JP6364140B1 - 箱用シート - Google Patents
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Abstract
Description
図1の箱用シートは、1枚のシートからなる。当該箱用シートは、箱型に組立可能であり、具体的には図2に示すA式(ミカン箱タイプ)の箱体Aに組み立てられる。当該箱用シートは、左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2と、一対の第1側面パネル1の下縁から延出し、先端縁同士が突き合わされて箱体Aの底部11を形成する一対の下側外フラップ3と、一対の第2側面パネル2の下縁から延出し、一対の下側外フラップ3の内側に折り込まれる一対の下側内フラップ4とを備える。また、当該箱用シートは、一対の第1側面パネル1の上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされて箱体Aの蓋部12を形成する一対の上側外フラップ5と、一対の第2側面パネル2の上縁から延出し、一対の上側外フラップ5の内側に折り込まれる一対の上側内フラップ6とを備える。また、当該箱用シートは、一対の第1側面パネル1のうち、左右方向外側(本実施形態では左側)に位置する第1側面パネル1の第2側面パネル2との連接側と反対側の端縁から延出する糊代部7を備える。なお、図1において、太い実線はシートを切断して形成される切断線を示し、細い実線はシートの内面に筋押しして形成される罫線を示す。
一対の第1側面パネル1は、第2側面パネル2との境界線を1辺とする矩形状の本体1aと、本体1aから下方に突出し、下側外フラップ3に連接される矩形状の突片1bとを有する。突片1bは、本体1aの下縁の略全領域から下方に突出している。これにより、第1側面パネル1は全体として略矩形状に形成されている。第1側面パネル1の左右方向長さとしては、特に限定されないが、例えば15cm以上50cm以下とすることができる。また、本体1aの上下方向長さとしては、特に限定されないが、例えば10cm以上30cm以下とすることができる。なお、一対の第1側面パネル1の左右方向長さは一対の第2側面パネル2の左右方向長さよりも大きいことが好ましい。つまり、一対の第1側面パネル1は箱体Aの平面形状の長辺を構成する長辺側面パネルであることが好ましい。一対の第1側面パネル1が長辺側面パネルであることによって、後述の緩衝部Pが箱体Aの底部11の長手方向に沿って形成されるので、一対の緩衝部Pの長さを大きくすると共に、一対の緩衝部P間の間隔を小さくして緩衝性を高めやすい。
一対の第2側面パネル2は略矩形状である。一対の第2側面パネル2の上下方向長さは一対の第1側面パネル1の本体1aの上下方向長さと同じである。一対の第2側面パネル2の左右方向長さL2の下限としては、10cmが好ましく、15cmがより好ましい。一方、一対の第2側面パネル2の左右方向長さL2の上限としては、40cmが好ましく、30cmがより好ましい。上記左右方向長さL2が上記下限に満たないと、例えば当該箱用シートに用いられるシートとして段ボールシートを用いた場合に緩衝部Pの形成が容易でなくなるおそれがある。逆に、上記左右方向長さL2が上記上限を超えると、箱体Aにおける一対の緩衝部P間の間隔が大きくなり過ぎて、緩衝部Pによる緩衝機能が不十分となるおそれがある。
一対の下側外フラップ3は略矩形状である。一対の下側外フラップ3は、幅方向に横断する折り曲げ容易線3aを有する。折り曲げ容易線3aは、下側外フラップ3の基端側に形成されている。折り曲げ容易線3aは、突片1b及び下側外フラップ3の境界と平行に形成される。折り曲げ容易線3aは、第1下側外フラップ3の両側縁に亘って形成されている。
当該箱用シートは、突片1b及び下側外フラップ3の境界に形成される罫線を山折りし、かつ折り曲げ容易線3bを谷折りすることで、下側外フラップ3及び突片1b間の境界線と折り曲げ容易線3aとの間の領域(以下「傾斜領域Q」ともいう)が突片1b側から下側外フラップ3の先端側に向けて下方から上方に傾斜した状態で保持される。当該箱用シートは、傾斜領域Qが、突片1bとの境界線が頂部となるよう、突片1bと共に本体1aの下方に突出し、断面略V字状の緩衝部Pを構成する。以下、緩衝部Pについて詳しく説明する。なお、「山折り」とは、箱体の外側に凸に折り曲げることをいい、「谷折り」とは、箱体の内側に凸に折り曲げることをいう。
当該箱用シートは、一対の第1側面パネル1が本体1aから下方に突出する突片1bを有しており、突片1bの上下方向長さをL1、第2側面パネル2の左右方向長さをL2、下側外フラップ3の先端縁と折り曲げ容易線3aとの間隔をD1、突片1b及び下側外フラップ3の境界線と折り曲げ容易線3aとの間隔をD2とした場合に、(L2/2−D1)2+L12<D22、かつD1+D2>L2/2であるので、緩衝性に優れる。また、当該箱用シートは、箱体Aに組み立てられた状態で他の部材(緩衝材)を収容するための内部スペースを要しないので、箱体Aの保管スペースの増加を抑えることができると共に運搬時の取扱性に優れる。さらに、当該箱用シートによると、他の緩衝材を用意しなくてもよいので、この緩衝材に要する製造コストの増加を抑えることができる。
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
厚さ5mmの両面段ボールシートからなり、左右方向長さが30cm、上下方向長さが15cmの矩形状の本体及びこの本体から下方に突出し上下方向長さが1cmの突片を有する一対の第1側面パネルと、左右方向長さが20cm、上下方向長さが15cmの矩形状の一対の第2側面パネルとが左右方向に交互に連接され、上記一対の第1側面パネルの上縁から延出する一対の上側外フラップ、上記一対の第2側面パネルの上縁から延出する一対の上側内フラップ、上記一対の第1側面パネルの下縁から延出する一対の下側外フラップ、及び上記一対の第2側面パネルの下縁から延出する一対の下側内フラップを備え、A式の箱体に組み立てられる図1の箱用シートを用意した。上記一対の下側外フラップには、幅方向に横断する折り曲げ容易線として上述のリード罫線が形成されており、下側外フラップの先端縁と上記リード罫線との間隔は8.4cm、上記突片及び下側外フラップの境界線と上記リード罫線との間隔は2.0cmであった。この箱用シートを組み立てて図2の箱体を形成した。
厚さ5mmの両面段ボールシートからなり、左右方向長さが30cm、上下方向長さが15cmの矩形状の一対の第1側面パネルと、左右方向長さが20cm、上下方向長さが15cmの矩形状の一対の第2側面パネルとが左右方向に交互に連接され、上記一対の第1側面パネルの上縁から延出する一対の上側外フラップ、上記一対の第2側面パネルの上縁から延出する一対の上側内フラップ、上記一対の第1側面パネルの下縁から延出する一対の下側外フラップ、及び上記一対の第2側面パネルの下縁から延出する一対の下側内フラップを備え、A式の箱体に組み立てられる箱用シートを用意した。この箱用シートを組み立てて箱体を形成した。
実施例及び比較例の箱体内にそれぞれ180mlの液体を収容した瓶製の容器を収容し、箱体の上部開口及び下部開口を封函テープで封止した状態で、120cm及び125cmの高さから日本T.M.C社製の包装貨物落下試験機を用いて各3回底部側から落下させた。
実施例及び比較例の箱体内にそれぞれ2kgの水が入ったペットボトルを収容し、120cmの高さから上述の落下試験機を用いて底部側から落下させた。
上述の落下試験から分かるように、実施例の箱体は、125cmの高さから落下させた場合でも内部に収容された容器が破損しておらず、優れた緩衝性を有している。また、上述の反発試験から分かるように、実施例の箱体は、比較例の箱体よりも跳ね上がり高さが抑えられており、上方からの衝撃を十分に吸収することができている。
1a 本体
1b 突片
2 第2側面パネル
3 下側外フラップ
3a 折り曲げ容易線
4 下側内フラップ
5 上側外フラップ
6 上側内フラップ
7 糊代部
11 底部
12 蓋部
A 箱体
P 緩衝部
Q 傾斜領域
R 支持領域
X 封函テープ
Claims (5)
- 左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、
上記一対の第1側面パネルの下縁から延出し、先端縁同士が突き合わされて底部を形成する一対の下側外フラップと、
上記一対の第2側面パネルの下縁から延出し、上記一対の下側外フラップの内側に折り込まれる一対の下側内フラップと
を備え、
箱型に組立可能な箱用シートであって、
上記一対の第1側面パネルが、上記第2側面パネルとの境界線を1辺とする矩形状の本体と、この本体から下方に突出し、上記下側外フラップに連接される矩形状の突片とを有し、
上記突片及び下側外フラップの境界に罫線を有し、
上記一対の下側外フラップが幅方向に横断する折り曲げ容易線を有し、
上記突片の上下方向長さをL1、上記第2側面パネルの左右方向長さをL2、上記下側外フラップの先端縁と折り曲げ容易線との間隔をD1、上記突片及び下側外フラップの境界線と上記折り曲げ容易線との間隔をD2とした場合、
(L2/2−D1)2+L12<D22、かつ
D1+D2>L2/2
である箱用シート。 - シート厚さに対するL1の比が1.5以上3.0以下であり、
L1に対するD2の比が1.5以上2.5以下である請求項1に記載の箱用シート。 - L1に対する(L2/2−D1)の比が1.2以上2.0以下である請求項1又は請求項2に記載の箱用シート。
- 上記折り曲げ容易線が、複数の切断線と、シートの内面を筋押しして形成された複数の罫線とが交互に連続したリード罫線である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の箱用シート。
- 上記本体及び突片の境界に折り曲げ容易線が形成されていない請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の箱用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018071638A JP6364140B1 (ja) | 2018-04-03 | 2018-04-03 | 箱用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018071638A JP6364140B1 (ja) | 2018-04-03 | 2018-04-03 | 箱用シート |
Publications (2)
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JP2019182440A JP2019182440A (ja) | 2019-10-24 |
Family
ID=62976557
Family Applications (1)
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JP (1) | JP6364140B1 (ja) |
Citations (3)
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JPH078209U (ja) * | 1993-07-13 | 1995-02-03 | 日本製粉株式会社 | 包装箱 |
JP3203567U (ja) * | 2016-01-25 | 2016-04-07 | 大王パッケージ株式会社 | 畳箱用シート |
JP3209724U (ja) * | 2017-01-23 | 2017-04-06 | 大王パッケージ株式会社 | 包装容器用シート |
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2018
- 2018-04-03 JP JP2018071638A patent/JP6364140B1/ja active Active
Patent Citations (3)
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JP3209724U (ja) * | 2017-01-23 | 2017-04-06 | 大王パッケージ株式会社 | 包装容器用シート |
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JP2019182440A (ja) | 2019-10-24 |
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