JP3648985B2 - ケージ型保持器付きボールねじ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はケージ型保持器付きボールねじの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば図10に示すような保持器なしの通常のボールねじでは、ボール50がねじ軸20のボールねじ溝22、ボールナット30のボールねじ溝32、循環こま60のボール循環路62内に、ボール同士互いに接触した状態で密に配されており、個々のボールが転動するとき、隣り合うボール同志の接触点では互いに逆方向の動きになる。そのため、ボール同士の接触部分にすべりを生じていわゆる競り合い現象によりボールの自由な転動は妨げられ、トルク抵抗が大きくなってトルクむらが生じる。このようなボール同士の競り合いによるトルクむらは、一般に低速運転や揺動運転において悪化するから、例えば低速・揺動運転が要求される放電加工機やワイヤーカット機に使用するボールねじの場合に特に問題となる。また、輪郭制御性が重要視されるマシニングセンタにおいては、モータ制御の外乱となるので極端に嫌われる。
【0003】
このような場合の対応策としては、ボール同士の直接接触を避けてボールの競り合いを無くし、トルク性能を向上させる必要があり、例えば図11に示すようなボール保持器Hを用いたボールねじが知られている。この保持器Hは、円筒部材H1にボールを転動自在に保持させるための多数の丸穴H2をあけたもので、この丸穴H2にボールを転動自在に配してねじ軸とボールナットとの間に装着される。そのためボールが互いに接触することがなく、前記のようなボール同士のすべり抵抗によるトルクの変動は発生しない。しかし、この保持器Hは、ねじ軸が定位置で回転し、ボ−ルナットが回転しないようような使用態様の場合に、ねじ軸の回転につれてボールナツトとともに軸方向に移動する(保持器の移動量はナツトの移動量の半分)のであるが、ボールナットの移動ストロークが大きいと、ボールナットの螺旋溝から保持器Hが抜けてボールが脱落してしまう。
【0004】
そこで、そうした点を改善したケージ型保持器付きボールねじが、例えば実公平2−5145号公報に提案されている。このものは、ねじ軸とボールナットとの間に遊嵌される図12に示したような薄肉円筒状の胴体部にほぼ軸方向の長孔42を多数形成してなるケージ型保持器40を備えており、その長孔42内にボールが転動自在に配置されている。一方、ボールナットは、図10と同じくボールねじ溝32の隣り合う二つの溝にまたがる穴部を設けて、この穴部にボール循環用のこま60を嵌着してなる内部循環式の循環路62を備えている。ボールは、ボールねじ溝に沿って転動しつつ前記ケージ型保持器40の長孔42内を軸方向に移動し、ボール循環用のこま60のボール循環路62を通過することによりねじ軸のねじ山(ランド部)を乗り越えて内部循環を繰り返す。保持器40の長孔42は、ボールの内部循環を妨げないように保持器に対してボールが軸方向に移動可能な長さにしてある。このケージ型保持器付きボールねじの場合は、トルク変動が小さく、しかもボ−ルナットの移動ストロ−クが転動するボ−ルにより制限されることがないという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のケージ型保持器付きボールねじの場合、次のような点になお改善の余地がある。
【0006】
▲1▼循環部品であるこま60は、ボールを無理なくすくい上げるために、一般にこま内径側がボールナット内径側に突き出すような寸法関係に設計されている。そのため、ねじ軸とボールナットとの間の空間に配置したケージ型保持器40が、当該こま60の内径側と干渉して、ボールナットに対する相対運動が円滑を欠くことがある。
【0007】
▲2▼低速・揺動運転で加工を行う放電加工機やワイヤーカット機でも、作業性の効率向上のために、加工以外の時間では高速送り運転されることが多い。その場合、こま60を通って循環するボールがケージ型保持器40の長孔42部に衝突して保持器40に打痕が形成され、その打痕の影響でトルク特性が悪化することがある。
【0008】
▲3▼ボールが保持器40を離れ、循環路62内でねじ軸のランド部表面を滑りながら乗り越えて隣の溝に移動する時に、ボールは遠心力の作用でBCD(ボールサークルダイア)上から外側に一旦離れて再びBCD上に戻る軌跡を描く。そのため、ボールが保持器40に戻る際に保持器40に強く衝突したり、あるいはナットと保持器にボールが挟まれる現象(楔のように食い込む現象)が発生することがある。
【0009】
本発明は、このような従来のケージ型保持器付きボールねじの未解決の課題を解決するためになされたものであり、ケージ型保持器の径方向の相対寸法,硬さ等を工夫することにより、保持器とこまとの干渉,ボールとの衝突,ボールの食い込み等を防止して、トルク性能をより向上させたケージ型保持器付きボールねじを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、螺旋状のボールねじ溝を外周面に有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対応するボールねじ溝を内周面に有すると共に該ボールねじ溝の一部にボールが前記ねじ軸のねじ山を乗り越えて循環するよう案内するこまを設けて循環路を形成した内部循環式のボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と前記ねじ軸のボールねじ溝に転動自在に嵌合する多数のボールと、前記ねじ軸とボールナットとの間の空間に配され、前記ボールを周方向において互いに離間すると共に転動自在に保持するために軸方向に延びる複数本の長孔を周面に設けた薄肉円筒状のケージ型保持器とを具えたケージ型保持器付きボールねじにおいて、前記ねじ軸と前記ケージ型保持器とのすき間を、前記こまと前記ケージ型保持器とのすき間よりも小さく設定した。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明であるケージ型保持器付きボールねじにおいて、ケージ型保持器の硬さを、調質材の硬さ(HRC22〜30)よりも大きく、ボールの硬さ(HRC62〜67)よりも小さいものとした。
【0012】
さらに、請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明であるケージ型保持器付きボールねじにおいて、前記ケージ型保持器に磁力を付与したものとした。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図5は本発明のケージ型保持器付きボールねじの一実施の形態を示すもので、図1は正面の断面図、図2はそのII−II断面図、図3は保持器の斜視図、図4は循環用のこまの斜視図、図5は要部の拡大断面図である。先ず、構成を説明すると、ボールねじ10は、外周面に螺旋状のボールねじ溝22を形成したねじ軸20と、このボールねじ溝22に対応する螺旋状のボールねじ溝32を内周面に形成したボールナット30と、ねじ軸20とボールナット30との間の空間に配した薄肉円筒状のケージ型保持器(以下、単に保持器という)40と、ねじ軸20のボールねじ溝22及びボールナット30の対向するボールねじ溝32との間に介在され、保持器の長孔42に遊嵌する多数のボール50及びボールナット30に設けた穴36に接合されたこま60を備えている。
【0014】
保持器40は、図3に示すように、薄肉円筒形状でその周面には内外面に貫通する軸方向の複数本の長孔42が形成され、それらの孔同士の間には柱状部44が形成されている。ボール50は、ねじ軸20及びボールナット30のそれぞれのボールねじ溝22及び32内に装入されると共に、保持器40の長孔42に係合することによって転動自在に互いに離間されている。こま60は、図4に示すように、ボールナット30の隣り合う二つのボ一ルねじ溝32を跨いでボールナツト30の胴部に形成されている貫通穴36に嵌合する形状を有し、その内周側の面に、ボール50がねじ軸20のボールねじ溝22間のねじ山を乗り越えることを許容する深いボール循環路62が形成されている。こま60は、図1に示した左側のボール回路用のものの他、右側のボール回路に対しても設けられている。その右側のこまの位置は、左側のこまに対してちようど90°位相をずらせてあり、図1には右側こま内を通過中の一個のボール50aがねじ軸のねじ山を乗り越える所が示されている。保持器40は、ボールナット30の内周面に装着された止め輪70,71により、ボールナット30に対して相対回転可能で軸方向には移動不能とされている。
【0015】
図5に示すように、ねじ軸20とボールナット30との間の空間に配した保持器40は、その外径面43とこま60の内径面63との間に、間隔Aのすき間を有し、保持器内径面44とねじ軸20のねじ山ランド部23のねじ山外径面23aとの間には間隔Bのすき間を有している。そして、これらの両すき間の間隔の大きさが、間隔A>間隔Bとなるように設定している。
【0016】
次に、この実施の形態の作用を述べる。
ボールナット30を回転不能かつ軸方向に移動可能に支持して、軸方向に移動不能とされたねじ軸20を図1の右方よりみて右回転させる。すると、ねじ軸20のボールねじ溝22及びボールナット30のボールねじ溝32に嵌合された多数のボール50がボールねじ溝22に沿って転動し、ボールナット30はねじ軸20の回転量に比例したストローク分だけ軸方向に右方に移動する。この時ボール50はボールねじ溝22,32に沿って転動するが、保持器40はボールナット30に止め輪70,71により回転自在に支持されているからボール50の転動に伴なつて回転し、ボール50は保持器40の長孔42内を軸方向に略ねじのリード分移動する。保持器40の前端側(図1中左端側)に移動したボール50は、保持器40の柱状部44によって押され、こま60のボール循環路62に案内されつつねじ軸20のねじ山ランド部23を乗り越えて一つ隣り(図1中右側)のボールねじ溝22内に戻される。この循環中、ボールねじ溝22及び32内の各ボール50は保持器40の長孔42によって互いに隔絶されており、接触することがない。よって、ねじ軸20の回転及びそれに基づくボールナット30の軸方向の移動が極めてスムーズに行なわれ、トルク変動は殆んど生じない。また、ボール50はねじ軸20の外面に沿って循環しても、保持器40はボールナット30に対して軸方向に移動しないので、ボールナット30の移動ストロークがボールの転動により制限されることはなく、大きなストロークでも使用できる。
【0017】
さらに、本実施の形態によれば、ボールナット30に固着されたこま60の内径面63と保持器40の外径面43とのすき間Aよりも、ねじ軸20のねじ山外径面23aと保持器40の内径面44とのすき間Bの方を小さく設定(A>B)したため、回転中に保持器40が振れ回っても、保持器40とこま60とが接触する前にねじ軸20と保持器40とが接触する。したがって、保持器40がこま60に引っ掛かってしまうおそれは全くない。保持器40とねじ軸20との接触については、ねじ軸20のねじ山外径面23aは一般に基準面とされるために滑らかに研磨されているから、保持器40と接触しても何ら問題は生じない。かくして、トルク変動がなく一層安定した滑らかなボールねじの作動が得られる。
【0018】
続いて、本発明のケージ型保持器付きボールねじの他の実施の形態を、上記図1を援用して説明する。
この実施の形態は、鋼製保持器40を、硬さが調質材のそれ(HRC22〜30)よりも大きく、鋼製のボール50のそれ(HRC62〜67)よりも小さい材料を使用して作製し、保持器とボールが互いに傷つけ合わないようにしたものである。このように、保持器40の硬さの範囲を規制することにより、ねじ軸20を高速回転させてボールナット30を高速送りする時、保持器40にボールが勢いよく衝突しても保持器40に打痕がつかないため、高速送り時の保持器40の耐久性が確保できるとともに、ボールねじのトルク特性も良好になる。この保持器の硬さHRC22〜67の規制範囲は、実験の結果に基づいて定めている。すなわち、硬さHRC22〜30の調質材製の鋼製保持器40を用いた実験では打痕傷が見られたのに対し、焼入れした保持器(硬さはおよそHRC50)には打痕傷は見られなかった。この結果から、本発明のケージ型保持器の硬さの下限をHRC22に設定した。一方、保持器の硬さがボールの硬さHRC62〜67を越えない限り、ボールに損傷を与えることがなかったので、保持器硬さの上限をHRC67に設定した。
【0019】
その他の構成及び作用・効果は上記第1の実施の形態の場合と同様である。
図6〜図9に、本発明のケージ型保持器付きボールねじのさらに他の実施の形態を示す。
【0020】
この実施の形態は、保持器40を磁化した材料で作製した点が上記第1の実施の形態と異なっている。磁化した材料としては、次のようなものを例示することができる。▲1▼焼入れ磁石(KS磁石鋼)、▲2▼粉末形磁石。例えばアルニコ系磁石粉の焼結体、金属酸化物粉末を用いたフェライト磁石など、▲3▼フェライト粉末を可撓性ピラスチックと混合したプラスチック磁石、▲4▼ケイ素鋼,パーマロイ合金のような高導磁率合金、▲5▼Co系その他の非晶質合金。
【0021】
図8により、本実施の形態の作用を、保持器を磁化しない場合(図9)と比べて説明する。一般的にこま循環タイプのケージ型保持器付きボールねじにおいて、当該保持器が磁化なしの場合(図9)には、ボール50がボールナット30内でねじ軸20の表面を滑りながらこまのボール循環路62を経て隣の溝に移動する際、軸方向からボール50をみると、図9に示すように、各ボール50は遠心力の作用を受けてボール循環路62の内壁に押しつけられる結果、ボールの軌跡はBCD上から一旦離れて外側に膨らむ(図7のラインL参照)。そして、ボール循環路62を通過しおわると、再びBCD上に戻る軌跡を描く。ボールが保持器40の長孔42にもどる際に、ボールが保持器に強く衝突して損傷させる。または、図9に示すように、矢符号mのように進行するボール50が、ボール循環路62の端部壁面に衝突してk方向に反発力を受けると共に、保持器40に衝突してl方向に反発力を受けることになり、ボール50はBCD上には戻りにくくなる。
【0022】
これに対して、本実施の形態(図8)の場合は、BCD上を移動してきたボール50がボール循環路62を通過する際、遠心力の作用を受けると同時に、保持器40の有する磁力により、当該遠心力に抗して矢符号gの方向に引っ張られる。その磁力の方が遠心力に勝れば、ボール50は矢符号hの方向、つまりBCDの方向に向かう。そのため、保持器40の長孔42にもどる際に、ボールが保持器に強く衝突して損傷させることがない。また、ボール循環路62の端部壁面や保持器40に衝突して強い反発力を受けたり、楔のように挟まれたりする現象も防止できて、滑らかな作動が得られる。
【0023】
なお、本発明のケージ型保持器付きボールねじは、上記第1〜第3の各実施の形態を二つまたは全て組み込んだものとすることができる。
また、上記各実施の形態のケージ型保持器40は、複数の各長孔42の長さを、それぞれ保持器の一端側から他端側に及ぶ長いものとしているが、隣合うボール回路が十分に離れている場合は、各長孔の長さを、個々のボール回路のボール50の軸方向移動量に応じて軸方向に分割(例えば2分割)することができる。また、そのように軸方向に分割した場合、軸方向前後の長孔をちどり状に配置しても良い。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、ねじ軸とケージ型保持器とのすき間を、こまとケージ型保持器とのすき間よりも小さく設定したため、保持器とこまとが干渉して保持器のボールナットに対する相対運動が円滑を欠くという現象を防止できて、その結果ケージ型保持器付きボールねじのトルク性能をより一層向上できるという効果を奏する。
【0025】
また、請求項2に係る発明によれば、ケージ型保持器の硬さを、調質材の硬さよりも大きく、ボールの硬さよりも小さいものとしたため、ケージ型保持器付きボールねじを高速送り運転する場合に、こまを通って循環するボールがケージ型保持器の長孔部に勢いよく衝突して保持器に打痕が形成され、その打痕の影響でトルク特性が悪化することがあるという現象を防止できて、その結果ケージ型保持器付きボールねじのトルク性能をより一層向上できるという効果を奏する。
【0026】
さらに、請求項3に係る発明によれば、ケージ型保持器に磁力を付与したため、ボールが保持器を離れて循環こまの循環路内をBCDから外側に外れて通過した後に再び保持器に戻る際に、当該ボールが保持器に強く衝突したり、あるいはナットと保持器にボールが食い込む現象が発生するのを防止できて、その結果ケージ型保持器付きボールねじのトルク性能をより一層向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の正面断面図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】ケージ型保持器の斜視図。
【図4】循環用のこまの斜視図。
【図5】保持器とこま及びねじ軸とのすき間の関係を説明する拡大断面図。
【図6】本発明の他の実施の形態の保持器とボール転動の軌跡とを説明する要部の正面模式断面。
【図7】その軸直角の模式断面図。
【図8】本発明の他の実施の形態の保持器の作用を説明する模式断面図。
【図9】従来の保持器の作用を説明する模式断面図。
【図10】従来の保持器なしボールねじの正面断面図。
【図11】従来の穴付き保持器の斜視図。
【図12】従来のケージ型保持器の正面図。
【符号の説明】
10 ボールねじ
20 ねじ軸
22 ボールねじ溝
30 ボールナット
32 ボールねじ溝
40 ケージ形保持器
42 長孔
50 ボール
60 こま
62 ボール循環路

Claims (3)

  1. 螺旋状のボールねじ溝を外周面に有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対応するボールねじ溝を内周面に有すると共に該ボールねじ溝の一部にボールが前記ねじ軸のねじ山を乗り越えて循環するよう案内するこまを設けて循環路を形成した内部循環式のボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と前記ねじ軸のボールねじ溝に転動自在に嵌合する多数のボールと、前記ねじ軸とボールナットとの間の空間に配され、前記ボールを周方向において互いに離間すると共に転動自在に保持するために軸方向に延びる複数本の長孔を周面に設けた薄肉円筒状のケージ型保持器とを具えたケージ型保持器付きボールねじにおいて、
    前記ねじ軸と前記ケージ型保持器とのすき間を、前記こまと前記ケージ型保持器とのすき間よりも小さく設定したことを特徴とするケージ型保持器付きボールねじ。
  2. 前記ケージ型保持器は、その硬さを、調質材の硬さ(HRC22〜30)よりも大きく、ボールの硬さ(HRC62〜67)よりも小さくしたことを特徴とする請求項1記載のケージ型保持器付きボールねじ。
  3. 前記ケージ型保持器に磁力を付与したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のケージ型保持器付きボールねじ。
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