JP3698229B2 - 半導体素子および半導体発光素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、III族ナイトライド化合物半導体などよりなる半導体層に対して電極が設けられた半導体素子および半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
GaN,AlGaN,InGaNまたはAlGaInNなどのIII族ナイトライド化合物半導体は、AlInGaAs系やAlGaInP系のIII−V族化合物半導体に比べてバンドギャップEgが大きくかつ直接遷移の半導体材料であるという特徴を有している。よって、これらのIII族ナイトライド化合物半導体は、紫外線から緑色にあたる短波長の光を発する半導体レーザや発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)などの半導体発光素子を構成する材料として注目されており、高密度光ディスクやフルカラー用表示素子などへの応用が考えられている。
【0003】
また、これらのIII族ナイトライド化合物半導体は、GaNの高電界における飽和速度が大きいということや、MIS(Metal-Insulator-Semiconductor )構造における絶縁層に窒化アルミニウム(AlN)を用いることができるので、半導体層と絶縁層の形成を連続して行うことができるという特徴も有している。よって、これらのIII族ナイトライド化合物半導体は、高出力の高周波電子デバイスを構成する材料としても期待されている。
【0004】
なお、これらの素子においては、安定した動作を確保する上でオーミック電極に関する技術がきわめて重要となる。従来、III族ナイトライド化合物半導体よりなる半導体層に対するp側のオーミック電極としては、例えば、ニッケル(Ni)と金(Au)あるいはニッケルと白金(Pt)と金を半導体層側から順次積層したものが用いられている。また、n側のオーミック電極としては、例えば、チタン(Ti)とアルミニウム(Al)を半導体層側から順次積層したものが用いられている。
【0005】
しかし、p側電極においては、このような構成のオーミック電極を用いると形成条件などによっては密着性があまり良くない場合がある。そのため、素子の製造工程の途中やパッケージへ実装する際に剥離したり、半導体層との密着の不安定さから接触抵抗が大きくなるなど信頼性に問題があった。
【0006】
例えば、半導体発光素子は、一般に、図9または図10に示したように、基板1の上にIII族ナイトライド化合物半導体よりなるバッファ層11,下地層12,n側コンタクト層13,n型クラッド層14,活性層15,p型クラッド層16およびp側コンタクト層17が順次積層され、その上に二酸化ケイ素(SiO2 )などよりなる絶縁層18の開口を介してp側電極19が形成されている。このp側電極19は、図9に示したように、p側コンタクト層17と絶縁層18に接触して形成される場合や、図10に示したように、p側コンタクト層17およびp側クラッド層16に接触して形成される場合もあるが、p側電極19をニッケルや白金により構成するといずれも密着性があまり良くない。そのため、p側電極19の形成工程(特に洗浄工程)などにおいて簡単に剥離してしまう場合がある。
【0007】
そこで、p側電極19を構成する材料として密着性に優れるチタン(Ti)を用い、p側電極19を例えばp側コンタクト層17側からチタンと白金と金とを順に積層した構造とすることにより、p側電極19の密着性を改善する方法が考えられる。
【0008】
また、p側電極19の材料を変更するのではなく、p側電極19を構成する各層の厚さや比を変更したり、合金化処理する際の熱処理条件を変えることにより、p側電極19の密着性を改善する方法も考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、p側電極19をチタンと白金と金とを積層した構造とすると、p側電極19をニッケルと金とを積層した構造とする場合に比べて、p側電極19とp側コンタクト層17との接触抵抗が1桁以上悪くなり、素子の性能や信頼性が低下してしまうという問題があった。
【0010】
また、p側電極19を構成する各層の厚さや比を変更したり、合金化処理する際の熱処理条件を変える方法においても、密着性を向上させようとするとp側電極19とp側コンタクト層17との接触抵抗が悪くなってしまうという問題があった。
【0011】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、電極の密着性を改善することができる半導体素子および半導体発光素子を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の半導体素子は、半導体層に少なくとも一部が接触して形成された絶縁層と、少なくとも一部が絶縁層の上に形成されると共に、電極の少なくとも一部を覆うことにより電極の半導体層への密着性を補強する補強層とを備え、補強層は、導電性の材料よりなり電極と電気的に接続されるコンタクト用電極により構成され、かつ、絶縁層は、絶縁性の材料よりなる絶縁性材料層と、この絶縁性材料層と半導体層との密着性または絶縁性材料層とコンタクト用電極との密着性を高める接合層とを有し、接合層はシリコン(Si)により形成されてなる構成を有するものである。
本発明による第2の半導体素子は、半導体層に少なくとも一部が接触して形成された絶縁層と、少なくとも一部が絶縁層の上に形成されると共に、電極の少なくとも一部を覆うことにより電極の半導体層への密着性を補強する補強層とを備え、補強層は、導電性の材料よりなり電極と電気的に接続されるコンタクト用電極により構成され、かつ、絶縁層は、絶縁性の材料よりなる絶縁性材料層と、この絶縁性材料層と半導体層との密着性を高める第1の接合層と、絶縁性材料層と前記コンタクト用電極との密着性を高める第2の接合層とを含む構成を有している。
また、本発明による第3の半導体素子は、半導体層に少なくとも一部が接触して形成されると共に電極の一部を覆うように形成された絶縁層と、少なくとも一部が絶縁層の上に形成されると共に、電極の表面を格子状に覆うことにより電極の半導体層への密着性を補強する補強層とを備えた構成を有している。
【0013】
本発明による第1〜第3の半導体発光素子は、それぞれ、積層された複数の半導体層により少なくとも第1導電型クラッド層,活性層および第2導電型クラッド層がそれぞれ形成されると共に、第1導電型クラッド層および第2導電型クラッド層に対して電極がそれぞれ電気的に接続された半導体発光素子において、上記第1〜第3の半導体素子と同様の構成を有するものである。
【0014】
本発明による半導体素子では、電極の少なくとも一部が補強層により覆われており、電極の半導体層に対する密着性が高められている。
【0015】
本発明による半導体発光素子では、2つの電極の間に電圧が印加されると、活性層に電流が注入され発光が起こる。ここでは、少なくとも一方の電極についてその少なくとも一部が補強層により覆われており、半導体層に対する密着性が高められている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表すものである。この半導体発光素子は、サファイアよりなる基板10のc面上に、III族ナイトライド化合物半導体よりそれぞれなる半導体層として、バッファ層11,下地層12,n側コンタクト層13,第1導電型クラッド層としてのn型クラッド層14,活性層15、第2導電型クラッド層としてのp型クラッド層16およびp側コンタクト層17が順次積層されている。
【0018】
バッファ層11は、例えば、積層方向における厚さ(以下、単に厚さという)が30nmであり、低温で成長された非晶質に近い結晶構造を有するGaNにより構成されている。このバッファ層11は、各半導体層を成長させるにあたりその核となるものである。下地層12は、例えば、厚さが1.5μmであり、不純物を添加しないGaNにより構成されている。n側コンタクト層13は、例えば、厚さが2μmであり、n型不純物としてケイ素(Si)を添加したn型GaNにより構成されている。
【0019】
n型クラッド層14は、例えば、厚さが0.5μmであり、n型不純物としてケイ素を添加したn型AlGaN混晶により構成されている。活性層15は、例えば、厚さ0.05μmであり、GaInN混晶とGaNよりなる多重量子井戸構造を有している。
【0020】
p型クラッド層16は、例えば、厚さが0.5μmであり、p型不純物としてマグネシウムを添加したp型AlGaN混晶により構成されている。p側コンタクト層17は、例えば、厚さが0.5μmであり、p型不純物としてマグネシウムを添加したp型GaN混晶により構成されている。
【0021】
なお、n型クラッド層14,活性層15,p型クラッド層16およびp側コンタクト層17はn側コンタクト層13の上の一部に形成されており、これらp側コンタクト層13,n型クラッド層14,活性層15,p型クラッド層16およびp側コンタクト層17の表面には、例えば、二酸化ケイ素や窒化ケイ素(Si3 N4 )や酸化アルミニウム(Al2 O3 )などの絶縁材料よりなる絶縁層18が形成されている。
【0022】
また、p側コンタクト層17の上には、絶縁層18に形成された開口18aを介してp側の電極(p側電極)19が設けられており、p側コンタクト層17と電気的に接続されている。このp側電極19は、ニッケルおよび白金よりなる群のうちの少なくとも1種を含む金属により構成されることが好ましい。ニッケルや白金は、III族ナイトライド化合物半導体との良好なオーミック接触を得ることができるからである。
【0023】
例えば、p側電極19は、ニッケルと金とをp側コンタクト層17の側から順に積層し加熱処理により合金化したり、ニッケルと白金と金とをp側コンタクト層17の側から順に積層し加熱処理により合金化したり、白金と金とをp側コンタクト層17の側から順に積層し加熱処理により合金化した構造など、ニッケルあるいは白金よりなる金属層を最もp側コンタクト層17側に形成してその上に適宜の金属よりなる金属層を積層し加熱処理により合金化した構造とされることが好ましい。また、p側電極19は、ニッケルまたは白金よりなる金属層をp側コンタクト層17の上に形成し加熱処理した構造とされていてもよい。
【0024】
なお、このp側電極19は、電流狭窄をするために細い帯状(図1においては図面に対して垂直方向に延長された帯状)となっており、光がその長さ方向(すなわち図面に対して垂直方向)に出射するようになっている。
【0025】
p側電極19およびその近傍における絶縁層18の上には、p側電極19の密着性を補強する補強層としてのコンタクト用電極20がp側電極19の全面を覆うように形成されており、p側電極19と電気的に接続されている。このコンタクト用電極20は、導電性および密着性を確保するために、チタンを含む金属など導電性を有しかつ密着性に優れた材料により構成されている。例えば、このコンタクト用電極20は、チタンと金とをp側電極19の側から順に積層した構造とされることが好ましい。なお、このコンタクト用電極20は、この半導体発光素子をパッケージに実装する際の実装用電極(すなわち、ワイヤボンドを打つボンディングパットやパッケージのダイボンドする際に半田される電極)ともなる。
【0026】
ちなみに、p側コンタクト層17の表面は絶縁層18で覆われているので、コンタクト用電極20とp側コンタクト層17は接触せず、p側コンタクト層17へ電流が注入される領域は、p側電極19と接触している領域だけとなっている。但し、p側コンタクト層17の全面が絶縁層18で覆われておらずコンタクト用電極20とp側コンタクト層17とが一部において接触している場合であっても、その接触抵抗がp側電極19とp側コンタクト層17との間の接触抵抗に比べて十分に大きい場合には、p側電極19とp側コンタクト層17とが接触している領域だけが電流の注入領域となる。すなわち、コンタクト用電極20をp側コンタクト層17と接触するように構成してもよい。
【0027】
また、n側コンタクト層13の上には、絶縁層18に形成された開口18bを介してn側の電極(n側電極)21が設けられており、n側コンタクト層13と電気的に接続されている。このn側電極21は、例えば、チタンとアルミニウムと白金と金とがn側コンタクト層13の側から順に積層された構造を有している。
【0028】
なお、この半導体発光素子は、図示はしないが、p側電極19の長さ方向(すなわち共振器長方向)と垂直な一対の側面に、反射鏡層がそれぞれ設けられている。
【0029】
このような構成を有する半導体発光素子は、次のようにして製造することができる。
【0030】
まず、例えばサファイアよりなる基板10を用意し、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属気相成長)法により、バッファ層11,下地層12,n側コンタクト層13,n型クラッド層14,活性層15,p型クラッド層16およびp側コンタクト層17をそれぞれ成長させる。その際、アルミニウムの原料ガスとしてはトリメチルアルミニウムガス((CH3 )3 Al),ガリウムの原料ガスとしてはトリメチルガリウムガス,窒素の原料ガスとしてはアンモニアガス,ケイ素の原料ガスとしてはモノシランガス(SiH4 ),マグネシウムの原料ガスとしてはビス=メチルシクロペンタジェニルマグネシウムガス(MeCp2 Mg)やビス=シクロペンタジェニルマグネシウムガス(Cp2 Mg)をそれぞれ用いる。
【0031】
次いで、p側コンタクト層17,p型クラッド層16,活性層15,n型クラッド層14の一部を選択的にエッチングしてn側コンタクト層13を表面に露出させる。続いて、全面(すなわちn側コンタクト層13,n型クラッド層14,活性層15,p型クラッド層16およびp側コンタクト層17の表面)に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法により絶縁層18を形成する。
【0032】
絶縁層18を形成したのち、その上に、図示しないレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィによってp側電極19の形成位置に対応したマスクパターンを形成する。そののち、これをマスクとしてエッチングを行い、絶縁層18を選択的に除去してp側電極19の形成位置に対応した開口18aを形成する。
【0033】
開口18aを形成したのち、全面(すなわち絶縁層18が選択的に除去されたp側コンタクト層17の上および図示しないレジスト膜の上)に、p側電極19を構成する金属よりなる金属層を少なくとも1層蒸着する。例えば、ニッケルあるいは白金よりなる金属層を蒸着したのち、必要に応じて、適宜の金属よりなる1層以上の金属層を蒸着する。そののち、図示しないレジスト膜をこのレジスト膜の上に蒸着された金属層と共に除去して(リフトオフ)加熱処理を行い、p側電極19を形成する。
【0034】
p側電極19を形成したのち、p側電極19およびその周囲の絶縁層18の上に、例えば、チタンおよび金を選択的に順次蒸着してコンタクト用電極20を形成する。コンタクト用電極20を形成したのち、全面(すなわちコンタクト用電極20および絶縁層18の上)に、図示しないレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィによってn側電極21の形成位置に対応したマスクパターンを形成する。そののち、これをマスクとしてエッチングを行い、絶縁層18を選択的に除去してn側電極21の形成位置に対応した開口18bを形成する。
【0035】
開口18bを形成したのち、全面(すなわち絶縁層18が選択的に除去されたn側コンタクト層13の上および図示しないレジスト膜の上)に、例えば、チタン,アルミニウム,白金および金を順次蒸着し、図示しないレジスト膜をこのレジスト膜の上に蒸着された金属と共に除去して(リフトオフ)加熱処理を行い、n側電極21を形成する。
【0036】
n側電極21を形成したのち、基板10をp側電極19の長さ方向(共振器長方向)と垂直に所定の幅で劈開し、その劈開面に反射鏡層を形成する。これにより、図1に示した半導体発光素子が形成される。
【0037】
このようにして製造された半導体発光素子は、次のように作用する。
【0038】
この半導体発光素子では、コンタクト用電極20を介してp側電極19とn側電極21との間に所定の電圧が印加されると、活性層15に電流が注入される。これにより、活性層15では、電子−正孔再結合による発光が起こり、図示しない反射鏡層を介して外部に光が取り出される。ここでは、p側電極19が補強層としてのコンタクト用電極20により覆われているので、p側電極19の密着性が高くなっており、剥離が防止される。よって、p側電極19のオーミック接触が確保される。
【0039】
このように本実施の形態に係る半導体発光素子によれば、p側電極19を補強層としてのコンタクト用電極20で覆うようにしたので、p側電極19の密着性を高めることができる。よって、p側電極19を良好なオーミック接触を得ることができる材料(例えばニッケルまたは白金を含む金属)により構成することができる。従って、接触抵抗を小さくすることができると共に剥離も防止することができ、素子の品質および信頼性を向上させることができる。
【0040】
また、コンタクト用電極20をパッケージに実装する際の実装用電極としても用いることができるので、新たに実装用電極を形成する必要がない。すなわち、迅速かつ簡便に実装を行うことができる。
【0041】
(第2の実施例)
図2は本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表すものである。この半導体発光素子は、絶縁層18の構成が異なることを除き、第1の実施の形態に係る半導体発光素子と同一の構成を有している。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0042】
絶縁層18は、二酸化ケイ素や窒化ケイ素や酸化アルミニウムなどの絶縁材料よりなる絶縁性材料層18Aと、この絶縁性材料層18Aとこれに隣接する層との密着性を高めるための接合層18Bとを有している。ここでは、接合層18Bは絶縁性材料層18Aの上に形成されており、絶縁性材料層18Aとコンタクト用電極20との密着性を高めるようになっている。
【0043】
接合層18Bは、高い密着性を有するケイ素やチタンなどにより構成することが好ましい。ちなみに、絶縁性材料層18Aを二酸化ケイ素により構成する場合には、接合層18Bをケイ素により構成することが好ましい。二酸化ケイ素とケイ素は化学的性質が類似しているので、フッ酸によるウエットエッチングやテトラフルオロメタン(CF4 )によるドライエッチングのエッチング条件、またはCVDや蒸着での成膜条件が近似しており、製造工程における取り扱いが容易だからである。
【0044】
なお、ここでは、絶縁性材料層18Aの上に接合層18Bを設けるようにしたが、絶縁性材料層18Aの下に接合層18Bを設け、絶縁性材料層18Aと半導体層との密着性を高めるようにしてもよい。その際、絶縁性材料層18Aの両側に接合層18Bを設けるようにしてもよく、片側にのみ設けるようにしてもよい。
【0045】
このような構成を有する半導体発光素子は、第1の実施の形態と同様にして製造することができると共に、第1の実施の形態と同様に作用する。
【0046】
このように本実施の形態に係る半導体発光素子によれば、絶縁層18を絶縁性材料層18Aと接合層18Bにより構成するようにしたので、絶縁層18とコンタクト用電極20との密着性を高めることができる。よって、p側電極19の密着性を更に高めることができ、素子の品質および信頼性を更に向上させることができる。
【0047】
(第3の実施例)
図3は本発明の第3の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表すものである。この半導体発光素子は、基板10が導電性材料により構成され、n側電極21が基板10の裏面に形成されると共に、バッファ層11およびn側コンタクト層13が削除されたことを除き、第1の実施の形態に係る半導体発光素子と同一の構成を有している。また、第1の実施の形態と同様にして製造することができると共に、第1の実施の形態と同様に作用し、同一の効果を有する。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0048】
ここで、基板10は、例えば、n型不純物としてケイ素を添加したn型の単結晶GaNや、炭化ケイ素(SiC)により構成されている。下地層12は導電性を備える必要があるので、例えば、n型不純物としてケイ素を添加したn型GaN材料により構成されている。
【0049】
なお、本実施の形態に係る半導体発光素子についても、第2の実施の形態と同様に、絶縁層18を絶縁性材料層18Aと接合層18Bとで構成するようにしてもよい。
【0050】
(第4の実施の形態)
図4は本発明の第4の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表すものである。この半導体発光素子は、絶縁層18もコンタクト用電極20と共に補強層としての機能を備えていることを除き、第1の実施の形態に係る半導体発光素子と同一の構成を有している。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0051】
この絶縁層18はp側電極19の一部(例えば周縁部)を覆うように形成されており、p側電極19とコンタクト用電極20は絶縁層18に設けられた開口18aを介して電気的に接続されている。すなわち、絶縁層18により、更に、p側電極19の密着性を補強するようになっている。
【0052】
このような構成を有する半導体発光素子は、絶縁層18とp側電極19の製造工程を除き、第1の実施の形態と同様にして製造することができると共に、第1の実施の形態と同様に作用する。
【0053】
すなわち、この半導体発光素子では、基板10の上にバッファ層11,下地層12,n側コンタクト層13,n型クラッド層14,活性層15,p型クラッド層16およびp側コンタクト層17をそれぞれ成長させ、p側コンタクト層17,p型クラッド層16,活性層15,n型クラッド層14の一部を選択的にエッチングしてn側コンタクト層13を表面に露出させたのち、p側コンタクト層17の上にp側電極19を選択的に形成する。
【0054】
次いで、全面に絶縁層18を形成したのち、絶縁層18を選択的に除去して開口18aを形成し、p側電極19の一部(例えば中央部)を露出させる。そののち、コンタクト用電極20を形成し、絶縁層18に開口18bを開けて、n側電極21を形成する。これにより、図4に示した半導体発光素子が形成される。
【0055】
このように本実施の形態に係る半導体発光素子によれば、絶縁層18が補強層としての機能を備えるようにしたので、コンタクト用電極20と共に絶縁層18によりp側電極19の密着性を補強することができる。よって、p側電極19の密着性を更に高めることができ、素子の品質および信頼性を更に向上させることができる。
【0056】
なお、本実施の形態に係る半導体発光素子についても、第2の実施の形態と同様に、絶縁層18を絶縁性材料層18Aと接合層18Bとで構成するようにしてもよい。また、第3の実施の形態と同様に、基板10を導電性の材料により構成し、n側電極21を基板10の裏面に設けるようにしてもよい。
【0057】
(第5の実施の形態)
図5は本発明の第5の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表すものである。この半導体発光素子は、p側電極19とp側コンタクト層17との接触面積が広くされており、図5において矢印で示したように基板10の裏面から光が取り出されることを除き、第4の実施の形態に係る半導体発光素子と同一の構成および作用を有している。また、第4の実施の形態と同様にして製造することができる。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0058】
このように本実施の形態に係る半導体発光素子によれば、p側電極19をコンタクト用電極20と絶縁層18により覆うようにしたので、LEDのようにp側電極19の面積が大きい場合であっても、その剥離を十分に防止することができる。よって、素子の品質および信頼性を更に向上させることができる。
【0059】
なお、本実施の形態に係る半導体発光素子についても、第2の実施の形態と同様に、絶縁層18を絶縁性材料層18Aと接合層18Bとで構成するようにしてもよい。また、第3の実施の形態と同様に、基板10を導電性の材料により構成し、n側電極21を基板10の裏面に設けるようにしてもよい。
【0060】
(第6の実施の形態)
図6は本発明の第6の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表すものである。この半導体発光素子は、コンタクト用電極20がp側電極19の一部(例えば周縁部)のみを覆っていると共に、p側電極19の厚さが薄くなっており、図6において矢印で示したように基板10の上方(すなわちp側電極19側)から光が取り出されることを除き、第5の実施の形態に係る半導体発光素子と同一の構成を有している。また、第5の実施の形態と同様にして製造することができると共に、第5の実施の形態と同様に作用し、同一の効果を有する。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。ちなみに、p側電極19の厚さは光を透過できるように例えば10nm以下が好ましい。
【0061】
また、ここでは、コンタクト用電極20が例えばp側電極19の周縁部を覆うように構成したが、p側電極19の面積が大きい場合など、図7に示したように、p側電極19の周縁部のみではなく、中央部も例えば格子状に覆うことが好ましい。
【0062】
なお、本実施の形態に係る半導体発光素子についても、第2の実施の形態と同様に、絶縁層18を絶縁性材料層18Aと接合層18Bとで構成するようにしてもよい。また、第3の実施の形態と同様に、基板10を導電性の材料により構成し、n側電極21を基板10の裏面に設けるようにしてもよい。
【0063】
(第7の実施の形態)
図8は本発明の第7の実施の形態に係る半導体素子の構成を表すものである。この半導体素子はFET(Field Effect Transistor ;電界効果トランジスタ)であり、サファイアよりなる基板30のc面上に、III族ナイトライド化合物半導体よりそれぞれなるバッファ層31,下地層32およびチャネル層33が順次積層されている。バッファ層31は、例えば厚さが30nmであり、低温で成長され非結晶に近い結晶構造を有するGaNにより構成されている。下地層32は、例えば、厚さが2μmであり、不純物を添加しないGaNにより構成されている。チャネル層33は、例えば、n型不純物としてSiを添加したn型GaNにより構成されている。
【0064】
このチャネル層33の上には、窒化アルミニウムや二酸化ケイ素などよりなるゲート絶縁膜34を介して、白金などよりなるゲート電極35が形成されている。なお、チャネル層33は、ゲート電極35に対応する領域において厚さが厚くなっている。
【0065】
チャネル層33の上には、また、ゲート電極35を挟むようにしてソース電極36とドレイン電極37がそれぞれ形成されており、それぞれ電気的に接続されている。ソース電極36およびドレイン電極37は、第1の実施の形態におけるp側電極19と同様に、ニッケルおよび白金よりなる群のうちの少なくとも1種を含む金属により構成されることが好ましい。ニッケルや白金は、III族ナイトライド化合物半導体とのオーミック接触を得ることができるからである。例えば、ソース電極36およびドレイン電極37は、第1の実施の形態におけるp側電極19と同様に、ニッケルあるいは白金よりなる金属層をチャネル層33の上に形成し、必要に応じて更にその上に適宜の金属よりなる金属層を積層し、加熱処理により合金化した構造とされることが好ましい。
【0066】
なお、ソース電極36およびその近傍におけるチャネル層33の上には、ソース電極36の密着性を補強する補強層38がソース電極36の少なくとも一部を覆うように形成されている。また、ドレイン電極37およびその近傍におけるチャネル層33の上にも、ドレイン電極37の密着性を補強する補強層38がドレイン電極37の少なくとも一部を覆うように形成されている。この補強層38は、第1の実施の形態におけるコンタクト用電極20と同様に、チタンを含む金属など導電性を有すると共に密着性の良い材料により構成されている。例えば、この補強層38は、チタンと金とをチャネル層33の側から順に積層した構造とされることが好ましい。なお、この補強層38は、この半導体素子をパッケージに実装する際の実装用電極(すなわち、ワイヤボンドを打つボンディングパットやパッケージのダイボンドする際に半田される電極)ともなる。
【0067】
このような構成を有する電界効果型トランジスタは、次のようにして製造することができる。
【0068】
まず、例えば、サファイアよりなる基板30を用意し、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition )法により原料ガスを供給しつつバッファ層31,下地層32,チャネル層33およびゲート絶縁膜34をそれぞれ成長させる。次いで、ゲート絶縁膜34およびチャネル層33の一部を例えば反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)法により選択的に除去する。続いて、ゲート絶縁膜34の上にゲート電極35を形成すると共に、チャネル層33の上に適宜の金属層を選択的に積層して加熱処理することによりソース電極36とドレイン電極37を形成する。そののち、ソース電極36およびドレイン電極38の上に補強層38を選択的に形成する。これにより図8に示した半導体素子となる。
【0069】
このようにして製造された半導体素子は次のように作用する。
【0070】
この半導体素子では、ゲート電極35に電圧を加えるとチャネル層33を介してソース電極36とドレイン電極37との間に流れるドレイン電流が変化する。ここでは、ソース電極36およびドレイン電極37の少なくとも一部が補強層38によりそれぞれ覆われているので、ソース電極36およびドレイン電極37の密着性が高くなっており、剥離が防止される。よって、ソース電極36およびドレイン電極37のオーミック接触が確保される。
【0071】
このように本実施の形態に係る半導体素子によれば、ソース電極36およびドレイン電極37を補強層38によりそれぞれ覆うようにしたので、ソース電極36およびドレイン電極37の密着性をそれぞれ高めることができる。よって、ソース電極36およびドレイン電極37を良好なオーミック接触を得ることができる材料(例えばニッケルまたは白金を含む金属)により構成することができる。従って、接触抵抗を小さくすることができると共に剥離も防止することができ、素子の品質および信頼性を向上させることができる。
【0072】
また、補強層38をパッケージに実装する際の実装用電極としても用いることができるので、新たに実装用電極を形成する必要がない。すなわち、迅速かつ簡便に実装を行うことができる。
【0073】
以上、各実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの各実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記各実施の形態においては、半導体レーザやLEDやFETに本発明を適用した例を挙げてそれぞれ説明したが、本発明は、フォトディテクタなどの半導体受光素子や、バイポーラトランジスタなどの半導体電子素子や、その他これらを複合した素子など種々の半導体素子に適用することができる。
【0074】
また、上記各実施の形態においては、半導体層をIII族ナイトライド化合物半導体により構成する場合についてそれぞれ説明したが、本発明は、他の半導体により半導体層が構成される半導体素子についても適用することができる。
【0075】
更に、上記第4乃至6の実施の形態においては、絶縁層18とコンタクト用電極20とによりp側電極19を覆うようにしたが、コンタクト用電極20を設けることなく、絶縁層18のみでp側電極の少なくとも一部を覆うようにしてもよい。
【0076】
加えて、上記第1乃至6の実施の形態においては、p側電極19の密着性を向上させる場合についてそれぞれ説明したが、n側電極において同様の問題が生じる場合には、上記各実施の形態と同様の構造をn側電極にも適用することができる。
【0077】
更にまた、上記第7の実施の形態においては、チャネル層33をp型の半導体(例えばp型GaN)により構成する場合についてそれぞれ説明したが、チャネル層33をn型の半導体(例えばn型GaN)により構成する場合についても同様に本発明を適用することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る半導体素子および半導体発光素子によれば、電極の少なくとも一部を覆うことにより電極の密着性を補強する補強層を備えるようにしたので、電極の密着性を高めることができ、剥離を防止することができる。特に、オーミック接触が必要な場合には、電極の構成を密着性とは関係なく良好なオーミック接触が得られるようにすることができ、接触抵抗を小さくすることができると共に剥離も防止することができる。従って、素子の品質および信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光素子における絶縁層の構成を表す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表す断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表す断面図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を表す断面図である。
【図7】図6に示した半導体発光素子の変形例を表す断面図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態に係る半導体素子の構成を表す断面図である。
【図9】従来の半導体発光素子の構成を表す断面図である。
【図10】従来の他の半導体発光素子の構成を表す断面図である。
【符号の説明】
10,30…基板、11,31…バッファ層、12,32…下地層、13…p側コンタクト層、14…n型クラッド層、15…活性層、16…p型クラッド層、17…p側コンタクト層、18…絶縁層、18a…絶縁性材料層、18b…接合層、19…p側電極、20…コンタクト用電極、21…n側電極、33…チャネル層、34…ゲート絶縁膜、35…ゲート電極、36…ソース電極、37…ドレイン電極、38…補強層
Claims (15)
- 半導体層に対して電極が設けられた半導体素子であって、
前記半導体層に少なくとも一部が接触して形成された絶縁層と、
少なくとも一部が前記絶縁層の上に形成されると共に、前記電極の少なくとも一部を覆うことにより前記電極の前記半導体層への密着性を補強する補強層とを備え、
前記補強層は、導電性の材料よりなり前記電極と電気的に接続されるコンタクト用電極により構成され、かつ、前記絶縁層は、絶縁性の材料よりなる絶縁性材料層と、この絶縁性材料層と前記半導体層との密着性または前記絶縁性材料層と前記コンタクト用電極との密着性を高める接合層とを有し、前記接合層はシリコン(Si)により形成されている
ことを特徴とする半導体素子。 - 前記コンタクト用電極は、パッケージへ実装する際の実装用電極であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
- 前記コンタクト用電極はチタン(Ti)を含む金属よりなることを特徴とする請求項2記載の半導体素子。
- 前記絶縁層は、前記コンタクト用電極と共に前記補強層を構成することを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
- 前記半導体層は、ガリウム(Ga),アルミニウム(Al),ホウ素(B)およびインジウム(In)からなる群のうちの少なくとも1種のIII族元素と窒素(N)とを含むIII族ナイトライド化合物半導体よりなることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
- 前記半導体層は、p型の半導体よりなることを特徴とする請求項5記載の半導体素子。
- 前記電極は、ニッケル(Ni)および白金(Pt)よりなる群のうちの少なくとも1種を含む金属よりなることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
- 前記電極は少なくとも1層の金属層が前記半導体層の上に積層されて加熱処理された構造を有すると共に、前記金属層のうち最も前記半導体層側の層はニッケルまたは白金よりなることを特徴とする請求項7記載の半導体素子。
- 前記電極はトランジスタのソース電極またはドレイン電極であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
- 半導体層に対して電極が設けられた半導体素子であって、
前記半導体層に少なくとも一部が接触して形成された絶縁層と、
少なくとも一部が前記絶縁層の上に形成されると共に、前記電極の少なくとも一部を覆うことにより前記電極の前記半導体層への密着性を補強する補強層とを備え、
前記補強層は、導電性の材料よりなり前記電極と電気的に接続されるコンタクト用電極により構成され、かつ、前記絶縁層は、絶縁性の材料よりなる絶縁性材料層と、この絶縁性材料層と前記半導体層との密着性を高める第1の接合層と、前記絶縁性材料層と前記コンタクト用電極との密着性を高める第2の接合層とを有する
ことを特徴とする半導体素子。 - 半導体層に対して電極が設けられた半導体素子であって、
前記半導体層に少なくとも一部が接触して形成されると共に前記電極の一部を覆うように形成された絶縁層と、
少なくとも一部が前記絶縁層の上に形成されると共に、前記電極の表面を格子状に覆うことにより前記電極の前記半導体層への密着性を補強する補強層と
を備えたことを特徴とする半導体素子。 - 前記電極の厚みは10nm以下である
ことを特徴とする請求項11記載の半導体素子。 - 積層された複数の半導体層により少なくとも第1導電型クラッド層,活性層および第2導電型クラッド層がそれぞれ形成されると共に、第1導電型クラッド層および第2導電型クラッド層に対して電極がそれぞれ電気的に接続された半導体発光素子であって、
前記半導体層に少なくとも一部が接触して形成された絶縁層と、
少なくとも一部が前記絶縁層の上に形成されると共に、前記電極の少なくとも一部を覆うことにより前記電極の前記半導体層への密着性を補強する補強層とを備え、
前記補強層は、導電性の材料よりなり前記電極と電気的に接続されるコンタクト用電極により構成され、かつ、前記絶縁層は、絶縁性の材料よりなる絶縁性材料層と、この絶縁性材料層と前記半導体層との密着性または前記絶縁性材料層と前記コンタクト用電極との密着性を高める接合層とを有し、前記接合層はシリコン(Si)により形成されている
ことを特徴とする半導体発光素子。 - 積層された複数の半導体層により少なくとも第1導電型クラッド層,活性層および第2導電型クラッド層がそれぞれ形成されると共に、第1導電型クラッド層および第2導電型クラッド層に対して電極がそれぞれ電気的に接続された半導体発光素子であって、
前記半導体層に少なくとも一部が接触して形成された絶縁層と、
少なくとも一部が前記絶縁層の上に形成されると共に、前記電極の少なくとも一部を覆うことにより前記電極の前記半導体層への密着性を補強する補強層とを備え、
前記補強層は、導電性の材料よりなり前記電極と電気的に接続されるコンタクト用電極により構成され、かつ、前記絶縁層は、絶縁性の材料よりなる絶縁性材料層と、この絶縁性材料層と前記半導体層との密着性を高める第1の接合層と、前記絶縁性材料層と前記コンタクト用電極との密着性を高める第2の接合層とを有する
ことを特徴とする半導体発光素子。 - 積層された複数の半導体層により少なくとも第1導電型クラッド層,活性層および第2導電型クラッド層がそれぞれ形成されると共に、第1導電型クラッド層および第2導電型クラッド層に対して電極がそれぞれ電気的に接続された半導体発光素子であって、
前記半導体層に少なくとも一部が接触して形成されると共に前記電極の一部を覆うように形成された絶縁層と、
少なくとも一部が前記絶縁層の上に形成されると共に、前記電極の表面を格子状に覆うことにより前記電極の前記半導体層への密着性を補強する補強層と
を備えたことを特徴とする半導体発光素子。
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