JP3712909B2 - 高出力電力増幅器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高出力電力増幅器に関し、特にマイクロ波以上の周波数帯に適する通信用の高出力電力増幅器に関し、特に半導体の増幅素子を備えるとともに出力電力が変更可能な高出力電力増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信用高出力電力増幅器(以下、HPAと略す)に要求される機能は、単にHPAの最大出力電力が得られるように信号を増幅するだけではない。すなわち、当該HPAの出力する信号波が他局に及ぼす干渉を低減するため、あるいはHPA自体の消費電力の低減のために、最大出力電力よりも小さい電力に出力電力を調整する機能が要求される場合がある。
【0003】
HPAの出力電力を調整する場合、HPAの入力側に接続される前置増幅器の利得を制御し、HPAに入力される信号の電力を制御してHPAの出力電力を制御するのが一般的である。
UHF帯以下の比較的低い周波数帯においては、HPAを例えば、B級プッシュプル回路で構成すれば、HPAの消費電力は出力電力に応じた電力になる。つまり、出力電力が小さい場合にはHPAの消費電力も小さくなる。
【0004】
しかしながら、マイクロ波帯以上の高い周波数帯では、増幅回路の動作点を定めるバイアスによって無信号状態では増幅素子をピンチオフ状態にするB級動作は、増幅に用いる半導体素子の性能上、増幅に適さない。このため、A級動作あるいはAB級動作をするように回路を構成する必要がある。
HPAに用いる増幅素子がA級動作あるいはAB級動作をする場合には、HPAの電力負荷効率は飽和出力近傍(最大出力の近傍)で最大値になる。そして、飽和出力が得られる状態から入力電力を下げると、それにほぼ比例して出力電力は下がる。しかし、消費電力がほぼ一定であるため入力電力の減少に伴って電力負荷効率が著しく低下する。従って、消費電力を低減することが目的の場合には、前置増幅器の利得を制御してHPAの入力電力を低減する手法は適さない。
【0005】
HPAの消費電力の低減を目的とする場合には、従来より、図22又は図23に示すような構成が用いられている。
まず図22に示すHPAについて説明する。このHPAは、2つの高周波増幅回路1,2とバイアス制御回路6,高周波スイッチ11,15を備えている。
高周波信号入力端子4に、高周波増幅回路1の信号入力端子が接続されている。高周波増幅回路1の信号出力端子は、高周波スイッチ11を介して高周波スイッチ15又は高周波増幅回路2の信号入力端子に接続される。高周波信号出力端子5は、高周波スイッチ15を介して、高周波スイッチ11又は高周波増幅回路2の信号出力端子と接続される。バイアス制御回路6は、制御信号入力端子7に印加される制御信号に従って、高周波スイッチ11,15及び高周波増幅回路2のバイアスを制御する。
【0006】
図22のHPAにおいては、高周波増幅回路2の飽和出力電力が高周波増幅回路1の飽和出力電力よりも大きく、しかも高周波増幅回路1の出力が飽和電力なる時の入力電力より若干低い入力電力で高周波増幅回路2の出力が飽和電力になるように構成される。
【0007】
このように構成すると、高周波増幅回路2の出力が飽和電力になる状態の近傍と高周波増幅回路1の出力が飽和電力になる状態の近傍とのそれぞれについて高い電力負荷効率が得られる。このため、出力電力がHPAの最大出力レベルより低い場合での消費電力を低減することができる。
すなわち、バイアス制御回路6は高周波増幅回路1の飽和電力以上の出力電力が要求される場合には、高周波増幅回路2をオン状態にするとともに高周波増幅回路2を通る信号経路を選択するように高周波スイッチ11,15を制御する。
【0008】
一方、高周波増幅回路1の飽和電力以下の出力電力が要求されるときには、バイアス制御回路6は高周波増幅回路2をオフ状態にするとともに高周波増幅回路2を通らない信号経路を選択するように高周波スイッチ11,15を制御する。
次に、図23に示すHPAについて説明する。このHPAは、並列に配置された複数の高周波増幅回路1,2,・・・3と、高周波スイッチ11,15と、バイアス制御回路6とを備えている。高周波増幅回路1,2,・・・3は、飽和出力電力が互いに異なっている。
【0009】
高周波スイッチ11は、高周波信号入力端子4を高周波増幅回路1,2,・・・3のいずれか1つの信号入力端子に接続する。高周波スイッチ15は、高周波増幅回路1,2,・・・3のいずれか1つの信号出力端子を高周波信号出力端子5に接続する。
図23のバイアス制御回路6は、制御信号入力端子7の信号に従って高周波増幅回路1,2,・・・3のいずれか1つをオン状態に制御するとともにそれ以外をオフ状態に制御し、オン状態の高周波増幅回路を高周波信号入力端子4及び高周波信号出力端子5に接続するように高周波スイッチ11,15を制御する。
【0010】
高周波増幅回路1,2,・・・3は飽和出力電力が互いに異なっているので、それらの中から飽和出力電力が要求される出力電力に最も近いものを選択して使用することにより、高い電力負荷効率が得られる。すなわち、要求される出力電力が小さいときには消費電力の低減が図れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、要求される出力電力が高速で変化する場合には、図22,図23の高周波スイッチ11,15も高速で切り替える必要がある。この種の切り替えを行う用途には、一般には半導体を用いたスイッチ(半導体スイッチ)が用いられる。
【0012】
半導体スイッチの特性のうち、オン状態の通過損失(挿入損失)、ならびにオン状態の通過損失とオフ状態の通過損失との比(オンオフ比)が重要である。前記挿入損失は小さいほど望ましく、前記オンオフ比は大きいほど望ましい。
しかしながら、マイクロ波帯以上の高い周波数帯で利用する場合、低挿入損失と高オンオフ比の両方の条件を同時に満たす半導体スイッチを得るのは現状では困難である。
【0013】
そのため、従来のHPAにおいて挿入損失に優れた半導体スイッチを採用すると、半導体スイッチのオンオフ比が低いため、選択した信号経路以外の構成要素の影響が現れて期待通りの性能を得ることは困難である。
また、オンオフ比に優れた半導体スイッチを採用すると、半導体スイッチの挿入損失が大きいため、それを補償するために余分に信号を増幅する必要が生じ、消費電力が増大する。
【0014】
本発明は、上記のように出力電力を高速で切り替える必要のある高出力電力増幅器において、消費電力を低減するとともに高出力電力増幅器を安価で提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の高出力電力増幅器は、高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、所定の制御入力に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御し他の高周波増幅手段をオフ状態に制御するバイアス制御手段と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号入力端子と所定の共通入力端子との間に配置されたN個の入力側伝送線路と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号出力端子と所定の共通出力端子との間に配置されたN個の出力側伝送線路とを設けるとともに、前記N個の入力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通入力端子側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定め、前記N個の出力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めたことを特徴とする。
【0016】
一般に、増幅回路ではその入力インピーダンス及び出力インピーダンスが設計時あるいは製作時に規定される。この規定の入力インピーダンス及び出力インピーダンスは、増幅回路がオン状態のときのインピーダンスである。また、増幅回路がオフ状態では、その入力インピーダンス及び出力インピーダンスが規定値とは異なる値に変化する。
【0017】
請求項1においては、各々の高周波増幅手段の信号入力端子と共通入力端子との間に入力側伝送線路が接続され、各々の高周波増幅手段の信号出力端子と共通出力端子との間に出力側伝送線路が接続されている。
各入力側伝送線路は、それが接続された高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、しかもそれが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通入力端子側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長が定めてある。
【0018】
たとえば、特別な高周波スイッチを用いることなくN個の入力側伝送線路の入力側を前記共通入力端子に共通に直接接続した場合であっても、特定の高周波増幅手段がオフ状態であるときには、共通入力端子側から前記高周波増幅手段をみた入力インピーダンスが非常に大きくなるため、あたかもオフ状態の高周波増幅手段は共通入力端子に接続されていないように振る舞う。
【0019】
また、高周波増幅手段がオン状態であるときには、その入力インピーダンスと入力側伝送線路の特性インピーダンスとがほぼ等しいため、共通入力端子に印加される信号は、反射を生じることなく入力側伝送線路を介して高周波増幅手段に入力される。
つまり、オン状態の高周波増幅手段に接続された入力側伝送線路は前記高周波増幅手段の入力特性にほとんど影響を及ぼすことはなく、オフ状態の高周波増幅手段に接続された入力側伝送線路はオン状態の高周波増幅手段の入力特性にほとんど影響を及ぼすことがない。すなわち、前記入力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段は図23の高周波スイッチ11と同様な機能を果たすことになるので、高周波スイッチを省略することも可能である。
【0020】
同様に、各出力側伝送線路はそれが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、しかもそれが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めてある。
【0021】
たとえば、特別な高周波スイッチを用いることなくN個の出力側伝送線路の出力側を前記共通出力端子に共通に直接接続した場合であっても、特定の高周波増幅手段がオフ状態であるときには、共通出力端子側から前記高周波増幅手段をみた出力インピーダンスが非常に大きくなるため、あたかもオフ状態の高周波増幅手段は共通出力端子に接続されていないように振る舞う。
【0022】
また、高周波増幅手段がオン状態であるときには、その出力インピーダンスと出力側伝送線路の特性インピーダンスとがほぼ等しいため、高周波増幅手段が出力する信号は、出力側伝送線路を介して反射を生じることなく共通出力端子に伝達される。
つまり、オン状態の高周波増幅手段に接続された出力側伝送線路は前記高周波増幅手段の出力特性にほとんど影響を及ぼすことはなく、オフ状態の高周波増幅手段に接続された出力側伝送線路はオン状態の高周波増幅手段の出力特性にほとんど影響を及ぼすことがない。すなわち、前記出力側伝送線路は図23の高周波スイッチ15と同様な機能を果たすことになるので、高周波スイッチを省略することも可能である。
【0023】
上記のように、入力側伝送線路,出力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段が高周波スイッチと同様の機能を果たすので、これらと高周波スイッチとを併用する場合には、高周波スイッチのオンオフ比の不足を入力側伝送線路及び出力側伝送線路で補うことにより、比較的挿入損失の小さい高周波スイッチを用いることができる。あるいは、高周波スイッチを削減または省略することもできる。従って、挿入損失の低減とオンオフ比の改善とを同時に実現できる。
【0024】
請求項2は、請求項1の高出力電力増幅器において、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する入力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0025】
請求項2においては、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とが入力選択高周波スイッチを介して接続される。入力選択高周波スイッチは、前記バイアス制御手段の制御により、オン状態の高周波増幅手段に接続された1つの入力側伝送線路を共通入力端子と接続する。
従って、入力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によるスイッチ機能と入力選択高周波スイッチとを併用することになる。入力選択高周波スイッチのオンオフ比が小さい場合であっても入力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によってそれを補償できる。このため、挿入損失の小さい高周波スイッチを入力選択高周波スイッチとして用いることができる。
【0026】
請求項3は、請求項1の高出力電力増幅器において、前記共通出力端子と前記N個の出力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する出力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記出力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0027】
請求項3においては、前記共通出力端子とN個の出力側伝送線路とが出力選択高周波スイッチを介して接続される。出力選択高周波スイッチは、前記バイアス制御手段の制御により、オン状態の高周波増幅手段に接続された1つの出力側伝送線路を共通出力端子と接続する。
従って、出力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によるスイッチ機能と出力選択高周波スイッチとを併用することになる。出力選択高周波スイッチのオンオフ比が小さい場合であっても出力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によってそれを補償できる。このため、挿入損失の小さい高周波スイッチを出力選択高周波スイッチとして用いることができる。
【0028】
請求項4は、請求項1の高出力電力増幅器において、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する入力選択高周波スイッチを介して接続し、前記共通出力端子と前記N個の出力側伝送線路とを、N個の選択端子を有する出力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段が、オン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチ及び出力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0029】
請求項4においては、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とが入力選択高周波スイッチを介して接続され、前記共通出力端子とN個の出力側伝送線路とが出力選択高周波スイッチを介して接続される。
入力選択高周波スイッチは、前記バイアス制御手段の制御によりオン状態の高周波増幅手段に接続された1つの入力側伝送線路を共通入力端子と接続し、出力選択高周波スイッチは、前記バイアス制御手段の制御によりオン状態の高周波増幅手段に接続された1つの出力側伝送線路を共通出力端子と接続する。
【0030】
従って、入力側伝送線路,出力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によるスイッチ機能と入力選択高周波スイッチ,出力選択高周波スイッチとを併用することになる。
入力選択高周波スイッチのオンオフ比が小さい場合であっても入力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によってそれを補償できるので、挿入損失の小さい高周波スイッチを入力選択高周波スイッチとして用いることができる。また、出力選択高周波スイッチのオンオフ比が小さい場合であっても出力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によってそれを補償できるので、挿入損失の小さい高周波スイッチを出力選択高周波スイッチとして用いることができる。
【0031】
請求項5の高出力電力増幅器は、高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、所定の制御入力に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御し他の高周波増幅手段をオフ状態に制御するバイアス制御手段と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号入力端子と所定の共通入力端子との間に配置されたN個の入力側伝送線路と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号出力端子と所定の共通出力端子との間に配置された出力選択高周波スイッチとを設けるとともに、前記N個の入力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通入力端子側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定め、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記出力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0032】
請求項5においては、各々の高周波増幅手段の信号入力端子と共通入力端子との間に入力側伝送線路が接続され、各々の高周波増幅手段の信号出力端子と共通出力端子とが出力選択高周波スイッチを介して接続されている。
各入力側伝送線路は、それが接続された高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、しかもそれが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通入力端子側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長が定めてある。
【0033】
たとえば、特別な高周波スイッチを用いることなくN個の入力側伝送線路の入力側を前記共通入力端子に共通に直接接続した場合であっても、特定の高周波増幅手段がオフ状態であるときには、共通入力端子側から前記高周波増幅手段をみた入力インピーダンスが非常に大きくなるため、あたかもオフ状態の高周波増幅手段は共通入力端子に接続されていないように振る舞う。
【0034】
また、高周波増幅手段がオン状態であるときには、その入力インピーダンスと入力側伝送線路の特性インピーダンスとがほぼ等しいため、共通入力端子に印加される信号は、反射を生じることなく入力側伝送線路を介して高周波増幅手段に入力される。
【0035】
つまり、オン状態の高周波増幅手段に接続された入力側伝送線路は前記高周波増幅手段の入力特性にほとんど影響を及ぼすことはなく、オフ状態の高周波増幅手段に接続された入力側伝送線路はオン状態の高周波増幅手段の入力特性にほとんど影響を及ぼすことがない。すなわち、前記入力側伝送線路は図23の高周波スイッチ11と同様な機能を果たすことになる。
【0036】
オン状態の高周波増幅手段が出力する信号は、出力選択高周波スイッチを介して共通出力端子に現れる。
請求項5によれば、請求項1と同様に挿入損失の低減とオンオフ比の改善とを同時に実現できる。
請求項6は、請求項5の高出力電力増幅器において、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する入力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0037】
請求項6においては、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とが入力選択高周波スイッチを介して接続される。この入力選択高周波スイッチは、前記バイアス制御手段の制御によりオン状態の高周波増幅手段に接続された入力側伝送線路を前記共通入力端子に接続する。
請求項7の高出力電力増幅器は、高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、所定の制御入力に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御し他の高周波増幅手段をオフ状態に制御するバイアス制御手段と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号入力端子と所定の共通入力端子との間に配置された入力選択高周波スイッチと、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号出力端子と所定の共通出力端子との間に配置されたN個の出力側伝送線路とを設けるとともに、前記N個の出力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定め、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0038】
請求項7においては、各々の高周波増幅手段の信号入力端子と共通入力端子とが入力選択高周波スイッチを介して接続され、各々の高周波増幅手段の信号出力端子と共通出力端子との間に出力側伝送線路が配置されている。
入力選択高周波スイッチは、共通入力端子に印加される信号をオン状態の高周波増幅手段の信号入力端子だけに印加する。
【0039】
各出力側伝送線路は、それが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、しかもそれが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めてある。
【0040】
たとえば、特別な高周波スイッチを用いることなくN個の出力側伝送線路の出力側を前記共通出力端子に共通に直接接続した場合であっても、特定の高周波増幅手段がオフ状態であるときには、共通出力端子側から前記高周波増幅手段をみた出力インピーダンスが非常に大きくなるため、あたかもオフ状態の高周波増幅手段は共通出力端子に接続されていないように振る舞う。
【0041】
また、高周波増幅手段がオン状態であるときには、その出力インピーダンスと出力側伝送線路の特性インピーダンスとがほぼ等しいため、高周波増幅手段が出力する信号は、出力側伝送線路を介して反射を生じることなく共通出力端子に伝達される。
【0042】
つまり、オン状態の高周波増幅手段に接続された出力側伝送線路は前記高周波増幅手段の出力特性にほとんど影響を及ぼすことはなく、オフ状態の高周波増幅手段に接続された出力側伝送線路はオン状態の高周波増幅手段の出力特性にほとんど影響を及ぼすことがない。すなわち、前記出力側伝送線路は図23の高周波スイッチ15と同様な機能を果たすことになる。
【0043】
請求項7によれば、請求項1と同様に挿入損失の低減とオンオフ比の改善とを同時に実現できる。
請求項8は、請求項7の高出力電力増幅器において、前記共通出力端子と前記N個の出力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する出力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記出力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0044】
請求項8においては、前記共通出力端子と前記N個の出力側伝送線路とが出力選択高周波スイッチを介して接続される。この出力選択高周波スイッチは、前記バイアス制御手段の制御によりオン状態の高周波増幅手段に接続された出力側伝送線路を前記共通出力端子に接続する。
請求項9は、請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7及び請求項8のいずれかの高出力電力増幅器において、前記高周波増幅手段の各々に増幅素子として電界効果トランジスタを設けるとともに、前記バイアス制御手段は、オフ状態に制御する高周波増幅手段の電界効果トランジスタがピンチオフ状態になるようにそのバイアスを制御することを特徴とする。
【0045】
電界効果トランジスタを増幅素子として用いる場合には、そのチャネルが閉じるようなピンチオフ電圧をバイアスとしてゲート端子に印加することにより、電界効果トランジスタがピンチオフ状態になり、信号を入力しても出力には信号が現れなくなる。つまり、増幅動作がオフ状態になる。従って、バイアス制御により各高周波増幅手段のオンオフを制御できる。
【0046】
請求項10は、請求項9の高出力電力増幅器において、前記N個の高周波増幅手段の少なくとも1つについては、それぞれが電界効果トランジスタを備える複数の増幅回路をカスケード接続して構成し、前記バイアス制御手段は、カスケード接続された複数の増幅回路を備える高周波増幅手段をオフ状態に制御する場合には、最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御するとともに、最も出力側に近い電界効果トランジスタに対してはドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけるように制御することを特徴とする。
【0047】
請求項10においては、少なくとも1つの高周波増幅手段がカスケード(縦続)接続された複数の増幅回路で構成されている。この高周波増幅手段のバイアスを制御する場合には、最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御し、最も出力側に近い電界効果トランジスタはドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけるように制御する。
【0048】
最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御することによって、オフ状態の高周波増幅手段の入力側が全反射の状態に近づくので、前記入力側伝送線路の入力端側から高周波増幅手段をみた入力インピーダンスを最大化するのが容易になる。
また、最も出力側に近い電界効果トランジスタのドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけることによって、オフ状態の高周波増幅手段の出力側の反射特性が全反射に近くなるためより理想的な特性が得られる。
【0049】
請求項11の高出力電力増幅器は、高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、高周波増幅手段と、所定の制御入力に従って前記高周波増幅手段をオン状態又はオフ状態に制御するバイアス制御手段と、前記高周波増幅手段の信号入力端子に接続された入力側伝送線路とを設けるとともに、前記入力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記入力側伝送線路の入力側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定めたことを特徴とする。
【0050】
請求項11においては、前記高周波増幅手段の信号入力端子に入力側伝送線路が接続されている。この入力側伝送線路は、高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記入力側伝送線路の入力側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定めてある。
【0051】
このため、前記高周波増幅手段を使用しないときには、それが入力側伝送線路の入力側に接続される回路に影響を及ぼすのを防止できる。請求項11の高出力電力増幅器を複数並列に接続する場合には、たとえば高周波スイッチを用いなくてもいずれか1つの高出力電力増幅器だけが動作するように信号経路を切り替えることができる。また、高周波スイッチと併用すればオンオフ比を改善することもできる。
【0052】
請求項12の高出力電力増幅器は、高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、高周波増幅手段と、所定の制御入力に従って前記高周波増幅手段をオン状態又はオフ状態に制御するバイアス制御手段と、前記高周波増幅手段の信号出力端子に接続された出力側伝送線路とを設けるとともに、前記出力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記出力側伝送線路の出力側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めたことを特徴とする。
【0053】
請求項12においては、前記高周波増幅手段の信号出力端子に出力側伝送線路が接続されている。この出力側伝送線路は、前記高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記出力側伝送線路の出力側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めてある。
【0054】
このため、前記高周波増幅手段を使用しないときには、それが出力側伝送線路の出力側に接続される回路に影響を及ぼすのを防止できる。請求項12の高出力電力増幅器を複数並列に接続する場合には、たとえば高周波スイッチを用いなくてもいずれか1つの高出力電力増幅器だけが動作するように信号経路を切り替えることができる。また、高周波スイッチと併用すればオンオフ比を改善することもできる。
【0055】
請求項13の高出力電力増幅器は、高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、高周波増幅手段と、所定の制御入力に従って前記高周波増幅手段をオン状態又はオフ状態に制御するバイアス制御手段と、前記高周波増幅手段の信号入力端子に接続された入力側伝送線路と、前記高周波増幅手段の信号出力端子に接続された出力側伝送線路とを設けるとともに、前記入力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記入力側伝送線路の入力側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定め、前記出力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記出力側伝送線路の出力側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めたことを特徴とする。
【0056】
請求項13においては、前記高周波増幅手段の信号入力端子に入力側伝送線路が接続され、前記高周波増幅手段の信号出力端子に出力側伝送線路が接続されている。
入力側伝送線路は、前記高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記入力側伝送線路の入力側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定めてある。
【0057】
出力側伝送線路は、前記高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有し、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記出力側伝送線路の出力側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めてある。
【0058】
このため、前記高周波増幅手段を使用しないときには、それが出力側伝送線路の出力側に接続される回路に影響を及ぼすのを防止できる。請求項13の高出力電力増幅器を複数並列に接続する場合には、たとえば高周波スイッチを用いなくてもいずれか1つの高出力電力増幅器だけが動作するように信号経路を切り替えることができる。また、高周波スイッチと併用すればオンオフ比を改善することもできる。
【0059】
請求項14は、請求項11,請求項12及び請求項13のいずれかの高出力電力増幅器において、それぞれが電界効果トランジスタを備える複数の増幅回路をカスケード接続して前記高周波増幅手段を構成し、前記バイアス制御手段は、前記高周波増幅手段をオフ状態に制御する場合には、最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御するとともに、最も出力側に近い電界効果トランジスタに対してはドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけるように制御することを特徴とする。
【0060】
請求項14においては、高周波増幅手段がカスケード接続された複数の増幅回路で構成されている。この高周波増幅手段のバイアスを制御する場合には、最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御し、最も出力側に近い電界効果トランジスタはドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけるように制御する。
【0061】
最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御することによって、オフ状態の高周波増幅手段の入力側が全反射の状態に近づくので、前記入力側伝送線路の入力端側から高周波増幅手段をみた入力インピーダンスを最大にするのが容易になる。
また、最も出力側に近い電界効果トランジスタのドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけることによって、オフ状態の高周波増幅手段の出力側の信号の状態が全反射に近くなるためより理想的な特性が得られる。
【0062】
請求項15は、高周波信号を増幅するとともに出力電力を段階的に変更可能な高出力電力増幅器において、互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、それぞれの出力端が前記N個の高周波増幅手段の各々の信号入力端子と接続されたN個の入力側伝送線路と、通過用伝送線路と、それぞれが前記通過用伝送線路の入力端及び前記N個の入力側伝送線路の各々の入力端と接続された(N+1)個の選択出力端子を有し、前記(N+1)個の選択出力端子のいずれか1つを選択的に所定の共通入力端子と接続する入力選択高周波スイッチと、それぞれの入力端が前記N個の高周波増幅手段の各々の信号出力端子と接続されたN個の出力側伝送線路と、前記通過用伝送線路の出力端及び前記N個の出力側伝送線路の出力端と接続された共通出力端子と、前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、外部から入力される所定の制御信号に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御して他の高周波増幅手段をオフ状態に制御し、又は前記N個の高周波増幅手段の全てをオフ状態に制御するバイアス制御手段と、前記バイアス制御手段がいずれか1つの高周波増幅手段をオン状態に制御する場合には、オン状態の高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替え、N個の高周波増幅手段の全てをオフ状態に制御する場合には、前記入力選択高周波スイッチを切り替えて前記通過用伝送線路を前記共通入力端子と接続するスイッチ制御手段とを設けるとともに、前記N個の出力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段の最終段の増幅素子がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた出力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定め、前記通過用伝送線路には、高出力電力増幅器の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記入力選択高周波スイッチが前記通過用伝送線路を前記共通入力端子と接続していない場合に、前記共通出力端子から通過用伝送線路をみた入力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になるように前記通過用伝送線路の電気長を定めたことを特徴とする。
【0063】
請求項15においては、前記共通入力端子に入力される高周波電力は、前記入力選択高周波スイッチの選択状態に応じて(N+1)種類の互いに異なる経路を通り、共通出力端子に出力される。
例えば、前記入力選択高周波スイッチの選択によって1つの入力側伝送線路の入力端が入力選択高周波スイッチを介して共通入力端子と接続された場合には、共通入力端子の高周波電力は、前記1つの入力側伝送線路を通り、その入力側伝送線路の出力端に接続されたオン状態の高周波増幅手段を通って増幅され、その高周波増幅手段の信号出力端子に接続された1つの出力側伝送線路を通って共通出力端子に出力される。
【0064】
この場合、N個の高周波増幅手段として互いに利得の異なる増幅回路を用いることにより、高周波電力がいずれの経路の高周波増幅手段を通過するかに応じて出力電力が切り替わる。
【0065】
この場合、選択された経路以外の高周波増幅手段は全てオフ状態になる。なお、カスケード接続された複数の増幅素子が1つの高周波増幅手段に備わっている場合には、少なくとも最終段に配置された増幅素子がオフ状態であればその高周波増幅手段はオフ状態であるとみなすことができる。
オフ状態の高周波増幅手段の信号出力端子と前記共通出力端子との間に接続された出力側伝送線路は、その出力側伝送線路の特性(電気長)により、共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた出力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になる。
【0066】
また、前記入力選択高周波スイッチが選択していない経路の通過用伝送線路については、前記通過用伝送線路の特性(電気長)により、前記共通出力端子から通過用伝送線路をみた入力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になる。
このため、入力選択高周波スイッチの選択によって1つの入力側伝送線路の入力端が入力選択高周波スイッチを介して共通入力端子と接続された場合には、選択されていない他の経路の出力側伝送線路ならびに通過用伝送線路は、前記共通出力端子のインピーダンスに影響を及ぼさない。つまり、入力選択高周波スイッチによって選択された1つの経路の出力側伝送線路以外は前記共通出力端子に接続されていないのと等価になる。このため、共通出力端子における信号の反射などを防止できる。
【0067】
一方、前記入力選択高周波スイッチの選択により、前記通過用伝送線路の入力端が入力選択高周波スイッチを介して共通入力端子と接続された場合には、共通入力端子の高周波電力は、前記通過用伝送線路を通って共通出力端子に出力される。この場合はいずれの高周波増幅手段も通過しないので、高出力電力増幅器の共通出力端子に出力される電力は最小になる。
【0068】
この場合、選択された経路以外のN個の高周波増幅手段は全てオフ状態になる。オフ状態の高周波増幅手段の信号出力端子と前記共通出力端子との間に接続された出力側伝送線路は、その出力側伝送線路の特性(電気長)により、共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた出力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になる。
【0069】
このため、前記通過用伝送線路の経路を前記入力選択高周波スイッチが選択した場合には、選択されていないN種類の経路の各出力側伝送線路は、いずれも前記共通出力端子のインピーダンスに影響を及ぼさない。つまり、入力選択高周波スイッチによって選択された1つの経路の通過用伝送線路以外は前記共通出力端子に接続されていないのと等価になる。このため、共通出力端子における信号の反射などを防止できる。
【0070】
また、選択された経路の通過用伝送線路の特性インピーダンスは高出力電力増幅器の規定の出力インピーダンスとほぼ等しいため、この通過用伝送線路の入力端及び出力端においてインピーダンスは整合し信号の反射などが防止される。
請求項15では、入力側伝送線路及びオフ状態の高周波増幅手段によるスイッチ機能と入力選択高周波スイッチとを併用することになる。入力選択高周波スイッチのオンオフ比が小さい場合であっても入力側伝送線路によってそれを補償できる。このため、挿入損失の小さい高周波スイッチを入力選択高周波スイッチとして用いることができる。
【0071】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態について、図1を参照して説明する。この形態は、請求項1,請求項9,請求項10に対応する。
この形態では、請求項1の高周波増幅手段,バイアス制御手段,共通入力端子,入力側伝送線路,共通出力端子及び出力側伝送線路は、それぞれ高周波増幅回路20,バイアス制御回路24,共通信号入力端子21,入力側伝送線路25,共通信号出力端子22及び出力側伝送線路26に対応する。また、請求項10の複数の増幅回路は図2の増幅部31,32,33に対応する。
【0072】
図1を参照すると、この高出力電力増幅器は互いに並列に配置されたN個の高周波増幅回路20が備わっている。高周波増幅回路20の数Nは2以上であり必要に応じて変更される。これらの高周波増幅回路20は、各々の飽和出力電力が互いに異なっている。
すなわち、N個の高周波増幅回路20のいずれか1つをその時に必要とされる出力電力に応じて選択し、選択した高周波増幅回路20を用いて信号の増幅を行う。通常、N個の高周波増幅回路20の中から飽和出力電力が必要とされる出力電力に最も近い1つの高周波増幅回路20を選択することにより、最も高い出力負荷効率が得られる。
【0073】
バイアス制御回路24は、N個の高周波増幅回路20の各々のバイアスレベルの制御により、各々の高周波増幅回路20のオン状態とオフ状態との切り替えを行う。すなわち、バイアス制御回路24は制御信号入力端子23に印加される制御信号に応じて、この高出力電力増幅器の出力負荷効率を最大にする1つの高周波増幅回路20をオン状態に制御し、それ以外の全ての高周波増幅回路20をオフ状態に制御する。
【0074】
各々の高周波増幅回路20は、増幅素子として少なくとも1つのFET(電界効果トランジスタ)を内蔵している。FETを用いた増幅回路は、たとえば図3に示すように動作する。
増幅素子であるFETのゲート端子にピンチオフ電圧Vpの半分程度の電圧がバイアスとして印加される場合には、図3に示すように常にFETにドレイン電流が流れるので、その回路はA級増幅回路として動作する。しかし、バイアスの絶対値をピンチオフ電圧Vpよりも大きくすると、入力信号が印加されない場合にはドレイン電流は流れなくなるので、この回路はオフ状態になる。すなわち、バイアスの切り替えによって増幅回路のオン/オフを制御できる。この制御をバイアス制御回路24が行う。
【0075】
図1の高出力電力増幅器が増幅する高周波信号は共通信号入力端子21に印加され、この高出力電力増幅器によって増幅された高周波信号は共通信号出力端子22に現れる。
N個の高周波増幅回路20の各々の信号入力端子は、入力側伝送線路25を介して共通信号入力端子21と接続されている。共通信号入力端子21には、N個の入力側伝送線路25が共通に接続されている。また、N個の高周波増幅回路20の各々の信号出力端子は、出力側伝送線路26を介して共通信号出力端子22と接続されている。共通信号出力端子22には、N個の出力側伝送線路26が共通に接続されている。
【0076】
各々の入力側伝送線路25及び各々の出力側伝送線路26は、たとえばマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのように特定の特性インピーダンスを有する伝送線路で構成され、それぞれの長さ(電気長)も次に説明するように定められている。
具体的に説明すると、入力側伝送線路25(1)には高周波増幅回路20(1)の規定の(オン状態の時の)入力インピーダンスと等しい特性インピーダンスを有する伝送線路を用いてある。また、入力側伝送線路25(1)の長さL1(1)は、高周波増幅回路20(1)がオフ状態の時に入力側伝送線路25(1)の入力端25aから高周波増幅回路20(1)をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように決定してある。
【0077】
同様に、入力側伝送線路25(2)〜25(N)には、それぞれ高周波増幅回路20(2)〜20(N)の規定の入力インピーダンスと等しい特性インピーダンスを有する伝送線路を用いてある。また、入力側伝送線路25(2)〜25(N)の長さは、それぞれ高周波増幅回路20(2)〜20(N)がオフ状態の時に入力側伝送線路25(2)〜25(N)の入力端から高周波増幅回路20(2)〜20(N)をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように決定してある。
【0078】
一方、出力側伝送線路26(1)には高周波増幅回路20(1)の規定の(オン状態の時の)出力インピーダンスと等しい特性インピーダンスを有する伝送線路を用いてある。また、出力側伝送線路26(1)の長さL2(1)は、高周波増幅回路20(1)がオフ状態の時に出力側伝送線路26(1)の出力端26aから高周波増幅回路20(1)をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように決定してある。
【0079】
同様に、出力側伝送線路26(2)〜26(N)には、それぞれ高周波増幅回路20(2)〜20(N)の規定の出力インピーダンスと等しい特性インピーダンスを有する伝送線路を用いてある。また、出力側伝送線路26(2)〜26(N)の長さは、それぞれ高周波増幅回路20(2)〜20(N)がオフ状態の時に出力側伝送線路26(2)〜26(N)の出力端から高周波増幅回路20(2)〜20(N)をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように決定してある。
【0080】
一系統の高周波増幅回路20及び入力側伝送線路25について実際の入力インピーダンスを求めた結果が図16,図17のスミスチャート上に表してある。図16の例では、次の条件を想定している。
高周波増幅回路20の増幅素子の種類:MESFET
増幅対象の信号周波数帯:14[GHz]
高周波増幅回路20の利得:6.5[dB]
飽和出力電力:100[mW]程度
計算対象の周波数帯:14.0〜14.5[GHz]
図16において、「A」は高周波増幅回路20をオン状態とし、回路がA級動作となるように適切なゲート−ソース間電圧およびドレイン−ソース間電圧を与えた場合の高周波増幅回路20の入力インピーダンスを示し、「B」は前記MESFETがピンチオフ状態になるようなゲート−ソース間電圧を与えて高周波増幅回路20をオフ状態にした場合を示している。ドレイン−ソース間電圧については「A」,「B」は同じ条件になっている。
【0081】
図16の「C」は、入力側伝送線路25の入力端25aから1つの高周波増幅回路20の信号入力端子をみたときの入力側伝送線路25及び高周波増幅回路20を含む回路の入力インピーダンスを示している。但し、前記高周波増幅回路20はオフ状態であり、「B」の場合と同じバイアスになっている。
入力側伝送線路25の電気長L1を調整することによって、図16に示す「C」のように入力端25aからみた入力インピーダンスを非常に大きくすることができる。図16の例では、電気長L1が約0.30波長程度の入力側伝送線路25を用いることによって、「C」のような入力インピーダンスが得られる。すなわち、高周波増幅回路20の入力側に入力側伝送線路25を設けることによって、高周波増幅回路20がオフ状態の時の入力側のインピーダンスを図16の「B」から「C」のように大きくすることができる。
【0082】
同様に、図17の例では利得が15[dB]、飽和出力電力が500[mW]の高周波増幅回路20を用いる場合を想定している。それ以外については図16の場合と同じである。
一系統の高周波増幅回路20及び出力側伝送線路26について実際の出力インピーダンスを求めた結果が図18,図19,図20のスミスチャート上に表してある。図18の例では、次の条件を想定している。
【0083】
高周波増幅回路20の増幅素子の種類:MESFET
増幅対象の信号周波数帯:14[GHz]
高周波増幅回路20の利得:6.5[dB]
飽和出力電力:100[mW]程度
計算対象の周波数帯:14.0〜14.5[GHz]
図18において、「A」は高周波増幅回路20をオン状態とし、回路がA級動作となるように適切なゲート−ソース間電圧およびドレイン−ソース間電圧を与えた場合の高周波増幅回路20の出力インピーダンスを示し、「B」は前記MESFETがピンチオフ状態になるようなゲート−ソース間電圧を与えて高周波増幅回路20をオフ状態にした場合を示している。ドレイン−ソース間電圧については「A」,「B」は同じ条件になっている。
【0084】
図18の「C」は、出力側伝送線路26の出力端26aから1つの高周波増幅回路20の信号出力端子をみたときの出力側伝送線路26及び高周波増幅回路20を含む回路の出力インピーダンスを示している。但し、前記高周波増幅回路20はオフ状態であり、「B」の場合と同じバイアスになっている。
出力側伝送線路26の電気長L2を調整することによって、図18に示す「C」のように出力端26aからみた出力インピーダンスを非常に大きくすることができる。図18の例では、電気長L2が約0.35波長程度の出力側伝送線路26を用いることによって、「C」のような出力インピーダンスが得られる。すなわち、高周波増幅回路20の出力側に出力側伝送線路26を設けることによって、高周波増幅回路20がオフ状態の時の出力側のインピーダンスを図18の「B」から「C」のように大きくすることができる。
【0085】
同様に、図19の例では利得が15[dB]、飽和出力電力が500[mW]の高周波増幅回路20を用いる場合を想定している。それ以外については図18の場合と同じである。
図20の例は、図18と同様に利得が6.5[dB]、飽和出力電力が100[mW]の高周波増幅回路20を用いる場合を示している。しかし、図18の例では高周波増幅回路20をオフ状態にするときにMESFETをピンチオフ状態にするのに対し、図20の例では高周波増幅回路20をオフ状態にするときにMESFETのドレイン−ソース端子間電圧を0に制御する場合を想定している。図20の例では、電気長L2が約0.20波長程度の出力側伝送線路26を用いることによって、「C」のような出力インピーダンスが得られる。
【0086】
図1に示す高出力電力増幅器において、たとえば高周波増幅回路20(1)をオン状態にするときには、高周波増幅回路20(2)〜20(N)は全てオフ状態に制御される。
【0087】
この場合、高周波増幅回路20(1)の入力に接続された入力側伝送線路25(1)の特性インピーダンスが高周波増幅回路20(1)の規定の入力インピーダンスとほぼ等しいため、入力側伝送線路25(1)を接続した影響はほとんどなく、共通信号入力端子21の高周波信号は反射を生じることなく高周波増幅回路20(1)に入力される。
【0088】
一方、入力側伝送線路25(2)〜25(N)及び高周波増幅回路20(2)〜20(N)については、各々の入力端25aからオフ状態の高周波増幅回路20(2)〜20(N)の入力をみたインピーダンスが非常に大きい。
このため、入力側伝送線路25(2)〜25(N)を共通信号入力端子21に接続した影響は入力側伝送線路25(1),高周波増幅回路20(1)にはほとんど現れず、入力側伝送線路25(2)〜25(N)を共通信号入力端子21及び入力側伝送線路25(1)から電気的に切り離し、入力側伝送線路25(1)だけを共通信号入力端子21に接続したのと等価になる。
【0089】
同様に、高周波増幅回路20(2)をオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20(1),20(3)〜20(N)を全てオフ状態に制御した場合には、入力側伝送線路25(1),25(3)〜25(N)を共通信号入力端子21に接続した影響は入力側伝送線路25(2),高周波増幅回路20(2)にはほとんど現れず、入力側伝送線路25(1),25(3)〜25(N)を共通信号入力端子21及び入力側伝送線路25(2)から電気的に切り離し、入力側伝送線路25(2)だけを共通信号入力端子21に接続したのと等価になる。
【0090】
また、図1に示す高出力電力増幅器において、高周波増幅回路20(1)をオン状態に制御し、高周波増幅回路20(2)〜20(N)を全てオフ状態に制御した場合、高周波増幅回路20(1)の出力に接続された出力側伝送線路26(1)の特性インピーダンスが高周波増幅回路20(1)の規定の出力インピーダンスとほぼ等しいため、出力側伝送線路26(1)を接続した影響はほとんどなく、高周波増幅回路20(1)の出力電力は、反射を生じることなく出力側伝送線路26(1)を介して共通信号出力端子22に現れる。
【0091】
この場合、出力側伝送線路26(2)〜26(N)及び高周波増幅回路20(2)〜20(N)については、各々の出力端26aからオフ状態の高周波増幅回路20(2)〜20(N)の出力をみたインピーダンスが非常に大きい。
このため、出力側伝送線路26(2)〜26(N)を共通信号出力端子22に接続した影響は出力側伝送線路26(1),高周波増幅回路20(1)にはほとんど現れず、出力側伝送線路26(2)〜26(N)を共通信号出力端子22及び出力側伝送線路26(1)から電気的に切り離し、出力側伝送線路26(1)だけを共通信号出力端子22に接続したのと等価になる。
【0092】
同様に、高周波増幅回路20(2)をオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20(1),20(3)〜20(N)を全てオフ状態に制御した場合には、出力側伝送線路26(1),26(3)〜26(N)を共通信号出力端子22に接続した影響は出力側伝送線路26,高周波増幅回路20(2)にはほとんど現れず、出力側伝送線路26(1),26(3)〜26(N)を共通信号出力端子22及び出力側伝送線路26(2)から電気的に切り離し、出力側伝送線路26(2)だけを共通信号出力端子22に接続したのと等価になる。
【0093】
図1に示す高出力電力増幅器の具体的な構成例について説明する。ここでは、高周波増幅回路20の回路数Nを2に定める。そして、一方の信号系統に属する入力側伝送線路25(1),出力側伝送線路26(1)については、図16及び図18に示す「A」,「B」,「C」のようなインピーダンスになるように特性インピーダンス及び電気長を各々適切に定める。高周波増幅回路20(1)は100[mW]級の飽和出力になるように構成する。
【0094】
また、他方の信号系統に属する入力側伝送線路25(2),出力側伝送線路26(2)については、図17及び図19に示す「A」,「B」,「C」のようなインピーダンスになるように特性インピーダンス及び電気長を各々適切に定める。高周波増幅回路20(2)は500[mW]級の飽和出力になるように構成する。
【0095】
この場合の各状態における高出力電力増幅器の周波数特性を計算により求めた。その結果が図14,図15に示されている。図14は、高周波増幅回路20(1)をオン状態に制御して、高周波増幅回路20(2)をオフ状態に制御した場合の特性を示している。また、図15は高周波増幅回路20(2)をオン状態に制御して、高周波増幅回路20(1)をオフ状態に制御した場合の特性を示している。オン状態はA級動作する状態であり、オフ状態は増幅素子である電界効果トランジスタがピンチオフ状態になる状態である。
【0096】
図14,図15に示すS11,S12,S21,S22はSパラメータであり、Muは安定化係数を表している。SパラメータのS11は共通信号入力端子21からみた反射特性に相当し、S22は共通信号出力端子22からみた反射特性に相当し、S21は共通信号入力端子21から共通信号出力端子22に向かう信号の通過特性に相当し、S12は共通信号出力端子22から信号が共通信号入力端子21に向かう信号の通過特性を表している。
【0097】
図14を参照すると、利用する周波数帯(14[GHz])におけるSパラメータのS21が約6.5[dB]であるので、オン状態の高周波増幅回路20(1)のみが動作していることが分かる。また、SパラメータのS11,S22が小さいので反射が少ないことが分かる。
また、図15を参照すると利用する周波数帯(14[GHz])におけるSパラメータのS21が約15[dB]であるので、オン状態の高周波増幅回路20(2)のみが動作していることが分かる。また、SパラメータのS11,S22が小さいので反射が少ないことが分かる。
【0098】
つまり、図1に示すように高周波スイッチを用いなくても、高周波増幅回路20のオン/オフの切り替えに伴って信号の通過経路が自動的に切り替わり、所望の信号増幅特性が得られる。
【0099】
ところで、たとえば比較的大きい利得を必要とする場合には、図2に示すように複数の増幅部31,32,33をカスケード接続して高周波増幅回路20を構成する必要がある。すなわち、増幅部31,32,33の各々の利得が小さい場合であっても、それらを縦列に接続することにより全体として大きな利得が得られる。
【0100】
図2に示す高周波増幅回路20においては、増幅部31,32,33がそれぞれ増幅素子としてFETを内蔵している。このような高周波増幅回路20を制御する場合には、図1のバイアス制御回路24は各々の増幅部31,32,33のFETのゲートに印加するバイアス電圧Vg1,Vg2,Vg3及び増幅部33のドレインに印加する電圧Vd3を次のように制御する。
【0101】
図2の高周波増幅回路20をオン状態にする場合には、増幅部31,32,33がそれぞれA級増幅回路として動作するように、各FETのゲートに印加するバイアス電圧Vg1,Vg2,Vg3を制御する。
また、図2の高周波増幅回路20をオフ状態にする場合には、増幅部31のFETがピンチオフ状態になるようにバイアス電圧Vg1を制御し、増幅部32のFETがピンチオフ状態になるようにバイアス電圧Vg2を制御し、増幅部33のFETのドレイン−ソース端子間電圧がほぼ0になるようにドレイン電圧Vd3を0にする。
【0102】
高周波増幅回路20の信号入力端子34に最も近い増幅部31のFETをピンチオフ状態に制御すると、高周波増幅回路20の入力インピーダンスが全反射に近くなるので、その高周波増幅回路20を図1に示す回路に採用すると、入力側伝送線路25の入力端25a側から入力側伝送線路25及び高周波増幅回路20をみた入力インピーダンスを最大にするのが容易になる。
【0103】
また、高周波増幅回路20の信号出力端子35に最も近い増幅部33のFETのドレイン−ソース端子間電圧を0にすると、高周波増幅回路20の出力インピーダンスが全反射に近くなるので、その高周波増幅回路20を図1に示す回路に採用すると、出力側伝送線路26の出力端26a側から出力側伝送線路26及び高周波増幅回路20をみた出力インピーダンスを最大にするのが容易になる。
【0104】
また、増幅部31,32のFETをピンチオフ状態にすることにより、増幅部31,32の消費電力が最小になる。なお、高周波増幅回路20がオフ状態のときに、増幅部32のFETについては必ずしもピンチオフ状態にしなくてもよい。その場合、増幅部32のFETのドレイン−ソース端子間電圧を0とすれば、ピンチオフ状態でなくてもドレイン電流が0になるので消費電力を低減できる。また、高周波増幅回路20がオフ状態のときに、増幅部33のFETをピンチオフ状態に制御してもよい。
【0105】
(第2の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図4に示す。この形態は、請求項4,請求項9,請求項10に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図4において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0106】
この形態では、請求項4の共通入力端子,入力側伝送線路,入力選択高周波スイッチ,共通出力端子,出力側伝送線路,出力選択高周波スイッチ,バイアス制御手段は、それぞれ共通信号入力端子21,入力側伝送線路25,高周波スイッチ41,共通信号出力端子22,出力側伝送線路26,高周波スイッチ42,バイアス制御回路24Bに対応する。
【0107】
図4を参照すると、この高出力電力増幅器は、N個の入力側伝送線路25,N個の高周波増幅回路20,N個の出力側伝送線路26,バイアス制御回路24Bの他に高周波スイッチ41,42を備えている。
【0108】
高周波スイッチ41は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の入力側伝送線路25(1)〜25(N)のいずれか1つを選択的に共通信号入力端子21に接続する。高周波スイッチ41の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
高周波スイッチ42は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の出力側伝送線路26(1)〜26(N)のいずれか1つを選択的に共通信号出力端子22に接続する。高周波スイッチ42の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
【0109】
バイアス制御回路24Bは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20はすべてオフ状態に制御する。また、オン状態に制御する高周波増幅回路20と一致するように、高周波スイッチ41,42の選択状態を制御する。
【0110】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(1)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御するとともに、出力側伝送線路26(1)を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、入力側伝送線路25(2)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離され、出力側伝送線路26(2)〜26(N)は共通信号出力端子22から切り離される。
【0111】
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(2)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御するとともに、出力側伝送線路26(2)を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、入力側伝送線路25(1),25(3)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離され、出力側伝送線路26(1),26(3)〜26(N)は共通信号出力端子22から切り離される。
【0112】
各入力側伝送線路25ならびに各出力側伝送線路26の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定められている。従って、高周波スイッチ41が存在しなくても、等価的にはオン状態の1つの高周波増幅回路20のみが入力側伝送線路25を介して共通信号入力端子21に接続される。また、高周波スイッチ42が存在しなくても、等価的にはオン状態の1つの高周波増幅回路20のみが出力側伝送線路26を介して共通信号出力端子22に接続される。
【0113】
しかし、高周波スイッチ41,42を設けることによって、オフ状態の高周波増幅回路20がオン状態の高周波増幅回路20の信号に及ぼす影響をより小さくすることができる。また、比較的オンオフ比が小さく挿入損失の小さい半導体スイッチを高周波スイッチ41,42として用いることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図5に示す。この形態は、請求項2,請求項9,請求項10に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図5において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0114】
この形態では、請求項2の共通入力端子,入力側伝送線路,入力選択高周波スイッチ,バイアス制御手段,高周波増幅手段は、それぞれ共通信号入力端子21,入力側伝送線路25,高周波スイッチ41,バイアス制御回路24B,高周波増幅回路20に対応する。
図5を参照すると、この高出力電力増幅器は、N個の入力側伝送線路25,N個の高周波増幅回路20,N個の出力側伝送線路26,バイアス制御回路24Bの他に高周波スイッチ41を備えている。
【0115】
高周波スイッチ41は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の入力側伝送線路25(1)〜25(N)のいずれか1つを選択的に共通信号入力端子21に接続する。高周波スイッチ41の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
【0116】
バイアス制御回路24Bは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20はすべてオフ状態に制御する。また、オン状態に制御する高周波増幅回路20と一致するように、高周波スイッチ41の選択状態を制御する。
【0117】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(1)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御する。この場合、入力側伝送線路25(2)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離される。
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(2)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御する。この場合、入力側伝送線路25(1),25(3)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離される。
【0118】
各入力側伝送線路25の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定められている。従って、高周波スイッチ41が存在しなくても、等価的にはオン状態の1つの高周波増幅回路20のみが入力側伝送線路25を介して共通信号入力端子21に接続される。
しかし、高周波スイッチ41を設けることによって、オフ状態の高周波増幅回路20がオン状態の高周波増幅回路20の信号に及ぼす影響をより小さくすることができる。また、比較的オンオフ比が小さく挿入損失の小さい半導体スイッチを高周波スイッチ41として用いることができる。
【0119】
(第4の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図6に示す。この形態は、請求項3,請求項9,請求項10に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図6において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0120】
この形態では、請求項3の共通出力端子,出力側伝送線路,出力選択高周波スイッチ,バイアス制御手段,高周波増幅手段は、それぞれ共通信号出力端子22,出力側伝送線路26,高周波スイッチ42,バイアス制御回路24B,高周波増幅回路20に対応する。
図6を参照すると、この高出力電力増幅器は、N個の入力側伝送線路25,N個の高周波増幅回路20,N個の出力側伝送線路26,バイアス制御回路24Bの他に高周波スイッチ42を備えている。
【0121】
高周波スイッチ42は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の出力側伝送線路26(1)〜26(N)のいずれか1つを選択的に共通信号出力端子22に接続する。高周波スイッチ42の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
バイアス制御回路24Bは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20はすべてオフ状態に制御する。また、オン状態に制御する高周波増幅回路20と一致するように、高周波スイッチ42の選択状態を制御する。
【0122】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、出力側伝送線路26(1)を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、出力側伝送線路26(2)〜26(N)は共通信号出力端子22から切り離される。
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、出力側伝送線路26(2)を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、出力側伝送線路26(1),26(3)〜26(N)は共通信号出力端子22から切り離される。
【0123】
各入力側伝送線路25ならびに各出力側伝送線路26の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定められている。従って、高周波スイッチ42が存在しなくても、等価的にはオン状態の1つの高周波増幅回路20のみが出力側伝送線路26を介して共通信号出力端子22に接続される。
しかし、高周波スイッチ42を設けることによって、オフ状態の高周波増幅回路20がオン状態の高周波増幅回路20の信号に及ぼす影響をより小さくすることができる。また、比較的オンオフ比が小さく挿入損失の小さい半導体スイッチを高周波スイッチ42として用いることができる。
【0124】
(第5の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図7に示す。この形態は、請求項5,請求項9,請求項10に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図7において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0125】
この形態では、請求項5の高周波増幅手段,バイアス制御手段,共通入力端子,入力側伝送線路,共通出力端子,出力選択高周波スイッチは、それぞれ高周波増幅回路20,バイアス制御回路24B,共通信号入力端子21,入力側伝送線路25,共通信号出力端子22,高周波スイッチ42に対応する。
図7を参照すると、この高出力電力増幅器はN個の入力側伝送線路25,N個の高周波増幅回路20,バイアス制御回路24B及び高周波スイッチ42を備えている。
【0126】
高周波スイッチ42は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の出力側伝送線路26(1)〜26(N)のいずれか1つを選択的に共通信号出力端子22に接続する。高周波スイッチ42の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
【0127】
バイアス制御回路24Bは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20はすべてオフ状態に制御する。また、オン状態に制御する高周波増幅回路20と一致するように、高周波スイッチ42の選択状態を制御する。
【0128】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、高周波増幅回路20(1)の出力を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、高周波増幅回路20(2)〜20(N)は共通信号出力端子22から切り離される。
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、高周波増幅回路20(2)の出力を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、高周波増幅回路20(1),20(3)〜20(N)の出力は共通信号出力端子22から切り離される。
【0129】
各入力側伝送線路25の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定められている。従って、この形態では、各高周波増幅回路20の入力側については、入力側伝送線路25によってオフ状態の高周波増幅回路20と切り離され、各高周波増幅回路20の出力側については、高周波スイッチ42によって信号経路が選択される。
【0130】
(第6の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図8に示す。この形態は、請求項6,請求項9,請求項10に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図8において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0131】
この形態では、請求項6の共通入力端子,入力側伝送線路,入力選択高周波スイッチは、それぞれ共通信号入力端子21,入力側伝送線路25,高周波スイッチ41に対応する。
高周波スイッチ41は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の入力側伝送線路25(1)〜25(N)のいずれか1つを選択的に共通信号入力端子21に接続する。高周波スイッチ41の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
【0132】
高周波スイッチ42は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の出力側伝送線路26(1)〜26(N)のいずれか1つを選択的に共通信号出力端子22に接続する。高周波スイッチ42の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
バイアス制御回路24Bは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20はすべてオフ状態に制御する。また、オン状態に制御する高周波増幅回路20と一致するように、高周波スイッチ41,42の選択状態を制御する。
【0133】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(1)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御するとともに、高周波増幅回路20(1)の出力を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、入力側伝送線路25(2)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離され、高周波増幅回路20(2)〜20(N)の出力は共通信号出力端子22から切り離される。
【0134】
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(2)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御するとともに、高周波増幅回路20(2)の出力を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、入力側伝送線路25(1),25(3)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離され、高周波増幅回路20(1),20(3)〜20(N)の出力は共通信号出力端子22から切り離される。
【0135】
各入力側伝送線路25の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定められている。従って、高周波スイッチ41が存在しなくても、等価的にはオン状態の1つの高周波増幅回路20のみが入力側伝送線路25を介して共通信号入力端子21に接続される。
しかし、高周波スイッチ41を設けることによって、オフ状態の高周波増幅回路20がオン状態の高周波増幅回路20の信号に及ぼす影響をより小さくすることができる。また、比較的オンオフ比が小さく挿入損失の小さい半導体スイッチを高周波スイッチ41として用いることができる。
【0136】
(第7の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図9に示す。この形態は、請求項7,請求項9,請求項10に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図9において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0137】
この形態では、請求項7の高周波増幅手段,バイアス制御手段,共通入力端子,入力選択高周波スイッチ,共通出力端子,出力側伝送線路は、それぞれ高周波増幅回路20,バイアス制御回路24B,共通信号入力端子21,高周波スイッチ41,共通信号出力端子22,出力側伝送線路26に対応する。
図9を参照すると、この高出力電力増幅器は、N個の高周波増幅回路20,N個の出力側伝送線路26,バイアス制御回路24B及び高周波スイッチ41を備えている。
【0138】
高周波スイッチ41は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の入力側伝送線路25(1)〜25(N)のいずれか1つを選択的に共通信号入力端子21に接続する。高周波スイッチ41の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
【0139】
バイアス制御回路24Bは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20はすべてオフ状態に制御する。また、オン状態に制御する高周波増幅回路20と一致するように、高周波スイッチ41の選択状態を制御する。
【0140】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、高周波増幅回路20(1)の入力を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御する。この場合、入力側伝送線路25(2)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離される。
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、高周波増幅回路20(2)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御する。この場合、入力側伝送線路25(1),25(3)〜25(N)は共通信号入力端子21から切り離される。
【0141】
各出力側伝送線路26の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定められている。従って、電気的には等価的にオン状態の1つの高周波増幅回路20のみが出力側伝送線路26を介して共通信号出力端子22に接続される。
(第8の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図10に示す。この形態は、請求項8〜請求項10に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図10において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0142】
この形態では、請求項8の前記共通出力端子,出力側伝送線路,出力選択高周波スイッチ,バイアス制御手段,高周波増幅手段は、それぞれ共通信号出力端子22,出力側伝送線路26,高周波スイッチ42,バイアス制御回路24B,高周波増幅回路20に対応する。
【0143】
図10を参照すると、この高出力電力増幅器は、N個の高周波増幅回路20,N個の出力側伝送線路26,バイアス制御回路24Bの他に高周波スイッチ41,42を備えている。
高周波スイッチ41は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の入力側伝送線路25(1)〜25(N)のいずれか1つを選択的に共通信号入力端子21に接続する。高周波スイッチ41の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
【0144】
高周波スイッチ42は、半導体で構成された選択スイッチであり、N個の出力側伝送線路26(1)〜26(N)のいずれか1つを選択的に共通信号出力端子22に接続する。高周波スイッチ42の選択状態は、バイアス制御回路24Bによって制御される。
バイアス制御回路24Bは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御し、それ以外の高周波増幅回路20はすべてオフ状態に制御する。また、オン状態に制御する高周波増幅回路20と一致するように、高周波スイッチ41,42の選択状態を制御する。
【0145】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、高周波増幅回路20(1)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御するとともに、出力側伝送線路26(1)を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、高周波増幅回路20(2)〜20(N)の入力は共通信号入力端子21から切り離され、出力側伝送線路26(2)〜26(N)は共通信号出力端子22から切り離される。
【0146】
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、高周波増幅回路20(2)を共通信号入力端子21に接続するように高周波スイッチ41を制御するとともに、出力側伝送線路26(2)を共通信号出力端子22に接続するように高周波スイッチ42を制御する。この場合、高周波増幅回路20(1),20(3)〜20(N)の入力は共通信号入力端子21から切り離され、出力側伝送線路26(1),26(3)〜26(N)は共通信号出力端子22から切り離される。
【0147】
各入力側伝送線路25ならびに各出力側伝送線路26の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定められている。従って、高周波スイッチ42が存在しなくても、等価的にはオン状態の1つの高周波増幅回路20の出力のみが出力側伝送線路26を介して共通信号出力端子22に接続される。
しかし、高周波スイッチ42を設けることによって、オフ状態の高周波増幅回路20がオン状態の高周波増幅回路20の信号に及ぼす影響をより小さくすることができる。また、比較的オンオフ比が小さく挿入損失の小さい半導体スイッチを高周波スイッチ42として用いることができる。
【0148】
(第9の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図11に示す。この形態は、請求項11,請求項14に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図11において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0149】
この形態では、請求項11の高周波増幅手段,バイアス制御手段,入力側伝送線路は、それぞれ高周波増幅回路20,バイアス制御回路24,入力側伝送線路25に対応する。
図11に示すように、この形態の高出力電力増幅器は単一の高周波増幅回路20だけを備えている。高周波増幅回路20の信号入力端子は、入力側伝送線路25を介して共通信号入力端子21と接続されている。また、高周波増幅回路20の信号出力端子は共通信号出力端子22と直接接続されている。
【0150】
入力側伝送線路25の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定めてある。第1の実施の形態と同様に、高周波増幅回路20はバイアス制御回路24のバイアス制御によりオン状態又はオフ状態に切り替わる。
たとえば、図11の高出力電力増幅器を複数用いる場合には、それらの共通信号入力端子21,共通信号出力端子22を互いに並列に接続することによって、並列に接続されたいずれか1つの高出力電力増幅器だけが動作するように制御できる。その場合には、オフ状態の高出力電力増幅器はオン状態の高出力電力増幅器に対してほとんど影響を及ぼさない。
【0151】
(第10の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図12に示す。この形態は、請求項12,請求項14に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図12において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0152】
この形態では、請求項12の高周波増幅手段,バイアス制御手段,出力側伝送線路は、それぞれ高周波増幅回路20,バイアス制御回路24,出力側伝送線路26に対応する。
図12に示すように、この形態の高出力電力増幅器は単一の高周波増幅回路20だけを備えている。高周波増幅回路20の信号入力端子は、直接、共通信号入力端子21と接続されている。また、高周波増幅回路20の信号出力端子は、出力側伝送線路26を介して共通信号出力端子22と接続されている。
【0153】
出力側伝送線路26の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定めてある。第1の実施の形態と同様に、高周波増幅回路20はバイアス制御回路24のバイアス制御によりオン状態又はオフ状態に切り替わる。
たとえば、図12の高出力電力増幅器を複数用いる場合には、それらの共通信号入力端子21,共通信号出力端子22を互いに並列に接続することによって、並列に接続されたいずれか1つの高出力電力増幅器だけが動作するように制御できる。その場合には、オフ状態の高出力電力増幅器はオン状態の高出力電力増幅器に対してほとんど影響を及ぼさない。
【0154】
(第11の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図13に示す。この形態は、請求項13,請求項14に対応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図13において、第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
【0155】
この形態では、請求項13の高周波増幅手段,バイアス制御手段,入力側伝送線路,出力側伝送線路は、それぞれ高周波増幅回路20,バイアス制御回路24,入力側伝送線路25,出力側伝送線路26に対応する。
図13に示すように、この形態の高出力電力増幅器は単一の高周波増幅回路20だけを備えている。高周波増幅回路20の信号入力端子は入力側伝送線路25を介して共通信号入力端子21と接続され、高周波増幅回路20の信号出力端子は出力側伝送線路26を介して共通信号出力端子22と接続されている。
【0156】
入力側伝送線路25ならびに出力側伝送線路26の特性インピーダンス及び電気長は、第1の実施の形態と同様に定めてある。第1の実施の形態と同様に、高周波増幅回路20はバイアス制御回路24のバイアス制御によりオン状態又はオフ状態に切り替わる。
たとえば、図13の高出力電力増幅器を複数用いる場合には、それらの共通信号入力端子21,共通信号出力端子22を互いに並列に接続することによって、並列に接続されたいずれか1つの高出力電力増幅器だけが動作するように制御できる。その場合には、オフ状態の高出力電力増幅器はオン状態の高出力電力増幅器に対してほとんど影響を及ぼさない。
【0157】
(第12の実施の形態)
本発明の高出力電力増幅器の1つの実施の形態を図21に示す。この形態は、請求項15に対応する。この形態は、前記第3の実施の形態の変形例である。図21において、第3の実施の形態と対応する要素は同一の符号をつけて示してある。第3の実施の形態と同一の部分については以下の説明を省略する。
【0158】
この形態では、請求項15の高周波増幅手段,入力側伝送線路,通過用伝送線路,入力選択高周波スイッチ,共通入力端子,出力側伝送線路及び共通出力端子は、それぞれ高周波増幅回路20,入力側伝送線路25,通過用伝送線路27,高周波スイッチ41,共通信号入力端子21,出力側伝送線路26及び共通信号出力端子22に対応する。また、請求項15のバイアス制御手段及びスイッチ制御手段はバイアス制御回路24Cに対応する。
【0159】
図21の高出力電力増幅器は、第3の実施の形態と同様に共通信号入力端子21,高周波スイッチ41,N個の入力側伝送線路25(1)〜25(N),N個の高周波増幅回路20(1)〜20(N),N個の出力側伝送線路26(1)〜26(N),共通信号出力端子22及びバイアス制御回路24Cを備えている。
但し、高周波スイッチ41が共通信号入力端子21と接続する端子の数は(N+1)に増えている。高周波スイッチ41の追加された端子には、通過用伝送線路27の入力端が接続されている。高周波スイッチ41は半導体で構成された選択スイッチである。通過用伝送線路27の出力端は共通信号出力端子22と接続されている。
【0160】
N個の高周波増幅回路20(1)〜20(N)は、互いに飽和出力電力が異なるかあるいは利得が異なっている。
各々の入力側伝送線路25は、入力端が高周波スイッチ41の1つの端子に接続され、出力端が1つの高周波増幅回路20の信号入力端子と接続されている。各々の高周波増幅回路20の信号出力端子には、1つの出力側伝送線路26の入力端が接続されている。N個の出力側伝送線路26の全ての出力端は、共通信号出力端子22に共通に接続されている。
【0161】
バイアス制御回路24Cは、制御信号入力端子23に印加される信号に従って、高周波増幅回路20(1)〜20(N)の全てをオフ状態に制御するか、又は高周波増幅回路20(1)〜20(N)のいずれか1つをオン状態に制御してそれ以外の高周波増幅回路20は全てオフ状態に制御する。また、高周波増幅回路20(1)〜20(N)の制御状態に合わせて高周波スイッチ41の選択状態を制御する。
【0162】
たとえば、高周波増幅回路20(1)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(1)だけを共通信号入力端子21に接続し、それ以外の入力側伝送線路25(2)〜25(N)ならびに通過用伝送線路27については共通信号入力端子21から切り離すように高周波スイッチ41を制御する。
また、高周波増幅回路20(2)をオン状態にする場合には、入力側伝送線路25(2)だけを共通信号入力端子21に接続し、それ以外の入力側伝送線路25(1),25(3)〜25(N)ならびに通過用伝送線路27については共通信号入力端子21から切り離すように高周波スイッチ41を制御する。
【0163】
また、高周波増幅回路20(1)〜20(N)の全てをオフ状態に制御する場合には、通過用伝送線路27のみを共通信号入力端子21に接続し、入力側伝送線路25(1)〜25(N)は全て共通信号入力端子21から切り離すように高周波スイッチ41を制御する。
高周波増幅回路20には1つ以上の増幅素子が含まれているが、複数の増幅素子がカスケード接続されている場合には、少なくとも最終段に配置された増幅素子をオフ状態にすれば、その高周波増幅回路20はオフ状態になる。
【0164】
増幅素子として電界効果トランジスタを用いる場合には、その電界効果トランジスタを例えばピンチオフ状態にすることにより、その増幅素子はオフ状態になる。
増幅素子が通常の動作状態(オン状態)にある場合、その入力インピーダンス及び出力インピーダンスはほぼ規定の値になるため、高周波増幅回路20の入出力のインピーダンスを整合させることができる。
【0165】
ところが、増幅素子がオフ状態になるとその入力インピーダンス及び出力インピーダンスが規定の値から大きく変化するため、高周波増幅回路20の入力及び出力のインピーダンスが不整合の状態になる。
また、増幅素子として電界効果トランジスタを用いる場合には、その電界効果トランジスタのドレイン−ソース端子間電圧を0に制御する場合にも、その増幅素子はオフ状態になる。この場合、増幅素子の入力インピーダンスは変化しないが、出力インピーダンスが規定の値から大きく変化するため、高周波増幅回路20の出力においてインピーダンスが不整合になる。
【0166】
いずれにしても、各高周波増幅回路20において少なくとも最終段の増幅素子がオフ状態になると、その高周波増幅回路20の出力と出力側伝送線路26の入力との接続部分にインピーダンスの不整合が生じる。不整合が生じた場合、その出力側伝送線路26を共通信号出力端子22側からみたインピーダンスは非常に大きくなる。
【0167】
各々の出力側伝送線路26には、それが接続された高周波増幅回路20の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用いてある。また、各々の出力側伝送線路26の電気長は、それが接続された高周波増幅回路20の少なくとも最終段の増幅素子がオフ状態の時に、すなわちインピーダンスが不整合の時に、共通信号出力端子22側から高周波増幅回路20の信号出力端子をみた出力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になるように定めてある。
【0168】
通過用伝送線路27についても、この高出力電力増幅器の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用いて構成してある。また通過用伝送線路27の電気長については、高周波スイッチ41が通過用伝送線路27を共通信号入力端子21と接続していない場合に、すなわち通過用伝送線路27の入力端が開放状態でインピーダンスが不整合の場合に、共通信号出力端子22から通過用伝送線路27をみた入力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になるように定めてある。
【0169】
この形態では、制御信号入力端子23に印加する制御信号により、高周波スイッチ41を切り替えて共通信号入力端子21に通過用伝送線路27を接続した場合には、共通信号入力端子21と共通信号出力端子22とが通過用伝送線路27を介して接続されるので、この高出力電力増幅器の利得が最小になり、出力電力も最小になる。
【0170】
この場合、バイアス制御回路24Cのバイアス制御により、高周波増幅回路20(1)〜20(N)はいずれも少なくとも出力側が全てオフ状態に制御され、各高周波増幅回路20と出力側伝送線路26との接続位置でインピーダンスの不整合が生じるため、共通信号出力端子22から出力側伝送線路26(1)〜26(N)のそれぞれをみたインピーダンスはいずれも非常に大きくなる。
【0171】
従って、高周波スイッチ41で通過用伝送線路27の経路を選択した場合には、出力側伝送線路26(1)〜26(N)は共通信号出力端子22から電気的に切り離される。従って、出力側伝送線路26(1)〜26(N)及び通過用伝送線路27と共通信号出力端子22との間にスイッチを設ける必要はない。
バイアス制御回路24Cは、制御信号入力端子23に印加する制御信号に従って、この高出力電力増幅器の出力負荷効率が最大になるように(N+1)の経路のいずれか1つを選択する。なお、図21において信号入力端子50と共通信号入力端子21との間に設けられた高周波増幅回路51は図22の高周波増幅回路1と同じ回路を表している。
【0172】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の高出力電力増幅器によれば信号経路を切り替える場合に必要とされる高周波スイッチの数を削減できる。また、高周波スイッチのオンオフ比の不足を補うことができるので、オンオフ比が小さく損失の小さい高周波スイッチを採用できる。従って、高周波スイッチによる挿入損失が低減が可能である。このため、要求される出力電力が変化する場合には高出力電力増幅器の消費電力の低減に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図2】高周波増幅回路の構成例を示すブロック図である。
【図3】増幅回路の動作特性の例を示すグラフである。
【図4】第2の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図5】第3の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図6】第4の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図7】第5の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図8】第6の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図9】第7の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図10】第8の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図11】第9の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図12】第10の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図13】第11の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図14】第1の実施の形態の高出力電力増幅器の周波数特性例(1)を示すグラフである。
【図15】第1の実施の形態の高出力電力増幅器の周波数特性例(2)を示すグラフである。
【図16】高周波増幅回路の入力側のインピーダンスの例(1)を表したスミスチャートである。
【図17】高周波増幅回路の入力側のインピーダンスの例(2)を表したスミスチャートである。
【図18】高周波増幅回路の出力側のインピーダンスの例(1)を表したスミスチャートである。
【図19】高周波増幅回路の出力側のインピーダンスの例(2)を表したスミスチャートである。
【図20】高周波増幅回路の出力側のインピーダンスの例(3)を表したスミスチャートである。
【図21】第12の実施の形態の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図22】従来例(1)の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【図23】従来例(2)の高出力電力増幅器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
20 高周波増幅回路
21 共通信号入力端子
22 共通信号出力端子
23 制御信号入力端子
24,24B,24C バイアス制御回路
25 入力側伝送線路
26 出力側伝送線路
27 通過用伝送線路
31,32,33 増幅部
34 信号入力端子
35 信号出力端子
41,42 高周波スイッチ
50 信号入力端子
51 高周波増幅回路

Claims (15)

  1. 高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、
    互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、所定の制御入力に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御し他の高周波増幅手段をオフ状態に制御するバイアス制御手段と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号入力端子と所定の共通入力端子との間に配置されたN個の入力側伝送線路と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号出力端子と所定の共通出力端子との間に配置されたN個の出力側伝送線路と
    を設けるとともに、
    前記N個の入力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通入力端子側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定め、
    前記N個の出力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めた
    ことを特徴とする高出力電力増幅器。
  2. 請求項1の高出力電力増幅器において、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する入力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする高出力電力増幅器。
  3. 請求項1の高出力電力増幅器において、前記共通出力端子と前記N個の出力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する出力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記出力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする高出力電力増幅器。
  4. 請求項1の高出力電力増幅器において、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する入力選択高周波スイッチを介して接続し、前記共通出力端子と前記N個の出力側伝送線路とを、N個の選択端子を有する出力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段が、オン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチ及び出力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする高出力電力増幅器。
  5. 高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、
    互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、所定の制御入力に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御し他の高周波増幅手段をオフ状態に制御するバイアス制御手段と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号入力端子と所定の共通入力端子との間に配置されたN個の入力側伝送線路と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号出力端子と所定の共通出力端子との間に配置された出力選択高周波スイッチと
    を設けるとともに、
    前記N個の入力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通入力端子側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定め、
    前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記出力選択高周波スイッチを切り替える
    ことを特徴とする高出力電力増幅器。
  6. 請求項5の高出力電力増幅器において、前記共通入力端子と前記N個の入力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する入力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする高出力電力増幅器。
  7. 高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、
    互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、所定の制御入力に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御し他の高周波増幅手段をオフ状態に制御するバイアス制御手段と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号入力端子と所定の共通入力端子との間に配置された入力選択高周波スイッチと、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの信号出力端子と所定の共通出力端子との間に配置されたN個の出力側伝送線路と
    を設けるとともに、
    前記N個の出力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定め、
    前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替える
    ことを特徴とする高出力電力増幅器。
  8. 請求項7の高出力電力増幅器において、前記共通出力端子と前記N個の出力側伝送線路とを、いずれか1つが選択的に接続されるN個の選択端子を有する出力選択高周波スイッチを介して接続するとともに、前記バイアス制御手段がオン状態に制御する高周波増幅手段の選択に合わせて前記出力選択高周波スイッチを切り替えることを特徴とする高出力電力増幅器。
  9. 請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7及び請求項8のいずれかの高出力電力増幅器において、前記高周波増幅手段の各々に増幅素子として電界効果トランジスタを設けるとともに、前記バイアス制御手段は、オフ状態に制御する高周波増幅手段の電界効果トランジスタがピンチオフ状態になるようにそのバイアスを制御することを特徴とする高出力電力増幅器。
  10. 請求項9の高出力電力増幅器において、前記N個の高周波増幅手段の少なくとも1つについては、それぞれが電界効果トランジスタを備える複数の増幅回路をカスケード接続して構成し、前記バイアス制御手段は、カスケード接続された複数の増幅回路を備える高周波増幅手段をオフ状態に制御する場合には、最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御するとともに、最も出力側に近い電界効果トランジスタに対してはドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけるように制御することを特徴とする高出力電力増幅器。
  11. 高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、
    高周波増幅手段と、
    所定の制御入力に従って前記高周波増幅手段をオン状態又はオフ状態に制御するバイアス制御手段と、
    前記高周波増幅手段の信号入力端子に接続された入力側伝送線路と
    を設けるとともに、
    前記入力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記入力側伝送線路の入力側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定めた
    ことを特徴とする高出力電力増幅器。
  12. 高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、
    高周波増幅手段と、
    所定の制御入力に従って前記高周波増幅手段をオン状態又はオフ状態に制御するバイアス制御手段と、
    前記高周波増幅手段の信号出力端子に接続された出力側伝送線路と
    を設けるとともに、
    前記出力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記出力側伝送線路の出力側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めた
    ことを特徴とする高出力電力増幅器。
  13. 高周波信号を増幅する高出力電力増幅器において、
    高周波増幅手段と、
    所定の制御入力に従って前記高周波増幅手段をオン状態又はオフ状態に制御するバイアス制御手段と、
    前記高周波増幅手段の信号入力端子に接続された入力側伝送線路と、
    前記高周波増幅手段の信号出力端子に接続された出力側伝送線路と
    を設けるとともに、
    前記入力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の入力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記入力側伝送線路の入力側から前記高周波増幅手段の信号入力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する入力インピーダンスの実数部が最大になるように前記入力側伝送線路の電気長を定め、
    前記出力側伝送線路に前記高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記高周波増幅手段がオフ状態の時に前記出力側伝送線路の出力側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた増幅対象の信号周波数に対する出力インピーダンスの実数部が最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定めた
    ことを特徴とする高出力電力増幅器。
  14. 請求項11,請求項12及び請求項13のいずれかの高出力電力増幅器において、それぞれが電界効果トランジスタを備える複数の増幅回路をカスケード接続して前記高周波増幅手段を構成し、前記バイアス制御手段は、前記高周波増幅手段をオフ状態に制御する場合には、最も入力側に近い電界効果トランジスタをピンチオフ状態に制御するとともに、最も出力側に近い電界効果トランジスタに対してはドレイン−ソース端子間電圧を0に近づけるように制御することを特徴とする高出力電力増幅器。
  15. 高周波信号を増幅するとともに出力電力を段階的に変更可能な高出力電力増幅器において、
    互いに並列に配置される2以上のN個の高周波増幅手段と、
    それぞれの出力端が前記N個の高周波増幅手段の各々の信号入力端子と接続されたN個の入力側伝送線路と、
    通過用伝送線路と、
    それぞれが前記通過用伝送線路の入力端及び前記N個の入力側伝送線路の各々の入力端と接続された(N+1)個の選択出力端子を有し、前記(N+1)個の選択出力端子のいずれか1つを選択的に所定の共通入力端子と接続する入力選択高周波スイッチと、
    それぞれの入力端が前記N個の高周波増幅手段の各々の信号出力端子と接続されたN個の出力側伝送線路と、
    前記通過用伝送線路の出力端及び前記N個の出力側伝送線路の出力端と接続された共通出力端子と、
    前記N個の高周波増幅手段のそれぞれの動作状態を制御するとともに、外部から入力される所定の制御信号に従って前記N個の高周波増幅手段のいずれか1つを選択的にオン状態に制御して他の高周波増幅手段をオフ状態に制御し、又は前記N個の高周波増幅手段の全てをオフ状態に制御するバイアス制御手段と、
    前記バイアス制御手段がいずれか1つの高周波増幅手段をオン状態に制御する場合には、オン状態の高周波増幅手段の選択に合わせて前記入力選択高周波スイッチを切り替え、N個の高周波増幅手段の全てをオフ状態に制御する場合には、前記入力選択高周波スイッチを切り替えて前記通過用伝送線路を前記共通入力端子と接続するスイッチ制御手段と
    を設けるとともに、
    前記N個の出力側伝送線路のそれぞれに、それが接続された高周波増幅手段の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、それが接続された高周波増幅手段の最終段の増幅素子がオフ状態の時に前記共通出力端子側から前記高周波増幅手段の信号出力端子をみた出力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になるように前記出力側伝送線路の電気長を定め、
    前記通過用伝送線路には、高出力電力増幅器の規定の出力インピーダンスとほぼ等しい特性インピーダンスを有する線路を用い、かつ、前記入力選択高周波スイッチが前記通過用伝送線路を前記共通入力端子と接続していない場合に、前記共通出力端子から通過用伝送線路をみた入力インピーダンスが増幅対象の信号周波数に対して最大になるように前記通過用伝送線路の電気長を定めた
    ことを特徴とする高出力電力増幅器。
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