JP3688482B2 - 傾斜検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に対して光学的に情報を記録するか又は記録媒体から光学的に情報を再生するかの少なくともいずれか一方を行う際に、当該記録媒体における情報記録面と記録再生用の光ビームの光軸との間に生じる傾斜(以下、この傾斜をチルトと称する。)を検出するための傾斜検出装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディスク状の記録媒体に対してレーザ光等の光ビームを照射することにより、当該記録媒体に対して光学的に情報を記録したり、或いは当該記録媒体に予め記録されている情報を当該記録媒体から光学的に再生することが広く一般に行なわれている。
【0003】
ここで、当該ディスク状の記録媒体に対して光ビームを用いて情報を記録再生するとき、当該記録媒体における情報記録面と当該光ビームの光軸とのなす角度が直角からずれ、当該記録媒体の半径方向に上記チルト(この半径方向のチルトを、以下ラジアルチルトと称する。)が発生する場合がある。このラジアルチルトの発生の原因としては、例えば、記録媒体の回転時における遠心力によるものや、或いは記録媒体自体の経年変化による撓み等によるものが考えられる。
【0004】
そして、このラジアルチルトを放置したまま情報の記録再生を行うと、記録媒体の情報記録面上における光ビームの照射範囲内に収差(主としてコマ収差)が発生し、当該光ビームを微少に絞り込むことが不可能となって高密度に情報を記録再生することが困難となってくる。
【0005】
そこで、このラジアルチルトの量及び方向を検出してこれを補償する方法が必要となってくるが、従来、最も一般的なラジアルチルトの検出方法としては、例えば、情報の記録再生用の光ビームとは別個にラジアルチルト検出専用の光ビームを当該情報記録面に照射し、その反射光を記録媒体の周方向に平行な分割線により分割された複数の受光器で受光し、分割された夫々の受光器における受光光量の差からラジアルチルトの方向及び量を検出していた。
【0006】
すなわち、当該差が零であればラジアルチルトはないこととなり、一方当該差が零でないときは当該差の極性に対応する方向と当該差の絶対値に対応する量とを有するラジアルチルトが光ビームに発生していることとなるのである。
【0007】
一方、最近規格化された複数回の記録及び再生が可能なディスク状記録媒体に、いわゆるDVD−RAM(DVD-Random Access Memory)がある。このDVD−RAMは、上記CDよりも格段に記録容量を向上させたDVDについてこれを複数回の記録及び再生が可能となるように構成したものである。
【0008】
ここで、当該DVD−RAMに対して情報を記録/再生する情報記録再生装置においては、従来、上記ラジアルチルトの検出及び補償はなされていなかった。これは、主として当該DVD−RAMの大きさが従来のCDと同じ大きさであったため、補償しなければならないほどの大きなラジアルチルトが発生することが希であったことに起因するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記DVD−RAMにおいても、情報の記録/再生に対して更なる精度の向上を図るためには、僅かに発生するラジアルチルトであってもこれを補償することが望ましい。
【0010】
そこで、当該DVD−RAMにおけるラジアルチルトに対して従来のチルトセンサ(チルト検出用の光ビームを別個に照射してラジアルチルトを検出するチルトセンサ)を別途設ける方法を適用するとすると、検出すべきラジアルチルトが比較的小さいことも合間って、当該チルトセンサにも高精度の検出機能が要求されることなり、よって、情報記録再生装置としてのコストが増大してしまうという問題点があった。
【0011】
更に、チルトセンサを別途設けるとすると、情報記録再生装置の製造工程上における当該チルトセンサの調整等に要する工程が増大することとなり、生産性が低下するという問題点もあった。
【0012】
更にまた、当該チルトセンサにおける経年変化等に起因して、ラジアルチルトの検出精度が低下してしまう場合があるという問題点もあった。
【0013】
そこで、本発明は、上記各問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、チルトセンサを別途設けることなく、ラジアルチルトを正確に検出することが可能な傾斜検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、情報が記録される記録トラックと、当該記録トラックの中心線から相互に反対方向に偏倚して配置されたCAPA(Complimentary Allocated Pit Address)領域等の第1のヘッダ部及び第2のヘッダ部とを有するDVD−RAM等の記録媒体に対して、光ビームを用いて前記情報を記録するか又は前記記録トラックに記録されている前記情報を前記光ビームを用いて再生するかの少なくともいずれか一方を行う際に、前記記録媒体と当該光ビームの光軸との間の傾斜を検出する傾斜検出装置において、前記第1のヘッダ部及び前記第2のヘッダ部には、前記記録媒体の回転数を制御するために用いられる制御情報が夫々記録されていると共に、前記第1のヘッダ部及び前記第2のヘッダ部並びに前記記録トラックに対して前記光ビームを照射するピックアップ等の照射手段と、前記中心線の方向に平行な分割線を介して互いに隣接する第1の受光面及び第2の受光面により構成され、前記記録媒体からの前記光ビームの反射光を受光するディテクタ等の受光手段と、前記第1の受光面により前記反射光を受光して得られる第1受光出力と前記第2の受光面により前記反射光を受光して得られる第2受光出力とを演算し、演算信号を生成する減算器等の演算手段と、前記生成された演算信号に基づいて前記傾斜を示す傾斜エラー信号を生成するエラー信号生成回路等のエラー信号生成手段と、を備える。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、記録媒体としてのDVD−RAMの情報記録面にピットを用いて記録されているディジタル情報を再生する情報再生装置に対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0025】
(I)DVD−RAMの実施形態
始めに、情報再生装置の具体的な構成を説明する前に、本発明に係る上記DVD−RAMにおける記録フォーマットについて、図1乃至図3を用いて説明する。ここで、DVD−RAMはその半径方向に分割された複数のゾーンにより構成されており、図1は当該ゾーンのうち、一つのゾーン内に含まれているトラックの構造を示す平面図であり、図2は図1の部分的な拡大図であり、図3は後述するヘッダ領域の細部構成を示す平面図である。
【0026】
図1に示すように、DVD−RAM1においては、予め形成されるグルーブトラック1Gとランドトラック1Lの双方にディジタル情報が記録されているいわゆるランド/グルーブ(L/G)記録方式が用いられている。
【0027】
なお、図1においては、ランドトラック1Lはハッチングを付して示されており、グルーブトラック1Gは白地のままとして示されている。そして、DVD−RAM1では、当該ランドトラック1Lとグルーブトラック1Gとがディスク一回転毎に図1に示すヘッダ領域S0(細部は後述)を境として連結されており、一連の当該ランドトラック1Lとグルーブトラック1Gとを合わせてDVD−RAM1全体で1本のスパイラル状のトラックを形成している。このようなトラックの形式を一般に単一スパイラルランド/グループ(SS−L/G:Single Spiral−Land/Groove)記録方式と称する(なお、当該SS−L/G記録方式について詳細には、例えば、「シングルスパイラル−ランドグループ記録のアクセス方式,中野ら,信学技報TECHNICAL REPORT OF IEICE,MR95-88,CPM95-126(1996-02),電子情報通信学会」に詳しい。)。
【0028】
一方、各ランドトラック1L及びグルーブトラック1Gは、記録されるべきディジタル情報における所定の情報単位であるセクタに区切られており、その区切り箇所には、図1に示すように、ランドトラック1L又はグルーブトラック1G上で後続又は先行するセクタのDVD−RAM1上の物理的位置若しくはセクタ番号等の、DVD−RAM1におけるディジタル情報の記録位置を実質的に示すアドレス情報等が予めプリフォーマットされているヘッダ領域S0乃至S7が設けられている。そして、各ヘッダ領域S0乃至S7は、図1に示すようにDVD−RAM1の回転角について一つの上記ゾーン内において等間隔に配置されている。更に、隣接する二つのヘッダ領域の間に位置するランドトラック1L又はグルーブトラック1Gに記録されるディジタル情報を再生するための時間は、各ヘッダ領域S0乃至S7により挟まれている各領域の全てにおいて等しく設定されている。
【0029】
次に、上記ヘッダ領域S0乃至S7の細部構成について、図2及び図3を用いて説明する。なお、図2は、単一スパイラルにおいてランドトラック1Lからその中心線の延長上にあるグルーブトラック1Gに変る位置(換言すれば、グルーブトラック1Gからその中心線の延長上にあるランドトラック1Lに変る位置)に配置されているヘッダ領域S0と、当該ヘッダ領域S0の隣のヘッダ領域であるヘッダ領域S1について夫々の拡大図を示す。ここで、ヘッダ領域S0以外の他のヘッダ領域では、そのトラック方向の前後において上記単一スパイラルがランドトラック1L→グルーブトラック1G又はグルーブトラック1G→ランドトラック1Lと変化することはない。
【0030】
図2に示すように、ヘッダ領域S0又はS1は、実際に上記アドレス情報が記録されているヘッダ部10及び11と何ら情報が記録されていない未記録部分12及び13とにより構成されており、当該ヘッダ部10及び11と未記録部分12及び13とは、夫々にグルーブトラック1G又はランドトラック1Lの幅に等しい幅を有すると共に、DVD−RAM1の回転方向において当該ヘッダ領域S0又はS1を二等分する長さを有する。そして、当該ヘッダ部10及び11と未記録部分12及び13はグルーブトラック1G又はランドトラック1Lに対してDVD−RAM1の半径方向に半トラック分だけ偏倚して千鳥状に配列されている。
【0031】
このとき、ヘッダ部10又は11は、例えばグルーブトラック1Gと同様の構造を備えており、夫々の位置に対応するアドレス情報等を示すピット列Pが形成されている。一方、未記録部112又は113は鏡面状になっており、その高さはランドトラック1Lの表面と同等とされている。
【0032】
そして、ヘッダ領域S0においては、DVD−RAM1の読取方向(回転方向)に沿いランドトラック1Lからグルーブトラック1Gヘと連なる仮想トラックT1を考えた場合に、当該仮想トラックT1上には、最初にDVD−RAM1の内周側に半トラックだけ偏倚してヘッダ部10が形成されており、次にDVD−RAM1の外周側に半トラックだけ偏椅してヘッダ部11が形成されている。同様に、読取方向に沿いグルーブトラック1Gからランドトラック1Lヘと連なる仮想トラックT2上には、最初にDVD−RAM1の外周側に半トラックだけ偏倚してヘッダ部10が形成されており、次にDVD−RAM1の内周側に半トラックだけ偏倚してヘッダ部11が形成されている。
【0033】
これに対しヘッダ領域S0以外の他のヘッダ領域S1乃至S7においてはDVD−RAM1の読取方向(回転方向)に沿いランドトラック1Lから次のランドトラック1Lヘと連なる仮想トラックT3を考えた場合に、当該仮想トラックT3上には、最初にDVD−RAM1の外周側に半トラックだけ偏倚してヘッダ部10が形成されており、次にDVD−RAM1の内周側に半トラックだけ偏椅してヘッダ部11が形成されている。同様に、読取方向に沿いグルーブトラック1Gから次のグルーブトラック1Gヘと連なる仮想トラックT4上には、最初にDVD−RAM1の内周側に半トラックだけ偏倚してヘッダ部10が形成されており、次にDVD−RAM1の外周側に半トラックだけ偏倚してヘッダ部11が形成されている。
【0034】
このように、ヘッダ領域S0とその他のヘッダ領域においてヘッダ部10とヘッダ部11の形成位置を異ならせることにより、いずれかのヘッダ領域を通過するとき、ランドトラック1L→グルーブトラック1G又はグルーブトラック1G→ランドトラック1Lと変化するのか否かを後述する情報再生装置において認識することができるのである。
【0035】
また、図2において、各トラック(グルーブトラック1G又はランドトラック1L)が波打つように形成されているが、このうねり(ウォブル)は、ディジタル情報の再生時又は記録時にDVD−RAM1を回転させるための後述するスピンドルモータの回転数を制御するための同期信号を記録するために形成されているものであり、当該ディジタル情報の記録時又は再生時においては、このうねりを検出することにより、スピンドルモータの回転を制御するための基準信号を生成する。なお、図1の平面図においては、当該うねりを省略している。
【0036】
また、上述した構成を有するDVD−RAM1に記録されているディジタル情報を光学的に再生する場合には、レーザ光等の光ビームを集光してDVD−RAM1上に光スポットを形成し、その反射光を読取方向に平行な分割線で分割されたディテクタで受光することにより検出信号を得て再生する。
【0037】
次に、各ヘッダ部10又は11内に記録されている制御情報(上記アドレス情報を含む。)の具体的な構成について、図3を用いて説明する。なお、図3は上記ヘッダ領域S1(すなわち、ランドトラック1Lとグルーブトラック1Gとが連結されていないヘッダ領域)内の各ヘッダ部10又は11の構成を示す図である。
【0038】
図3(a)に示すように、ヘッダ部10は、DVD−RAM1の回転方向に対して先行する第1ヘッダ部10aと後行する第2ヘッダ部10bとにより構成されており、一方、ヘッダ部11は、当該回転方向に対して先行する第3ヘッダ部11aと後行する第4ヘッダ部11bとにより構成されている。
【0039】
そして、第1ヘッダ部10aと第3ヘッダ部11aとが共に同一の長さとされており、更に第2ヘッダ部10bと第4ヘッダ部11bとが共に同一の長さとされている。
【0040】
また、第1ヘッダ部10a及び第2ヘッダ部10bがグルーブトラック1Gの中心線に対してDVD−RAM1の外側に半トラック分だけ偏倚しており、一方第3ヘッダ部11a及び第4ヘッダ部11bがグルーブトラック1Gの中心線に対してDVD−RAM1の内側に半トラック分だけ偏倚している。
【0041】
次に、各ヘッダ部内に予め記録されているアドレス情報等の構成について、図3(b)を用いて説明する。
【0042】
図3(b)に示すように、第1ヘッダ部10aは、DVD−RAM1を回転させる後述のスピンドルモータの回転数を制御するために一定周期のピット列P(具体的には、DVD−RAM1内に形成される各ピットの長さを示す単位Tを用いた場合に8×Tに対応する周期のピット列Pであり、従って、この場合には4×Tの長さを有するピットが4×Tの間隔を置いて複数個形成されていることとなる。)により構成されている36バイト分の第1VFO(Variable Frequency Oscillator(チャネルビット同期信号))データ120と、次の第1PIDデータ122を読むための同期信号である3バイト分のAM(Address Mark)データ121と、当該ヘッダ領域S1に対応するDVD−RAM1上の記録位置を示すアドレス情報(具体的には、セクタ情報及びセクタ番号)により構成されている4バイト分の第1PID(Physical Identification Data)データ122と、第1PIDデータ122を検出する際のエラー検出コードにより構成されている2バイト分の第1IED(ID Error Detection code)データ123と、第1IEDデータ123の終了を示す1バイト分の第1PA(Post Amble)データ124とを含んでいる。
【0043】
一方、第2ヘッダ部10bは、上記スピンドルモータの回転数を制御するために一定周期の他のピット列により構成されている8バイト分の第2VFOデータ125と、AMデータ121と、当該ヘッダ領域S1に対応するDVD−RAM1上の記録位置を示す他のアドレス情報により構成されている4バイト分の第2PIDデータ126と、第2PIDデータ126を検出する際のエラー検出コードにより構成されている2バイト分の第2IEDデータ127と、第2IEDデータ127の終了を示す1バイト分の第2PAデータ128とを含んでいる。
【0044】
次に、第3ヘッダ部11aは、第1VFOデータ120と、AMデータ121と、当該ヘッダ領域S1に対応するDVD−RAM1上の記録位置を示す更に他のアドレス情報により構成されている4バイト分の第3PIDデータ129と、第3PIDデータ129を検出する際のエラー検出コードにより構成されている2バイト分の第3IEDデータ130と、第1PAデータ124とを含んでいる。
【0045】
最後に、第4ヘッダ部11bは、第2VFOデータ125と、AMデータ121と、当該ヘッダ領域S1に対応するDVD−RAM1上の記録位置を示す他のアドレス情報により構成されている4バイト分の第4PIDデータ132と、第4PIDデータ132を検出する際のエラー検出コードにより構成されている2バイト分の第4IEDデータ133と、第2PAデータ128とを含んでいる。
【0046】
このとき、第1ヘッダ部10aの先頭及び最後部と第3ヘッダ部11aの先頭及び最後部とが夫々に全く同じデータが記録されており、更に第2ヘッダ部10bの先頭及び最後部と第4ヘッダ部11bの先頭及び最後部とが夫々に全く同じデータが記録されている。
【0047】
そこで、以下に説明する各実施形態では、第1ヘッダ部10aの先頭及び最後部と第3ヘッダ部11aの先頭及び最後部(又は第2ヘッダ部10bの先頭及び最後部と第4ヘッダ部11bの先頭及び最後部)とが全く同じデータが記録されている(すなわち、これらを検出した場合に、ラジアルチルトがないときは全く同じ検出信号が得られる。)ことを利用し、これらを検出することでDVD−RAM1に発生しているラジアルチルトを検出し、これを補償する。
【0048】
(II)情報再生装置の第1実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の第1実施形態について、図4乃至図7を用いて説明する。
【0049】
なお、図4は第1実施形態の情報再生装置の概要構成を示すブロック図であり、図5は後述するディテクタの細部構成を示す平面図であり、図6は第1実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図7は第1実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0050】
始めに、第1実施形態の情報再生装置の構成について説明する。
【0051】
図4に示すように、第1実施形態の情報再生装置SS1は、スピンドルモータ2と、軸3と、アーム4と、モータ5と、ネジ6と、照射手段としてのピックアップ7と、加算器8と、減算器9と、再生回路110と、トラッキングサーボ回路111と、サーボ信号生成回路12と、ドライバ13と、により構成されている。
【0052】
また、ピックアップ7は、図示しないレーザダイオードと、図5に示すようにDVD−RAM1の回転方向に平行な分割線により部分ディテクタ7a及び7bに二分割された受光手段及び再生信号生成手段としてのディテクタDと、図示しない偏光ビームスプリッタと、図示しない対物レンズ等により構成されている。
【0053】
更に、図6に示すように、サーボ信号生成回路12は、遅延手段としての遅延回路12aと、演算手段としての減算器12bと、本発明に係るエラー信号生成手段としてのエラー信号生成回路12cとにより構成されている。ここで、エラー信号生成回路12cは、平均化回路等により構成されている。
【0054】
なお、図4は、情報再生装置SS1のうち、本発明に係る構成部材のみを示すものであり、実際の情報再生装置SS1には、図4に示す構成の他に、いわゆるフォーカスサーボ制御用のサーボ回路やスピンドルサーボ制御用のサーボ回路等を含んでいる。
【0055】
次に、図4乃至図7を用いて情報再生装置SS1の動作を説明する。
【0056】
先ず、スピンドルモータ2は、上述した形態を有するDVD−RAM1を所定の回転数で回転させる。
【0057】
これと並行して、ピックアップ7は、情報再生用の光ビームBをDVD−RAM1における再生すべき情報が記録されている位置に照射し、その反射光を上記ディテクタDにより受光する。
【0058】
このとき、当該反射光が、そのディテクタD上の照射範囲が図5に示すような照射範囲SPとなるようにピックアップ7内の各光学部品等が配置されており、これにより、部分ディテクタ7a及び7bは夫々独立して当該反射光を受光し、その受光量に対応する受光信号Spr及びSplを夫々生成する。
【0059】
これに加えて、ピックアップ7は、図示しないキャリッジサーボ回路によりアーム4上をDVD−RAM1の半径方向に移動するように構成されており、更に当該アーム4が軸3を中心として図4中両矢印方向に回転可能とされている。一方、当該アーム4の他端はネジ6の回転により図4中上下方向に移動するように構成されており、この構成により、モータ5が後述する駆動信号Sdにより駆動され当該ネジ6が回転することで、アーム4がピックアップ7と共に図4中両矢印方向に回転する。そして、この動作により、光ビームBの光軸とDVD−RAM1の情報記録面との間のラジアルチルトが補償される。
【0060】
次に、加算器8は、受光信号Spr及びSplを相互に加算し、DVD−RAM1に記録されている再生すべき情報に対応する検出信号Ssを生成して再生回路110及びサーボ信号生成回路12に出力する。
【0061】
そして、再生回路110は、当該検出信号Ssに対して増幅処理及び復調処理等を施し、当該再生すべき情報に対応する再生信号Spuを生成して図示しないディスプレイ又はスピーカ等に出力する。
【0062】
これと並行して、サーボ信号生成回路12は、検出信号Ssを用いて後述する処理により現在発生している光ビームBの光軸とDVD−RAM1の情報記録面との間のラジアルチルトを検出し、当該検出したラジアルチルトの量及び方向(すなわち、当該光軸に対して情報記録面がいずれの方向に傾斜しているか)を示すチルトエラー信号Steを生成し、ドライバ13へ出力する。
【0063】
これにより、ドライバ13は、当該チルトエラー信号Steに基づいて、発生しているラジアルチルトを補償すべく上記駆動信号Sdを生成し、これをモータ5へ出力して当該モータ5を駆動し当該ラジアルチルトを補償する。
【0064】
一方、減算器9は、受光信号Sprから受光信号Splを減算し、いわゆるプッシュプル方式によるトラッキングエラー信号であるプッシュプル信号Sppを生成してトラッキングサーボ回路111へ出力する。
【0065】
そして、トラッキングサーボ回路111は、当該プッシュプル信号Sppにより示される光ビームBのDVD−RAM1上における照射位置のトラッキング方向のずれを補償するためのトラッキング駆動信号Sdtを生成し、ピックアップ7内の図示しないアクチュエータ(すなわち、当該トラッキング駆動信号Sdtに基づいて上記対物レンズをDVD−RAM1のトラッキング方向に駆動して光ビームBの照射位置を制御するためのアクチュエータ)に出力してこれを駆動し、トラッキングサーボ制御を行う。
【0066】
次に、本発明に係るサーボ信号生成回路12による上記チルトエラー信号Steの生成について、図6及び図7を用いて説明する。
【0067】
図6に示すように、サーボ信号生成回路12へ入力された検出信号Ssは、そのまま減算器12bの反転端子へ出力されると共に、一方で遅延回路12aへ出力される。
【0068】
そして、遅延回路12aは、入力された検出信号Ssのうち、上記ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssを検出すると、その検出した検出信号Ssを、光ビームBのDVD−RAM1上の照射範囲(すなわち、光スポット)が図3に示すヘッダ部10の領域を通過する時間(換言すれば、ヘッダ部10内に含まれている64バイト分のデータをすべて検出し終わるまでの時間)だけ遅延させ遅延信号Sdsとして減算器12bの正転端子へ出力する。これにより、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssとヘッダ部11内の上記第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssとが同時に、夫々減算器12bの正転端子と反転端子へ入力されることとなる。
【0069】
なお、入力された検出信号Ssからヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssを検出する方法としては、例えば、DVD−RAM1においてはヘッダ領域S0乃至S7は図1に示すようにDVD−RAM1上で周期的に配置されているので、当該DVD−RAM1の回転速度との関係においてこの周期を検出することにより当該ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssを検出することができる。
【0070】
そして、減算器12bは、遅延信号Sds(すなわち、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ss)からヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssを減算し、減算信号Smを生成してエラー信号生成回路12cへ出力する。
【0071】
ここで、当該減算信号Smの実際の波形について、図7(a)を用いて説明する。なお、図7(a)はラジアルチルトが0.9degree(以下、単に「deg」と示す。)、0.45deg、0deg(すなわち、ラジアルチルトなし)、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される減算信号Smの波形を示す図である。また、当該図7(a)は、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120の一部又はヘッダ部11内の第1VFOデータ120の一部に相当する時間に検出される波形を示しており、従って、図7(a)における各減算信号Smにおける一周期が8×Tに相当している。
【0072】
図7(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているラジアルチルトの量とその方向が変化すると、夫々の変化に対応して減算信号Smのレベル及び波形が相互に異なってくる。より具体的には、ラジアルチルトが0degのときには、減算信号Smのレベルはゼロレベルとなり、一方ラジアルチルトの絶対値が大きくなるほど減算信号Smのレベルも大きくなる。更に、ラジアルチルトの方向が同じで絶対値が異なる場合には、同じ方向でレベルの異なる減算信号Smが生成される。
【0073】
ここで、ラジアルチルトの量及び方向が変化したときに、このような減算信号Smの変化が現れる理由について略説する。
【0074】
上述したように、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120とヘッダ部11内の第1VFOデータ120とでは、相互に同じ周期信号(すなわち、スピンドルモータ2の回転数を制御するため基準クロック信号を抽出するのに用いられる一定周期の周期信号)が記録されている。
【0075】
一方、上述したように、ヘッダ部10とヘッダ部11とでは、例えばグルーブトラック1Gの中心線を中心として、夫々DVD−RAM1の半径方向における反対方向に半トラック分だけ偏倚して形成されている。
【0076】
従って、DVD−RAM1においてラジアルチルトが発生していないときは、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光を部分ディテクタ7aで受光する場合と、ヘッダ部11内の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光を部分ディテクタ7bで受光する場合とでは、相互に受光する光量が同じとなり、よって、夫々のタイミングで出力される検出信号Ssも全く同じ波形の信号となる。これにより、減算器12bにおいて遅延回路12aによりヘッダ部10に対応する時間だけ遅延された検出信号Ss(すなわち、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ss)から遅延されていない検出信号Ss(すなわち、ヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ss)を減算した結果である減算信号Ssとしては、そのレベルはゼロレベルとなる。
【0077】
しかしながら、DVD−RAM1においていずれかの方向にラジアルチルトが発生している場合には、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光を部分ディテクタ7aで受光する場合と、ヘッダ部11内の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光を部分ディテクタ7bで受光する場合とでは、相互に受光する光量が異なり(この相違は、DVD−RAM1の傾斜により当該DVD−RAM1において反射される反射光の光路がラジアルチルトがない場合とは異なってくることに起因している。)、よって、夫々のタイミングで出力される検出信号Ssも相互に異なった信号となり、更にその差は、発生しているラジアルチルトの量及び方向に対応して異なることとなる。これにより、ヘッダ部10に対応する時間だけ遅延された検出信号Ssから遅延されていない検出信号Ssを減算した結果である減算信号Smとしては、そのレベルは発生しているラジアルチルトの量及び方向に夫々対応してそのレベル及び極性が異なって出力されるのである。
【0078】
次に、エラー信号生成回路12cは、上述した理由により発生しているラジアルチルトの量及び方向に夫々対応して異なる減算信号Smを予め設定された所定の平均化時間を用いて平均化することにより当該減算信号Smの直流成分(当該減算信号Smのレベル及び極性の変化に対応してそのレベル及び極性が変化することとなる。)を抽出し、当該直流成分を減算信号Smの変化に対応してレベル及び極性の異なる上記チルトエラー信号Steとしてドライバ13へ出力する。
【0079】
このとき、生成されるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図7(b)に示すようにほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することにより、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができるのである。
【0080】
ここで、上記所定の平均化時間としては、DVD−RAM1自体の偏芯に起因して発生する光ビームBのトラッキングのずれによるオフトラック成分(このオフトラックが発生している場合、ラジアルチルトが発生していなくても減算信号Smはゼロレベルとはならない。)の影響を除去すべく、例えば、DVD−RAM1の一回転に要する時間に比して十分に長い時間とされる。これは、当該オフトラック成分はDVD−RAM1一回転を一周期として発生するのに対し、ラジアルチルトはDVD−RAM1が複数回回転する間でも存続するので、DVD−RAM1の一回転に要する時間に比して十分に長い時間で減算信号Smを平均化すれば、純粋なラジアルチルトのみに起因する直流成分の変化のみを抽出してチルトエラー信号Steとすることができるからである。
【0081】
なお、この後は、上述したように、生成されたチルトエラー信号Steに基づいて駆動信号Sdが生成され、これによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが補償されることとなる。
【0082】
以上説明したように、第1実施形態の情報再生装置SS1におけるラジアルチルト補償動作によれば、例えばグルーブトラック1Gの中心線を中心として相互にDVD−RAM1の半径方向における反対方向に偏倚して形成されているヘッダ部10内の第1VFOデータ120及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光を夫々受光し、当該受光した反射光に基づいてラジアルチルトを検出するので、当該ラジアルチルトを検出するセンサを別途設けることなく当該ラジアルチルトを検出することができる。
【0083】
また、減算信号Smにおける直流成分を当該ラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steとして抽出するので、正確に当該ラジアルチルトの量及びその方向を検出することができる。
【0084】
更に、DVD−RAM1の回転速度に対応する平均化時間を用いて減算信号Smを平均化し、上記直流成分を抽出するので、より正確に当該ラジアルチルトの量及びその方向を検出することができる。
【0085】
従って、ラジアルチルトを検出するセンサを別途設けることなく簡易な構成でDVD−RAM1上の情報の再生時におけるラジアルチルトを検出してこれを補償し、より正確に情報の再生を行うことができる。
【0086】
なお、上述の第1実施形態においては、減算信号Smを上記平均化時間を用いて平均化する平均化回路をエラー信号生成回路12cとして用いた例について説明したが、これ以外に、エラー信号生成回路12cとして、DVD−RAM1の回転周期に比して十分い低いカットオフ周波数を有するローパスフィルタを用いてエラー信号生成回路12cを構成することもできる。
【0087】
この構成によれば、エラー信号生成回路12cを簡易な構成のローパスフィルタにより構成することができるので、簡易な構成でより正確に当該ラジアルチルトの量及びその方向を検出することができる。
【0088】
(III)情報再生装置の第2実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第2実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。
【0089】
なお、図8は第2実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図9は第2実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0090】
また、第2実施形態の情報再生装置の構成においては、第1実施形態の情報再生装置SS1に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第1実施形態の情報再生装置SS1と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0091】
上述の第1実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssを減算して減算信号Smを生成し、これに基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する場合について説明したが、第2実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ss及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssに対して他の演算を施し、これにより生成される信号に基づいてチルトエラー信号Steを生成する。
【0092】
すなわち、図8に示すように、第2実施形態のサーボ信号生成回路20は、第1実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a及びエラー信号生成回路12cと、遅延回路12aから出力された遅延信号Sdsから遅延されていない検出信号Ssを減算し、減算信号Sgを生成して乗算器20cに出力する減算器20aと、遅延信号Sdsと遅延されていない検出信号Ssを加算し、加算信号Suを生成して乗算器20cに出力する加算器20bと、減算信号Sgと加算信号Suとを乗算し、乗算信号Skを生成してエラー信号生成回路12cへ出力する上記乗算器20cと、により構成されている。
【0093】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第1実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、乗算信号Skの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0094】
次に、当該乗算信号Skの実際の波形について、図9(a)を用いて説明する。なお、図9(a)は、図7に示す第1実施形態の場合と同様に、ラジアルチルトが0.9deg、0.45deg、0deg、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される乗算信号Skの波形を示す図であり、夫々の乗算信号Skにおける一周期が8×Tに相当している。
【0095】
図9(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているチルトの量とその方向が変化すると、第1実施形態における減算信号Smの場合と同様に、夫々の変化に対応して乗算信号Skのレベル及び波形が相互に異なってくる。そして、その変化の傾向は、第1実施形態の減算信号Smの場合と同様の傾向を示す。なお、チルトの量及び方向が変化したときに、図9(a)に示すような乗算信号Skの変化が現れる理由は、第1実施形態の減算信号Smの場合と同様に、同じ周期信号が形成されているヘッダ部10内の第1VFOデータ120とヘッダ部11内の第1VFOデータ120とが、例えばグルーブトラック1Gの中心線を中心として、DVD−RAM1の半径方向における反対方向に半トラック分だけ偏倚して夫々形成されており、このことに起因して夫々の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光の受光光量がラジアルチルトの量及び方向に応じて相互に変化することに基づいている。
【0096】
そして、このような各乗算信号Skの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図9(b)に示すように、第1実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0097】
以上説明した第2実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、第1実施形態の情報再生装置SS1におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0098】
(IV)情報再生装置の第3実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第3実施形態について、図10及び図12(a)を用いて説明する。
【0099】
なお、図10は第3実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図12(a)は第3実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0100】
また、第3実施形態の情報再生装置の構成においては、第1実施形態の情報再生装置SS1に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第1実施形態の情報再生装置SS1と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0101】
上述の第1実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssを減算して減算信号Smを生成し、当該減算信号Smにおける直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第3実施形態においては、当該減算信号Smの振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0102】
すなわち、図10に示すように、第3実施形態のサーボ信号生成回路21は、第1実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、減算器12b及びエラー信号生成回路12cと、減算器12bから出力された各ラジアルチルトに対応する減算信号Sm(図7(a)に示す第1実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に振幅信号Saとしてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路21aと、により構成されている。
【0103】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第1実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0104】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図12(a)に示すように、これまでの各実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0105】
以上説明した第3実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、減算信号Smの振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第1実施形態の情報再生装置SS1におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0106】
(V)情報再生装置の第4実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第4実施形態について、図11及び図12(b)を用いて説明する。
【0107】
なお、図11は第4実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図12(b)は第4実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0108】
また、第4実施形態の情報再生装置の構成においては、第1実施形態の情報再生装置SS1に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第1実施形態の情報再生装置SS1と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0109】
上述の第2実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Ssを減算して減算信号Sgを生成し、更に当該二つの検出信号Ssを加算して加算信号Suを生成し、当該減算信号Sgと加算信号Suとを乗算して得られた乗算信号Skにおける直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第4実施形態においては、当該乗算信号Skの振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0110】
すなわち、図11に示すように、第4実施形態のサーボ信号生成回路22は、第2実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、減算器20a、加算器20b、乗算器20c及びエラー信号生成回路12cと、乗算器12cから出力された各ラジアルチルトに対応する乗算信号Sk(図9(a)に示す第2実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に振幅信号Saとしてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路22aと、により構成されている。
【0111】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第2実施形態の場合と同様に、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0112】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図12(b)に示すように、−0.45degから+0.45degの範囲内において、これまでの各実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、当該範囲内のラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0113】
以上説明した第4実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、乗算信号Skの振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第1実施形態の情報再生装置SS1におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0114】
(VI)情報再生装置の第5実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第5実施形態について、図13乃至図15を用いて説明する。
【0115】
なお、図13は第5実施形態の情報再生装置の概要構成を示すブロック図であり、図14は第5実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図15は第5実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0116】
始めに、第5実施形態の情報再生装置の構成について説明する。
【0117】
図13に示すように、第5実施形態の情報再生装置SS5は、サーボ信号生成回路23を除いて上述した第1実施形態の情報再生装置SS1と同様の構成部材により構成されているが、当該情報再生装置SS1と異なる点は、上記サーボ信号生成回路23の構成以外に、減算器9の出力であるプッシュプル信号Sppがサーボ信号生成回路23に出力されている点である。ここで、図13及び図14においては、情報再生装置SS1と同様の構成部材については同様の部材番号を付して細部の説明は省略する。
【0118】
また、サーボ信号生成回路23は、図14に示すように、第1実施形態の場合と同様の遅延回路12a及びエラー信号生成回路12cと、加算器23aと、により構成されている。
【0119】
次に、図14及び図15を用いて第5実施形態に係るサーボ信号生成回路23の動作を説明する。
【0120】
図14に示すように、サーボ信号生成回路12は、プッシュプル信号Sppを用いて後述する処理により現在発生しているラジアルチルトを検出し、当該検出したラジアルチルトの量及び方向を示すチルトエラー信号Steを生成し、ドライバ13へ出力する。
【0121】
このとき、サーボ信号生成回路12へ入力されたプッシュプル信号Sppは、そのまま加算器器23aの一方の入力端子へ出力されると共に、一方で遅延回路12aへ出力される。
【0122】
そして、遅延回路12aは、上述した第1実施形態の場合と同様の遅延動作により、入力されたプッシュプル信号Sppのうち、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppを、光ビームBのDVD−RAM1上の照射範囲が図3に示すヘッダ部10の領域を通過する時間だけ遅延させ、遅延信号Sdppとして加算器23aの他方の入力端子へ出力する。これにより、第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppとヘッダ部11内の上記第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppとが同時に、夫々加算器23aの各入力端子へ入力されることとなる。
【0123】
なお、入力されたプッシュプル信号Sppからヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppを検出する方法としては、例えば、上述した第1実施形態の検出信号Ssの場合と同様の方法が用いられる。
【0124】
そして、加算器23aは、遅延信号Sdpp(すなわち、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Spp)とヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppとを加算し、加算信号Suppを生成してエラー信号生成回路12cへ出力する。
【0125】
ここで、当該加算信号Suppの実際の波形について、図15(a)を用いて説明する。なお、図15(a)は、上述した各実施形態と同様に、ラジアルチルトが0.9deg、0.45deg、0deg、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される加算信号Suppの波形を示す図である。また、当該各波形における一周期が8×Tに相当している。
【0126】
図15(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているラジアルチルトの量とその方向が変化すると、夫々の変化に対応して加算信号Suppのレベル及び波形が相互に異なってくる。そして、その変化の傾向は、第1実施形態の減算信号Smの場合と同様の傾向を示す。なお、チルトの量及び方向が変化したときに、図15(a)に示すようなの変化が現れる理由は、第1実施形態の減算信号Smの場合と同様に、同じ周期信号が形成されているヘッダ部10内の第1VFOデータ120とヘッダ部11内の第1VFOデータ120とが、例えばグルーブトラック1Gの中心線を中心として、DVD−RAM1の半径方向における反対方向に半トラック分だけ偏倚して夫々形成されており、このことに起因して夫々の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光の受光光量がラジアルチルトの量及び方向に応じて相互に変化することに基づいている。
【0127】
そして、このような各加算信号Suppの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図15(b)に示すように、第1実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0128】
以上説明したように、第5実施形態の情報再生装置SS5におけるラジアルチルト補償動作による場合にも、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0129】
(VII)情報再生装置の第6実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第6実施形態について、図16を用いて説明する。
【0130】
なお、図16は第6実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0131】
また、第6実施形態の情報再生装置の構成においては、第5実施形態の情報再生装置SS5に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第5実施形態の情報再生装置SS5と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0132】
上述の第5実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppとヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppとを加算して加算信号Suppを生成し、これに基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する場合について説明したが、第6実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Spp及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppに対して他の演算を施し、これにより生成される信号に基づいてチルトエラー信号Steを生成する。
【0133】
ここで、第6実施形態に係るサーボ信号生成回路の構成は、図8に示す第2実施形態のサーボ生成回路20の構成において入力される検出信号Ssを上記プッシュプル信号Sppに置換したものであるので、その構成は図8を仮に用いて説明する。
【0134】
すなわち、第6実施形態のサーボ信号生成回路は、第5実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a及びエラー信号生成回路12cと、遅延回路12aから出力された第6実施形態の遅延信号(プッシュプル信号Sppを遅延回路12aにより遅延させた遅延信号)から遅延されていないプッシュプル信号Sppを減算し、第6実施形態の減算信号を生成して乗算器に出力する減算器と、当該第6実施形態の遅延信号と遅延されていないプッシュプル信号Sppを加算し、第6実施形態の加算信号を生成して乗算器に出力する加算器と、当該第6実施形態の減算信号と当該第6実施形態の加算信号とを乗算し、第6実施形態の乗算信号を生成してエラー信号生成回路12cへ出力する上記乗算器と、により構成されている。
【0135】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第5実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、上記第6実施形態の乗算信号の直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0136】
次に、当該第6実施形態の乗算信号の実際の波形について、図16(a)を用いて説明する。なお、図16(a)は、上記各実施形態の場合と同様に、ラジアルチルトが0.9deg、0.45deg、0deg、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される当該第6実施形態の乗算信号の波形を示す図であり、夫々の乗算信号における一周期が8×Tに相当している。
【0137】
図16(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているチルトの量とその方向が変化すると、上記各実施形態の場合と同様に、夫々の変化に対応して第6実施形態の乗算信号のレベル及び波形が相互に異なってくる。そして、その変化の傾向は、第5実施形態の加算信号Suppの場合と同様の傾向を示す。なお、ラジアルチルトの量及び方向が変化したときに、図16(a)に示すような乗算信号の変化が現れる理由は、第5実施形態の加算信号Suppの場合と同様に、同じ周期信号が形成されているヘッダ部10内の第1VFOデータ120とヘッダ部11内の第1VFOデータ120とが、例えばグルーブトラック1Gの中心線を中心として、DVD−RAM1の半径方向における反対方向に半トラック分だけ偏倚して夫々形成されており、このことに起因して夫々の第1VFOデータ120からの光ビームBの反射光の受光光量がラジアルチルトの量及び方向に応じて相互に変化することに基づいている。
【0138】
そして、このような第6実施形態の各乗算信号の直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図16(b)に示すように、第5実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0139】
以上説明した第6実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、第5実施形態の情報再生装置SS5におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0140】
(VIII)情報再生装置の第7実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第7実施形態について、図17及び図18(a)を用いて説明する。
【0141】
なお、図17は第7実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図18(a)は第7実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0142】
また、第7実施形態の情報再生装置の構成においては、第5実施形態の情報再生装置SS5に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第5実施形態の情報再生装置SS5と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0143】
上述の第5実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppとヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppとを加算して加算信号Suppを生成し、当該加算信Suppにおける直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第7実施形態においては、当該加算信号Suppの振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0144】
すなわち、図17に示すように、第7実施形態のサーボ信号生成回路24は、第5実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、加算器23a及びエラー信号生成回路12cと、加算器23aから出力された各ラジアルチルトに対応する加算信号Supp(図15(a)に示す第5実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に振幅信号Saとしてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路24aと、により構成されている。
【0145】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第5実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0146】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図18(a)に示すように、これまでの各実施形態の場合と反対の極性でほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0147】
以上説明した第7実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、加算信号Suppの振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第5実施形態の情報再生装置SS5におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0148】
(IX)情報再生装置の第8実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第8実施形態について、図18(b)を用いて説明する。
【0149】
なお、図18(b)は第8実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0150】
また、第8実施形態の情報再生装置の構成においては、第5実施形態の情報再生装置SS5に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第5実施形態の情報再生装置SS5と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0151】
上述の第6実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応するプッシュプル信号Sppを減算して第6実施形態の減算信号を生成し、更に当該二つのプッシュプル信号Sppを加算して第6実施形態の加算信号を生成し、当該第6実施形態の減算信号と第6実施形態の加算信号とを乗算して得られた第6実施形態の乗算信号における直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第8実施形態においては、当該第6実施形態の乗算信号の振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0152】
ここで、第8実施形態に係るサーボ信号生成回路の構成は、図11に示す第4実施形態のサーボ生成回路22の構成において入力される検出信号Ssを上記プッシュプル信号Sppに置換したものであるので、その構成は図11を仮に用いて説明する。
【0153】
すなわち、第8実施形態のサーボ信号生成回路は、第6実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、減算器、加算器、乗算器及びエラー信号生成回路12cと、乗算器から出力された各ラジアルチルトに対応する第8実施形態の乗算信号(図16(a)に示す第6実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に第8実施形態の振幅信号としてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路と、により構成されている。
【0154】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第6実施形態の場合と同様に、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0155】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図18(b)に示すように、これまでの各実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、当該範囲内のラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0156】
以上説明した第8実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、第8実施形態の乗算信号の振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第5実施形態の情報再生装置SS1におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0157】
(X)情報再生装置の第9実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第9実施形態について、図19乃至図21を用いて説明する。
【0158】
なお、図19は第9実施形態の情報再生装置の概要構成を示すブロック図であり、図20は第9実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図21は第9実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0159】
始めに、第9実施形態の情報再生装置の構成について説明する。
【0160】
図19に示すように、第9実施形態の情報再生装置SS9は、サーボ信号生成回路25を除いて上述した第1実施形態の情報再生装置SS1と同様の構成部材により構成されているが、当該情報再生装置SS1と異なる点は、上記サーボ信号生成回路25の構成以外に、各部分ディテクタ7a及び7b(図5参照)の出力である受光信号Spr及びSplがサーボ信号生成回路25に直接出力されている点である。ここで、図19及び図20においては、情報再生装置SS1と同様の構成部材については同様の部材番号を付して細部の説明は省略する。
【0161】
このとき、当該各部分ディテクタ7a及び7bについては、光ビームBの光スポットがヘッダ部10内の第1VFOデータ120を走査しているときに当該第1VFOデータ120からの反射光を受光する位置に部分ディテクタ7aが配置されており(すなわち、受光信号Spr内にヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する情報が多く含まれており)、一方、当該光スポットがヘッダ部11内の第1VFOデータ120を走査しているときに当該第1VFOデータ120からの反射光を受光する位置に部分ディテクタ7bが配置されている(すなわち、受光信号Spl内にヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する情報が多く含まれている)。
【0162】
また、サーボ信号生成回路25は、図20に示すように、第1実施形態の場合と同様の遅延回路12a及びエラー信号生成回路12cと、減算器25aと、により構成されている。
【0163】
次に、図20及び図21を用いて第9実施形態に係るサーボ信号生成回路25の動作を説明する。
【0164】
図20に示すように、サーボ信号生成回路25は、受光信号Spr及びSplを用いて後述する処理により現在発生しているラジアルチルトを検出し、当該検出したラジアルチルトの量及び方向を示すチルトエラー信号Steを生成し、ドライバ13へ出力する。
【0165】
このとき、サーボ信号生成回路12へ入力された受光信号Splは、そのまま減算器25aの反転端子へ出力される。
【0166】
一方、受光信号Sprは、遅延回路12aへ出力される。そして、遅延回路12aは、上述した第1実施形態の場合と同様の遅延動作により、入力された受光信号Spr(ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spr)を、光ビームBのDVD−RAM1上の照射範囲が図3に示すヘッダ部10の領域を通過する時間だけ遅延させ、遅延信号Sdprとして減算器25aの正転端子へ出力する。これにより、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprとヘッダ部11内の上記第1VFOデータ120に対応する受光信号Splとが同時に、夫々減算器25aへ入力されることとなる。
【0167】
なお、入力された受光信号Sprからヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprを検出する方法としては、例えば、上述した第1実施形態の検出信号Ssの場合と同様の方法が用いられる。
【0168】
そして、減算器25aは、遅延信号Sdpr(すなわち、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spr)からヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splを減算し、減算信号Smを生成してエラー信号生成回路12cへ出力する。
【0169】
ここで、当該減算信号Smの実際の波形について、図21(a)を用いて説明する。なお、図21(a)は、上述した各実施形態と同様に、ラジアルチルトが0.9deg、0.45deg、0deg、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される減算信号Smの波形を示す図である。また、当該各波形における一周期が8×Tに相当している。
【0170】
図21(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているラジアルチルトの量とその方向が変化すると、夫々の変化に対応して減算信号Smのレベル及び波形が相互に異なってくる。そして、その変化の傾向は、第1実施形態の減算信号Smの場合と同様の傾向を示す。なお、チルトの量及び方向が変化したときに、図21(a)に示すようなの変化が現れる理由は、第1実施形態の減算信号Smの場合と同様の理由による。
そして、このような各減算信号Smの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図21(b)に示すように、第1実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0171】
以上説明したように、第9実施形態の情報再生装置SS9におけるラジアルチルト補償動作による場合にも、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0172】
(XI)情報再生装置の第10実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第10実施形態について、図22及び図23を用いて説明する。
【0173】
なお、図22は第10実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図23は第10実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0174】
また、第10実施形態の情報再生装置の構成においては、第9実施形態の情報再生装置SS9に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第9実施形態の情報再生装置SS9と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0175】
上述の第9実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splを減算して減算信号Smを生成し、これに基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する場合について説明したが、第10実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spr及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splに対して他の演算を施し、これにより生成される信号に基づいてチルトエラー信号Steを生成する。
【0176】
すなわち、図22に示すように、第10実施形態のサーボ信号生成回路26は、第9実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a及びエラー信号生成回路12cと、遅延回路12aから出力された遅延信号Sdprから受光信号Splを減算し、減算信号Sgを生成して乗算器26cに出力する減算器26aと、遅延信号Sdprと受光信号Splを加算し、加算信号Suを生成して乗算器26cに出力する加算器26bと、減算信号Sgと加算信号Suとを乗算し、乗算信号Skを生成してエラー信号生成回路12cへ出力する上記乗算器26cと、により構成されている。
【0177】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第9実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、乗算信号Skの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0178】
次に、当該乗算信号Skの実際の波形について、図23(a)を用いて説明する。なお、図23(a)は、第9実施形態の場合と同様に、ラジアルチルトが0.9deg、0.45deg、0deg、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される乗算信号Skの波形を示す図であり、夫々の乗算信号Skにおける一周期が8×Tに相当している。
【0179】
図23(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているチルトの量とその方向が変化すると、第9実施形態における減算信号Smの場合と同様に、夫々の変化に対応して乗算信号Skのレベル及び波形が相互に異なってくる。そして、その変化の傾向は、第9実施形態の減算信号Smの場合と同様の傾向を示す。なお、チルトの量及び方向が変化したときに、図23(a)に示すような乗算信号Skの変化が現れる理由は、第9実施形態の減算信号Smの場合と同様の理由による。
【0180】
そして、このような各乗算信号Skの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図23(b)に示すように、第9実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0181】
以上説明した第10実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、第9実施形態の情報再生装置SS1におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0182】
(XII)情報再生装置の第11実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第11実施形態について、図24及び図26(a)を用いて説明する。
【0183】
なお、図24は第11実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図26(a)は第11実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0184】
また、第11実施形態の情報再生装置の構成においては、第9実施形態の情報再生装置SS9に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第9実施形態の情報再生装置SS9と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0185】
上述の第9実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する検出信号Splを減算して減算信号Smを生成し、当該減算信号Smにおける直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第11実施形態においては、当該減算信号Smの振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0186】
すなわち、図24に示すように、第11実施形態のサーボ信号生成回路27は、第9実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、減算器25a及びエラー信号生成回路12cと、減算器25aから出力された各ラジアルチルトに対応する減算信号Sm(図21(a)に示す第9実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に振幅信号Saとしてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路27aと、により構成されている。
【0187】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第9実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0188】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図26(a)に示すように、これまでの各実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0189】
以上説明した第11実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、減算信号Smの振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第9実施形態の情報再生装置SS9におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0190】
(XIII)情報再生装置の第12実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第12実施形態について、図25及び図26(b)を用いて説明する。
【0191】
なお、図25は第12実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図26(b)は第12実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0192】
なお、第12実施形態の情報再生装置の構成においては、第9実施形態の情報再生装置SS9に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第9実施形態の情報再生装置SS9と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0193】
上述の第10実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splを減算して減算信号Sgを生成し、更に当該受光信号Sprと受光信号Splとを加算して加算信号Suを生成し、当該減算信号Sgと加算信号Suとを乗算して得られた乗算信号Skにおける直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第12実施形態においては、当該乗算信号Skの振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0194】
すなわち、図25に示すように、第12実施形態のサーボ信号生成回路28は、第10実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、減算器26a、加算器26b、乗算器26c及びエラー信号生成回路12cと、乗算器26cから出力された各ラジアルチルトに対応する乗算信号Sk(図23(a)に示す第10実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に振幅信号Saとしてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路28aと、により構成されている。
【0195】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第10実施形態の場合と同様に、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0196】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図26(b)に示すように、これまでの各実施形態の場合と反対の極性でほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、当該範囲内のラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0197】
以上説明した第12実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、乗算信号Skの振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第9実施形態の情報再生装置SS9におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0198】
(XIV)情報再生装置の第13実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第13実施形態について、図27及び図28を用いて説明する。
【0199】
なお、図27は第13実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図28は第13実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0200】
始めに、第13実施形態の情報再生装置の構成について説明する。
【0201】
第13実施形態の情報再生装置においては、サーボ信号生成回路の構成を除くその全体構成は図19に示される第9実施形態の情報再生装置SS9と同様である。従って、第9実施形態の情報再生装置SS9と同様の部材については、同様の部材番号を付して細部の説明を省略する。
【0202】
ここで、第9実施形態の情報再生装置SS9では、ピックアップ7内のディテクタDを構成する各部分ディテクタ7a及び7bについては、光ビームBの光スポットがヘッダ部10内の第1VFOデータ120を走査しているときに当該第1VFOデータ120からの反射光を受光する位置に部分ディテクタ7aが配置されており、一方、当該光スポットがヘッダ部11内の第1VFOデータ120を走査しているときに当該第1VFOデータ120からの反射光を受光する位置に部分ディテクタ7bが配置されているとし、夫々ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spr及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splを夫々用いてチルトエラー信号Steを生成したが、以下に示す第13乃至第16実施形態においては、各部分ディテクタ7a及び7bの配置位置は不変であるが、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spl及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spr(すなわち、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する情報が少ない方の受光信号Spl及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する情報が少ない方の受光信号Spr)を夫々用いてチルトエラー信号Steを生成する。
【0203】
すなわち、第13実施形態のサーボ信号生成回路29は、図27に示すように、第9実施形態の場合と同様の遅延回路12a及びエラー信号生成回路12cと、減算器29aと、により構成されているが、サーボ信号生成回路29へ入力された受光信号Splが遅延回路12aに入力されており、一方で、同じく受光信号Sprが減算器29aの反転端子に入力されている。
【0204】
次に、図27及び図28を用いて第13実施形態に係るサーボ信号生成回路29の動作を説明する。
【0205】
図27に示すように、サーボ信号生成回路29は、受光信号Spr及びSplを用いて後述する処理により現在発生しているラジアルチルトを検出し、当該検出したラジアルチルトの量及び方向を示すチルトエラー信号Steを生成し、ドライバ13へ出力する。
【0206】
このとき、遅延回路12aは、上述した第9実施形態の場合と同様の遅延動作により、入力された受光信号Spl(ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spl)を、光ビームBのDVD−RAM1上の照射範囲が図3に示すヘッダ部10の領域を通過する時間だけ遅延させ、遅延信号Sdplとして減算器29aの正転端子へ出力する。これにより、第1VFOデータ120に対応する受光信号Splとヘッダ部11内の上記第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprとが同時に、夫々減算器29aへ入力されることとなる。
【0207】
なお、入力された受光信号Splからヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splを検出する方法としては、例えば、上述した第1実施形態の検出信号Ssの場合と同様の方法が用いられる。
【0208】
そして、減算器29aは、遅延信号Sdpl(すなわち、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spl)からヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprを減算し、減算信号Smを生成してエラー信号生成回路12cへ出力する。
【0209】
ここで、当該減算信号Smの実際の波形について、図28(a)を用いて説明する。なお、図28(a)は、上述した各実施形態と同様に、ラジアルチルトが0.9deg、0.45deg、0deg、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される減算信号Smの波形を示す図である。また、当該各波形における一周期が8×Tに相当している。
【0210】
図28(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているラジアルチルトの量とその方向が変化すると、夫々の変化に対応して減算信号Smのレベル及び波形が相互に異なってくる。そして、その変化の傾向は、第9実施形態の減算信号Smの場合と同様の傾向を示す。なお、チルトの量及び方向が変化したときに、図28(a)に示すようなの変化が現れる理由は、第9実施形態の減算信号Smの場合と同様の理由による。
そして、このような各減算信号Smの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図28(b)に示すように、他の実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0211】
以上説明したように、第13実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作による場合にも、上述した第9実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0212】
(XV)情報再生装置の第14実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第14実施形態について、図29及び図30を用いて説明する。
【0213】
なお、図29は第14実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図30は第14実施形態のチルトエラー信号の生成を説明するための波形図である。
【0214】
なお、第14実施形態の情報再生装置の構成においては、第13実施形態の情報再生装置に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第13実施形態の情報再生装置と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0215】
上述の第13実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprを減算して減算信号Smを生成し、これに基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する場合について説明したが、第14実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Spl及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprに対して他の演算を施し、これにより生成される信号に基づいてチルトエラー信号Steを生成する。
【0216】
すなわち、図29に示すように、第14実施形態のサーボ信号生成回路30は、第13実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a及びエラー信号生成回路12cと、遅延回路12aから出力された遅延信号Sdplから遅延されていない受光信号Sprを減算し、減算信号Sgを生成して乗算器30cに出力する減算器30aと、遅延信号Sdplと遅延されていない受光信号Sprを加算し、加算信号Suを生成して乗算器30cに出力する加算器30bと、減算信号Sgと加算信号Suとを乗算し、乗算信号Skを生成してエラー信号生成回路12cへ出力する上記乗算器30cと、により構成されている。
【0217】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第13実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、乗算信号Skの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0218】
次に、当該乗算信号Skの実際の波形について、図30(a)を用いて説明する。なお、図30(a)は、各実施形態の場合と同様に、ラジアルチルトが0.9deg、0.45deg、0deg、−0.45deg及び−0.9degであるときに夫々生成される乗算信号Skの波形を示す図であり、夫々の乗算信号Skにおける一周期が8×Tに相当している。
【0219】
図30(a)から明らかなように、DVD−RAM1に発生しているチルトの量とその方向が変化すると、第13実施形態における減算信号Smの場合と同様に、夫々の変化に対応して乗算信号Skのレベル及び波形が相互に異なってくる。そして、その変化の傾向は、第13実施形態の減算信号Smの場合と同様の傾向を示す。なお、チルトの量及び方向が変化したときに、図30(a)に示すような乗算信号Skの変化が現れる理由は、第13実施形態の減算信号Smの場合と同様の理由による。
【0220】
そして、このような各乗算信号Skの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図30(b)に示すように、第13実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0221】
以上説明した第14実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、第13実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0222】
(XVI)情報再生装置の第15実施形態
次に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第15実施形態について、図31及び図33(a)を用いて説明する。
【0223】
なお、図31は第15実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図33(a)は第15実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0224】
なお、第15実施形態の情報再生装置の構成においては、第13実施形態の情報再生装置に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第13実施形態の情報再生装置と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0225】
上述の第13実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprを減算して減算信号Smを生成し、当該減算信号Smにおける直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第15実施形態においては、当該減算信号Smの振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0226】
すなわち、図31に示すように、第15実施形態のサーボ信号生成回路31は、第13実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、減算器29a及びエラー信号生成回路12cと、減算器29aから出力された各ラジアルチルトに対応する減算信号Sm(図28(a)に示す第13実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に振幅信号Saとしてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路31aと、により構成されている。
【0227】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第13実施形態の場合と同様の平均化回路又はローパスフィルタにより構成されており、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0228】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図33(a)に示すように、これまでの各実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、発生しているラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0229】
以上説明した第15実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、減算信号Smの振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第13実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0230】
(XVII)情報再生装置の第16実施形態
最後に、本発明に係る情報再生装置の他の実施形態である第16実施形態について、図32及び図33(b)を用いて説明する。
【0231】
なお、図32は第16実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図であり、図33(b)は第16実施形態のチルトエラー信号のレベル及び極性と発生するラジアルチルトの量及び方向との関係を示す波形図である。
【0232】
なお、第16実施形態の情報再生装置の構成においては、第13実施形態の情報再生装置に対してサーボ信号生成回路の構成が異なるのみであり、その他の構成は第13実施形態の情報再生装置と同様であるので、以下の説明では、当該同様の部分については同じ部材番号を用いて細部の説明は省略する。
【0233】
上述の第14実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Splからヘッダ部11内の第1VFOデータ120に対応する受光信号Sprを減算して減算信号Sgを生成し、更に当該受光信号Spl及びSprを加算して加算信号Suを生成し、当該減算信号Sgと加算信号Suとを乗算して得られた乗算信号Skにおける直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出し、これをチルトエラー信号Steとして出力する場合について説明したが、第16実施形態においては、当該乗算信号Skの振幅を検出し、当該検出された振幅の変化に基づいてエラー信号生成回路12cによりチルトエラー信号Steを生成する。
【0234】
すなわち、図32に示すように、第16実施形態のサーボ信号生成回路32は、第14実施形態の場合と同様の機能を有する遅延回路12a、減算器30a、加算器30b、乗算器30c及びエラー信号生成回路12cと、乗算器30cから出力された各ラジアルチルトに対応する乗算信号Sk(図30(a)に示す第14実施形態の場合と全く同様の波形を有している。)の振幅を夫々抽出し、夫々に振幅信号Saとしてエラー信号生成回路12cへ出力する振幅検出回路32aと、により構成されている。
【0235】
ここで、エラー信号生成回路12cは、第14実施形態の場合と同様に、各ラジアルチルト毎の振幅信号Saの直流成分を抽出しチルトエラー信号Steを生成してドライバ13へ出力する。
【0236】
このとき、このような各振幅信号Saの直流成分をエラー信号生成回路12cにより抽出して得られるチルトエラー信号Steのレベル及び極性と発生しているラジアルチルトの量及び方向との関係については、図33(b)に示すように、これまでの各実施形態の場合と同様にほぼ一次関数的な関係となる。これにより、当該チルトエラー信号Steに基づいて上記駆動信号Sdを生成することで、当該範囲内のラジアルチルトを確実に補償し得る当該駆動信号Sdを生成することができ、更に当該駆動信号Sdによりモータ5が駆動されて発生しているラジアルチルトが実際に補償されることとなる。
【0237】
以上説明した第16実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作によっても、乗算信号Skの振幅を検出し、これによりラジアルチルトを示すチルトエラー信号Steを生成するので、第13実施形態の情報再生装置におけるラジアルチルト補償動作と同様な効果を奏することができる。
【0238】
なお、上述した各実施形態は、本発明をDVD―RAM1に記録されている情報を再生するための情報再生装置に対して適用した場合について説明したが、これ以外に、本発明は、当該DVD−RAM1に対して情報を記録する情報記録装置に対して適用することも可能である。
【0239】
この場合には、例えば図4に示す再生回路110から出力される再生信号Spuに基づいて各ヘッダ領域S0乃至S7に記録されているアドレス情報を読み出し、これに並行して記録すべき記録情報をエンコードし、当該エンコードした記録情報を読み出したアドレス情報により認識されるDVD−RAM1上の記録位置へ記録するように構成すれば良い。
【0240】
この情報記録装置に適用した場合でも、発生しているラジアルチルトを他のセンサを設けることなく正確に検出してこれを補償し、正確に記録情報を記録することができる。
【0241】
一方、上述した各実施形態においては、ヘッダ部10内の第1VFOデータ120及びヘッダ部11内の第1VFOデータ120を用いてラジアルチルトを検出したがこれ以外に、ヘッダ部10内の第2VFOデータ25及びヘッダ部11内の第2VFOデータ25にも相互に全く同じ周期的なピット列が形成されているので、これを用いて上述した各実施形態の如くラジアルチルトを検出することもできる。
【0242】
上説明したように、各実施形態に係る情報再生装置によれば、グルーブトラック1G及びランドトラック1Lの中心線を中心として相互に反対方向に偏倚してDVD−RAM1上に形成されているヘッダ部10びヘッダ部11からの光ビームの反射光を夫々受光し、当該受光した反射光に基づいて当該DVD−RAM1と光ビームの光軸との間の傾斜を検出するので、当該傾斜を検出するセンサを別途設けることなく当該傾斜を検出することができる。
【0243】
従って、情報再生装置の構成を簡略化して低コスト化及び高生産性化を図りつつDVD−RAM1と光ビームの光軸との間の傾斜を正確に検出することができる。
また、ヘッダ部10に対応する検出信号 sを遅延させた後にヘッダ部11に対応する検出信号 sと演算してチルトエラー信号 teを生成するので、その時に発生している傾斜をリアルタイムに検出することができる。
【0244】
更にヘッダ部10に対応する検出信号S s を遅延させた後にヘッダ部11に対応する検出信号S s とを演算した演算信号の低周波数成分を抽出してチルトエラー信号 teとする場合には、簡易な構成で正確に当該傾斜の量及びその方向を検出することができる。
【0245】
更にまたヘッダ部10に対応する検出信号S s を遅延させた後にヘッダ部11に対応する検出信号S s とを演算した演算信号の直流成分を抽出してチルトエラー信号 teとする場合には、正確に当該傾斜の量及びその方向を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DVD−RAMの記録フォーマットを示す平面図である。
【図2】DVD−RAMの記録フォーマットを示す拡大図である。
【図3】ヘッダ領域の細部構成を示す図であり、(a)はヘッダ領域の細部構成を示す平面図であり、(b)は各ヘッダ部内のデータ構成を示す図である。
【図4】第1実施形態の情報再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態のピックアップにおけるディテクタの構成を示す平面図である。
【図6】第1実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図7】第1実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各減算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図8】第2実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図9】第2実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各乗算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図10】第3実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図11】第4実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図12】第3実施形態及び第4実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は第3実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図であり、(b)は第4実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図13】第5実施形態の情報再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【図14】第5実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図15】第5実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各加算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図16】第6実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各乗算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図17】第7実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図18】第7実施形態及び第8実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は第7実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図であり、(b)は第8実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図19】第9実施形態の情報再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【図20】第9実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図21】第9実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各減算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図22】第10実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図23】第10実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各乗算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図24】第11実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図25】第12実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図26】第11実施形態及び第12実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は第11実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図であり、(b)は第12実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図27】第13実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図28】第13実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各減算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図29】第14実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図30】第14実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は各乗算信号の波形を示す図であり、(b)はラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【図31】第15実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図32】第16実施形態のサーボ信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図33】第15実施形態及び第16実施形態のラジアルチルトの検出を説明する図であり、(a)は第15実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図であり、(b)は第16実施形態におけるラジアルチルトとチルトエラー信号の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…DVD−RAM
1L…ランドトラック
1G…グルーブトラック
2…スピンドルモータ
3…軸
4…アーム
5…モータ
6…ネジ
7…ピックアップ
7a、7b…部分ディテクタ
8、20b、23a,26b、30b…加算器
9、12b、20a、25a、26a、29a、30a…減算器
10、11…ヘッダ部
10a…第1ヘッダ部
10b…第2ヘッダ部
11a…第3ヘッダ部
11b…第4ヘッダ部
12、20、21、22、23、24、26、27、28、29、30,31,32…サーボ信号生成回路
12a…遅延回路
12c…エラー信号生成回路
13…ドライバ
20c、26c、30c…乗算器
21a、22a、24a,27a、28a、31a,32a…振幅検出回路
110…再生回路
111…トラッキングサーボ回路
112、113…未記録部
120…第1VFOデータ
121…AMデータ
122…第1PIDデータ
123…第1IEDデータ
124…第1PAデータ
125…第2VFOデータ
126…第2PIDデータ
127…第2IEDデータ
128…第2PAデータ
129…第3PIDデータ
130…第3IEDデータ
132…第4PIDデータ
133…第4IEDデータ
D…ディテクタ
P…ピット列
SP…照射範囲
SS1、SS5、SS9…情報再生装置
Spr、Spl…受光信号
Ss…検出信号
Spp…プッシュプル信号
Spu…再生信号
Sdt…トラッキング駆動信号
Ste…チルトエラー信号
Sd…駆動信号
Sds、Sdpp、Sdpr、Sdpl…遅延信号
Sm、Sg…減算信号
Sk…乗算信号
Su、Supp…加算信号
Sa…振幅信号

Claims (5)

  1. 情報が記録される記録トラックと、当該記録トラックの中心線から相互に反対方向に偏倚して配置された第1のヘッダ部及び第2のヘッダ部とを有する記録媒体に対して、光ビームを用いて前記情報を記録するか又は前記記録トラックに記録されている前記情報を前記光ビームを用いて再生するかの少なくともいずれか一方を行う際に、前記記録媒体と当該光ビームの光軸との間の傾斜を検出する傾斜検出装置において、
    前記第1のヘッダ部及び前記第2のヘッダ部には、前記記録媒体の回転数を制御するために用いられる制御情報が夫々記録されていると共に、
    前記第1のヘッダ部及び前記第2のヘッダ部並びに前記記録トラックに対して前記光ビームを照射する照射手段と、
    前記中心線の方向に平行な分割線を介して互いに隣接する第1の受光面及び第2の受光面により構成され、前記記録媒体からの前記光ビームの反射光を受光する受光手段と、
    前記第1の受光面により前記反射光を受光して得られる第1受光出力と前記第2の受光面により前記反射光を受光して得られる第2受光出力とを演算し、演算信号を生成する演算手段と、
    前記生成された演算信号に基づいて前記傾斜を示す傾斜エラー信号を生成するエラー信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする傾斜検出装置。
  2. 請求項1に記載の傾斜検出装置において、
    前記エラー信号生成手段は、前記演算信号の低周波数成分を抽出して前記傾斜エラー信号とするローパスフィルタであることを特徴とする傾斜検出装置。
  3. 請求項1に記載の傾斜検出装置において、
    前記エラー信号生成手段は、前記演算信号の直流成分を抽出して前記傾斜エラー信号とする平均化回路であることを特徴とする傾斜検出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の傾斜検出装置において、
    前記演算手段は、
    前記第1受光出力と前記第2受光出力とに基づいて、前記第1のヘッダ部内に記録されている前記回転制御情報に対応する第1再生信号と、前記第2のヘッダ部内に記録されている前記回転制御情報に対応する第2再生信号と、を夫々生成する再生信号生成手段と、
    前記第1再生信号を予め設定された時間だけ遅延させ、遅延信号を生成する遅延手段と、
    を備え、
    前記遅延信号と前記第2再生信号とを演算することを特徴とする傾斜検出装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の傾斜検出装置において、
    前記記録媒体はディスク状記録媒体であると共に、
    前記記録トラックは、プリグルーブ部とランド部とからなり、前記第1のヘッダ部は前記プリグルーブ部の中心線から半トラックピッチ分だけ前記ディスク状記録媒体における一の方向に偏倚して配置され、前記第2のヘッダ部は前記プリグルーブ部の中心線から半トラックピッチ分だけ前記ディスク状記録媒体において前記第1のヘッダ部とは逆の方向に偏倚して配置されていることを特徴とする傾斜検出装置。
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