JP3646176B2 - 育苗箱の自動配置装置 - Google Patents

Description

【産業上の利用分野】
本発明は、育苗箱の自動配置装置に関し、詳しくは稲や野菜等々の育苗用の各種育苗箱を自動的に温室（ハウス）内又は野外の地面上に整列配置することができる育苗箱の自動配置装置に関する。
【従来の技術】
従来、稲や野菜等々の育苗用の各種育苗箱を温室（ハウス）内又は野外の地面上に整列配置するには、全て人力をもって行われていた。
多量の育苗箱を人力で行うという上記作業は、極めて大変な重労働であることから、従来このような作業が極端に嫌われるという状況にあり、この面での労働力の確保が難しいのが実情であった。
一方、育苗箱内で育苗される稲、野菜等々の各種の植物は、外気の影響によりその成育速度が一定でないことから当該育苗箱の配置作業時期を予め特定できないので、前記労働力の確保の困難性と相まって、育苗箱を温室（ハウス）内又は野外の地面上に整列配置するための労務管理が非常に大変であった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の実情に鑑み開発された装置であり、その目的とするところは、作業の重労働性を解消し、且つ、労務管理に煩わされることなく、育苗箱内で育苗される各種植物の成育状況に適応していつでも稲、野菜等々の育苗箱を自動的に温室（ハウス）内又は野外の地面上に整列配置できる育苗箱の自動配置装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の育苗箱の自動配置装置は、積層された状態の稲や野菜等の各種の育苗箱を載置し且つ昇降機を有する育苗箱載置台と、前記育苗箱載置台の上方に配置されてこの育苗箱載置台上に載置されている最上段の育苗箱をこのエアシリンダ自体の前後両端に設けた各把持用体により把持するようにしたエアシリンダと、このエアシリンダを前記育苗箱載置台の上方位置から後記昇降動用シリンダの昇降動に伴って昇降動するベルトコンベアの上方位置まで水平移動するようにしたエアシリンダと、前記育苗箱載置台の背面に立設された昇降動用シリンダの昇降動に伴って昇降動し且つ先端に、後記無限軌道の回動とは逆回りにそれ自体で回動駆動するベルトコンベアを有し水平状態に配置したベルトコンベアと、このベルトコンベアの裏面に配置されて該ベルトコンベアの先端に配設した前記ベルトコンベアの先端を水平位置から下方に傾斜駆動するエアシリンダと、前記育苗箱載置台の下方に配置されて前記育苗箱載置台３の前進方向に回動駆動するする無限軌道と、これらの作動を制御する制御手段とを有するものである。
請求項２記載の育苗箱の自動配置装置は、前記育苗箱載置台の近傍位置に予備的で固定状態の育苗箱載置台を設置し、且つ、各育苗箱載置台に複数のローラを並列配置したものである。
請求項３記載の育苗箱の自動配置装置は、前記昇降動用シリンダの昇降動に伴って昇降動するベルトコンベアを、昇降動用シリンダの昇降動に伴って回動するチェーン機構をもって昇降動する構成としたものである。
請求項４記載の育苗箱の自動配置装置は、前記昇降動用シリンダの昇降動に伴って昇降動するベルトコンベアが、水平状態の下でシーケンス制御に基づいて左右いずれの方向にも回動可能で、且つ、前記昇降動用シリンダの昇降動に伴って昇降動するベルトコンベアの両端位置に、収納時には装置の両側に倒立状態に収納されて、且つ、拡開時には該ベルトコンベアの両端位置で該ベルトコンベアと水平状態を保持して拡開されると共に、該ベルトコンベアの裏面及び先端に配設した前記エアシリンダ（前記ベルトコンベアの裏面に配置され該ベルトコンベアに配設した前記ベルトコンベアの先端を水平位置から下方に傾斜駆動するエアシリンダ）及びベルトコンベア（無限軌道の回動とは逆回りにそれ自体で回動駆動するベルトコンベア）と同機能を有するエアシリンダ及びベルトコンベアと、裏面に車輪とを具備し、被整列配置される各育苗箱を搬送、載置可能とした各補助プレート体を配設したものでる。
【作用】
以下に上述した構成の育苗箱の自動配置装置の作用を説明する。
請求項１記載の装置によれば、育苗箱載置台上の最上段にある育苗箱は、次々に、エアシリンダの各把持用体により把持されつつ、前記育苗箱載置台の上方位置から昇降動し且つ装置上方に位置するベルトコンベア上まで搬送されて該ベルトコンベア上に載置された後、このベルトコンベアが昇降動用シリンダの降下に伴って装置下方まで降下するとともに該ベルトコンベアの降下完了時にその先端が地面方向に傾斜駆動されて、上記ベルトコンベアの先端に設けられ無限軌道の回動とは逆回りにそれ自体で回動するベルトコンベアが回動すると同時に本装置が前進するので、この状態において、多数の各育苗箱を自動的に整然と地面上に整列配置することができる。
請求項２記載の装置によれば、装置上に、予備的な被整列配置されるべき育苗箱を含めて多量の育苗箱を一度に載置しておくことができる。
請求項３記載の装置によれば、前記昇降動用シリンダの昇降動に伴って昇降動するベルトコンベアを、昇降動用シリンダの昇降動に伴って回動する簡易なチェーン機構をもって昇降動させることができ、また、チェーン機構と昇降動用シリンダとでもってベルトコンベアを昇降動するように構成した場合、短かい回動チェーンにて、ベルトコンベアの昇降動する距離を一層長くすることが可能である。
請求項４記載の装置によれば、前記昇降動用シリンダの昇降動に伴って昇降動するベルトコンベアが、水平状態の下で左右いずれの方向にも回動するので、これにより、各育苗箱を上記ベルトコンベアの両端の各補助プレート体に次々に振り分けながら搬送、載置でき、しかも、当該ベルトコンベア上にも各育苗箱を載置できるので、一度に多数の各育苗箱を自動的に整然と地面上に整列配置することができる。
【実施例】
以下、添付した図面を参照して本発明に係る育苗箱の自動配置装置の実施例を詳細に説明する。
図１乃至図３に示す育苗箱の自動配置装置１は、積層された状態の稲や野菜等々の各種の育苗箱２を載置し且つ昇降動する機構とした育苗箱載置台３と、この育苗箱載置台３の下方に配置されて図外の駆動源により図１中の矢印方向へ回動駆動し本装置１を前進させる無限軌道４と、前記育苗箱載置台３の上方に配置されて育苗箱載置台３上に載置されている最上段の育苗箱２を対称位置の両端に設けた把持用体９、９’により把持するようにしたエアシリンダ１０と、このエアシリンダ１０と一体的に構成されて該エアシリンダ１０を図１中の矢印で示すように前記育苗箱載置台３の上方位置からベルトコンベア６の上方位置までの範囲に移動するエアシリンダ１１と、前記育苗箱載置台３の背面に立設された昇降動用シリンダ５の昇降動に伴って昇降動するベルトコンベア６と、このベルトコンベア６の裏面に配置されて該ベルトコンベア６の先端を水平位置から下方位置までの範囲内に傾斜駆動するエアシリンダ７と、前記ベルトコンベア６の先端に配置されて図中１中の矢印方向へそれ自体の駆動源でもって回動するベルトコンベア８とを具備している。
図１中の符号５０は、全体が四角形状に枠組みされて立設された本実施例装置１の各支柱を示すものである。
前記育苗箱載置台３の近傍には予備的な別の育苗箱載置台３’を有し、これら各育苗箱載置台３、３’には、図１に示すように、育苗箱２の最下段に配置される育苗箱載せ用のパレット２２の移動用の複数のローラ２３が並列配置されている。
上記育苗箱載置台３の下方には、基体２０上に配設されて図外の駆動源でもって育苗箱載置台３を昇降動する昇降機２１が具備されている。
このように、実施例装置１における前記２つの各育苗箱載置台３、３’は、一方の育苗箱載置台３のみが昇降機２１をもって昇降動し、他方の育苗箱載置台３’は育苗箱２を予備的に載置するためのものであり、後記の如く、育苗箱載置台３上に載置された全部の育苗箱２が本装置１により地面上に整列配置されて育苗箱載置台３上から無くなった際には、他方の育苗箱載置台３’上に載置されている育苗箱２が昇降動する育苗箱載置台３上に移動されることになる。
本実施例においては、前記育苗箱載置台３、３’の上に、前後各５列で各１列が２０枚、合計２００枚の育苗箱２を一度に載置できるように構成している。当該多数の育苗箱２を育苗箱載置台３上に載置する際には、例えばフォークリフトを用いると好都合である。なお、本実施例における前記育苗箱２のサイズは、横巾３０ｃｍ、縦巾６０ｃｍ、厚さ３ｃｍとしている。
前記昇降動するベルトコンベア６は、昇降動用シリンダ５に嵌装したブラケット３０をもって昇降動用シリンダ５に装着されていて、昇降動用シリンダ５の昇降動に伴って昇降動するようになっている。前記ベルトコンベア６は、後述するように、シーケンス制御の下に図外の駆動源をもって左右いずれの方向にも回動するようになっている。
なお、上記ベルトコンベア６は、昇降動用シリンダ５の昇降動（伸縮動）に沿って回動するチェーン機構をもって昇降動するように構成しても良い。チェーン機構と昇降動用シリンダ５とでもってベルトコンベア６を昇降動するように構成した場合、短かい回動チェーンにて、ベルトコンベア６の昇降動する距離を一層長くすることが可能である。
前記ベルトコンベア６の裏面に配置されたエアシリンダ７は、一端で昇降動用シリンダ５に嵌装したブラケット３３と枢着部３４で枢着されて、他端でベルトコンベア６の裏面の枢着部３５で枢着されている。このエアシリンダ７は、後述の如くベルトコンベア６が本装置１の最下段に降下した際に、図１１に示すように、ベルトコンベア６の先端を水平位置から下方位置までの範囲に傾斜駆動するようになっている。
前記ベルトコンベア６の両端位置には、図１乃至図３に示すように、本装置１の両側の基体２０に装着されて拡開可能とした各補助プレート体３６、３６’が、拡開された状態において配置されるようになっている。各補助プレート体３６、３６’は、収納時には装置１の両側に折り畳まれた状態で位置して収納される。
このように、各補助プレート体３６、３６’は、ベルトコンベア６の両端位置で該ベルトコンベア６と水平状態を保持しながら拡開される構成のものであって、その収納時には、先ずベルトコンベア６の方向に沿って各補助プレート体３６、３６’を９０度回動して倒立状態とし、次にこれを本装置１の基体２０の両側に回動し収納するようになっている。実施例においては、後述のように、各補助プレート体３６、３６’がベルトコンベア６の両端でベルトコンベア６と水平状態を保持しながら拡開された場合、当該水平面上に、合計２０枚の育苗箱２を載置可能としている。
上記各補助プレート体３６、３６’にも、前記ベルトコンベア６に配設したと同機能のエアシリンダ３７、ベルトコンベア３８が設けられている。また、各補助プレート体３６、３６’の裏面には車輪３９が配置されている。なお、前記ベルトコンベア６と各補助プレート体３６、３６’とに設けた各ベルトコンベア８及び３８は、後述するように、ベルトコンベア６が装置１の最下段に降下し、且つ、ベルトコンベア６と各補助プレート体３６、３６’の先端が水平位置から下方位置に傾斜駆動した際に回動し、これにより、整列配置される各育苗箱２の送り出しの円滑性が発揮される。
本実施例においては、前記ベルトコンベア６と各補助プレート体３６、３６’との各先端に設けたベルトコンベア８、３８の表面に、多数の小突起６０を配設している。これにより、ベルトコンベア６が装置１の最下段に降下し、且つ、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の先端が水平位置から下方位置に傾斜駆動した際、ベルトコンベア６と各補助プレート体３６、３６’の上に載置されている各育苗箱２が降下しないためのストッパ機能が発揮でき、更に、各育苗箱２を送り出すために各ベルトコンベア８、３８が回動した際、各育苗箱２の当該送り出しを一層円滑にすることができる。
前記育苗箱２を対称位置の両端に設けた把持用体９、９’により把持するようにした前記エアシリンダ１０は、把持用体９、９’の上に、育苗箱２を押える際の確実性を期すために育苗箱２の押え板４０を具備している。
前記エアシリンダ１０、エアシリンダ１１、育苗箱載置台３の昇降機２１の相互関係は、制御系統の下に、エアシリンダ１０の把持用体９、９’が育苗箱載置台３の上方に配置されて最上段の育苗箱２を把持した時、後記の如くエアシリンダ１１の水平移動を円滑にするために、育苗箱載置台３の昇降機２１が育苗箱２の一枚分の厚さだけ降下し、その後、エアシリンダ１１をもって育苗箱２を把持した状態のエアシリンダ１０全体を図１中の矢印で示すように前記育苗箱載置台３上からベルトコンベア６上まで移動するようになっている。
この状態で、エアシリンダ１０の把持用体９、９’は育苗箱２を離して育苗箱２がベルトコンベア６上に載置される。
その後、上記エアシリンダ１１は元の位置に復帰するとともにエアシリンダ１０も元の位置に復帰する。そして、前記育苗箱２の一枚分の厚さだけ降下した育苗箱載置台３の昇降機２１は当該降下した分だけ育苗箱載置台３を上昇し、エアシリンダ１０の把持用体９、９’は、常時、育苗箱載置台３の最上段の育苗箱２を把持できる状態となる。
本発明に係る育苗箱の自動配置装置１における作用の各制御系統は、シーケンス制御により動作するようになっている。
以下、本発明に係る育苗箱の自動配置装置１の作用を説明する。
本発明は、装置各部の動作前の初期状態として、前記ベルトコンベア６の両端に拡開して配置される各補助プレート体３６、３６’を、図２の折畳み収納状態から、図３に示すように、装置１の最上部に位置しているベルトコンベア６の下方の両端位置に水平状態に左右に拡開する。そして、昇降機２１は装置１の最下部に位置して、育苗箱載置台３の上にパレット２２を介して各１列が２０枚で５列の合計１００枚の各育苗箱２と、一方の育苗箱載置台３’の上にもパレット２２を介して１００枚の各育苗箱２とがフォークリフト手段等により載置されているものとする。
一方、この装置１の各部の初期状態は、図１又は図４に示すように、ベルトコンベア６が装置１の最上部に位置し、且つ、エアシリンダ７が該ベルトコンベア６とその先端に配設したベルトコンベア８とを水平状態としているとともに、エアシリンダ１０はその下面が育苗箱２の一枚分の厚さの間隔を保持しながら前記育苗箱載置台３の上方に位置し、エアシリンダ１１も該エアシリンダ１０の上方に位置し、上記エアシリンダ１０の各把持用体９、９’は育苗箱２の把持前の拡開状態にある。
このような状態の下で、装置１の図外のスイッチをオンにすると、図５に示すように、先ず、昇降機２１が育苗箱２の一枚分の厚さ分の距離だけ上昇し、この上昇に伴って育苗箱載置台３の最上部の育苗箱２も上昇する。そして、図６に示すように、育苗箱載置台３の最上部の育苗箱２、即ち、本実施例では５列合計５枚の各育苗箱２は、上面がエアシリンダ１０の押え板４０にて押えられながらエアシリンダ１０の把持用体９、９’をもって把持されて、この状態のままで、図７に示すように、昇降機２１が育苗箱２の一枚分の厚さだけ降下し育苗箱載置台３の最上部の育苗箱２を降下させる。これにより、後述の如く、エアシリンダ１１の水平移動の円滑が図られる。
その後、図８に示すように、エアシリンダ１１をもって、５枚の各育苗箱２を把持した状態のエアシリンダ１０の全体が図１中の矢印で示すように育苗箱載置台３の上からベルトコンベア６の上まで移動した後、図９に示すように、エアシリンダ１０の各把持用体９、９’が育苗箱２の把持を解放して５枚の各育苗箱２をベルトコンベア６上に載置する。
その後、図１０に示すように、前記エアシリンダ１１は図４に示す元の位置に復帰するとともに、これに伴ってエアシリンダ１０も元の位置に復帰し、エアシリンダ１０の把持用体９、９’は育苗箱載置台３の最上段の育苗箱２を把持する状態となり、エアシリンダ１０及びエアシリンダ１１と、育苗箱載置台３の昇降機２１とは前記各動作を繰り返すことになる。
一方、前記エアシリンダ１１とエアシリンダ１０とが元の位置に復帰する動作と同時に、前記ベルトコンベア６は、昇降動用シリンダ５の昇降動に伴って、図１０に示すように、装置１の下方位置まで降下し、該ベルトコンベア６の上面がその両端で拡開されている各補助プレート体３６、３６’の上面と水平状態となる。
この状態の下で、ベルトコンベア６が回動する。この時、当該ベルトコンベア６の回動方向は、先ず、本装置１の平面図である図３に図示する一方の補助プレート体３６上に各育苗箱２を搬送しつつ載置できる方向に回動する。ベルトコンベア６上に載置されている５枚の各育苗箱２の補助プレート体３６上への搬送、載置が完了した時点で、ベルトコンベア６の回動が停止し、ベルトコンベア６は昇降動用シリンダ５の上昇動に伴って元の上方位置に上昇する。そして、当該位置で、エアシリンダ１１、エアシリンダ１０の各把持用体９、９’の前記作動に基づいて再度５枚の各育苗箱２がベルトコンベア６上に載置される。
以後、ベルトコンベア６、昇降動用シリンダ５、エアシリンダ１１、エアシリンダ１０の各把持用体９、９’は前記各動作を繰り返すことになる。
そして、前記したように、ベルトコンベア６は、再度、その上面がその両端で拡開されている各補助プレート体３６、３６’の上面と水平状態となる位置まで昇降動用シリンダ５の降下動に伴って降下し、ベルトコンベア６の同一方向への回動は、各育苗箱２が前記補助プレート体３６上にいっぱいに搬送、載置されるまで行われる。
次に、上記補助プレート体３６上への搬送が完了した時点で、ベルトコンベア６は、補助プレート体３６’上に各育苗箱２を搬送し載置すべき方向に回動する。
そして、各補助プレート体３６、３６’への各育苗箱２の搬送、載置が完了した時点で、再度、５枚の各育苗箱２がベルトコンベア６上に載置された後、ベルトコンベア６の上面が両端で拡開されている各補助プレート体３６、３６’の上面と水平状態となる位置まで昇降動用シリンダ５の降下動に伴って降下した時には、ベルトコンベア６の回動は停止し、ベルトコンベア６上に各育苗箱２を載置したままの状態となる。
このようにして、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’上に多数枚の育苗箱２が載置される。本実施例では、ベルトコンベア６上に６枚の各育苗箱２が載置され、、各補助プレート体３６、３６’上には各７枚の育苗箱２が載置されて、合計２０枚の各育苗箱２が水平状態に載置されるように構成している。
上記状態の下で、図１１に示すように、前記ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の裏面に配置された各エアシリンダ７、３７をもって、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の各先端が水平位置から下方に傾斜されて、前記ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の先端に配置されている各ベルトコンベア８、３８はその先端が接地状態とされながら図中の矢印方向へ回動開始する。なお、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６及び３６’の各先端が水平位置から下方に傾斜した時、前記ベルトコンベア６と各補助プレート体３６、３６’とのベルトコンベア８、３８の表面に設けられた多数の小突起６０により、各育苗箱２が降下しないためのストッパ機能が発揮される。 そして、上記ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の各ベルトコンベア８、３８の回動開始と同時に、本装置１自体が図１の矢印に示す方向に移動開始する。
このような状態の下で、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’上の合計２０枚の各育苗箱２は、図３に示すように、前記ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の先端に配置されている各ベルトコンベア８、３８の回動により各育苗箱２の送り出しの円滑を図りながら地面上に整列配置されることになる。この時、前記ベルトコンベア６と各補助プレート体３６、３６’とのベルトコンベア８、３８の表面に設けられた多数の小突起６０により、各育苗箱２は一層円滑に送り出されて地面上に整列配置される。
ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’上の合計２０枚の各育苗箱２が地面上に整列配置された後、本装置１の移動は停止し、この状態で、ベルトコンベア６、昇降動用シリンダ５、エアシリンダ１１、エアシリンダ１０の各把持用体９、９’は前記と同様の夫々の各動作を繰り返しながら、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’上に、再度、２０枚の各育苗箱２を載置することになる。
以後は、前述した如く、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’が傾斜し、各ベルトコンベア８、３８の回動開始すると同時に本装置１が移動開始し、ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’上の各育苗箱２が地面上に整列配置されるという動作を繰り返すことになる。
このようにして、育苗箱載置台３の合計１００枚の各育苗箱２の整列配置が完了した後には、予備的な次の育苗箱載置台３’の１００枚の各育苗箱２が、育苗箱載置台３上に移動されて、前述したと同様な各動作でもって、地面上に整列配置される。
そして、育苗箱載置台３と育苗箱載置台３’の全部の育苗箱２が整列配置を完了した後には、新たな各育苗箱２がフォークリフト手段等により育苗箱載置台３と育苗箱載置台３’上に載置される。
このように、本発明に係る育苗箱の自動配置装置１によれば、人手を煩わせることなく多数の各育苗箱２を自動的に整然と地面上に整列配置することができる。
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、上述した構成とすることにより、作業の重労働性を解消し、且つ、労務管理に煩わされることなく、育苗箱内で育苗される各種植物の成育状況に適応していつでも稲、野菜等々の育苗箱を自動的に温室（ハウス）内又は野外の地面上に整列配置できる育苗箱の自動配置装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施例装置の側面図
【図２】 本発明の実施例装置の斜視図
【図３】 本発明の実施例装置の平面図
【図４】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【図５】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【図６】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【図７】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【図８】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【図９】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【図１０】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【図１１】 本発明の実施例装置の一部を抽出して示す動作説明図
【符号の説明】
１ 育苗箱の自動配置装置
２ 育苗箱
３ 育苗箱載置台
３’ 育苗箱載置台
４ 無限軌道
５ 昇降動用シリンダ
６ ベルトコンベア
７ エアシリンダ
８ ベルトコンベア
９ 把持用体
９’ 把持用体
１０ エアシリンダ
１１ エアシリンダ
２０ 基体
２１ 昇降機
２２ パレット
２３ ローラ
３０ ブラケット
３３ ブラケット
３４ 枢着部
３５ 枢着部
３６ 補助プレート体
３６’ 補助プレート体
３７ エアシリンダ
３８ ベルトコンベア
３９ 車輪
４０ 押え板
５０ 支柱
６０ 小突起

Claims (4)

1. 積層された状態の稲や野菜等の各種の育苗箱２を載置し、且つ、昇降機２１を有する育苗箱載置台３と、
   前記育苗箱載置台３の上方に配置されてこの育苗箱載置台３上に載置されている最上段の育苗箱２をエアシリンダ１０の前後両端に設けた把持用体９、９’により把持するようにしたエアシリンダ１０と、
   このエアシリンダ１０を前記育苗箱載置台３の上方位置から後記ベルトコンベア６の上方位置まで水平移動するようにしたエアシリンダ１１と、
   前記育苗箱載置台３の背面に立設された昇降動用シリンダ５の昇降動に伴って昇降動し、且つ、先端位置に、後記無限軌道４の回動とは逆回りにそれ自体で回動駆動するベルトコンベア８を個別配置し、水平状態に配置されて左右いずれの方向にもそれ自体で回動駆動するようにしたベルトコンベア６と、
   このベルトコンベア６の裏面に配置されて当該ベルトコンベア６に配設した前記ベルトコンベア８の先端を水平位置から下方に傾斜駆動するエアシリンダ７と、
   前記育苗箱載置台３の下方に配置されて前記育苗箱載置台３の前進方向に回動駆動する無限軌道４と、
   を具備し、
   育苗箱載置台３の最上部に複数枚並べられた各育苗箱２は、各育苗箱２の上面がエアシリンダ１０の押え板４０にて押えられながらエアシリンダ１０の前後両端の把持用体９、９’をもって把持された後、その全体が、育苗箱載置台３の上からベルトコンベア６の上まで移動しベルトコンベア６上に載置されるとともに、
   前記エアシリンダ１１、エアシリンダ１０は元の位置に復帰して、育苗箱載置台３の最上部に複数枚並べられた各育苗箱２に対して上記と同じ各動作を繰り返す一方、
   前記ベルトコンベア６は、昇降動用シリンダ５の昇降動に伴って、装置１の下方位置まで降下し、該ベルトコンベア６の上面がその両端で拡開されている補助プレート体３６、３６’の上面と水平状態となった段階で、左右いずれの方向にも回動駆動するベルトコンベア６が左、右に順次に回動し、ベルトコンベア６をもって次々に搬送されて来る各育苗箱２を、各補助プレート体３６、３６’上に左右に振り分けるような形態でもって搬送しつつ載置した後、このベルトコンベア６上にも各育苗箱２が載置されて、ベルトコンベア６を中心にしてその左右に位置する各補助プレート体３６、３６’とが水平状態となった時点で、
   前記ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の裏面に配置された各エアシリンダ７、３７をもって、当該ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の各先端が水平位置から下方に傾斜されて、前記ベルトコンベア６、各補助プレート体３６、３６’の先端に配置されている各ベルトコンベア８、３８はその先端が接地状態とされながら、無限軌道４の回動とは逆回りに回動開始し、
   この各ベルトコンベア８、３８の回動により各育苗箱２を送り出しながら地面上に整列配置するようにしたとともに、
   これらの作動を制御する制御手段を有してなることを特徴とする育苗箱の自動配置装置。
2. 前記育苗箱載置台３の近傍位置には、予備的で固定状態の育苗箱載置台３’を設置し、且つ、各育苗箱載置台３、３’には複数のローラ２３を並列配置している請求項１記載の育苗箱の自動配置装置。
3. 前記ベルトコンベア６は、昇降動用シリンダ５の昇降動に伴って回動するチェーン機構をもって昇降動する構成のものである請求項１記載の育苗箱の自動配置装置。
4. 前記ベルトコンベア６は、
   水平状態の下でシーケンス制御に基づいて左右いずれの方向にも回動するものであり、且つ、前記ベルトコンベア６の両端位置に、収納時には装置の両側に倒立状態に収納されて、しかも拡開時には該ベルトコンベアの両端位置で該ベルトコンベアと水平状態を保持して拡開されるとともに、該ベルトコンベアに配設されて、前記ベルトコンベア６の裏面に配置され該ベルトコンベア６に配設した前記ベルトコンベア８の先端を水平位置から下方に傾斜駆動するエアシリンダ７と同機能を有するエアシリンダ３７、及び前記無限軌道４の回動とは逆回りにそれ自体で回動駆動するベルトコンベア８と同機能を有するベルトコンベア３８と、裏面に車輪３９と、
   を具備し、
   被整列配置される各育苗箱２を搬送、載置可能とした各補助プレート体３６、３６’を配設した請求項１記載の育苗箱の自動配置装置。

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