JP3660539B2 - 方向性結合器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話などに組み込まれて使用されるチップ型の方向性結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話などの無線通信機器に組み込まれているチップ型の方向性結合器は、マイクロストリップラインや結合線路とも称される一対の導電路を有し、一方向に進むマイクロ波電力を取り出してその出力レベルを検出回路へ送出するという回路素子である。
【0003】
図5はかかる方向性結合器の従来例を示す平面図、図6はその側面図である。これらの図に示す方向性結合器は、平板状の誘電体基板1上に互いに平行に延びる一対の導電路2,3を並設し、かつ、導電路2の両端部に接続した電極部4,5と導電路3の両端部に接続した電極部6,7とを誘電体基板1の側面に配設して概略構成されている。そして、例えば導電路2を主線路とし導電路3を副線路として使用する場合、図示せぬプリント基板上でパワーアンプとアンテナとの間に導電路2の電極部4,5を接続すると共に、導電路3の一方の電極部6を接地して他方の電極部7を図示せぬ検出制御回路に接続する。これにより、主線路である導電路2に投入された送信電力の出力レベルに応じた電力信号を、副線路である導電路3に発生させることができるので、この電力信号に基づき前記検出制御回路にて前記パワーアンプの出力調整を行って、送信電力を必要最小限のレベルに設定できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の方向性結合器では、平板状の誘電体基板1の天面に印刷やスパッタリング等の手法を用いて一対の導電路2,3を形成しているが、これら帯状の導電路2,3は所望の結合度を確保するために、所定長以上の長さにわたって並設する必要があるため、誘電体基板1の長さ寸法を短く設計することが困難であった。それゆえ、この方向性結合器は、高密度実装に好適な小型化が図りにくいという問題点があった。
【0005】
また、かかる従来の方向性結合器では、誘電体基板1上で一対の導電路2,3が空気を介して対向する構成になっているので、高い結合度が得にくいという問題点もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、四角柱状の誘電体片を用い、その天面だけでなく側面や底面にも導電路を設けることとした。このようにすると、実装スペースの小なる誘電体片の異なる複数の表面に、所定長以上の長さにわたって一対の導電路を並設することができるため、方向性結合器の小型化が促進できる。
【0007】
また、この誘電体片の表面に刻設した溝の内部に導電路を設けておけば、一対の導電路を誘電体を介して対向させることができるので、結合度を高めるうえで有利となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の方向性結合器では、四角柱状の誘電体片と、この誘電体片の天面から両側面へ延設されて互いに平行に延びる一対の導電路と、これら導電路の端部に接続された電極部とを備え、前記導電路が前記誘電体片の両側面から底面へ延設された構成とした。
【0009】
このように構成される方向性結合器は、四角柱状の誘電体片が小さくても、その天面だけでなく両側面から底面にわたって延びる比較的長い導電路を設けることができるので、小型化して実装スペースを狭めても導電路に所定長以上の長さを確保することができる。
【0010】
上記の構成において、電極部を誘電体片の底面で導電路と接続することが好ましく、この場合、底面に設けた電極部を誘電体片の両側面に沿って天面まで延設させると、誘電体片を上下逆にした状態でプリント基板上に実装することができる。
【0011】
また、かかる構成において、前記導電路を前記誘電体片の表面の溝内に設けておけば、一対の導電路を誘電体を介して対向させることができるので、両導電路を空気を介して対向させる構成に比べて結合度が高まる。
【0012】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1は本実施例に係る方向性結合器の斜視図、図2は該方向性結合器の平面図、図3は図2のA−A線に沿う断面図、図4は該方向性結合器の底面図である。
【0013】
これらの図に示す方向性結合器は、四角柱状の誘電体片10と、この誘電体片10の天面から両側面を経て底面の途中まで延びる互いに平行な一対の溝11,12内に形成された一対の導電路(結合線路)13,14と、誘電体片10の四隅のうちの二つの隅部表面に沿って形成されて誘電体片10の底面で導電路13の端部13a,13bに接続されている電極部15,16と、誘電体片10の四隅のうちの残り二つの隅部表面に沿って形成されて誘電体片10の底面で導電路14の端部14a,14bに接続されている電極部17,18とによって概略構成されている。
【0014】
誘電体片10は例えばセラミックからなり、その表面にレーザ加工を施して溝11,12が形成される。かかるレーザ加工において、溝11と溝12との間隔は全長にわたって所定の微小ギャップに保たれる。ただし、セラミックを焼成前のグリーンシートにプレス加工を施して溝11,12を形成しても良い。また、誘電体片10を樹脂成形品となすことも可能である。
【0015】
一対の導電路13,14は、例えば銀ペーストを溝11,12内に充填させることにより形成される。したがって、導電路13,14は溝11,12と同じく全長にわたって所定の微小ギャップを保ちつつ互いに平行に延びている。また、導電路13の両端部13a,13bと導電路14の両端部14a,14bは、図4に示すように誘電体片10の底面に設けられている。
【0016】
電極部15〜18は、銀ペーストもしくは銀・パラジウムペーストを誘電体片10の表面に印刷して形成される。これらの電極部15〜18はいずれも、誘電体片10の天面の隅部から下方の側面を経て底面まで形成されている。そして、この誘電体片10の底面において、電極部15,16がそれぞれ導電路13の端部13a,13bに接続され、電極部17,18がそれぞれ導電路14の端部14a,14bに接続されている。
【0017】
このように構成された方向性結合器は、四角柱状の誘電体片10の天面から両側面および底面にわたって延びる比較的長い導電路13,14を形成することができるので、誘電体片10が小さくても導電路13,14に所定長以上の長さを確保することができる。それゆえ、この方向性結合器は広い実装スペースを必要とせず、小型化を促進するうえで極めて有利である。
【0018】
また、この方向性結合器は、誘電体片10の表面の溝11,12の内部に導電路13,14が設けてあるので、図3に明らかなように、一対の導電路13,14が誘電体を介して対向している。したがって、両導電路13,14を空気を介して対向させる構成に比べて結合度が高まっており、溝11,12の深さを増すことで結合度をより一層高めることも可能である。また、その結果として、導電路13,14間のギャップを極端に狭めなくても所望の結合度が得やすくなるので製造コストが低減できる。
【0019】
なお、上述した方向性結合器は、例えば導電路13を主線路とし導電路14を副線路として使用する場合、図示せぬプリント基板上でパワーアンプとアンテナとの間に導電路13に接続された電極部15,16を接続すると共に、導電路14に接続されている一方の電極部17を接地して他方の電極部18を図示せぬ検出制御回路に接続する。これにより、主線路である導電路13に投入された送信電力の出力レベルに応じた電力信号を、副線路である導電路14に発生させることができるので、この電力信号に基づき前記検出制御回路にて前記パワーアンプの出力調整を行って、送信電力を必要最小限のレベルに設定できるようになっている。その際、方向性結合器を誘電体片10の天面が上を向くようにプリント基板上に載置し、誘電体片10の底面に延設された各電極部15,16,17,18をプリント基板の対応するランドに半田付けすることができるが、その逆に、方向性結合器を誘電体片10の底面が上を向くようにプリント基板上に載置し、誘電体片10の天面に延設された各電極部15,16,17,18をプリント基板のランドに半田付けすることも可能である。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0021】
四角柱状の誘電体片を用い、その天面だけでなく側面や底面にも導電路を設けた方向性結合器なので、実装スペースの小なる誘電体片の表面に所定長以上の長さにわたって一対の導電路を並設することができ、小型化が促進できる。
【0022】
また、この誘電体片の表面に刻設した溝の内部に導電路を設けておけば、一対の導電路を誘電体を介して対向させることができるので、結合度を高めるうえで有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る方向性結合器の斜視図である。
【図2】該方向性結合器の平面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】該方向性結合器の底面図である。
【図5】従来の方向性結合器を示す平面図である。
【図6】図5に示す方向性結合器の側面図である。
【符号の説明】
10 誘電体片
11,12 溝
13,14 導電路(結合線路)
13a,13b,14a,14b 端部
15,16,17,18 電極部
Claims (4)
- 四角柱状の誘電体片と、この誘電体片の天面から両側面へ延設されて互いに平行に延びる一対の導電路と、これら導電路の端部に接続された電極部とを備え、前記導電路が前記誘電体片の両側面から底面へ延設されていることを特徴とする方向性結合器。
- 請求項1の記載において、前記電極部を前記誘電体片の底面で前記導電路と接続したことを特徴とする方向性結合器。
- 請求項2の記載において、前記電極部を前記誘電体片の両側面に沿って底面から天面へ延設したことを特徴とする方向性結合器。
- 請求項1〜3のいずれかの記載において、前記導電路を前記誘電体片の溝内に設けたことを特徴とする方向性結合器。
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1999
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