の実施例では、塩酸グアニジン、Triton−X100、プロテアーゼK(SIGMA製)を添加した状態で60℃で10分インキュベートすることによって上記の▲1▼、▲2▼及び▲3▼を同時に達成している。
【0039】
本発明で用いる核酸可溶化試薬としては、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素を含む溶液が挙げられる。
グアニジン塩としては、塩酸グアニジンが好ましいが、他のグアニジン塩(イソチオシアン酸グアニジン、チオシアン酸グアニジン)を使用することもできる。グアニジン塩の溶液中の濃度は、0.5M以上6M以下 好ましくは 1M以上5M以下である。
【0040】
界面活性剤としてはTriton−X100を使用することができるが、この他にも、SDS、コール酸ナトリウム又はサルコシンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、Tween20又はメガファック等のノニオン性界面活性剤、その他各種両性界面活性剤を使用することもできる。本発明では、ポリオキシエチレンオキチルフェニルエーテル(Triton−X100)等のノニオン性界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤の溶液中の濃度は、通常0.05重量%〜10重量% 特に好ましくは0.1重量%〜5重量%である。
【0041】
タンパク質分解酵素としては、プロテアーゼKを使用することはできるが、他のプロテアーゼでも同様の効果を得ることができる。プロテアーゼは酵素であるため加温するのが好ましく、37℃〜70℃で使用することが好ましく、特に50℃〜65℃で使用することが好ましい。
【0042】
このように核酸が分散した水溶液中に、水溶性有機溶媒を添加して、表面に水酸基を有する有機高分子と接触させる。この操作により、試料溶液中の核酸が表面に水酸基を有する有機高分子に吸着される。本明細書中上記した操作で可溶化された核酸を、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に吸着させるためには、可溶化した核酸混合液に水溶性有機溶媒を混合することと、得られた核酸混合液中に塩が存在することが必要である。
【0043】
即ち、核酸の周りに存在する水分子の水和構造を破壊することにより、核酸は不安定な状態で可溶化することになる。この状態の核酸を、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相と接触させると、核酸表面上の極性基と固相表面の極性基間で相互作用し、核酸は固相表面上に吸着するものと考えられる。本発明の方法では、可溶化した核酸混合液に水溶性有機溶媒を混合することと、得られた核酸混合液中に塩が存在することによって、核酸を不安定な状態にさせることができる。
【0044】
ここで用いる水溶性有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール又はプロパノールなどが挙げられ、中でもエタノールが好ましい。水溶性有機溶媒の濃度は、好ましくは5重量%〜90重量%であり、さらに好ましくは20重量%〜60重量%である。エタノールの添加濃度は、擬集物を生じない程度でできるだけ高くすることが特に好ましい。
【0045】
得られた核酸混合液中に存在する塩としては、各種カオトロピック物質(グアニジウム塩、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム)や塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化アンモニウム等が好ましい。特にグアニジウム塩は、細胞膜の溶解および核酸の可溶化の効果を併有するので特に好ましい。
【0046】
次いで、この核酸が吸着した表面に水酸基を有する有機高分子を核酸洗浄バッファ溶液に接触させる。この溶液は核酸と一緒に表面に水酸基を有する有機高分子に吸着した試料溶液中の不純物を洗い流す機能を有する。従って、表面に水酸基を有する有機高分子から核酸は脱着させないが不純物は脱着させる組成を有する必要がある。核酸洗浄バッファ溶液は主剤と緩衝剤、及び必要に応じて界面活性剤を含む水溶液からなる。主剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−イソプロパノール、ブタノール、アセトン等の約10〜100重量%(好ましくは約20〜100重量%、さらに好ましくは約40〜80重量%)の水溶液が、緩衝剤及び界面活性剤としては、既述の緩衝剤及び界面活性剤が挙げられる。これらの内では、エタノール、Tris及びTriton−X100を含む溶液が好ましい。Tris及びTriton−X100の好ましい濃度は、それぞれ10〜100mM、及び0.1〜10重量%である。
【0047】
次に、表面に水酸基を有する有機高分子に吸着した核酸を脱着せしめうる溶液に、上記洗浄後の表面に水酸基を有する有機高分子を接触させる。この溶液には目的とする核酸が含まれているので、これを回収し、後に続く操作、例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)による核酸の増幅に提供する。核酸を脱着せしめうる溶液としては、塩濃度が低いことが好ましく、特に好ましくは0.5M以下の塩濃度の溶液を使用する。この溶液としては、精製蒸留水、TEバッファ等が使用できる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
【実施例】
実施例1:核酸の分離精製装置の作製
図1の下段の(1)に示す通り、上部と下部に開口を有する円筒形(高さ1.5cmおよび直径0.8cm)の容器8個を互いに接着して一列に並べて配置させた。同様に、図1の下段の(2)に示す形状の容器(直径0.8cm)8個を互いに接着して一列に並べて配置させた。
【0049】
核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜(図1の(3))として、富士ミクロフィルターFR250(富士写真フイルム製)を使用した。上記で用意した上段の部材(1)と下段の部材(2)とを用いて膜(3)を挟み込み、超音波エネルギーによりこれらを溶着して核酸の分離精製装置(4)を作製した。
【0050】
実施例2:核酸の分離精製操作
図1の下段に構造を示す実施例1で作製した核酸の分離精製装置(4)を使用して核酸の分離精製を行った。
人全血検体200μlに、吸着バッファー[蒸留水1000ml中に、塩酸グアニジン(382g)、Tris(12.1g)、及びTriton−X100(10g)を含む]200μlとプロテアーゼK200μlを添加して、攪拌後、60℃で10分間インキュベートした。インキュベート後、エタノール200μlを加え、攪拌した。攪拌後、実施例1で作製した核酸の分離精製装置(4)の上段の容器(13)の上部の開口(11)のそれぞれに、この液を注入した。注入後、ピストンにて容器内部を加圧して液を押し出した。さらに、洗浄バッファー(10mMTris−HCl、65%エタノール)500μlを上段の容器(13)の上部の開口(11)のそれぞれに注入し、ピストンにて容器内部を加圧して液を押し出すことにより、容器(13)内及び膜(3)上の不純物を洗浄した。最後に、蒸留水200μlを上段の容器(13)の上部の開口(11)のそれぞれに注入し、ピストンにて容器内部を加圧して液を押し出して、この液を回収した。
【0051】
実施例3;核酸の回収量の定量
実施例2の操作により精製されたDNAの収量を以下に示す。
【0052】
【表1】
容器 No. DNA (μg)
1 4.2
2 4.6
3 4.0
4 5.2
5 5.7
6 5.0
7 4.9
8 5.5
【0053】
【発明の効果】
本発明により、簡単に製造でき製造コストが低い核酸の分離精製装置を提供することが可能になった。本発明の核酸の分離精製装置を用いることにより、多数の検体から同時に核酸を分離精製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による核酸の分離精製装置の概念図である。
【図2】図2は、従来技術による核酸の分離精製装置の一例を示す。
【図3】図3は、本発明による核酸の分離精製装置の作製方法を示す模式図である。
【図4】図4は、本発明による核酸の分離精製装置の作製方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 上段の部材
2 下段の部材
3 有機高分子から成る膜
4 核酸の分離精製装置
5 部材
6 膜
7 リング状部材
11 上部の開口
12 下部の開口
13 容器
21 上部の開口
22 下部の開口
23 容器
Claims (15)
- 上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された上段の部材と、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された下段の部材と、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜とから構成され、前記上段の部材の下部の開口と前記下段の部材の上部の開口の間に前記膜が挟まれた構造を有している、核酸の分離精製装置。
- 核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜が、表面に水酸基を有する有機高分子から成る膜である、請求項1に記載の核酸の分離精製装置。
- 表面に水酸基を有する有機高分子がアセチルセルロースの表面鹸化物である、請求項2に記載の核酸の分離精製装置。
- 表面に水酸基を有する有機高分子がトリアセチルセルロースの表面鹸化物である、請求項1から3の何れかに記載の核酸の分離精製装置。
- アセチルセルロースの表面鹸化率が5%以上である、請求項3または4に記載の核酸の分離精製装置。
- 核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜が多孔膜である、請求項1から5の何れかに記載の核酸の分離精製装置。
- 核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜が10μm〜500μmの膜厚を有する膜である、請求項1から6の何れかに記載の核酸の分離精製装置。
- 上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された上段の部材と、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された下段の部材とにより、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜を挟み込む工程を含む、請求項1から7の何れかに記載の核酸の分離精製装置を製造する方法。
- 上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された上段の部材と、上部の開口と下部の開口を有する容器が少なくとも2つ以上配列された下段の部材とにより、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜を挟み込み、さらに超音波エネルギーにより前記上段の部材の下部の開口と前記下段の部材の上部の開口と上記膜とを溶着する工程を含む、請求項8に記載の方法。
- 請求項1から7の何れかに記載の装置を用いて、核酸を吸着及び脱着することができる有機高分子から成る膜に、試料溶液中の核酸を吸着および脱着させる工程を含む、複数の検体から同時に核酸を分離精製する方法。
- 以下の工程を含む、請求項10に記載の核酸の分離精製方法。
(a) 複数の検体を用いて、それぞれ核酸を含む試料溶液を調製し、請求項1から7の何れかに記載の装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に、上記の試料溶液をそれぞれ注入する工程、
(b) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、有機高分子から成る膜に接触させる工程、
(c) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に核酸洗浄バッファを注入する工程、
(d) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸洗浄バッファを、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、上記膜に接触させる工程、
(e) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に上記膜に吸着された核酸を脱着せしめる液を注入する工程、及び
(f) 上記装置の上段の部材のそれぞれの上部の開口に均等に圧力をかける圧力差発生装置を用いて上段の部材のそれぞれの容器の内部を加圧状態にし、注入した核酸を脱着せしめる液を、上記装置の上段の部材のそれぞれの下部の開口より排出することによって、上記膜に吸着された核酸を脱着させ、容器外に排出する工程。 - 試料溶液が、細胞又はウイルスを含む検体を核酸可溶化試薬で処理して得られた溶液に水溶性有機溶媒を添加した溶液である、請求項10又は11に記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸可溶化試薬が、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素である、請求項12に記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸洗浄バッファが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、又はn−プロパノールを20〜100重量%含む溶液である、請求項11から13の何れかに記載の核酸の分離精製方法。
- 有機高分子から成る膜に吸着した核酸を脱着せしめうる液が、塩濃度が0.5M以下の溶液である、請求項11から14の何れかに記載の核酸の分離精製方法。
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