JP3661666B2 - 絶縁型スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DC−DC変換部を備えた絶縁型のスイッチング電源装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
図11には絶縁型スイッチング電源装置の一例が示されている。この図11の回路は、特開平5−153775号公報に開示されているものであり、絶縁型のフライバックコンバータを構成している。このフライバックコンバータは、トランス1を有し、このトランス1の一次側(一次コイル2側)にはスイッチ素子Qが設けられ、トランス1の二次側(二次コイル3側)には二次側整流平滑回路4が設けられている。
【0003】
このフライバックコンバータでは、スイッチ素子Qのスイッチング動作に基づいて、一次側の入力電圧Vinがトランス1により電圧変換され、このトランス1の二次コイル3に誘起された電圧が二次側整流平滑回路4によって整流平滑されて負荷5に供給される。この負荷5へ出力される電圧Voutと、一次側の入力電圧Vinとの比(入出力変換比)はスイッチ素子Qの時比率を制御することにより可変することができる。このことから、負荷5への出力電圧Voutを安定化すべくスイッチ素子Qの時比率を制御するための構成が備えられている。つまり、トランス1の一次側には補助コイル6と、一次側整流平滑回路7と、制御回路8と、ロードレギュレーション補正回路9とが形成されている。
【0004】
一次側整流平滑回路7は補助コイル6に接続され当該補助コイル6に誘起された電圧を整流平滑するものであり、二次側整流平滑回路4とほぼ同様な回路構成を有している。この一次側整流平滑回路7により整流平滑された電圧Vestは出力電圧Voutに対応するものである。
【0005】
制御回路8は、その一次側整流平滑回路7による整流平滑電圧Vestを出力電圧Voutの検出信号(出力電圧検出信号)として利用し、出力電圧Voutを安定化すべくスイッチ素子Qの時比率を制御している。すなわち、トランス1の一次側に設けられたコイル(6)の出力を整流平滑した電圧を制御することで、間接的に出力電圧Voutを安定化する間接制御を行っている。
【0006】
ところで、二次側の回路(つまり、二次コイル3や二次側整流平滑回路4)を流れる電流の変動に起因して出力電圧Voutが変動するが、この二次側の電流変動(つまり、出力電流変動)による出力電圧Voutの変動は、一次側整流平滑回路7の整流平滑電圧Vestには現れない。このため、その整流平滑電圧Vestをそのまま出力電圧検出信号として利用してスイッチ素子Qのスイッチング制御を行うと、出力電流変動による出力電圧Voutの変動は補償されない。そこで、その出力電流変動による出力電圧Voutの変動を補償するために、この例では、ロードレギュレーション補正回路9が設けられている。
【0007】
このロードレギュレーション補正回路9は、抵抗体10と、ロードレギュレーション補正信号作成部11とを有して構成されている。一次側には出力電流と相関性のある電流が通電する部位があり、抵抗体10は、そのような部位に介設されている。このため、当該抵抗体10には出力電流と相関性のある電圧が発生する。
【0008】
ロードレギュレーション補正信号作成部11は、その抵抗体10の電圧に基づいてロードレギュレーション補正信号を作成する。ロードレギュレーション補正信号は出力電流に応じたものであり、一次側整流平滑回路7から出力された出力電圧検出信号Vestに加えられる。これにより、出力電圧検出信号Vestは出力電流変動に起因した出力電圧Voutの変動に応じて補正される。
【0009】
制御回路8は、その補正された出力電圧検出信号Vestを利用してスイッチ素子Qの時比率制御を行うので、出力電流変動による出力電圧Voutの変動をも補償できることとなり、出力電圧精度を高めることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、トランス1の二次コイル3の抵抗値や、二次側の回路の配線の抵抗値などは、周囲温度変動に応じて変動する。このため、二次側回路を通電している電流量が同じでも、周囲温度変動によって二次側回路での電圧降下量が変化する。これにより、例えば、低温環境下では図3(a)の実線Aに示すようなロードレギュレーション特性を有するのに対して、高温環境下では図3(b)の鎖線B''に示されるようにロードレギュレーション特性の傾きが変化してしまうこととなり、出力電圧Voutが変動する。
【0011】
しかし、図11の回路構成では、ロードレギュレーション補正回路9によるロードレギュレーション補正量は周囲温度で変動しない。このため、周囲温度の変動に起因したロードレギュレーション特性の変動を補償することができず、出力電圧精度の低下などの問題を招いていた。さらに、ロードレギュレーション特性の傾きが高温環境下では大きくなり、低温環境下では小さくなることから、並列運転時の電流バランスを確保できない問題が生じていた。
【0012】
この発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、周囲温度変動に起因したロードレギュレーション変動を補償することができて、出力電圧精度が良好で、周囲温度の変動に関係なく常に並列運転時の電流バランスを取ることが容易な絶縁型スイッチング電源装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、この発明は、トランスの一次側にはスイッチ素子が設けられ、このスイッチ素子のスイッチング動作によって、一次側の入力電圧を変換してトランスの二次側から出力して整流平滑し、直流電圧を出力する構成を備え、前記トランスの一次側に設けられたトランスコイルの電圧を整流平滑する一次側整流平滑回路と、その整流平滑された電圧を前記トランスの二次側の出力電圧の検出信号として利用し出力電圧を安定化すべく前記スイッチ素子の時比率を制御する制御回路と、前記トランスの一次側の回路に設けられて出力電流と相関性のある電流を検出する電流検出素子を有し、この電流検出素子で検出した電流に基づいて出力電流と相関関係を持つロードレギュレーション補正信号を形成して前記出力電圧の検出信号を出力電流変動による出力電圧変動に応じて補正するロードレギュレーション補正回路とを有する絶縁型スイッチング電源装置であって、前記ロードレギュレーション補正回路のロードレギュレーション補正信号を周囲温度変動に応じて変化させロードレギュレーション補正量そのものを周囲温度変動に応じて変化させて温度補償する温度補償回路が設けられている構成と成して、低温環境下ではロードレギュレーション補正量を小さくし、高温環境下ではロードレギュレーション補正量を大きくすることを特徴としている。
【0014】
この発明では、ロードレギュレーション補正回路から出力されたロードレギュレーション補正信号によって、出力電圧の検出信号が、出力電流変動に起因した出力電圧の変動に応じて補正される。その上、ロードレギュレーション補正量の温度補償回路が設けられているので、その出力電圧の検出信号は、周囲温度変動に起因したロードレギュレーションの変動に応じても、補正されることとなる。
【0015】
このため、制御回路が、その補正後の出力電圧の検出信号を利用してスイッチ素子の時比率制御を行うこととなるので、出力電圧精度を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1には第1実施形態例の絶縁型スイッチング電源装置の主要構成が簡略化されて示されている。なお、この第1実施形態例の説明において、前記提案例と同一名称部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0018】
この第1実施形態例のスイッチング電源装置は、スイッチ素子Q(例えばMOS−FET)と、トランス1と、二次側整流平滑回路4と、一次側整流平滑回路7と、制御回路8と、ロードレギュレーション補正回路9とを有するのに加えて、特有な温度補償回路15が設けられている。
【0019】
この第1実施形態例では、温度補償回路15は、ロードレギュレーション補正回路9から出力されるロードレギュレーション補正信号の大きさを周囲温度に応じて可変する回路構成を有する。この温度補償回路15により、ロードレギュレーション補正信号による出力電圧検出信号Vestの補正量が周囲温度に応じて可変することとなり、ロードレギュレーション補正量が可変する。つまり、温度補償回路15は、周囲温度に応じて出力電圧検出信号Vestを温度補償する回路構成を備えている。
【0020】
この温度補償回路15を備えたスイッチング電源装置の具体例が図2に示されている。この図2の回路は、絶縁型のフォワードコンバータを構成するものである。この具体例では、二次側整流平滑回路4は、同期整流器であるMOS−FET20,21と、チョークコイル22と、平滑コンデンサ23と、同期整流器駆動部24とを有して構成されている。同期整流器駆動部24は、スイッチ素子Qのスイッチング動作に同期して、MOS−FET20,21をそれぞれ駆動制御する回路構成を備えている。この同期整流器駆動部24の回路構成には様々な回路構成があり、この具体例では何れの構成をも採り得るものであり、その回路構成の説明は省略する。
【0021】
二次側整流平滑回路4においては、同期整流器駆動部24に基づいたMOS−FET20,21の動作と、チョークコイル22によって、二次コイル3の誘起電圧が整流される。そして、平滑コンデンサ23により平滑され、この整流平滑された電圧が出力電圧Voutとして負荷に供給されることとなる。
【0022】
一次側整流平滑回路7はダイオード26,27と、チョークコイル28と、平滑コンデンサ29とを有して構成されている。この一次側整流平滑回路7では、補助コイル6に誘起された電圧をダイオード26,27とチョークコイル28によって整流し、さらに、平滑コンデンサ29によって平滑する。この平滑コンデンサ29の電圧は、出力電圧Voutに対応するものである。
【0023】
この具体例では、平滑コンデンサ29には、分圧抵抗体31,32の直列接続体が並列に接続されており、それら分圧抵抗体31,32の接続部Xが制御回路8に接続されている。つまり、平滑コンデンサ29の電圧は、それら分圧抵抗体31,32によって分圧され、この分圧された電圧信号が、出力電圧検出信号Vestとして、制御回路8に加えられる構成となっている。
【0024】
制御回路8は、基準電圧源34と、エラーアンプ35と、コンパレータ36と、三角波発振器37とを有して構成されている。この制御回路8は、一次側整流平滑回路7側から加えられた出力電圧検出信号Vestに基づいて、スイッチ素子Qの時比率を制御する構成となっている。つまり、この制御回路8からスイッチ素子Qに加えられるスイッチ駆動の制御信号によってスイッチ素子Qのパルス幅制御(スイッチオン時間の制御)が行われる。
【0025】
ロードレギュレーション補正回路9は、抵抗体40とスイッチ素子41とコンデンサ42と抵抗体43を有して構成され、温度補償回路15は、ダイオード45,46を有して構成されている。
【0026】
ロードレギュレーション補正回路9は、出力電流量と相関性を持つロードレギュレーション補正信号を形成するものである。このロードレギュレーション補正回路9の抵抗体40は、一次側において出力電流量に応じた電流が通電する部位に設けられ、間接的に出力電流を検出する。つまり、この具体例では、抵抗体40は、スイッチ素子Qのソース側と入力部−Vinとの間に介設されており、スイッチ素子Qのオン期間に、出力電流量に応じた電圧が抵抗体40にパルス状に発生する。すなわち、この抵抗体40は、出力電流と相関性のあるスイッチングループの電流を検出するスイッチング電流検出素子として機能する。
【0027】
この抵抗体40と入力部−Vinとの間には、スイッチ素子41のドレイン側が接続され、このスイッチ素子41のソース側はコンデンサ42の一端側に接続され、このコンデンサ42の他端側は、抵抗体40とスイッチ素子Qのソース側との間に接続されている。スイッチ素子41のゲートは、制御回路8の出力側に接続されている。このため、制御回路8からスイッチ素子Qに加えられるスイッチ駆動の制御信号と同じ信号がスイッチ素子41のゲート側に加えられ、これにより、スイッチ素子41のスイッチング動作はスイッチ素子Qのスイッチング動作に同期する。このスイッチ素子41のスイッチング動作によって、スイッチ素子41は同期整流器として機能し、抵抗体40の電圧がコンデンサ42にピーク充電される。その抵抗体40のピーク電圧は出力電流量に応じたものであることから、コンデンサ42の充電電圧は、出力電流変動に比例して変動する。
【0028】
スイッチ素子41のソース側とコンデンサ42との接続部には、ダイオード45のカソード側が接続されている。このダイオード45のアノード側にはダイオード46のカソード側が接続され、このダイオード46のアノード側には抵抗体43の一端側が接続されている。この抵抗体43の他端側が、一次側整流平滑回路7側から制御回路8への出力電圧検出信号Vestの導通経路に接続されている。つまり、コンデンサ42は、ダイオード45,46と抵抗体43を介して、出力電圧検出信号Vestの導通経路に接続されている。これにより、コンデンサ42の充電電圧はロードレギュレーション補正信号として、ダイオード45,46と抵抗体43を介し出力電圧検出信号Vestに影響を与える。
【0029】
ダイオード45,46は周囲温度変動によって順方向電圧が変化することから、出力電圧検出信号Vestに影響を与えるロードレギュレーション補正信号は、出力電流変動に比例して変動するだけでなく、周囲温度変動に応じても変動することとなる。よって、出力電圧検出信号Vestは、そのロードレギュレーション補正信号によって、出力電流変動や周囲温度変動に起因した出力電圧Voutの変動に応じて、補正されることとなる。
【0030】
この第1実施形態例によれば、一次側整流平滑回路7から出力される電圧を出力電圧検出信号Vestとして利用して、スイッチ素子Qのスイッチング制御を行う構成を備えたものにおいて、ロードレギュレーション補正回路9および温度補償回路15を設けた。このため、出力電流変動や、周囲温度変動に起因した出力電圧Voutの変動に応じて、一次側整流平滑回路7から出力された出力電圧検出信号Vestを補正することができる。この補正された出力電圧検出信号Vestに基づいて制御回路8がスイッチ素子Qの時比率(パルス幅)制御を行うことにより、出力電流変動に起因した出力電圧Voutの変動、および、周囲温度変動に起因したロードレギュレーション傾きの変動を補償することができる。
【0031】
このことにより、出力電圧Voutが小さいスイッチング電源装置であっても、その出力電圧精度を高めることができることとなる。
【0032】
ところで、ロードレギュレーション補正回路9および温度補償回路15が設けられていない場合には、周囲温度が低いと、スイッチング電源装置は、図3(a)の点線A’に示されるような傾きが小さいロードレギュレーション特性を持ち、出力電流変動に起因した出力電圧Voutの変動は小さい。これに対して、周囲温度が高くなると、スイッチング電源装置は、図3(b)の点線B’に示されるような傾きが大きいロードレギュレーション特性を持つようになり、出力電流変動に起因した出力電圧Voutの変動は大きい。
【0033】
例えば、ロードレギュレーション補正回路9を設けて、出力電流変動による出力電圧Voutを補償しようとし、周囲温度が低い状態に基づいて、図3(a)の実線Aに示されるような、殆ど傾きが無いロードレギュレーション特性を持つようにロードレギュレーション補正回路9の回路定数を設定したとする。このロードレギュレーション補正回路9によるロードレギュレーション特性の補正量ΔKは、周囲温度に関係なく、一定であるので、周囲温度が高い場合には、図3(b)の鎖線B''に示されるようなロードレギュレーション特性を持つこととなる。このため、高温の環境下では、出力電流変動によって出力電圧Voutが変動してしまうこととなり、満足のいく結果を得ることができない。
【0034】
反対に、周囲温度が高い状態に基づいて、図3(b)の実線Bのような傾きが殆ど無いロードレギュレーション特性を得ることができるようにロードレギュレーション補正回路9の回路定数を設定すると、周囲温度が低い場合に、出力電流が増加するに従って出力電圧Voutが増加するという逆歴のロードレギュレーション特性を持つこととなる。
【0035】
この第1実施形態例では、ロードレギュレーション補正回路9に加えて、ロードレギュレーション補正量の温度補償回路15が設けられているので、周囲温度によってロードレギュレーション特性の補正量ΔKを可変することができる。つまり、低温環境下でのロードレギュレーション特性の補正量をΔKとし、高温環境下でのロードレギュレーション特性の補正量をΔKよりも大きいΔK’とすることができる。これにより、周囲温度の変動によるロードレギュレーション特性の傾き変化を抑制することができる。よって、出力電圧Voutの精度を高めることができる。
【0036】
ところで、二次側整流平滑回路4において、同期整流器であるMOS−FETが用いられている場合には、ダイオードを用いて整流を行う場合に比べて、周囲温度変動に起因した二次側の回路の等価抵抗の変化が大きい。
【0037】
それというのは、ダイオードは周囲温度が高くなるに従って順方向電圧が小さくなるのに対して、MOS−FETは周囲温度が高くなるに従って抵抗成分が高くなるものである。このため、二次側整流平滑回路4にMOS−FETを用いると、二次側整流平滑回路4を構成しているほぼ全てのものが、周囲温度が高くなるに従って抵抗成分が高くなるものとなる。これにより、二次側整流平滑回路4にMOS−FETを用いた場合には、ダイオードを用いた場合に比べて、周囲温度変動に起因した二次側の回路の等価抵抗の変化が大きくなる。これに起因して、二次側整流平滑回路4にMOS−FETを用いた場合には、周囲温度変動に起因したロードレギュレーションの傾きの変化が大きくなる。このため、二次側整流平滑回路4にMOS−FETを用いている場合に、この第1実施形態例に示すようなロードレギュレーション補正量の温度補償回路15を設けることは非常に有効である。
【0038】
以下に、第2実施形態例を説明する。この第2実施形態例では、温度補償回路15の別の具体例を説明する。この第2実施形態例のスイッチング電源装置は図4に示されるような回路構成を有し、温度補償回路15以外の回路構成は図2の回路構成とほぼ同様である。なお、この第2実施形態例の説明では、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0039】
すなわち、この第2実施形態例では、図2に示すダイオード45,46から成る温度補償回路15に代えて、図4に示されるように、抵抗体43とダイオード47と抵抗体48から成る温度補償回路15が設けられている。
【0040】
この第2実施形態例では、温度補償回路15の抵抗体43と抵抗体48は直列に接続され、この直列抵抗接続部は、スイッチ素子41とコンデンサ42の接続部と、一次側整流平滑回路7から制御回路8への出力電圧検出信号Vestの導通経路との間に介設されている。
【0041】
また、ダイオード47は、カソード側をコンデンサ42側に向けて、直列抵抗接続部の抵抗体48に並列接続されている。これにより、ダイオード47には抵抗体48の印加電圧と同じ電圧が印加する。つまり、抵抗体48の電圧によってダイオード47の動作状態を決定することができる。また、ダイオード47の順方向電圧降下VFは、周囲温度が低くなると、大きくなり、周囲温度が高くなると、小さくなる。このため、ダイオード47の順方向電流は周囲温度変動によって変化する。つまり、ダイオード47は周囲温度変動によってその等価的な抵抗値が変化する。
【0042】
この第2実施形態例では、そのダイオード47の特性を利用してダイオード47を温度感知部として機能させる。つまり、ダイオード47の印加電圧(抵抗体48の印加電圧)は次に示すような条件を満たす電圧に設定されている。その電圧とは、周囲温度が低い場合のダイオード47の順方向電圧降下VFよりも低くて周囲温度が低い場合にはダイオード47の順方向電流を殆ど通電させず、かつ、周囲温度が高い場合のダイオード47の順方向電圧降下VFよりも高くて周囲温度が高い場合にはダイオード47の順方向電流を通電させるための電圧である。このような電圧が抵抗体48に印加するように、抵抗体48と抵抗体43の抵抗値がそれぞれ設定されている。
【0043】
この第2実施形態例では、温度補償回路15は上記のように構成されているために、周囲温度が低い場合には、ダイオード47には電流は殆ど通電せず、コンデンサ42と、出力電圧検出信号Vestの導通経路との間流れる電流(つまり、ロードレギュレーション補正信号)の殆どは抵抗体43,48を通電する。これに対して、周囲温度が高い場合には、ロードレギュレーション補正信号は抵抗体48には殆ど流れず、ダイオード47を通電する。このようなロードレギュレーション補正信号の周囲温度変動による導通経路の変化によって、温度補償回路15全体の抵抗値は、周囲温度が低くなると、抵抗体43,48の合計の抵抗値であるのに対して、周囲温度が高くなると、抵抗体43の抵抗値だけと見なすことができる。この周囲温度変動による温度補償回路15全体の抵抗値変動によって当該温度補償回路15を流れるロードレギュレーション補正信号は、周囲温度に応じて変化する。
【0044】
すなわち、温度補償回路15の周囲温度変動による抵抗値変動によって、周囲温度が低い場合には、ロードレギュレーション補正信号による補正量を小さくする方向に温度補償でき、また、周囲温度が高い場合には、ロードレギュレーション補正信号による補正量を大きくする方向に温度補償できる。
【0045】
この第2実施形態例においても、第1実施形態例と同様の効果を得ることができる。
【0046】
以下に、第3実施形態例を説明する。この第3実施形態例では、温度補償回路15の更に別の具体例を説明する。なお、この第3実施形態例の説明において、第1や第2の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0047】
この第3実施形態例に示す温度補償回路15は、図5に示すように、抵抗体49と、ダイオード50と、抵抗体51とを有して構成されている。その抵抗体51は、抵抗体31,32の直列接続部に直列に接続され、これら抵抗体31,32,51の直列接続部は一次側整流平滑回路7の出力側に並列に接続されている。一次側整流平滑回路7の出力電圧は抵抗体31,32,51により分圧され当該分圧電圧Vestが抵抗体31,32の接続部Xから出力電圧検出信号として制御回路8に向けて出力される。
【0048】
また、その直列接続部における検出信号出力部Xとは異なる分圧位置(この第3実施形態例では、抵抗体32,51の接続部)には制御回路8の基準電圧源34の電流を供給する温度補償用電流経路52が接続されている。この温度補償用電流経路52には抵抗体49が介設されると共に、ダイオード50がカソード側を抵抗体51側に向けて介設されている。
【0049】
この第3実施形態例では、ダイオード50が温度感知部として機能する。つまり、ダイオード50の周囲温度変動による順方向電圧降下VFの変動を利用して、周囲温度が低い場合にはダイオード50の順方向電流が殆ど流れず、周囲温度が高い場合にはダイオード50の順方向電流が通電するような電圧がダイオード50に印加する構成となっている。
【0050】
このため、周囲温度が低い場合には、基準電圧源34から抵抗体49とダイオード50を介して抵抗体51に流れ込む電流は殆ど無い。また、周囲温度が高くなると、基準電圧源34の電流が抵抗体49とダイオード50を介して抵抗体51に流れ込むこととなる。このため、周囲温度変動によって抵抗体51の通電量が変動し、これに起因して抵抗体32の通電量も変動する。つまり、周囲温度が低くなると、抵抗体32の通電量は増加し、また、周囲温度が高くなると、抵抗体32の通電量は減少する。
【0051】
ところで、抵抗体31を流れた電流は、抵抗体32と、制御回路8に向かう経路側とに分流する。抵抗体31の通電電流量は周囲温度変動により殆ど変動しないのに対して、抵抗体32の通電電流量は前記の如く周囲温度変動によって変動するので、この抵抗体32の通電量変動に伴って、抵抗体31から制御回路8側に分流する電流量は、周囲温度が低くなると、少なくなり、周囲温度が高くなると、増加する。その抵抗体31から制御回路8側に分流した電流の一部は抵抗体43を介してロードレギュレーション補正回路9に流れ込む。このロードレギュレーション補正回路9に流れ込む電流量は、抵抗体31からの分流電流量に応じて(つまり、周囲温度変動に応じて)、変動する。すなわち、ロードレギュレーション補正回路9のロードレギュレーション補正信号が温度補償される。
【0052】
換言すれば、基準電圧源34から抵抗体49とダイオード50を介して抵抗体51に供給される電流量が周囲温度変動に応じて変動することにより、抵抗体31,32,51の分圧比が変化し、これにより、例えば一次側整流平滑回路7の出力電圧が変化していないのにも拘わらず、周囲温度変動に応じて制御回路8に加えられる出力電圧検出信号Vestが変化する。つまり、ロードレギュレーション補正の温度補償が行われる。
【0053】
よって、第1や第2の各実施形態例と同様に、周囲温度変動に関係なく、目的とするロードレギュレーション特性を得ることができる。
【0054】
なお、第1〜第3の各実施形態例では、温度補償回路15の具体例をそれぞれ説明したが、例えば、第1〜第3の各実施形態例に示した温度補償回路15の3つの回路構成のうちの2つ以上を適宜に組み合わせて温度補償回路15を構成してもよい。例えば、図6には、第2実施形態例における温度補償回路15と、第3実施形態例における温度補償回路15とを組み合わせた温度補償回路15の回路構成例が図示されている。
【0055】
以下に、第4実施形態例を説明する。なお、この第4実施形態例の説明において、第1〜第3の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0056】
この第4実施形態例では、複数並列型のスイッチング電源装置の一例を説明する。複数並列型のスイッチング電源装置は、図7(a)に示されるように、複数のスイッチング電源装置S1,S2が並列的に配設されている。つまり、各スイッチング電源装置S1,S2の入力側が共通の入力電源(図示せず)に接続され、また、各スイッチング電源装置S1,S2の出力側が共通の負荷(図示せず)に接続されている。
【0057】
この第4実施形態例において特徴的なことは、複数のスイッチング電源装置S1,S2が第1〜第3の各実施形態例に示した回路構成の何れか1つを備えていることである。また、各スイッチング電源装置S1,S2は、それぞれ、図7(b)に示されるような、やや傾きを持ったロードレギュレーション特性を持つことができるように、ロードレギュレーション補正回路9が構成されている。
【0058】
このようなロードレギュレーション特性を持たせるのは次に示すような理由による。例えば、スイッチング電源装置S1,S2が両方共に同じ出力電圧Voutを出力するように構成されている場合には、熱分担などの観点から、各スイッチング電源装置S1,S2の出力電流Ioutも等しいことが望ましい。
【0059】
しかし、図7(b)ロードレギュレーション特性L1,L2に示されるように、各スイッチング電源装置S1,S2の出力電圧値が異なることが多い。このように、各スイッチング電源装置S1,S2毎に出力電圧値が異なる場合に、図7(c)に示されるように、傾きが非常に小さく、ほぼフラットなロードレギュレーション特性を備えていると、各スイッチング電源装置S1,S2の出力電流Ioutが大きく異なってしまう。換言すれば、電流バランスが悪くなってしまう。
【0060】
これに対して、各スイッチング電源装置S1,S2が、それぞれ、やや傾きを持ったロードレギュレーション特性を備えていると、各スイッチング電源装置S1,S2の出力電圧Voutを等しくした場合に、各スイッチング電源装置S1,S2の出力電流Ioutの差異を小さく抑えることができることとなる。つまり、各スイッチング電源装置S1,S2の電流バランスが取り易くなる。
【0061】
このような理由により、この第4実施形態例では、各スイッチング電源装置S1,S2のロードレギュレーション補正回路9は、出力電流変動に起因した出力電圧Voutの変動を完全に補償させるためのロードレギュレーション補正信号を出力するのではなく、やや傾きを持ったロードレギュレーション特性を備えることができるようなロードレギュレーション補正信号を出力する構成としている。
【0062】
この第4実施形態例によれば、第1〜第3の各実施形態例に示したスイッチング電源装置S1,S2を用いて、複数並列型のスイッチング装置を構成した。このため、各スイッチング電源装置S1,S2はロードレギュレーション補正量の温度補償回路15を有しているので、各スイッチング電源装置S1,S2は、それぞれ、周囲温度が変動しても、殆ど変動しない一定のロードレギュレーション特性を持つことができることとなる。
【0063】
これにより、周囲温度変動に起因したロードレギュレーション特性の変動による次に示すような問題を防止することができる。例えば、周囲温度が低くてロードレギュレーション特性の傾きが小さくなる方向に変動すると、前述したように、スイッチング電源装置S1,S2の電流バランスを取り難くなるという問題が生じる。これに対して、この第4実施形態例では、周囲温度変動によるロードレギュレーション特性の変動を防止できるので、周囲温度が低くなっても、電流バランスが取り易いロードレギュレーション特性を維持することができることとなる。
【0064】
なお、この発明は第1〜第4の各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第1〜第4の各実施形態例に示した温度補償回路15の具体例では、周囲温度変動により通電量(等価的な抵抗値)が変動する温度感知部として、ダイオード45,46,47,50を設けたが、例えば、それらダイオード45,46,47,50に代えて、周囲温度変動により抵抗値が変動する素子(例えば、サーミスタや感温抵抗体など)や、周囲温度変動によって通電電流量が変動する回路などを温度感知部として、設けてもよい。また、図8に示されるように、ダイオード45,46,47,50に代えて、温度感知部として、トランジスタ素子54を設けてもよい。なお、トランジスタ素子54を設ける場合には、トランジスタ素子54のベースの結線先として、様々な場所があり、図8はその一例にすぎず、そのベースの結線先は、回路構成を考慮して適宜に設定してよい。
【0065】
さらに、各実施形態例に示した温度補償回路15に代えて又は加えて、次に示すような回路を設けてもよい。例えば、周囲温度が高くなるに従って抵抗値が大きくなる素子(例えばサーミスタや感温抵抗体やトランジスタ素子など)や、周囲温度が高くなるに従って通電電流量が減少する回路などを、温度補償回路として、分圧抵抗体32に並列に設けてもよい。この場合には、周囲温度変動に応じて出力電圧検出信号Vestを直接的に温度補償して、ロードレギュレーション補正の温度補償が行われることとなる。
【0066】
このように、ロードレギュレーション補正量の温度補償回路15は、周囲温度の変動によるロードレギュレーションの傾きの変動に応じて出力電圧の検出信号を補正することができれば、その回路構成は特に限定されるものではない。なお、制御回路8の回路構成も、具体例の構成に限定されるものではなく、様々な形態を採り得るものである。温度補償回路15の回路構成や配置位置は、その制御回路8の回路構成を考慮して適宜に設定されることとなる。また、同様に、ロードレギュレーション補正回路9の回路構成も、具体例の構成に限定されるものではなく、制御回路8の回路構成などを考慮して適宜設定してよいものである。
【0067】
さらに、第1〜第4の各実施形態例では、補助コイル6を設け、この補助コイル6の電圧を整流平滑し、この整流平滑した電圧を出力電圧Voutの検出信号として利用してスイッチ素子Qの時比率制御を行っていたが、例えば、図9(a)に示されるように、一次コイル2に中間タップMを設け、ここから出力される電圧を整流平滑し、この整流平滑した電圧を出力電圧Voutの間接的な検出信号として利用してスイッチ素子Qの時比率制御を行ってもよい。また、図9(b)に示されるように、一次コイル2の電圧を整流平滑し、この整流平滑した電圧を出力電圧Voutの検出信号として利用してスイッチ素子Qの時比率制御を行ってもよい。
【0068】
さらに、具体例では、絶縁型スイッチング電源装置はフォワードタイプであったが、トランスの一次側に設けたコイルの電圧を整流平滑し、この整流平滑した電圧を出力電圧の検出信号として利用してスイッチ素子の時比率制御を行う回路構成を備えていれば、この発明は、図10に示されるようなフライバックタイプや、プッシュプルタイプや、ハーフブリッジタイプや、フルブリッジタイプなど、フォワードタイプ以外の電力変換方式のものにも適用することができるものである。なお、図10中の符号55は、抵抗体40に生じた電圧信号(つまり、二次側の通電電流量に応じた電圧信号)を利用して、ロードレギュレーション補正信号を作成して出力する回路を示している。
【0069】
さらに、一次側の回路には、出力電流と相関性のある電流が通電する部位があり、各実施形態例では、その部位に電流検出素子として抵抗体40を設けていたが、例えば、電流検出素子としてカレントトランスを設けてもよい。
【0070】
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、スイッチング電源装置は、傾きが殆ど無いフラットなロードレギュレーション特性を持つ例を示したが、もちろん、スイッチング電源装置が単独で使用される場合においても、第4実施形態例と同様に、スイッチング電源装置は、やや傾きを持ったロードレギュレーション特性を持つように構成してもよい。この場合にも、ロードレギュレーション補正量の温度補償回路を設けて、制御回路に加えられる出力電圧の検出信号を周囲温度変動に応じて補正することにより、周囲温度の変動によるロードレギュレーション特性の変動を防止できる。これにより、周囲温度によってロードレギュレーションの傾きが変化してしまうことはなく、出力電圧精度の向上や、並列運転時の電流バランスの改善が達成できる。
【0071】
さらに、第4実施形態例では、2個のスイッチング電源装置を並列接続する例を示したが、並列運転を行うスイッチング電源装置の数は3個以上でもよく、適宜に設定されるものである。
【0072】
【発明の効果】
この発明によれば、ロードレギュレーション補正回路およびロードレギュレーション補正量の温度補償回路が設けられており、これら回路によって、出力電流変動や周囲環境の温度変動に応じて出力電圧の検出信号を補正する構成とした。このため、その補正された出力電圧の検出信号に基づいて、制御回路が、出力電圧を安定化すべくスイッチ素子の時比率制御を行うので、出力電流変動に起因した出力電圧の変動や、周囲温度の変動に起因したロードレギュレーションの傾きの変動が補償されることとなり、出力電圧を精度良く安定化させることができる。これにより、スイッチング電源装置の信頼性を高めることができる。
【0073】
特に、トランスの二次コイルの電圧を整流平滑する二次側整流平滑回路に、同期整流器であるMOS−FETを用いている場合には、周囲温度の変動による二次側の回路の等価抵抗値の変動が大きいことから、この発明を用いることは非常に有効である。
【0074】
また、スイッチングループの電流を検出するスイッチング電流検出素子の電圧をコンデンサにピーク充電し、出力電圧の検出信号を補正するためのロードレギュレーション補正信号として、そのコンデンサの充電電圧を出力する構成を備えているものにあっては、ロードレギュレーション補正信号は出力電流量にほぼ比例した直流電圧であるので、出力電圧の検出信号を容易に、かつ、精度良くロードレギュレーション補正することができる。
【0075】
さらに、温度補償回路はロードレギュレーション補正回路のロードレギュレーション補正信号の導通経路上に介設され、この温度補償回路は当該回路全体が持つ抵抗値が周囲温度によって変化する構成を有して、ロードレギュレーション補正信号を温度補償する構成のものや、一次側整流平滑回路の出力側に抵抗体の直列接続部が並列接続されており、温度補償回路は、その抵抗体の直列接続部の分圧比を周囲温度変動に応じて変化させることで、一次側整流平滑回路から制御回路に加えられる出力電圧の検出信号を変化させて、ロードレギュレーション補正量の温度補償を行う構成のものにあっては、簡単な回路構成でロードレギュレーション補正量を正確に温度補償することができる。
【0076】
この発明の構成を備えることにより、周囲温度の変動に起因したロードレギュレーション特性の傾きの変動を抑制することができる。このため、周囲温度の変化に関係なく、一定のロードレギュレーション特性を持たせることができることとなる。これにより、スイッチング電源装置を複数配設して、複数並列型のスイッチング電源装置を構築する際に、周囲温度が変動しても、各スイッチング電源装置のロードレギュレーション特性を、電流バランスが取り易い状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチング電源装置の一例を簡略化して示した回路図である。
【図2】第1実施形態例のスイッチング電源装置の具体例を示す回路図である。
【図3】第1実施形態例の効果を説明するための図である。
【図4】第2実施形態例のスイッチング電源装置を示す回路図である。
【図5】第3実施形態例のスイッチング電源装置を示す回路図である。
【図6】第2と第3の各実施形態例に示した温度補償回路の回路構成を組み合わせて構成された温度補償回路が組み込まれているスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。
【図7】第4実施形態例の複数並列型のスイッチング電源装置を説明するための図である。
【図8】温度感知部のその他の例を説明するための図である。
【図9】その他の実施形態例を説明するための図である。
【図10】さらに、その他の実施形態例を説明するための図である。
【図11】スイッチング電源装置の一提案例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 トランス
4 二次側整流平滑回路
6 補助コイル
7 一次側整流平滑回路
8 制御回路
9 ロードレギュレーション補正回路
15 温度補償回路
20,21 MOS−FET
40 抵抗体
42 コンデンサ
45,46,47,50 ダイオード
Q スイッチ素子

Claims (6)

  1. トランスの一次側にはスイッチ素子が設けられ、このスイッチ素子のスイッチング動作によって、一次側の入力電圧を変換してトランスの二次側から出力して整流平滑し、直流電圧を出力する構成を備え、前記トランスの一次側に設けられたトランスコイルの電圧を整流平滑する一次側整流平滑回路と、その整流平滑された電圧を前記トランスの二次側の出力電圧の検出信号として利用し出力電圧を安定化すべく前記スイッチ素子の時比率を制御する制御回路と、前記トランスの一次側の回路に設けられて出力電流と相関性のある電流を検出する電流検出素子を有し、この電流検出素子で検出した電流に基づいて出力電流と相関関係を持つロードレギュレーション補正信号を形成して前記出力電圧の検出信号を出力電流変動による出力電圧変動に応じて補正するロードレギュレーション補正回路とを有する絶縁型スイッチング電源装置であって、前記ロードレギュレーション補正回路のロードレギュレーション補正信号を周囲温度変動に応じて変化させロードレギュレーション補正量そのものを周囲温度変動に応じて変化させて温度補償する温度補償回路が設けられている構成と成して、低温環境下ではロードレギュレーション補正量を小さくし、高温環境下ではロードレギュレーション補正量を大きくすることを特徴とする絶縁型スイッチング電源装置。
  2. トランスの二次コイルの電圧を整流平滑する二次側整流平滑回路が設けられており、この二次側整流平滑回路には同期整流器であるMOS−FETが設けられていることを特徴とする請求項1記載の絶縁型スイッチング電源装置。
  3. ロードレギュレーション補正回路には、電流検出素子の電圧を整流素子によってピーク充電するコンデンサが設けられており、そのコンデンサの充電電圧をロードレギュレーション補正信号として出力する構成を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の絶縁型スイッチング電源装置。
  4. 温度補償回路は、ロードレギュレーション補正回路のロードレギュレーション補正信号の導通経路上に介設される複数の抵抗体の直列抵抗接続部と、この直列抵抗接続部の抵抗体の何れかに並列接続される温度感知部とを有して構成されており、その温度感知部は周囲温度変動により等価的な抵抗値が変化する構成と成して温度補償回路全体の抵抗値を変化させて、当該温度補償回路を通電するロードレギュレーション補正信号を温度補償することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の絶縁型スイッチング電源装置。
  5. 一次側整流平滑回路の出力側には少なくとも3つの抵抗体の直列接続部が並列に接続されており、この直列接続部の抵抗体による一次側整流平滑回路の出力電圧の分圧電圧がスイッチング電源装置の出力電圧の検出信号として制御回路に出力される構成と成し、ロードレギュレーション補正回路は、その制御回路に加えられる検出信号をロードレギュレーション補正する構成と成しており、温度補償回路は、前記抵抗体の直列接続部における検出信号出力部とは異なる分圧位置に電流を供給する温度補償用電流経路と、この温度補償用電流経路上に介設され周囲温度変動に応じて当該温度補償用電流経路の通電量を可変する温度感知部とを有して構成されており、この温度補償回路は、温度補償用電流経路から前記抵抗体の直列接続部へ供給する電流量を温度感知部により変動させて前記抵抗体の直列接続部の分圧比を温度により変化させることによって、一次側整流平滑回路から制御回路に加えられる検出信号を温度変化させて、ロードレギュレーション補正の温度補償を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の絶縁型スイッチング電源装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の絶縁型スイッチング電源装置が複数配設され、各絶縁型スイッチング電源装置の入出力が並列に接続されていることを特徴とするスイッチング電源装置。
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