JP3669818B2 - 六方晶窒化ほう素粉末 - Google Patents

六方晶窒化ほう素粉末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高結晶、低比表面積、粗粒の六方晶窒化ほう素粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】
六方晶窒化ほう素粉末は、黒鉛類似の層状構造を有し、熱伝導性、絶縁性、化学的安定性、固体潤滑性、耐熱衝撃性などの特性に優れているので、固体潤滑・離型剤、樹脂やゴムの充填材、耐熱性・絶縁性焼結体などに応用されている。
【0003】
高結晶な六方晶窒化ほう素粉末は、その黒鉛類似の層状構造のゆえに鱗片状の形態を有するが、一般に比表面積が2.5m2 /gをこえており、微粒を多く含む。
【0004】
このような高比表面積で、微粒を多く含む六方晶窒化ほう素粉末は、かさ高く充填密度が低いのでホットプレス焼結を行う際に良好なハンドリングが得られない、常圧焼結の前工程でCIP、押出しあるいは射出など各種の成形を行う際に十分な充填密度が得られない、等の問題があった。
【0005】
このため、高結晶、低比表面積で粗粒の六方晶窒化ほう素粉末の出現が待たれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、高結晶、低比表面積で粗粒の六方晶窒化ほう素粉末を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、B/N原子比が1/1〜1/6であるほう酸とメラミンを含む混合物に、Ca 化合物を、結晶化時に生成する六方晶窒化ほう素に対して内割で15〜50重量%のほう酸カルシウム(CaO)x ・Bの液相(但し、Xは1よりも大きく3以下)が生成するように添加した後、温度T(℃)、相対湿度Ψ(%)及び保持時間t(hr)が以下の関係式、T≧−20・log10(t/4)+{(Ψ−100)/20}+60、を満たす条件で保持してほう酸メラミンを形成させ、更にそれを非酸化性ガス雰囲気下、温度1800〜2200℃で焼成・結晶化して得られたものであることを特徴とする、粉末X線回折法による黒鉛化指数(GI)が1.20以下、BET法による比表面積が2.5m /g以下である六方晶窒化ほう素粉末である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳しく本発明について説明する。
【0009】
六方晶窒化ほう素粉末の結晶性の評価については、通常、粉末X線回折法による黒鉛化指数(GI=Graphitization Index)が用いられる。GIは、X線回折図の(100)、(101)及び(102)線の積分強度比すなわち面積比を次式によって算出することによって求めることができ(J.Thomas,et.al,J.Am.Chem.Soc. 84,4619(1962) )、この値が小さいほど結晶性が高い。
GI=〔面積{(100)+(101)}〕/〔面積(102)〕
【0010】
上記のように、GIは六方晶窒化ほう素粉末の結晶性の指標であり、結晶性が高いほどこの値が小さくなり完全に結晶化(黒鉛化)したものではGI=1.60になるとされている。しかし、高結晶性でかつ粒子が十分に成長した六方晶窒化ほう素粉末の場合、粉末が配向しやすいためGIは更に小さくなる。
【0011】
本発明の六方晶窒化ほう素粉末は、GI値が1.20以下であることが特徴であり、粒子が十分に成長しており、しかも結晶性の高い粉末である。従来、GI値が1.20以下の六方晶窒化ほう素粉末は知られていない。
【0012】
本発明の六方晶窒化ほう素粉末は、BET法による比表面積が2.5m2 /g以下であり、低比表面積、粗粒の粉末である。これは、従来の高結晶性の六方晶窒化ほう素粉末においては、通常、3m2 /g程度以上の比表面積であったことに比べて特異的である。
【0013】
本発明の六方晶窒化ほう素粉末は、B/N原子比が1/1〜1/6であるほう酸とメラミンを含む混合物にCa 化合物を、結晶化時に生成する六方晶窒化ほう素に対して内割で15〜50重量%のほう酸カルシウム(Ca O)x ・B2 3 の液相(但し、Xは1よりも大きく3以下)が生成するように添加した後、温度T(℃)、相対湿度Ψ(%)及び保持時間t(hr)が以下の関係式
T≧−20・log10(t/4)+{(Ψ−100)2 /20}+60
を満たす条件で保持してほう酸メラミンを形成させ、更にそれを非酸化性ガス雰囲気下、温度1800〜2200℃で焼成・結晶化させることによって製造することができる。
【0014】
本発明で使用されるほう酸は、オルトほう酸(H3 BO3 )、メタほう酸(HBO2 )、テトラほう酸(H2 4 7 )、無水ほう酸(B2 3 )など、一般式(B2 3 )・(H2 O)x 〔但し、x=0〜3〕で示される化合物の1種又は2種以上であるが、なかでもオルトほう酸は入手が容易でメラミンとの混合性が良好であるため本発明には好適である。
【0015】
ほう酸とメラミンとの混合は、ボールミル、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサーなどの一般的な混合機を用いて行うことができる。配合割合は、ほう酸のほう素原子(B)とメラミンの窒素原子(N)のB/N原子比が1/1〜1/6となる割合、好ましくは1/2〜1/4となる割合である。該B/N原子比が1/1をこえると焼成後に未反応ほう酸の残留が顕著となり、また1/6未満では焼成時に未反応メラミンの昇華が顕著となって、いずれの場合も本発明の六方晶窒化ほう素粉末を製造することはできない。
【0016】
本発明のB/N原子比を満たすほう酸とメラミン(C3 6 6 )の具体的な配合割合は、ほう酸がオルトほう酸(H3 BO3 )である場合、H3 BO3 /C3 6 6 がモル比では6/1〜1/1、重量比では2.94/1〜0.49/1となる。
【0017】
本発明においては、六方晶窒化ほう素の結晶化触媒であるほう酸カルシウム(Ca O)x ・B2 3 の液相(但し、Xは1よりも大きく3以下)が結晶化時に六方晶窒化ほう素に対して内割で15〜50重量%と生成するように、あらかじめほう酸とメラミンの混合物にCa 化合物を添加した後、温度T(℃)、相対湿度Ψ(%)及び保持時間t(hr)が以下の関係式を満たす雰囲気で上記混合物を保持してほう酸メラミンを形成させる。
【0018】
T≧−20・log10(t/4)+{(Ψ−100)2 /20}+60
【0019】
このような雰囲気は、恒温恒湿機、スチーム加熱炉などを用いて容易に形成させることができる。温度、相対湿度、時間の具体例としては、例えば80℃、80%、10時間などである。雰囲気を形成する水蒸気以外のガスにはついて特に制限はなく、大気ガス、窒素ガス、不活性ガスなどである。
【0020】
本発明で添加されるCa系化合物は、固体のほう酸カルシウムでもよいが、ほう酸と反応してほう酸カルシウムを生成し得る化合物、特に安価で入手が容易な炭酸カルシウム(Ca CO3 )が好ましい。Ca CO3 を用いる場合、ほう酸を六方晶窒化ほう素用原料だけでなく、ほう酸カルシウム液相用原料としても機能させる必要があるが、ほう酸カルシウム液相用原料のほう酸は、六方晶窒化ほう素用原料のほう酸よりも大幅に少量で済むので、Ca CO3 を用いた場合でもほう酸とメラミン(C3 6 6 )の配合割合は、ほう酸がオルトほう酸(H3 BO3 )である場合、H3 BO3 /C3 6 6 をモル比では6/1〜1/1、重量比では2.94/1〜0.49/1としてよい。
【0021】
また、ほう酸カルシウム(Ca O)x ・B2 3 の液相(但し、Xは1よりも大きく3以下)が結晶化時に六方晶窒化ほう素に対して内割で15〜50重量%となるようなCa CO3 の具体的な配合割合は、焼成方法の違いによってメラミンの揮発量や、メラミン1モルに反応するほう酸のモル数が変動するため、焼成方法に応じて適宜変化させる必要があるが、仮にメラミンが全く揮発せず、かつメラミン1モルに対して常にほう酸2モルが反応して六方晶窒化ほう素が生成するとした場合、ほう酸、メラミン、及びCa CO3 の具体的な配合割合は、モル比で3.9〜30.6/1.6〜14.3/1、重量比で2.4〜18.9/2.0〜18.0/1になる。
【0022】
本発明では、ほう酸、メラミン及びCa化合物の混合物を、温度T(℃)、相対湿度Ψ(%)及び保持時間t(hr)が上式を満たす条件で保持してほう酸メラミンを形成させる。温度、相対湿度及び保持時間のいずれかが上式の範囲外であるとほう酸メラミンは形成されない。
【0023】
Ca化合物は、上記保持の前に添加しておくことによって、均一にほう酸メラミン中に混合される。ほう酸とメラミンとCa化合物を単に機械的に混合した場合や、ほう酸メラミンを形成させた後にCa化合物を混合した場合、更にはほう酸とメラミンとCa化合物に水を添加してほう酸メラミン形成とCa化合物混合を同時に行った場合は、Ca化合物の混合状態が不均一となり、結晶化後の六方晶窒化ほう素粉末には微粒を多く含む不均一なものになり、いずれの場合も本発明の六方晶窒化ほう素粉末を製造することはできない。
【0024】
通常、六方晶窒化ほう素原料を焼成する場合、比較的低温(1000℃以下)で非晶質窒化ほう素が生成し、その後より高温で非晶質窒化ほう素が結晶化して六方晶窒化ほう素が生成する。この際に結晶化触媒を共存させることにより結晶化が促進されるが、使用する触媒の種類や量により生成する六方晶窒化ほう素粒子の大きさや形状が変化する。
【0025】
本発明で使用される結晶化触媒は、ほう酸カルシウム(Ca O)x ・B2 3 (但し、Xは1よりも大きく3以下)であり、結晶化温度においては液相である。この中に非晶質窒化ほう素が溶解し、溶解量が過飽和に達した時点で六方晶窒化ほう素が析出する。この際、触媒量すなわち液相量が多いほど隣り合う六方晶窒化ほう素粒子同士の距離が大きくなるので、低比表面積・粗粒の六方晶窒化ほう素が生成しやすい。一方、触媒の組成すなわちCa OとB2 3 のモル比は粒子の形状に関与する。Xが1以下すなわちB2 3 リッチな組成においては生成する六方晶窒化ほう素粒子は著しく鱗片形状が発達する。このような場合、六方晶窒化ほう素粒子の厚さ方向の強度が低下するため、粗い粒子は形態維持が困難となり容易に破壊し、鱗片形状が発達した粒子からなる六方晶窒化ほう素粉末は粗粒が少なく、比表面積も2.5m2 /g以下にはならない。また、Xが3をこえると、すなわちCaOリッチな組成の結晶化触媒を用いた場合、六方晶窒化ほう素粒子は輪郭が不明瞭な不定形状を呈するようになる。
【0026】
本発明では、結晶化触媒としてほう酸カルシウム(Ca O)x ・B2 3 の液相(Xは1よりも大きく3以下)を存在させ、またその量を内割で15〜50重量%もの多量の触媒下で結晶化させることによって、高結晶で肉厚(C軸方向に大)な形状となり、低比表面積、粗粒の六方晶窒化ほう素粉末を製造することができる。結晶化触媒の量が内割で15重量%未満では、隣り合う六方晶窒化ほう素粒子同士の距離が不十分であるため、低比表面積・粗粒の窒化ほう素粉を得ることができない。また、結晶化触媒の量が内割りで50重量%をこえても、これ以上に触媒量を増やす利点はない。
【0027】
焼成・結晶化は、非酸化性ガス雰囲気下、温度1800〜2200℃で行われる。1800℃未満では六方晶窒化ほう素の結晶化が十分に進行せず、高結晶、低比表面積、粗粒の粉末を得ることができない。また、2200℃をこえると六方晶窒化ほう素が分解する。
【0028】
非酸化性ガス雰囲気を形成するガスとしては、窒素ガス、アンモニアガス、水素ガス、メタン、プロパンなどの炭化水素ガス、ヘリウム、アルゴンなどの希ガスが使用される。これらのうち、入手しやすく安価でありしかも2000〜2200℃の高温域においては六方晶窒化ほう素の分解を抑制する効果の大きい窒素ガスが最適である。
【0029】
焼成炉としては、マッフル炉、管状炉、雰囲気炉などのバッチ式炉や、ロータリーキルン、スクリューコンベヤ炉、トンネル炉、ベルト炉、プッシャー炉、竪型連続炉などの連続式炉が用いられる。これらは目的に応じて使い分けられ、例えば多くの品種の六方晶窒化ほう素を少量ずつ製造するときはバッチ式炉を、一定の品種を多量製造するときは連続式炉が採用される。
【0030】
以上のようにして製造された六方晶窒化ほう素粉末は、必要に応じて粉砕、分級、酸処理による触媒凝固物の除去(精製)、洗浄、乾燥などの後処理工程を経た後、実用に供される。
【0031】
本発明の六方晶窒化ほう素粉末は、高結晶かつ微粒を殆ど含まない均一なものであるので、かさが低く充填密度が高くなり、ホットプレス焼結体製造用原料に適している。すなわち、一般に、ホットプレスにより窒化ほう素焼結体を製造するには、高結晶窒化ほう素粉に低結晶粉を混合し、高温・加圧下で低結晶粉の結晶化を促進させて強固で緻密な焼結体を製造することが行われている。このため、当初の充填密度を極力大きくすることが有利であるので、できるだけかさの低い原料粉が選択使用されているが、従来の六方晶窒化ほう素粉はかさが高いのでそれには自ずと限度があり、ホットプレス焼成前の充填作業や、ホットプレス中にトラブルの発生することが多くあった。これに対し、本発明の六方晶窒化ほう素粉末を使用すれば、このようなトラブルを軽減することができる。
【0032】
更には、本発明の六方晶窒化ほう素粉末は、かさが低く充填密度が高いので、常圧焼結体製造用原料としても好適である。常圧焼結によって窒化ほう素含む常圧焼結体を製造する際は、一般に高結晶窒化ほう素粉に低結晶粉を混合しCIP成形するか、又はバインダーを加えて成形、脱バインダーを行ったのちに焼成される。CIP成形の場合には、かさの高い粉では常圧焼結時に十分な成形密度が得られない。また、押出し成形法や射出成形法でかさの高い粉を成形するには多量のバインダーを要するので、脱バインダーが困難となるばかりでなく、脱バインダー後の成形体中の空隙が大きくなり不都合となる。これに対し、本発明の六方晶窒化ほう素粉末を使用すれば、このような問題を解消することができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に本発明を説明する。
【0034】
実施例1
オルトほう酸50kg、メラミン40kg、Ca化合物としての炭酸カルシウム10kgをヘンシェルミキサーで混合した後、恒温恒湿機中にて温度80℃、相対湿度80%で10時間保持してほう酸メラミンを形成させた。更に、その後、バッチ雰囲気炉にて、窒素雰囲気下、1900℃で焼成・結晶化した。
【0035】
得られた焼成物を粉砕し、X線回折にてその組成を調べたところ、六方晶窒化ほう素の他に結晶化触媒の凝固物であるCa O・B2 3 及び 2Ca O・B2 3 のピークが認められた。これを硝酸で洗浄し結晶化触媒の凝固物を除去したところ、35重量%の重量減少があった。
【0036】
この結晶化触媒除去後の六方晶窒化ほう素粉末について、GI値とBET比表面積を測定した。GI値は、リガク社製X線回折装置「GF−2013」により測定し、またBET比表面積は、QUNTACHROME製「QUNTASORB−Jr OS Jr−1」を用いて測定した。その結果、GI値は0.99、BET比表面積は1.8m2 /gであった。
【0037】
更に、上記で得られた六方晶窒化ほう素のゆるみかさ密度をホソカワミクロン社製のパウダテスタ(なお、粉体の投入には篩い目710μmの振動篩いを用いた。)を用いて測定したところ、0.24g/cm3 であった。また、この粉末を2.7ton/cm2 で加圧したCIP密度は2.1g/cm3 であった。
【0038】
実施例2〜4
ほう酸とメラミンとCa化合物を表1に示す種々の条件で混合・加湿・加温してほう酸メラミンを形成させた後、焼成・結晶化を行い、結晶化触媒を除去して六方晶窒化ほう素粉末を製造し、実施例1と同様にして性能を評価した。それらの結果を表2に示す。
【0039】
比較例1
ほう酸とメラミンとCa化合物を表1に示す条件で混合・加湿・加温してほう酸メラミンを形成させた後、1600℃で焼成・結晶化を行ったところ、焼成物中の結晶化触媒の凝固物にはCa O・B2 3 及び2Ca O・B2 3 のピークが認められた。また、この焼成物の硝酸洗浄による重量減少率は45重量%であった。この粉末のGI値、BET比表面積、ゆるみかさ密度及びCIP密度の測定結果を表2に示す。
【0040】
比較例2
実施例1に比べてCa化合物の割合の少ない原料を用い、1950℃で焼成・結晶化を行った。その結果、焼成物にはB2 3 のみの結晶化触媒の凝固物のピークが認められた。その割合は、焼成物の硝酸洗浄による重量減少率から4重量%であった。この粉末のGI値、BET比表面積、ゆるみかさ密度及びCIP密度の測定結果を表2に示す。
【0041】
【表1】
Figure 0003669818
【0042】
【表2】
Figure 0003669818
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、高結晶、低比表面積、粗粒である六方晶窒化ほう素粉末を得ることができる。
【0044】
本発明の六方晶窒化ほう素粉末は、単独で用いても、あるいは結晶性の異なる他の六方晶窒化ほう素粉末や、六方晶窒化ほう素粉末以外の窒化物、酸化物、硼化物、炭化物等のセラミックス粉末と混合して用いても、そのホットプレス焼結体を製造する場合は操作性が向上し、またその常圧焼結体を製造する場合は余分なバインダーが残留せず、かつ空隙の少ない高品質のセラミックス焼結体を製造することができる。
【0045】
本発明の六方晶窒化ほう素粉末は、窒化ほう素焼結体製造原料、グリース等の潤滑剤、樹脂及び/又はゴムの充填材等として使用することができる。

Claims (1)

  1. B/N原子比が1/1〜1/6であるほう酸とメラミンを含む混合物に、Ca化合物を、結晶化時に生成する六方晶窒化ほう素に対して内割で15〜50重量%のほう酸カルシウム(CaO)x・Bの液相(但し、Xは1よりも大きく3以下)が生成するように添加した後、温度T(℃)、相対湿度Ψ(%)及び保持時間t(hr)が以下の関係式
    T≧−20・log10(t/4)+{(Ψ−100)/20}+60
    を満たす条件で保持してほう酸メラミンを形成させ、更にそれを非酸化性ガス雰囲気下、温度1800〜2200℃で焼成・結晶化して得られたものであることを特徴とする、粉末X線回折法による黒鉛化指数(GI)が1.20以下、BET法による比表面積が2.5m /g以下である六方晶窒化ほう素粉末。
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