JP3698625B2 - 伝動ベルト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−α−オレフィンエラストマーをベルト本体の構成部材とする伝動ベルトに関する。より詳しくは、良好な加工性(ロール加工性、シート間タック性、シートハンドリング性)をもつエチレン−α−オレフィンエラストマーのゴム組成物によりベルト本体が形成され、走行耐久性に優れる伝動ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
工業的に使用されているエチレン−α−オレフィンエラストマーとしては、エチレン−プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)が挙げられる。これらのポリマーは、耐熱性・耐寒性・耐オゾン性に優れ、比較的安価なポリマーで、また、充填剤の高充填が可能であり、更にハロゲン系元素を含まない為、環境に対しての負荷が小さい等の理由で、ルーフィング材・ホース・ガスケット・ウェザーストリップ等の多くの用途で使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、−般的に、これらの用途は、繰り返し歪みのかからない静的なものであるため、加硫ゴムの耐クラック性(耐疲労性)、耐摩耗性及び低発熱性といった特性が重要とされない。従って、これらの用途に用いられるゴム組成物は一般的にオイル・充填材を多く配合した高充填配合であり、それをそのまま伝動ベルトの様な動的な力学刺激が負荷される用途に用いたのでは上記諸特性が著しく劣るものとなり、ベルトの耐久性に関して実用に耐えないという問題がある。これに対し、ゴム組成物中のゴム成分を多くした低充填配合を適用すると上記諸特性は改善されるものの、未加硫時のゴム組成物の加工性(ロール加工性・シート間タック性・シートハンドリング性)が著しく悪くなるという問題が生じる。Vリブドベルトのようにベルト幅方向の高弾性率とベルト長さ方向の耐屈曲性とが要求される場合、ベルトを構成するゴム組成物は弾性率に異方性を持たせるようにして短繊維補強することが一般的に行われているが、特に、短繊維を配合したゴム組成物の加工性は著しく劣悪となる。
【0004】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、良好な加工性を有するエチレン−α−オレフィンエラストマーのゴム組成物によりベルト本体が形成され、走行耐久性に優れる伝動ベルトを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、伝動ベルトのベルト本体を形成するゴム組成物の原料ゴムとして、所定量のエチレン成分を有する高分子量成分及び低分子量成分をそれぞれ所定量含有し、また、ムーニー粘度が所定値以下であるエチレン−α−オレフィンエラストマーを用いるようにしたものである。
【0006】
具体的には、本発明は、
エチレン−α−オレフィンエラストマーを原料ゴムとするゴム組成物によりベルト本体が形成された伝動ベルトであって、
上記原料ゴムであるエチレン−α−オレフィンエラストマーは、分子量が106以上で且つエチレン含量が65質量%以上である高分子量成分を7〜12質量%含有すると共に、分子量が105以下で且つエチレン含量が60質量%以下である低分子量成分を26〜60質量%含有し、且つムーニー粘度が50ML1+4(100℃)以下であることを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、原料ゴムの構造分布が適切なものとされるので、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物のロール加工性、シート間タック性及びシートハンドリング性が良好なものとなり、しかもベルト走行耐久性、特に従来よりも低温走行性が優れることとなる。
【0008】
すなわち、分子量106以上の高分子量成分の含有量が12質量%より大きくなると、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物の粘度が高くなり、ロール加工性等が著しく悪くなる。他方、7質量%より小さくなると、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物の強度が低くなり、ベルト成形時にゴムの伸びや切断が起こると同時にベルト成形後の加硫ゴムとしても力学強度が低くなり、ベルトの走行耐久性が劣悪なものとなる。
【0009】
また、分子量105以下の低分子量成分の含有量が60質量%より大きくなると、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物の強度が低くなり、ベルト成形時にゴムの伸び、切断が起こると同時に加硫ゴムとしても力学強度が低くなり、ベルトの走行耐久性が劣悪なものとなる。他方、26質量%より小さくなると、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物の粘度が高くなり、ロール加工性等が著しく悪くなると共に未加硫ゴムのタックが小さくなりベルト成形が困難になる。
【0010】
そして、高分子量成分のエチレン含量が65質量%より小さくなると、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物の強度が低くなり、ベルト成形時にゴムの伸び、切断が起こることとなる。
【0011】
また、低分子量成分のエチレン含量が60質量%より大きくなると、エラストマーの結晶化度が高くなるため、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物のタックが低くなり、ベルト成形性が悪くなることに加え、低温雰囲気下ではベルト本体が結晶化して剛直になる為、ベルトの耐寒性が悪くなる。かかる観点より、低分子量成分のエチレン含量は55質量%以下であることがより好ましい。
【0012】
そして、ムーニー粘度が50ML1+4(100℃)より高くなると、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物のロール加工性が悪くなりと共に、タックが小さくなる為、ベルトの成形加工性が悪くなることとなる。
【0013】
ここで、原料ゴムをなすエチレン−α−オレフィンエラストマーとしては、エチレン−プロピレンコポリマー(以後「EPM」と称する)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(以後「EPDM」と称する)、エチレンオクテンコポリマーを挙げることができる。中でも、EPDMが好適に使用される。
【0014】
また、エチレン−α−オレフィンエラストマーを原料ゴムとするゴム組成物は、ナイロン繊維やアラミド繊維等の短繊維を含有するものであってもよい。かかる構成によれば、ムーニー粘度が低くゴムの流動性に優れることから、混練時に未加硫ゴム組成物にかかるせん断力が小さくなり、短繊維の切断が起こりにくくなる。従って、Vリブドベルトのリブゴム層をそれで構成するような場合、短繊維の配向方向(ベルト幅方向)の弾性率が高くなると共に、ベルト走行時に短繊維の欠落が起こりにくく、結果として、ベルトの摩耗減量が小さく、粘着摩耗が起こらず、ベルト走行時の騒音レベルが小さくなる。
【0015】
さらに、本発明である伝動ベルトとしては、特にその種類が限定されるものではなく、Vベルト、Vリブドベルト、歯付ベルト、平ベルト等を挙げることができる。そして、歯付ベルトの場合、歯部のせん断強度が高いものを得ることができる。その理由は明らかではないが、未加硫ゴム組成物が高エチレン結晶性成分と非晶性成分との両方を含み且つ流動性に優れることから、心線や帆布の被覆ゴムに用いる糊ゴムの組成分布及び結晶性の相異に関わらず、それらの被覆ゴムと良好な相溶性を示し、帆布と心線とにゴム組成物が強固に密着するためであると考えられる。
【0016】
なお、原料ゴムであるエチレン−α−オレフィンエラストマーの分子量分布及びエチレン含量を共に広い分布のものとするには、高分子量でかつエチレン結晶性の高いポリマーと、液状ポリマーの様に低分子量でエチレン結晶性のないポリマーとをブレンドすればよい。また、同様な構造分布を持つ原料ゴムは、溶液重合後、乾燥する前に、上記2種類のゴム溶液を混合する溶液混合法によっても作成することができる。さらに、2段階重合法によっても上記の2種類のポリマーが混合された構造分布もつ原料ゴムを作成することもできる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原料ゴムの構造分布が適切なものとされるので、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物のロール加工性、シート間タック性及びシートハンドリング性が良好なものとなり、しかもベルト走行耐久性、特に従来よりも低温走行性が優れることとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るVリブドベルトBを示す。このVリブドベルトBは、接着ゴム層11とその下面側のリブゴム層12とによりベルト本体13が形成されており、ベルトの背面側となる接着ゴム層11上面側には背面帆布14が貼付され、また、リブゴム層12底面側にはそれぞれベルト長さ方向に延びるように複数条のリブ12a,12a,12aがベルト幅方向に所定ピッチで設けられている。そして、接着ゴム層11のベルト厚み方向中心には、略ベルト長さ方向に延びる心線15がベルト幅方向にピッチを形成して螺旋状に設けられている。
【0020】
接着ゴム層11は、EPDMゴム組成物からなる。その原料ゴムであるEPDMは、分子量が106以上であり且つエチレン含量が65質量%以上である高分子量成分を7〜12質量%と、分子量が105以下であり且つエチレン含量が60質量%以下である低分子量成分を26〜60質量%とをそれぞれ含有すると共に、ムーニー粘度が50ML1+4(100℃)以下のものが用いられている。
【0021】
リブゴム層12もまた、接着ゴム層11と同構成のEPDMを原料ゴムとするEPDMゴム組成物からなり、ベルト幅方向の弾性率を向上させるべくベルト幅方向に配向したナイロン繊維、アラミド繊維等の短繊維12b,12b,…が混入されている。
【0022】
背面帆布14は、ナイロン、綿等の織布からなり、ベルト成形前に接着ゴムを溶剤に溶かしたゴム糊等による接着処理が施されたものである。
【0023】
心線15は、ポリエステル繊維、ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維又はアラミド繊維等の撚り糸からなり、ベルト成形前にレゾルシン・ホルマリン・ラテックス(RFL)等による接着処理が施されたものである。
【0024】
以上のような構成のVリブドベルトBによれば、ベルト本体13を構成する原料ゴムの構造分布が適切なものとされているので、ベルト成形前の未加硫ゴム組成物のロール加工性、シート間タック性及びシートハンドリング性が良好なものとなり、しかもベルト走行耐久性、特に従来よりも低温走行性が優れることとなる。
【0025】
また、リブゴム層12には短繊維12b,12b,…が含まれているものの、原料ゴムのムーニー粘度が低くゴムの流動性に優れることから、混練時に未加硫ゴム組成物にかかるせん断力が小さく、短繊維12b,12b,…の切断が起こりにくくなり、短繊維12b,12b,…の配向方向(ベルト幅方向)の弾性率が高くなると共に、ベルト走行時に短繊維12b,12b,…の欠落が起こりにくく、結果として、ベルトの摩耗減量が小さく、粘着摩耗が起こらず、ベルト走行時の騒音レベルが小さくなる。
【0026】
なお、上記実施形態ではVリブドベルトBとしたが、特にこれに限定されるものではなく、歯付ベルト、Vベルト、平ベルト等であってもよい。
【0027】
また、上記実施形態ではベルト本体13をEPDMで形成したが、特にこれに限定されるものではなく、EPM、エチレンオクテンコポリマー等の他のエチレン−α−オレフィンエラストマーであってもよい。
【0028】
【実施例】
(試験評価サンプル)
表1に示すEPDMポリマー1〜5を用い、表2に示す配合を基本配合として以下の各例の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0029】
【表1】
Figure 0003698625
【0030】
【表2】
Figure 0003698625
【0031】
−例1−
ポリマー1を原料ゴムとし、基本配合においてカーボンブラックを原料ゴム100に対して50、オイルを10とした未加硫ゴム組成物を例1とした。
【0032】
−例2−
ポリマー1とポリマー5とをポリマー1/ポリマー5=90/10の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例2とした。
【0033】
−例3−
ポリマー1とポリマー5とをポリマー1/ポリマー5=80/20の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例3とした。
【0034】
−例4−
ポリマー1とポリマー5とをポリマー1/ポリマー5=70/30の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例4とした。
【0035】
−例5−
ポリマー1とポリマー5とをポリマー1/ポリマー5=60/40の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例5とした。
【0036】
−例6−
ポリマー1とポリマー5とをポリマー1/ポリマー5=50/50の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例6とした。
【0037】
−例7−
ポリマー1とポリマー5とをポリマー1/ポリマー5=40/60の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例7とした。
【0038】
−例8−
ポリマー2を原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例8とした。
【0039】
−例9−
ポリマー2とポリマー5とをポリマー2/ポリマー5=90/10の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例9とした。
【0040】
−例10−
ポリマー2とポリマー5とをポリマー2/ポリマー5=80/20の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例10とした。
【0041】
−例11−
ポリマー2とポリマー5とをポリマー2/ポリマー5=70/30の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例11とした。
【0042】
−例12−
ポリマー2とポリマー5とをポリマー2/ポリマー5=60/40の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例12とした。
【0043】
−例13−
ポリマー2とポリマー5とをポリマー2/ポリマー5=50/50の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例13とした。
【0044】
−例14−
ポリマー2とポリマー5とをポリマー2/ポリマー5=40/60の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例14とした。
【0045】
−例15−
ポリマー3を原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例15とした。
【0046】
−例16−
ポリマー3とポリマー5とをポリマー3/ポリマー5=90/10の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例16とした。
【0047】
−例17−
ポリマー3とポリマー5とをポリマー3/ポリマー5=80/20の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例17とした。
【0048】
−例18−
ポリマー3とポリマー5とをポリマー3/ポリマー5=70/30の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例18とした。
【0049】
−例19−
ポリマー3とポリマー5とをポリマー3/ポリマー5=60/40の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例19とした。
【0050】
−例20−
ポリマー3とポリマー5とをポリマー3/ポリマー5=50/50の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例20とした。
【0051】
−例21−
例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を新たに例21とした。
【0052】
−例22−
ポリマー1とポリマー4とをポリマー1/ポリマー4=90/10の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例22とした。
【0053】
−例23−
ポリマー1とポリマー4とをポリマー1/ポリマー4=80/20の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例23とした。
【0054】
−例24−
ポリマー1とポリマー4とをポリマー1/ポリマー4=70/30の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例24とした。
【0055】
−例25−
ポリマー1とポリマー4とをポリマー1/ポリマー4=60/40の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例25とした。
【0056】
−例26−
ポリマー1とポリマー4とをポリマー1/ポリマー4=50/50の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例26とした。
【0057】
−例27−
ポリマー1とポリマー4とをポリマー1/ポリマー4=30/70の割合でブレンドしたものを原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例27とした。
【0058】
−例28−
ポリマー4を原料ゴムとしたことを除いては例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例28とした。
【0059】
−例29−
基本配合においてカーボンブラックを原料ゴム100に対して100、オイルを30としたことを除いて例1と同一構成の未加硫ゴム組成物を例29とした。
【0060】
−例30−
基本配合においてカーボンブラックを原料ゴム100に対して100、オイルを30としたことを除いて例2と同一構成の未加硫ゴム組成物を例30とした。
【0061】
−例31−
基本配合においてカーボンブラックを原料ゴム100に対して100、オイルを30としたことを除いて例8と同一構成の未加硫ゴム組成物を例31とした。
【0062】
−例32−
基本配合においてカーボンブラックを原料ゴム100に対して100、オイルを30としたことを除いて例9と同一構成の未加硫ゴム組成物を例32とした。
【0063】
(試験評価方法)
<原料ゴムの評価>
−分子量分布−
例1〜32の各未加硫ゴム組成物に用いた原料ゴムの分子量分布を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析(GPC)により計測した。
【0064】
まず、分子量既知の標準ポリスチレンを使用して分子量と溶離体積(Elution Volume)との相関図校正曲線を作成した。この時のポリスチレン濃度は0.02質量%とした。
【0065】
次に、各原料ゴムのGPC測定用の試料を作成した。具体的には、濃度が0.1質量%になるように原料ゴムをO−ジクロルベンゼンに溶解し、それに老化防止剤2,6−ジ-tert-ブチル-P-クレゾールを0.1質量%添加した後、その溶液を135℃に加温して原料ゴムを完全に溶解させた。
【0066】
次いで、作成した各原料ゴムの溶液試料をGPC分析装置(Waters社製150C)にセットし、GPC測定法により各原料ゴムのGPCパターンをとった。このとき用いたカラムは、高温タイプのものであり、カラムの総理論段数は10000〜20000であった。また、測定に用いた溶液試料の量は0.5ml、測定温度は135℃、そして、流速は1ml/minとした。
【0067】
続いて、分子量既知の標準ポリスチレンを使用して作成した分子量と溶離体積(Elution Volume)との相関図校正曲線により、各原料ゴムのポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を算出した。
【0068】
そして、各原料ゴムに含まれる分子量が106以上である高分子量成分及び分子量が105以下である低分子量成分のそれぞれの成分量を以下のようにして求めた。図2は、上記の方法により得た相関図校正曲線と原料ゴムのGPCパターンとより求めた分子量分布曲線を模式的に示したものであるが、各原料ゴムの分子量分布曲線より、図2に示すように、分子量106以上の部分の面積Aと、分子量105以下の部分の面積Bとを求め、面積A,Bの全分布曲線面積に対する百分率をそれぞれの成分の成分量とした(次式参照)。
【0069】
分子量106以上の高分子量成分の成分量(%)=A/(全分布曲線面積)×100
分子量105以下の低分子量成分の成分量(%)=B/(全分布曲線面積)×100。
【0070】
−ムーニー粘度−
例1〜32の各未加硫ゴム組成物に用いた原料ゴムのムーニー粘度を、JISK6300に準拠し、L型ローラ、100℃、余熱時間1分及び回転時間4分での値として求めた。
【0071】
<未加硫ゴム組成物の加工性評価>
例1〜32の各未加硫ゴム組成物のロール加工性、成形時シート間タック性及びシートハンドリング性についての試験評価を行った。
【0072】
−ロール加工性−
10インチロール(回転比:フロントロール/バックロール=1/1.15)のロール温度を80℃及びロール間隔を5mmにそれぞれ設定し、そのロールに100℃に加熱した未加硫ゴム組成物を投入し、そのときの未加硫ゴム組成物の挙動から以下のようなロール加工性の分類を行った。すなわち、ゴムが自然にロールに巻き付き、バギングが起こらないものを「Good」、ロール間隔が5mmでは、ゴムがロールに巻き付かず、パギングが起こるが、ロール間隔を3mmにすると、ゴムがロールに巻き付き、バギングが起こらないものを「Fair」、ロール間隔を3mmにしてもロールに巻き付かず、バギングが起こるものを「Poor」とした。
【0073】
−成形時シート間タック性−
例1〜32の各未加硫ゴム組成物をシート状に加工し、これをマンドレルに巻き付ける際の挙動から以下のような成形時シート間タック性の分類を行った。すなわち、シート巻き終わりに圧力を付与するだけでシートは剥がれず、容易に成形できたものを「Good」、シート巻き終わりに圧力を付与してもシートは密着せず、成形が困難であったものを「Poor」とした。
【0074】
−シートハンドリング性−
ベルト成形時に未加硫ゴム組成物シートをマンドレルに巻き付ける際の挙動から以下のようなシートハンドリング性の分類を行った。すなわち、ベルト成形時にシートの伸びは小さく、シートの破損は起こらないものを「Good」、ベルト成形時にシートの伸びによる厚みの不均一化が起こり、シートが部分的に破損するものを「Poor」とした。
【0075】
<ベルト評価>
−Vリブドベルトの評価−
例1〜32の各未加硫ゴム組成物をリブゴム層に適用したVリブドベルトを作成した。なお、帆布はナイロン繊維製のものを、心線はポリエステル繊維製のものをそれぞれ用いた。
【0076】
図3に示すようなレイアウトのベルト走行試験機に各Vリブドベルトを巻き掛けて走行させ、走行耐久性の試験評価を行った。このとき、雰囲気温度を120℃とした。また、プーリ23の回転数を4900rpmとし、プーリ24にはベルトのリブ1山当たり2kWの負荷がかかるようにした。さらに、ベルトのリブ1山当たり277Nの荷重がかかるようにプーリ21にはセットウェイトを加えた。ここで、プーリ21,22,23及び24の材質はいずれもS45Cとし、プーリ21の直径は55mm、プーリ22の直径は70mm、プーリ23及び24の直径は120mm、プーリ21及び22の両側のベルトの角度は90°とした。そして、走行開始からリブ表面にクラックが発生するまでのクラック発生寿命を計測した(定期的に走行を停止して観察した)。
【0077】
また、例1〜6及び例8〜13並びに例29〜32のものについては、以下の試験評価も併せて行った。
【0078】
走行試験前の各Vリブドベルトのリブ表面を顕微鏡観察し、短繊維の元の繊維長に対する観察された短繊維長の最大値の百分率を相対短繊維長として算出した。
【0079】
走行開始後24時間経過した時のベルト質量を測定し、走行前の質量からの減量を百分率として算出した。
【0080】
走行開始後24時間が経過した時のリブ表面の状態から以下のような粘着摩耗性の分類を行った。すなわち、粘着摩耗の起こっていないものを「粘着なし」、粘着粉が1ケ所だけ粘着しているものを「粘着極小」、ベルトのリブ底に粒状の摩耗粉が数カ所粘着しているものを「粘着小」、粒状の摩耗粉が連なり摩耗粉が筋状に粘着しているものを「粘着中」、筋状に連なった粘着摩耗粉がリブ底の大部分を覆い積層した状態のものを「粘着大」とした。
【0081】
走行開始後5時間経過した時のプーリ23近傍での騒音レベルを、周波数6000Hzでの音圧値として騒音計により計測した。音圧レベルの実側値はマイクの設定位置、プーリの面粗度により影響を受けるため、例29のものを基準ベルトとしてその走行時の音圧値に対する百分率を算出した。
【0082】
そして、例1〜32の各Vリブドベルトを、図4に示すようなレイアウトのベルト走行試験機の大プーリ31と小プーリとに巻き掛けて走行させ、低温走行性に関する試験評価を行った。このとき、雰囲気温度を−40℃とした。また、大プーリ31の回転数を270rpmとし、小プーリは無負荷状態とした。さらに、ベルトのリブ1山当たり9.8Nの荷重がかかるように小プーリ32にはセットウェイトを加えた。ここで、大プーリ31及び小プーリ32の材質はいずれもS45Cとし、大プーリ31の直径は140mm、小プーリ32の直径は45mmとした。そして、ベルト走行を5分間継続して25分間停止するという操作を1サイクルとし、ベルトにクラックが発生するまでのサイクル数を観測した。
【0083】
−歯付ベルトの評価−
例1〜6及び例8〜13並びに例29〜32の各未加硫ゴム組成物からなるベルト本体を備えた19mm幅のSTS S8M型の標準的な歯付ベルトを作成した。
【0084】
図5に示すようなレイアウトのベルト走行試験機の4つの歯付プーリ41,41,…と4つのアイドラプーリ42,42,…とに各歯付ベルトを巻き掛けて走行させ、歯部せん断強度保持性に関する試験評価を行った。このとき、雰囲気温度を25℃とした。また、下部歯付プーリ41の回転数を5500rpmとし、他のプーリ41,42は無負荷状態とした。さらに、ベルトのに392Nの荷重がかかるように上部歯付プーリ41にはデッドウェイトを加えた。ここで、プーリ21,22,23及び24の材質はいずれもS45Cとし、歯付プーリ41の直径は59.78mm(歯数24)、アイドラプーリ42の直径は28mmとした。そして、ベルトが1×108回屈曲されるまでベルトを走行させた。なお、ベルトが走行試験機のレイアウトを1周するごとに4回屈曲されることとなる。そして、1×108回屈曲させた後の歯付ベルトと未走行の歯付ベルトとのそれぞれについて、ベルト中の1つのベルト歯にせん断変形を与えて、ベルト歯が破損したときの荷重値を歯部せん断強度とし、未走行の歯付ベルトの歯部せん断強度に対する1×108回屈曲後の歯付ベルトの歯部せん断強度の百分率を歯部せん断強度保持率とした。
【0085】
(試験評価結果)
試験評価結果を表3〜5に示す。
【0086】
【表3】
Figure 0003698625
【0087】
【表4】
Figure 0003698625
【0088】
【表5】
Figure 0003698625
【0089】
同表によれば、クラック発生寿命が450時間以上且つ低温走行時におけるクラック発生サイクル数が4000サイクル以上と優れ、しかもゴム組成物の加工性が全て優れているのは例3〜6及び10〜13であり、いずれの原料ゴムも「分子量が106以上であり且つエチレン含量が65質量%以上である高分子量成分を7〜12質量%含有すると共に、分子量が105以下であり且つエチレン含量が60質量%以下である低分子量成分を26〜60質量%含有し、且つムーニー粘度が50ML1+4(100℃)以下である」という特性を有している。
【0090】
例1,2,8及び9では、原料ゴム中の高分子量成分の含有量が多く、低分子量成分の含有量が少ないため、未加硫ゴム組成物のロール加工性及びシート間タック性が十分でない。
【0091】
例7及び14では、原料ゴム中の高分子量成分の含有量が少なく、低分子量成分の含有量が多いため、未加硫ゴム組成物のシートハンドリング性が悪く、また、クラック発生寿命が短く走行耐久性が劣る。
【0092】
例15〜20では、原料ゴム中の高分子量成分のエチレン含量が少ないが、高分子量成分の含有量が多い例15及び16ではロール加工性、シート間タック性が悪く、他方、低分子量成分の含有量が多い例17,18,19及び20ではシートハンドリング性が悪い。
【0093】
例21及び22では、原料ゴム中の低分子量成分の含有量が少なく且つ低分子量成分のエチレン含量が多いため、未加硫ゴム組成物のロール加工性、シート間のタックが悪く、また、ベルトの低温走行性も悪い。
【0094】
例23〜28では、原料ゴム中の低分子量成分の含有量が少なく且つ高分子量成分のエチレン含量も少ないため、ロール加工性、成形時シート間タック性及びシートハンドリング性の全てを同時に満たすことはできない。
【0095】
例29〜32は、例1,2,8,及び9の加工性を改良すべくそれぞれカーボンブラック量及びオイル量を増やしたものである。これらを比較してみると、例1,2,8及び9は、前述した様に未加硫ゴム組成物の加工性が悪く、ベルト特性に関しては走行耐久性及び耐粘着摩耗性は優れるものの、低温走行性が極端に悪く、相対短繊維長も小さいことから耐摩耗性が悪く、ベルト走行時の騒音も比較的大きく、しかも、歯付ベルトの歯部せん断強度保持率が低いことが分かる。一方、例29〜32は、カーボンブラック量及びオイル量が多いので、未加硫ゴム組成物の加工性とベルトの低温走行性は改善されるものの、ベルトの走行耐久性(クラック発生寿命)及び耐摩耗性は著しく劣り、粘着摩耗も大きく、ベルト走行時の騒音も大きく、しかも、例1,2,8及び9と同様に歯付ベルトの歯部せん断強度保持率が低いことが分かる。
【0096】
これに対し、例3〜6及び10〜13は、いずれも未加硫ゴム組成物の加工性に優れ、且つVリブドベルトの走行耐久性及び低温走行性が優れているのが分かる。また、ムーニー粘度が低くゴムの流動性に優れることから、混練時に未加硫ゴム組成物にかかるせん断力が小さくなり、短繊維の切断が起こりにくく、ベルトの相対短繊維長が大きくなっているのが分かる。従って、同一量の短繊維を配合しても、短繊維の配向方向(ベルト幅方向)の弾性率が高くなると共に、ベルト走行時に短繊維の欠落が起こりにくく、結果として、ベルトの摩耗減量が小さく、粘着摩耗が起こらず、ベルト走行時の騒音レベルが小さくなっている。
【0097】
また、歯付ベルトにおいて、例3〜6及び10〜13の未加硫ゴム組成物をベルト本体に用いると、歯部のせん断強度保持率が高いことが分かる。これは、未加硫ゴム組成物が高エチレン結晶性成分と非晶性成分との両方を含み且つ流動性に優れることから、心線や帆布の被覆ゴムに用いる糊ゴムのエチレン−α−オレフィンエラストマーの組成分布及び結晶性の相異に関わらず、それらの被覆ゴムと良好な相溶性を示し、帆布と心線とにゴム組成物が強固に密着するためベルト歯の耐久性が向上したものと考えられる。
【0098】
以上のように、例3〜6及び10〜13は、未加硫ゴム組成物の加工性、ベルト特性共に良好であり、いずれもエチレン含量が65質量%以上で且つ高分子量(高ムーニー粘度)である高結晶性ゴム(ポリマー1、ポリマー2)と、エチレン含量が40.7wt%と低く且つ低分子量である非晶性液状ゴム(ユニロイヤルケミカル社製、Trilene67)とのブレンドの組み合わせである。すなわち、原料ゴムであるエチレン−α−オレフィンエラストマーの分子量分布及びエチレン含量共に広い分布を持たせるためには、高分子量で且つエチレン結晶性の高いゴム種と、液状ポリマーの様に低分子量でエチレン結晶性のないゴム種とをブレンドすることが有効である。なお、同様の構造分布を持つ原料ゴムは、溶液重合後、乾燥する前に、上記2種類のゴム溶液を混合する溶液混合法によって作成することもできる。また、2段階重合法で上記の2種類のポリマーが混合された構造分布もつ原料ゴムを作成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るVリブドベルトBの断面図である。
【図2】原料ゴムの分子量分布曲線の模式図である。
【図3】Vリブドベルトの耐久走行試験機のレイアウト図である。
【図4】Vリブドベルトの低温走行試験機のレイアウト図である。
【図5】歯付ベルトの走行試験機のレイアウト図である。
【符号の説明】
B ベルト
11 接着ゴム層
12 リブゴム層
12a リブ
12b 短繊維
13 ベルト本体
14 帆布
15 心線
21〜24 プーリ
31 大プーリ
32 小プーリ
41 歯付プーリ
42 アイドラプーリ

Claims (4)

  1. エチレン−α−オレフィンエラストマーを原料ゴムとするゴム組成物によりベルト本体が形成された伝動ベルトであって、
    上記原料ゴムであるエチレン−α−オレフィンエラストマーは、分子量が106以上で且つエチレン含量が65質量%以上である高分子量成分を7〜12質量%含有すると共に、分子量が105以下で且つエチレン含量が60質量%以下である低分子量成分を26〜60質量%含有し、且つムーニー粘度が50ML1+4(100℃)以下であることを特徴とする伝動ベルト。
  2. 上記エチレン−α−オレフィンエラストマーは、エチレン−プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)及びエチレンオクテンコポリマーのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の伝動ベルト。
  3. 上記エチレン−α−オレフィンエラストマーを原料ゴムとするゴム組成物は、短繊維を含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の伝動ベルト。
  4. 上記ベルト本体は、歯付ベルト本体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝動ベルト。
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