JP3723260B2 - 粒子ビーム・コラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、粒子ビーム画像化及び測定装置に関し、特に、半導体の自動生産過程に於いて、電子ビーム走査により半導体ウェーハの表面形状及び/又材料の特徴を高解像度で画像化及び測定する電子ビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
半導体集積回路は可視光線の波長より小さい形状で形成されるため、M. H. Bennet & G. E. Fuller の論文 "In-process Inspection and Metrology of Semiconductor Wafer with the Use of an Automated Low-Voltage SEM," Microbeam Analysis 1986, pp 649-657 に述べられているように、電子ビームによる画像化は、プロセス開発及び品質保証の観点から選ばれた技術として確立された。
【0003】
粒子ビームが試験片に衝突すると、この試験片から電子放出が起こる。これら放出電子は2種類の電子、即ち、そのエネルギーが50eV未満である二次電子と呼ばれる電子と、50eV以上である後方散乱電子と呼ばれる電子とに大別される。
【0004】
L. Reimer の著書 "Image Formation in Low-Voltage Scanning Elecron Microscopy", SPIE Optical Engineering Press, 1993 に述べられているように、二次電子は試験片の表面形状を精細に描写し、他方、後方散乱電子は試験片に含まれる異種物質を判別する。
【0005】
また、Halavee 等の米国特許第4,941,980 号は、一次電子ビームを試験片に向けて垂直に入射させる電子コラムを囲んで円形状に等間隔で配置した4個の電子検出器を備え、表面形状を測定する装置及び方法を開示している。試験片から放出された二次電子を引きつけるために、対向する2つの電子検出器に同時に正の電荷が印加される。一次電子ビームで試験片を走査し、試験片表面形状の断面形状が得られるように、電荷が印加された2個の検出器の出力信号を組み合わせる。こうして、対向配置した二組の検出器の出力信号を交互に組み合わせることによって、2本の対角線に沿う断面形状を得ることができる。この従来例では、回りに配置した電子検出器による二次電子の収集を容易にするために、試験片と電子コラムとの間に、少なくとも数(several)ミリメートルと言った比較的長い作業距離を維持しなければならない。
【0006】
また、上記米国特許に開示の測定方法に加えて、 P. Atkin & K. C. A. Smithの論文 "Automatic Stereometry and Special Problems of the SEM", Electron Microscopy and Analysis, Institute of Physics Conference Series Number 68, 1983, pp 219-222に述べられている立体画像化法を用いて4個の空間検出器の出力信号を組み合わせることができ、試験片表面の間接的3次元画像化及び測定が可能になる。
【0007】
米国特許第4,728,790 号及び同第4,785,176 号は、一次ビームを高解像度で試験片に集束させると共に、試験片から放出される電子を効果的に収集する静電−磁気対物レンズを開示している。対物レンズの上方に配置されたシンチレータ検出器は、試験片からの全電子放出に比例した信号を発生する。この従来例では、多重検出器を用いた空間的識別装置、二次電子と後方散乱電子とを別々に検出する装置の何れをも備えていない。
【0008】
また、米国特許第4,896,036 号は、純粋に静電的な対物レンズと、この対物レンズの上方に配置された環状の検出器とからなる走査電子顕微鏡用の対物検出器(detecfor objective) を開示している。この構成は、通常、磁気対物レンズで起こる電子のラーモア(Larmor) 回転を除くことによって、検出電子の空間的方位を保存するという利点を備えている。しかし、良く知られている通り、静電対物レンズには大きな色収差があるため、一次ビームのエネルギーが低いところでは、解像度に制限が生じる。このことは、試験片の充電及び損傷を避けるために、低いビームエネルギーを必要とする半導体への応用には不利に働く。
【0009】
従って、非常に高い解像度で試験片表面形状を識別し、そして/またはその材料の特徴を識別する粒子ビーム・コラムが求められている。
【0010】
それ故、本発明の目的は試験片の高解像度の表面形状識別及び/または材料特徴を識別する粒子ビーム・コラムの提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、試験片の表面形状と材料の特徴を高解像度で画像化し、測定するための粒子ビーム・コラムを提供するものであり、この粒子ビーム・コラムは、(a)試験片から二次電子及び後方散乱電子を含む電子を放出させるように、一次粒子ビーム軸に沿って飛翔し、試験片に衝突する一次粒子ビームを生成する粒子源と、(b)前記一次ビーム軸に対しその半径方向に電子を分散させ、分散された電子が後方散乱電子からなる内側環状帯と二次電子からなる外側環状帯とを形成するように前記電子を集束する対物レンズと、(c)前記粒子源と前記対物レンズとの間に位置し、前記後方散乱電子の内側環状帯を検出する後方散乱電子検出器と、(d)前記粒子源と前記対物レンズとの間に位置し、前記二次電子の外側環状帯を検出する二次電子検出器とを具備している。
【0012】
本発明の第1の形態によれば、対物レンズは静電対物レンズを含んでいる。
【0013】
本発明の第2の形態によれば、対物レンズは磁気対物レンズを含んでいる。
【0014】
本発明の第3の形態によれば、前記対物レンズは静電対物レンズと磁気対物レンズとを含み、前記静電レンズは二次電子の角方位を維持するように、試験片と前記磁気対物レンズの間に配置されている。
【0015】
本発明の第4の形態によれば、前記二次電子検出器と前記後方散乱電子検出器は、単一電子検出器として構成される。
【0016】
本発明の第5の形態によれば、前記後方散乱電子検出器は、試験片から見て前記二次電子検出器の上方に配置される。
【0017】
本発明の第6の形態によれば、前記後方散乱電子検出器は環状に形成される。
【0018】
本発明の第7の形態によれば、前記二次電子検出器は、試験片表面に存在する線の幅を測定するための複数組の信号を供給するように、複数の扇形区域に分割される。
【0019】
本発明の第8の形態によれば、前記二次電子検出器は、試験片から突出している表面形状と試験片の中に落ち窪んでいる表面形状とを区別することができる。
【0020】
本発明の第9の形態によれば、前記一次ビーム軸近傍の後方散乱電子の収集検出能(Acceptance) を向上させるように、後方散乱電子検出器の作用面に電位が与えられる。
【0021】
本発明の第10の形態によれば、本発明の上記基本構成は、前記一次ビーム軸近傍の後方散乱電子の収集検出能を向上させる材料からなり、フランジ状の幾何学形状を備えるビーム遮蔽管を更に含んでいる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明のこれら基本構成及び諸形態、並びに更なる構造上の諸形態は、添付図面に例示の本発明による好適実施例に関する以下の記載から理解されよう。但し、これらの実施例は例として挙げたものであって、本発明はこれらの実施例の構成に限定されるものではない。
【0023】
本発明は、試験片の表面形及び材料の特徴を高解像度で画像化し、測定することができる粒子ビーム・コラムに関する。
【0024】
本発明による粒子ビーム・コラムの原理及び動作については、添付図面と以下の説明から、より良い理解を得ることができよう。
【0025】
図1乃至図3は、試験片の表面形状及び材料の特徴を高解像度に画像化し、測定するために、本発明の思考に基づいて構成され、動作する粒子ビーム・コラムの好適一実施例を示し、その全体を参照符号100で示す。概して、この粒子ビーム・コラムの上記の機能は、一次ビームによって叩かれた(bombarded) 試験片から放出される二次電子(SE)と後方散乱電子(BSE) を識別することによって達成される。これにより、この粒子ビーム・コラムでは、試験片表面形状の特徴を高解像度に画像化し、測定するのに二次電子を使用し、試験片材料の特徴を高解像度に画像化し、測定するのに後方散乱電子を使用することができる。二次電子と後方散乱電子は、それらが一次ビームの一次ビーム軸に対して、本質的に異なる半径で半径方向に分散することから、それらを識別することができる。これら異なる半径を持つ二次電子と後方散乱電子の半径方向への分散は、後方散乱電子のエネルギーが、二次電子に比べて高いことに起因している。
【0026】
粒子ビーム・コラム100は、精密に集束させた一次ビームPBによって、試験片104の表面を走査するための粒子源102を包んでいる。好適には、この粒子源102は、実質数ナノメータのサイズを有し、エネルギーの広がりが数十分の1(several tenths)eV であること特徴とする電界放出型電子源(field-emission electnon source) であるのが好ましい。典型的には、一次ビーム電子は200eVを超える運動エネルギーを有し、一次ビーム軸に沿って進む。
【0027】
粒子ビームPBは、フランジ型の終端部110を備えたビーム遮蔽管108を含む電子検出器106の中心を通過する。一次ビームPBが電子検出器106を通過する際に、粒子ビームがシフト又は収差を起こさないように、上記の遮蔽管は、導電体であって、且つ、好ましくは非磁性体である材料で形成され、周囲のコラムとほぼ同電位に維持される。この分野の技術で知られているように、粒子ビーム・コラム100の内部に電子検出器106を配置することによって、試験片104と粒子ビーム・コラム100の間の作業距離を非常に短くすることができる。一般に一次ビームPBの収差が作業距離と共に増加する範囲では、上記の構成を採ることによって高い解像度と測定精度が達成される。
【0028】
一次ビームの電子は、ゼロから一次ビームPBの運動エネルギーまでの範囲にある運動エネルギーを持った電子を試験片104の表面から放出させる。従って、試験片から放出された電子は、後方散乱電子と二次電子の両方を含んでいる。試験片を離れる際に二次電子は、図4を参照して詳細に述べるように、異なる表面からそれぞれの放射角に従って空間に分かれていく。
【0029】
図4に示すように、試験片104が左エッジ部LE、平坦領域FA、右エッジ部RAを備えた表面形状を含んでいる場合、左右エッジ部から放出される二次電子は、それぞれ表面形状の左側及び右側に集中するが、平坦領域FAから放出される二次電子は多かれ少なかれ両側に等しくに別れる。図中、二次電子放射に関して良く知られているLambertain角度分布又はcosine-law角度分布の極表示である円は、二次電子放出が表面に直角な方向で最も強くなることを示していることに注意しなければならない。更に、全放射強度は、一次ビームPBが試験片104に見通し角すれすれに入射する左右縁部LEとREの方が、平坦領域FAに於けるよりも大きくなり、このことから表面形状と二次電子放射との間に強い相関関係が在ることが説明される。
【0030】
試験片104から放出された電子は、全体を参照番号112で示す対物レンズによって集束され、二次電子は二次電子クロスオーバー・ポイントA で交差し、後方散乱電子は後方散乱電子クロスオーバー・ポイントB で交差する。図からも判るとおり、後方散乱電子のエネルギーは二次電子よりも高いため、試験片104から見て、後方散乱電子のクロスオーボー・ポイントB は、二次電子のクロスオーボー・ポイントA より実質的に高い位置にある。二次電子及び後方散乱電子は、それぞれのクロスオーボー・ポイントを通過した後、対物レンズ112の子午面内で、ほぼ直線軌道に沿って電子検出器106に向かう。
【0031】
ここで、電子検出器に於ける二次電子の一次ビーム軸に対する半径方向への分散は、後方散乱電子のそれに比べて大きい。これは、二次電子クロスオーバー・ポイントA から電子検出器106までの距離の方が、後方散乱電子クロスオーバー・ポイントB から電子検出器106までの距離より大きいことに起因している。言い換えるなら、電子の半径方向分散は二次電子の外環帯と、後方散乱電子の内環帯とを含んでいる。従って、従来の電子検出器とは対照的に、電子検出器106は二次電子の外環帯を検出するための二次電子(SE)検出器114と、後方散乱電子の内環帯を検出するための後方散乱電子(BSE) 検出器116とを備えている。二次電子と後方散乱電子の効果的な分離は、後方散乱電子検出器116の外側半径を図5に示す値 ROに等しくなるように選択することによって達成される。
【0032】
対物レンズ112は、以下に述べる理由から、静電対物レンズ118と、試験片104から見て、この静電対物レンズ118の上方に配設された磁気レンズ120とを具備した、米国特許第4,785,176 号に記載の複合型静電−磁気対物レンズとして構成されているのが好ましい。この分野の技術で知られているように、この種の対物レンズによって、一方では、例えば約9000eVオーダーの高エネルギーの一次粒子ビームPBの使用が可能となるため、色収差効果を最小限に止めることができ、他方、試験片104に衝突する電子が約1000eVのオーダーの比較的低い着地エネルギーを持つように、試験片104への衝突直前の電子エネルギーの殆どを奪取することが可能になるからである。しかし、ここで注意しておきたいのは、この複合型静電−磁気対物レンズの解像度よりは低い解像度になるが、静電対物レンズ又は磁気対物レンズによって対物レンズ112を構成することは可能である。
【0033】
先ず、対物レンズ112の静電対物レンズ118は、試験片104から放出された電子を電子検出器106に向けて数キロeVの運動エネルギーまで加速する。次いで、対物レンズ112の磁気対物レンズ120は、ここを通過する電子を一次ビーム軸の周りに角度θだけ回転する。この角度θは式θ=kB/√Uによって与えられる。この式で、kは常数、Bは磁界強度、Uはラーモア回転(Larmor rotation) として知られる動作中の電子の運動エネルギーである。
【0034】
二次電子のエネルギーの広がりは50eV程度であって、静電対物レンズ118による加速後の全運動エネルギーの極一部に過ぎないから、二次電子は殆ど同じ角度で回転する。言い換えるならば、二次電子は剛体であるかのように粒子ビーム軸の周りに回転し、静電対物レンズ118の面内に在った時に保っていた、表面形状を反映する順序(topographic ordering)を維持する。これとは対照的に、後方散乱電子は広がりの大きい異なった運動エネルギーを有しているため剛体のようには回転しない。しかし、この点については、然したる問題とはならない。何故なら、材料情報を伝達するのは、後方散乱電子の角度分布であるよりは、むしろ後方散乱粒子の強度であるからである。
【0035】
なお、静電対物レンズ118と磁気対物レンズ120との位置を交換すると、二次電子がもたらす表面形状情報を破壊するであろうことを強調しておく。この場合、数eVのエネルギーの違いしか持たない二次電子の間でも、それらのラーモア回転は大きく異なるので、角度情報は磁気対物レンズ118を通って伝搬することによって、すっかり混乱してしまう。
【0036】
二次電子検出器114と後方散乱粒子検出器は、一体化した装置として構成されるのが好ましい。この場合、二次電子検出器114は、米国特許第4,941,980 号に記載の方法(説明は略す)によって、線の幅を測定するために、図3に示すように4個の扇形区域に分割され、後方散乱電子検出器116は、環状リングとして構成するのが好ましい。従って、電子検出器106は4個の空間二次電子信号と1個の後方散乱電子信号に対応する5個の出力信号を同時に、直列又は並列に供給する。これらの信号総てによって、1つの材料の画像、及び一つ又はそれ以上の表面形状画像を作り出すことが可能になる。或いは、これら画像を公知の立体画像法によって重ね合わせ、材料組成を色分けした3次元の表面形状画像を形成することも可能である。
【0037】
二次電子検出器114の扇形区域の数は、試験片104の面に於ける形状の方向、及び空間的識別能に対する要求度に応じて、4区域より少なくすることも、又は等しくすることも、或いは多くすることも可能である。また、二次電子検出器114と後方散乱電子検出器116を、図6のように、分離して構成することも可能である。この設計によれば、二次電子検出器114と後方散乱検出器116の利得を独立に調整することが可能となると共に、保守のために、これら検出器を別々に交換することが可能になるという利点が得られる。
【0038】
二次電子検出器114並びに後方散乱電子検出器116は、両者とも、シンチレータ、ソリッド・ステート又はマイクロチャンネル・プレート電子検出器等の既存の技術を使用して容易に製作することが可能である。二次電子検出器114の扇形区域、及び後方散乱検出器116の環状リングは、物理的又は電子的方法によって形成することが可能である。例えば、マイクロチャンネル・プレート電子検出器は、図3に図示の4つの扇形区域および1つの環状リングに対応する形状の複数の物理領域に分離された集電陽極を有するように製作することが可能である。
【0039】
よく知られたマイクロチャンネル・プレート電子検出器は、1または複数の薄いガラス板と集電陽極(collecting anode)からなり、このガラス板には、ガラス板の面に垂直な方向に多数の微小管が形成されている。そして、このガラス板の2つの表面の間には、例えば、約1000Vの電圧が印加される。電子は、所謂「入力平面」に入り、印加電圧によって「出力表面」の方向に加速される。この間に、電子は、上記の微小管の内面で跳ね返され、1回跳ね返される毎に数個の電子がガラスから放出される。このガラスは、電子放出能を増すために、しばしば鉛を含有する。電子が、上記の微小管の内面で何回も跳ね返されることにより、入力表面に入射した1個の電子は、出力表面に到達するときには数千個の電子を発生している。集電陽極は、上記の出力表面に平行に位置し、且つ、出力表面から絶縁された絶縁体から構成され、その絶縁体の表面に複数の金属被覆領域を有している。集電陽極は、例えば、1050Vの電位に維持され、出力表面から数分の1ミリメートルの距離に保持される。上記の数千個の電子は、上記のガラス板の出力表面を通過して集電陽極に到達する。こうして、測定可能な電流が発生する。上記の複数の金属被覆領域は、互いに絶縁された電極となる。このような構成のマイクロチャンネル・プレート電子検出器は、例えば、浜松ホトニクス株式会社より入手可能である。そして、これら複数の電極を、図3に図示のような形状に製作することが可能である。
【0040】
或るいは、また、検出器表面を叩く各電子の位置を電子的に測定する、位置検出可能なマイクロチャンネル・プレート電子検出器を使用することも可能である。
電子の衝突数は、アナログ又はディジタル累算器を使用して、二次電子検出器114の各扇形区域及び後方散乱電子検出器の環状リング毎にカウントされる。
【0041】
更に、二次電子検出器114の扇形区域及び後方散乱検出器116の環状リングは、Everhart-Thornley 型のシンチレータ電子検出器のような分離型装置として作成することが可能である。物理的に構成するにしろ、また電子的に構成するにしろ、二次電子の角度判別の原理及び二次電子と後方散乱電子の半径方向への分離に関する原理に変わりはない。
【0042】
半導体ウェーハの溝及びコンタクト・ホールと言った底部表面構造を画像化し、測定する際、米国特許第5,466,940 号に記載の技術を適用することによって、軸近傍の後方散乱電子の検出能は好ましい形で向上する。このことは、衝突する後方散乱電子による二次電子の発生を容易にする材料でフランジ端部110を形成すると共に、米国特許第5,466,940 号に述べられているように、これらの二次電子を効果的に収集するように、後方散乱電子検出器の動作面(active surface)と、フランジ端部110とに電位を与えることによって達成される。
【0043】
以上、本発明を限られた数の実施例に関して説明してきたが、本発明には数多くの変形、その他の応用が可能であることは理解されよう。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、試験片の表面形状及び/または材料特徴を高解像度で識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験片の表面形状及び材料の特徴を高解像度で画像化し、測定することができる本発明により構成され、動作する粒子ビーム・コラムの1つの好適な実施例の概略図である。
【図2】二次電子(SE)及び後方散乱電子(BSE) が、試験片から粒子ビーム・コラム内に配置されたそれぞれの電子検出器に向かう際の軌道を示す概略図である。
【図3】図1に図示の粒子ビーム・コラムに内蔵した電子検出器の一好適実施例の概略図である。
【図4】試験片の表面形状から放出される二次電子の角度分布を示す図である。
【図5】図1に図示の粒子ビーム・コラムの電子検出器面に於ける二次電子及び後方散乱電子の動径方向分布を示す図である。
【図6】試験片の表面形状及び材料の特徴を高解像度で画像化し、測定することができるを粒子ビーム・コラムの第2の実施例の概略図である。
【符号の説明】
100…粒子ビーム・コラム
102…粒子源
104…試験片
106…電子検出器
108…粒子ビーム遮蔽管
110…フランジ
112…対物レンズ
114…二次電子検出器
116…後方散乱電子検出器
118…静電対物レンズ
120…磁気対物レンズ
PB…一次粒子ビーム
SE…二次電子
BSE…後方散乱電子

Claims (9)

  1. 試験片の表面形状及び材料の特徴を高解像度で画像化し、測定するための粒子ビーム・コラムであって、該粒子ビーム・コラムは、
    試験片から二次電子及び後方散乱電子を含む電子を放出させるように、一次粒子ビーム軸に沿って飛翔し、試験片に衝突する一次ビームを生成する粒子源と、
    前記一次ビーム軸に対しその半径方向に電子を分散させ、分散された電子が後方散乱電子からなる内側環状帯と二次電子からなる外側環状帯とを形成するように、前記電子を集束する対物レンズと、
    前記粒子源と前記対物レンズとの間に位置し、前記後方散乱電子の内側環状帯を検出する後方散乱電子検出器と、
    前記粒子源と前記対物レンズとの間に位置し、前記二次電子の外側環状帯を検出する二次電子検出器とを具備することを特徴とする粒子ビーム・コラム。
  2. 前記対物レンズは静電対物レンズを含む請求項1に記載の粒子ビーム・コラム。
  3. 前記対物レンズは磁気対物レンズを含む請求項1に記載の粒子ビーム・コラム。
  4. 前記対物レンズは静電対物レンズと磁気対物レンズとを含み、前記静電レンズは二次電子の角方位を維持するように、試験片と前記磁気対物レンズの間に配置されている請求項1に記載の粒子ビーム・コラム。
  5. 前記二次電子検出器と前記後方散乱電子検出器は、単一電子検出器として構成されている請求項1に記載の粒子ビーム・コラム。
  6. 前記後方散乱電子検出器は、試験片から見て前記二次電子検出器の上方に配置されている請求項1に記載の粒子ビーム・コラム。
  7. 前記後方散乱電子検出器は環状に形成されている請求項1に記載の粒子ビーム・コラム。
  8. 前記二次電子検出器は、前記試験片の表面に存在する線の幅を測定するための複数の信号対を供給するように、複数の扇形区域に分割されている請求項1に記載の粒子ビーム・コラム。
  9. 前記二次電子検出器は、試験片から突出している表面形状と試験片の中に落ち窪んでいる表面形状とを区別するように、複数の扇形区域に分割されている請求項8に記載の粒子ビーム・コラム。
JP33085595A 1994-12-19 1995-12-19 粒子ビーム・コラム Expired - Fee Related JP3723260B2 (ja)

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