JP2009543547A - 核酸増幅装置を用いた核酸含有液体サンプル分析用使い捨て装置 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図4
Description
―該装置が、装置内の核酸増幅を用いることにより、核酸増幅分析の捕捉、増幅および検出を行う室および経路からなる流体装置であり、
―該装置が、分析されるサンプルの成分の固相抽出用の固相を含む結合室を含み、また
―前記装置が、流体経路によって前記結合室に接続される増幅室を含み、
―前記装置が、剛直胴体を含み、また
―少なくとも1つの経路、前記結合室および前記増幅室が、前記胴体の側面上に置かれ、
―該側面上に経路、前記結合室または前記増幅室が置かれ、少なくとも1つの壁によって覆われており、
―前記装置が、前記核酸増幅装置中で作動しているときには、前記側面は、実質的には垂直面であり、
―前記装置が、実質的に垂直面で方向づけられた前記側面を有する前記核酸増幅装置中で操作されるように設計されていることを特徴とし、また
―前記装置が、流体経路により、前記装置の少なくとも1つの室に、好ましくは、前記結合室および前記増幅室の1つに接続される少なくとも1つの流体接触面を含み、そこでは、該流体接触面が、前記装置が、前記核酸増幅装置中で操作されるときに、前記胴体の上面および/または底面に置かれることを特徴とする装置により、解決される。
―組織を、次のNA手法にアクセス可能にするたとえば組織の均質化、
―分離、たとえば、血液からの赤血球の分離、
―懸濁、たとえば、バクテリアおよびウイルスの液体媒体中での懸濁、
―たとえば、遺伝子テスト用のたとえば、植物種子の粉砕、
を包含することができる。
―サンプル:チューブ中に設けられ、バーコードで同定される少なくとも1mlのサンプル(EDTA血漿)。制御理由または特性研究のために、たとえばアクロメトリックス社から提供されるHBVウイルスを用いて、サンプルを固定することができる(たとえば、HBVウイルスの10000コピーで固定された1mlのサンプル)。
―試薬:
・システム/洗浄流体
0.4ml オクタノール−1
0.3g トリオン×100
0.01g アジ化ナトリウム
0.1mモル ホスファート緩衝液 pH 7.4
1mモル 塩化ナトリウム
1.000L システム/洗浄流体(水で完了する)
・溶解緩衝液
5.5モル グアニジン−ロダニド
0.04モル TRIS pH 7.4
9.0g トリトン×100
0.02モル 1,4−ジメルカプト−2,3−ブタンジオール(DTT)
トレオ
14mg ポリA(アメリシャム・サイエンス社)
1.000L 溶解緩衝液(水で完了する)
・洗浄緩衝液
200g 水
10mg ポリA(アメリシャム・サイエンス社)
0.16g トリトン×100
0.66mモル TRIS pH 7.5
570g エタノール
30g イソプロパノール
約1.0L 洗浄緩衝液
・プロテイナーゼ:ロッシュ・ダイアグノスチック社からの使用された試薬 Taqman(登録商標)HBVキット
キット番号 :03370194 190
カセット番号:00058005073
試薬番号 :03 359 026−102
同定剤 :パセ
・QS(定量標準液):ロッシュ・ダイアグノスチック社からの使用された試薬 Taqman(登録商標)HBVキット
キット番号 :03370194 190
カセット番号:00058005076
試薬番号 :0058004657
同定剤 :QS
・溶出緩衝液
50mg ドデシル−β−マルトシド (Fluka、 PN44205)
3.3mモル TRIS pH 7.5
5mg ポリA(アメリシャム・サイエンス社)
1.000L 溶出緩衝液(水で完了する)
・マスターミックスA(Mn):ロッシュ・ダイアグノスチック社からの使用された試薬 Taqman(登録商標)HBVキット
キット番号 :03370194 190
カセット番号:00058005076
試薬番号 :0058004402
同定剤 :Mn
・マスターミックスB:ロッシュ・ダイアグノスチック社からの使用された試薬 Taqman(登録商標)HBVキット
キット番号 :03370194 190
カセット番号:00058005076
試薬番号 :0058004403
同定剤 :マスターミックス
・組み合わされた溶出マスターミックス(「EMMx」)−使用前に混合
0.5ml 溶出緩衝液
0.15ml マスターミックスA(Mn)
0.35ml マスターミックスB
1ml EMMx
サンプル調製プロセス中の第1工程の目的は、NAをいつでも結合する状態にすることである。これは、望まれない脳膜の消化/分解、たとえばプロテイナーゼによるウイルスの蛋白殻の消化、および/または洗剤によるバクテリアの細胞壁の崩壊を包含していても良い。この工程の他の目的は、検体NAが、次の結合工程(結合条件の調整)中に、固相に結合できるように、条件(検体の周囲の溶液)を適合させることである。
―使い捨て装置把持部および自動化移送システムにより、一体化された使い捨て装置1を、一体化された使い捨て装置配送棚から、サンプル調製台に移送する工程。
―自動化移送システム上に搭載されたチップ把持部により、サンプルピペット取得チップ12をグリップすること。チップ把持部は、空気作動されるサンプル投与システムに接続されている。
―サンプルは、サンプルチューブまたはサンプルを含む他の容器からサンプル投与システムによって、吸引される。
―その後、自動化移送システムは、サンプルピペット取得チップ12中の吸引されたサンプルを、一体化された使い捨て装置1中に動かす。
―その後、移送システムは、サンプルピペット取得チップを使い捨て装置1の溶解室3にロックする。
―その後、サンプル投与システムは、サンプルを溶解室3に投与する。
―結合溶液の調製に使用される試薬は、試薬を含む試薬容器から試薬を吸引しかつ一体化された使い捨て装置1中に試薬を投与することにより、一体化された使い捨て装置1に巧く添加される。結合溶液調製用試薬は、試薬ピペット取得チップを有する試薬ピペット取得システム、試薬投与流体システムおよび自動化移送システム上に搭載された試薬ピペット取得チップ洗浄台を用いて、プロセスに添加される。結合溶液の溶解および調製用試薬は、溶解室3に流体接続9を有する使い捨て装置の流体ポート8に投与される。
―溶解室3中に存在するサンプルに添加される試薬は、吸い込みおよび吐き出しプロセスによって混合される。吸い込みおよび吐き出しプロセスは、流体を溶解室3からサンプルピペット取得チップ12中に、また逆に、サンプルピペット取得チップ12から溶解室3中に吸引し、それぞれ分配することにより、行われる。溶解室3のガス交換のために、溶解室3は、溶解室排気システム4を持っている。吸い込みおよび吐き出し混合のためには、チップ把持部は、サンプルピペット取得チップ12に接続し、またサンプル投与システムにより、空気を投与しそれぞれ吸引する。
―プロセスの熱制御のために、溶解室3は、熱制御システムに接続されている。熱は、熱伝導壁41によって伝導される。
―汚染制御のために、サンプルピペット取得チップ12は、チップフィルタ13を含み、また溶解室排気システム4は、環境を汚染から守りまたそれぞれ環境からの汚染からプロセスを守る溶解室排気フィルタ5を経由して、通じている。
―流体ポート8および流体接続9を経由して、25μlのQSを溶解室3に投与する。
―自動化移送システムにより、630μlのEDTA血漿(患者からのサンプル)をピペットで取得する。HBV対照(たとえば、アクロメトリックス社からのHBVウイルスの、たとえば10000コピー(=10kcp)を用いて)を用いて、対照理由のために、サンプルを固定できる。ピペット取得をするために、サンプルチューブから吸引しかつ自動化移送システムによって、サンプルを一体化された使い捨て装置1に移送するために、サンプルピペット取得チップ12を用いる。サンプルおよびQSは、空気投与システムを用いて、吸い込みおよび吐き出し混合(2x)によって混合される。
―流体ポート8を経由して、試薬ピペット取得システムを用いて、65μlのプロテイナーゼを反応に投与する。
―プロテイナーゼは、5回の吸い込みおよび吐き出し混合工程によって、完全に混合されまた反応混合物は、熱制御システムを用いて37℃まで自動温度調節されて、300秒間培養される。
―この培養後、流体ポート8を経由して、1420μlの溶解緩衝液を反応混合物に投与し、また吸い込みおよび吐き出し混合工程により、完全に混合する。
第2工程の目的は、先に調製された結合溶液を接触させることであり、または充分に選択的にまた充分に定量的にNAを結合可能な固相14上でそれを処理することである。結合溶液中に存在する抑止化合物は、結合されないかまたはごくわずかな量で結合されるか、または結合した化合物は、1回または数回の後洗浄工程中で除去される。
―基本的には全ての公知の流体移送機構が、結合室15を経由して結合溶液を処理するために使用可能である。そのような流体移送機構の例は:
・たとえば、結合室15を経由して、結合溶液を押すピストンによる直接ポンプ注入。
・たとえば、溶解室3の可撓性壁の変形により、室内にかくまわれている溶液を押すことによる直接ポンプ注入。
・重力により生じる静水圧を用いたポンプ注入。
・遠心力により生じる静水圧を用いたポンプ注入。
・システムの片側にガス圧を印加し、および/または他の側に減圧を印加することによる差圧を印加すること。
―システムの設計によっては、流体流れの方向付けを可能にし、および/またはそれを制御するために、流路を切り替えなければならない。たとえば、結合溶液に圧力を印加する場合には、溶解室排気システム4を閉じなければならず、または結合室15を経由して、増幅および検出室16を経由して、廃棄物コネクタ24を経由して、溶解室3から、最後に、廃棄物容器に通じる流路が、たとえば、廃棄物バルブを開放することにより、確保されなければならない。
―たとえば、流体存在センサとしての追加の手段は、タイミングに関するプロセスとプロセス適合性を制御しても良い。
―経路シール機により経路44を熱的にシールして狭い経路をシールすることにより、溶解室排気システム4は、閉じられる。300℃の温度を有するピストンが、シールしなければならない経路セクション(シールポイント6)に対して、30Nの力で15秒間プレスされる。
―廃棄物への接続は、廃棄物コネクタ24によって行われる。
―装置の廃棄物バルブを開く。
―チップ把持部は、サンプルピペット取得チップ12に接続し、また結合溶液を、+1バール(周囲の圧力以上)まで加圧する。
―この差圧を印加することにより、溶解室3中に存在するあらかじめ調製された結合溶液は、結合室15を経由して溶解室3の下端に置かれている経路44を経由して、溶解室3から流出する。結合室15は、固相14として、ガラス繊維フリース(220g/m2、「ロッシュ・アプライド・サイエンス社の「高純度」製品で使用される純度)の直径5mmの円盤をかくまっている。結合室15は、ほぼ5mmの直径と1mmの高さを有する。結合室15まで/から通じる経路44は、最大0.6mmの幅と0.6mmの高さを有する。
―該結合溶液は、結合室15後、増幅および検出室16を経由して、廃棄物まで流れる。
―結合(時間は、流体存在センサによって観察される)後、圧力は、切られる。代表的な結合時間は、2分の範囲である。
工程3においては、結合溶液の残りが、固相14の内部空間中に、吸収剤および固相に吸収された材料を提示するが、固相14から洗浄緩衝液中に溶解したものは、除去され、また結合溶液により汚染された一体化された使い捨て装置1の壁は、この工程で洗浄される。
―洗浄されねばならない一体化された使い捨て装置1上のシステムを経由して、洗浄緩衝液を処理(ポンプ注入)する前に、この流体システムの設計にもよるが、流体流れの方向付けを可能にし、および/またはそれを制御するために、流路を切り替えなければならない。たとえば、溶解室3から結合室15に通じる流路は、溶解室3に、洗浄緩衝液の逆流するのを避けるために、断たなければならず、また増幅および検出室16を経由して結合室15から通じる経路および最後に、分析装置の廃棄物容器に通じる流路が、たとえば、廃棄物バルブを開けることにより、確保されなければならない。
―洗浄緩衝液は、洗浄緩衝液を含む試薬容器から吸引され、かつ洗浄されなければならない一体化された使い捨て装置1中の流体セクションを経由して、ポンプ注入される。洗浄緩衝液を処理するためには、試薬ピペット取得チップおよび試薬投与流体システムを有する試薬ピペット取得システムならびに試薬ピペット取得チップ洗浄台が、使用される。流体接続11を有する流体ポート10に対して処理されなければならないシステム洗浄用洗浄緩衝液は、洗浄されなければならない一体化された使い捨て装置1上の完全な流体システムに対して、完全な流体接続をそれぞれ有する結合室15に通じている。
―必要な場合には、同一洗浄緩衝液または種々の洗浄緩衝液を用いて、いくつかの洗浄工程を行うことができる。
―該一体化された装置を、装置の熱制御システムに接続することにより、熱制御下に、洗浄工程を行うことができる。
―溶解室3から結合室15に通じる経路は、経路シール機により、該経路を熱シールすることによって、閉じられる。300℃の温度を持つピストンが、シールしなければならない経路セクション(シールポイント7)に対して、30Nの力で15秒間プレスされる。
―装置中の廃棄物バルブが、後に開かれる。
―試薬ピペット取得システムを用いて、対応する試薬容器から、600μlの洗浄緩衝液を吸引する。その後流体ポート10に対して、1800μl/分の流速で、500μを投与する。洗浄緩衝液は、結合室15および増幅および検出室16を経由して、廃棄物コネクタに接続されている廃棄物容器に流れる。
本プロセス工程4は、洗浄緩衝液が、次のプロセス工程(主に、NA検出工程)に対して抑止効果を持つ一体化された装置および試薬の配置に適用する。これらの場合に、一体化された使い捨て装置1中での洗浄緩衝液は、臨界レベル以下まで除去または削減されなければならない。
―流体の機械的置換(たとえば、ガス、空気または他の中性流体)。
―洗浄緩衝液を除去しなければならない一体化された使い捨て装置1のセクションを経由して、ガスを加熱するおよび/または同時にポンプ注入することにより、次のプロセス工程を抑止すると知られている洗浄緩衝液の蒸発しやすい元素の乾燥。
―洗浄緩衝液の抑止ポテンシャルを中和することができる一体化された使い捨て装置1を経由して、溶液を処理することにより、化学的中和を行うこと。
―流体の機械的移動および洗浄緩衝液の蒸発しやすい元素の乾燥のために、空気投与システム(または、他のガス)が、使用される。
―洗浄緩衝液の蒸発しやすい元素の乾燥の処理時間を削減するために、一体化された使い捨て装置1は、この工程が高められた温度で行うことができる温度制御システムに接続される。
―洗浄緩衝液を除去しなければならない装置中の流体システムに接続される一体化された使い捨て装置1の流体ポート8に、空気投与システムが、自動的に接続される。
―結合室15を経由して、増幅および検出室16を経由して、流体ポート10から、また最後に、廃棄物容器に通じる流路が、たとえば、バルブを開けることにより、確保されなければならない。
―所定のプロセス時間の間、所定の温度、所定の圧力における流体の機械的移動および洗浄緩衝液の蒸発しやすい部分の乾燥のために、洗浄緩衝液が除去されなければならない一体化された使い捨て装置1中のシステムを経由して、空気がポンプ注入される。
―空気投与システムが、流体ポート10に接続する。
―廃棄物バルブを開く。
―一体化された使い捨て装置1を40℃に温度調節する。
―装置1を経由して空気を15秒間投与する。空気圧は、+1バール(周囲の気圧以上)。
―15秒後、温度制御システムの温度を50℃に設定し、また20秒間保持する。
―その後、空気投与システムは、洗浄緩衝液を除去しなければならない一体化された使い捨て装置1を経由して、圧力+1バールを有する空気を120秒間ポンプ注入し、一方温度を50℃に保持する。
工程5においては、固相14に吸着されまた洗浄されたNA(選択的にかつ定量的に充分である)は、最終の増幅および/または検出工程の前に溶出される(すなわち、固相から溶解される)。簡潔さの理由から、次の増幅および/または検出工程に使用される検出試薬を用いて、溶出が、直接行われる。次の状況では、このプロセスに対して、[溶出緩衝液]+[PCRマスターミックス]の組み合わせ=「EMMx」を使用する。
―流体ポート10を経由して、EMMxは、一体化された使い捨て装置1中に投与される。
―結合室15を経由して、増幅および検出室16を経由して、流体ポート10から、最後に、廃棄物容器に通じる流路が、たとえば、廃棄物バルブを開けることにより、確保されなければならない。
―本プロセスの熱制御のためには、一体化された装置は、熱制御システムに接続される。
―溶出工程は、いくつかのサブ工程を含み、そこでは、一体化された装置1は、第1温度に熱的に制御され、そこでは、EMMxの第1体積が、該システムに投与され、そこでは、その後、所定時間の間培養され、またそこでは、最後に、第2体積が投与される。
―代表的には、EMMxの第1体積は、固相14を含む結合室15を含む流体接続11を充填し、また短い培養時間の後、結合室15中に存在する溶出液を、増幅および検出室16に移送する流体接続11に、第2体積が投与される。
―装置は、熱制御システムによって50℃に温度調節され、また全プロセスに対してそこに保持される。
―廃棄物コネクタ24に接続された廃棄物バルブを開く。
―試薬ピペット取得システムにより、100μlのEMMxを吸引する。
―流体ポート10を経由して、40μlの第1体積のEMMxを、試薬ピペット取得システムによって、1200μl/分の流速で投与する。この第1工程において、固相14のみを、EMMxで濡らす。
―一体化された装置1を10秒間培養する。
―流体ポート10を経由して、42μlの第2体積のEMMxを、試薬ピペット取得システムによって、750μl/分の流速で投与する。溶出されたNAを含む増幅および検出室16中に存在するEMMxを、増幅および検出室16に移送する。
上記した先のプロセス工程の後に、検体を、工程6中で分析する分析する用意ができており、分析する手段とは、検体の有無をチェックするための手段および/または状況に応じて、検体の濃度を検出するための手段をいう。
―ポリメラーゼ連鎖反応(PCR):熱サイクルを使い、DNAポリメラーゼ(たとえば、DNA−ポリメラーゼ形式のサーマスアクアティカス(Thermus Aquaticus))を用いて、一本鎖DNAが、発生する。
―逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR):始めは、標的RNA検体を形成し、そこでは、PCRの前に、逆転写酵素により、逆転写c−DNAが、発生する。
―リガーゼ連鎖反応(LCR):この場合、検体DNAの(相補)コピーが、DNA−リガーゼ酵素を用いて、検体DNAの断片の結紮により作られる。
―RNA重合:この場合、RNA検体のc−DNAコピーが、逆転写酵素を用いて、多重逆転写により作られる。
―鎖置換増幅(SDA):ポリメラーゼ連鎖反応および先に合成されたコピーの鎖置換の組み合わせを用いる。反復される複製工程用の新しい出発ポイントを作るために、DNAポリメラーゼ酵素の他に、DNA切断酵素を用いる。
―ローリングサイクル増幅:環状DNAプライマーを用いる。
―Ribo−SPIA(登録商標)、LAMP、ヘリカーゼ依存PCRなどの他の多くの方法である。
―増幅の間に増幅された検体(または誘導体)の発生を検出する「リアルタイム」の方法:
・消されない蛍光を形成する検体指定された検体の存在する場合、ポリメラーゼにより消化される特定のプローブであるタクマンプローブを用いたアンプリコン(amplicon)の検出。
・アンプリコン特異的ハイブリダイゼーション・プローブが、アンプリコンに対して交雑し、またそれにより分光特性を変化させる交雑プローブを用いたアンプリコンの検出。
・ds−DNA interchelator(たとえば、ピコグリーン(登録商標))を用いたアンプリコン検出、そこでは、これらのinterchelator分子は、形成されたds−DNAアンプリコンに親和性を持ちまたds−DNAの存在下でその分光特性を変化させる。
・反射または濁度測定を用いたアンプリコンの検出(たとえば、大きなアンプリコンが、生成されるLAMP増幅の場合に)。
・およびその他多くの方法である。
―後増幅検出法
・ゲル電気泳動法:形成されたアンプリコンの検出。
・固定化されたプローブに対するアンプリコンのハイブリダイゼーションおよび適当な手段によるこのハイブリダイゼーションの検出。
・およびその他多くの方法である。
―加水分解されたTaqman(登録商標)プローブを検出するために、PCR反応を行うための熱循環器およびアンプリコン形成を検出するための蛍光測定を含む検出台に、一体化された使い捨て装置1を移送する。
1サイクル:
50℃ 120秒 UNG工程
5サイクル:
+2.5℃/秒 95℃ 15秒 変性
−2.0℃/秒 59℃ 50秒 アニールおよび30秒後の蛍光測定
45サイクル:
+2.5℃/秒 91℃ 15秒 変性
−2.0℃/秒 52℃ 50秒 アニールおよび30秒後の蛍光測定
―全部で、50回の蛍光読み取りを、分析毎に行う。
―標的検体(存在するなら)は、485nm(バンド幅20nm)の励起波長を持った蛍光および525nm(バンド幅20nm)の波長での発光を生じる。
―540nm(バンド幅20nm)の励起波長を持った第2蛍光および575nm(バンド幅20nm)の波長での発光を用いて、QSを検出する。正当な結果のためには、プロセスおよび試薬類(内部品質標準)を証明するために、QSが、現れなければならない。検体の定量計算のために、QSを使用できることが、優れている。
―分析後、一体化された使い捨て装置1は、開放され、または取り外されるか、あるいは、必要により後PCR処理される(たとえば、遺伝子型を特定するために)。
工程7においては、検出工程で測定された信号は、ユーザに対して有益な情報、たとえば健康状態情報(たとえば患者のウイルス負荷)に変換される。
―検出手段から受けられる全ての粗データ(たとえば蛍光データ)は、自動化システム(コンピュータ)によって後処理される。
―QS曲線が、適合性に対して試される。これは、QS曲線を、予想されるQS曲線と比較することにより、行われる。もう1つの方法として、該曲線の生成された特性、たとえば分析の終わりに形成される信号の量および「エルボー値(elbow-value)」、すなわち、蛍光が、定められた相対的蛍光信号(たとえば、最終蛍光信号の15%)に到達したサイクルは、使用しても良い。非適性分析の検出に、非適性QS信号を、使用しても良い。
―標的「エルボー値」を計算する。該肘値は、一般的には濃度に関係している。
―その後、対応する検量曲線または参照データから、検体の濃度が、計算されかつユーザに報告される。
2 流体経路
3 溶解室
4 溶解室排出システム
5 溶解室排出フィルタ
6 排気シールポイント
7 閉止シールポイント
8 第1流体ポート
9 流体接続
10 第2流体ポート
11 流体接続
12 サンプルピペット取得チップ
13 チップフィルタ
14 固相
15 結合室
16 増幅および検出室
24 廃棄物コネクタ
41 熱伝導壁
42 胴体
43 シール領域
44 経路
45 排出ポート
46 一体化された廃棄物室
47 廃棄物室換気
48 廃棄物室シールポイント
50 側面
51 平行面
52 流体接触面の上面
53 流体接触面の底面
101 入り口
102 出口
g 重力
Claims (25)
- 核酸増幅技術による核酸含有液体サンプル分析用核酸増幅装置中で作動される使い捨てサンプル保持および処理装置(1)であって、
―該装置(1)が、装置(1)内の核酸増幅を用いることにより、核酸の捕捉、増幅および検出を行う室(15、16)および経路(44)からなる流体装置であり、
―前記装置(1)が、分析されるサンプルの成分の固相抽出用の固相(14)を含む結合室(15)を含み、また
―前記装置(1)が、流体経路(2)によって前記結合室(15)に接続される増幅室(16)を含み、
―前記装置(1)が、剛直胴体(42)を含み、また
―少なくとも1つの経路(44)、前記結合室(15)および前記増幅室(16)が、前記胴体(42)の側面(50)上に置かれ、
―該側面(50)上に経路(44)、前記結合室(15)または前記増幅室(16)が置かれ、少なくとも1つの壁(41)によって覆われており、
―前記装置(1)が、前記核酸増幅装置中で作動しているときには、前記側面(50)は、実質的には垂直面であり、
―前記装置(1)が、実質的に垂直面で方向づけられた前記側面(50)を有する前記核酸増幅装置中で操作されるように設計されていることを特徴とし、また
―前記装置(1)が、流体経路(44)により、前記装置(1)の少なくとも1つの室に、好ましくは、前記結合室(15)および前記増幅室(16)の1つに接続される少なくとも1つの流体接触面を含み、そこでは、前記装置(1)が、前記核酸増幅装置中で操作されるときに、前記胴体(42)の上面および/または底面(52、53)に置かれることを特徴とする装置。 - 前記経路(44)、前記結合室(15)および前記増幅室(16)が、前記胴体(42)中に置かれる空隙によって前記胴体(42)の前記側面(50)上に形成され、前記空隙が、前記少なくとも1つの壁(41)により覆われることを特徴とする請求項1記載の装置(1)。
- 前記装置(1)の前記結合室(15)、前記増幅室(16)を前記結合室(15)に接続する前記流体経路(2)および前記増幅室(16)が、前記胴体(42)の1つの表面側に置かれ、共通の壁(41)によって覆われていることを特徴とする請求項1または2記載の装置(1)。
- 前記流体接触面が、前記核酸増幅装置の流体供給手段および/または流体除去手段と接触するようにされ、前記流体供給手段および/または流体除去手段が、流れの垂直方向にある流体を、前記装置(1)に供給するために、および/または前記装置(1)から除去するために、適合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記装置(1)は、少なくとも2つの流体供給接触面、すなわち、サンプルを該装置(1)に供給するための第1流体接触面および該装置(1)に試薬を供給するための第2流体接触面を含んでいることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記装置(1)の少なくとも1つの流体供給接触面(8、10)が、組み立てられ、その結果、該装置(1)の上から下向き方向に、流体を、該装置(1)に供給できることを特徴とする請求項4または5記載の装置(1)。
- 前記胴体(42)の投影が、基本的には直角であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の装置(1)。
- 空隙を形成するための構造化された表面を有する装置胴体(42)と、構造化された表面を覆いそれにより前記装置(1)の側面(50)を覆う壁(41)を形成するシールカバーとを備える装置であって、
―前記シールカバー(41)の第1層は、サンプル液体に対して不活性な材料で作られており、
―前記シールカバー(41)の第2層は、金属、好ましくはアルミニウムで作られていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の装置(1)。 - 前記シールカバー(41)の熱伝導速度が、少なくとも200Wm-2K-1、好ましくは少なくとも2000Wm-2K-1であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記増幅室(16)が、前記核酸増幅装置中で操作されるときに、前記核酸分析装置の温度制御手段と、前記装置(1)の前記増幅室(16)中でサンプル加熱および/または冷却用増幅室(16)との間の、直接または間接の熱接触を提供するために、良好な熱伝導度を有する熱伝導壁(41)によって、一方の側で覆われていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記温度制御手段と前記増幅室(16)の間の熱流の有効な方向が、水平でありかつ前記熱伝導壁(41)の平面に対して垂直であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記増幅室(16)の透明な光学測定窓および前記熱伝導壁(41)が、前記増幅室(16)の反対側に配置されていることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記増幅室(16)が、完全に充填されまたは空になったときに、その瞬間を検出するために、流体充填測定手段が、前記増幅室(16)の出口近くの前記増幅室(16)の出口経路中に設けられることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記流体充填測定手段が、前記核酸増幅装置の対応する光学センサまたは前記出口経路中にまたは近くに置かれた電気センサによる前記出口経路中の流体の光学検出を可能にする光学透明窓であることを特徴とする請求項1〜13いずれかに記載の装置(1)。
- 前記増幅室(16)の入り口経路、前記増幅室(16)および前記増幅室(16)の前記出口経路が、前記装置(1)中に配置され、その結果、前記装置(1)が、前記核酸分析装置中で作動されるとき、液体が、前記入り口経路を経由して上向き方向で前記増幅室(16)中に入り、かつ前記出口経路を経由して上方向に前記増幅室(16)から排出されることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記装置(1)が、前記装置(1)内での前記核酸増幅分析の溶解工程を行うために適したサンプル調製室(3)を含んでいることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の装置(1)。
- 液体を前記装置(1)中に移送するためのサンプル移送チップ(12)を受け取るために適合した開口部を有するサンプル調製室(3)を含んでいることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記サンプル調製室(3)は、前記胴体(42)の側面(50)上に置かれ、また前記胴体(42)中の凹所である空隙により形成され、前記装置(1)が、前記核酸増幅装置中で作動されるとき、前記壁(41)が実質的に垂直面である壁(41)により、側面(50)が、覆われることを特徴とする請求項16または17記載の装置(1)。
- 前記サンプル調製室(3)の容積が、前記増幅室(16)の容積より大きく、前記サンプルが、重力により、前記サンプル調製室(3)の低端に保持されまた置かれており、また前記装置(1)の使用に際して、前記装置(1)特に前記サンプル調製室(3)の入り口と前記装置(1)の出口の間の圧力差、すなわち前記核酸増幅装置により前記装置(1)に印加される圧力差により、前記結合室(15)、前記流体経路(2)および前記増幅室(16)を経由して、前記核酸増幅装置中に移送されることを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記増幅室(16)の容積が、前記結合室(15)の容積より大きいが、好ましくは、前記結合室(15)の2倍の容積より大きくないことを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記装置(1)の前記胴体(42)が、前記装置(1)の経路(44)の近くに置かれた少なくとも1つのシールポイント(6、7)を含み、前記経路(44)は、前記装置(1)の室から前記装置(1)の入り口ポート(8、10)、出口ポート(24)または排出口(45)まで通じており、または第1室(3)から第2室(16)に通じており、そこでは、前記経路(44)を経由して液体またはガスの流れを遮断するために前記経路(44)を閉じる目的で、シールポイント(6、7)の近くに置かれた前記経路(44)を、前記核酸増幅装置のシーラーによってシールすることができることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記装置(1)を用いて行われる工程中で生じる廃棄物を回収するために前記装置(1)と一体化された少なくとも1つの廃棄室(46)を含み、そこでは、前記廃棄室(46)は、前記胴体(42)の側面(50)上に置かれ、また前記胴体(42)の凹所である空隙によって形成されており、しかも前記側面(50)は、壁(41)によって覆われ、壁(41)は、前記装置(1)が前記核酸増幅装置で作動されるときには実質的に垂直面であることを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の装置(1)。
- 前記装置(1)の前記胴体(42)が、前記装置(1)を、前記核酸増幅装置中に誘導する誘導および/または駆動により前記装置(1)をグリップするグリップ接触面および前記核酸増幅装置の取り扱い手段を含むことを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の装置(1)。
- 請求項1〜23のいずれかに記載の装置(1)および該装置(1)を分析するための核酸増幅装置を備えるシステム。
- 請求項24記載のシステムを用いることによる核酸増幅技術を用いて、核酸を含む液体サンプルを分析する方法。
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