JP2672864B2 - 固形状の紙捲り剤 - Google Patents

固形状の紙捲り剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、多数の紙を数えたり或は捲ったりする際
に、指先を湿らせるために使用する常温で固形状の紙捲
り剤に関する。
[従来の技術] 紙幣、電話帳等の多数の紙を数えたり或いは捲ったり
する場合、数え易く或は捲り易くするため、通常、水を
含ませた海綿に指をつけて指先を湿らせることが多い。
従来、かかる見地から、紙めくり専用の湿潤剤である
いわゆる紙捲り剤が開発されている。
特公昭38−4959号は、グリセリンにステアリン酸を加
熱溶解し、苛性アルカリ溶液を加えて中和後、冷却固化
して得られる紙捲用湿潤体の製造法を提案している。
[発明が解決しようとする課題] しかし特公昭38−4959号が提案する方法は、いわゆる
石鹸をゲル形成物質とすることから、ゲル形成にはよい
が、使用量を増すと、紙を捲る際に滑る性質が出て、捲
り効果の点で問題があり、紙捲り剤としてはよくなかっ
た。また指に対するヌメリ感があり、使用感の点でも好
ましくない。
また数時間放置するだけでグリセリンが表面に滲み出
して発汗状態を呈し、使用に際してはこの汗を吸い取り
紙などで拭きとらねばならない難点もある。また時間の
経過に伴い、水その他の揮発成分が飛んで体積収縮を生
じ、製品の硬度が変化する問題がある。従って商品価値
及び捲り効果の点で問題があった。従って紙捲りに当っ
ては、海綿を使用して指先を湿らす方法でする場合が多
く、この種の湿潤剤の普及という点では今一つであっ
た。従って海綿に頻繁に指先を濡らす必要があり、また
指先に水をつけすぎて紙を汚したりするなど未だ問題が
多いのが実情である。
この発明の目的は、長期使用できるかぎり発汗及び体
積収縮を低減することができ、また製品の硬度変化も少
なく、品質の安定性及び安全性にすぐれ、しかもたとえ
ゲル形成において良好ないわゆる石鹸を用いても滑るこ
とがなく、使用感及び取扱いが良好で、紙捲り効果が顕
著にすぐれた固形状の紙捲り剤を提供する点にある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を鋭意検討した結果、この発明は、紙捲り効
果の向上を、まずゲル形成物質自体の改良という点に着
目し、炭素原子8〜36個を有する脂肪族カルボン酸のア
ルカリ金属塩又はアンモニウム塩をゲル形成物質とし、
多価アルコールを保湿剤とするとともに、さらに紙捲り
剤の滑り効果を低減するため、前記ゲル形成物質に対し
金属イオン封鎖剤を添加する構成を採用した。
すなわち賦型剤として金属イオン封鎖剤を使用するこ
とで、いわゆる石鹸の使用量を減らし、ゲル形成能を落
とさず、顕著な紙めくり効果を発揮し、また指に対する
ヌメリ感もないことを見いだし、本発明を完成したもの
である。
金属イオン封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸及びそ
の誘導体で、以下略称で述べると、EDTA4H、EDTA2Na、E
DTA4Na、EDTA3Na、HEDTA3Na、DTPA5Na、TTHA6Na、NTA3N
a、EDTAの特殊アミン塩、EDTA2NH4、EDTA3NH4、EDTA3
K、更に有機酸、無機酸及びその誘導体、詳しくは、グ
ルコン酸、グルコン酸ナトリウム塩、クエン酸、クエン
酸ナトリウム塩、酒石酸、酒石酸ナトリウム塩、ピロリ
ン酸、ピロリン酸ナトリウム塩、トリポリリン酸、トリ
ポリリン酸ナトリウム塩、テトラメタリン酸、テトラメ
タリン酸ナトリウム塩等が上げられるが、金属イオン封
止剤であればこれらに限定されるものではない。
金属イオン封鎖剤の添加量は最大10重量%が好ましい
含有量である。10重量%を越えると、ゲル形成能を増大
させる効果が少なくなり、またゲルの凝集力が下がり、
指への成分の乗り移りが低下して、紙捲りの効果が減少
する。
一方、紙めくり効果の向上を直接達成するためには保
湿剤を改良することが重要であるとの考えから、紙捲り
の際、指頭への一度の付着で、紙捲りに必要な水分をで
きるかぎり多量に保水乃至保湿するために、従来のグリ
セリン等の多価アルコールに代えて又は多価アルコール
とともに、吸水性高分子保湿剤を用いることが好適であ
る知見を得た。なかでも架橋型ポリアクリル酸及びその
誘導体を保湿剤とすると、多価アルコールの単独使用と
比較して、長期使用でも発汗及び体積収縮を低減するこ
とができ、製品の硬度変化も少なく、品質の安定性及び
安全性にすぐれ、石鹸との相溶性も良好で、特に紙捲り
効果が顕著に向上することを見出だした。すなわち架橋
型ポリアクリル酸及びその誘導体は、元来おむつ、化粧
料として提案されている物質であるが、この種の紙捲り
剤用の保湿剤として使用すると、予期した以上の格別顕
著な紙捲り効果を発揮する。
架橋型ポリアクリル酸は、例えばベンゼン等の有機溶
剤中において、アクリル酸と架橋剤を重合することによ
り得られる。架橋剤としてはビニル基を2個以上有する
単量体が含まれる。架橋型ポリアクリル酸誘導体として
は、例えば架橋型ポリ(アクリル酸−アクリル酸2,3−
ジヒドロキシプロピルまたは2−ヒドロキシプロピル)
が好適である。架橋型ポリ(アクリル酸−アクリル酸2,
3−ジヒドロキシプロピルまたは2−ヒドロキシプロピ
ル)は、架橋型ポリアクリル酸の側鎖カルボキシル基を
2,3−ジヒドロキシプロピルエステル化または2−ヒド
ロキシプロピルエステル化して得られる。市販品として
は例えば昭和電工株式会社製の「U−ジェリー」(商品
名)が使用できる。
多価アルコールとしては、例えばグリセリン、エチレ
ングリコール、プロピレングリコールが望ましい。
一方、紙捲りの場合、紙捲り剤が指先及び紙に付着す
ることもあり、紙捲り剤としては、使用上、これを汚れ
と感じさせなくすることがきわめて重要である。そこで
この発明では、紙捲り剤を透明ないし半透明化する手段
を採用している。すなわち本紙捲り剤は石鹸をゲル形成
物質としていることから、透明剤を添加し、いわゆる透
明石鹸とするための構成を採用している。透明石鹸とす
るためにはエタノール、グリセリン、ショ糖、シクロヘ
キサノール等公知の透明剤を適宜使用できるが、特に保
湿性を十分担保する点から鋭意検討した結果、葡萄糖、
ソルビット等の糖類が好適である。
また本紙捲り剤を紙幣等の勘定に使用する場合もある
ので、紙捲り剤が微生物の繁殖源となることを避けるた
め、また衛生的見地から、本発明では除菌剤を配合して
いる。特に天然香料の除菌剤は使用感の点でも良好であ
るのでこの種の紙捲り剤としては好適である。天然香料
の除菌剤には、例えばユーカリ油、ヒノキオイル等のチ
ョウジ油、カツシア油、ビメント油、ベイ油、ショウノ
ウ油等のテルペン類を含有する天然香料がある。天然香
料の除菌剤の含有量は最大5重量%が好ましい。なお少
量の防腐剤の場合も好ましい。
[作用] この発明は上述の通り、いわゆる石鹸に対し賦型剤と
して金属イオン封鎖剤を添加しているので、ゲル形成能
を落とさずに、石鹸の使用量を減らすことが可能で、紙
に対する滑りを低減化することができる。従って従来に
比して紙めくりの効果は向上し、また指に対するヌメリ
感もなく、使用感はきわめて良好である。
また架橋型ポリアクリル酸又はその誘導体を保湿剤と
した場合は、従来の紙めくり剤の欠点である体積収縮、
発汗作用等が著しく改善する。しかも従来の多価アルコ
ール単独に比して保湿能力が格段に優れていることか
ら、紙めくり効果は顕著である。最大70重量%までが有
効な範囲であるが、特にこの種の保湿剤を10〜40重量%
の範囲内で含有させることが好適である。
また葡萄糖、ソルビット等の糖類を透明剤として配合
すると、紙捲り剤としての保湿性を害することなく、付
着した手や捲った紙が汚れを防止することができ、捲り
剤としての有用性が向上する。さらにユーカリ油、ヒノ
キオイル等の除菌性を有する天然香料を配合すれば、微
生物の繁殖を阻止でき、衛生的である。また毒性もな
く、安全性も高く、品質の安定性の点でも優れている。
[実施例] 次に本発明の実施例を説明する。以下「部」とあるの
は重量部である。
実施例1 ソルビット30部、グリセリン40部を撹拌しながらステ
アリン酸5部、EDTA2Na5部を添加し、80℃で加熱溶解す
る。加熱撹拌を続けながら8.5%水酸化ナトリウム溶液
7.7部を滴下し、pHが9〜11の間に入れば撹拌をやめ、
容器に取り出し放冷して固化させる。
実施例2 ソルビット30部、グリセリン20部、昭和電工製Uジェ
リー(商品名)20部を撹拌しながらステアリン酸10部を
添加し、80℃で加熱溶解する。加熱撹拌を続けながら8.
5%水酸化ナトリウム溶液15.4部を滴下し、pHが9〜11
の間に入れば撹拌をやめ、容器に取り出し放冷して固化
させる。
実施例3 ソルビット30部、昭和電工製Uジェリー(商品名)40
部を撹拌しながらステアリン酸10部を添加し、80℃で加
熱溶解する。加熱撹拌を続けながら8.5%水酸化ナトリ
ウム溶液15.4部を滴下し、pHが9〜11の間に入れば撹拌
をやめ、容器に取り出し放冷して固化させる。
比較例として実施例2のUジェリーをグリセリンに変
えて同じ条件で製造する。
実施例4〜5 実施例2に天然香料としてユーカリ油5部(実施例
4)ヒノキオイル5部(実施例5)を加え同じ条件で製
造する。
次に、試験結果を表−1、表−2に示す。
EDTA2Na添加の実施例1は、EDTA2Naによる紙めくり効
果の増大が確認できる。
Uジェリー添加の実施例2、3は無添加の比較例に比
べ、めくれる紙の枚数はさらに多く、Uジェリーによる
紙めくり効果の増大が確認できる。
又、天然香料を加えた実施例4、5は無添加の比較例
に比べて、微生物の繁殖を防止している。
[発明の効果] 本発明は以上のような構成であるから、金属イオン封
鎖剤を添加により、ゲル強度を減少させずに石鹸の使用
量を減少させて滑り効果を減少させることが可能で、因
って紙めくり効果の向上に寄与することができる。しか
も指に対するヌメリ感もなくなり、使用感も良好であ
る。さらに、保湿剤として架橋型ポリアクリル酸及びそ
の誘導体を含有させるので、体積収縮の減少、発汗作用
の減少の改善を行ないつつ紙捲り効果も向上させること
ができる。また天然香料の配合は、微生物の繁殖を防止
し、指先を清潔にする効果を発揮する。
従って本発明は従来になくきわめて有用な紙捲り剤を
提供することができた。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素原子8〜36個を有する脂肪族カルボン
    酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩をゲル形成物質
    とし、保湿剤として多価アルコールを含有し、かつ前記
    ゲル形成物質に対して金属イオン封鎖剤を添加すること
    を特徴とする固形状の紙捲り剤。
  2. 【請求項2】架橋型ポリアクリル酸及びその誘導体を含
    有する請求項1記載の固形状の紙捲り剤。
  3. 【請求項3】請求項1記載の多価アルコールに代えて、
    架橋型ポリアクリル酸又はその誘導体を含有する請求項
    1記載の固形状の紙捲り剤。
  4. 【請求項4】炭素原子8〜36個を有する脂肪族カルボン
    酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩をゲル形成物質
    とし、かつ保湿剤として多価アルコール及び架橋型ポリ
    アクリル酸又はその誘導体を含有することを特徴とする
    固形状の紙捲り剤。
  5. 【請求項5】請求項4記載の保湿剤として、架橋型ポリ
    アクリル酸又はその誘導体を単独にて含有する請求項4
    記載の固形状の紙捲り剤。
  6. 【請求項6】葡萄糖、ソルビット等を糖類を含有する請
    求項1,2,3、4又は5記載の固形状の紙捲り剤。
  7. 【請求項7】ユーカリ油、ヒノキオイル等の除菌性を有
    する天然香料を含有する請求項1,2,3,4、5又は6記載
    の固形状の紙捲り剤。
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