JP3695559B2 - ソリッドゴルフボール - Google Patents

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソリッドゴルフボール、特に優れた飛行性能および耐久性、および打撃時の良好なフィーリングを有するソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ソリッドゴルフボールにおいてはコアをカバー材で被覆したツーピースゴルフボールをはじめとし、コアもしくはカバーが2重構造から成るスリーピースゴルフボールが市販されている。
【0003】
これらゴルフボールにおいて、そのコアはポリブタジエンを基材ゴムとするゴム組成物を加硫成形して成るものが用いられている。また、コアのベースとなるゴム組成物には通常、コアの反発係数および耐衝撃性を向上させるために、共架橋剤としてα、β-不飽和カルボン酸の金属塩等の不飽和結合を有するモノマーを、共架橋開始剤として過酸化物を配合したものが知られている。このような配合系による加硫成形物は三次元構造を形成するため、コアが適度な硬さと耐久性を有することが知られており、ソリッドゴルフボールのコアのゴム組成物配合では、一般的に用いられている。
【0004】
ところで、ソリッドゴルフボールとしては、1982年にツーピースゴルフボールが市販されたが、その優れた飛行性能と耐久性により、特にアベレージクラスのゴルファーに好まれてきた。しかしながら、ツーピースゴルフボールは打撃時のフィーリングが従来の糸巻きゴルフボールに比べて著しく硬いという欠点を有している。この欠点は、一部非力な年輩者や女性等の特定ユーザーには敬遠されることがあり、改良が望まれている。そこで打撃時のフィーリングを改良する試みとして、コアの硬度を低くし、軟らかくすることが行われてきた。しかしながら、上記の配合系におけるこのような試みは、打撃時のフィーリングは改良されるが、反発性能が低下するため、ゴルフボールとして十分な飛距離が得られていない。
【0005】
一方、近年では上記のような対象者のみならず、ツーピースソリッドゴルフボールの有する優れた飛行性能、ボール個々のばらつきの少ないこと等からプロゴルファー、トップアマにおいても使用されている。プロゴルファー、トップアマにおいては、打撃時のフィーリングだけでなく、好適なスピン性能が要求される。しかし、通常ツーピースソリッドゴルフボールのカバー材に用いられているアイオノマー樹脂では、飛行性能および耐久性を満足させるために剛性が高く、硬度も高い樹脂が用いられており、所望のスピン性能が得られない。
【0006】
そこで、このような欠点を改善する試みとして、剛性が低く硬度の低い樹脂を用いたゴルフボールが提案されてきた。しかしながら、カバーの剛性および硬度を低下するとスピン性能は向上するが、カバー自体の反発性能が低下して、ゴルフボールとして満足される飛行性能が得られていないという問題があった。
【0007】
一般に、ソリッドゴルフボールのコアは、ポリブタジエンゴム、コアの反発係数および耐衝撃性を向上するために共架橋剤としてのα,β-不飽和カルボン酸の金属塩等の不飽和結合を有するモノマー、ジクミルパーオキサイド等の遊離基開始剤および重量調整剤としての硫酸バリウム等から成るゴム組成物を加熱加圧成形することによって得られる。この組成物において、α,β-不飽和カルボン酸の金属塩は遊離基開始剤によってポリブタジエン主鎖にグラフトされ、共架橋剤として働く。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来のソリッドゴルフボールの有する問題点を解決し、打撃時のフィーリングの重要な要因であるコアの硬度を変化させることなく、優れた飛行性能を有するソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、ポリブタジエン等の基材ゴムに共架橋剤としてのα,β-不飽和カルボン酸の金属塩を配合したゴム組成物に2-メルカプトチアゾリンをゴム成分の0.05〜1.0重量%の量で用いることにより、コアの硬度を損なうことなく、優れた反撥性能および飛行性能を有するゴルフボールが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明はコアと該コア上に形成されたカバーから成るソリッドゴルフボールであって、該コアがゴム成分、α,β-不飽和カルボン酸の金属塩、遊離開始剤および以下の構造式:
【化2】
Figure 0003695559
を有する2-メルカプトチアゾリンを含有するゴム組成物を加硫して得られることを特徴とするソリッドゴルフボールに関する。
【0011】
以下、本発明について更に詳述すると、本発明のソリッドゴルフボールに用いられるコアは、基材ゴム、α,β-不飽和カルボン酸の金属塩、遊離開始剤、酸価亜鉛および2-メルカプトチアゾリン、必要に応じて充填材等を含有するゴム組成物を、通常のロール等の適宜の混練機を用いて混練し、所定の金型にて140〜170℃、90〜120kgf/cm2で10〜40分間加熱加圧成形することにより得られる。
【0012】
基材ゴムとしては、従来からソリッドゴルフボールに用いられている天然ゴムおよび/または合成ゴムが用いられ、特にシス-1,4-結合少なくとも40%以上、好ましくは80%以上を有するいわゆるハイシスポリブタジエンゴムが好ましく、所望により、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、EPDM等を配合してもよい。
【0013】
共架橋剤として作用するα,β-不飽和カルボン酸の金属塩の例としては、アクリル酸またはメタクリル酸等のような炭素数3〜8個のα,β-不飽和カルボン酸の、亜鉛、マグネシウム塩等の一価または二価の金属塩が挙げられるが、高い反発性を付与するアクリル酸亜鉛が好適である。配合量は基材ゴム100重量部に対して、15〜45重量部、好ましくは20〜35重量部である。45重量部より多いと硬くなり過ぎて打撃時フィーリングが悪くなり、15重量部未満では、適当な硬さにするために遊離開始剤の量を増加しなければならず反発が悪くなり飛距離が低下する。
【0014】
遊離開始剤は共架橋開始剤として働き、有機過酸化物、例えばジクミルパーオキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキサイド等が挙げられ、ジクミルパーオキサイドが好適である。配合量は基材ゴム100重量部に対して0.2〜5重量部、好ましくは0.5〜4重量部である。0.2重量部未満では軟らかくなり過ぎて反発が悪くなり飛距離が低下する。5重量部を越えると適切な硬さにするためにα,β-不飽和カルボン酸の金属塩の量を減少しなければならず反発が悪くなり飛距離が低下する。
【0015】
本発明のソリッドゴルフボールの製造に用いられるゴム組成物には、上記のものに加えて2-メルカプトチアゾリンを配合する。配合量は、基材ゴム100重量部に対して0.05〜1.0重量部、好ましくは0.1〜0.8重量部である。0.05重量部未満では加硫時における反応が過少となり、物性に影響を与えず、1.0重量部を越えると軟らかくなり過ぎて、反発性能が低下し、飛距離も低下する。
【0016】
充填材は、ゴルフボールのコアに通常配合されるものであればよく、例えば無機塩(具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム)、高比重金属粉末(例えば、タングステン粉末、モリブデン粉末等)およびそれらの混合物が挙げられる。配合量は、基材ゴム100重量部に対して1〜30重量部であることが好ましい。1重量部未満では高反発が得られず、30重量部を越えるとゴムの重量分率が低下し、高反発が得られない。
【0017】
更に本発明のゴルフボールのコアには、老化防止剤またはしゃく解剤、その他ソリッドゴルフボールのコアの製造に通常使用し得る成分を適宜配合してもよい。
【0018】
コアの外径は37〜41mm、好ましくは38〜40mmである。37mmより小さいと反発性能が低下して、飛距離が低下し、41mmより大きいと耐久性が低下する。
【0019】
本発明のカバーの基材樹脂成分は、アイオノマー樹脂のみであってもよいが、アイオノマー樹脂と官能基変性熱可塑性エラストマーとの加熱混合物、例えばアイオノマー樹脂とエポキシ基変性熱可塑性エラストマーとの加熱混合物、アイオノマー樹脂と無水マレイン酸変性熱可塑性エラストマーとグリシジル基変性熱可塑性エラストマーとの加熱混合物、アイオノマー樹脂とエチレン-不飽和カルボン酸エステル-不飽和カルボン酸とから成る三元共重合体との加熱混合物、または、アイオノマー樹脂と、無水マレイン酸変性熱可塑性エラストマーまたは末端-OH基を有する熱可塑性エラストマーと、エポキシ基変性熱可塑性エラストマーとの加熱混合物であってもよい。上記記述において、「変性」という語は特定の基を「導入した」ことを意味する。従って、「エポキシ基変性」熱可塑性エラストマーはエポキシ基を導入した熱可塑性エラストマーの意である。
【0020】
上記のアイオノマー樹脂は、エチレンと(メタ)アクリル酸との共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、またはエチレンと(メタ)アクリル酸とα,β不飽和カルボン酸エステルの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものである。また、アイオノマー樹脂はカルボキシル基の5〜80%を金属イオンを中和したものである。
【0021】
エポキシ基変性熱可塑性エラストマーはエラストマー分子中にエポキシ基を有するもので、例えばダイセル化学工業(株)から市販のエポキシ基を含有するポリブタジエンブロックを有するスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体が挙げられる。
【0022】
グリシジル基変性熱可塑性エラストマーとしては、例えば住友化学工業(株)から商品名「ボンドファースト」で市販されているエチレン-グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン-グリシジルメタクリレート-メチルアクリレート三元共重合体、エチレン-グリシジルメタクリレート-酢酸ビニル三元共重合体、また、旭化成工業(株)から商品名「タフテックZ514」、「タフテックZ513」で市販のスチレン-ブタジエン-スチレン(SBS)ブロック共重合体水素添加物のグリシジルメタクリレート付加物、または米国デュポン社から商品名「エルバロイ(Elvaloy)-AS」で市販されているエチレン-アクリル酸エステル-グリシジルメタクリレートの三元共重合体付加物が挙げられる。尚、グリシジル基は広義にはエポキシ基に包含されるが、ここではグリシジル基であることを明確にするため、エポキシ基の用語は用いていない。
【0023】
無水マレイン酸変性熱可塑性エラストマーとしては、例えば旭化成工業(株)から商品名「タフテックMシリーズ」で、水素添加したスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体の無水マレイン酸付加物が種々のグレードで市販されており、また、住友化学工業(株)から商品名「ボンダイン」で、エチレン-エチルアクリレート-無水マレイン酸三元共重合体が種々のグレードで市販され、三井デュポンポリケミカル(株)から商品名「ARシリーズ」でエチレン-エチルアクリレート共重合体の無水マレイン酸によるグラフト変性物が市販されており、これらは本発明において好適に使用される。
【0024】
また、エチレンと不飽和カルボン酸エステルと不飽和カルボン酸とから成る三元共重合体としては、例えば三井デュポンポリケミカル(株)から商品名「ニュークレルAN4212C」、「ニュークレルN0805J」で市販されているエチレン-イソブチルアクリレート-メタクリル酸三元共重合体等が挙げられる。
【0025】
末端-OH基を有する熱可塑性エラストマーは、エラストマー分子の末端にOHを有するもので、例えば(株)クラレから市販の水素添加スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
【0026】
上記のように、アイオノマー樹脂のみ以外のカバー配合により所望の硬度を達成するには、アイオノマー樹脂とそれ以外の樹脂(官能基変性熱可塑性エラストマー)との比は、95:5〜20:80が望ましい。
【0027】
また、本発明において、上記カバー用組成物には、主成分としての上記樹脂の他に必要に応じて、硫酸バリウム等の充填材や二酸化チタン等の着色剤や、その他の添加剤、例えば分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤並びに蛍光材料または蛍光増白剤等を、ゴルフボールカバーによる所望の特性が損なわれない範囲で含有していてもよいが、通常、着色剤の配合量は0.1〜0.5重量部が好ましい。
【0028】
本発明のカバー層は、ゴルフボールのカバーの形成に使用されている一般に公知の方法を用いて行うことができ、特に限定されるものではない。カバー用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜15分間加圧成形するか、または上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法を用いてもよい。カバーの厚さは0.5〜3.0mm、好ましくは1.0〜2.6mmである。0.5mmより小さいとボール全体の硬度が小さくなって反発係数が小さくなり、3.0mmより大きいとボール全体の硬度が大きくなってコントロール性と打撃時フィーリングが悪くなる。本発明のカバーには、曲げ剛性率400〜4,000kgf/cm2を有する樹脂が用いられる。曲げ剛性率400kgf/cm2未満では軟らかくなり過ぎて飛距離が低下し、4,000kgf/cm2を越えると硬くなり過ぎて打撃時フィーリングが悪くなる。
【0029】
また、本発明では、カバーのショアーD硬度が40〜60の場合、コアは初荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの変形量(コンプレッション)が2.5〜4.0mm、好ましくは2.7〜3.5mmである。2.5mmより小さいと硬過ぎて打撃時フィーリングが悪くなり、4.0mmより大きいと軟らか過ぎて高反発が得られない。
【0030】
更に、カバーのショアーD硬度が60〜80の場合、コアは初荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの変形量(コンプレッション)が3.0〜4.5mm、好ましくは3.2〜4.2mmである。3.0mmより小さいと硬過ぎて打撃時フィーリングが悪くなり、4.5mmより大きいと軟らか過ぎて高反発が得られない。尚、カバーのショアーD硬度は上記2つの範囲共に、下限値より小さいと反発係数が小さくなり、上限値より大きいとコントロール性と打撃時フィーリングが悪くなる。
【0031】
カバー成形時、必要に応じて、ディンプルと呼ばれるくぼみを多数表面上に形成する。本発明のゴルフボールは美観を高め、商品価値を上げるために、通常ペイント仕上げ、マーキングスタンプ等を施されて市場に投入される。
【0032】
本発明では、コアの硬度を損なうことなく、反発性能および飛行性能に優れ、打撃時フィーリングの良好なゴルフボールを提供し得る。
【0033】
【実施例】
本発明を実施例を挙げて更に具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。
【0034】
コアの作製
以下の表1に示した配合のコア用ゴム組成物を混練し、金型内で加硫成形することにより直径39.0mmの球状コアを得た。加硫条件として、コア配合aおよびcは140℃で20分間加硫した後、165℃で8分間加硫した。コア配合bおよびdは、160℃で35分間加硫した。またコア配合eは、aおよびcと同一条件で加硫した。得られたコアの重量、コンプレッションおよび反発係数を測定し、その結果を表3に示した。試験方法は後記の通り行った。
【0035】
【表1】
Figure 0003695559
(注1)日本合成ゴム(株)製ハイシスポリブタジエン
(1,4-シス-ポリブタジエン含量:96%)
(注2)吉富製薬(株)製のヨシノックス425
【0036】
(実施例1〜3および比較例1〜3)
以下の表2に示すカバー用配合物を二軸混練型押出機によりミキシングして、ペレット状のカバー用組成物を調製した。押出条件は、スクリュー径45mm、スクリュー回転数200rpm、スクリューL/D=35であり、配合物は押出機のダイ位置で220〜260℃に加熱された。得られたコア用組成物の曲げ剛性率およびショアーD硬度を測定し、表2に示した。次いで、上記の得られたコア上に、このカバー用組成物を射出成形してカバー層を形成し、表面にペイントを塗装して、外径42.7mmを有するゴルフボールを得た。得られたゴルフボールの重量、コンプレッション、ボール初速、飛距離(キャリー)および耐久性を評価し、その結果を以下の表3に示した。試験方法は後記の通り行った。
【0037】
【表2】
Figure 0003695559
【0038】
(注3)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=3800kgf/cm2、ショアーD硬度=67
(注4)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=3400kgf/cm2、ショアーD硬度=66
(注5)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和エチレン-メタクリル酸-アクリル酸エステル三元共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=900kgf/cm2、ショアーD硬度=56
(注6)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=2600kgf/cm2、ショアーD硬度=62
(注7)デュポン社製の亜鉛イオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=2500kgf/cm2、ショアーD硬度=60
(注8)デュポン社製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=3100kgf/cm2、ショアーD硬度=62
(注9)ダイセル化学工業(株)製のエポキシ基を含有するポリブタジエンブロックを有するスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、JIS-A硬度=67、スチレン/ブタジエン=40/60(重量比)、エポキシ含量約1.5〜1.7重量%
(注10)(株)クラレ製の末端に-OH基が付加した水素添加スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、JIS-A硬度=80、スチレン含量40重量%
【0039】
(試験方法)
▲1▼コア反発係数
コアに198.4gの金属円筒物を40m/秒の速度で衝突させ衝突前後の円筒物およびボールの速度を測定し、それぞれの速度および重量から算出した。
▲2▼コアコンプレッション
コアに初期荷重10kgfを負荷した時の変形量を基準として、終荷重130kgfを負荷した時の圧縮変形量を測定した。
▲3▼曲げ剛性率
各カバー用組成物から約2mm厚さの熱プレス成形シートを作製し、23℃で2週間保存後、ASTM D-747に準じて測定した。
▲4▼ショアーD硬度
各カバー用組成物から約2mm厚さの熱プレス成形シートを作製し、23℃で2週間保存後、ASTM D-2240に準じて測定した。
▲5▼ボールコンプレッション
R&A方式により測定した。
▲6▼ボール初速
R&A初速測定法により測定した。
▲7▼飛距離
ツルーテンパー社製スイングロボットにウッド1番クラブ(ドライバー)を取付け、ゴルフボールをヘッドスピード45m/sで打撃し、キャリー(落下点までの飛距離)を測定した。
【0040】
(試験結果)
【表3】
Figure 0003695559
【0041】
以上の結果より、2-メルカプトチアゾリンを用いた本発明の実施例1〜2のゴルフボールは、2-メルカプトチアゾリンを用いない比較例1〜2と比べて、ボール初速、飛距離および耐久性で優れた結果となった。また、実施例3のゴルフボールは、比較例3のゴルフボールに比べて、ボール初速、飛距離および耐久性で優れた結果となった。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、ポリブタジエン等の基材ゴムに共架橋剤としてのα,β-不飽和カルボン酸の金属塩を配合したゴム組成物に2-メルカプトチアゾリンを用いることにより、コアの硬度を損なうことなく、優れた反発性能および飛行性能を有し、打撃時フィーリングを向上させ得たものである。

Claims (4)

  1. コアと該コア上に形成されたカバーから成るソリッドゴルフボールであって、該コアが基材ゴム、α,β-不飽和カルボン酸の金属塩、遊離開始剤および以下の構造式:
    Figure 0003695559
    を有する2-メルカプトチアゾリンを含有するゴム組成物を加硫して得られることを特徴とするソリッドゴルフボール。
  2. 前記2-メルカプトチアゾリンが基材ゴムの0.05〜1.0重量%の量で含まれる請求項1記載のソリッドゴルフボール。
  3. 前記カバーが、アイオノマー樹脂および/または官能基変性熱可塑性エラストマーとの加熱混合物から成り、該加熱混合物がショアーD硬度40〜60を有する請求項1記載のソリッドゴルフボール。
  4. 前記カバーが、アイオノマー樹脂および/または官能基変性熱可塑性エラストマーとの加熱混合物から成り、該加熱混合物がショアーD硬度60〜80を有し、かつ前記コアが初期荷重10kgから終荷重130kgまでの変形量3.0〜4.5mmを有する請求項1記載のソリッドゴルフボール。
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