JP3695364B2 - 走行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クローラを走行手段とする作業機などの走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
クローラを走行手段とする作業機などの走行装置として、農業用のコンバインを例に従来の技術を説明する。コンバインはクローラを構成する無限履帯の接地面積を広くし、水田など軟弱な圃場でも自由に走行して刈取作業などの農業作業を可能としている。
【0003】
コンバインは動力源としてエンジンを搭載し、エンジンの発生する動力をコンバインの走行、刈取、脱穀などに使用するが、そのクローラは、エンジンの動力を走行トランスミッションにより変速して駆動する。走行トランスミッションは、静油圧式無段変速装置(以下、無段変速装置をHSTという)、歯車列機械的変速手段、差動歯車装置、クラッチ手段、ブレーキ手段などにより構成されている。
【0004】
コンバインを直進走行させるときは、左右一対のクローラを等速で駆動し、コンバインを左右に旋回させるときは、左右のクローラに速度差を与えて駆動し、高速側のクローラを外側に、低速側、停止側または後退側のクローラを内側とする旋回が可能な構成としている。
【0005】
コンバインを用いて圃場に植立する穀稈の刈取及び脱穀などを行うことにより、収穫作業の省力化と能率化が進展してきた。コンバインは走行装置としてクローラを用いるために、その運転操作は必ずしも容易ではなかったが、コンバインの走行トランスミッションに無段階変速できる走行用油圧無段変速装置(以下、走行用HSTという)および旋回用の油圧無段変速装置(以下、旋回用HSTという)を用いることにより、コンバインの走行、操舵の運転操作はきわめて容易に行えるようになる。
【0006】
さらに従来の走行トランスミッション基本伝動系を備えた走行系に、差動歯車装置を備えた走行トランスミッション差動伝動系(補助伝動系)を加えた構成を用いて微速前進時の旋回確実性を向上させたコンバインが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、差動歯車装置を備えた走行系を備えたコンバインでは、走行トランスミッション基本伝動系における副変速前の軸から、差動伝動系と直進伝動機構とを分岐させて設けた場合、副変速の切換によって巻回半径が変化してしまうという欠点があった。
【0008】
また差動歯車装置を備えた走行系を備えたコンバインは、湿田等で急旋回(スピンターン)すると、大きく沈下して走行不能となる状態が生じやすことも問題であった。
【0009】
そこで、本発明の課題は、副変速段の切換作動があっても旋回操作性が良い走行ミッション基本伝動系と差動伝動系を備えた走行装置を提供することである。
【0010】
また、本発明の課題は、湿田などではブレーキ旋回しかできないようにした走行ミッション基本伝動系と差動伝動系を備えた走行装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の構成によって解決される。
請求項1の発明は、エンジンからの駆動力を入力した後、複数段に副変速する副変速装置(24)と、副変速後の駆動力を左右一対の車軸(11L、11R)へ断続的に伝動可能な左右のサイドクラッチ(44L、44R)を含む変速用歯車機構を備えた走行トランスミッション基本伝動機構と、前記左右のサイドクラッチ(44L、44R)とそれぞれ連動する各ギア(48L、48R)を設け、該各ギア(48L、48R)間に亘って設けられた差動変速機構を備えた走行装置において、前記差動変速機構は、前記副変速装置(24)で副変速された後の駆動力を伝動するカウンタ軸(60)と該カウンタ軸(60)からの駆動力をそれぞれ選択的に受けて回転し、直進時の動力を伝動する直進用クラッチ(81)と旋回時に動力伝動する旋回用クラッチ(82)と、該直進用クラッチ(81)と旋回用クラッチ(82)を駆動させる同一の回転軸からなるクラッチ軸(70)と、該クラッチ軸(70)からの動力を受けて回転する差動歯車装置6からなる走行装置である。
【0012】
本発明の請求項1記載の発明によれば、副変速後の伝動軸(カウンタ軸(60))から、差動伝動機構と直進伝動機構とが分岐するため、副変速の切換作動によって旋回半径が変わることがなく、旋回操作フィーリングを一定に保つことができる。
【0013】
また、請求項2の発明は、請求項1記載の走行装置において、旋回用クラッチ(82)とカウンタ軸(60)には、カウンタ軸(60)からの駆動力を旋回用クラッチ(82)に複数段切り換えできる変速ギア(62、63、73Ra、73Rb)をそれぞれ備え、該変速ギア(62、63、73Ra、73Rb)は、該変速ギアの切り換えにより、左右への旋回モードとして進行方向内側の車輪が外側の車輪より緩やかに前転する緩旋回から進行方向内側の車輪が停止するブレーキ旋回までの旋回モード又は前記二種の旋回をする両モードに加えて進行方向内側の車輪が外側の車輪とは逆方向に回転する急旋回モードまで実行可能なギア比で構成されている走行装置である。
【0014】
本発明の上記請求項2記載の発明によれば、例えば、湿田等でスピンターンすると、大きく沈下して走行不能となる状態が生じやすいので、湿田等では、ブレーキターンまでしか実行できないようにすることにより、旋回に起因する沈下を少なくし、走行状態を良好に保つことができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の発明によれば、副変速後に差動伝動機構と直進伝動機構とが分岐するため、旋回操作性が従来より良くなる。
【0016】
また本発明の請求項2記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、湿田等でも旋回時の沈下をなくし、走行状態を良好に保つことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて具体的に説明する。
図1は本発明のコンバインの前面図であり、図2は本発明のコンバインの左側面図である。
【0018】
図1および図2に示すように、コンバイン1の車体フレーム2の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3を有する走行装置本体4を配設し、車体フレーム2の前端側に分草具5を備えた刈取装置9が設けられている。刈取装置9は車体フレーム2の上方の支点を中心にして上下動する刈取装置支持フレーム(図示せず)で支持されているので、コンバイン1に搭乗したオペレータが操縦台20の操向レバー21を前後に傾倒操作することにより、刈取装置支持フレーム(図示せず)と共に上下に昇降する構成である。
【0019】
車体フレーム2の上方には、刈取装置9から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送して脱穀、選別する脱穀装置10と該脱穀装置10で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク13が載置され、グレンタンク13の後部にオーガ15を連接して、グレンタンク13内の穀粒をコンバイン1の外部に排出する構成としている。
【0020】
すなわち、コンバイン1はオペレータが操縦台20において主変速HSTレバー23および副変速レバー22を操作し、エンジン(図示せず)の動力を図3、図4に示す走行トランスミッションケース12内の主変速機の走行用HST18および副変速機24の歯車変速手段を介して変速し、左右のクローラ3、3に伝動して任意の速度で走行する。
【0021】
また、コンバイン1は、オペレータが操縦台20において操向レバー21を左右に傾倒操作することにより各種旋回走行することができる。すなわち、操向レバー21をコンバイン1を旋回させようとする方向に傾倒操作することにより、図3、図4に示す走行ミッションケース12内のクラッチが作動し、左右のクローラ駆動スプロケット(図示せず)に選択的に伝動されるので、左右のクローラ3、3に速度差が与えられて走行方向の変更が行われる構成としている。
【0022】
本実施の形態のコンバインの走行ミッション装置14を展開して示す断面図を図3、図4に示し、図5に走行ミッションケースの左側面図を示し、図6に差動歯車装置のギアの回転数の関係図を示す。
【0023】
走行ミッション装置14は、図3に示すa〜e軸からなる走行トランスミッション基本伝動系と図4に示すカウンタ軸60(A軸)、クラッチ軸70(B軸)及び差動軸50L、50R(C軸)を備えた走行ミッション差動伝動系(補助伝動系)を備えている。
【0024】
本実施の形態のコンバインの走行ミッション装置14は図5の走行ミッションケースの左側面図に示すようにカウンタ軸60(A軸)、クラッチ軸70(B軸)及び差動軸50L、50R(C軸)からなる走行ミッション差動伝動系とa軸〜e軸からなる走行ミッション基本伝動系とをそれぞれグループ化して配置している。
【0025】
まず、走行ミッション装置14のa軸〜e軸からなる走行トランスミッション基本伝動系を主に図3で説明する。
図示しないエンジンからの回転駆動力が走行用HST18に伝動され、正・逆転の切換えや変速回転動力が出力軸17(a軸)から出力される構成としている。そして、主変速レバー23により走行用HST18の増減速の変速と前後進(正・逆転の切換え)の切換えができる構成としている。
【0026】
そして、操向レバー21を操作して、後述のサイドクラッチ44L、44Rの「入」・「切」と増減速の変速操作により差動歯車装置6を駆動させて旋回走行ができる構成としている。
【0027】
走行ミッションケース12内には、副変速装置24とサイドクラッチ装置7と差動歯車装置6と有段変速装置19が設けられ、これらの装置の伝動下手側の左右のホイールシャフト11L、11Rから図示しない駆動スプロケットを介して左右の走行クローラ3、3を駆動する構成になっている。
【0028】
副変速装置24は、走行用HST18の出力軸17の広幅伝動ギア26からの動力が伝動される第一副変速軸27(b軸)上に一体に設けられた大ギア28と中ギア29と小ギア30と第二副変速軸33(c軸)上に設けられた変速大ギア34、変速中ギア35及び変速小ギア36から構成される。第一副変速軸27上に一体に設けられたギア28〜30は第一副変速軸27の軸方向に摺動自在に軸装して変速可能に構成している。そして、上記第一副変速軸27は、端部を走行ミッションケース12から外側に延長して刈取伝動プーリ31(刈取PTOプーリ)を軸着して車速に同調した回転動力を刈取装置6などの回転各部に入力できる構成としている。
【0029】
そして、第二副変速軸33は、前記第一副変速軸27の伝動下手側に軸架し、変速大ギア34、変速中ギア35、変速小ギア36及び伝動ギア37をそれぞれ軸着している。第二副変速軸33の変速大ギア34は前記第一副変速軸27の小ギア30に噛合し、変速中ギア35は第一副変速軸27の中ギア29に噛合し、変速小ギア36は第一副変速軸27の大ギア28に噛合し、さらに伝動ギア37は後述のサイドクラッチ軸41L、41R(d軸)に動力を伝動するセンターギア40に常時噛合している。
【0030】
サイドクラッチ装置7は、上記第二副変速軸33の伝動下手側にセンターギア40を中心として、その左右にサイドクラッチ軸41L、41Rを備えている。サイドクラッチ軸41L、41R上にはそれぞれクラッチギア43L、43Rがスプライン係合しており、前記センターギア40にはクラッチギア43L、43Rが係合、解放可能な内周ギアを備えている。また、クラッチギア43L、43Rはスリーブ42L、42R上にスプライン係合し、さらに、スリーブ42L、42Rは左右のサイドクラッチ軸41L、41R上にそれぞれ遊嵌している。
【0031】
ギアドック式に噛合したクラッチギア43L、43Rとセンタギア40の内周ギアからなる構成をそれぞれサイドクラッチ44L、44Rと呼ぶことにする。
【0032】
また、サイドクラッチ軸41L、41R上にはスリーブ42L、42Rがそれぞれ遊嵌しており、スリーブ42L、42Rを介してクラッチギア43L、43Rがホイールシャフトギア48L、48Rと常時係合していて、ギア48L、48Rにそれぞれホイールシャフト11L、11R(e軸)が固定され、該ホイールシャフト11L、11Rの両端に図示しない駆動スプロケットが固定され、該駆動スプロケットにそれぞれ固定された左右の走行クローラ3、3が駆動可能になっている。
【0033】
また、スリーブ42L、42Rと走行ミッションケース12との間にそれぞれプッシュシリンダ49L、49Rが設けられ、このプッシュシリンダ49L、49Rによりスリーブ42L、42Rは常時センターギア40側に付勢されているが、それぞれシフタ47L、47Rでプッシュシリンダ49L、49Rの付勢力に打ち勝つ方向に移動可能な構成になっている。
【0034】
シフタ47L、47Rは直進走行時には作動せず、サイドクラッチ44L、44Rが共に係合した状態であるので、左右のクローラ3、3が等速回転する。また所望の旋回方向に操向レバー21を操作することでシフタ47L又は47Rが作動して、サイドクラッチ44L又は44Rの係合と解放が選択され、エンジン動力が左又は右のクローラ3、3に伝達され、所望の方向に回転する。
【0035】
また、ホイールシャフトギア48L、48Rは後述する差動歯車装置6のリングギア9L、9Rと常時噛合している。
【0036】
また、走行ミッション装置14のA軸〜C軸から成る走行トランスミッション差動(補助)伝動系を主に図4で説明する。
【0037】
走行トランスミッション差動(補助)伝動系は、前記副変速装置24の後段側に設けられるクラッチ軸70(B軸)上に設けられる直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82とカウンタ軸60(A軸)を備えた有段変速装置19と作動軸50L、50R(C軸)を備えた差動歯車装置6を備えている。
【0038】
有段変速装置19のカウンタ軸60には直進用クラッチ81に動力伝達するための出力ギア61が固着されており、該出力ギア61の取り付け部とは反対側のカウンタ軸60の側面側に径の互いに異なる出力ギア62、63が設けられており、それぞれがスピンターン又はブレーキターン選択用の操向モード選択レバー25で操作されるスピン、ブレーキターン選択用シフタステー91によりシフトされて、後述の旋回用クラッチ82の円筒状回転体73Rの外周に設けられたギア73Ra、73Rbのいずれかと係合する。
【0039】
図4、図5に示すように第一副変速軸27とクラッチ軸70との間に設けた伝動軸90(x軸)に前記出力ギア62、63のいずれかを選択して動力伝動系に係合させるためのシフタステー91を摺動自在に設けている。また、伝動軸90(x軸)には第一副変速軸27の3つの変速ギア28、29、30のいずれかを選択して動力伝動系に係合させる第一副変速軸27に噛合する副変速シフタステー92も摺動自在に設ける。
【0040】
有段変速装置19からの駆動力が直進用クラッチ81に伝動されると、該駆動力は差動歯車装置6のリングギア53、差動軸50L、50R(C軸)を経由してサイドギア51L、51Rを同時に等速回転させて、さらにホイールシャフトギア48L、48Rとホイールシャフト11L、11R(e軸)を経由して走行クローラ3、3を等速回転させる。
【0041】
また、前記副変速装置24及び有段変速装置19からの回転伝動力が旋回用クラッチ82を経由する場合は、差動歯車装置6のサイドギア51L、51Rをそれぞれ所定の互いに異なる回転数で回転させ、左右のクローラ3、3を経由して所望の方向に所望の旋回モードでコンバインを旋回させるが、その詳細は後述する。
【0042】
副変速レバー22の作動で副変速シフタステー92(図4)を介して副変速装置24の第一変速軸27の三種類の変速ギア28、29、30と第二副変速軸33の対応するギア36、35、34のいずれかの組みを噛合させることで第二副変速軸33の伝動ギア37に常時係合するカウンタ軸60(A軸)に固定された出力ギア61を回転させ、該カウンタ軸60はその出力ギア61を介して出力ギア61に常時噛合している円筒状回転体72Lに設けられたギア72Laを介してクラッチ軸70を回転させる。
【0043】
直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82を両側に備えたクラッチ軸70の中央部にはセンターギア71が固定されている。ギア72Laはギア72Lと一体であり、これらはクラッチ軸70に遊嵌している。円筒状回転体73Lはクラッチ軸70にスプライン嵌合している。
【0044】
また、カウンタ軸60の出力ギア61が円筒状回転体72Lのギア72Laに常時噛合し、カウンタ軸60の出力ギア62がクラッチ軸70のギア73Raと噛合可能であり、又はカウンタ軸60のギア63がクラッチ軸70のギア73Rbと噛合可能な構成になっている。
【0045】
円筒状回転体72Lと円筒状回転体73Lにそれぞれスプライン係合している多数の摩擦板を設けて直進用クラッチ81を構成し、円筒状回転体72Rと円筒状回転体73Rにもそれぞれスプライン係合している多数の摩擦板を設けて旋回用クラッチ82を構成している。
【0046】
直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82を同一軸であるクラッチ軸70に設けることにより両クラッチ81、82を択一的に操作できるので、構成が簡素化でき、安価になる。また両クラッチ81、82の切り替えのタイミングを機械的に調整できるので複雑な制御が不要となる。
【0047】
また、センターギア71の両側に直進用クラッチ係合用と旋回用クラッチ係合用の円筒状回転体74L、74Rがそれぞれクラッチ軸70に遊嵌して設けられ、円筒状回転体74Lは円筒状回転体72Lと円筒状回転体73Lとの間で圧縮バネ75により常時直進用クラッチ81が係合(「入」)する方向に付勢されている。
【0048】
直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82において、操向レバー21が操作されないときは直進用クラッチ81は常時「入」状態を保ち、旋回用クラッチ82は常時「切」状態を保っている。クラッチ軸70はスラストベアリング76でスラスト方向の支持がなされているが、油口77から圧油の導入がない場合には圧縮バネ75によって直進用クラッチ81が係合(「入」状態)となり、油口77から圧油の導入があると、バネ75の付勢力に打ち勝ってクラッチ軸70とセンタギア71が図4の左側(矢印A方向)にシフトし、直進用クラッチ81は解放(「切」状態)となり、旋回用クラッチ82が係合(「入」状態)になる。
【0049】
直進用クラッチ81が「入」の場合はカウンター軸60の出力ギア61からの駆動力は円筒状回転体72Lからクラッチ81、円筒状回転体73Lを回転させ、該回転体73Lの駆動がクラッチ軸70を回転させる、このため、該クラッチ軸70に固定されたセンタギア71が回転して差動歯車装置6のリングギア53を回転させる。このとき旋回用クラッチ82が「切」であるのでカウンター軸60の出力ギア62又はギア63からの駆動力は円筒状回転体73Rを空回りさせる。
【0050】
また旋回用クラッチ82が「入」の場合は、直進用クラッチ81が「切」となり、カウンター軸60の出力ギア61からの駆動力は円筒状回転体72Lを空回りさせるが、このときカウンター軸60の出力ギア62又はギア63からの駆動力が円筒状回転体73Rのギア73Ra又はギア73Rbをそれぞれ経由してクラッチ82、円筒状回転体72Rを回転させ、該回転体72Rの回転でクラッチ軸70を駆動させる。この結果、クラッチ軸70に固定されたセンタギア71が回転して差動歯車装置6のリングギア53を回転させる。
【0051】
差動歯車装置6には、中間ベベル歯車52の外周に設けたデフケース54と一体のリングギア53が設けられており、また、左右一組の差動軸50L、50Rには側部ベベル歯車51L、51Rがそれぞれ遊嵌しており、また、側部歯車51L、51Rには左右のサイドギア9L、9Rがそれぞれ固定している。これらサイドギア9L、9Rはそれぞれホイールシャフトギア48L、48Rに常時係合している。リングギア53はクラッチ軸70のセンターギア71に常時係合している。
【0052】
上記構成からなる走行ミッション装置14のギア機構において、コンバインの直進時はサイドクラッチ装置7の左右のサイドクラッチ44L、44Rが共に係合したままであり、エンジン動力は副変速装置24の第二副変速軸33の伝動下手側のサイドクラッチ軸41L、41Rと係合しているセンターギア40から左右の走行系に動力がそれぞれ伝動される。左側の走行系ではセンターギア40から伝動される動力はクラッチギア43Lからホイールシャフトギア48L、ホイールシャフト11L及び図示しない駆動スプロケットを順次回転させて左クローラ3を駆動する。同様に右側の走行系ではセンターギア40の動力はクラッチギア43Rからホイールシャフトギア48R、ホイールシャフト11R及び図示しない駆動スプロケットを順次回転させ右クローラ3を駆動する。
【0053】
副変速レバー22の作動で副変速シフタステー92が副変速装置24の第一副変速軸27のギア28、29、30とそれぞれ対応する第二副変速軸33のギア36、35、34のいずれかの組みのギア同士を噛合させて、適切な速度段で直進走行ができる。
【0054】
このとき直進用クラッチ81は「入」で、旋回用クラッチ82は「切」であり、直進時の差動歯車装置6の状態は次の通りである。
【0055】
▲1▼ホイールシャフトギア48L、48Rが共に回転しているので、ホイールシャフトギア48L、48Rがそれぞれ噛合しているサイドギア9L、9Rは同じ方向に共に等速回転する。従って、サイドギア9L、9Rとそれぞれ一体回転するサイドギア51L、51Rを介してデフケース54と該デフケース54と一体のリングギア53も同じ方向に回転する。
【0056】
さらに、▲2▼第二副変速軸33の駆動力がカウンタ軸60の出力ギア61、直進用クラッチ81の円筒状回転体72Lのギア72La、直進用クラッチ81、円筒状回転体73L、クラッチ軸70、センタギア71及びリングギア53に順次動力伝達される。
【0057】
このようにリングギア53は上記▲1▼、▲2▼の二系統から回動されるので上記▲1▼、▲2▼の二系統からのリングギア53への変速比を同じに設定する。従ってサイドクラッチ44L又は44Rを「切」にしたとき、上記▲2▼の伝動系統からの動力がリングギア53からサイドギア9L、9Rとホイールシャフトギア48L、48Rにそれぞれ伝わるので、ショックが防止される。
【0058】
次に前記ギア機構の左旋回時の作動について説明する。
操向レバー21を左側に傾斜させることで、サイドクラッチ44Lを図3に示すように「切」にすると、図示しない機構により油口77から圧油が導入され、クラッチ軸70が図4の矢印A方向に移動する。クラッチ軸70の矢印A方向への移動により直進用クラッチ81を「切」として、旋回用クラッチ82を「入」とする。そして操向モード選択レバー25の操作でシフタステー91を作動させてカウンタ軸60の出力ギア62又はギア63のいずれかを選択して、選択された出力ギア62又は63を旋回用クラッチ82の円筒状回転体73Rの外周に設けられた対応するギア73Ra又は73Rbのいずれかと係合させる。
【0059】
より大径の出力ギア62がブレーキターン用のギアであり、より小径の出力ギア63がスピンターン用のギアである。
【0060】
旋回用クラッチ82のギア73Ra(又は73Rb)とそれぞれ係合可能なカウンタ軸60の出力ギア62(又は63)の変速比の関係によりリングギア53の回転数が変化する。
【0061】
これは出力ギア62(又はギア63)からギア73Ra(又はギア73Rb)及び円筒状回転体73Rを経由して旋回用クラッチ82の摩擦板、円筒状回転体72R、カウンタ軸70及びセンターギア71を順次経由してリングギア53を回転させるために、出力ギア62(又はギア63)とギア73Ra(又はギア73Rb)の変速比の関係によりリングギア53の回転数が決まるからである。
【0062】
ここで、旋回用クラッチ82の摩擦板を油圧力の制御によって無段階的(連続的)に設定された旋回モードまで制御することができる。なお、この旋回用クラッチ82の摩擦板の油圧力の制御は操縦席20に設けた図示しないポテンショメータ(操向レバー21に付属する)で検出・出力される傾動角度の制御で行うことができる。
【0063】
これにより、有段変速装置19を高速側である大径の出力ギア62に切り替えると、旋回用クラッチ82を完全に接続させても、リングギア53の回転はサイドクラッチ44R側のリングギア9Rの回転数の1/2までしか低下せず、ブレーキターン状態までしか至らない。
【0064】
一方、有段変速装置19の低速側である小径の出力ギア63に切り替えると、旋回用クラッチ82を完全に接続した場合、リングギア53の回転はサイドクラッチ44Rのリングギア9Rの回転数の1/2を下回り、スピンターン状態に至る。
【0065】
すなわち、図6に示すように左旋回時にはサイドクラッチ44Rが「入」状態であるので、ホイールシャフトギア48Rの回転がサイドギア9Rに伝動され、サイドギア9Rの回転数は一定となるが、リングギア53の回転数が旋回用クラッチ82の摩擦力が強くなるに従い減速して行くと、それに比例してサイドギア9Lの回転数が減少していく。リングギア53の回転数がサイドギア9Rの1/2になると、サイドギア9Lはゼロ回転となり、サイドギア9Lからホイールシャフトギア48Lを経由する駆動力がゼロになり、左クローラ3にブレーキが利いているのではないが左クローラ3が回転しない、いわゆるブレーキ旋回が行われる。
【0066】
さらにリングギア53が減速していくと、サイドギア9Rの回転方向に対してサイドギア9Lは逆転回転をして左クローラ3が逆回転し、いわゆる急旋回が行われる。
【0067】
サイドギア9Rの回転数に対してサイドギア9Lの逆転回転数は、ギア63とギア73Rbの変速比を図6の点Xに設定しているので、サイドギア9Lがサイドギア9Rに対して1/4スピンターンまで実行可能な逆転回転数まで設定が可能である。
【0068】
図7に示す操向レバー21の中立位置NからB位置までの傾動角α分の傾倒操作でギア62とギア73Raの噛合わせにより緩旋回が行われ、B点でブレーキ旋回が行われる。また、さらに操向レバー21のB点からS点までの傾動角β分でギア63とギア73Rbの噛合わせで1/4までのスピンターンが行われる。
【0069】
また、右旋回選択時はサイドクラッチ44Rを「切」にすることで、前記左旋回と全く逆の作動が走行ミッション装置14で行われる。
【0070】
上記したような副変速装置24と旋回用クラッチ82との間に有段変速装置19を介装し、該有段変速装置19の変速切換により、ブレーキ旋回までしか実行できない状態と1/4スピンターンまで実行可能な状態とに切り替えられるようにした。そのため、例えば、スピンターンをするとコンバインが沈下するおそれがある湿田等では操向モード選択レバー25の選択でブレーキターンまでしか実行できないようにすることができる。
【0071】
また、図4に示すように副変速装置24用のシフタステー92と有段変速装置19用のシフタステー91を同軸である伝動軸90に設け、副変速装置24用のシフタステー92の摺動によって有段変速装置19のシフタステー91が連れ動かされるように設計しても良い。
【0072】
こうして、副変速装置24を高速側に切り換えると、旋回用クラッチ82を完全に接続しても、デフケース54(リングギア53)の回転は「入」側のサイドリングギア9L又は9Rの回転数の1/2までしか低下せず、ブレーキターン状態までしか至らない。
【0073】
更に、旋回モードで走行中(直進用クラッチ81が「切」状態であるとき)に、旋回用クラッチ82の円筒状回転体73Rの外周に設けられたギア73Raと73Rbのいずれにも有段変速装置19の出力ギア62と出力ギア63が噛合うことがないようにシフタギア91を操作する中立位置を設ける(旋回方向選択レバーの操作位置に中立位置を設けることで行う)ことで旋回用クラッチ82への動力伝動を遮断させることができる。
【0074】
このように有段変速装置19を中立位置に保持し、直進用クラッチ81及び旋回用クラッチ82を切り、走行用HST18を駆動させることによって、車体を停止維持させたまま、副変速前の第一副変速軸27から刈取装置9を駆動させることができる。
【0075】
こうして、例えば、畦際でコンバインを停車させた状態で刈取装置9を駆動できるため、畦際付近で刈り取った穀稈を刈取装置9から脱穀装置10に円滑に供給して脱穀処理することができる。すなわち、穀稈の畦際刈りが容易にできるようになる。
【0076】
走行ミッション装置14のA軸〜C軸から成る走行トランスミッション差動伝動系(補助伝動系)をa軸〜e軸から成る直進伝動系(基本伝動系)の後側に配置したので、該直進伝動系のサイドクラッチ軸41L、41R(d軸)に作用するプッシュシリンダ49L、49Rを走行ミッションケース12の前面側の比較的高い位置に配置することができ、このプッシュシリンダ49L、49Rのメンテナンスを容易に行うことができる。
【0077】
例えば、走行ミッション装置14の副変速装置24の前段の駆動軸(例えばHST18の出力軸17)から、差動伝動系と直進伝動系とを分岐させて設けた場合、副変速装置24の副変速切換によって巻回半径が変化してしまう。しかし、本実施の形態の構成では副変速後の伝動軸である第二副変速軸33から、差動伝動系と直進伝動系とが分岐するため、副変速装置24の変速段切換作動によって旋回半径が変わることがなく、旋回操作フィーリングを一定に保つことができる。
【0078】
本実施の形態では直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82とを同軸であるクラッチ軸70上に設け、図8に示すように該クラッチ軸70をクローラ3の上面の上側に配置してある。このため、これら直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82との大半がクローラ3の上面より高い位置に配置されることになる。
【0079】
本実施の形態では両クラッチ81、82が設けられたクラッチ軸70の両端には、該軸70を摺動操作する図示しない油圧シリンダ及びカム式操作機構(例えば後述の図9に示すカム94)を、走行ミッションケース12の外側へ突設している。
【0080】
そのため、クローラ3、3が固定される駆動スプロケット及び転輪群にクローラ3、3を巻回した際、クラッチ軸70はクローラ3、3の巻回域上側部分の上面より高い位置に配置される。このため、走行ミッションケース12の外側へ突設した構成部分は、その大半がクローラ3、3の上面より高い位置に配置されることになり、前記油圧シリンダ及びカム式操作機構等を走行ミッションケース12の外側から容易にメンテナンスすることができる。
【0081】
例えば、クローラ3、3の着脱作業を行う場合には、左右一側のクローラ3を接地させて回転停止状態を維持させ、左右他側のクローラ3を持ち上げて、この持ち上げ側のクローラ3だけを駆動させることが必要であるとされている。
【0082】
これに対して本実施の形態の走行ミッション装置14では直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82とを共に切ると、両クラッチ81、82を設けたクラッチ軸70及びデフケース54へ駆動力が伝達されない状態となる。この状態から左右一側のサイドクラッチ44L又は44Rを切り、走行用HST18を駆動することによって、左右他側のサイドクラッチ44L又は44Rに対応するクローラ3が固定されるホイールシャフト11L又は11R側の駆動スプロケットだけを駆動させることができる。
【0083】
例えば、クローラ3の着脱作業を行う場合、接地側のホイールシャフト11L又は11R側の駆動スプロケットを停止維持し、持ち上げ側のホイールシャフト11L又は11R側の駆動スプロケットだけを駆動することができるため、このクローラ3の着脱作業を容易且つ安全に行うことができる。
【0084】
上記構成の直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82は油圧式操作機構と圧縮バネ75によって択一的に「入」作動させて車体を直進走行又は旋回走行させることができるが、図9に示すように駐車ブレーキペタル96からなる機械式操作機構によって直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82を共に「入」り作動させて車体を停止維持させること構成にしても良い。
【0085】
これは、油口77から圧油の導入をしないで、駐車ブレーキペタル96を踏み込むことで直進用クラッチ81側の側面にあるプレート97がクラッチ軸70を旋回用クラッチ82側(矢印Aの反対側の方向)に押圧し、旋回用クラッチ82を作動させるができる。このとき直進用クラッチ81は作動したままであるので、直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82とが共に「入」り作動して、メカロックを起こして該両クラッチ81、82を設けたクラッチ軸70の回転及びデフケース54の回転が停止保持される。
【0086】
このように直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82とを駐車ブレーキとしても利用することで、特別に別途駐車ブレーキの構成を走行ミッション装置14の内部に設ける必要がなくなり、走行ミッション装置14の構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のコンバインの前面図を示す。
【図2】 本発明の実施の形態のコンバインの左側面図を示す。
【図3】 本発明の実施の形態のコンバインの走行トランスミッション装置の展開断面図の一部を示す。
【図4】 本発明の実施の形態のコンバインの走行トランスミッション装置の展開断面図の一部を示す。
【図5】 図3、図4に示す走行ミッションケースの左側面図を示す。
【図6】 本発明の実施の形態のコンバインの走行ミッション装置の差動歯車装置のギアの回転数の関係図を示す。
【図7】 本発明の実施の形態のコンバインの操縦席の一部を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態のコンバインの走行ミッション装置部分の左側面図を示す。
【図9】 本発明の実施の形態のコンバインの直進用と旋回用クラッチを共に「入」動作させる場合の構成図を示す。
【符号の説明】
1 コンバイン 2 車体フレーム
3 クローラ 4 走行装置本体
5 分草具 6 差動歯車装置
7 サイドクラッチ装置 7L、7R サイドブレーキ
8L、8R 従動ギア 9 刈取装置
9L、9R リングギア 10 脱穀装置
11L、11R ホイ−ルシャフト
12 走行トランスミッションケース 13 グレンタンク
14 走行ミッション装置 15 オーガ
17 出力軸(a軸) 18 走行用HST
19 有段変速装置 20 操縦室
21 操向レバー 22 副変速レバー
23 主変速レバー 24 副変速装置
25 操向モード選択レバー 26 広幅伝動ギア
27 第一副変速軸(b軸) 28 大ギア
29 中ギア 30 小ギア
31 刈取伝動プ−リ 33 第二副変速軸(c軸)
34 変速大ギア 35 変速中ギア
36 変速小ギア 37 伝動ギア
40 センタ−ギア
41L、41R サイドクラッチ軸(d軸)
42L、42R スリーブ 43L、43R クラッチギア
44L、44R サイドクラッチ 47L、47R シフター
48L、48R ホイールシャフトギア
49L、49R プッシュシリンダ 50L、50R 差動軸(C軸)
51L、51R 側部ベベル歯車 52 中間ベベル歯車
53 リングギア 54 デフケース
60 カウンタ軸(A軸) 61 出力ギア
62、63 出力ギア 70 クラッチ軸(B軸)
71 センターギア 72L、72R 円筒状回転体
72La ギア 73L、73R 円筒状回転体
73Ra、73Rb ギア 74L、74R 回転体
75 圧縮バネ 76 スラストベアリング
77 油口 81 直進用クラッチ
82 旋回用クラッチ 90 伝動軸(x軸)
91 シフタステー 92 副変速シフタステー
94 カム 96 駐車ブレーキペタル
97 プレート

Claims (2)

  1. エンジンからの駆動力を入力した後、複数段に副変速する副変速装置(24)と、副変速後の駆動力を左右一対の車軸(11L、11R)へ断続的に伝動可能な左右のサイドクラッチ(44L、44R)を含む変速用歯車機構を備えた走行トランスミッション基本伝動機構と、
    前記左右のサイドクラッチ(44L、44R)とそれぞれ連動する各ギア(48L、48R)を設け、該各ギア(48L、48R)間に亘って設けられた差動変速機構を備えた走行装置において、
    前記差動変速機構は、前記副変速装置(24)で副変速された後の駆動力を伝動するカウンタ軸(60)と該カウンタ軸(60)からの駆動力をそれぞれ選択的に受けて回転する直進用クラッチ(81)と旋回用クラッチ(82)と、該直進用クラッチ(81)と旋回用クラッチ(82)を駆動させる同一の回転軸からなるクラッチ軸(70)と、該クラッチ軸(70)からの動力を受けて回転する差動歯車装置6からなることを特徴とする走行装置。
  2. 旋回用クラッチ(82)とカウンタ軸(60)には、カウンタ軸(60)からの駆動力を旋回用クラッチ(82)に複数段切り換えできる変速ギア(62、63、73Ra、73Rb)をそれぞれ備え、該変速ギア(62、63、73Ra、73Rb)は、該変速ギアの切り換えにより、左右への旋回モードとして進行方向内側の車輪が外側の車輪より緩やかに前転する緩旋回から進行方向内側の車輪が停止するブレーキ旋回までの旋回モード又は前記二種の旋回をする旋回モードに加えて進行方向内側の車輪が外側の車輪とは逆方向に回転する急旋回モードまで実行可能なギア比で構成されていることを特徴とする請求項1記載の走行装置。
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