JP3726736B2 - 紙葉類処理装置および紙葉類の搬送方向切り替え機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は紙葉類処理装置に関し、特に投入された紙幣などの紙葉類を内部に収納して投入あるいは収納された紙葉類を必要に応じて排出する紙葉類処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技場などに設置される両替機や券売機には、紙幣を取り扱う紙幣処理装置が搭載されている。このような紙幣処理装置では、紙幣が投入された場合に、その紙幣を金種ごとに分別して収納し、収納された紙幣を必要に応じて両替紙幣あるいは釣銭紙幣として出金するようになっている。
【0003】
図6は従来の紙幣処理装置のひとつの例を示す側面図である。紙幣処理装置100は、複数枚の紙幣が一括投入可能な投入口101と、投入紙幣を1枚ずつ分離して取り込む複数のローラからなる分離取り込み部102と、取り込まれた紙幣が搬送される紙幣搬送路103と、分離取り込み部102下流側の紙幣搬送路103の途中に設けられて紙幣の真贋・金種の判定を行う鑑別部104とを有している。
【0004】
この鑑別部104下流側の紙幣搬送路103には、紙幣を返却口105へと導く返却搬送路106側へ搬送方向を切り替える返却ゲート107と、金種ごとに分けられた各収納庫108側へ搬送方向を切り替える複数の収納ゲート109が配置されている。また、紙幣搬送路103の末端には、釣銭として出金が必要となる紙幣が収納されるリサイクル収納庫110が配置されている。
【0005】
このリサイクル収納庫110は、その底面を上昇させる底面昇降機構部111と、ここに収納されている収納紙幣を繰り出す分離繰り出し部112とを備えている。このリサイクル収納庫110から繰り出される紙幣は、紙幣搬送路103を収納時とは逆方向に搬送されるようになっている。
【0006】
リサイクル収納庫110の近傍には繰り出し枚数の計数を行う図示しない出金判別部が配置され、重なり状態で繰り出されるなど、出金に適さないと判断された紙幣は、紙幣搬送路103に設けられたリジェクトゲート113によって搬送方向を切り替えられ、リジェクト庫114に収納されるようになっている。
【0007】
さらに、返却ゲート107とリジェクトゲート113との間には、リサイクル収納庫110の収納紙幣を返却口105側へ振り分けるための出金ゲート115が配置されている。この出金ゲート115が配置されている紙幣搬送路103からは、返却搬送路106に連結されたバイパス搬送路116が設けられ、リサイクル収納庫110から返却口105へと出金される紙幣は、出金ゲート115でバイパス搬送路116側へ搬送方向が切り替えられるようになっている。
【0008】
この紙幣処理装置100の電源投入時には、返却ゲート107、収納ゲート109、リジェクトゲート113および出金ゲート115は、それらが配置されている各搬送路から退避した状態になっている。
【0009】
上記構成の紙幣処理装置100において、投入口101に複数枚の紙幣が一括投入されると、紙幣は分離取り込み部102で1枚ずつ分離されて装置内部に取り込まれる。取り込まれた紙幣は、紙幣搬送路103を搬送されて鑑別部104で真贋・金種判定される。以降、この鑑別部104での判定結果に基づいて、収納、返却、出金における各紙幣の搬送が行われる。
【0010】
まず、紙幣の収納動作について説明する。図7は従来の紙幣処理装置における収納時の搬送方向切り替え状態を示す図である。図6に示した鑑別部104で真と判定された紙幣200aは、紙幣搬送路103を返却ゲート107の方へとさらに搬送される。このとき、返却ゲート107および出金ゲート115は紙幣搬送路103から退避しており、紙幣200aは紙幣搬送路103を図中下方へと搬送され、図6に示した収納庫108またはリサイクル収納庫110に収納される。
【0011】
次に、紙幣の返却動作について説明する。図8は従来の紙幣処理装置における返却時の搬送方向切り替え状態を示す図である。図6に示した鑑別部104で偽と判定された紙幣200bは、紙幣搬送路103を返却ゲート107の方へとさらに搬送される。このとき、紙幣処理装置100は、図示しないアクチュエータによって、返却ゲート107を搬送通路内に進入させて通路を塞ぐ。返却ゲート107に到達した紙幣200bは、ここで搬送方向を切り替えられ、返却搬送路106によって図6に示した返却口105へと搬送され、利用者側に返却される。
【0012】
次に、紙幣の出金動作について説明する。図9は従来の紙幣処理装置における出金時の搬送方向切り替え状態を示す図、図10は従来の紙幣処理装置における出金時の搬送状態を示す図である。
【0013】
図6に示した鑑別部104での金種判定結果により、リサイクル収納庫110の収納紙幣を釣銭として出金する必要がある場合には、まず、投入紙幣が前述した動作によって該当する金種の収納庫108に収納される。そして、リサイクル収納庫110から出金判別部を介して、図9に示すように、必要枚数の紙幣200cが1枚ずつ紙幣搬送路103を出金ゲート115の方へと搬送される。
【0014】
このとき、紙幣処理装置100は、図示しないアクチュエータによって出金ゲート115を搬送通路内に進入させて通路を塞ぐ。出金ゲート115に到達した紙幣200cは、ここで搬送方向をバイパス搬送路116に切り替えられる。そして、紙幣200cは、図10に示すように、このバイパス搬送路116が合流する返却搬送路106から図6に示した返却口105へと搬送され、利用者側に出金される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の紙幣処理装置では、紙幣の搬送通路に進退する各ゲートを投入紙幣の鑑別結果に基づいて駆動して搬送方向の切り替えを行う際、1つのゲートで2方向にしか切り替えができないため、投入紙幣を収納する場合、返却口から返却する場合および収納紙幣を返却口から出金する場合といった3方向への切り替えを可能にするためには、2つのゲートと3つの搬送通路が必要であり、部品点数が多くなるとともに、装置の小型化が阻害されるという問題点があった。
【0016】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、少ない部品点数で紙葉類の搬送方向を切り替えることのできる小型の紙葉類処理装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、投入された紙葉類を収納庫に収納し、若しくは返却口に搬送し、または収納庫に収納されている紙葉類を返却口に搬送する紙葉類処理装置において、投入口と収納庫との間で紙葉類を搬送する紙葉類搬送路と前記紙葉類搬送路の途中から返却口へ紙葉類を搬送する返却搬送路との分岐点のコーナー部分近傍に、羽根が前記分岐点の搬送通路内に進入するように配置されて搬送方向にのみ回転する羽根車と、前記羽根車と前記搬送通路を挟んで回動可能に配置され、前記搬送通路内に進入した場合に、前記投入口から投入された紙葉類を前記返却口へ搬送する第1の通路と、前記収納庫に収納されている紙葉類を前記返却口へ搬送する第2の通路とを形成する突出部を有する搬送路切り替えゲートと、を備える搬送方向切り替え機構部を有し、前記突出部は、前記搬送通路内に進入した場合に形成される前記第1の通路側および前記第2の通路側が屈曲する面で形成されていることを特徴とする紙葉類処理装置が提供される。
【0018】
このような紙葉類処理装置によれば、紙葉類搬送路と返却搬送路との分岐点のコーナー部分近傍に配置された羽根車が、その羽根を分岐点の搬送通路内に進入させて回転し、搬送路切り替えゲートが、突出部を搬送通路内に進入させて、突出部の両側に、紙葉類を搬送する第1の通路および第2の通路を形成する。これにより、突出部が搬送通路内に進入している場合には、紙葉類搬送路を分岐点へと搬送されてきた紙葉類が、突出部でその搬送方向を切り替えられ、返却搬送路へと搬送されるようになる。また、突出部が搬送通路内から退避している場合には、紙葉類は回転している羽根車の羽根に付勢され、返却搬送路への搬送が防止される。したがって、搬送方向の切り替えのために、バイパス搬送路を設ける必要がなく、さらに、搬送方向を切り替えるゲートを複数設ける必要がなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、紙幣処理装置に適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図2は紙幣処理装置の側面図である。紙幣処理装置1は、複数枚の紙幣が一括投入可能な投入口2と、投入された紙幣を1枚ずつ分離して装置内部に取り込む複数のローラからなる分離取り込み部3と、取り込まれた紙幣が搬送される紙幣搬送路4と、分離取り込み部3の搬送方向下流側の紙幣搬送路4の途中に設けられて紙幣の真贋・金種の判定を行う鑑別部5とを有している。
【0021】
鑑別部5の搬送方向下流側の紙幣搬送路4には、紙幣を返却口6へと搬送する返却搬送路7が設けられ、ここで搬送通路が分岐されている。紙幣搬送路4のさらに搬送方向下流には、通路内に進退することによって搬送紙幣を金種ごとに各収納庫8へと導く収納ゲート9が配置されている。さらに、紙幣搬送路4の末端には、釣銭として出金が必要となる紙幣が収納されるリサイクル収納庫10が配置されている。
【0022】
このリサイクル収納庫10は、その底面を上昇させる底面昇降機構部11と、ここに収納されている収納紙幣を繰り出す分離繰り出し部12とを備えている。リサイクル収納庫10に収納されている収納紙幣は、底面昇降機構部11で上昇され、分離繰り出し部12の回転するローラに接触させられることにより、最上層から順次繰り出されていくようになっている。このリサイクル収納庫10から繰り出される収納紙幣は、紙幣搬送路4をリサイクル収納庫10への収納時とは逆方向に搬送されるようになっている。
【0023】
また、リサイクル収納庫10の近傍には収納紙幣の繰り出し枚数の計数を行う図示しない出金判別部が配置され、重なり状態で繰り出されるなど、出金に適さないと判別された収納紙幣は、紙幣搬送路4に設けられたリジェクトゲート13によって搬送方向を切り替えられリジェクト庫14に搬送されるようになっている。
【0024】
そして、この紙幣処理装置1は、紙幣搬送路4と返却搬送路7との分岐点15において、紙幣搬送路4を鑑別部5側から搬送されてくる紙幣を返却搬送路7またはそのまま紙幣搬送路4を搬送されるように振り分ける、あるいは紙幣搬送路4をリサイクル収納庫10側から搬送されてくる紙幣を返却搬送路7へ振り分けるよう搬送方向を切り替えるための搬送方向切り替え機構部20を有している。
【0025】
図1は紙幣処理装置の搬送方向切り替え機構部の側面図である。搬送方向切り替え機構部20は、紙幣搬送路4と返却搬送路7との分岐点15に配置されている。この分岐点15では、ガイド4aおよびこのガイド4aに対向配置されたガイド4b,4cから構成される紙幣搬送路4の途中に、対向配置されたガイド7a,7bから構成される返却搬送路7が、紙幣搬送路4のガイド4b,4cと返却搬送路7のガイド7a,7bとがそれぞれ一体に形成されることにより連結配置されている。
【0026】
紙幣搬送路4と返却搬送路7とが連結されているコーナー部分近傍であってガイド4b,7aの搬送通路外側には、図中時計回り方向にのみ回転可能な羽根車21が配置されている。この羽根車21は、それが有する羽根21aが紙幣搬送路4および返却搬送路7に進入するように配置されている。このコーナー部分に配置された羽根車21の近傍には、羽根車21と同様ガイド4b,7aの搬送通路外側に、紙幣搬送用の紙幣搬送ローラ22が配置されている。ここでは、羽根車21は、この紙幣搬送ローラ22に同期して回転するようになっている。
【0027】
さらに、この紙幣搬送ローラ22と紙幣搬送路4を挟んだガイド4aの搬送通路外側、および返却搬送路7を挟んだガイド7bの搬送通路外側には、入金紙幣搬送ローラ23、出金紙幣搬送ローラ24が、紙幣搬送ローラ22にそれぞれ対向して配置されている。紙幣搬送ローラ22の外周面と入金紙幣搬送ローラ23の外周面、紙幣搬送ローラ22の外周面と出金紙幣搬送ローラ24の外周面は、それぞれ紙幣搬送路4、返却搬送路7の搬送通路内で接触するようになっている。
【0028】
さらに、羽根車21の返却搬送路7側下流には、外周面が搬送通路内で接触する一対の搬送ローラ25,26が配置されている。
また、紙幣搬送路4のガイド4aの搬送通路外側には、図示しないアクチュエータにより、軸27を中心として回動可能に配置された搬送路切り替えゲート28が配置されている。この搬送路切り替えゲート28は、屈曲部28a,28bが形成された突出部28cを有しており、紙幣処理装置1の電源投入時には、突出部28cは搬送通路から退避した状態になっている。そして、搬送路切り替えゲート28が回動して、その突出部28cが、図中点線で示すように、搬送通路内に進入した場合には、鑑別部5側からの搬送紙幣のための紙幣搬送路4、屈曲部28aおよび返却搬送路7からなる通路と、リサイクル収納庫10側からの搬送紙幣のための紙幣搬送路4、屈曲部28bおよび返却搬送路7からなる通路とを形成する。
【0029】
図1および図2に示した構成の紙幣処理装置1において、投入口2に複数枚の紙幣が一括投入されると、分離取り込み部3が駆動して紙幣を1枚ずつ分離して装置内部に取り込む。取り込まれた紙幣は、紙幣搬送路4を搬送されて鑑別部5で真贋・金種判定される。この鑑別部5での判定結果に基づいて、搬送方向切り替え機構部20による各紙幣の搬送方向の振り分けが行われる。
【0030】
以下では、投入された紙幣の収納庫8またはリサイクル収納庫10への収納動作、投入された紙幣の返却口6への返却動作、およびリサイクル収納庫10の収納紙幣を返却口6から出金する出金動作についてそれぞれ説明する。
【0031】
まず、投入された紙幣の収納庫またはリサイクル収納庫への収納動作について説明する。
図3は紙幣処理装置における収納動作の説明図である。図2に示した鑑別部5で真と判定された紙幣30aは、紙幣搬送路4を搬送方向切り替え機構部20へと搬送され、回転する紙幣搬送ローラ22と入金紙幣搬送ローラ23とに挟持されながら分岐点15の方向に搬送される。このとき、搬送路切り替えゲート28の突出部28cは、搬送通路から退避されており、また、羽根車21は図中時計回り方向に回転している。
【0032】
紙幣30aは、紙幣搬送ローラ22および入金紙幣搬送ローラ23によって搬送される際、回転する羽根車21の羽根21aにより紙幣搬送路4のガイド4a側に付勢された状態で図中下方へと搬送され、図2に示した収納庫8またはリサイクル収納庫10へと送られる。
【0033】
このように、紙幣30aは、搬送路切り替えゲート28の突出部28cに当たることなく、羽根車21で紙幣搬送路4のガイド4a側に付勢されながら搬送されるので、紙幣30aが返却搬送路7へ進入していくことがない。また、搬送される紙幣30aが折れ曲がっているような場合、特にその先端が返却搬送路7側へ折れ曲がっているような場合であっても、羽根車21が、紙幣30aの返却搬送路7への進入を阻止するので、確実に図中下方へと搬送することができる。
【0034】
次に、投入された紙幣の返却口への返却動作について説明する。
図4は紙幣処理装置における返却動作の説明図である。図2に示した鑑別部5で偽と判定された紙幣30bは、紙幣搬送路4を搬送され、回転する紙幣搬送ローラ22と入金紙幣搬送ローラ23とに挟持されながら分岐点15の方向に搬送される。このとき、搬送路切り替えゲート28は、図示しないアクチュエータによってその突出部28cを搬送通路内に進入させており、これにより、紙幣搬送路4、屈曲部28aおよび返却搬送路7からなる通路が形成される。また、このとき、羽根車21は図中時計回り方向に回転している。
【0035】
紙幣30bは、紙幣搬送ローラ22および入金紙幣搬送ローラ23によって搬送される際、その先端が屈曲部28aに当接した後、この屈曲部28aに沿って曲げられ、回転する羽根車21の羽根21aにより返却搬送路7へと搬送方向が切り替えられる。次いで、紙幣30bは、回転する紙幣搬送ローラ22および出金紙幣搬送ローラ24によって挟持されながら返却搬送路7を搬送され、さらに搬送ローラ25,26を経て、図2に示した返却口6へと搬送され、利用者側に返却される。
【0036】
このように、紙幣30bは、羽根車21で屈曲部28a側に付勢されながら搬送されるので、紙幣搬送路4をそのまま図中下方へ搬送されることがなく、紙幣30bは確実に返却搬送路7へと搬送される。
【0037】
次に、リサイクル収納庫の収納紙幣を返却口から出金する出金動作について説明する。
図5は紙幣処理装置における返却動作の説明図である。図2に示した鑑別部5での金種判定結果により、リサイクル収納庫10の収納紙幣を釣銭として出金する必要がある場合には、まず、投入紙幣が前述した動作によって収納庫8に収納された後、リサイクル収納庫10から出金判別部を介して必要枚数の紙幣30cが1枚ずつ紙幣搬送路4を搬送方向切り替え機構部20へと搬送される。
【0038】
このとき、搬送路切り替えゲート28は、図5に示したように、その突出部28cを搬送通路内に進入させており、これにより、紙幣搬送路4、屈曲部28bおよび返却搬送路7からなる通路が形成される。また、このとき、羽根車21は図中時計回り方向に回転している。
【0039】
紙幣30cは、紙幣搬送路4を図中下方から搬送される際、その先端が屈曲部28bに当接した後、この屈曲部28bに沿って曲げられ、さらにその先端が回転する羽根車21の羽根21aによって図中上方への搬送が制限され、返却搬送路7へと搬送方向が切り替えられる。次いで、紙幣30cは、回転する紙幣搬送ローラ22および出金紙幣搬送ローラ24によって挟持されながら返却搬送路7を搬送され、さらに搬送ローラ25,26を経て、図2に示した返却口6へと搬送される。
【0040】
このように、紙幣30cは、羽根車21で屈曲部28b側に付勢されながら搬送されるので、紙幣搬送路4をそのまま図中上方へ搬送されることがなく、紙幣30cは確実に返却搬送路7へと搬送される。
【0041】
以上のように、本実施の形態の搬送方向切り替え機構部20を有する紙幣処理装置1によれば、紙幣搬送用のローラのほか、2つの屈曲面28a,28bを備える1つの搬送路切り替えゲート28と1つの羽根車21とを紙幣搬送路4と返却搬送路7との分岐点15に配置することにより、収納、返却および出金における紙幣搬送方向の切り替えが可能となるため、部品点数の削減と装置の小型化を図ることができるようになる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、紙葉類搬送路と返却搬送路との分岐点のコーナー部分近傍に、羽根を分岐点の搬送通路内に進入させて回転する羽根車を配置するとともに、突出部を搬送通路内に進入させることにより紙葉類を搬送する第1の通路および第2の通路を形成する搬送路切り替えゲートを、羽根車と搬送通路を挟んで配置する。これにより、投入紙幣を収納する場合、投入紙幣を返却口へ搬送する場合および収納紙幣を返却口へ搬送する場合といった3方向への切り替えのために、バイパス搬送路などを設ける必要がなく、さらに、搬送方向を切り替えるゲートを複数設ける必要がなくなるので、紙葉類処理装置の部品点数を削減できるとともに、装置自体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣処理装置の搬送方向切り替え機構部の側面図である。
【図2】紙幣処理装置の側面図である。
【図3】紙幣処理装置における収納動作の説明図である。
【図4】紙幣処理装置における返却動作の説明図である。
【図5】紙幣処理装置における返却動作の説明図である。
【図6】従来の紙幣処理装置のひとつの例を示す側面図である。
【図7】従来の紙幣処理装置における収納時の搬送方向切り替え状態を示す図である。
【図8】従来の紙幣処理装置における返却時の搬送方向切り替え状態を示す図である。
【図9】従来の紙幣処理装置における出金時の搬送方向切り替え状態を示す図である。
【図10】従来の紙幣処理装置における出金時の搬送状態を示す図である。
【符号の説明】
4 紙幣搬送路
4a,4b,4c ガイド
7 返却搬送路
7a,7b ガイド
15 分岐点
20 搬送方向切り替え機構部
21 羽根車
21a 羽根
22 紙幣搬送ローラ
23 入金紙幣搬送ローラ
24 出金紙幣搬送ローラ
25,26 搬送ローラ
27 軸
28 搬送路切り替えゲート
28a,28b 屈曲部
28c 突出部
Claims (2)
- 投入された紙葉類を収納庫に収納し、若しくは返却口に搬送し、または収納庫に収納されている紙葉類を返却口に搬送する紙葉類処理装置において、
投入口と収納庫との間で紙葉類を搬送する紙葉類搬送路と前記紙葉類搬送路の途中から返却口へ紙葉類を搬送する返却搬送路との分岐点のコーナー部分近傍に、羽根が前記分岐点の搬送通路内に進入するように配置されて搬送方向にのみ回転する羽根車と、
前記羽根車と前記搬送通路を挟んで回動可能に配置され、前記搬送通路内に進入した場合に、前記投入口から投入された紙葉類を前記返却口へ搬送する第1の通路と、前記収納庫に収納されている紙葉類を前記返却口へ搬送する第2の通路とを形成する突出部を有する搬送路切り替えゲートと、
を備える搬送方向切り替え機構部を有し、
前記突出部は、前記搬送通路内に進入した場合に形成される前記第1の通路側および前記第2の通路側が屈曲する面で形成されていることを特徴とする紙葉類処理装置。 - 直線状の第1の紙葉類搬送路と前記第1の紙葉類搬送路の途中に設けられた第2の紙葉類搬送路との分岐点で紙葉類の搬送方向を切り替える搬送方向切り替え機構であって、
前記分岐点のコーナー部分近傍に、羽根が前記分岐点の搬送通路内に進入するように配置された回転可能な羽根車と、
前記羽根車と前記搬送通路を挟んで回動可能に配置され、前記搬送通路内に進入した場合に、前記第1の紙葉類搬送路の一方の側から搬送されてくる紙葉類を前記第2の紙葉類搬送路へ搬送する第1の通路と、前記第1の紙葉類搬送路の他方の側から搬送されてくる紙葉類を前記第2の紙葉類搬送路へ搬送する第2の通路とを形成する突出部を有する搬送路切り替えゲートと、
を有し、
前記突出部は、前記搬送通路内に進入した場合に形成される前記第1の通路側および前記第2の通路側が屈曲する面で形成されていることを特徴とする紙葉類の搬送方向切り替え機構。
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