JP3682257B2 - 衛生用紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はティシュペーパー等の衛生用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、柔軟剤等の薬液を含有させることにより肌触りを柔らかくした、いわゆる高級タイプのティシュペーパーが市販され、繰り返し鼻をかんでも肌がヒリヒリし難い、または鼻が赤くなり難いとして人気を呼んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の薬液含有衛生用紙では、肌のヒリヒリ感や肌が赤くなるのを防止する効果が十分でなかった。
【0004】
すなわち、本発明者らが鋭意研究したところ、従来の薬液含有衛生用紙は、肌の角質層表面と接触すると当該表面の皮脂を取り去る作用がある。よって、かかる衛生用紙を肌の同一部分に対し頻繁に接触させると、衛生用紙により先ず皮脂が取り去られ、次いで皮脂の無くなったところから角質層内の水分が取り去られる。その結果、肌が荒れてしまい赤くなってしまうのである。
【0005】
したがって、本発明の主たる課題は、使用に際して、しっとり感、柔らかさなどの肌触り性に優れるとともに、頻繁に肌と接触させても肌がヒリヒリし難い、肌が赤くなり難い衛生用紙を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
<請求項1記載の発明>
1プライ当たりの米坪が10〜35g/m2 とされ、かつ単位米坪当たりのソフトネスが5.4〜6.4m 2 /100とされ、純曲げ試験機による曲げ硬さBが0.0040〜0.0060g・cm 2 /cmとされ、
さらに、パルプ基材紙に柔軟剤及び保湿剤を含む薬液を含有し、
JIS P8111で規定する条件で調湿し、JIS P8127で測定した水分率が9.50〜15.00%であり、
JIS P8141で規定するクレム吸水度試験に準じて、水を市販のサラダ油に置き換えて、JIS P8111で規定する標準条件下で測定した吸油度が、7.0mm以下であることを特徴とする衛生用紙。
ここで、さらに詳しくは、本発明にいうソフトネスとは、「ソフトネス」は巾5.0mmの隙間に紙10cm巾の紙を端子により押し込む時の抵抗値(縦横の平均値)を表すものである。また米坪はJISに基づく測定値である。
本発明にいう曲げ硬さBとは、幅20cmの紙試料をチャック間隔を1cmとし、一方を常に円弧を保つ純曲げにより最大曲率2 . 5cm -1 まで表側に曲げた後に元に戻し、次に最大曲率−2 . 5cm -1 まで裏側に曲げた後に元に戻したときにおける、曲率と曲げモーメントとの関係において、曲率0 . 5〜1 . 5cm -1 の間の平均傾斜であらわされるものである。さらに詳細には、カトーテック株式会社製「自動化純曲げ試験機 KESFB2−AUTO−A」を用い、図1に示すように、幅20cmの紙試料をチャック間隔を1cmとし、一方を常に円弧を保つ純曲げにより最大曲率2 . 5cm -1 まで表側に曲げた後に元に戻し、次に最大曲率−2 . 5cm -1 まで裏側に曲げた後に元に戻したときにおける、曲率と曲げモーメントとの関係を評価する。この関係は、図2に示すヒスレリシス曲線上の値として得られ、曲率0 . 5〜1 . 5cm -1 の間の平均傾斜であらわされる曲げ硬さBの縦と横の平均値(B平均)が本発明の曲げ硬さBである。曲げ硬さBの平均値(B平均)が大きいほど曲げ難く固い。
本発明の吸油度は、JIS P8141で規定するクレム吸水度試験に準じて、水を市販のサラダ油(日清製油株式会社製)に置き換えて、JIS P8111で規定する標準条件下で測定する。ただし、測定時間は60秒、紙の流れは縦方向(製造ラインにおける流れ方向)とする。すなわち、試験片の寸法を縦方向に60秒、紙の下端をサラダ油に浸漬し、60秒後に上昇するサラダ油が上昇した高さを測定し、試験片10点の平均値とするものである。
【0007】
(作用効果)
従来の市販品では、ソフトネスが大きな値を示す。本発明に従ってソフトネスをかかる小さい値の範囲とすることにより、柔らか感に優れた衛生用紙とすることができる。
また、従来の市販品では、曲げ硬さBが大きな値を示す。これに対して、本発明に従って、曲げ硬さBを小さい値とすると、主に柔らかさを中心とした肌触り性に優れたものとなる。また、パルプ基材紙に保湿剤及び柔軟剤を含浸させるとき、潤い感や柔らか感が助長される利点がある。
さらに、従来の市販品では、水分率が低い。これに対して、本発明に従って、水分率を高くすると、主にしっとり感を中心とした肌触り性に優れたものとなる。また、特に、肌との接触にあたり角質層表面の皮脂が少なくても角質層内の水分を奪い難い。よって頻繁に肌に接触させても肌が荒れたり赤くなったりしにくい。
しかも、本発明に従って、吸油度を十分に低くすることによって、衛生用紙が角質層表面の皮脂を奪い難くなり、皮脂により角質層内の水分が保護される結果、肌が荒れたり赤くなったりし難くなる。
【0008】
<請求項2記載の発明>
また、前記薬液は、有効成分を60〜100重量%含み、かつ有効成分中に、保湿剤を95.5〜97.0重量%および柔軟剤を3.0〜4.5重量%含むものであり、
前記柔軟剤はアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤及び両性イオン界面活性剤のなかから選択されたものであり、
前記薬液のpHは5.0〜6.0であり、
前記薬液は、基材紙の単位容積当たり46.0〜160.0mg/cm3含有されている、請求項1記載の衛生用紙。
【0009】
<請求項3記載の発明>
1〜3プライで構成されるとともに、乾燥時の縦方向の引張強さが60〜160N/mでありかつ乾燥時の横方向の引張強さが20〜60N/mであり、かつこれら乾燥時の横方向の引張強さに対する縦方向の引張強さの縦横比が1.5〜5.0である、請求項1または2記載の衛生用紙。
なお、本発明にいう引張強さとは、JIS P8116に規定される引張り強さ試験法による引張強さをいう。
【0010】
(作用効果)
一般に衛生用紙においては、単に柔らかくすると紙自体の強度も低下する。したがって本発明の範囲に引張強さを維持するのが好ましい。
【0011】
<請求項4記載の発明>
パルプ原料におけるNBKP配合率が30.0〜80.0%とされた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の衛生用紙。
【0012】
(作用効果)
本発明はかかる衛生用紙であると、上記課題に対して特に好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳説する。
<衛生用紙の物性に関する要件>
本発明の衛生用紙は、JIS P8111で規定する条件で調湿し、JIS P8127で測定した水分率が9.50〜15.00%、特に、9.50〜12.00%が好適である。
【0014】
前述のとおり本発明の衛生用紙は、パルプ基材紙に柔軟剤及び保湿剤を含む薬液を含有する。
吸油度は7.0mm以下、特に4.0〜6.5とするのが好ましい。基材紙の紙容積当たりの薬液含有量が46.0〜160.0mg/cm3、特に48.0〜60.0mg/cm3となるように、薬液を基材紙に対し塗布(他の薬液付与方法を採ることもできる)して衛生用紙を製造することができる。
【0015】
紙の縦方向で測定した薬液含有量としては、ソックスレー抽出器により、試料約10gを、エタノール・ベンゼン溶剤(容積比1:1)120〜140mlによる温浴上で抽出液が軽く沸騰を保つ程度に4時間加熱し抽出する。その後、150±2℃の恒温乾燥器中に90分放置し、抽出分の重量を測定し、試料の絶乾燥重量により除してその比率を%で求める。薬液塗布量の算出は、次式とする。
【0016】
薬液塗布量=米坪(1プライ当り)×2(プライ)×薬液含有量(%)×1000÷(単位面積当りの容積) ただし、単位面積当りの容積は紙厚(μm)÷10000×100×100である。
【0017】
薬液含有量が160.0mg/cm3を超えるとべとつき感のある衛生用紙となり、使用者に不快感を与えてしまう。
【0018】
JIS P8113で規定する、乾燥時の縦方向の引張強さが60〜160N/mとされ、かつ乾燥時の横方向の引張強さが20〜60N/mであり、かつこれら乾燥時の横方向の引張強さに対する縦方向の引張強さの縦横比が1.5〜5.0とされる。
【0019】
湿潤引張強さとしては、縦が30.0〜60.0N/mが、横が10.0〜30.0N/mがそれぞれ望ましい。
【0020】
<基材紙>
基材紙としては、公知のものを問題なく使用することができるが、特にパルプ原料におけるNBKP配合率が30.0〜80.0%(JIS P8120)、特に50.0〜70.0であるものが好適である。米坪はJIS P8124で10.0〜35.0g/cm2が望ましい。紙厚は2プライで130〜200μmが望ましい。クレープ率は15.0〜26.0が望ましい。
【0021】
<薬液>
薬液としては、公知のものを問題なく使用することができるが、特にpHが5.0〜6.0、より好適には5.3〜5.7の弱酸性とされたものであると、肌に対して接触させても肌がアルカリ性になることがなく、薬液pHの影響による肌荒れを効果的に防止できる。pHの調整法としては、酸性または塩基性のpH調整剤を薬液に添加することにより行うことができ、薬液が強酸性の場合には水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液を用いることができ、中性・アルカリ性の場合にはクエン酸やリンゴ酸、乳酸を用いることができる。
【0022】
本発明における薬液の成分としては、保湿剤、柔軟剤および抗酸化剤のなかから適宜選択して用いることができるが、全て含有させるのが特に好ましい。保湿剤としては多価アルコール、ソルビトール、グリコール系溶剤を好適に使用できる。これらにより衛生用紙の潤いが十分なものとなる。またこれらとともにコラーゲンを用いることができ、この場合肌に潤いを与える効果も奏せられる。
【0023】
柔軟剤としてはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性イオン界面活性剤のなかから適宜選択して用いることができ、特にアニオン系界面活性剤が好適である。アニオン系界面活性剤を用いた場合、基材紙のコシ(曲げ硬さ)を前述の範囲まで低下させることができ、もって保湿剤による潤い感や柔軟剤による柔らか感を助長することができる。アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸エステル塩系、燐酸エステル塩系などを用いることができる。特にアルキル燐酸エステル塩が好ましい。
【0024】
非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレートなどの多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロシキ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット密ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどを用いることができる。
【0025】
カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、アミン塩、またはアミンなどをもちいることができる。また、両性イオン界面活性剤としては、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体、または複素環式第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体などを用いることが出来る。
【0026】
他方、本発明の薬液に用いる抗酸化剤としては、ビタミンC、ビタミンE等を用いることができる。この場合、衛生用紙の保湿、皮膚の酸化防止等の効果が発揮される。特にビタミンC、Eの両方を用いると、ビタミンCがビタミンEの助剤として働き、ビタミンEの抗酸化作用をより長く維持できるようになる。ビタミンEは還元力の強い成分で、活性酸素・フリーラジカルを消去したり過酸化脂質の発生を防ぐ抗酸化作用がある。よってビタミンEは薬液の安定化剤として機能するとともに、衛生用紙を使用した者の肌に付与されると当該肌の皮脂の酸化防止効果および血行促進効果が発揮される。また保湿機能も有る。一方、ビタミンCはビタミンEと同じく皮脂の抗酸化作用がある。またビタミンCはビタミンEを還元する作用があるため、ビタミンC,Eの両方を用いると、ビタミンCがビタミンEの助剤として働き、活性酸素などにより酸化されたビタミンEを還元し、ビタミンEの強力な皮脂の抗酸化作用を維持する作用が奏せられる。
【0027】
また、必要に応じてコラーゲンを添加することもでき、この場合肌に潤いを与える保湿効果が発揮されるとともに、薄葉紙に対しても保湿効果が発揮される。コラーゲンの添加量は適宜定めることができるが抗酸化剤と同レベルとするのが費用対効果の上で好ましい。
【0028】
<薬液の配合>
前述の成分を用いる場合の薬液の好適な配合を下記に示す。
・有効成分 60〜100重量%(特に80〜100重量%)
保湿剤 95〜100重量%(特に95.5〜97.0重量%)
柔軟剤 0〜5重量%(特に3.0〜4.5重量%)
抗酸化剤 0.000001〜0.001重量%
・水分 0〜40重量%
【0029】
<他の物性>
圧縮特性:TM、T0及び(T0−TM)について
この圧縮特性の試験には、カトーテック株式会社製「ハンディー圧縮試験機 KES−G5」を用い、圧縮面積2cm2の円形平面をもつ鋼板間で、最大圧縮荷重50g/cm2まで紙試料を圧縮し、元に戻すときの圧縮特性を評価するものである。このときに示される圧縮特性は図3に示す関係として表すことができる。荷重50g/cm2での厚みTMは;1プライで0.160mm以上が望ましい。荷重0.5g/cm2での厚みT0は、1プライで0.350mm以下が望ましい。荷重0.5g/cm2での厚みT0と50g/cm2での厚みTMの変位差(T0−TM)は、1プライで0.200mm以下が望ましい。さらに、TM/(T0−TM)は、0.800〜1.500が望ましい。
【0030】
表面特性:MMD及びMIUについて
この表面特性の試験には、カトーテック株式会社製「摩擦感テスター KESSE」を用いることができる。測定に際しては、図4に示すように、横断面直径0.5mmのピアノ線からなり、その接触面の長さは5mmである摩擦子を、紙試料に10gの接触圧で接触させながら、移動方向に20g/cmの張力を紙試料に与えつつ、0.1cm/秒の速度で2cm移動させたときの、摩擦係数を測定するものである。
【0031】
摩擦係数の平均偏差(摩擦子を移動させたときの表面厚さの変動、すなわち摩擦係数を摩擦距離(移動距離=2cm)で割った値)MMDは、0.0180〜0.0250が望ましい。紙の平均摩擦係数MIUとしては、0.4000〜0.5000が望ましい。
【0032】
<衛生用紙の用途>
本発明の衛生用紙は、ティシュペーパーやトイレットペーパー等のように皮膚を擦る用途のものに好適であるが、他の用途にも用いることができる。
【0033】
【実施例】
表1及び表2に示すように各種ティシュペーパー(本発明に係る実施例、従来品、および市販品A〜D)について各種物性の測定・算出および官能評価を行った。測定・算出・評価方法を下記に示す。なお、物性の測定はJIS P 8111に規定される条件下で行った。
(1) 米坪(1プライ)の測定:JIS P 8124
(2) 紙厚(2プライ)の測定:紙厚は、JIS P 8111の条件下で、尾崎製作所ダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK G型」を用いて測定する。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料(ティシュペーパー)を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。なお、測定は1枚で行い、10回の平均値とする。
(3) 密度の算出:米坪×2/(紙厚/10000×100×100)
(4) 薬液含有量:前掲
(5) 紙の単位容積当たりの薬液含有量:前掲
(6) 吸油度:前掲
(7) NBKP配合量:JIS P 8120
(8) クレープ率:((製紙時のドライヤーの周速)−(リール周速))/(製紙時のドライヤーの周速)×100
(9) 引張強さ:JIS P 8113
(10) 引張強さの縦横比:縦方向引張強さ/横方向引張強さ
(11) 伸び率:縦方向の引張試験における破断時の伸び
(12) 水分率:JIS P 8127
(13) ソフトネス:ハンドルオメーター
(14) 曲げ硬さB:純曲げ試験機(カトーテック社製「自動化純曲げ試験機 KESFB2−AUTO−A」)。なお曲げ硬さBが大きいほど曲げ難く固い。
(15) T0、Tm:圧縮試験機(カトーテック社製「ハンディー圧縮試験機 KES−G5」)。なおT0−TMが大きいほど、ふんわりとした紙質であることを示す。
(16) 平均摩擦係数MIU、摩擦距離MMD:表面特性試験機(カトーテック社製「摩擦感テスター KESSE」)。
(17) 官能評価:鼻を所定回数かんだ際に鼻が痛くなり難いか否かを5段階で評価。男女20名による平均値。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
表1〜3に示されるように、本発明に係る実施例は、他のものと比較して吸油度が低く油分を吸収し難いことから、官能評価において著しく優秀な結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、使用に際して、しっとり感、柔らかさなどの肌触り性に優れるとともに、頻繁に肌と接触させても肌がヒリヒリし難い、肌が赤くなり難い衛生用紙となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 曲げ硬さ試験方法の説明図である。
【図2】 曲げモーメントと曲率との関係図である。
【図3】 圧縮特性の関係図である。
【図4】 表面特性の試験方法の説明図である。
Claims (4)
- 1プライ当たりの米坪が10〜35g/m2とされ、かつ単位米坪当たりのソフトネスが5.4〜6.4m2/100とされ、純曲げ試験機による曲げ硬さBが0.0040〜0.0060g・cm 2 /cmとされ、
さらに、パルプ基材紙に柔軟剤及び保湿剤を含む薬液を含有し、
JIS P8111で規定する条件で調湿し、JIS P8127で測定した水分率が9.50〜15.00%であり、
JIS P8141で規定するクレム吸水度試験に準じて、水を市販のサラダ油に置き換えて、JIS P8111で規定する標準条件下で測定した吸油度が、7.0mm以下であることを特徴とする衛生用紙。 - 前記薬液は、有効成分を60〜100重量%含み、かつ有効成分中に、保湿剤を95.5〜97.0重量%および柔軟剤を3.0〜4.5重量%含むものであり、
前記柔軟剤はアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤及び両性イオン界面活性剤のなかから選択されたものであり、
前記薬液のpHは5.0〜6.0であり、
前記薬液は、基材紙の単位容積当たり46.0〜160.0mg/cm3含有されている、請求項1記載の衛生用紙。 - 1〜3プライで構成されるとともに、乾燥時の縦方向の引張強さが60〜160N/mでありかつ乾燥時の横方向の引張強さが20〜60N/mであり、かつこれら乾燥時の横方向の引張強さに対する縦方向の引張強さの縦横比が1.5〜5.0である、請求項1または2記載の衛生用紙。
- パルプ原料におけるNBKP配合率が30.0〜80.0%とされた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の衛生用紙。
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