JPH0610105B2 - 窒化ホウ素焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化ホウ素焼結体の製造方法

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JPH0610105B2
JPH0610105B2 JP60198980A JP19898085A JPH0610105B2 JP H0610105 B2 JPH0610105 B2 JP H0610105B2 JP 60198980 A JP60198980 A JP 60198980A JP 19898085 A JP19898085 A JP 19898085A JP H0610105 B2 JPH0610105 B2 JP H0610105B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ホウ酸或いは無水ホウ酸とNH2基を有する
有機環状化合物に水を加えて混合し、この混合物を不活
性ガス中で加熱して得られた窒化ホウ素粉末のうち特定
のものを原料として、高温、高圧下で焼結して均質な窒
化ホウ素焼結体を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、六方晶窒化ホウ素粉末を高温、高圧下で焼結して
窒化ホウ素焼結体を得る場合、原料の六方晶窒化ホウ素
粉末の純度を高める前処理方法、或いは粒度を調整する
方法が知られている。
しかし、ホウ酸、或いは無水ホウ酸とNH2基を有する
有機環状化合物、例えばメラミンに水を加えた混合物を
不活性ガス中で加熱して得られる窒化ホウ素粉末は、す
べてが六方晶型ばかりでなく、いわゆる乱層構造のもの
を含むため、通常の方法によって得られる六方晶窒化ホ
ウ素粉末と性状が異なり、これを所定の高温、加圧下で
焼結しても定常的に緻密な焼結体が得られず、さらにひ
び、割れなどを生ずる欠点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、ホウ酸、または無水ホウ酸とNH2基を
有する有機環状化合物とに水を加えた混合物を不活性ガ
ス雰囲気中で加熱して得られる窒化ホウ素粉末(以下本
発明で用いる窒化ホウ素粉末という)を用いると、原料
であるホウ酸、或いは無水ホウ酸、水混合物の配合比、
混合物嵩密度、混合物の乾燥の有無、混合物の多寡、加
熱速度、加熱温度、加熱時間等の加熱条件の個々の差に
より得られる粉末の純度、結晶粒の大きさ、六方晶型及
び乱層構造の割合が異なり、所定条件の高温、高圧下で
焼結しても、定常的に緻密な焼結体が得られず、ひび、
割れを生ずることが多く、これを防止すべく鋭意研究し
た。その結果本発明で用いる窒化ホウ素が六方晶型に加
えて、乱層構造型の結晶を含むにかかわらず、従来、六
方晶窒化ホウ素の結晶性の指標として用いられているX
線的結晶子の大きさ(学振炭素材料117委員合法に準
じる測定値Lc。以下Lcという)を一定範囲に規定し
た窒化ホウ素を用いれば、前記した原料配合比、混合物
嵩密度、混合物の乾燥の有無、混合物の多寡、加熱速
度、加熱温度、加熱時間等の加熱条件の個々の差により
得られる粉末の純度、結晶粒の大きさ、六方晶型及び乱
層構造の割合にかかわらず安定した均質な焼結体が得ら
れることを知見した。
本発明は上記の知見に基づいてなされたもので、ホウ
酸、或いは無水ホウ酸と水の混合比、混合方法、混合物
の嵩密度、加熱速度、混合物の多寡、および加熱炉形状
等の異なる場合にも、再現性よく、結晶粒の大きさ、純
度の安定したひび、割れのない均質な緻密な焼結体が得
られる方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、
その要旨は、ホウ酸、或いは無水ホウ酸とNH2基を有
する有機環状化合物に水を加えて混合し、この混合物を
不活性ガス中で加熱して得られる窒化ホウ素粉末を、高
温、加圧下で焼結する窒化ホウ素焼結体の製造方法であ
って、X線的結晶子の大きさが200〜400Åの窒化
ホウ素粉末を用いる窒化ホウ素焼結体の製造方法にあ
る。
〔発見の具体的構成および作用〕
本発明に用いられるホウ酸或いは無水ホウ酸のうちホウ
酸としてはオルソホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸がいず
れも使用出来る。
また、NH2基を有する有機環状化合物は、望ましくは
窒化ホウ素の加熱反応に際して溶融しないものである。
例えばメラミン、アンメリン、アンメリド、メラム、メ
レム、メロン、シアノメラミン、グアニルメラミン等で
ある。溶融しないことが望ましい理由は、加熱時発泡
し、分解ガスが逃散し難く、分解不十分により炭化し易
く黒化し、また窒化ホウ素純度が低下するためである。
尿素(H2NCONH2)は水と容易に溶けあい分解してNH3
発生するので、ホウ酸との安定な前躯体を作り難く好ま
しくない。
今、ホウ酸(H3BO3又はHBO2)或いは無水ホウ酸(B2
3)とメラミン(C366)を用い、窒化ホウ素(B
N)を製造する場合について説明する。先ず、ホウ酸或
いは無水ホウ酸とメラミンとをB/N原子比で1/3〜
2/1の割合で混合したものに水を加えると、C3
3(NH2・H3BO33の分子式で示される前躯体が得
られる。これをタブレットマシン等の造粒機によって成
形し、この成形体を乾燥しさらに仮焼するか、乾燥或い
は仮焼した後、非酸化性雰囲気において焼成することに
より純度の高い結晶性のよい六方晶窒化ホウ素粉末(B
N)が得られる。
上記前躯体を成形して用いることにより、前躯体の嵩密
度が高くなり、一定容量の加熱装置に多量の前躯体が装
入出来、生産性が増大する。また嵩密度が上ることによ
って熱伝導率がよくなり、大量の成形前躯体を加熱する
場合、中心部まで容易に熱が伝わり、急速な昇温が可能
となるとともに均一に加熱される。また、個々の前躯体
間に隙間が生ずるため、加熱分解して発生するガスの逃
散が容易となり、前躯体を粉末の常態で加熱する場合に
発生する吹上げ、飛散が防止される。さらに、嵩密度が
高いことにより、初期の分解圧力の高い揮発成分の揮発
後も無水ホウ酸が高温になって長時間残留するので、窒
化ホウ素の結晶成長が極めてよく行なわれる。
上記B/Nの原子比が1/3〜2/1の範囲である理由
は、原子比が1/3未満では、水の存在下で前躯体にな
らないメラミンが残存して焼成中に炭化し窒化ホウ素を
黒色或いは褐色化する。結晶性のよいBNを得るために
はB/N=1/1以上であることが望ましく、約2/1
までホウ酸の量に応じて結晶性の改善が見られ、ホウ酸
又は無水ホウ酸の量が原子比2/1を越えても結晶性の
改善は見られず、製品中に無益に存在する。すなわち、
上記範囲では、Bの割合が多いと結晶性のよいBNが得
やすい。
一方無定形窒化ホウ素(BN)を得るには、メラミンが
過剰、通常、1/2以下であることがよい。従って好ま
しいB/N比の範囲は1/3〜2/1である。
水の混合量は、原料としてH3BO3・HBO2・B23
のうちいずれを用いるかによって多少異なるが、HBO
2、B23は水と反応してH3BO3となるので、それに
消費される水の量だけ多くあればよい。H3BO3を使用
した場合、粉状のメラミン、ホウ酸であれば、メラミン
1g当り0.2〜0.3gの水を加えて、スクリュー攪拌によ
り混合及び成形が可能である。また粒状のメラミン、ホ
ウ酸を混合粉砕する場合、メラミン1g当り1.5〜2g
の水を加えると糊状になり攪拌しにくいが、2gを越え
ると次第に流動性を生じボールミルで攪拌することが出
来る。しかし水の量が多すぎると、乾燥しなければ、成
形出来なくなる。従って成形を前提すると、メラミン1
g当り、水は0.2〜2g程度がよい。過剰の水は成形の
前に脱水ちてこの範囲にしてもよい。
成形はプレス成形、パンペレタイザー等によって行なう
ことが出来、塊状物、造粒物等にされる。
BN生成の加熱温度は、300〜2300℃が適する。
その際の雰囲気はN2,Ar,NH3である。
本発明においては、原料であるホウ酸、或いは無水ホウ
酸、水混合物の配合比、混合物嵩密度、混合物の乾燥の
有無、混合物の多寡、加熱速度、加熱温度、加熱時間等
の加熱条件を任意に組合せて得られる粉末のX線的結晶
子の大きさLcが200〜400Åであればよい。
本発明に用いる窒化ホウ素がLc:400Åを越えた窒
化ホウ素粉末の場合、水洗、乾燥、精製後、メラミン中
の加熱分解で炭素として窒化ホウ素と共に残留する炭素
は0.1wt%以下、あた窒化ホウ素結晶中に残留する酸素は
1wt%以下となり、これを高温、加圧下で焼結すると、
純度的には高純度の焼結体が期待されるが、六方晶型結
晶の特徴である潤滑性が著しくなり、高温、加圧時の結
晶成長とすべりが併行して、圧力を解消するため、僅か
な衝撃によって簡単に割れ、割れ目の面に木埋状のすべ
り面を呈する流れクラックを生じ、均質な焼結体が得ら
れない。
また、Lc値が200Å未満の場合には、上記流れクラ
ックのような大きな欠陥を生じることはないが、窒化ホ
ウ素粉末の窒化ホウ素結晶中に残る酸素量およびメラミ
ン分解の残炭分が多く、水洗、乾燥等の純化処理では除
去されず、高温、加圧後の焼結体中にそのまま残留し、
純度の高い焼結体が得られない。
次に実施例、比較例を示して本発明の方法を説明する。
〔実施例〕
ホウ酸粉末:2.5kg、メラミン粉末:2kgを混合し、1
0kgの水を攪拌しながらゆっくりと加え、攪拌機(品川
式攪拌機)で20分混合した後、80℃で乾燥した。これ
を、窒素ガス中で1200℃で加熱し、30分水洗して
未反応の無水ホウ酸を除去し、80℃で乾燥して1kgの
窒化ホウ素を得た。この精製した窒化ホウ素のX線的結
晶子の大きさLcは350Åであった。
この窒化ホウ素を内径80mmの緻密、均質の高純度黒鉛
ダイスに充填し、窒素ガス中で1900℃、80kg/cm2
の面圧力で30分間ホットプレスした。冷却後、得られ
た窒化ホウ素焼結体は、大きさ80mmφ×100mmL
密度:2.0g/cm3の緻密、かつ均一で、割れ、ひびのな
い良好な組織を有していた。
〔比較例〕
ホウ酸粉末:10kg、メラミン粉末:4kgを混合し15
kgの水中に攪拌しながらゆっくり加え、ボールミルで2
4時間混合した後、80℃で乾燥した。これを圧縮成形
により1ton/cm2の面圧で成形し、更に成形後、粗砕再
成形を2回繰返し、密度:1.45g/cm2の高密度粉体を得
た。この圧粉体を1250℃で10時間、窒素ガス中で
加熱し、焼成物を微粉砕、水洗し、過剰のホウ酸を除去
し、80℃で乾燥した後、微粉砕して約2kgの精製した
窒化ホウ素を得た。この精製した窒化ホウ素のLcは6
00Åであった。
この窒化ホウ素粉末:1kgを実施例と同一の条件でホッ
トプレスしたところ、密度:1.85g/cm3で大きさ80mm
φ×110mmLの窒化ホウ素成形体を得た。この成形体
をプレス方向と同一方向に半分に立て割りし、滑らかに
面仕上げしたところ、断面部下部角すみより、加圧圧縮
時のすべりに基づく、長さ20mm程度の亀裂が中心方向
に生じているのが認められた。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の方法はホウ酸、或いは無水
ホウ酸とNH2基を有する有機環状化合物に水を加えた
混合物を原料とした六方晶型に加えて乱層構造型の結晶
を含んだ窒化ホウ素粉末を用い、その窒化ホウ素粉末を
造る際の原料配合、焼成条件によらず、Lcが200〜
400Åの範囲にある精製窒化ホウ素粉末を使用するこ
とにより、容易にひび、割れ等の欠陥のなり均質な焼結
体を、定常的、かつ経済的に造ることが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホウ酸、或いは無水ホウ酸とNH2基を有
    する有機環状化合物に水を加えて混合し、この混合物を
    不活性ガス中で加熱して得られる窒化ホウ素粉末を、高
    温、加圧下で焼結する窒化ホウ素焼結体の製造方法であ
    って、X線的結晶子の大きさが200〜400Åの窒化
    ホウ素粉末を用いることを特徴とする窒化ホウ素焼結体
    の製造方法。
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