JP3722393B2 - フイルム巻取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム巻取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルム巻取装置により巻取られる粘着性シート等は、巻取中は、その巻軸は移動しないで、タッチロールを当てて空気のかみこみを避けていても、次のボビンへの巻替中に巻取る分はロスになる為、後処理が必要となったり、又それを減らすために複雑なフィルムアキュームレータ(例えばダンサローラ)を必要とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記問題を解決した装置として特開昭57−57157号公報記載の巻取装置があるが、その機構上、大径巻きになるとタッチロールが当たらなくなるという問題があり、巻取径において制約を受けざるを得ない。この発明の目的は、粘着性シート等を大径まで巻取り、更に巻替え時に於けるフィルムのロスを防止したフィルム巻取装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本件発明は少なくとも2個、フィルム巻取り用ボビンを着脱自在に有する反転装置を装備し、巻取り位置のボビンにフィルムが巻取られる間、このフィルムの周面に第1タッチロールを常時接触させた状態でフィルムがこの巻取り位置のボビンに巻き取られ、この巻取り完了と共に、前記反転装置を回動して、巻替え位置にフィルムを巻取ったボビンを移動し、空のボビンを巻取り位置に移動し、巻替え位置にあるボビンに巻き取られたフィルムからフィルム原反供給側に連なるフィルムの中間を前記巻取り位置にある空のボビンに供給し巻き付け、このフィルムの中間を切断する切断装置を装備するフィルム巻取装置において、巻取り位置におけるフィルムの巻取り完了後から次のボビンへの巻替え迄、常に前記フィルムを巻取ったボビンに巻取られたフィルム周面に接触し続ける第2タッチロールが配備され、
前記第1タッチロールは揺動可能な第1アームの先端に支持され、この第1アームの基部は前記巻取り位置のボビンとフィルム供給ガイドローラ間の方向で前後に往復移動可能な第1スライダに回動自在に支持されており、前記第2タッチロールは揺動可能な第2アームの先端に支持され、この第2アームの基部は前記巻取り位置と前記巻替え位置との間で往復移動可能な第2スライダに回動自在に支持され、
前記反転装置に装着された一方のボビンに巻取中のフィルムに接触する位置と、この一方のボビンに所定の長さのフィルムを巻取った時にこの巻取ったフィルムの周面を押圧しつつ前記ボビンと離反する位置との間で移動する前記第1タッチロールが直線移動可能な前記第1スライダに装備され、所定の長さに前記一方のボビンに巻取られたフィルムの外周面に接触し、前記反転装置の反転に伴い、この接触を維持しつつ移動する前記第2タッチロールが前記第1スライダに対して交差する方向で直線移動可能な第2スライダに装備され、
前記反転装置の水平軸線周りの旋回に伴い、巻取り位置に新たなボビンがセットされた時に、これにフィルムを巻替える為、前記第1タッチロールが新たなボビンに接触した状態のときに前記反転装置側へ旋回して、一方のボビンに連なっているフィルムを切断して、フィルムの先端を新たなボビンに巻き付けるカッターを有する腕が、前記切断装置として前記反転装置の水平軸線と平行な軸線周りに旋回可能に配備され、
前記第1、第2の各スライダはその軸線周りに回転するそれぞれのネジ軸に螺合してあり、各ネジ軸はこのフィルム巻取装置の機枠に回転自在で、移動不能に軸承され、これらネジ軸は電動機により回転駆動装備されていることを特徴とするフィルム巻取装置としてある。
【0005】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明の代表的な実施の形態を説明する。図1乃至図3において、Aはフィルム供給ガイドローラ12を通って搬送されてくるフィルムFを巻取る為の2個のフィルム巻取り用ボビン1、2を着脱自在に有する反転装置3を装備し、巻取り位置のボビン1にフィルムFが巻き取られる間、このフィルムFの周面に第1タッチロール5を常時接触させた状態でフィルムFがこの巻取り位置のボビン1に巻き取られ、この巻取り完了と共に、前記反転装置3を回動して、巻替え位置にフィルムをF巻取ったボビン1を移動し、空のボビン2を巻取り位置に移動し、巻替え位置にあるボビン2に巻き取られフィルムからフィルム原反供給側に連なるフィルムFの中間を前記巻取り位置にある空のボビン2に供給し巻き付け、このフィルムFの中間を切断する切断装置Bを装備するフィルム巻取装置であり、前記フィルムFは例えば粘着性シートとする。
【0006】
巻取り位置におけるフィルムFの巻取り完了後から次のボビンへの巻替え迄、常に前記フィルムFを巻取ったボビン1に巻取られたフィルム周面に接触し続ける第2タッチロール7が配備されている。前記第2タッチロール7は前記切断装置Bによる前記フィルムFの中間を切断終了後、前記ボビン1に巻き上げたフィルムの外周面から離反するものであり、前記第2タッチロール7が巻取り位置におけるフィルムの巻き上げから次のボビン2への巻替え迄、常に前記フィルムFを巻取ったボビン1に巻取られたフィルム周面に接触し続ける間、前記第1タッチロール5はフィルムFに接触しつつフィルム原反供給側に連なるフィルムFの上流側に一時的に移動し、前記反転装置3の回動で巻取り位置に来る空のボビン2周面に前記フィルムFを圧接する位置に復帰する構成としてある。
【0007】
前記第1タッチロール5は揺動可能な第1アーム20の先端に支持され、この第1アーム20の基部は前記巻取り位置のボビンとフィルム供給ガイドローラ間の方向で前後に往復移動可能な第1スライダ9に回動自在に支持されており、前記第2タッチロール7は揺動可能な第2アーム30の先端に支持され、この第2アーム30の基部は前記巻取り位置と前記巻替え位置との間で往復移動可能な第2スライダ10に回動自在に支持されている。このフィルム巻取装置Aにおける前記反転装置3に装着された一方のボビン1に巻取中のフィルムFに接触する位置5a、5bと、この一方のボビン1に所定の長さのフィルムFを巻取った時にこの巻取ったフィルムFの周面を押圧しつつボビン1から離反する位置5cとの間で移動自在な前記第1タッチロール5が、第1アーム20を介して前記第1スライダ9に装備されている。
【0008】
所定の長さに前記一方のボビン1に巻取られたフィルムF(ロール状の巻取製品)の外周面に接触し、前記反転装置3の反転に伴い、この接触を維持しつつ、移動自在な前記第2タッチロール7が前記第1スライダ9の動きに対して交差する方向で直線移動可能な前記第2スライダ10に装備されている。即ち、フィルムFの巻き上げから次のボビン2への巻替え迄、常に前記ボビン1に巻取られたフィルムF周面に接触し続ける第2タッチロール7が配備されている。
【0009】
前記反転装置3の水平軸線周りの旋回に伴い、巻取位置に新たなボビン2がセットされた時に、これにフィルムFを巻替える為、前記第1タッチロール5が新たなボビン2に接触した状態のときに前記反転装置3側へ旋回して、一方のボビン1に連なっているフィルムFを切断して、フィルムFの先端を新たなボビンに巻き付けるカッター8aを有するアーム8が、前記切断装置Bとして前記反転装置3の水平軸線と平行な軸線周りに旋回可能に配備されている。
【0010】
このフィルム巻取装置Aにおける前記第1、2の各スライダ9、10はその軸線周りに回転するそれぞれのネジ軸4、6に螺合してあり、各ネジ軸4、6はこのフィルム巻取装置Aの機枠に回転自在で、移動不能に軸承され、これらネジ軸4、6は電動機(図示せず)により回転駆動装備されている。
【0011】
このフィルム巻取装置Aにおける前記電動機はサーボモータとし、駆動制御部(図示せず)により駆動制御されるより詳細に説明すれば、第1スライダ9がフィルムFの巻径に係らず定速度でフィルム供給ガイドローラ12に対して接近離反可能に直線移動するように、第1のネジ軸4のサーボモータは駆動制御部により回転制御される。一方、ボビン1の巻取完了後、この反転装置3が垂直な姿勢から図1、図2、図3において、時計周り方向に略30度回転したことを検出装置、例えばリミットスイッチ(図示せず)で検出した時に第2のねじ軸6のサーボモータは駆動制御部により回転制御され、第2スライダ10を所定速度で上限位置から下降させ、第2スライダ10の全ストロークの略3分2に相当する位置からは第2スライダ10の下降速度を半減し、反転装置3が180度回転した時にこの下降を停止するように、前記サーボモータは駆動制御部により駆動制御される。
【0012】
この形態の作用を次に説明する。巻取り位置のボビン1にフィルムが巻き取られる間、第1タッチロール5はこのフィルムFの周面に常時接触しつづける。巻取位置におけるフィルムの巻取り完了後から次のボビンへの巻替え迄、常に前記フィルムFを巻き取ったボビン1に巻取られたフィルムF周面に第2タッチロール7は接触し続ける。前記第2タッチロール7は前記切断装置Bによる前記フィルムFの中間を切断終了後、前記ボビン1に巻き上げたフィルムFの外周面から離反する。第2タッチロール7が巻取り位置におけるフィルムの巻き上げから次のボビン2への巻替え迄、常に前記ボビン1に巻取られたフィルム周面に接触し続ける間、この第1タッチロール5はフィルムに接触しつつフィルム原反供給側に連なるフィルムFの上流側に一時的に移動する。次いで、前記反転装置3の回動で巻取り位置に空のボビン2が来ると、この空ボビン周面に前記フィルムを圧接する位置5aにこの第1のタッチロール5は復帰する。
【0013】
更に図面に即して説明する。ボビン1にフィルムFの先端を位置5aにおいて第1タッチロール5で挾持し、かつ第2タッチロール7はフィルムFに非接触の状態とし、このボビン1を水平軸線周りに回転させて、ガイドローラ12を通して搬送されてくるフィルムFをこのボビン1に巻取る。この際、前記第1スライダ9をフィルム供給ガイドローラ12側へ接近移動させることで、前記第1タッチロール5は位置5aから位置5bへ移動し、この位置5bでフィルムF周面シートを抑え、この結果としフィルムFの粘着面への空気のかみこみを防ぎながらフィルムFの巻取りが行なわれる(図1、図2参照)。所定の長さにフィルムFをボビン1に巻取ったら前記第2スライダ10を前記上限位置に上昇させ前記第2タッチロール7を位置7bにおいて、ボビン1に巻取られたフィルムF(ロール状の巻取製品)の外周面に接触させる。この後、前記第1ねじ軸4の回転により、前記第1スライダ9をフィルム供給ガイドローラ12側へ更に接近移動させることで、前記位置5bの第1タッチロール5はシートを押し付けながら水平となってからフィルムFの前記フィルム供給ガイドローラ12寄りの位置5cまで移動する。この位置5cは、前記反転装置3の時計方向へ180度旋回する間、ボビン1に巻取られたフィルムF(ロール状の巻取製品)の外周面と前記第2タッチロール7との接触を維持する位置としてある(図1、図2)。
【0014】
次いで、反転装置3は、図2、図3において時計方向に旋回を始める為、位置7bの第2タッチロール7は押し返されるが、前記反転装置3が垂直な姿勢から時計周り方向に略30度回転したことを検出装置、例えばリミットスイッチで検出した時に第2ねじ軸6のサーボモータを駆動制御部により回転制御して、第2スライダ10が所定速度で上限位置から下降させられ、第2タッチロール7はボビン1の巻取られたフィルムF(ロール状の巻取製品)の外周面と接触しつつ時計方向に揺動する(図1乃至図3参照)。
そして、第2スライダ10の全ストロークの略3分2に相当する位置からは第2スライダ10の下降速度は半減されて、この第2タッチロール7は位置7a迄下降をする。このようにして、常に第2タッチロール7はボビン1の巻取られたフィルムF(ロール状の巻取製品)の外周面と接触しつつ下降かつ揺動するために、フィルムF(ロール状の巻取製品)への空気のかみこみが抑えられることになる。
【0015】
このようにして、反転装置3が180度旋回した状態においては、巻取位置には新しいボビン2がきているので、これに巻替える為、第1タッチロール5は位置5a迄移動して新しいボビン2に接する。この後前記カッターアーム8が反転装置3の方へ旋回して入り込み、ボビン1に連なっているフィルムFを切断して新しいボビン2に巻き付ける。このボビン2へのフィルムFの巻取に伴い、第1タッチロール5は再度位置5bへ移動しつつ、フィルムF周面を抑え、所定の長さになるまで再び巻取りを行う(図1参照)。このような操作を繰返し、ボビン1、2は順次所望径でフィルムFを巻取る。
【0016】
【発明の効果】
請求項1記載の発明においては、前記第1、第2の各スライダは回転するネジ軸に螺合してあり、各ネジ軸はこのフィルム巻取装置の機枠に回転自在で、移動不能に軸承され、これらネジ軸は電動機により回転駆動装備されていることにより、前記第1タッチロールと第2タッチロールをフィルム巻径に応じて移動位置決めすることを適切に行うことが出来る。
【0017】
前記第2タッチロールはフィルムの巻取り完了後から次のボビンへの巻替え迄、常に前記ボビンに巻取られたフィルム周面に接触し続けるため、空気のかみこみを抑えた状態で、巻取径に制約を受けることなく、フィルムを巻取ることができる。また、この巻取時のフィルムロスを低減できる。
前記第1タッチロールと第2タッチロールにより、前記ボビンへのフィルムの巻きつけ、巻取中及び前記反転装置の旋回時において、前記空気のかみこみを抑えた状態で、殊に巻取径が大径の巻物を支障なく巻取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態の概略図である。
【図2】 図1における第1タッチロールの作動を示す図である。
【図3】 図1における第2タッチロールの作動を示す図である。
【符号の説明】
5 第1タッチロール
7 第2タッチロール
Claims (1)
- 少なくとも2個、フィルム巻取り用ボビンを着脱自在に有する反転装置を装備し、巻取り位置のボビンにフィルムが巻取られる間、このフィルムの周面に第1タッチロールを常時接触させた状態でフィルムがこの巻取り位置のボビンに巻き取られ、この巻取り完了と共に、前記反転装置を回動して、巻替え位置にフィルムを巻取ったボビンを移動し、空のボビンを巻取り位置に移動し、巻替え位置にあるボビンに巻き取られたフィルムからフィルム原反供給側に連なるフィルムの中間を前記巻取り位置にある空のボビンに供給し巻き付け、このフィルムの中間を切断する切断装置を装備するフィルム巻取装置において、巻取り位置におけるフィルムの巻取り完了後から次のボビンへの巻替え迄、常に前記フィルムを巻取ったボビンに巻取られたフィルム周面に接触し続ける第2タッチロールが配備され、
前記第1タッチロールは揺動可能な第1アームの先端に支持され、この第1アームの基部は前記巻取り位置のボビンとフィルム供給ガイドローラ間の方向で前後に往復移動可能な第1スライダに回動自在に支持されており、前記第2タッチロールは揺動可能な第2アームの先端に支持され、この第2アームの基部は前記巻取り位置と前記巻替え位置との間で往復移動可能な第2スライダに回動自在に支持され、
前記反転装置に装着された一方のボビンに巻取中のフィルムに接触する位置と、この一方のボビンに所定の長さのフィルムを巻取った時にこの巻取ったフィルムの周面を押圧しつつ前記ボビンから離反する位置との間で移動する前記第1タッチロールが直線移動可能な前記第1スライダに装備され、所定の長さに前記一方のボビンに巻取られたフィルムの外周面に接触し、前記反転装置の反転に伴い、この接触を維持しつつ移動する前記第2タッチロールが前記第1スライダに対して交差する方向で直線移動可能な第2スライダに装備され、
前記反転装置の水平軸線周りの旋回に伴い、巻取り位置に新たなボビンがセットされた時に、これにフィルムを巻替える為、前記第1タッチロールが新たなボビンに接触した状態のときに前記反転装置側へ旋回して、一方のボビンに連なっているフィルムを切断して、フィルムの先端を新たなボビンに巻き付けるカッターを有する腕が、前記切断装置として前記反転装置の水平軸線と平行な軸線周りに旋回可能に配備され、
前記第1、第2の各スライダはその軸線周りに回転するそれぞれのネジ軸に螺合してあり、各ネジ軸はこのフィルム巻取装置の機枠に回転自在で、移動不能に軸承され、これらネジ軸は電動機により回転駆動装備されていることを特徴とするフィルム巻取装置。
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JP28923996A JP3722393B2 (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | フイルム巻取装置 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10114451A JPH10114451A (ja) | 1998-05-06 |
JP3722393B2 true JP3722393B2 (ja) | 2005-11-30 |
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Family Applications (1)
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JP28923996A Expired - Fee Related JP3722393B2 (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | フイルム巻取装置 |
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JP (1) | JP3722393B2 (ja) |
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1996
- 1996-10-11 JP JP28923996A patent/JP3722393B2/ja not_active Expired - Fee Related
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