JP3687399B2 - 電気光学装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜トランジスタ(以下、TFTと称す。)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置等の電気光学装置及びその製造方法の技術分野に属し、特にTFTが形成されたTFT基板上に配置された遮光膜や蓄積容量を付加するための容量線を備える電気光学装置及びその製造方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、TFT駆動によるアクティブマトリクス駆動方式の液晶パネルにおいては、縦横に夫々配列された多数の走査線及びデータ線並びにこれらの各交点に対応して多数のTFTがTFTアレイ基板上に設けられている。各TFTは、走査線にゲート電極が接続され、データ線にソース電極が接続され、画素電極にドレイン電極が接続されている。ここで特に画素電極は、TFTや配線を構成する各種の層や当該画素電極を相互に絶縁するための層間絶縁膜層上に設けられているため、層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホールを介してTFTのドレイン電極に接続されている。そして、TFTのゲート電極に走査線を介して走査信号が供給されると、TFTはオン状態とされ、TFTのソース電極(或いはドレイン電極)にデータ線を介して供給される画像信号が当該TFTのソース−ドレイン間を介して画素電極に供給される。このような画像信号の供給は、各TFTを介して画素電極毎に極めて短時間しか行われない。このため、極短時間だけオン状態とされたTFTを介して供給される画像信号の電圧を、このオン状態とされた時間よりも遥かに長時間に亘って保持するために、各画素電極には液晶容量と並列に蓄積容量が形成されるのが一般的である。蓄積容量は、一般にTFTにおいて画素電極に接続された側のドレイン電極を構成する半導体層を延設して第1蓄積容量電極とし、走査線に沿って形成された容量線の一部を第2蓄積容量電極とし、これら二つの蓄積容量電極を絶縁膜(即ち、誘電体膜)を介して対向配置させることにより、各画素電極に対して構築される。或いは、この構成において、容量線の代わりに前段の走査線を第2蓄積容量電極とすることにより付加される。
【0003】
このような構成を持つ蓄積容量により、画素スイッチング用のTFTのオン時間よりも例えば3桁程長い時間に亘って画素電極における画像信号の電圧を維持することが可能となり、デューティー比が小さくても、コントラスト比の高い良好な画像表示を行える。
【0004】
他方、この種の電気光学装置においては、TFTアレイ基板上に形成された半導体層から、画素スイッチング用のTFTのソース電極及びドレイン電極並びにこれらの間にあるチャネル領域が構成される。画素電極は、積層構造をなす走査線、容量線、データ線等の配線及びこれらを相互に電気的絶縁するための複数の層間絶縁膜を介して、半導体層のドレイン電極(或いはソース電極)と接続される必要がある。ここで、TFTアレイ基板側から見て半導体層の上にゲート電極が設けられるトップゲート構造を有する正スタガ型又はコプラナー型のポリシリコンTFTの場合などには特に、積層構造における半導体層から画素電極までの層間距離が例えば1000nm程度又はそれ以上に長いため、両者を電気的接続するためのコンタクトホールを開孔するのが困難となる。より具体的には、エッチングを深く行うのにつれてエッチング精度が低下して、目標とする半導体層を突き抜けて開孔してしまう可能性が出て来るため、ドライエッチングのみで、このような深いコンタクトホールを開孔することが極めて困難となる。このため、ドライエッチングにウエットエッチングを組み合わせて行ったりするが、すると今度はウエットエッチングによりコンタクトホールの径が大きくなってしまい、限られた基板上領域において配線や電極を必要なだけレイアウトするのが困難となるのである。
【0005】
そこで最近では、走査線上に形成される層間絶縁膜に対して、ソース領域に至るコンタクトホールを開孔してデータ線とソース領域との電気的接続をとる際に、ドレイン領域に至るコンタクトホールを開孔してこの層間絶縁膜上にデータ線と同一層及び同一材料(通常アルミニウム)からなるバリアメタル或いはバリア層と称される中継用の導電層を形成しておき、その後、データ線及びこのバリアメタル上に形成された層間絶縁膜に対して、画素電極からこのバリアメタルに至るコンタクトホールを開孔する技術が開発されている。このようにデータ線と同一層からなるバリアメタルを中継して画素電極からドレイン領域への電気的接続をとるように構成すれば、画素電極から一挙に半導体層に至るコンタクトホールを開孔するよりも、コンタクトホールの開孔工程等が容易となり、各コンタクトホールの径も小さくて済む。そこで最近では、バリアメタル或いはバリア層と称される中継用導電層を、積層構造におけるTFTを構成する半導体層と画素電極を構成するITO膜との間に一つ又は複数介在させて、2個又はそれ以上のコンタクトホールを層厚方向に直列に設ける技術が提案されている。
【0006】
更に、通常データ線の材料として用いられるAl(アルミニウム)と通常画素電極の材料として用いられるITO(Indium Tin Oxide)膜とは接合する上での相性が悪く、両者を直接接合させると電蝕腐食が起きてしまうため、Al膜からなる配線や電極とITO膜からなる配線や電極とを接触させることは避けねばならない。そこで、このような相性の悪い2つの膜からなる配線や電極等を接続する際に、上述した中継用導電層(Al)上にチタン(Ti)等の層を積層する技術も提案されている。
【0007】
最近では更に、データ線を構成するAl等の導電膜を半導体層と画素電極との間におけるバリア層として用いると同時に、このバリア層の一部を層間絶縁膜を介して、走査線と同一のポリシリコン等からなる容量線に対向配置させて、蓄積容量を追加的に付加する技術も提案されている。この技術によれば、同一バリア層を中継配線用に用いると共に蓄積容量用の電極として用いるので、同一工程で中継配線及び蓄積容量用の電極の両者を形成できることになる。従って、この技術は、製造プロセス上有利であると共に、限られた基板上領域の有効利用を図る上でも有利である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この種の電気光学装置においては、表示画像の高品位化という一般的な要請が強く、このためには、画像表示領域の高精細度化或いは画素ピッチ(即ち、走査線ピッチ及びデータ線ピッチ)の微細化及び高画素開口率化(即ち、各画素において、表示光が透過しない非画素開口領域に対する、表示光が透過する画素開口領域の比率を高めること)が極めて重要となる。
【0009】
しかしながら、画素ピッチの微細化が進むと、通常ブラックマトリクス或いはブラックマスクと称される他方の基板(通常は対向基板)に形成された遮光膜と一方の基板(通常はTFTアレイ基板)との位置合わせ精度の余裕度(マージン)が小さくなり、対向基板上のブラックマスクとの位置ずれによって、画素開口率の低下が生じ、さらに、この位置ずれによって対向基板側からTFT薄膜トランジスタに光が当たると光電流のリークが生じ、これにより画面のちらつきや黒白のコントラストの乱れ、クロストークなどが生じる。
【0010】
通常アルミニウムで形成されるデータ線は、TFT基板側の遮光膜としても機能するが、アルミニウムの遮光性は十分ではない。また、アルミニウムは熱をかけると集まり突起を生じる現象であるヒロックにより、絶縁膜を破ってショートを起こす場合がある。さらに、アルミニウムからなるデータ線とITOからなる画素電極のエッチング液は同じであるので画素電極のエッチングの際にデータ線がエッチングされる場合がある。
【0011】
上述した中継用導電層を遮光膜として用いることも可能であるが、中継用導電層の材料であるAlやTi等は遮光性が十分ではない。
【0012】
更に、薄膜トランジスタを形成する透明基板上であって薄膜トランジスタの下側に、タングステンシリサイドなどの遮光膜を設けることにより、TFT基板側からの戻り光等が薄膜トランジスタのチャネル領域やLDD(Lightly Doped Drain)領域に入射する事態を未然に防ぐ技術があるが、この遮光膜による遮光性は十分ではない。詳しくは、タングステンシリサイドからなる遮光膜は、通常常温スパッタにより形成され、成膜時においてはアモルファス状態の遮光性の高い膜であるが、ゲート酸化膜の形成工程など後に行われる工程で1000℃前後の熱がかかり、結晶化膜となる。この際、Si/W=2であればWSi2は遮光性であるので問題はないが、実際にはSi/W=2であると膜剥がれを起こしやすいのでSi/W=2.7〜2.8としており、遮光性のWSi2と透過性のSiが生じ、全体として若干光を通すので、遮光性は十分ではない。
【0013】
また、画素ピッチの微細化が進むと、電極サイズや配線幅、更にコンタクトホール径などには製造技術により本質的な微細化の限界があるため、相対的にこれらの配線や電極等が画像表示領域を占有する比率が高まるため、画素開口率が低くなってしまうという問題点がある。
【0014】
更に、このように画素ピッチの微細化が進むと、限られた基板上領域に作り込まねばならない前述の蓄積容量を充分な大きさとすることが困難となる。このため、投射の際に画面のちらつきや黒白のコントラストの乱れ、クロストークなどが生じる。
【0015】
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、第1層間絶縁膜上に十分な遮光性を有する遮光層を有し、画素ピッチを微細化しても画素開口率を低下させず、また、高品位の画像表示が可能な電気光学装置及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板に複数の走査線及び複数のデータ線と、前記走査線及び前記データ線に対応して設けられた薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに対応して設けられた画素電極とを有する電気光学装置であって、前記薄膜トランジスタのソース領域及びドレイン領域を有する半導体層と、前記半導体層にゲート絶縁膜を介して対向配置されたゲート電極と、前記薄膜トランジスタ上に配置された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に配置された第2絶縁膜とを有し、前記データ線は、前記第1絶縁膜に形成された第1コンタクトホールを介して前記半導体層のソース領域に接続されるように配置されてなり、 前記データ線上には前記データ線に接続されるように配置された第1導電層が配置されてなり、前記第1導電層と同一層からなる第2導電層が、前記第1絶縁膜に形成された第2コンタクトホールを介して前記半導体層のドレイン領域に電気的に接続されるとともに、前記第2絶縁膜に形成された第3コンタクトホールを介して前記画素電極に電気的に接続されるように島状に配置されてなることを特徴とする。
【0017】
本発明のこの態様によれば、前記第1導電層と同一層からなる第2導電層が、前記第1絶縁膜に形成された第2コンタクトホールを介して前記半導体層のドレイン領域に接続されるとともに、前記第2絶縁膜に形成された第3コンタクトホールを介して前記画素電極に接続されるように島状に配置されてなるため、第2導電層を経由して半導体層と画素電極とを電気的接続する構成が可能となる。
【0018】
本発明の電気光学装置の一の態様によれば、第1及び第2導電層は遮光性を有することを特徴とする。
【0019】
本発明のこの態様によれば、第1絶縁膜上の所定位置に導電層を島状に設けているので、第1絶縁膜上に十分な遮光性を有するため、対向基板側のブラックマトリックス等の遮光膜を省略でき、あるいは、対向基板側のブラックマトリックスを遮光層よりも平面形状を小さく形成できるので、画素ピッチを微細化した場合であっても画素開口率の低下を回避できる。特に対向基板に遮光膜を形成しないで開口領域を規定すれば、製造プロセスにおける工程を削減することが可能となると共に一対の基板間のアライメントずれによる画素開口率の低下やばらつきを防ぐことも可能となり有利である。
【0020】
なお、第1絶縁膜上であって、データ線を形成していない画面周辺の額縁領域にデータ線の形成材料とは異なる材料からなる遮光層を設けることもできる。
【0021】
本発明の電気光学装置の他の態様によれば、前記薄膜トランジスタに接続された蓄積容量を有し、前記蓄積容量は、前記ドレイン領域を構成する半導体層から延設されてなる第1蓄積容量電極と、前記ゲート電極と同一材料からなる容量線の一部からなる第2蓄積容量電極との間に前記ゲート絶縁膜と同一層からなる絶縁薄膜を有することにより構成される第1蓄積容量と、前記第2蓄積容量電極と前記第2導電層との間に前記第1絶縁膜を有することにより構成される第2蓄積容量とを備えたことを特徴とする。
【0022】
この態様によれば、画素電極に対てして、第1及び第2蓄積容量を付加することができるため、蓄積容量の増加が可能となる。
【0023】
本発明の電気光学装置は、前記第1及び第2導電層は、前記データ線とは異なる材料からなることを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、データ線上に十分な遮光性を有する遮光層を形成することができる。例えば、Alデータ線上に重ねて形成することで遮光性がより完全となる。また、データ線上に導電性遮光層を形成した場合には配線の信頼性が向上する。更に、例えば、Alのデータ線上に硬い遮光層を重ねて形成することで、アルミのヒロックに起因したショートを防止でき、また、ITOやSiOのエッチング液ではエッチングされないので、これらのエッチング液を用いたエッチングの際にAlデータ線を保護できる。
【0025】
本発明の第1及び第2電気光学装置の一の態様によれば、前記遮光層又は導電性遮光層は、主として金属シリサイドからなる。
【0026】
この態様によれば、例えば、W(タングステン)、Mo(モリブデン)Ta(タンタル)、Cr(クロム)、Ti(チタン)、及びPb(鉛)のうちの少なくとも一つを含む金属シリサイドは、十分な遮光性を有し、且つ、中継導電層や蓄積容量電極として十分な導電性を有する。これらの金属シリサイドは、遮光性の観点からは非単結晶状態(アモルファス状態)であることが好ましい。これらの金属シリサイドを形成後は、以降のプロセスにおける上限温度が400℃程度なので結晶化による遮光性の低下も生じない。
【0027】
特にWSi(タングステンシリサイド)は硬いので、Alデータ線上に重ねて形成することで、アルミのヒロックに起因したショートを防止できる。また、タングステンシリサイドはITOからなる画素電極のエッチング液ではエッチングされないので、画素電極のエッチングの際にデータ線がエッチングされる恐れがない。
【0028】
本発明の電気光学装置の他の態様によれば、前記第1層間絶縁膜は、絶縁性の高誘電率材料からなる。
【0029】
この態様によれば、第1絶縁膜を絶縁性の高誘電率材料とすることで、前記第2蓄積容量電極と前記第3導電層からなる第3蓄積容量電極とで構成される第2蓄積容量における蓄積容量の増加が可能となる。第1絶縁膜は、ある程度の厚さを必要とするので、比誘電率の大きい高誘電率材料を用いることが、蓄積容量の増加に有利である。前記絶縁性の高誘電率材料としては、チタン酸バリウム、BST、RuO、酸窒化珪素、酸化タンタル、窒化珪素、酸化珪素などが挙げられ、これらは一種単独あるいは複合して用いてもよく積層して用いてもよい。前記絶縁性の強誘電体材料層は、CVDやPVDなどの化学的又は物理的薄膜形成方法によって形成できる。
【0030】
本発明の電気光学装置の他の態様によれば、前記第2コンタクトホールと第3コンタクトホールとは、前記一方の基板上における相異なった平面位置に開孔されている。
【0031】
この態様によれば、画素電極からドレイン領域まで同じ平面位置で一つのコンタクトホールを開孔する場合と比較して、コンタクトホールの径を小さくできる。即ち、コンタクトホールを深く開孔する程エッチング精度は落ちるため、薄い半導体層における突き抜けを防止するために、コンタクトホールの径を小さくできるドライエッチングを途中で停止して、最終的にウエットエッチングで半導体層まで開孔するように工程を組まねばならない。このため、指向性のないウエットエッチングによりコンタクトホールの径が広がらざるを得ないのである。これに対して本態様では、画素電極及びドレイン電極間を2つの直列な第2及び第3コンタクトホールにより接続すればよいので、各コンタクトホールをドライエッチングにより開孔することが可能となるか、或いは少なくともウエットエッチングにより開孔する距離を短くすることが可能となる。この結果、第2及び第3コンタクトホールの径を夫々小さくでき、第2コンタクトホールにおける導電性の遮光層の表面に形成される窪みや凹凸も小さくて済むので、その上方に位置する画素電極部分における平坦化が促進される。更に、第3コンタクトホールにおける画素電極の表面に形成される窪みや凹凸も小さくて済むので、この画素電極部分における平坦化が促進される。これらの結果、画素電極表面の窪みや凹凸に起因する液晶等の電気光学物質におけるディスクリネーション等の不良が低減される。
【0032】
本発明の電気光学装置の他の態様によれば、前記第2コンタクトホールと第3コンタクトホールとは、前記一方の基板上における同一位置に開孔されていてもよい。
【0033】
この態様によれば、同一位置にコンタクトホールを開口しているため、コンタクトホールの形成による開口領域の低減を防ぐことができる。
【0034】
尚、本発明の電気光学装置においては、図5に示すように、第1絶縁層4上に形成された導電性の遮光層80aと第2絶縁層7に形成された画素電極9a及び半導体層1aとのコンタクトは、コンタクトホール8a及びコンタクトホール8bを介して、図5(1)及び図5(2)に示すように同一の平面位置に形成することができ、図5(3)に示すように異なる平面位置に形成することもできる。尚、図5(2)に示す態様では、(1)に示す態様に比べ、コンタクトホール8a及び8bの幅を小さくできる。図5(3)に示す態様では、コンタクトホール8a及び8bの穴径を小さくでき、画素ピッチの微細化への対応性に優れると共に、製造しやすい。
【0035】
尚、本発明においては、前記基板と前記半導体層との間に、少なくとも前記半導体層のチャネル領域を覆うように下地遮光膜を更に備えてもよい。
【0036】
下地遮光膜を備えることにより、一方の基板側からの戻り光等が薄膜トランジスタのチャネル領域やLDD(Lightly Doped Drain)領域に入射する事態を未然に防ぐことができ、これに起因した光電流の発生により薄膜トランジスタの特性が劣化することを防止できる。そして、この下地遮光膜により画素開口領域の一部又は全部を規定することも可能となる。なお、この下地遮光膜は以降のプロセスにおける加熱によって遮光性が低下することがあるが、データ線上や走査線上及び容量線上に島状に形成する本発明の遮光層と組み合わせることで、より十分な遮光性を確保できる。
【0037】
薄膜トランジスタの下側に下地遮光膜を備えた態様では、前記下地遮光膜は、前記走査線の下に延設されて定電位源に接続されてもよい。このように構成すれば、下地遮光膜の電位が変動して、当該下地遮光膜の上方に層間絶縁膜を介して設けられる薄膜トランジスタにおける特性が劣化する事態を未然に防げる。或いは、この下地遮光膜を備えた態様では、前記下地遮光膜は、前記下地遮光膜と前記半導体膜との間に介在する他の層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホールを介して前記容量線と電気的接続されてもよい。このように構成すれば、容量線及び下地遮光膜の電位を同一にでき、容量線及び下地遮光膜のいずれか一方を所定電位とする構成を採れば、他方の電位も所定電位とできる。この結果、容量線や下地遮光膜における電位揺れによる悪影響を低減できる。また、下地遮光膜からなる配線と容量線とを相互に冗長配線として機能させ得る。
【0038】
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、基板に複数の走査線及び複数のデータ線と、前記走査線及び前記データ線に対応して設けられた薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに対応して設けられた画素電極とを有する電気光学装置の製造方法であって、前記基板上に、ソース領域及びドレイン領域並びに第1蓄積容量電極を有する半導体層を形成する工程と、前記半導体層上に前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜及び蓄積容量の誘電体膜を構成する絶縁薄膜を形成する工程と、前記絶縁薄膜上に前記走査線及び容量線を夫々形成する工程と、前記走査線及び前記容量線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、前記ソース領域上及び前記ドレイン領域上の前記第1絶縁膜に第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールを形成する工程と、前記第1コンタクトホールを介して前記ソース領域に接続されるように前記データ線を形成する工程と、前記データ線上に前記データ線に接続されるように第1導電層を形成するとともに、前記ドレイン領域に電気的に接続されるように島状の第2導電層を形成する工程と、前記第1導電層上及び前記第2導電層上に第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2導電層上の前記第2絶縁膜に第3コンタクトホールを形成する工程と、前記第3コンタクトホールを介して前記第2導電層に電気的に接続されるように前記画素電極を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0039】
このような構成によれば、前述した本発明の電気光学装置を比較的少ない工程数で且つ比較的簡単な各工程を用いて製造できる。特に、第2導電層とデータ線とを形成するための第1及び第2コンタクトホールを同時に形成することができ、少ない工程で電気光学装置を製造することができる。
【0040】
本発明の電気光学装置の製造方法の一の態様によれば、前記第1及び第2導電層は、データ線とは異なる材料からなることを特徴とする。
【0041】
この態様によれば、データ線の形成材料とは異なる材料を用いて、前記所定の領域に形成される島状の第2導電層と同時に、前記データ線上に第1導電層を形成でき、効率が良い。即ち、第1に、データ線を形成するための膜を成膜後この膜をパターニングしてデータ線を形成し、次いで、導殿層を成膜後この膜をパターニングして第1及び第2導電層を形成する方法がある。この場合、データ線の形成工程において、第1絶縁膜上の相隣接するデータ線間であって走査線及び容量線に沿って伸びる画素の非開口領域(以下、適宜島状領域という)に、データ線の形成材料と同じ材料からなる島状の第2導電層を残すことができる。
【0042】
本発明の電気光学装置はの他の態様によれば、前記第2導電層は、前記第3導電層の上面だけを覆って形成されていることを特徴とする。また、前記第2導電層は前記第3導電層の上面及び側面を覆って形成されていることを特徴とする。また、前記第1導電層及び前記第2導電層の形成後、前記データ線が形成されていることを特徴とする。また、前記第1及び第2導電層は遮光性を有することを特徴とする。この態様によれば、上記第1の方法では、データ線に関しては、例えば図6に示すように、データ線6aだけの場合(図 (1))、データ線6aの側面まで遮光層80bが覆う態様(同図(2))、データ線6aの上面だけを遮光層80bが覆う態様(同図(3))がある。図6(2)及び(3)の態様では、アルミニウムのヒロックに起因したショートを防止でき、また、ITOやSiOのエッチング液からAlデータ線を保護できる効果があり、これらの効果は図6(3)の態様の方が高い。一方、島状領域に関しては、図7に示すように、遮光層80aだけの場合(図7(1))、データ線の形成材料と同じ材料からなる島状の遮光膜6cの側面まで遮光層80aが覆う態様(同図(2))、データ線の形成材料と同じ材料からなる島状の遮光膜6cの上面だけを遮光層80aが覆う態様(同図(3))がある。
図7(2)及び(3)の態様では、アルミニウム等は抵抗が低いのでコンタクト抵抗を下げることが可能となる。
【0043】
第2に、データ線を形成するための膜及び遮光層又は導電性の遮光層を形成するための膜を重ねて成膜後、この積層膜をパターニングする方法がある。
【0044】
この場合、データ線に関しては図6(3)の態様となり、島状領域に関しては図7(3)の態様となる。
【0045】
第3に、データ線を形成するための膜を成膜後この膜をパターニングしてデータ線だけ形成し(島状領域には形成しない)、次いで、導電性の遮光層と半導体層とのコンタクトホールを形成し、その後、導電性の遮光層形成するための膜を成膜後この膜をパターニングして導電性の遮光層を形成する方法がある。この場合、データ線のコンタクトホールとは別に、導電性の遮光層と半導体層とのコンタクトホールを形成しているので、半導体層とアルミニウムからAlSiが生じ悪影響を及ぼすことを回避できる。
【0046】
本発明の電気光学装置の他の態様によれば、前記第1導電層及び前記第2導電層の形成後、前記データ線が形成されていることを特徴とする。尚、上記第1から第3の方法において、遮光層又は導電性の遮光層を形成するための膜を先に成膜し、データ線を形成するための膜を後から成膜することもできる。すなわち、上記第1から第3の方法において、「データ線」と「遮光層又は導電性の遮光層」とを入れ替えて読めば、前後又は上下関係を逆にした方法が可能となる。
【0047】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにする。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0049】
(電気光学装置の第1実施形態)
本発明による電気光学装置の第1実施形態である液晶装置の構成について、図1から図4を参照して説明する。図1は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路であり、図2は、データ線、走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図3は、図2の部分平面図であり、図4は、図2のB−B’断面図である。尚、図1〜図4においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0050】
図1において、本実施形態における液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、画素電極9aを制御するためのTFT30がマトリクス状に複数形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述する)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノーマリーブラックモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過可能とされ、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。例えば、画素電極9aの電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量70により保持される。これにより、保持特性は更に改善され、コントラスト比の高い液晶装置が実現できる。
【0051】
図2において、液晶装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。データ線6aは、コンタクトホール5を介してポリシリコン膜等からなる半導体層1aのうち後述のソース領域に電気的接続されている。
【0052】
本実施の形態では特に、図3に示すように、データ線6a上には図中右下がりの斜線で示した導電性の遮光層80b(以下、導電性遮光層と称す。)が形成されており、また、図中右上がりの斜線で示した島状領域には導電性遮光層80aが形成されている。
【0053】
図2において、画素電極9aは、図3に示した島状領域に夫々形成された導電性遮光層80aを中継して、コンタクトホール8a及びコンタクトホール8bを介して半導体層1aのうち後述のドレイン領域に電気的接続されている。また、半導体層1aのうちチャネル領域1a’(図中右下りの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極として機能する。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、チャネル領域1a’に走査線3aがゲート電極として対向配置されたTFT30が設けられている。
【0054】
容量線3bは、走査線3aに沿ってほぼ直線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中、上向き)に突出した突出部とを有する。
【0055】
特に、矩形の導電性遮光層80aは夫々、コンタクトホール8aにより半導体層1aのドレイン領域に電気的接続されており、コンタクトホール8bにより画素電極9aに電気的接続されており、ドレイン領域と画素電極9aとの間における中継用導電層或いはバッファとして機能している。この導電性遮光層80aについては後に詳述する。
【0056】
また、図中右上がりの斜線で示した領域には夫々、走査線3a、容量線3b及びTFT30の下側を通るように、第1遮光膜11aが設けられている。より具体的には図2において、第1遮光膜11aは夫々、走査線3a及び容量線3bに沿って縞状に形成されていると共に、データ線6aに沿って形成されており、これらにより各TFTのチャネル領域1a’をTFTアレイ基板側から見て夫々覆う位置に設けられている。
【0057】
次に図4の断面図に示すように、液晶装置は、透明な一方の基板の一例を構成するTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な他方の基板の一例を構成する対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0058】
他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極(共通電極)21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0059】
TFTアレイ基板10には、各画素電極9aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0060】
対向基板20には、更に図4に示すように、各画素の非開口領域に、ブラックマスク或いはブラックマトリクスと称される第2遮光膜23が設けられている。このため、対向基板20の側から入射光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1a’やLDD領域1b及び1cに侵入することはない。更に、第2遮光膜(下地遮光膜)23は、コントラストの向上、カラーフィルタを形成した場合における色材の混色防止などの機能を有する。
【0061】
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、後述のシール材(図13及び図14参照)により囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。シール材は、二つの基板10及び20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材(スペーサ)が混入されている。
【0062】
更に図4に示すように、画素スイッチング用TFT30に各々対向する位置においてTFTアレイ基板10と各画素スイッチング用TFT30との間には、第1遮光膜11aが設けられている。第1遮光膜11aは、好ましくは不透明な高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びPbのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成される。このような材料から構成すれば、TFTアレイ基板10上の第1遮光膜11aの形成工程の後に行われる画素スイッチング用TFT30の形成工程における高温処理により、第1遮光膜11aが破壊されたり溶融しないようにできる。第1遮光膜11aが形成されているので、TFTアレイ基板10の側からの反射光(戻り光)等が光に対して励起しやすい画素スイッチング用TFT30のチャネル領域1a’やLDD領域1b、1cに入射する事態を未然に防ぐことができ、これに起因した光電流の発生により画素スイッチング用TFT30の特性が劣化することはない。
【0063】
更に、第1遮光膜11aと複数の画素スイッチング用TFT30との間には、層間絶縁膜12が設けられている。層間絶縁膜12は、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11aから電気的絶縁するために設けられるものである。更に、層間絶縁膜12は、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、画素スイッチング用TFT30のための下地膜としての機能をも有する。即ち、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。層間絶縁膜12は、例えば、NSG(ノンシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等からなる。層間絶縁膜12により、第1遮光膜11aが画素スイッチング用TFT30等を汚染する事態を未然に防ぐこともできる。
【0064】
本実施形態では、半導体膜1aを高濃度ドレイン領域1eから延設して第1蓄積容量電極1fとし、これに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とし、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向する位置から延設してこれらの電極間に挟持された第1誘電体膜とすることにより、第1蓄積容量70aが構成されている。更に、この第2蓄積容量電極と対向する導電性遮光層80aの一部を第3蓄積容量電極とし、これらの電極間に第1層間絶縁膜4を介在させることにより、第2蓄積容量70bが形成されている。そして、これら第1及び第2蓄積容量70a及び70bがコンタクトホール8aを介して並列接続されて蓄積容量70が構成されている。すなわち、導電性遮光層80aによる蓄積容量の増加が可能となる。
【0065】
より詳細には、半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eが、データ線6a及び走査線3aの下に延設されて画素スイッチング用TFT30を形成し、同じくデータ線6a及び走査線3aに沿って伸びる容量線3b部分に絶縁膜2を介して対向配置されて、第1蓄積容量電極1fとされ、絶縁膜2は誘電体膜として機能している。特に第1蓄積容量70aの第1誘電体膜としての絶縁膜2は、高温酸化によりポリシリコン膜上に形成されるTFT30のゲート絶縁膜2に他ならないので、薄く且つ高耐圧の絶縁膜とすることができ、第1蓄積容量70aは比較的小面積で大容量の蓄積容量として構成できる。また、図3に示したように相隣接するデータ線間の領域を利用して、第2蓄積容量70bは比較的小面積の蓄積容量として構成できる。従って、これら第1及び第2蓄積容量70a及び70bから立体的に構成される蓄積容量70は、データ線6a下の領域及び走査線3aに沿って液晶のディスクリネーションが発生する領域(即ち、容量線3bが形成された領域)という画素開口領域を外れたスペースを有効に利用して、小面積で大容量の蓄積容量とされる。
【0066】
図4において、画素スイッチング用TFT30は、LDD構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域(ソース側LDD領域)1b及び低濃度ドレイン領域(ドレイン側LDD領域)1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。高濃度ドレイン領域1eには、複数の画素電極9aのうちの対応する一つが導電性遮光層80aを中継して接続されている。ソース領域1b及び1d並びにドレイン領域1c及び1eは後述のように、半導体層1aに対し、n型又はp型のチャネルを形成するかに応じて所定濃度のn型用又はp型用のドーパントをドープすることにより形成されている。n型チャネルのTFTは、動作速度が速いという利点があり、画素のスイッチング素子である画素スイッチング用TFT30として用いられることが多い。本実施形態では特にデータ線6aは、Al等の低抵抗な金属膜や金属シリサイド等の合金膜などの遮光性且つ導電性の薄膜から構成されている。また、第1層間絶縁膜4には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8aが各々形成されている。この高濃度ソース領域1dへのコンタクトホール5を介して、データ線6aは高濃度ソース領域1dに電気的接続されている。更に、第2層間絶縁膜7には、導電性遮光層80aへ通じるコンタクトホール8bが形成されている。このコンタクトホール8bを介して、画素電極9aは導電性遮光層80aに電気的接続されており、更に導電性遮光層80aを中継してコンタクトホール8aを介して高濃度ドレイン領域1eに電気的接続されている。前述の画素電極9aは、このように構成された第2層間絶縁膜7の上面に設けられている。
【0067】
画素スイッチング用TFT30は、好ましくは上述のようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、ゲート電極3aをマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。
【0068】
また本実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極3aを高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。この際、各々のゲート電極には同一の信号が印加されるようにする。このようにデュアルゲート或いはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース−ドレイン領域接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。これらのゲート電極の少なくとも1個をLDD構造或いはオフセット構造にすれば、更にオフ電流を低減でき、安定したスイッチング素子を得ることができる。
【0069】
図2及び図4に示すように、本実施形態の液晶装置では、TFTアレイ基板10上には、データ線6a及び走査線3bが第1層間絶縁膜4を介して立体的に相交差するように設けられている。そして、導電性遮光層80aは、半導体層1aと画素電極9aとの間に介在しており、高濃度ドレイン領域1eと画素電極9aとをコンタクトホール8a及び8bを経由して電気的接続する。
【0070】
このため、画素電極9aからドレイン領域まで一つのコンタクトホールを開孔する場合と比較して、コンタクトホール8a及び8bの径を夫々小さくできる。即ち、一つのコンタクトホールを開孔する場合には、エッチング時の選択比が低いとコンタクトホールを深く開孔する程エッチング精度は落ちるため、例えば50nm程度の非常に薄い半導体層1aにおける突き抜けを防止するためには、コンタクトホールの径を小さくできるドライエッチングを途中で停止して、最終的にウエットエッチングで半導体層まで開孔するように工程を組まねばならない。或いは、ドライエッチングによる突き抜け防止用のポリシリコン膜を別途設けたりする必要が生じてしまうのである。
【0071】
これに対して本実施形態では、画素電極9a及び高濃度ドレイン領域1eを2つの直列なコンタクトホール8a及び8bにより接続すればよいので、これらコンタクトホール8a及び8bを夫々、ドライエッチングにより開孔することが可能となるのである。或いは、少なくともウエットエッチングにより開孔する距離を短くすることが可能となるのである。但し、コンタクトホール8aを最後までドライエッチングで開孔すると半導体層にプラズマによる電荷が流れTFTの静電破壊が起こるので、半導体層に達する前にドライエッチングを止め、その後ウエットエッチングを行うことが好ましい。また、コンタクトホール8a及び8bに夫々、若干のテーパを付けるために、ドライエッチング後に敢えて比較的短時間のウエットエッチングを行うようにしてもよい。ウエットエッチングの場合は、レジストとの界面へのエッチング液のしみ込みや等方性エッチングによりコンタクトホールに若干のテーパが付く。
【0072】
以上のように本実施形態によれば、コンタクトホール8a及び8bの径を夫々小さくでき、コンタクトホール8aの上方に形成される窪みや凹凸も小さくて済むので、その上方に位置する画素電極9aの部分における平坦化が促進される。更に、コンタクトホール8bにおける画素電極9aの表面に形成される窪みや凹凸も小さくて済むので、この画素電極9aの部分における平坦化が促進される。これらの結果、画素電極9aの表面の窪みや凹凸に起因する液晶層50におけるディスクリネーション(配向不良)が低減され、最終的には当該液晶装置により高品位の画像表示が可能となる。例えば、導電性遮光層80aと画素電極9aとの間に介在する第2層間絶縁膜7の層厚を数千オングストローム程度にしておけば、上述した画素電極9aの表面における窪みや凹凸に、より直接的に影響するコンタクトホール8bの径を非常に小さくできる。また、これらコンタクトホール8a及び8bが開孔された平面位置に発生する凹凸が、相重なって凹凸が増幅する事態を回避できる。よって、これらのコンタクトホールにおける良好なコンタクトが期待できる。
【0073】
尚、本実施形態では、導電性遮光層80aは、主として高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びPbなどの金属シリサイド等から構成される。このため金属シリサイド膜と層間絶縁膜(即ち、ガラス膜やシリコン膜)とのエッチングにおける選択比が大きく異なるため、前述の如きドライエッチングによる導電性遮光層80aの突き抜けの可能性は殆ど無い。
【0074】
導電性遮光層80aの層厚は、例えば50nm以上500nm以下程度とするのが好ましい。50nm程度の厚みがあれば、製造プロセスにおけるコンタクトホール8bの開孔時に突き抜ける可能性は低くなり、また500nm程度であれば画素電極9aの表面の凹凸は問題とならないか或いは比較的容易に平坦化可能だからである。
【0075】
本実施形態では、第1遮光膜11aがTFTアレイ基板10側から見て走査線3a、容量線3b及びデータ線6aを覆うように即ち、各画素を囲む格子状の非開口領域の全域に設けられている。更に、層間絶縁膜12には、容量線3bと第1遮光膜11aとを電気的接続するコンタクトホール15が設けられている。容量線3b及び第1遮光膜11aは、基板周辺領域において、定電位配線に接続されている。従って、第1遮光膜11aは、画素開口領域を規定する機能と共に容量線3bの定電位配線又は冗長配線としての機能を有する。このように構成すれば、第1遮光膜11a単独で画素開孔領域を規定することが可能となる。更に、容量線3b及び第1遮光膜11aの電位を同一の一定電位にでき、容量線3bや第1遮光膜11aにおける電位揺れによる画像信号やTFT30への悪影響を低減できる。
【0076】
また、容量線3bと走査線3aとは、同一のポリシリコン膜からなり、第1の蓄積容量70aの第1誘電体膜と画素スイッチング用TFT30のゲート絶縁膜2とは、同一の高温酸化膜等からなり、第1蓄積容量電極1fと画素スイッチング用TFT30のチャネル形成領域1a’、ソース領域1d、ドレイン領域1e等とは、同一の半導体層1aからなる。このため、TFTアレイ基板10上に形成される積層構造を単純化でき、更に、後述の電気光学装置の製造方法において、同一の薄膜形成工程で容量線3b及び走査線3aを同時に形成でき、蓄積容量70aの第1誘電体膜及びゲート絶縁膜2を同時に形成できる。
【0077】
本実施形態では特に、導電性遮光層80aは、導電性の遮光膜からなる。従って、導電性遮光層80aにより、各画素開口領域を少なくとも部分的に規定することが可能となる。また、導電性遮光層80aにより、あるいはデータ線6a等の遮光性を有する配線のTFT基板10に形成された遮光性を有する膜との組み合わせで画素開口部を規定することにより、対向基板20側の第2遮光膜を省略することも可能である。対向基板20上の第2遮光膜23ではなく、TFTアレイ基板10上に遮光膜として導電性遮光層80a設ける構成は、製造プロセスにおけるTFTアレイ基板10と対向基板20との位置ずれによって画素開口率の低下を招かない点で極めて有利である。
【0078】
尚、対向基板20上の第2遮光膜23は、主に入射光による液晶装置の温度上昇を抑える目的で、小さ目(幅狭)に形成して画素開口領域を規定しないように構成してもよい。このように第2遮光膜23をTFTアレイ基板における遮光領域よりも小さ目に形成しておけば、製造プロセスにおける両基板間の多少の位置ずれによっては画素開口領域が小さくならないで済む。
【0079】
導電性遮光層80a、80bは、高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びPbなどの金属シリサイド等から構成される。このように構成すれば、導電性遮光層80a形成工程の後に行われる高温処理により、導電性遮光層80aが破壊されたり溶融しないようにできる。
【0080】
更に、これらの高融点金属のシリサイドと画素電極9aを構成するITO(Indium Tin Oxide)膜との相性はよいため、コンタクトホール8bを介して導電性遮光層80a及び画素電極9a間で良好なコンタクトがとれる。
【0081】
また本実施形態では特に、遮光膜からなる導電性遮光層80aは、図3に示すように、TFTアレイ基板10上における平面形状が相隣接するデータ線6a間を走査線3a及び容量線3bに沿って伸びる画素の非開口領域に、島状に形成されている。従って、画素開口領域の走査線3aに沿った辺のより多くの部分を規定することが可能となる。
【0082】
尚、走査線3aと画素電極9aとが隣接する側(図2で下側)における画素開口領域の走査線3aに沿った辺については、第1遮光膜11aや第2遮光膜23により規定すればよい。また、画素開口領域のデータ線6aに沿った辺については、Al等からなるデータ線6a或いは第1遮光膜11aや第2遮光膜23により規定すればよい。
【0083】
(電気光学装置の第1実施形態における製造プロセス)
次に、以上のような構成を持つ実施形態における液晶装置の製造プロセスについて、図8から図11を参照して説明する。尚、図8から図11は各工程におけるTFTアレイ基板側の各層を、図4と同様に図2のB−B’断面に対応させて示す工程図である。
【0084】
先ず図8の工程(1)に示すように、石英基板、ハードガラス等のTFTアレイ基板10を用意する。ここで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気且つ約900〜1300℃の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにおけるTFTアレイ基板10に生じる歪みが少なくなるように前処理しておく。即ち、製造プロセスにおける最高温で高温処理される温度に合わせて、事前にTFTアレイ基板10を同じ温度かそれ以上の温度で熱処理しておく。そして、このように処理されたTFTアレイ基板10の全面に、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPb等の金属や金属シリサイド等の金属合金膜を、スパッタリングにより、100〜500nm程度の層厚、好ましくは約200nmの層厚の遮光膜11を形成する。尚、遮光膜11上には、表面反射を緩和するためにポリシリコン膜等の反射防止膜を形成しても良い。
【0085】
次に工程(2)に示すように、該形成された遮光膜11上にフォトリソグラフィにより第1遮光膜11aのパターン(図2参照)に対応するレジストマスクを形成し、該レジストマスクを介して遮光膜11に対しエッチングを行うことにより、第1遮光膜11aを形成する。
【0086】
次に工程(3)に示すように、第1遮光膜11aの上に、例えば、常圧又は減圧CVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる層間絶縁膜12を形成する。この層間絶縁膜12の層厚は、例えば、約500〜2000nmとする。
【0087】
次に工程(4)に示すように、層間絶縁膜12の上に、約450〜550℃、好ましくは約500℃の比較的低温環境中で、流量約400〜600cc/minのモノシランガス、ジシランガス等を用いた減圧CVD(例えば、圧力約20〜40PaのCVD)により、アモルファスシリコン膜を形成する。その後、窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜10時間、好ましくは、4〜6時間のアニール処理を施することにより、ポリシリコン膜1を約50〜200nmの厚さ、好ましくは約100nmの厚さとなるまで固相成長させる。固相成長させる方法としては、RTA(Rapid Thermal Anneal)を使ったアニール処理でも良いし、エキシマレーザー等を用いたレーザーアニールでも良い。
【0088】
この際、図4に示した画素スイッチング用TFT30として、nチャネル型の画素スイッチング用TFT30を作成する場合には、当該チャネル領域にSb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族元素のドーパントを僅かにイオン注入等によりドープしても良い。また、画素スイッチング用TFT30をpチャネル型とする場合には、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)などのIII族元素のドーパントを僅かにイオン注入等によりドープしても良い。尚、アモルファスシリコン膜を経ないで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜1を直接形成しても良い。或いは、減圧CVD法等により堆積したポリシリコン膜にシリコンイオンを打ち込んで一旦非晶質化(アモルファス化)し、その後アニール処理等により再結晶化させてポリシリコン膜1を形成しても良い。
【0089】
次に工程(5)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した如き第1蓄積容量電極1fを含む所定パターンを有する半導体層1aを形成する。
【0090】
次に工程(6)に示すように、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aと共に第1蓄積容量電極1fを約900〜1300℃の温度、好ましくは約1000℃の温度により熱酸化することにより、約30nmの比較的薄い厚さの熱酸化シリコン膜2aを形成し、更に工程(7)に示すように、減圧CVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜からなる絶縁膜2bを約50nmの比較的薄い厚さに堆積し、熱酸化シリコン膜2a及び絶縁膜2bを含む多層構造を持つ画素スイッチング用TFT30のゲート絶縁膜2と共に蓄積容量形成用の第1誘電体膜を形成する。この結果、第1蓄積容量電極1fの厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜50nmの厚さとなり、ゲート絶縁膜2及び第1誘電体膜の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30〜100nmの厚さとなる。このように高温熱酸化時間を短くすることにより、特に8インチ程度の大型基板を使用する場合に熱によるそりを防止することができる。但し、ポリシリコン層1を熱酸化することのみにより、単一層構造を持つゲート絶縁膜2を形成してもよい。
【0091】
次に工程(8)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等によりレジスト層500を第1蓄積容量電極1fとなる部分を除く半導体層1a上に形成した後、例えばPイオンをドーズ量約3×1012/cmでドープして、第1蓄積容量電極1fを低抵抗化する。
【0092】
次に工程(9)に示すように、レジスト層500を除去した後、減圧CVD法等によりポリシリコン層3を堆積し、更にリン(P)を熱拡散し、ポリシリコン膜3を導電化する。又は、Pイオンをポリシリコン層膜3の成膜と同時に導入したドープトシリコン膜を用いてもよい。ポリシリコン層3の層厚は、約100〜500nmの厚さ、好ましくは約300nmに体積する。
【0093】
次に図9の工程(10)に示すように、レジストマスクを用いたフォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した如き所定パターンの走査線3aと共に容量線3bを形成する。これらの容量線3b(走査線3a)の層厚は、例えば、約350nmとされる。走査線3a及び容量線3bは、高融点金属や金属シリサイド等の金属合金膜で形成しても良いし、ポリシリコン膜等と組み合わせた多層配線としても良い。
【0094】
次に工程(11)に示すように、図3に示した画素スイッチング用TFT30をLDD構造を持つnチャネル型のTFTとする場合、半導体層1aに、先ず低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを形成するために、走査線3a(ゲート電極)を拡散マスクとして、PなどのV族元素のドーパントを低濃度で(例えば、Pイオンを1〜3×1013/cmのドーズ量にて)ドープする。これにより走査線3a下の半導体層1aはチャネル領域1a’となる。この不純物のドープにより容量線3b及び走査線3aも低抵抗化される。
【0095】
次に工程(12)に示すように、画素スイッチング用TFT30を構成する高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを形成するために、走査線3aよりも幅の広いマスクでレジスト層600を走査線3a上に形成した後、同じくPなどのV族元素のドーパントを高濃度で(例えば、Pイオンを1〜3×1015/cmのドーズ量にて)ドープする。また、画素スイッチング用TFT30をpチャネル型とする場合、半導体層1aに、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを形成するために、BなどのIII族元素のドーパントを用いてドープする。尚、例えば、低濃度のドープを行わずに、オフセット構造のTFTとしてもよく、走査線3aをマスクとして、Pイオン、Bイオン等を用いたイオン注入技術によりセルフアライン型のTFTとしてもよい。この不純物のドープにより容量線3b及び走査線3aも更に低抵抗化される。
【0096】
尚、これらのTFT30の素子形成工程と並行して、nチャネル型TFT及びpチャネル型TFTから構成される相補型構造を持つデータ線駆動回路、走査線駆動回路等の周辺回路をTFTアレイ基板10上の周辺部に形成してもよい。このように、本実施形態において画素スイッチング用TFT30は半導体層をポリシリコンで形成するので、画素スイッチング用TFT30の形成時にほぼ同一工程で、周辺回路を形成することができ、製造上有利である。
【0097】
次に工程(13)に示すように、レジスト層600を除去した後、容量線3b及び走査線3a並びにゲート絶縁膜2(第1誘電体膜)上に、例えば、常圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第1層間絶縁膜4を形成する。第1層間絶縁膜4の層厚は、約500〜1500nmが好ましい。第1層間絶縁膜4の層厚が500nm以上あれば、データ線6a及び走査線3a間における寄生容量カップリングは余り又は殆ど問題とならない。
【0098】
次に工程(14)の段階で、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを活性化するために約1000℃のアニール処理を20分程度行った後、データ線6aに対するコンタクトホール5を開孔する。また、走査線3aや容量線3bを基板周辺領域において図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、コンタクトホール5と同一の工程により第1層間絶縁膜4に開孔する。
【0099】
次に、工程(15)に示すように、第1層間絶縁膜4の上に、スパッタ処理等により、遮光性のAl等の低抵抗金属や金属シリサイド等を金属膜6として、約100〜500nmの厚さ、好ましくは約300nmに堆積する。
【0100】
次に工程(16)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線6aを形成する。
【0101】
次に図10の工程(17)に示すように、第1層間絶縁膜4に、画素電極に対するコンタクトホール8aを開孔する。
【0102】
次に工程(18)に示すように、第1層間絶縁膜4及びコンタクトホール8aを介して覗く高濃度ドレイン領域1eの全面に、第1遮光膜11aと同じく、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPb等の金属シリサイド等の膜をスパッタ処理により堆積して、50〜500nm程度の層厚の導電性遮光層80を形成する。50nm程度の厚みがあれば、後にコンタクトホール8bを開孔する時に突き抜ける可能性は殆どない。尚、この導電性遮光層80上には、表面反射を緩和するためにポリシリコン膜等の反射防止膜を形成しても良い。
【0103】
次に工程(19)に示すように、該形成された導電性遮光層80上にフォトリソグラフィにより導電性遮光層80a及び導電性遮光層80bのパターン(図3参照)に対応するレジストマスクを形成し、該レジストマスクを介して導電性遮光層80に対しエッチングを行うことにより、第3蓄積容量電極を含む導電性遮光層80a、及び導電性遮光層80bを形成する。
【0104】
次に工程(20)に示すように、導電性遮光層80a及び80b上を覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜7を形成する。第2層間絶縁膜7の層厚は、約500〜1500nmが好ましい。
【0105】
次に図11の工程(21)に示すように、画素電極9aと導電性遮光層80aとを電気的接続するためのコンタクトホール8bを、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。また、テーパー状にするためにウェットエッチングを用いても良い。
【0106】
次に工程(22)に示すように、第2層間絶縁膜7の上に、スパッタ処理等により、ITO膜等の透明導電性薄膜9を、約50〜200nmの厚さに堆積し、更に工程(23)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、画素電極9aを形成する。尚、当該液晶装置を反射型の液晶装置に用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極9aを形成してもよい。
【0107】
続いて、画素電極9aの上にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜16(図4参照)が形成される。
【0108】
他方、図4に示した対向基板20については、ガラス基板等が先ず用意され、第2遮光膜23及び額縁としての第3遮光膜53(図13及び図14参照)が、例えば金属クロムをスパッタした後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程を経て形成される。尚、これらの第2及び第3遮光膜は、Cr、Ni、Alなどの金属材料の他、カーボンやTiをフォトレジストに分散した樹脂ブラックなどの材料から形成してもよい。尚、TFTアレイ基板10上で、データ線6a、導電性遮光層80a及び80b、第1遮光膜11a等で遮光領域を規定すれば、対向基板20上の第2遮光膜23や第3遮光膜を省くことができる。
【0109】
その後、対向基板20の全面にスパッタ処理等により、ITO等の透明導電性薄膜を、約50〜200nmの厚さに堆積することにより、対向電極21を形成する。更に、対向電極21の全面にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜22(図4参照)が形成される。
【0110】
最後に、上述のように各層が形成されたTFTアレイ基板10と対向基板20とは、配向膜16及び22が対面するようにシール材(図13及び図14参照)により貼り合わされ、真空吸引等により、両基板間の空間に、例えば複数種類のネマティック液晶を混合してなる液晶が吸引されて、所定層厚の液晶層50が形成される。
【0111】
(電気光学装置の第2実施形態)
本発明による電気光学装置の第2実施形態である液晶装置の構成について、図12を参照して説明する。図12は、第1実施形態における図2の平面図のB−B’断面に対応する第2実施形態の断面図である。尚、図12に示した第2実施形態において図4に示した第1実施形態と同様の構成要素については、同様の参照符号を付し、その説明は省略する。また、図12においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0112】
図12において、第2実施形態では第1実施形態とは異なり、導電性遮光層80aの下に、データ線と同じ材料からなり、データ線形成時に同時に形成された層が形成されている。この層の平面形状は、島状の導電性遮光層80aの形状と同じである。その他の構成については第1実施形態の場合と同様である。
【0113】
第2実施形態によれば、データ線の形成材料であるアルミニウム等は抵抗が低いのでコンタクト抵抗を下げることが可能となる。
【0114】
尚、第1及び第2実施形態では、第2層間絶縁膜7の平坦化により画素電極9aが平坦化されている。第2層間絶縁膜7の平坦化は、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理、スピンコート処理、リフロー法等により行ったり、有機SOG(Spin On Glass)膜、無機SOG膜、ポリイミド膜等を利用して行えばよい。
【0115】
(電気光学装置の全体構成)
以上のように構成された各実施形態における液晶装置の全体構成を図13及び図14を参照して説明する。尚、図13は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に対向基板20の側から見た平面図であり、図14は、図12のH−H’断面図である。
【0116】
図13において、TFTアレイ基板10の上には、シール材52がその縁に沿って設けられており、その内側に並行して、例えば第2遮光膜23と同じ或いは異なる材料から成る画像表示領域の周辺を規定する額縁としての第3遮光膜53が設けられている。シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定タイミングで供給することによりデータ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び実装端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線3aに走査信号を所定タイミングで供給することにより走査線3aを駆動する走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。例えば奇数列のデータ線6aは画像表示領域の一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は前記画像表示領域の反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給するようにしてもよい。この様にデータ線6aを櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆動回路の占有面積を拡張することができるため、複雑な回路を構成することが可能となる。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための導通材106が設けられている。そして、図14に示すように、図13に示したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着されている。尚、TFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印加するサンプリング回路103、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。尚、本実施の形態によれば、対向基板20上の第2遮光膜23はTFTアレイ基板10の遮光領域よりも小さく形成すれば良い。また、液晶装置の用途により、第2遮光膜23は容易に取り除くことができる。
【0117】
以上図1から図14を参照して説明した各実施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated Bondingテープオートメイテッドボンディング)基板)上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted Nematicツイステッドネマティック)モード、VA(Vertically Aligned)STN(スーパーTN)モード、PBLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モードD−STN(ダブル−STN)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0118】
以上説明した各実施形態における液晶装置は、カラー液晶プロジェクタに適用されるため、3枚の液晶装置がR(赤)G(緑)B(青)用のライトバルブとして各々用いられ、各パネルには各々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになる。従って、各実施形態では、対向基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、第2遮光膜23の形成されていない画素電極9aに対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板20上に形成してもよい。あるいは、TFTアレイ基板10上のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等でカラーフィルタ層を形成することも可能である。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に各実施形態における液晶装置を適用できる。更に、対向基板20上に1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよい。このようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明るい液晶装置が実現できる。更にまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー液晶装置が実現できる。
【0119】
以上説明した各実施形態における液晶装置では、従来と同様に入射光を対向基板20の側から入射することとしたが、第1遮光膜11aを設けているので、TFTアレイ基板10の側から入射光を入射し、対向基板20の側から出射するようにしても良い。即ち、このように液晶装置を液晶プロジェクタに取り付けても、半導体層1aのチャネル領域1a’及びLDD領域1b、1cに光が入射することを防ぐことが出来、高画質の画像を表示することが可能である。ここで、従来は、TFTアレイ基板10の裏面側での反射を防止するために、反射防止用のAR(Anti Reflection)被膜された偏光板を別途配置したり、ARフィルムを貼り付ける必要があったが、各実施形態では、TFTアレイ基板10の表面と半導体層1aの少なくともチャネル領域1a’及びLDD領域1b、1cとの間に第1遮光膜11aが形成されているため、このようなAR被膜された偏光板やARフィルムを用いたり、TFTアレイ基板10そのものをAR処理した基板を使用する必要が無くなる。従って、各実施形態によれば、材料コストを削減でき、また偏光板貼り付け時に、ごみ、傷等により、歩留まりを落とすことがなく大変有利である。また、耐光性が優れているため、明るい光源を使用したり、偏光ビームスプリッタにより偏光変換して、光利用効率を向上させても、光によるクロストーク等の画質劣化を生じない。
【0120】
また、各画素に設けられるスイッチング素子としては、正スタガ型又はコプラナー型のポリシリコンTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFTやアモルファスシリコンTFT等の他の形式のTFTに対しても、各実施形態は有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気光学装置の第1実施形態である液晶装置における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路である。
【図2】第1実施形態の液晶装置におけるデータ線、走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】図2の部分平面図である。
【図4】図2のB−B’断面図である。
【図5】導電性の遮光層と画素電極及び半導体層とのコンタクトの態様を説明するための部分断面図である。
【図6】データ線上に形成する遮光層の態様を説明するための部分断面図である。
【図7】所定の島状領域に形成する遮光層の態様を説明するための部分断面図である。
【図8】第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その1)である。
【図9】第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その2)である。
【図10】第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その3)である。
【図11】第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その4)である。
【図12】電気光学装置の第2実施形態である液晶装置の断面図である。
【図13】各実施形態の液晶装置におけるTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図14】図12のH−H’断面図である。
【符号の説明】
1a…半導体層
1a’…チャネル領域
1b…低濃度ソース領域(ソース側LDD領域)
1c…低濃度ドレイン領域(ドレイン側LDD領域)
1d…高濃度ソース領域
1e…高濃度ドレイン領域
1f…第1蓄積容量電極
2…ゲート絶縁膜
3a…走査線
3b…容量線(第2蓄積容量電極)
4…第1層間絶縁膜
5…コンタクトホール
6a…データ線
7…第2層間絶縁膜
8a…コンタクトホール
8b…コンタクトホール
9a…画素電極
10…TFTアレイ基板
11a、11b…第1遮光膜
12…層間絶縁膜
15…コンタクトホール
16…配向膜
20…対向基板
21…対向電極
22…配向膜
23…第2遮光膜
30…画素スイッチング用TFT
50…液晶層
52…シール材
53…第3遮光膜
70…蓄積容量
70a…第1蓄積容量
70b…第2蓄積容量
80…遮光層
80a…導電性遮光層
80b…導電性遮光層第2蓄積容量
81…第2誘電体膜
101…データ線駆動回路
104…走査線駆動回路

Claims (15)

  1. 基板に複数の走査線及び複数のデータ線と、前記走査線及び前記データ線に対応して設けられた薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに対応して設けられた画素電極とを有する電気光学装置であって、
    前記薄膜トランジスタのソース領域及びドレイン領域を有する半導体層と、前記半導体層にゲート絶縁膜を介して対向配置されたゲート電極と、前記薄膜トランジスタ上に配置された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に配置された第2絶縁膜とを有し、
    前記データ線は、前記第1絶縁膜に形成された第1コンタクトホールを介して前記半導体層のソース領域に接続されるように配置されてなり、
    前記データ線上には前記データ線に接続されるように配置された第1導電層が配置されてなり、
    前記第1導電層と同一層からなる第2導電層が、前記第1絶縁膜に形成された第2コンタクトホールを介して前記半導体層のドレイン領域に電気的に接続されるとともに、前記第2絶縁膜に形成された第3コンタクトホールを介して前記画素電極に電気的に接続されるように島状に配置されてなることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1導電層が前記データ線の上面だけを覆って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第1導電層が前記データ線の上面及び側面を覆って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 隣接する前記データ線の間であって前記走査線に沿って伸びる画素の非開口領域に、前記データ線の形成材料と同じ材料からなる島状の第3の導電層が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電気光学装置。
  5. 前記第2導電層は前記第3導電層の上面だけを覆って形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 前記第2導電層は前記第3導電層の上面及び側面を覆って形成されることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  7. 前記第1導電層及び前記第2導電層の形成後、前記データ線が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  8. 前記第1導電層及び前記第2導電層は遮光性を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記薄膜トランジスタに接続された蓄積容量を有し、
    前記蓄積容量は、前記ドレイン領域を構成する半導体層から延設されてなる第1蓄積容量電極と前記ゲート電極と同一材料からなる容量線の一部からなる第2蓄積容量電極との間に前記ゲート絶縁膜と同一層からなる絶縁薄膜を有することにより構成される第1蓄積容量と、
    前記第2蓄積容量電極と前記第2導電層との間に前記第1絶縁膜を有することにより構成される第2蓄積容量とを備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  10. 前記第1導電層及び前記第2導電層は、前記データ線とは異なる材料からなることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  11. 前記第1絶縁膜は、絶縁性の高誘電率材料からなることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  12. 前記第2コンタクトホールと前記第3コンタクトホールとは、前記一方の基板上における相異なった平面位置に開孔されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  13. 前記第2コンタクトホールと前記第3コンタクトホールとは前記一方の基板上における同一の平面位置に開孔されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  14. 前記第2導電層は、隣接する前記データ線の間であって前記走査線に沿って伸びる画素の非開口領域に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  15. 基板に複数の走査線及び複数のデータ線と、前記走査線及び前記データ線に対応して設けられた薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに対応して設けられた画素電極とを有する電気光学装置の製造方法であって、
    前記基板上に、ソース領域及びドレイン領域を有する半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層上に前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜を構成する絶縁薄膜を形成する工程と、
    前記絶縁薄膜上に前記走査線を形成する工程と、
    前記走査線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記ソース領域上及び前記ドレイン領域上の前記第1絶縁膜に第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールを形成する工程と、
    前記第1コンタクトホールを介して前記ソース領域に接続されるように前記データ線を形成する工程と、
    前記データ線上に前記データ線に接続されるように第1導電層を形成するとともに、前記ドレイン領域に電気的に接続されるように島状の第2導電層を形成する工程と、
    前記第1導電層上及び前記第2導電層上に第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2導電層上の前記第2絶縁膜に第3コンタクトホールを形成する工程と、
    前記第3コンタクトホールを介して前記第2導電層に電気的に接続されるように前記画素電極を形成する工程とを有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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