JP3673633B2 - 投影光学系の組立調整方法 - Google Patents

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体露光装置に搭載するための投影光学系組立調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ICやLSIなどの半導体集積回路は投影露光方式によって作製されるのが一般的であり、集積度の向上に伴う回路パターン寸法の小型化とチップ寸法の大型化に対応するために、投影光学系は高NA化、大画面化、短波長化している。そして、回路のパターン寸法は非常に小さく、現在では0.25μm以下の線幅のパターンを有する集積回路が作製されており、今後も線幅は益々小さくなってゆく傾向にある。
【0003】
このために、半導体製造装置用の投影レンズには、次のような非常に高い精度と性能が要求される。
【0004】
(1) 画面全体に渡って高いコントラストの投影像が得られること。
(2) 像の歪みや位置ずれが非常に小さいこと。
(3) 大きい焦点深度が得られること。
【0005】
これらの性能を満足するためには、波面収差RMS、コマ収差、像面湾曲及び非点収差、歪曲収差及びテレセン度等の収差を低く押さえ込まなければならない。
【0006】
先ず、画面全体で高コントラスト像を得るためには、波面収差RMS(自乗平均の平方根)がなるべく小さく、像高によって殆ど変化しないことが必要であり、マレシャルの評価基準 (Marechal's criterion) によれば、波面収差RMSが約0.07λ以下であればよい。次に、コマ収差は投影像のコントラスト低下や像ずれの原因となるために、なるべく小さく押さえる必要があり、像面湾曲、非点収差の存在は投影像のコントラストの画面内均一性を悪化させて焦点深度を狭める原因となる。更に、像の位置ずれの主な原因である歪曲収差、倍率誤差やデフォーカスしたときに像の位置がずれるテレセン度があり、物側(レチクル側)、像側(ウエハ側)共になるべくテレセントリック系にすることが望ましい。
【0007】
このような性能を満足する投影光学系を得るためには、良好な値のレンズ系を設計するだけではなく、作製時に生ずる誤差を相当に厳しく押さえ込まなければならない。
【0008】
従来の投影光学系はこれらの事項を考慮して設計組立されているが、投影光学系に求められる性能から算出すると、許容される作製誤差(公差)は極めて小さな値となるために、許容誤差内で作製することが技術的にかなり困難になる。また、作製できても歩留まりが非常に悪くなって、経済的に成り立たないという問題が生ずる。
【0009】
このために、予め修正することを前提にして公差を設定するようにする。球面収差、コマ収差、非点収差、歪曲収差等の一部の収差は、レンズ間の間隔を調整することによって、非常に微少であるが或る程度は修正することができる。従って、調整幅を考慮して若干緩い公差を設定し、投影光学系を構成する全てのレンズエレメントをその設定した公差に基づいて研磨して作製する。
【0010】
それぞれの光学部品のレンズエレメントに生ずる作製誤差としては、面形状(曲率半径)Rの誤差、肉厚dの誤差、面形状の球面からのずれがあるので、全てのレンズエレメントの面形状及び曲率半径R及び肉厚dの精密な測定を干渉法による面形状測定器等を用いて行い、測定したデータを基に最適なレンズエレメント間の間隔を計算し直してその間隔で組み立てを行う。そして、光学系の各収差や性能を計測しながら、レンズエレメント間の間隔調整(光軸方向への移動)、レンズエレメントの傾きの調整(光軸垂直方向を軸とする回転)、レンズエレメントの横ずれの調整(光軸垂直方向への移動)等の微妙な調整を行い、光学性能の劣化を最小限にして組立てを完成する。更に、研磨した数本分のレンズエレメントの面形状を測定し、そのデータを基に最適なレンズエレメントの組み合わせを選んで組み立てることも行われている。
【0011】
図10は従来の作製誤差の修正方法のフローチャート図を示し、ステップ1で全レンズエレメントを一度に加工し、ステップ2で面形状R及び肉厚dを計測する。そのとき、作製誤差が各レンズエレメントに付加されるので、ステップ3でそれにより発生した収差を各レンズ間の間隔を変数にとって最適化計算を行って修正する。その後に、ステップ4で組立調整を行う。
【0012】
このように、従来の組立方法では、投影光学系の性能を満足させるための調整を、全てレンズエレメントの移動や回転等により行っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述の従来例においては、レンズの移動による間隔調整だけでは調整幅が少ないために、高精度化する投影光学系を作製する場合に公差が厳しくなり過ぎ、作製が困難となりかつ歩留まりが悪くなる等の問題が発生する。また、例えばレンズエレメントの数が少ない光学系では、調整に用いるレンズ間隔の数が少ないために上述の方法は適応できない。
【0014】
図11は従来の方法によって修正した光学系の収差のグラフ図を示し、図11(a) は各像高における波面収差RMSで、図11(b) は歪曲収差、図11(c) は像面湾曲及び非点収差であり、後述する図3の設計値の収差のグラフ図と比較して分かるように、間隔調整だけでは補正しきれない収差が存在する。また、例えば像面湾曲の一部であるペッツバール和は各レンズのパワーφと各レンズの硝材の屈折率nとからΣ(φ/n)で表され、これにより各レンズのパワーが決まってしまうために、間隔調整だけでは修正できないという問題がある。
【0015】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、光学部品の作成誤差により生ずる光学性能の劣化を良好に修正する投影光学系組立調整方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る投影光学系の組立調整方法は、複数の光学部材と第1の補正用光学部材を含む複数の補正用光学部材とを備える投影光学系の組立調整方法において、前記複数の光学部材を加工してこれら複数の光学部材の面形状を測定する第1の工程と、該測定結果から前記投影光学系としての球面収差を調整する前記第1の補正用光学部材の所定の面形状を算出する第2の工程と、該第2の工程において算出した前記所定の面形状となるように前記第1の補正用光学部材を加工し、前記第1の補正用光学部材の面形状を測定する第3の工程と、前記光学部材及び前記補正用光学部材の全てを組み立てて光学的性能の調整を行う第4の工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る投影光学系の組立調整方法は、複数の光学部材と第1の補正用光学部材を含む複数の補正用光学部材とを備える投影光学系の組立調整方法において、前記複数の光学部材を加工してこれら複数の光学部材の面形状を測定する第1の工程と、該測定結果から前記投影光学系としての波面収差を減少する前記第1の補正用光学部材の所定の面形状を算出する第2の工程と、該第2の工程において算出した前記所定の面形状となるように前記第1の補正用光学部材を加工し、前記第1の補正用光学部材の面形状を測定する第3の工程と、前記光学部材及び前記補正用光学部材の全てを組み立てて光学的性能の調整を行う第4の工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る投影光学系の組立調整方法は、複数の光学部材と第1の補正用光学部材を含む複数の補正用光学部材とを備える投影光学系の組立調整方法において、前記複数の光学部材を加工してこれら複数の光学部材の面形状を測定する第1の工程と、該測定結果から前記投影光学系の瞳位置付近に配置した前記第1の補正用光学部材の所定の面形状を算出する第2の工程と、該第2の工程において算出した前記所定の面形状となるように前記第1の補正用光学部材を加工し、前記第1の補正用光学部材の面形状を測定する第3の工程と、前記光学部材及び前記補正用光学部材の全てを組み立てて光学的性能の調整を行う第4の工程とを備えることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を図1〜図9に図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は第1の実施例の投影光学系の断面図を示し、17枚のKrF用単硝材レンズG1〜G17によって、投影倍率1/5倍、画面寸法17mm×17mm、NA0.48、物体〜第1面間距離120mm、作動距離15mmの投影光学系が形成されている。
【0018】
この光学系の各レンズの面形状(曲率半径)R、肉厚及び間隔D、屈折率Nのデータを次表に示す。
【0019】
Figure 0003673633
Figure 0003673633
【0020】
ここで、このレンズデータに作製誤差に相当する面形状R、肉厚及び間隔Dの変化を与えて収差を発生させる。即ち、作製誤差として、各レンズにおいてニュートリング3本程度の面形状Rのずれ、及び20μm程度の肉厚及び間隔Dのずれが発生するものとし、作製誤差発生後の各レンズの面形状R及び肉厚及び間隔Dのデータを次表に示す。
【0021】
Figure 0003673633
Figure 0003673633
【0022】
ただし、実際の製造工程では、面形状Rが球面からずれるような非軸対称や非球面的な誤差も存在する。
【0023】
図2は作製誤差の修正方法のフローチャート図を示し、先に加工するレンズエレメントAと収差の修正に使用するレンズエレメントBをそれぞれ指定する。本実施例ではレンズエレメントBとして2つのレンズG1、G12を使用する。レンズG1は物体の近くにあり、歪曲収差やテレセン度の補正に適しており、またレンズG12は瞳付近に位置するために、波面収差RMSの減少や球面収差の調整、コマ収差の除去に適している。そして、レンズG1、G12以外のレンズエレメントは全て通常のレンズエレメントAである。
【0024】
ステップ11でレンズエレメントAを加工する。その結果、各レンズエレメントAに作製誤差が与えられるので、ステップ12で面形状Rと肉厚dを計測してそれぞれ表2に示す値になったとする。ステップ13でそれにより発生した収差を各レンズ間の間隔と、レンズエレメントBの面形状R及び肉厚dを変数にして最適化計算を行う。この最適化計算の結果、レンズエレメントBの面形状R、肉厚d及び各レンズエレメント間の間隔が決定され、ステップ14でそれに基づいてレンズエレメントBを加工する。この加工の際に、レンズエレメントBに加工誤差としてニュートリング3本程度のRのずれ、20μm程度の肉厚dのずれが生ずるものとし、ステップ15でレンズエレメントBの面形状Rと肉厚dを計測する。ステップ16でそれにより発生した収差を、各レンズ間の間隔を変数にして最適化計算を行って修正する。そして、ステップ17で組立調整を行う。
【0025】
図3は作製誤差を与える前の光学系の設計値の収差図を示し、光学系の性能を評価する量としては、波面収差RMS、歪曲収差、像面湾曲及び非点収差の3つを選んでいる。即ち、(a) は各像高における波面収差RMS、(b) は各像高における歪曲収差、(c) は各像高における像面湾曲及び非点収差を表している。
【0026】
図4は本発明の方法により修正した光学系の収差図を示し、(a) 〜(c) については、それぞれ図3の(a) 〜図3(b) と同じ諸量を表している。
【0027】
先ず、図3(a) 、図4(a) 及び従来例の図11(a) の波面収差RMSに関し、設計値の波面収差RMSの最大値は、最軸外で0.053λである。従来の方法で調整した結果、波面収差RMSは完全に修正しきれず、最軸外で0.291λとマレシャルの評価基準を大幅に上廻っている。これは、ニュートリング3本という公差では緩る過ることを示しており、更に厳しい公差を設定しなければならない。それに対して本実施例の方法では、波面収差RMSは最軸外で0.067λとほぼ設計値まで回復している。即ち、従来の方法では設定不可能であったニュートリング3本という公差を設定し得ることを示している。
【0028】
次に、図3(b) 、図4(b) 及び図11(b) の歪曲収差に関し、設計値の最大値と最小値の差である歪曲収差の幅は0.59・10-3%であるのに対し、従来の方法では1.10・10-3%でほぼ倍近い値までにしか修正できない。一方、実施例の方法によれば、歪曲収差の幅は0.66・10-3%と設計値の約1割増し程度にまで修正できている。
【0029】
更に、図3(c) 、図4(c) 及び図11(c) の像面湾曲、非点収差に関し、設計値の像面幅は2.073μmである。それに対して、従来の方法による修正の結果、像面幅は4.233μmであり、本実施例の方法によれば1.586μmとなる。特に、従来の方法による修正の結果、非点収差が大幅に発生しているが、これは作製誤差によって生じた間隔調整では修正できないペッツバール和の変化を、非点収差でバランスさせて修正しようとしたことによる。この結果からも本発明の優位性が示されている。
【0030】
従って、レンズG1、G12の2つのレンズエレメントBの形状を性能補正に使用することによって、波面収差RMS、歪曲収差、像面湾曲が設計値にほぼ劣らない性能の投影光学系を作製することができる。
【0031】
また、図5はレンズエレメントBを非球面として最適化計算を行った場合の結果である。図5(a) は波面収差RMS、図5(b) は歪曲収差、図5(c) は像面湾曲及び非点収差の修正状態を示している。これらの収差図からレンズエレメントBを非球面化することにより、更に大きな修正効果を得ることができることが分かる。
【0032】
なお、波面収差RMS、歪曲収差、像面湾曲及び非点収差の3つの性質に着目してレンズエレメントBの形状を決定したが、他の光学性能例えば球面収差やコマ収差等のより細かい評価項目をレンズエレメントBの形状決定のために設けることもできる。また、測定量として各レンズエレメントの面形状Rと肉厚dとしたが、他にも各レンズエレメントの光軸と垂直な面内の屈折率分布を測定し、レンズエレメントBの形状決定に反映させてもよい。更に、レンズエレメントBをレンズG1、G12の2つとしたが、この2つのレンズに限定する必要はなく、またKrF投影レンズを用いているが、i線,ArFなど他の露光波長用投影光学系に適用することができる。
【0033】
このように、光学系を構成するレンズエレメントをそのまま補正用光学素子として使用することができるので、新たに補正用光学素子を設計的に付加することなく本実施例を投影光学系に適用することが可能となる。
【0034】
図6は第2の実施例の投影光学系の断面図を示し、第1の実施例では面形状R及び肉厚dの変化を作製誤差として与えたが、実際の作製工程では面形状Rが球面からずれるような面形状誤差が生ずる。従って、本実施例ではこの面形状誤差による性能劣化の補正を行う。
【0035】
この面形状Rが非球面になるような誤差は、測定面の球面からのずれを各成分に分解して表され、その成分分けとして動径変数rと角度変数θの直交関数系であるゼルニケ(Zernike) 級数展開する。これらの非球面的誤差成分は、画面内で非軸対称な振舞いをする球面収差及びコマ収差、歪曲収差の非軸対称成分やランダム成分、軸対称に分布しない像面湾曲及び非点収差等の間隔修正では補正が困難な収差の発生原因となる。そして、この非球面的な面形状の誤差により発生した諸性能の劣化を修正するには、補正用光学素子の面形状を非軸対称な非球面にして対応することが有効である。
【0036】
図6において、設計上3枚の平行平面板G21、G27、G34、17枚のKrF用単硝材から成るレンズG22〜G26、G28〜G33、G35〜G40を使用して、投影倍率1/5倍、画面寸法17mm×17mm,NA0.50、物体〜第1面間距離100mm、作動距離15.69mmの投影光学系が形成されている。この投影光学系の面形状R、肉厚及び間隔D、屈折率Nを次表に示す。
【0037】
Figure 0003673633
Figure 0003673633
【0038】
これらの平行平面板G21、G27、G34を第1の実施例のレンズエレメントBに対応させ、残りの光学部材を同様にレンズエレメントAに対応させて、同様の手順で組み立て調整を行うことにより、良好な組立調整結果を得ることができる。このとき、レンズエレメントBの平行平面板G21、G27、G34を非球面にして最適化計算を行うと、より大きな効果を得ることができる。
【0039】
このようなレンズ面形状Rの軸対称な誤差成分については、第1の実施例と同様なので説明は省略し、像高により非対称な収差を補正する方法、即ちレンズ面形状の非軸対称な誤差を補正する方法を説明する。
【0040】
図7〜図9は平行平面板G21、G27、G34の後面に非球面量を与えて収差の変化を調べたものであり、図7は歪曲収差の変化、図8は像面湾曲の変化、図9はコマ収差の変化を表している。
【0041】
図7は平行平面板G21の後面を非球面形状にして歪曲収差の変化を調べ、非球面形状にすることによって発生する位置ずれを20,000倍に拡大して、理想格子に対してプロットしている。
【0042】
図7(a) はゼルニケ級数のZ4項で表される非球面を0.10λ与えたものであり、倍率誤差成分が発生している。図7(b) はZ5項で表される非球面を0.10λ与えたもので、縦横倍率誤差成分が発生している。図7(c) はZ7項で表される非球面を0.10λ与えたもので、画面の左から右にかけて倍率が線形に変化している。図7(d) はZ9項で表される非球面を0.10λ与えたもので、三次の歪曲収差成分が発生している。図7(e) はZ10項で表される非球面を0.10λ与えたものである。なお、高次のゼルニケ項形状の非球面を与えることにより、更に複雑な形状の歪曲収差を発生させることができる。
【0043】
図8は像面湾曲の変化を調べ、非球面形状にすることによって発生するフォーカス位置の変化をプロットしたものである。マーク■は画面内垂直方向に並んだ0.25μmL/Sパターンに対してのフォーカス位置の変化を示し、マーク□は画面内水平方向に並んだ0.25μmL/Sパターンに対してのフォーカス位置の変化を表している。
【0044】
図8(a) は平行平面板G34の後面にZ5項で表される非球面を0.10λ与え、図8(b) は平行平面板G34の後面にZ12項で表される非球面を0.10λ与えたものである。このように、平行平面板G34を非球面にすることにより画面全体に渡って均一な非点収差を発生させることができる。
【0045】
また、図8(c) は平行平面板G27の後面にZ7項で表される非球面を0.10λ与えたもの、図8(d) は平行平面板G27の後面にZ9項で表される非球面を0.10λ与えたもの、図8(e) は平行平面板G27の後面にZ12項で表される非球面を0.10λ与えたものである。このように、平行平面板G27を非球面にすると、画面全体に渡って非軸対称に変化する像面湾曲や非点収差を発生させることができる。なお、図8(d) のように軸対称な非球面形状を与えれば、軸対称な振舞をする像面湾曲、非点収差を発生させることもできる。
【0046】
図9はコマ収差の変化を調べたものであり、各像高における波面収差をゼルニケ展開したときのZ7項及びZ8項即ち低次のコマ収差の変化を示している。各像高における線の長さはコマ収差の大きさを表し、線の方向はコマ収差の方向を表している。
【0047】
図9(a) は平行平面板G34の後面にZ7項で表される非球面を0.10λ与えたもので、全画面に渡って均一なコマ収差を発生させることができる。図9(b) は平行平面板G34の後面にZ8項で表される非球面を0.10λ与えたもので、全画面に渡って変化するコマ収差を発生させることができる。なお、より高次の非対称形状を与えることにより、更に複雑な像高依存性を持たせることも可能である。
【0048】
このように、平行平面板G21、G27、G34に非軸対称な非球面形状を与えることにより、種々なパターンの軸非対称な歪曲収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差等を発生させることができるので、平行平面板G21、G27、G34以外のレンズエレメントの各面形状R、中心肉厚dを測定し、それらのデータを用いてレンズデータを再構成すれば、発生する収差を非軸対称な収差も含めて予測することができる。
【0049】
このようにして発生する収差を修正するには、軸対称な収差については、第1の実施例の場合と同じ方法で修正し、軸対称な収差を修正した後の残った非軸対称な収差については、上述のような種々のパターンを組み合わせて発生した非軸対称な収差を打ち消すような非球面形状を平行平面板G21、G27、G34に付加することにより修正することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る投影光学系組立調整方法は、レンズ間の間隔だけではなく、特定のレンズの面形状、肉厚を収差の修正に使うことができ、修正の幅が広がり、光学部品の作製誤差によって生ずる光学性能の劣化を良好に修正することができ、より高精度な投影光学系の作製が容易になり、更に公差設定を緩和することができるので歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の投影光学系の断面図である。
【図2】組立調整法のフローチャート図である。
【図3】設計値の収差図である。
【図4】修正後の収差図である。
【図5】他の修正後の収差図である。
【図6】第2の実施例の投影光学系の断面図である。
【図7】歪曲収差の変化の平面図である。
【図8】像面湾曲の変化の斜視図である。
【図9】コマ収差の変化の平面図である。
【図10】従来例の組立調整法のフローチャート図である。
【図11】従来の方法による修正後の収差図である。
【符号の説明】
G1、G12、G2〜G11 、G13 〜G17、G22〜G26、G28〜G33、G35〜G40 レンズ
G21、G27、G34 平行平面板

Claims (10)

  1. 複数の光学部材と第1の補正用光学部材を含む複数の補正用光学部材とを備える投影光学系の組立調整方法において、前記複数の光学部材を加工してこれら複数の光学部材の面形状を測定する第1の工程と、該測定結果から前記投影光学系としての球面収差を調整する前記第1の補正用光学部材の所定の面形状を算出する第2の工程と、該第2の工程において算出した前記所定の面形状となるように前記第1の補正用光学部材を加工し、前記第1の補正用光学部材の面形状を測定する第3の工程と、前記光学部材及び前記補正用光学部材の全てを組み立てて光学的性能の調整を行う第4の工程とを備えることを特徴とする投影光学系の組立調整方法。
  2. 複数の光学部材と第1の補正用光学部材を含む複数の補正用光学部材とを備える投影光学系の組立調整方法において、前記複数の光学部材を加工してこれら複数の光学部材の面形状を測定する第1の工程と、該測定結果から前記投影光学系としての波面収差を減少する前記第1の補正用光学部材の所定の面形状を算出する第2の工程と、該第2の工程において算出した前記所定の面形状となるように前記第1の補正用光学部材を加工し、前記第1の補正用光学部材の面形状を測定する第3の工程と、前記光学部材及び前記補正用光学部材の全てを組み立てて光学的性能の調整を行う第4の工程とを備えることを特徴とする投影光学系の組立調整方法。
  3. 前記第1の補正用光学部材は前記投影光学系の瞳付近に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の投影光学系。
  4. 複数の光学部材と第1の補正用光学部材を含む複数の補正用光学部材とを備える投影光学系の組立調整方法において、前記複数の光学部材を加工してこれら複数の光学部材の面形状を測定する第1の工程と、該測定結果から前記投影光学系の瞳位置付近に配置した前記第1の補正用光学部材の所定の面形状を算出する第2の工程と、該第2の工程において算出した前記所定の面形状となるように前記第1の補正用光学部材を加工し、前記第1の補正用光学部材の面形状を測定する第3の工程と、前記光学部材及び前記補正用光学部材の全てを組み立てて光学的性能の調整を行う第4の工程とを備えることを特徴とする投影光学系の組立調整方法。
  5. 前記第1の補正用光学部材の前記面形状に加えて肉厚を設定することを特徴とする請求項1〜4の何れか1つの請求項に記載の投影光学系の組立調整方法。
  6. 歪曲収差を補正する第2の補正用光学部材を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1つの請求項に記載の投影光学系の組立調整方法。
  7. 所定の物体の像をウエハに投影する場合において、前記第2の補正用光学部材は前記物体近傍に配置したことを特徴とする請求項に記載の投影光学系の組立調整方法。
  8. 前記第1の工程において、前記複数の光学部材の面形状の測定の他に屈折率分布を測定することを特徴とする請求項1〜7の何れか1つの請求項に記載の投影光学系の組立調整方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1つの請求項に記載の投影光学系の組立調整方法を用いて組み立てた投影光学系を有し、所定の物体の像をウエハに投影露光することを特徴とする半導体露光装置。
  10. 請求項に記載の半導体露光装置を用いて半導体集積回路を作製することを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
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