JP3648208B2 - 包装用箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボール板等のブランクを折り曲げて作る箱状の包装用箱体に関し、特にブランクを二重に折り畳んだ状態から接着剤、ステープル或いは粘着テープ等を使用せずに簡単に箱状の容器を組み立てることができ、また箱状の容器から収納物を取り出した後は、ブランクを簡単に二重に折り畳むことができ、そのため通い箱等として利用して好適な包装用箱体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来最も一般的な包装容器の一つとして、段ボール板等のブランクを折り曲げて作る箱状の包装用箱体がある。例えば、ブランクを縦に平行な4本の折れ線で同じ方向に順次折り曲げ、その両端縁を接着やステープル止めすることにより、四角筒状の胴部を形成し、この胴部の下辺から延設した底フラップを内側に折り曲げて箱体の下面と閉じ、胴部の上辺から延設した上フラップを内側に折り曲げて箱体の上面を閉じる。
【0003】
このような包装用箱体では、箱体の底面を閉じた状態で箱体の内部に収納物を収納し、その後箱体の上面を閉じる。箱体の底面は、接着剤、ステープル或いは粘着テープ等を使用して収納物の重量に耐えることができるようにしっかりと閉じる。また、上面は搬送中に簡単に開かないようにやはり前記の接着剤、ステープル、粘着テープ或いは他の適宜の手段によって閉じる。
【0004】
大半の段ボール箱は、収納物である物品を搬送した後、収納先で分解され、廃棄されるかまたはリサイクル業者に回収される。しかし、現実にリサイクルされる段ボール箱の割合は少ないのが現実である。段ボール箱のブランクとなる段ボール板は、樹脂パルプから作られる紙を使用した製品であり、その省資源化が要請されている。
【0005】
段ボール箱の省資源化のために古くから用いられている形態として、いわゆる通い箱がある。これは、段ボール箱を収納物の搬送元とその搬送先とで往復して繰り返す使用する形態である。この通い箱は、物品を取り出した後の段ボール箱の保管や送り返す時の収納効率や搬送効率を高めるため、空の段ボール箱を容易に折り畳めるようにすることが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
いわゆる通い箱において最も問題となる課題が箱体の底面を閉じる手段である。前述のように、段ボール箱では、収納物の重量に耐えることができるように、箱体の底面をしっかりと閉じる必要がある。そのため一般的には、底面側のフラップを接着剤、ステープル或いは粘着テープ等で連結する手段がとられる。
【0007】
しかし、接着剤によって底フラップを貼り付けた段ボール箱では、その段ボール箱を折り畳むために底フラップを分離したときに底フラップに接着剤が残ってしまう。また、底フラップを分離するときに、底フラップを破損してしまうこともある。破損しないまでも底フラップは分離する度に劣化してしまう。さらに、段ボール箱を再び組み立てる際に、接着剤によって底フラップを貼り付けるためには、接着剤の塗布用具等の特殊な道具を必要とし、その手数も面倒である。
【0008】
また、ステープルや粘着テープで底フラップを止める手段では、段ボール箱を折り畳むために底フラップを分離する度に、底フラップに孔が残ったり粘着テープを剥がす時に底フラップの表皮が剥がれるため、次第に底フラップの強度が低下するという問題がある。
【0009】
本発明は、前記のような従来の段ボール箱等の包装用箱体の課題に鑑み、通い箱として接着剤、ステープル或いは粘着テープ等を使用せずに容易に組み立てることが可能で、収納物の重量にも確実に耐えることができ、これにより底フラップを劣化させずに組み立てと折り畳みが可能な包装用箱体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
一般的に、包装用箱は、箱体の対向する一対の端面を構成する端パネル1、1と箱体の対向する一対の側面を構成する側パネル2、2とが折線を介して交互に連なり、且つ最も端の側パネル2と端パネル1との側辺が互いに接合され、側パネル2、2と端パネル1、1から箱体の底面を閉じる底内フラップ5、5と底外フラップ4、4とがそれぞれ延設されているものである。
【0011】
本発明では、このような包装用箱において、前記底内フラップ5、5の側パネル2、2との折線に近い部分を斜めに切断して差込スリット8、8を設け、この差込スリット8、8から前記底外フラップ4、4の両角部を前記底内フラップ5、5の内側に挿入可能とし、前記差込スリット8、8の箱体の端面に近い側の部分を底内フラップ5、5から分離せずにガイドフラップ9、9として底内フラップ5、5にその一部を連ねており、さらに底外フラップ4、4の中間部に、その両角部を差込スリット8、8に差し込む時に一時的に折り曲げるための折線14、14が設けられ、この折線14、14の両端は、底外フラップ4、4の端縁側に向けて円弧状に曲がっているものである。
【0012】
具体的には、ガイドフラップ9、9が差込スリット8、8と底内フラップ5、5の両側縁と平行な切断線とで切り抜かれた直角三角形状のものであり、このガイドフラップ9、9が底内フラップ5、5の先端縁と平行な折線10、10を介して同底内フラップ5、5に連なっているものである。
【0013】
このような本発明による包装用箱では、底内フラップ5、5に設けた差込スリット8、8から前記底外フラップ4、4の両角部を底内フラップ5、5の内側に挿入することにより、底外フラップ4、4と底内フラップ5、5とが互いに連結され、箱体の底面が閉じた状態が保持される。この場合に、差込スリット8、8の箱体の端面に近い側の部分を底内フラップ5、5から分離せずにガイドフラップ9、9として底内フラップ5、5にその一部を連ねているため、このガイドフラップ9、9が、前記底外フラップ4、4の両角部を差込スリット8、8から底内フラップ5、5の内側に挿入するときのガイドとなり、円滑な差込が可能になる。加えて、差し込んだ後は、箱体に収納した荷物の重みにより、このガイドフラップ9、9が底外フラップ4、4の両角部を上から押さえるため、底外フラップ4、4の両角部が差込スリット8、8から簡単に抜けてしまわない。加えて、このガイドフラップ9、9が底内フラップ5、5にその一部が連なっていることにより、段ボール箱を組み立てる前のブランクを打ち抜き等の手段で製造する時に、ガイドフラップ9、9に当たる部分がブランクと分離せず、段ボール板の屑が発生しない。
【0014】
このような包装用箱において、差込スリット8、8の箱体の側面に近い側の端部に、底内フラップ5、5の両側縁と平行に切り込まれ、底外フラップ4、4の両角部が最初に差し込まれる差込端部18、18が設けられていると、底外フラップ4、4の両角部を差込スリット8、8から箱体の内側に差し込みやすい。
【0015】
さらに、底外フラップ4、4の中間部に、その両角部を差込スリット8、8に差し込む時に一時的に折り曲げるための折線14、14が設けられているので、この折線14、14で底外フラップ4、4の中間部を折り曲げた状態でその両角部を差込スリット8、8に差し込み、その後底外フラップ4、4を再度伸ばすことにより、底外フラップ4、4の両角部を差込スリット8、8から箱体の内側に容易に差し込むことが出来る。
【0016】
箱体の底面は、収納物の重量に耐えることが必要である。そのため、箱体の底面を閉じるために両側の底内フラップ5、5を箱体の内側に折り曲げたとき、底内フラップ5、5の先端縁側の部分が互いに重なり合う重合部17が設けられていると、両側の底内フラップ5、5が互いに支持し合うので、収納物のより大きな荷重に耐えることが出来るようになる。
【0017】
以上は、箱体の底面における封止手段であるが、箱体の上面においても同様の封止手段をとることが出来る。すなわち、上内フラップ7、7の箱体の側面に近い部分を斜めに切断して差込スリット11、11を設け、この差込スリット11、11から前記上外フラップ6、6の両角部を前記上内フラップ7、7の内側に挿入可能とし、前記差込スリット11、11の箱体の端面に近い側の部分を上内フラップ7、7から分離せずにガイドフラップ12、12として上内フラップ7、7にその一部を連ねており、さらに上外フラップ6、6の中間部に、その両角部を差込スリット11、11に差し込む時に一時的に折り曲げるための折線15、15が設けられており、この折線15、15の両端は、上外フラップ6、6の端縁側に向けて円弧状に曲がっている。
【0018】
この場合に、ガイドフラップ12、12が差込スリット11、11と上内フラップ7、7の両側縁と平行な切断線とで切り抜かれた直角三角形状とし、このガイドフラップ12、12が上内フラップ7、7の先端縁と平行な折線13、13を介して同上内フラップ7、7に連なっている。さらに、差込スリット11、11の箱体の側面に近い側の端部に、上内フラップ7、7の両側縁と平行に切り込まれ、上外フラップ6、6の両角部が最初に差し込まれる差込端部19、19が設けられている。
【0019】
このような構成からなる包装用箱の上面における封止機能は基本的に前記の底面側と同様である。但し、包装用箱の上面においては、収納物の荷重が直接かかることはないので、底面のような底内フラップ5、5の重合部17が必要となる場合は少ないであろう。もっとも、包装用箱を何段か段積みするような場合は、底面と同様に、上内フラップ7、7の先端縁側の部分が互いに重なり合うような重合部を設ける実益はある。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明の一般的な包装用箱の一実施形態を示すブランクの展開図である。この包装用箱のブランクは紙製の波状のシートからなる中芯をライナーでラミネートした段ボール板を使用する。段ボール板を図1に太い実線で示すように打ち抜くと共に、二点鎖線で示すように折れ線を入れることにより、組み立て前のブランクが出来上がる。なお、太い破線で示したのは、切り込みである。二点鎖線で示した折れ線は何れも図1の紙面に対して同じ方向に折り曲げられる。
【0021】
図1に示す包装用箱のブランクでは、矩形の端パネル1、1と側パネル2、2とが折れ線を介して交互に連なっている。それら端パネル1、1と側パネル2、2の高さは何れも同じであり、2つの側パネル2、2と2つの端パネル1、1の幅はそれぞれ等しく、側パネル2、2と端パネル1、1とでは幅が異なっている。側パネル2、2と端パネル1、1の高さと幅は、その用途や収納物の大きさ等に応じて異なることは言うまでもない。
【0022】
端にある端パネル1の側辺からは、折れ線を介して接合フラップ3が延設されており、端にある側パネル2には、そのような接合フラップは延設されていない。
端パネル1、1の下辺の折れ線からは底外フラップ4、4が延設されている。この底外フラップ4、4の長さ(図1において左右の寸法)は、端パネル1、1の幅より若干狭く、またその高さeは、端パネル1、1の幅wに対し、w/2+αである。
【0023】
この底外フラップ4、4の中間部、より具体的には、端パネル1、1との境界である折線から約e/3程度の高さの位置に、折線14、14がそれぞれが設けられている。この折線14、14は、底外フラップ4、4の幅方向にわたって3分割して形成され、それら各折線の両端は、底外フラップ4、4の端縁側に向けて円弧状に曲がっている。
【0024】
側パネル2、2の下辺の折線からは、底内フラップ5、5が延設されている。この底内フラップ5、5の長さ(図1において左右の寸法)は、側パネル2、2の幅より若干狭く、またその高さeは、前記底外フラップ4、4と同じであり、端パネル1、1の幅wに対し、w/2+αである。このαは、図1において二点鎖線で示した下のw/2の高さを超える余剰部分16であり、後述するように、底外フラップ4、4を箱体の内側に折り曲げたとき、この余剰部分16が互いに重なり合う重合部となる。
【0025】
この底内フラップ5、5の両側には、その側パネル2、2との折線に近い部分に、約45゜の斜めに切取線が設けられ、これが差込スリット8、8となっている。この差込スリット8、8の両端は、底内フラップ5、5の両側縁と平行になるよう切込線が曲がっている。このうち、差込スリット8、8の側パネル2、2との折線に近い側の端部は、後述するように、底外フラップ4、4の両角部を差込スリット8、8に差し込むとき、その両角部が最初に差し込まれる差込端部18、18である。
【0026】
側パネル2、2と端パネル1、1との折線から前記の差込スリット8、8の側パネル2、2との折線に近い側の端部までの距離b1は、底外フラップ4、4の高さeの約1/2程度である。また、側パネル2、2と端パネル1、1との折線から前記の差込スリット8、8の他方の端部までの距離a1は、端パネル4の高さeと同等か或いはそれよりごく僅かに大きい。
【0027】
さらに、この差込スリット8、8より底内フラップ5、5の両側縁に近い位置に、それら両側縁と平行に切込線が入れられている。この切込線は、底内フラップ5、5と側パネル2、2との折線上にある短い切断線を介して前記差込スリット8、8の差込端部18、18と連なっている。この切込線と前記差込スリット8、8とにより、三角形状のガイドフラップ9、9が形成されており、このガイドフラップ9、9は、底内フラップ5、5の端縁と平行な折線10、10を介して底内フラップ5、5に連なっている。
【0028】
端パネル1、1の上辺の折線からは、上外フラップ6、6が延設されている。この上外フラップ6、6の長さ(図1において左右の寸法)は、端パネル1、1の幅より若干狭く、またその高さfは、端フラップ1、1の幅の約1/2である。すなわち、前述した底外フラップ4、4よりαだけ低い。
【0029】
この上外フラップ6、6の中間部、より具体的には、端パネル1、1との境界である折線から約e/3程度の高さの位置に、折線15、15がそれぞれ設けられている。この折線15、15は、上外フラップ6、6の幅方向にわたって3分割して形成され、それら各折線の両端は、上外フラップ6、6の端縁側に向けて円弧状に曲がっている。
【0030】
側パネル2、2の上辺の折線からは、上内フラップ7、7が延設されている。この上内フラップ7、7の長さ(図1において左右の寸法)は、側パネル2、2の幅より若干狭い。また上内フラップ7、7の高さfは、前記外上フラップ6、6と同じであり、端フラップ1、1の幅の約1/2である。すなわち、前述した底内フラップ5、5よりαだけ低い。
【0031】
この上内フラップ7、7には、前記底内フラップ5、5と同様に、その両側の側パネル2、2との折線に近い部分に、約45゜の斜めに切取線が設けられ、これが差込スリット11、11となっている。やはりこの差込スリット11、11の両端も、上内フラップ7、7の両側縁と平行になるよう切込線が曲がっている。このうち、差込スリット11、11の側パネル2、2との折線に近い側の端部は、底外フラップ4、4の差込端部18、18と同様の差込端部19、19となっている。
【0032】
側パネル2、2と端パネル1、1との折線から前記の差込スリット11、11の側パネル2、2との折線に近い側の端部までの距離b2は、端パネル4の高さeの約1/2程度である。また、側パネル2、2と端パネル1、1との折線から前記の差込スリット8、8の他方の端部までに距離a2は、上外フラップ6、6の高さfと同等か或いはそれよりごく僅かに大きい。すなわち、この差込スリット11、11は、前述した底内フラップ5、5の差込フラップ8、8より上内フラップ7、7の両側縁にα分だけ近い位置に設けられている。これは、上内フラップ7、7の高さfが前述した底内フラップ5、5よりαだけ低いためである。
【0033】
さらに、この差込スリット11、11より上内フラップ7、7の両側縁に近い位置に、それら両側縁と平行に切込線が入れられている。この切込線は、上内フラップ7、7と側パネル2、2との折線上に設けられた短い切断線を介して前記差込スリット11、11の差込端部19、19と連なっている。この切込線と前記差込スリット11、11とにより、三角形状のガイドフラップ12、12が形成されており、このガイドフラップ12、12は、上内フラップ7、7の端縁と平行な折線13、13を介して上内フラップ7、7に連なっている。
【0034】
このようなブランクから包装用箱は、次のようにして組み立てられる。
まず、端パネル1、1、側パネル2、2及び接合フラップ3の間にある折線を何れも90゜の角度で同じ方向に折り曲げる。さらに、接合フラップ3の外側面に接着剤を塗布し、この接合フラップ3の外側面を端パネル1の端縁部の内面に貼り付ける。これにより、側パネル2、2と端パネル1、1とで四角筒状の胴部が形成される。
【0035】
次に、図2に示すように、底内フラップ5、5と底外フラップ4、4とにより、箱体の底面を閉じる。この箱体の底面を閉じるときは、底内フラップ5、5を箱体の内側折り曲げた後、底外フラップ4、4の両角部を前記差込スリット8、8から底内フラップ5、5を内側に挿入するものであり、次に述べる箱体の上面を閉じる手順と全く同じである。そこで、箱体の底面を閉じる手段については説明を省略し、既に図2に示すように箱体の底面が閉じられたものとして、以下に箱体の上面を閉じる手順について詳しく説明する。
【0036】
なお前述したように、底内フラップ5、5の高さeは、端パネル1、1の幅wに対し、w/2+αだけあり、図1において二点鎖線で示した部分より下のw/2の高さを超える余剰部分16があるため、図2に示すように、底外フラップ4、4を箱体の内側に折り曲げたとき、この余剰部分16が互いに重なり合い、重合部17が形成される。この重合部17は、箱体の底面が収納物の重量に耐えるための補強手段となる。
【0037】
図2に示すように箱体の底面を閉じた後、その箱体を反転し、上面側を上に向ける。この状態で箱体の中に所要の収納物を入れる。箱体の中に収納物を収納した後、図3に示すように、上内フラップ7、7を内側に約90゜の角度で折り曲げる。
【0038】
次に、上内フラップ7、7に設けた差込スリット11、11から上外フラップ6、6の両角部を差し込み、その両角部を上内フラップ7、7の内側に挿入する。図4において左上の上外フラップ6、6は、その両角部を差込スリット11、11から差し込み、上内フラップ7、7の内側に挿入した状態である。これに対し、図4において右下の上外フラップ6、6は、その両角部を差込スリット11、11に差し込もうとしている状態である。
【0039】
この手順を説明すると、上外フラップ6をその中間部の折線15で一旦折り曲げ、その上外フラップ6の両角部を差込スリット11、11の差込端部19、19に合わせ、ガイドフラップ12、12の先端を押し下げる。続いて上外フラップ6を矢印で示すようにスライドさせ、その両角部をガイドフラップ12、12に沿って差込スリット11、11から上内フラップ7、7の下側に押し込むと共に、中間部の折線15で折れ曲がっていた上外フラップ6を次第に伸ばしていく。そして、折線15で折れ曲がっていた上外フラップ6が完全に伸びると、図5に示すように、上外フラップ6の両角部が差込スリット11、11から上内フラップ7、7の下側に挿入される。
【0040】
この状態では、それぞれの上外フラップ6、6がその両側の上内フラップ7、7と互いに連結された状態となるため、上外フラップ6、6と上内フラップ7、7とが互いに拘束し合い、箱体の上面が閉じられた状態が保持される。上外フラップ6、6の折線15、15は、上外フラップ6、6の幅方向にわたって3分割して形成され、それら各折線の両端は、上外フラップ6、6の端縁側に向けて円弧状に曲がっているため、上外フラップ6、6の差し込み時に、その折線15、15で上外フラップ6、6を曲げることは出来るが、一旦上外フラップ6、6を伸ばすと、簡単に折れ曲がらない。これにより、箱体の上面が閉じられた状態が安定して保持される。
【0041】
既に述べた通り、これらの点は図2に示す箱体の底面側でも全く同様である。但し、底内フラップ5、5の先端側が重合部17で互いに重なり合うため、箱体の底面側の連結強度は上面側より強い。
次に、こうして閉じた箱体の上面を開くときは、前述と逆の手順で、図4に示すように、折線15で上外パネル6の中間部を折り曲げながら、図4に矢印で示したのと反対の方向に上外パネル6の先端側を引き、その両角部を差込スリット11、11から引き抜く。これを双方の上外パネル6、6について行い、図3の状態とした後、上内パネル7、7を起こして箱体の上面を開ける。その後、箱体から収納物を取り出した後、箱体を反転し、その底面側についても同様にして開く。これにより、箱体は折り畳むことが出来るようになる。
【0042】
なお、前述の例では、「側パネル」や「端パネル」のように、6面体の箱体の側面と端面を使い分ける用語を使用したが、箱体の側面と端面とは相対的な位置関係を示す用語で、対向する或る一対の縦の面を側面とすれば、それらの面と直交する対向する他の一対の縦の面が端面となるのに過ぎない。平面が正方形の箱体の場合を考えると明らかなように、側面と端面とは、対抗する2対の縦の面を区別するのに意義があるのに過ぎない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、通い箱として接着剤、ステープル或いは粘着テープ等を使用せずに容易に組み立てることが可能で、収納物の重量にも確実に耐えることができ、それにより底フラップを劣化させずに組み立てと折り畳みが可能な箱形の包装用箱体を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による包装用箱体の一実施形態を示すもので、包装用箱体を組み立てるため段ボール等を裁断し、折れ線を入れた状態のブランクの展開図である。
【図2】同包装容器の実施形態において、箱体の底面を閉じた状態の底面側から見た状態の斜視図である。
【図3】同包装容器の実施形態において、箱体の上面を閉じるため上内フラップを折り曲げた状態の上面側から見た斜視図図である。
【図4】同包装容器の実施形態において、箱体の上面を閉じるため上外フラップの両角部を上内フラップの差込スリットに差し込む状態の上面側から見た斜視図図である。
【図5】同包装容器の実施形態において、箱体の上面を閉じた状態の上面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
5 底内フラップ
8 差込スリット
4 底外フラップ
9 ガイドフラップ
10 ガイドフラップの折線
17 底内フラップの重合部
11 差込スリット
12 ガイドフラップ
18 差込端部
19 差込端部
Claims (7)
- 箱体の対向する一対の端面を構成する端パネル(1)、(1)と箱体の対向する一対の側面を構成する側パネル(2)、(2)とが折線を介して交互に連なり、且つ最も端の側パネル(2)と端パネル(1)との側辺が互いに接合され、側パネル(2)、(2)と端パネル(1)、(1)から箱体の底面を閉じる底内フラップ(5)、(5)と底外フラップ(4)、(4)とがそれぞれ延設されている包装用箱において、前記底内フラップ(5)、(5)の側パネル(2)、(2)との折線に近い部分を斜めに切断して差込スリット(8)、(8)を設け、この差込スリット(8)、(8)から前記底外フラップ(4)、(4)の両角部を前記底内フラップ(5)、(5)の内側に挿入可能とし、前記差込スリット(8)、(8)の箱体の端面に近い側の部分を底内フラップ(5)、(5)から分離せずにガイドフラップ(9)、(9)として底内フラップ(5)、(5)にその一部を連ねており、さらに底外フラップ(4)、(4)の中間部に、その両角部を差込スリット(8)、(8)に差し込む時に一時的に折り曲げるための折線(14)、(14)が設けられ、この折線(14)、(14)の両端は、底外フラップ(4)、(4)の端縁側に向けて円弧状に曲がっていることを特徴とする包装用箱。
- ガイドフラップ(9)、(9)が差込スリット(8)、(8)と底内フラップ(5)、(5)の両側縁と平行な切断線とで切り抜かれた直角三角形状のものであり、このガイドフラップ(9)、(9)が底内フラップ(5)、(5)の先端縁と平行な折線(10)、(10)を介して同底内フラップ(5)、(5)に連なっていることを特徴とする請求項1に記載の包装用箱。
- 差込スリット(8)、(8)の側パネル(2)、(2)に近い側の端部に、底内フラップ(5)、(5)の両側縁と平行に切り込まれ、底外フラップ(4)、(4)の両角部が最初に差し込まれる差込端部(18)、(18)が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の包装用箱。
- 箱体の底面を閉じるために両側の底内フラップ(5)、(5)を箱体の内側に折り曲げたとき、それら底内フラップ(5)、(5)の先端縁側の部分が互いに重なり合う重合部(17)が形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の包装用箱。
- 箱体の対向する一対の端面を構成する端パネル(1)、(1)と箱体の対向する一対の側面を構成する側パネル(2)、(2)とが折線を介して交互に連なり、且つ最も端の側パネル(2)と端パネル(1)との側辺が互いに接合され、側パネル(2)、(2)と端パネル(1)、(1)から箱体の上面を閉じる上内フラップ(7)、(7)と上外フラップ(6)、(6)とがそれぞれ延設されている包装用箱において、前記上内フラップ(7)、(7)の側パネル(2)、(2)との折線に近い部分を斜めに切断して差込スリット(11)、(11)を設け、この差込スリット(11)、(11)から前記上外フラップ(6)、(6)の両角部を前記上内フラップ(7)、(7)の内側に挿入可能とし、前記差込スリット(11)、(11)の箱体の端面に近い側の部分を上内フラップ(7)、(7)から分離せずにガイドフラップ(12)、(12)として上内フラップ(7)、(7)にその一部を連ねており、さらに上外フラップ(6)、(6)の中間部に、その両角部を差込スリット(11)、(11)に差し込む時に一時的に折り曲げるための折線(15)、(15)が設けられており、この折線(15)、(15)の両端は、上外フラップ(6)、(6)の端縁側に向けて円弧状に曲がっていることを特徴とする包装用箱。
- ガイドフラップ(12)、(12)が差込スリット(11)、(11)と上内フラップ(7)、(7)の両側縁と平行な切断線とで切り抜かれた直角三角形状のものであり、このガイドフラップ(12)、(12)が上内フラップ(7)、(7)の先端縁と平行な折線(13)、(13)を介して同上内フラップ(7)、(7)に連なっていることを特徴とする請求項5に記載の包装用箱。
- 差込スリット(11)、(11)の箱体の側面に近い側の端部に、上内フラップ(7)、(7)の両側縁と平行に切り込まれ、上外フラップ(6)、(6)の両角部が最初に差し込まれる差込端部(19)、(19)が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の包装用箱。
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