JP3726283B2 - 車体のフロアパネル構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体のフロアパネル構造に係り、特に、車体前後方向及び車幅方向に配設されエンジン又はサスペンションに連結された複数のフレーム部材に連結されたフロアパネルにより、自動車のフロアを構成する車体のフロアパネル構造に係る。
【0002】
【従来の技術】
エンジンやサスペンションが連結されたフレーム部材からの振動がフロアパネルに伝達され、このフロアパネルが振動し、その結果、車室内の空気を大きく振動させることにより、不快な車室内振動や騒音が発生することが知られている。この場合、振動源として、エンジン自体の振動や、サスペンションから伝わるロードノイズが問題となり、このロードノイズには、一般に、タイヤの空洞共鳴によるものと、サスペンションの共振によるものとがある。
従来から、これらの振動騒音を抑制するためにフロアパネル及びその近傍の車体各部に、種々の防振及び防音対策として、制振材や防振材を貼付けることが一般的に行われている。これにより、振動及び騒音の低減が可能であるが、一方で非常に大量の制振材や防振材を必要とするため、車両重量が増加し、それにより、様々な悪影響やコストの面で大きな問題があった。
【0003】
さらに、エンジンやサスペンションから伝達される不快な振動が自動車では主に400Hz以下であり、特にタイヤの空洞共鳴に起因したロードノイズである250Hz付近の周波数にピークを有していることから、フロアパネルにビードを多数形成したり、パネル厚を大きくすることでその剛性を高め、それにより、フロアパネルの固有振動数を400Hzよりも高い高帯域にずらすことも知られている。つまり、フロアパネルがサスペンションの共振周波数やタイヤの空洞共鳴周波数帯域等で共振しないようにして、不快な振動騒音を低減するようにしているのである。
この場合、低周波の領域における共振ピークを抑制できる利点があるが、一方で、高音域の振動が逆に多くなるため、高周波領域における振動騒音を抑制するための制振材や防振材が多く必要となり、上記と同様に、車両重量が増加し、それにより、様々な悪影響やコストの面で問題があり、この問題を解決することが要望されていた。
【0004】
そこで、本出願人は、フロアパネルに伝わる振動の振動周波数と振動モードの関係に着目し、特定の振動周波数(共振領域)で音響放射レベルがより小さい振動モードになるようなフロアパネル構造を提案した(特許文献1)。即ち、このフロアパネル構造は、特定の周波数として、最も不快な振動としてフロアパネルに伝達されるタイヤの空洞共鳴に起因したロードノイズである250Hz付近の周波数域で、フロアパネルの振動モードが2×2モード又は2×1モードのように振動の腹が偶数個生じる振動モードになるようにフロアパネルの剛性を部分的に調節し、それぞれの振動の腹から放射される音波が互いに打ち消し合うように設定することで音響放射レベルを低下させて、車室内の騒音を低減するようにしたものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−202269号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したフロアパネルの全面に制振材や防振材を貼り付ける方法では、制振材等の多用により、材料コストが高くなるとともに、車体の重量が増大するという問題が生じる。また、パネル厚を大きくすると車体重量が増加してしまうという問題が生じる。
また、上記の特許文献1に記載されたフロアパネル構造では、特定の周波数域の騒音を低減させるのに有用であるが、その特定周波数域以外の周波数の騒音を同時に低減させるのは難しく、広範囲の周波数帯の振動を同時に低減させるには、フロアパネルの全面に制振材を貼付ける必要があり、車体の重量が増加してしまうという問題が生じる。
【0007】
ここで、本発明者らは、制振材の変形が大きい程その振動減衰効果が高いこと、及び、不快な車室内振動や騒音の主要因であるエンジンやサスペンションからの振動が、車体のフレーム部材を経由してフロアパネルに伝わること、に着目し、上述した従来技術の問題点を解決することを試みた。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、車体のフレーム部材からフロアパネルに伝わる振動により生ずるフロアパネルの振動を、従来より少ない重量の制振材でその振動を大きく低減して、車室内の騒音の低減及び車両の軽量化を図ることができる車体のフロアパネル構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、車体前後方向及び車幅方向に配設されエンジン又はサスペンションに連結された複数のフレーム部材に連結されたフロアパネルにより、自動車のフロアを構成する車体のフロアパネル構造であって、フロアパネルは、このフロアパネルの複数のフレーム部材により囲まれた領域の中央部で上方向又は下方向に突出して高剛性部を形成する曲面部と、この曲面部の周囲の全域に高剛性部より剛性の低い平らな低剛性部を形成する平面部と、を有し、フロアパネルの平面部のみにその平面部の振動を減衰させるための制振材が設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、フロアパネルの複数のフレーム部材により囲まれた領域の中央部で上方向又は下方向に突出して高剛性部を形成する曲面部と、この曲面部の周囲の全域に平らな低剛性部を形成する平面部と、を有するので、曲面部と平面部との剛性差により、剛性が変化する境界部で振動が反射されることや、剛性の小さい平面部が大きく振動して振動を受け止めること等により、平面部で振動が遮断されてフレーム部材からフロアパネルに伝達される広い周波数域、例えば400Hz以下の振動が低減される。
さらに、フロアパネルの平面部にその振動を減衰させるための制振材が設けられているので、大きく振動している平面部で振動がさらに低減される。また、大きく振動しているフロアパネルの平面部のみに制振材が設けられているので、少ない重量の制振材でフロアパネルの振動を大きく低減でき、従来よりも少量の制振材で従来と同等又はそれ以上の振動減衰効果が得られることから、車体の軽量化、コスト低減を図ることができると共に車室内の騒音をより低減することができる。
【0009】
また、上記の目的を達成するために、本発明は、車体前後方向及び車幅方向に配設されエンジン又はサスペンションに連結された複数のフレーム部材に連結されたフロアパネルにより、自動車のフロアを構成する車体のフロアパネル構造であって、フロアパネルは、このフロアパネルの複数のフレーム部材により囲まれた領域の中央部で上方向又は下方向に突出して高剛性部を形成する曲面部と、この曲面部の周囲の全域に高剛性部より剛性の低い平らな低剛性部を形成する平面部と、を有し、フロアパネルの平面部及び曲面部にそれらの振動を減衰させるための制振材が設けられ、この制振材が上記曲面部より上記平面部により多くの量が設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、フロアパネルの複数のフレーム部材により囲まれた領域の中央部で上方向又は下方向に突出して高剛性部を形成する曲面部と、この曲面部の周囲の全域に高剛性部より剛性の低い平らな低剛性部を形成する平面部と、を有しているので、曲面部と平面部との剛性差により、剛性が変化する境界部で振動が反射されることや、剛性の小さい平面部が大きく振動して振動を受け止めること等により、平面部で振動が遮断されてフレーム部材からフロアパネルに伝達される広い周波数域、例えば400Hz以下の振動が低減される。
さらに、フロアパネルの平面部にその振動を減衰させるための制振材が設けられているので、大きく振動している平面部で振動がさらに低減される。
また、制振材が曲面部より、大きく振動している平面部により多くの量が設けられているので、少ない重量の制振材でフロアパネルの振動を大きく低減でき、従来よりも少量の制振材で従来と同等又はそれ以上の振動減衰効果が得られることから、車体の軽量化、コスト低減を図ることができると共に車室内の騒音をより低減することができる。
【0010】
また、本発明において、好ましくは、フロアパネルの曲面部は、その平面部との境界縁がほぼ円形又はほぼ楕円形に形成されている。
このように構成された本発明によれば、曲面部の高さを低く抑えつつ効果的に曲面部の剛性を高めることができる。その結果、車室内への突出高さが抑えられるので車室内のフロアマット等の設置を容易にし、一方、下方への突出高さが抑えられるのでフロア下部に設けられている燃料タンク等への干渉を防止しつつ、フロアパネルの振動を大きく低減することができる。
また、本発明において、好ましくは、フロアパネルの曲面部は、複数のフレーム部材に囲まれた領域に一つ設けられている。
このように構成された本発明によれば、平面部が振動し易くなり、より効果的にフロアパネルの振動を大きく低減することができる。
【0011】
また、本発明において、好ましくは、フロアパネルの曲面部及び平面部は、複数のフレーム部材で囲まれた領域が特定周波数で2×1モードで振動する振動モード調整部として構成されている。
このように構成された本発明においては、フロアパネルの曲面部及び平面部が、複数のフレーム部材で囲まれた領域が特定周波数で2×1モードで振動する振動モード調整部として構成されているので、特定の周波数の振動による音響放射を大きく低減させることが出来る。
さらに、本発明によれば、上述したように、振動モード調整部を曲面部及び平面部により構成すると共に、この平面部のみに制振材を設けることにより、フレーム部材からフロアパネルに伝達される広い周波数域、例えば400Hz以下の振動による音響放射をも低減させることが出来る。従って、本発明によれば、車両の軽量化、コスト低減を図ることができると共に、振動モード調整部で特定の周波数の騒音を低減させると同時にその特定周波数以外の振動を同時に低減させることができる。さらに、振動モード調整部を設けた場合でも、フロアパネルの全面に制振材を貼付ける必要がなく、車体の重量が増加することを防止できる。
【0012】
また、本発明において、好ましくは、特定周波数は、タイヤの空洞共鳴周波数である。
このように構成された本発明においては、タイヤの空洞共鳴による振動による音響放射を大きく低減させることが出来る。
また、本発明において、好ましくは、特定周波数は、約250Hzである。
このように構成された本発明においては、約250Hzの振動による音響放射を大きく低減させることが出来る。
【0013】
また、本発明において、好ましくは、フロアパネルの平面部が上記フレーム部材に連結され又はフロアトンネル部と一体的に設けられ且つ上記曲面部が上方に突出して設けられ、上記フレーム部材の側面又はフロアトンネル部の立上り部、上記平面部、及び、上記曲面部の立上り部により、溝形状を形成し、この溝形状内に上記制振材が塗布されるようになっている。
このように構成された本発明によれば、制振材を容易に塗布することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、制振材は、上記フレーム部材の側面又はフロアトンネル部の立上り部、上記平面部、及び、上記曲面部の立上り部にそれぞれ接着されている。
このように構成された本発明によれば、制振材の効果をより大きく発揮させることができる。
また、本発明において、好ましくは、曲面部に吸音材が設けられている。
このように構成された本発明によれば、さらに、透過音による音響放射を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両のフロアパネル構造を備えた自動車のアンダボディを示す斜視図であり、図2は、フロントフロアパネルの拡大斜視図である。
図1に示すように、自動車のアンダボディ1は、車室の床部分(フロア部分)を構成するフロントフロアパネル2と、このフロントフロアパネル2の車体後方の一段高い位置に配設されリヤシート(図示せず)が配置されるセンタフロアパネル4と、さらに、このセンタフロアパネル4よりも車体後方の一段高い位置に配設され荷室の床部分を構成するリヤフロアパネル6とを備えている。
また、フロントフロアパネル2の車体前側の端縁部には、車室とエンジンルームを仕切るダッシュパネル8の下端縁部がスポット溶接等により接合されており、さらに、ダッシュパネル8の前方には、エンジンルームの左右両側を囲むように一対のフロントサイドフレーム10とフェンダエプロン12が設けられている。このフロントサイドフレーム10には、エンジン11が弾性体(図示せず)を介して着脱自在に取り付けられている。
【0015】
ダッシュパネル8の下側の部分である傾斜部8aには、車幅方向の補強部材であるNo.1クロスメンバ14が取り付けられている。このNo.1クロスメンバ14は、各フロントサイドフレーム10の車体外側に設けられそのフランジがフロントサイドフレーム10とダッシュパネル8の傾斜部8aに接合された閉断面構造である一対のトルクボックスメンバ16と、一対のフロントサイドフレーム10の中間に挟まるように配置され両端がフロントサイドフレーム10に接合されたダッシュロアクロスメンバ18とから構成されている。
このNo.1クロスメンバ14及び一対のフロントサイドフレーム10には、フロントサスペンションクロスメンバ15が取付けられ、このフロントサスペンションクロスメンバ15には、フロントサスペンション17が取り付けられている。
【0016】
図1及び図2に示すように、フロントフロアパネル2は、所定厚(例えば、厚さ0.65〜0.7mm)の鋼板を一体でプレス成形したもので、車幅方向のほぼ中央位置において上方に膨出するフロアトンネル部20が車体前後方向に延びている。また、フロアパネル2の車幅方向の両端側には、それぞれ、自動車のサイドボディ(図示せず)が取り付けられるようになっており、このサイドボディの下端縁部を閉断面構造のサイドシル21(仮想線で示す)が車体前後方向に延び、このサイドシル21に、スポット溶接等によりフロントフロアパネル2が接合されている。このサイドシル21の前方部は、No.1クロスメンバ14に接合されている。
【0017】
さらに、フロアトンネル部20と各サイドシル21との中間には、それぞれ車体前後方向に延びるように一対のフロアサイドフレーム22が設けられている。これらのフロアサイドフレーム22の前端は、上述したフロントサイドフレーム10の後端に接続され、後端は、リアサイドフレーム23に接続されている。これらのフロアサイドフレーム22は、断面コ字状の鋼板製部材をフロントフロアパネル2の底面に下方から重ね合わせて、略矩形の閉断面を構成している(図4参照)。この閉断面積を確保するために、フロントフロアパネル2には上方に突出する凸部24が形成され、この凸部24はこのフロントフロアパネル2の前縁部から車体前後方向の中央位置よりも後方の所定箇所まで前後方向に延びている。
さらに、リアサイドフレーム23には、リアサスペンションクロスメンバ25が取り付けられ、このリアサスペンションクロスメンバ25には、リアサスペンション27が取り付けられている。
【0018】
つまり、フロントフロアパネル2には、車体前後方向の補強構造として、左右両端側のサイドシル21に加えて、フロアトンネル部20とサイドシル21との間のほぼ中間にフロアサイドフレーム22及び凸部24が配設されており、これにより、自動車のボディの曲げ剛性やねじり剛性を十分に確保できるとともに、特に自動車の正面衝突時における車室の変形を最小限に抑えて、乗員を確実に保護することができるようになっている。
【0019】
さらに、車幅方向の補強構造としては、上述したNo.1クロスメンバ14に加えて、フロントフロアパネル2の車体前後方向のほぼ中央位置においてフロアトンネル部20を跨ぐようにして車幅方向に延びるNo.2クロスメンバ26と、フロアパネル2の後端縁部において車幅方向に延びるNo.3クロスメンバ28とが配設されている。No.2クロスメンバ26は、下向きに開放するコ字状断面の部材をフロアパネル2の上面に接合したもので、車幅方向の略中央部がフロアトンネル部20の形状に対応するように上方に屈曲している一方、左右両端部はそれぞれサイドシル21に接合されている。また、No.3クロスメンバ28は、下向きに開放するコ字状断面の部材をフロアパネル2の上面に接合したもので、その左右両端部は、それぞれ、サイドシル21に接合され、さらに、その一部がフロアサイドフレーム22に接合されている。
【0020】
以上の構成により、フロントフロアパネル(フロアパネル)2によって構成されるフロアは、各々車体前後方向に延びるフロアトンネル部20、フロアサイドフレーム22(凸部24を含む)及びサイドシル21、並びに、各々車幅方向に延びる各クロスメンバ14、26、28によって取り囲まれた略長方形状の若しくは長方形状に近い形状の8つのフロアパネルS1、S2、S3、S4から構成されている。そして、フロントサスペンション及びエンジンの振動は、フロアサイドフレーム22を経由してNo.1クロスメンバ14に伝わり、また、リアサスペンションから伝わる振動はフロアサイドフレーム22を経由してNo.3クロスメンバ28に伝わり、これらの振動が、さらに、サイドシル21を経由してNo.2クロスメンバ26に伝わり、これらのフロアサイドフレーム22、サイドシル21及び各クロスメンバ14、26、28の振動が、フロアパネルS1,S2,S3,S4に伝達される。
【0021】
本発明の実施形態は、後述するように、サイドシル21、フロアサイドフレーム22(凸部24を含む)、No.1クロスメンバ14、No.2クロスメンバ26及びNo.3クロスメンバ28からフロアパネルS1、S2、S3に伝達される振動をフロアパネルの一部分で大きく低減するようにしている。
以下、上述したサイドシル21、フロアサイドフレーム22(凸部24を含む)、No.1クロスメンバ14、No.2クロスメンバ26及びNo.3クロスメンバ28を総称してフレーム部材と呼ぶ。
【0022】
図2に示すように、第1フロアパネルS1は、一体成形されるフロントフロアパネル2の一部を構成し、フロアトンネル部20の左右両側においてそれぞれフレーム部材であるNo.1クロスメンバ14、サイドシル21、フロアサイドフレーム22(凸部24を含む)及びNo.2クロスメンバ26に溶接により接合されその周縁が拘束されている。
第2フロアパネルS2は、一体成形されるフロントフロアパネル2の一部を構成し、両側の第1フロアパネルS1の車体内方寄りに位置し、車体内方側の1辺はフロアトンネル部20と連続的に成形され、残りの3辺が、フレーム部材であるNo.1クロスメンバ14、フロアサイドフレーム22(凸部24を含む)及びNo.2クロスメンバ26に溶接により接合され、その3辺の周縁が拘束されている。
【0023】
第3フロアパネルS3は、一体成形されるフロントフロアパネル2の一部を構成し、第2フロアパネルS2の車体後方に位置し、車体内方側の1辺はフロアトンネル部20と連続的に成形され、残りの3辺が、フレーム部材であるフロアサイドフレーム22(凸部24を含む)、No.2クロスメンバ26及びNo.3クロスメンバ28に溶接により接合され、その3辺の周縁が拘束されている。
これらの第3フロアパネルS3の車体外方には、フロアサイドフレーム22からサイドシル21に亘る補強部材30が架設されている。
なお、図1に示すように、この補強部材30は、フロントシート32の取付座を兼用しており、フロントシート32の2つの前側の脚がNo.2クロスメンバ26に締結され、後側の一方の脚が補強部材30に締結され他方の脚がフロアトンネル部20に締結されるようになっている。
【0024】
第4フロアパネルS4は、一体成形されるフロントフロアパネル2の一部を構成し、第1フロアパネルS1の車体後方に位置し、フレーム部材であるサイドシル21、フロアサイドフレーム22(凸部24を含む)、No.2クロスメンバ26及びNo.3クロスメンバ28により囲まれた領域として区画されている。そして、この第4フロアパネルS4は、それらのフレーム部材21、22、26、28に溶接により接合されその周縁が拘束されている。
【0025】
次に、図2乃至図5により、本実施形態の車両のフロアパネル構造を具体的に説明する。
上述したように、エンジンやサスペンションからフレーム部材に伝達される振動は主に400Hz以下であり、本実施形態では、各フロアパネルS1、S2、S3に振動低減(遮断)構造を設けることにより、400Hz以下の広範囲の周波数帯の振動を低減させるようにしている。
【0026】
まず、図2及び図3により、フロアパネルS1、S2、S3に設けた振動低減構造を説明する。
先ず、第1フロアパネルS1は、上述したように、フレーム部材であるNo.1クロスメンバ14、サイドシル21、フロアサイドフレーム22及びNo.2クロスメンバ26の内方に形成された空間内に設けられ、これらのフレーム部材により囲まれた領域の中央部に車体上方に突出して高剛性部を形成する曲面部40と、この曲面部40の周囲の全域に平らな低剛性部を形成する平面部36を有し、この平面部36の外周端部は、これらのフレーム部材14、21、22、26と接合されている。
この曲面部40と平面部36との境界、即ち、曲面部40の外周縁は楕円形状になっている。そして、この曲面部40は、水平方向(車体の前後方向及び車幅方向)にその曲面高さが連続的に変化するドーム形状となっているので、平面部36に比べて上下方向及び水平方向に変形し難くなっている。
さらに、第1フロアパネルS1の平面部36の全域には、図3に示すように、制振材42が塗布されている。
【0027】
次に、第2フロアパネルS2は、上述したように、フレーム部材であるNo.1クロスメンバ14、フロアサイドフレーム22及びNo.2クロスメンバ26の内方に形成された空間に設けられ、これらのフレーム部材により囲まれた領域の中央部に車体上方に突出して高剛性部を形成する曲面部40と、この曲面部40の周囲の全域に平らな低剛性部を形成する平面部36を有し、この平面部36の外周端部は、各フレーム部材14、22、26と接合されている。
この曲面部40と平面部36との境界、即ち、曲面部40の外周縁は楕円形状になっている。そして、この曲面部40は、水平方向(車体の前後方向及び車幅方向)にその曲面高さが連続的に変化するドーム形状となっているので、平面部36に比べて上下方向及び水平方向に変形し難くなっている。
さらに、第2フロアパネルS2の平面部36の全域には、図3に示すフロアパネルS1と同様に、制振材42が塗布されている。
【0028】
さらに、本実施形態では、図2に示すように、第2フロアパネルS2の内方側縁の前方部分であるフロアトンネル部20との境界付近に、フロアトンネル部20の側面と第2フロアパネルS2とに跨るように車幅方向に延び且つ前後に離間した複数のビード44が設けられている。これらのビード44の車体外方側の端部の位置は、図2で二点鎖線で示すライン46上に並ぶように揃えられ、第2フロアパネルS2の後部におけるフロアトンネル部20の裾の位置を通っており、このようにして、平面部36の領域を規制するようにしている。
【0029】
さらに、第3フロアパネルS3は、フレーム部材であるフロアサイドフレーム22、No.2クロスメンバ26及びNo.3クロスメンバ28の内方に形成された空間に設けられ、これらのフレーム部材により囲まれた領域の中央部に車体上方に突出して高剛性部を形成する曲面部40と、この曲面部40の周囲の全域に平らな低剛性部を形成する平面部36と、を有し、この平面部36の外周端部は、各フレーム部材22、26、28と接合されている。
この曲面部40と平面部36との境界、即ち、曲面部40の外周縁は楕円形状になっている。そして、この曲面部40は、水平方向(車体の前後方向及び車幅方向)にその曲面高さが連続的に変化するドーム形状となっているので、平面部36に比べて上下方向及び水平方向に変形し難くなっている。
さらに、第3フロアパネルS3の平面部36の全域には、図3に示すフロアパネルS1と同様に、制振材42が塗布されている。
【0030】
この第3フロアパネルS3でも、第2フロアパネルS2と同様に、平面部36の領域を規制するために、図2に示すように、フロアトンネル部20に複数のビード44を設けている。第3フロアパネルS3においても、これらのビード44の車体外方側の端部の位置は、図2で二点鎖線で示すライン46上に並ぶように揃えられている。
ここで、第4フロアパネルS4は、その固有振動数が400Hz以上となるようにその剛性が調整されている。
【0031】
次に、図4及び図5により、本実施形態の振動低減構造を有するフロントフロアパネル2の断面構造を説明する。図4は、図2のA−A線に沿って見た第1フロアパネルS1と第2フロアパネルS2の車幅方向の断面図であり、図5は、図2のB−B線に沿って見た第2フロアパネルS2と第3フロアパネルS3の車両前後方向の断面図である。
【0032】
先ず、曲面部40と平面部36の形状について説明する。図4及び図5に示すように、各フロアパネルS1、S2、S3の曲面部40は、いずれも上方に突出しており、その断面形状は、曲率が連続して変化する曲面で構成されている。本実施形態では、この曲面部40は、断面がほぼ楕円形の球体の一部である立体形状に形成されている。一方、平面部36は曲率を有さないほぼ平らに構成されている。
曲面部40は、平面部36との境界部aから所定の角度で立ち上がるようになっている。言い換えると、その境界部aは、鋭角的に折れ曲がるように、即ち、境界部aを境に平面部36と曲面部40のそれぞれの曲率又は法線方向が、不連続となっている。ここで、所定の角度は、曲面部40の剛性がより高まるように、その曲面の形状、大きさ、高さ等によって定められる。
【0033】
次に、各フロアパネルS1、S2、S3と各フレーム部材の接続部分の構造について説明する。
図4に示すように、第1フロアパネルS1の平面部36の車体外方縁は、サイドシル21の側面に溶接により接合されている。
また、第1フロアパネルS1と第2フロアパネルS2の間には、曲面部40及び平面部36を構成するパネル(フロントフロアパネル2)と一体で成形された凸部24が設けられ、この凸部24は、フロアサイドフレーム22に溶接により接合されている。
さらに、第2フロアパネルS2の車体内方には、フロアトンネル部20が連続的に成形されている。このフロアトンネル部20には、上述したように、第2フロアパネルS2の車体内方側の平面部36の領域を規制するための複数のビード44が設けられている。
【0034】
次に、図5に示すように、第2フロアパネルS2の平面部36の前縁は、No.1クロスメンバ14の側面に溶接により接合されている。また、第1フロアパネルS1の平面部36の前縁も、図5に示す第2フロアパネルS2と同様にNo.1クロスメンバ14の側面に溶接により接合されている。
また、第2フロアパネルS2と第3フロアパネルS3の間のフロントフロアパネル2の上方に、No.2クロスメンバ26が溶接により接合されている。
図示しないが、第1フロアパネルS1と第4フロアパネルS4の間も、それらの間のフロントフロアパネル2の上方に、No.2クロスメンバ26が溶接により接合されている。
第3フロアパネルS3の車体後方側では、フロントフロアパネル2の車両後方端部に、その上方に、No.3クロスメンバ28が溶接により接合されている。
【0035】
次に、図3、図4及び図5により、各フロアパネルの制振材42の配置について詳細に説明する。
上述したように、制振材42は、各フロアパネルの平面部36の全域に塗布されている。具体的には、以下の通りである。
先ず、図4及び図5に示すように、第1フロアパネルS1においては、平面部36の2辺の外周端部は、フレーム部材であるNo.1クロスメンバ14及びサイドシル21の側面に溶接により接合され、残りの2辺の外周端部は、フロアサイドフレーム22及びNo.2クロスメンバ26に溶接により接合されている。また、第1フロアパネルS1の平面部36の内周端部は、曲面部40の立上り部40aと当接している。このため、平面部36は、フレーム部材14、21、22(凸部24を含む)、26と曲面部40の立上り部40aとにより、溝形状を形成し、この溝形状を形成する平面部36の全域に、後述するように、制振材42が塗布されるようになっている。ここで、制振材42は、フレーム部材14、21、22(凸部24を含む)、26の側面、平面部36、及び、曲面部40の立上り部40aに接着されている。
【0036】
また、第2フロアパネルS2も、同様に、平面部36は、フレーム部材14、22(凸部24を含む)、26及びフロアトンネル部20の立上がり部20aと曲面部40の立上り部40aとにより、溝形状を形成し、この溝形状を形成する平面部36の全域に、後述するように、制振材42が塗布されるようになっている。ここで、制振材42は、フレーム部材14、22(凸部24を含む)、26の側面又はフロアトンネル部20の立上がり部20a、平面部36、及び、曲面部40の立上り部40aに接着されている。
【0037】
さらに、第3フロアパネルS3も、同様に、平面部36は、フレーム部材22(凸部24を含む)、26、28及びフロアトンネル部20の立上がり部20aと曲面部40の立上り部40aとにより、溝形状を形成し、この溝形状を形成する平面部36の全域に、後述するように、制振材42が塗布されるようになっている。ここで、制振材42は、フレーム部材22(凸部24を含む)、26、28の側面又はフロアトンネル部20の立上がり部20a、平面部36、及び、曲面部40の立上り部40aに接着されている。
なお、上述した実施形態では、第1フロアパネル乃至第4フロアパネルS4を1枚のパネルをプレス成形することにより形成したものであるが、本発明は、これに限らない。例えば、第1フロアパネルS1を単独でプレス成形し、残りの第2フロアパネルS2、第3フロアパネルS3及び第4フロアパネルS4を1枚のパネルをプレス成形するようにしても良い。
【0038】
次に、本実施形態のフロアパネル構造の作用効果について説明する。
本実施形態では、各フロアパネルS1、S2、S3において、曲面部(高剛性部)40より剛性の低い平面部(低剛性部)36を設け、フレーム部材からフロアパネルに伝わる振動が平面部(低剛性部)36で大きく振動するようにすると共に、この平面部36に制振材42を集中して配置して振動を大きく減衰させるようにしている。
つまり、フレーム部材は、車体上下方向、水平方向(車幅方向又は車体前後方向)及びフレーム部材の軸線周りの回転を含む様々な方向の振動を伴い、この振動を受けた平面部36は、フレーム部材に比べて剛性が低いことから大きく振動する。一方、曲面部40は、その湾曲した形状により平面部36に比べて大きくその剛性が高められ、振動しにくくなっている。
【0039】
さらに、各フロアパネルS1、S2、S3には、曲面部40と平面部36との剛性差により、平面部36が振動遮断部として形成されている。即ち、フレーム部材から高剛性部(曲面部40)へ伝達される振動は、この平面部36で遮断、即ち、振動の伝達量が低減されるようにしている。
このような振動遮断(低減)効果は、低剛性部と高剛性部との間の剛性が変化する境界部で振動の反射が生じて、フレーム部材からパネル部に伝わる振動が、反射した分だけ遮断(低減)されることや、振動し易い平面部36(低剛性部)に囲まれた曲面部40(高剛性部)がその湾曲した形状によって、それが一体として、その自身の重量による慣性力によりその場に留まろうとすることで、パネル部より剛性の小さい平面部36(低剛性部)が、ばねのように働いて振動を受け止め、フレーム部材から曲面部40に振動が遮断されることで生じる。
また、振動遮断効果は、低剛性部である平面部36に制振材42が設けられることで、平面部36で振動が大きく減衰されることから、より大きく発揮される。
【0040】
次に、図6により、このようなフロアパネルの構造上の特性を説明する。
図6(A)は、代表例として、第1フロアパネルS1の車幅方向の断面構造を模式的に示した断面図であり、図6(B)は、このフロアパネルの各部の剛性の違いを、定性的に表したものである。
図6(B)に示すように、平面部36と曲面部40とは剛性差があり、この剛性差が大きい程、平面部36は曲面部40に比べて振動し易く、さらに、平面部36に制振材42を設けることで、制振効果及び振動遮断効果が大きく発揮される。また、平面部36と曲面部40との境界部を境に剛性が不連続であることで、平面部36と曲面部40との振動の大きさの差を顕著に発生させ、制振材42の効果を大きく発揮させることができる。
【0041】
次に、図6(C)に、本実施形態によるフロアパネルに生じる歪みエネルギー分布を、従来の全面がフラットなフロアパネルの歪みエネルギー部分と共に示す。図6(C)は、本実施形態によるフロアパネル及び従来のフロアパネルをFEM解析モデルに置き換えて解析した結果である。
図6(C)に示すように、従来のフロアパネルでは、パネル面全体に亘って歪みエネルギーが分布している。即ち、従来のフロアパネルでは、その剛性が全面にわたり一定であり、フレーム部材の振動により、その全面で大きな曲げ振動が生じやすい。
一方、本実施形態によるフロアパネルでは、平面部36に生じる歪みエネルギーが曲面部40の歪みエネルギーに比べて非常に大きくなっている。このように、平面部36に振動エネルギーが集中するのは、上述したように、平面部36が曲面部40に比べて剛性が低く振動し易くなっているからであり、一方、このように振動エネルギーが集中している平面部36に制振材42を設けることで、フレーム部材からフロアパネルに伝達される振動を大きく減衰させ且つ曲面部40に伝達される振動を遮断(低減)することができる。
【0042】
次に、本実施形態によるプロアパネルの制振材の振動低減(遮断)特性を説明する。
本実施形態による振動減衰効果を確認するために、図7に示す、パネルA、パネルB及びパネルCを作成し、これらの各パネルを図1及び図2に示す第1フロアパネルS1及び第2フロアパネルS2の領域に配置し、アンダーボディのサスペンションクロスメンバに取付けられたダブルウィッシュボーンサスペンションのロアアームに、400Hz以下の周波数帯域(ホワイトノイズ)の加振力Fを加振器で与えて、各パネル面の音響放射パワーPを測定した。ここで、パネルAは、従来の全面がフラットなパネル37で全面に制振材42が貼り付けられおり、パネルBは、平面部36及び曲面部40の全面に制振材42を貼付けたパネルであり、パネルCは、本実施形態のパネルであり、平面部36のみに制振材42が貼り付けられている。
【0043】
図8は、この実験により得られた、制振材の重量と音響放射パワーとの関係を示す線図である。
図8から明らかなように、音響放射パワーを、例えば、音響放射パワーPaまで下げるために必要な制振材重量は、制振材を全面に貼付けた従来のパネルAで約5.8kgであるのに対し、本実施形態の制振材を平面部のみに貼り付けたパネルCで約1.4kgとなり、同じ音響放射パワーまで下げるために必要な制振材重量が約4分の1に低減している。パネルCでは、制振材を、大きく振動している平面部(低剛性部)にのみ配置すると共に上述した低剛性部の振動遮断構造により、音響放射パワーを大幅に低減することができるのである。
また、制振材重量が0kgの場合において、従来のパネルAに対し、平面部36及び曲面部40を有するフロアパネル(パネルB及びC)は、音響放射パワーが低減している。これは、上述したように、パネルの低剛性部(平面部)と高剛性部(曲面部)の剛性差による振動遮断効果によるものである。
【0044】
さらに、平面部36及び曲面部40の全面に制振材42を貼付けたパネルBにおいては、音響放射パワーPaまで下げるために必要な制振材重量は約2kgとなり、従来のパネルAに対し、同じ音響放射パワーまで下げるために必要な制振材重量が約3分の1に低減する。
【0045】
さらに、図8から明らかであるが、同じ重量の制振材を用いた場合の各パネルから生じる音響放射パワーは、例えば、制振材重量を2kgとすると、従来のパネルAでは約80dB程度であるのに対し、本実施形態の平面部にのみ制振材を設けたパネルCでは、約76dB、平面部36及び曲面部40の全面に制振材42を貼付けたパネルBでは77dBと、同じ重量の制振材を設けた場合に、より大きな振動減衰効果が得られる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態のフロアパネル(パネルC)によれば、少量の制振材で従来と同様の振動減衰効果が得ることができ、制振材の使用量を大幅に低減して、車体の軽量化、コスト低減を図ることができる。反対に同量の制振材でより大きな振動減衰効果を得ることも可能となる。
【0047】
以上説明したように、平面部36に制振材42を設けた場合に制振効果が大きく発揮されることから、フロアパネルの全面に制振材を配置するよりも、平面部36のみに制振材を配置することにより、より少ない重量の制振材でその振動減衰効果が大きく発揮され、フロアパネルの振動を低減することができる。
さらに、平面部により多くの重量の制振材を設け、曲面部は相対的に少ない量の制振材を配置するようにしても良い。この場合、平面部36に制振性能即ち減衰力が大きい制振材42を配置し、曲面部40に、制振性能の小さい又はその厚さが薄い制振材43を貼り付けるようにしても良い。
【0048】
一方、フレーム部材を介して伝わるエンジンやサスペンションの振動の他に、フロアパネルを直接振動させるようないわゆる透過音による音響放射が問題となる場合がある。この音響放射を防止するために、図9に示すように、平面部36に、制振性能即ち減衰力が大きい制振材42を配置し、曲面部40に、透過音による騒音を防止するために、吸音材43を貼り付けるようにすると効果的である。
【0049】
次に、図10により、平面部36に配置された制振材42の変形状態の一例を説明する。図10は、代表例として、平面部36及び制振材42のうち、第1フロアパネルS1の車体外方側の平面部36及び制振材42を拡大して示した部分拡大図である。
図10において、実線は、平面部36、曲面部40、及び、制振材42の静止状態を示し、破線は、これらの変形状態を示している。
上述したように、制振材42は、フレーム部材14、21、22(凸部24を含む)、26、28又はフロアトンネル部20の立上がり部20a、平面部36、及び、曲面部40の立上り部40aに接着されており、この例では、制振材42は、平面部36の曲げ変形により大きく湾曲すると共に、フレームに接着された部分42aと曲面部40の立上り部に接着された部分42bとの間の相対変位によって変形している。このような変形状態では、制振材42は、せん断変形を受けると共に、フレームに接する部分42aと曲面部40の立上り部に当接する部分42bの間で圧縮膨張変形を受ける。例えば、制振材42は、破線P1の状態と破線P2の状態との間で振動する間、フレームに接着された部分42aと曲面部40の立上り部に接着された部分42bとの間の相対変位で膨張及び圧縮を繰り返し、さらに、フレームに接着された部分42aと、平面部36と、曲面部40の裾に接着された部分42bとの間でせん断変形を受ける。
このように、制振材42は、パネルに貼付けたシート状の制振材がパネルの曲げ振動による伸縮によってのみ歪む従来のフロアパネル構造と比べて、より大きく歪み且つその変形状態が複雑であることから、その制振効果及び減衰効果は非常に大きいものとなる。
【0050】
本実施形態では、曲面部40は各フロアパネルS1、S2、S3にそれぞれ各1つ設けられている。このように曲面部をフロアパネルに1つ設けることで、曲面部を複数設ける場合より平面部の形状がより単純になり振動し易くなる。
一方、曲面部を複数設けると、ある特定の振動モードが生じやすくなり、フロアパネルからの音響放射が大きくなることがあるが、第2実施形態として後述するように、フロアパネルに特定の周波数で特定の振動モードを生じさせるように、積極的に2つ又はそれ以上の曲面部を設けて、後述する振動モード調整構造を兼ねるようにすることも出来る。
なお、第1実施形態において、各曲面部40を下方に突出するようにしても良い。
【0051】
さらに、本実施形態では、曲面部40の剛性を高めるために、その平面部36との境界部、即ち、曲面部40の外周縁を楕円形にしている。
ここで、曲面部40の剛性を高めるには、曲面部40の深さ(高さ)を大きくすれば良いが、この曲面部40を上方に突出させる場合には、車室内のフロアを平坦にするために、フロントフロアパネル2に敷くフロアマット等の形状や配置を工夫するなどの対策が必要となり、曲面部40の車室内への突出高さがあまりに大きいとフロアマットの設置が困難になることや、フロアの踏み心地感を悪化させることとなる。一方、曲面部40を下方に突出させる場合には、フロア下部に設けられている燃料タンク、排気管、触媒等に干渉することになり、曲面部40の高さはあまり大きくすることができない。
ここで、曲面部40の高さを一定に抑えつつ、その剛性を高めるには、曲面部の外周縁の形状を、円形や楕円形にするのが良い。
【0052】
以上説明したように、本実施形態のフロアパネルでは、従来に比べて、少量の制振材で従来と同様の振動減衰効果が得られることから、車体の軽量化、コスト低減を図ることもできる。反対に同量の制振材でより大きな振動減衰効果を得ることも可能となる。また、本実施形態の車両のフロアパネル構造に設けた振動低減(遮断)構造によれば、400Hz以下の広範囲の周波数帯の振動を低減し、各フロアパネルS1、S2、S3からの音響放射を低減することができる。
【0053】
次に図11及び図12により本発明の車両のフロアパネル構造の第2実施形態を説明する。
上述したように、本実施形態の車体のフロアパネル構造は、振動低減(遮断)構造として、曲面部40と平面部36とを設け、この平面部36に制振材42を設けることにより、従来より少量の制振材で、400Hz以下の広い周波数帯域において振動による騒音を低減できるものである。
また、上述したように、フレーム部材を伝わってくる振動として、エンジン自体の振動や、サスペンションから伝わるロードノイズが問題となる。このうち、ロードノイズには、一般に、タイヤの空洞共鳴によるものと、サスペンションの共振によるものとがあり、一般的には、タイヤの空洞共鳴によるロードノイズのピークは200〜300Hzの範囲の周波数帯域に現れ、サスペンションの共振によるロードノイズのピークは200Hz以下の帯域に現れる。このうち、特に、タイヤの空洞共鳴によるロードノイズが問題となることが多い。
【0054】
このため、第2実施形態の車体のフロアパネル構造では、上述した振動低減(遮断)構造が、さらに、振動モード調整構造(振動モード調整部)を兼ねるようにし、タイヤの空洞共鳴による振動による音響放射をさらに低減させるようにしている。
第2実施形態の車体のフロアパネル構造における振動モード調整構造(振動モード調整部)は、特定の周波数、例えば、本実施形態では250Hz付近の周波数で、フロアパネルを音響放射効率の低い振動モードで振動させるようにしたものである。
【0055】
ここで、音響放射効率の低い振動モードについては、上述した特許文献1(特開平9−202269号公報)に説明されている。要するに、矩形状の領域の縦横にそれぞれ励起される定在波の腹の数をそれぞれn,mとしたときに、一例として図11に示すように、「n×m=偶数」であれば、当該パネル内で隣接する逆相の部分からの放射音が互いに打ち消し合って、音響放射エネルギが大幅に低下することになる。
【0056】
すなわち、図11Aに示す「2×1=2」の振動モードでは、フロアパネル内の2つの部分が逆位相かつ同振幅で振動し、放射音同士が打ち消し合うことになり、このときに音響放射効率が最小となる。
また、この2×1モードの振動を起こすためにはフロアパネルの振動領域を、特に横辺と縦辺との比が略1:2である長方形状に形成することが好ましい。
【0057】
この第2実施形態においては、第1フロアパネルS1は、図12に示すように、その外周縁がほぼ円形の2つの曲面部40が車体前後方向に並んで形成され、その残りの部分に平面部36が形成されている。これらの曲面部40は、それぞれ第1フロアパネルS1の前部及び後部をほぼ円形の凸曲面状に上方へ突出させて形成されている。また、平面部36には、第1実施形態と同様に、制振材42が平面部36の全域に塗布されている。
また、この第1フロアパネルS1は、その車両前後方向の長さと車幅方向の長さが、ほぼ2×1の長さの長方形状になっている。
このように、曲面部40を車体前後方向に2つ設け、また、パネルS1をほぼ2×1の長方形状に形成することで、上記2×1の振動モードを発生し易くしている。
【0058】
第2フロアパネルS2も、第1フロアパネルS1と同様に、2つの曲面部40及び平面部36が形成され、この平面部36の全域に制振材42が塗布されている。
また、第2フロアパネルS2は、その車体内方側のフロアトンネル部20の立ち上り部が変化するため、第1フロアパネルS1とは異なり、前方の幅が後方の幅よりも広い非長方形状に形成されている。そこで、このフロアパネルS2には、第2フロアパネルS2の領域を規制する複数のビード44が設けられ、その複数のビード44の車体外方の端及びこれらのビード44の後方のフロアトンネル部20の裾を通って車体前後方向に延びるライン46と対向するフロアサイドフレーム22との間隔、即ち、第2フロアパネルS2の車幅方向の寸法が車体前後方向の全長に亘って略一定となるようにしている。また、このビード部44は、平面部36の領域をも規制している。
この結果、第2フロアパネルS2においては、第2フロアパネルS2を3方から囲む各フレーム部材14、22、26とライン46とにより囲まれた領域の車両進行方向の長さと車幅方向の長さが、ほぼ2×1の長さの長方形状となる。
【0059】
第3フロアパネルS3も、第1フロアパネルS1と同様に、2つの曲面部40及び平面部36が形成され、この平面部36の全域に制振材42が塗布されている。
また、第2フロアパネルS3も、第2フロアパネルS2と同様に、複数のビード44が設けられ、第3フロアパネルS3を3方から囲む各フレーム部材22、26、28とライン46とにより囲まれた領域の車両進行方向の長さと車幅方向の長さが、ほぼ2×1の長さの長方形状になっている。
なお、第2実施形態において、各曲面部40を下方に突出するようにしてもよい。
【0060】
この第2実施形態においては、各フロアパネルS1、S2、S3において、2×1モードの振動が特定の周波数(250Hz)で生じるように、それぞれの曲面部40の形状や深さ等、及びフロアパネルの板厚等を調整している。つまり、曲面部40を成形する前のフロアパネルの2×1モードの共振周波数が250Hzを下回るようにし、曲面部40を成形することによりフロアパネルの2×1モードの共振周波数を上げて、250Hzとなるようにしている。なお、各曲面部40に、剛性の調整と滑り止めとを兼ねたほぼ十字状又は放射状の凹凸ラインを形成しても良い。
【0061】
この第2実施形態では、これらの曲面部40の形状及び深さを適宜、変更することで、上述した所定周波数帯域つまり250Hz付近の周波数の振動入力に対して確実に2×1モードの振動を励起させることができ、これにより、各フロアパネルにおいて相隣る逆位相の部分からの放射音を互いに打ち消し合わせて(放射音のキャンセレーション)、音響放射効率を極めて低くすることができる。
【0062】
以上説明したように、第2実施形態では、上述したフロアパネルS1〜S3は、高剛性部として構成された曲面部40、低剛性部として構成された平面部36及び、この平面部36に設けられた制振材42によって、主に400Hz以下の振動を従来より少量の制振材で減衰させると共に、平面部36により、フレーム部材から曲面部40に伝達される主に400Hz以下の周波数領域の振動を遮断し、さらに、曲面部40及び平面部36で構成された振動モード調整構造により、所定周波数帯域(200Hz〜300Hz)の振動入力、特にほぼ250Hzの振動入力に対して音響放射効率の低い2×1の振動モードが励起されるようにしている。
従って、この第2実施形態による車両のフロアパネル構造によれば、振動モード調整構造(振動モード調整部)を兼ねた、曲面部40、平面部36及び、この平面部36に設けられた制振材42により、振動を低減させ且つ音響放射を低減させることができる。
【0063】
ここで、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、曲面部40及び平面部36の形状や大きさ、例えば、曲面部の深さや形状(曲率の分布等)は、その車両自体に固有の実際にフレーム部材を介して伝達されてくる振動の大きさや周波数ピーク、フロアパネルの板厚や形状・寸法、その他車両の構造上の制約等を考慮して定められる。この場合、それらの深さは、低剛性部である平面部36の剛性がより低く、振動エネルギーがより集中するように、また、振動遮断効果がより大きく発揮されるようにする。
【0064】
次に、図13により、上述した第1及び第2実施形態における平面部36に制振材を塗布するための方法を説明する。
図13に示すように、平面部36及び曲面部40をプレスで成形しフレーム部材に溶接した後、注入用ガン50で、液状ゴム等の液状物質である制振材42を平面部36の全域に塗布する。例えば、制振材42は、第1実施形態における第1フロアパネルS1の車体外方側の平面部36では、サイドシルの側面21aと、平面部36と、上方に突出した曲面部40の立上り部分40aとで形成された溝状の部分に流し込むことで設定される。上述した第1及び第2実施形態では、平面部36がフレーム部材の側面に連結され曲面部40が上方に突出して設けられているので、フレーム部材の側面21a、平面部36及び曲面部40の立上り部40aにより溝形状が形成され、液状の制振材を容易に塗布することができるようになっている。
【0065】
ここで、制振材42は、注入用ガン50で注入できる制振機能を持つ液状物質であれば、液状ゴムに限らない。制振材の注入の際には、例えば、注入用ガン50から連続して一定量の液状物質を吐出させつつ、注入用ガン50を平面部36の全周に沿って移動させ、一周させればよい。
ここで、制振材として、日本特殊塗料株式会社のW‐250、米国EFTEC社のEF3000及び3300等を使用することができる。
なお、平面部36に溝形状を形成しない場合、例えば、平面部36がフレーム部材の上面と同じ高さに設定された場合や、曲面部40を下方に突出させた場合には、発泡ゴムを平面部36に貼り付け、その後、塗装の乾燥工程において、発泡ゴムを発泡させて設定するようにしても良い。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、騒音を低減するための制振材の使用量を低減して車両の軽量化を図ることができる。また、車体のフレーム部材からフロアパネルへ伝わる振動の伝達量そのものを低減して車室内の騒音を低減するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による車両のフロアパネル構造を備えた自動車のアンダボディを示す斜視図である。
【図2】本発明の車体のフロアパネル構造の第1実施形態を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態の第1フロアパネルを拡大して示す部分拡大斜視図である。
【図4】図2のA‐A線に沿って見たフロアパネルの車幅方向の断面構造を示す断面図である。
【図5】図2のB‐B線に沿って見たフロアパネルの車体前後方向の断面構造を示す断面図である。
【図6】第1実施形態によるフロアパネルを模式的に示した断面図、剛性を示す線図及び歪みエネルギー分布を示す線図である。
【図7】本発明の第1実施形態による振動低減特性を説明するための従来の全面がフラットなフロアパネルと曲面部及び平面部の全面に制振材を貼付けたフロアパネルと第1実施形態のフロアパネルとを模式的に示した断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態による振動低減特性を示す線図である。
【図9】図6のフロアパネルにさらに吸音材を設けたフロアパネルを模式的に示した断面図である。
【図10】第1実施形態による振動低減構造(振動遮断構造)の平面部及び制振材を拡大した示す部分拡大図である。
【図11】本発明の第2実施形態による振動モード調整構造のフロアパネルの放射音の相殺(キャンセレーション)を示す概念図である。
【図12】本発明の車体のフロアパネル構造の第2実施形態を示す斜視図である。
【図13】第1及び第2実施形態における制振材設定方法を説明するためのフロアパネルの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
S1 第1フロアパネル
S2 第2フロアパネル
S3 第3フロアパネル
S4 第4フロアパネル
1 自動車のアンダボディ
2 フロントフロアパネル
10 フロントサイドフレーム
11 エンジン
14 No.1クロスメンバ
17 フロントサスペンション
20 フロアトンネル部
21 サイドシル
22 フロアサイドフレーム
23 リアサイドフレーム
24 凸部
26 No.2クロスメンバ
27 リアサスペンション
28 No.3クロスメンバ
36 平面部
40 曲面部
42 制振材
44 ビード

Claims (10)

  1. 車体前後方向及び車幅方向に配設されエンジン又はサスペンションに連結された複数のフレーム部材に連結されたフロアパネルにより、自動車のフロアを構成する車体のフロアパネル構造であって、
    上記フロアパネルは、このフロアパネルの上記複数のフレーム部材により囲まれた領域の中央部で上方向又は下方向に突出して高剛性部を形成する曲面部と、この曲面部の周囲の全域に上記高剛性部より剛性の低い平らな低剛性部を形成する平面部と、を有し、
    上記フロアパネルの平面部のみにその平面部の振動を減衰させるための制振材が設けられていることを特徴とする車体のフロアパネル構造。
  2. 車体前後方向及び車幅方向に配設されエンジン又はサスペンションに連結された複数のフレーム部材に連結されたフロアパネルにより、自動車のフロアを構成する車体のフロアパネル構造であって、
    上記フロアパネルは、このフロアパネルの上記複数のフレーム部材により囲まれた領域の中央部で上方向又は下方向に突出して高剛性部を形成する曲面部と、この曲面部の周囲の全域に上記高剛性部より剛性の低い平らな低剛性部を形成する平面部と、を有し、
    上記フロアパネルの平面部及び曲面部にそれらの振動を減衰させるための制振材が設けられ、この制振材が上記曲面部より上記平面部により多くの量が設けられていることを特徴とする車体のフロアパネル構造。
  3. 上記フロアパネルの曲面部は、その平面部との境界縁がほぼ円形又はほぼ楕円形に形成されている請求項1又は請求項2記載の車体のフロアパネル構造。
  4. 上記フロアパネルの曲面部は、上記複数のフレーム部材に囲まれた領域に一つ設けられている請求項1乃至3記載の車体のフロアパネル構造。
  5. 上記フロアパネルの曲面部及び平面部は、上記複数のフレーム部材で囲まれた領域が特定周波数で2×1モードで振動する振動モード調整部として構成されている請求項1乃至4の何れか1項記載の車体のフロアパネル構造。
  6. 上記特定周波数は、タイヤの空洞共鳴周波数である請求項5記載の車体のフロアパネル構造。
  7. 上記特定周波数は、約250Hzである請求項5記載の車体のフロアパネル構造。
  8. 上記フロアパネルの平面部が上記フレーム部材に連結され又はフロアトンネル部と一体的に設けられ且つ上記曲面部が上方に突出して設けられ、上記フレーム部材の側面又はフロアトンネル部の立上り部、上記平面部、及び、上記曲面部の立上り部により、溝形状を形成し、この溝形状内に上記制振材が塗布されるようになっている請求項1乃至7の何れか1項記載の車体のフロアパネル構造。
  9. 上記制振材は、上記フレーム部材の側面又はフロアトンネル部の立上り部、上記平面部、及び、上記曲面部の立上り部にそれぞれ接着されている請求項8記載の車体のフロアパネル構造。
  10. 上記曲面部に吸音材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の車体のフロアパネル構造。
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