JP3533432B2 - 育苗箱の積層装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【産業上の利用分野】本発明は、育苗箱の積層装置に関
し、詳しくは、稲や野菜等の育苗用の各種育苗箱を多数
自動的に積層状態に配置でき、以後の取扱いの便宜を図
ることができる育苗箱の積層装置に関する。

【従来の技術】従来、稲や野菜等の育苗用の各種育苗箱
を温室や野外の地面上に列設状態に配置する作業は、全
て人力により行われており、このような各種育苗箱の配
置作業の前段階である各種育苗箱の保管管理作業も、多
数の育苗箱を複数列に亘って積層配置する作業を全て人
力により行っているのが実情であった。このような多数
の育苗箱の積み重ね作業は多大の労力を伴い、労働力の
確保が難しいのが実情であった。

【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来の実
情に鑑みて開発されたものであり、その目的とするとこ
ろは、作業の重労働性を解消しつつ、多数の育苗箱を自
動的に積層状態に配置でき、以後の作業、即ち、温室や
野外の地面上に多数の育苗箱を列設状態に配置する作業
の便宜を図ることができる育苗箱の積層装置を提供する
ことにある。

【課題を解決するための手段】請求項１記載の育苗箱の
積層装置は、育苗に用いる育苗箱２を順次搬送する搬送
手段３と、この搬送手段３により搬送されてくる育苗箱
２を受け入れる受入手段５と、この受入手段５上の育苗
箱２を側方に排出する排出手段６と、この排出手段６か
らの育苗箱２が水平方向に任意個数、列設状態に載置さ
れる載置部としての鉄製パレット７とを備えるととも
に、前記排出手段６による各育苗箱２の所定回数の排出
動作に伴って前記載置部としての鉄製パレット７を所定
寸法ずつ段階的に降下させ、水平方向に任意個数で垂直
方向に多段に亘る多数の育苗箱２を積層状態に収容する
各育苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂを備え、前記排出手段
６は、前記一方の育苗箱積層収容手段８Ａの角型フレー
ム１１の上面に架設した固定部材１７と角型フレーム１
１の上面の端部との間に水平に配置した押し込み用のエ
アーシリンダ１８と、このエアーシリンダ１８のシリン
ダロッド１８ａに対して垂直配置に、且つ、前記ローラ
コンベア１６の近傍に至るように配置した押し込み部材
１９とを具備し、エアーシリンダ１８によりシリンダロ
ッド１８ａを介して押し込み部材１９を左右方向に移動
させ、これにより、前記排出手段６を、前記受入手段５
の中央部に配置される育苗箱２を前記双方の育苗箱積層
収容手段８Ａ及び８Ｂの鉄製パレット７側へ押し込む構
成にしたとともに、前記育苗箱積層収容手段は、全体形
状が直方体状を呈し６面が開口した角型フレーム１１
と、この角型フレーム１１の内部に設置した上部に平坦
な鉄製パレット７を備え、角型フレーム１１内で垂直方
向に伸縮して鉄製パレット７を昇降させる油圧エレベー
タ１３と、前記角型フレーム１１の上部にその長さ方向
に沿って且つ育苗箱２の幅寸法よりも若干大きい間隔を
もって平行配置した一対の側面略Ｌ状で各々回動可能に
支持されているゲートシャッタ１４ａ及び１４ｂと、ゲ
ートシャッタ１４ａ、１４ｂにシリンダロッドを連結し
てこれらゲートシャッタ１４ａ、１４ｂを各々回動させ
る一対のシリンダ１５ａ、１５ｂとを具備し、これによ
り、前記育苗箱積層収容手段を、前記ゲートシャッタ１
４ａ、１４ｂ間に任意個数の育苗箱２を列設状態に支持
した後、一対のシリンダ１５ａ、１５ｂが同時に動作
し、ゲートシャッタ１４ａ、１４ｂを回動させて任意個
数の育苗箱２を前記鉄製パレット７側に同時に滑落可能
し該鉄製パレット７上に任意個数の育苗箱２が順次接触
状態で水平配置に列設するように構成し、前記育苗箱積
層収容手段８Ａ、８Ｂを、前記搬送手段３により搬送さ
れてくる各育苗箱２を受け入れる受入手段５の両側に配
置しつつ、前記排出手段６は、一方の育苗箱積層収容手
段への育苗箱２の排出動作終了後他方の育苗箱積層収容
手段への育苗箱２の排出動作を行うようにしたことを特
徴とするものである。請求項２記載の育苗箱の積層装置
は、請求項１記載の装置において、前記搬送手段３は、
両角型フレーム１１の間の前記受入手段５の側方からこ
の受入手段５に向けて育苗に用いる多数の育苗箱２を順
次送り込み搬送する無端ベルト２０、プーリ２１及び駆
動源を具備し、前記受入手段５は、水平方向に沿って、
且つ、所定の間隔で配置した多数の細長いローラ１６ａ
を備えたローラコンベア１６を具備し、その中央部に、
前記搬送手段３によ り搬送されてくる育苗箱２を受け入
れるように構成したものであることを特徴とするもので
ある。請求項３記載の育苗箱の積層装置は、請求項１又
は２記載の装置において、前記育苗箱積層収容手段は、
前記排出手段６による各育苗箱２の排出動作終了後、前
記載置部としての鉄製パレット７を育苗箱２の厚さ分の
寸法ずつ段階的に降下させて、水平方向、且つ、垂直方
向に、適宜数の育苗箱２を各々積層状態に収容する第
１、第２の育苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂからなるもの
であることを特徴とするものである。

【作用】請求項１記載の育苗箱の積層装置によれば、こ
の育苗箱の積層装置における受入手段は、搬送手段によ
り順次搬送されてくる育苗に用いる育苗箱を受け入れ
る。排出手段は、受入手段上の育苗箱を側方に排出し育
苗箱積層収容手段に送る。育苗箱積層収容手段は、排出
手段からの各育苗箱を載置部上に任意個数列設状態に載
置するとともに、前記排出手段による各育苗箱の所定回
数の排出動作に伴って前記載置部を所定寸法ずつ段階的
に降下させる。これにより、前記載置部上に水平方向に
任意個数で垂直方向に多段に亘る多数の育苗箱を自動的
に積層状態に収容でき、重労働を無くせるとともに、以
後の各育苗箱の取扱いの便宜を図ることができる。前記
育苗箱積層収容手段を、受入手段の両側に配置し、前記
排出手段により一方の育苗箱積層収容手段への育苗箱の
排出動作終了後他方の育苗箱積層収容手段への育苗箱の
排出動作を行うことにより、水平方向に任意個数で垂直
方向に多段に亘る多数の積層状態の育苗箱の収容量を２
倍とすることができる。そして、前記排出手段を前述の
ような構成としたことにより、エアーシリンダ１８によ
りシリンダロッド１８ａを介して押し込み部材１９を左
右方向に移動させ、これにより、前記排出手段６を、前
記受入手段５の中央部に配置される育苗箱２を前記双方
の育苗箱積層収容手段８Ａ及び８Ｂの鉄製パレット７側
へ押し込むことができる。更に、前記育苗箱積層収容手
段を前述のような構成としたことにより、前記育苗箱積
層収容手段を、前記ゲートシャッタ１４ａ、１４ｂ間に
任意個数の育苗箱２を列設状態に支持した後、一対のシ
リンダ１５ａ、１５ｂが同時に動作し、ゲートシャッタ
１４ａ、１４ｂを回動させて任意個数の育苗箱２を前記
鉄製パレット７側に同時に滑落可能し該鉄製パレット７
上に任意個数の育苗箱２が順次接触状態で水平配置に列
設することができる。請求項２記載の育苗箱の積層装置
によれば、請求項１記載の作用を発揮するとともに、請
求項１記載の装置における前記排出手段を前述のような
構成としたことにより、ローラコンベア１６の中央部
に、前記搬送手段３により搬送されてくる育苗箱２を確
実に受け入れことができる。請求項３記載の育苗箱の積
層装置によれば、請求項１又は２記載の装置における前
記育苗箱積層収容手段を、前記排出手段６による各育苗
箱２の排出動作終了後、前記載置部としての鉄製パレッ
ト７を育苗箱２の厚さ分の寸法ずつ段階的に降下させ
て、水平方向、且つ、垂直方向に、適宜数の育苗箱２を
各々積層状態に収容する第１、第２の育苗箱積層収容手
段８Ａ、８Ｂから構成して、請求項１又は２記載の作用
を発揮できる。

【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。図
１乃至図４に示す育苗箱２の積層装置１は、稲や野菜等
の育苗に用いる角型皿状の多数の育苗箱２を順次搬送す
るベルトコンベヤー式の搬送手段３と、この搬送手段３
により搬送されてくる各育苗箱２を１個ずつ受け入れる
受入手段５と、この受入手段５上の各育苗箱２を図１に
おいて左右両方向に排出する排出手段６と、この排出手
段６からの各育苗箱２が水平方向に例えば５個列設状態
に載置される載置部としての鉄製パレット７を備えると
ともに、前記排出手段６による各育苗箱２の５回の排出
動作終了後前記載置部７を育苗箱２の厚さ分の寸法ずつ
段階的に降下させ、水平方向に５個で垂直方向に例えば
２２段に亘る合計１１０個の育苗箱２を各々積層状態に
収容する第１、第２の育苗箱積層収容手段８Ａ及び８Ｂ
とを有している。前記第１の育苗箱積層収容手段８Ａ
は、全体形状が直方体状を呈し６面が開口した角型フレ
ーム１１と、この角型フレーム１１の内部に設置した上
部に平坦な鉄製パレット７を備え、角型フレーム１１内
で垂直方向に伸縮して鉄製パレット７を昇降させる油圧
エレベータ１３と、前記角型フレーム１１の上部にその
長さ方向に沿って且つ育苗箱２の幅寸法よりも若干大き
い間隔をもって平行配置した一対の側面略Ｌ状で各々回
動可能に支持されているゲートシャッタ１４ａ及び１４
ｂと、ゲートシャッタ１４ａ、１４ｂにシリンダロッド
を連結してこれらゲートシャッタ１４ａ、１４ｂを各々
回動させる一対のシリンダ１５ａ、１５ｂとを具備して
いる。そして、ゲートシャッタ１４ａ、１４ｂ間に５個
の育苗箱２を列設状態に支持した後、一対のシリンダ１
５ａ、１５ｂが同時に動作し、ゲートシャッタ１４ａ、
１４ｂを回動させて５個の育苗箱２を前記鉄製パレット
７側に同時に滑落させるようになっている。上記ゲート
シャッタ１４ａ、１４ｂは、図１０乃至図１２に示すよ
うに、ゲートシャッタ１４ａ、１４ｂ間に５個の育苗箱
２を列設状態とするために配設したガイド辺３０ａ、３
０ｂと、このガイド辺３０ａ、３０ｂの下方に配設され
て各育苗箱２を支持する支持用板３１ａ、３１ｂと、こ
の支持用板３１ａ、３１ｂの外側端部に固着されつつ該
支持用板を回動する回動杆３２ａ、３２ｂと、この回動
杆３２ａ、３２ｂとシリンダ１５ａ、１５ｂを連結して
いるブラケット３３ａ、３３ｂとを具備している。ブラ
ケット３３ａ、３３ｂは、枢着部３４ａ、３４ｂにてシ
リンダ１５ａ、１５ｂに連結し、枢着部３５ａ、３５ｂ
にて回動杆３２ａ、３２ｂに連結している。また、前記
油圧エレベータ１３は、鉄製パレット７を前記育苗箱２
の厚さ寸法分ずつ段階的に降下するようになっている。
前記第２の育苗箱積層収容手段８Ｂは、第１の育苗箱積
層収容手段８Ａと同様に構成され、第１の育苗箱積層収
容手段８Ａに対して図１、図２に示すように前記育苗箱
２の長さ寸法よりもある程度大きな間隔をもって対向状
態に配置されている。前記受入手段５は、第１、第２の
育苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂの間における角型フレー
ム１１の上部側に水平方向に沿って、且つ、所定の間隔
で配置した多数の細長いローラ１６ａを備えたローラコ
ンベア１６を具備し、その中央部に育苗箱２を受け入れ
るようになっている。前記排出手段６は、第１の育苗箱
積層収容手段８Ａの角型フレーム１１の上面に架設した
固定部材１７と角型フレーム１１の上面の端部との間に
水平に配置した押し込み用のエアーシリンダ１８と、こ
のエアーシリンダ１８のシリンダロッド１８ａに対して
垂直配置に、且つ、前記ローラコンベア１６の近傍に至
るように配置した押し込み部材１９とを具備し、エアー
シリンダ１８によりシリンダロッド１８ａを介して押し
込み部材１９を図１において左右方向に移動させ、これ
により、前記受入手段５の中央部に配置される育苗箱２
を前記第１及び第２の育苗箱積層収容手段８Ａ及び８Ｂ
の鉄製パレット７側へ押し込むようになっている。前記
搬送手段３は、図３にも示すように、前記両角型フレー
ム１１の間の受入手段５の側方からこの受入手段５に向
けて多数の育苗箱２を順次送り込む無端ベルト２０、プ
ーリ２１及び図示しない駆動源を具備している。次に、
上述した構成の育苗箱２の積層装置１の作用を、図５乃
至図９を参照して説明する。この積層装置１における搬
送手段３の無端ベルト２０が図３に示す矢印方向に駆動
されている状態で無端ベルト２０上に育苗箱２を順次乗
せると、各育苗箱２は受入手段６のローラコンベア１６
上へ搬送され、ローラコンベア１６の中央部分に至る。
この状態で、前記エアーシリンダ１８がシリンダロッド
１８ａを介して押し込み部材１９を図５において右方向
に移動させ、ローラコンベア１６上の育苗箱２を例えば
第２の育苗箱積層収容手段８Ｂのゲートシャッタ１４
ａ、１４ｂ側へ押し込む。このとき、育苗箱２は、図４
にも示すように、その長さ方向に沿う両辺が前記ゲート
シャッタ１４ａ、１４ｂにより鉄製パレット７から浮上
した状態で支持される。尚、図５は、第２の育苗箱積層
収容手段８Ｂのゲートシャッタ１４ａ、１４ｂ上に１個
の育苗箱２が既に押し込まれ、ローラコンベア１６上に
後続の育苗箱２が受け入れられ、且つ、エアーシリンダ
１８のシリンダロッド１８ａは押し込み部材１９ととも
に第１の育苗箱積層収容手段８Ａ側に変位した状態を示
している。次に、前記エアーシリンダ１８が動作し、シ
リンダロッド１８ａを介して押し込み部材１９を右方向
に移動させ、ローラコンベア１６上の育苗箱２を右方向
に移動させる。この結果、ゲートシャッタ１４ａ、１４
ｂには図６に示すように２個の育苗箱２が接触状態で列
設することになる。このような動作を繰り返すことによ
り、図７乃至図９に示すように、ゲートシャッタ１４
ａ、１４ｂにより支持される育苗箱２の数は３個、４
個、５個というように段階的に増加する。ゲートシャッ
タ１４ａ、１４ｂにより支持される育苗箱２の数が図９
に示す５個の状態になった後、前記第２の育苗箱積層収
容手段８Ｂにおける一対のシリンダ１５ａ、１５ｂが同
時に動作し、ゲートシャッタ１４ａ、１４ｂを回動させ
て５個の育苗箱２を前記鉄製パレット７上に同時に滑落
させる。これにより、鉄製パレット７上に５個の育苗箱
２が順次接触状態で水平配置に列設することになる。な
お、この場合、図１０に示すように、先ず、ゲートシャ
ッタ１４ａ、１４ｂ間の５個の育苗箱２は、ガイド辺３
０ａ、３０ｂによりゲートシャッタ１４ａ及び１４ｂ間
に列設状態とされつつ各支持用板３１ａ、３１ｂをもっ
て支持される。次に、このような状態の各育苗箱２は、
図１１、図１２に示すように、シリンダ１５ａ、１５ｂ
及びこれに連動する回動杆３２ａ、３２ｂの下方向への
移動或いは回動に沿って支持用板３１ａ、３１ｂも下方
に回動しつつ５個の育苗箱２を前記鉄製パレット７上に
同時に滑落させることになる。この後、前記油圧エレベ
ータ１３が動作し、鉄製パレット７を前記育苗箱２の厚
さ寸法分だけ一段降下させる。これ以降、搬送手段３、
受入手段５、排出手段６及び第２の育苗箱積層収容手段
８Ｂが上述した動作を繰り返し、鉄製パレット７上に水
平方向に５個で垂直方向に例えば２２段に亘る合計１１
０個の育苗箱２を自動的に積層状態に収容する。このよ
うな合計１１０個の育苗箱２の自動的な積層動作が終了
した後、今度は排出手段６のエアーシリンダ１８がシリ
ンダロッド１８ａを介して押し込み部材１９を上述した
場合と逆に第１の育苗箱積層収容手段８Ａ上のゲートシ
ャッタ１４ａ、１４ｂ側への各育苗箱２の押し込みを行
い、また、第１の育苗箱積層収容手段８Ａも第２の育苗
箱積層収容手段８Ｂと同様に動作して、やはり鉄製パレ
ット７上に水平方向に５個で垂直方向に例えば２２段に
亘る合計１１０個の育苗箱２を自動的に積層する。この
結果、第１、第２の育苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂによ
り合計２２０個の育苗箱２を積層状態で収容でき、収容
量の増大を第１、第２の育苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂ
いずれか一方を用いる場合に比較し、２倍とすることが
できることは勿論、第１、第２の育苗箱積層収容手段８
Ａ、８Ｂを交互に連続して用いることにより本装置自体
を連続稼働することができ、後述する育苗箱自動配置装
置１００へのフォークリフトを用いた連続移送作業の便
宜を図れる。また、上述したように作業者は育苗箱２を
ベルトコンベア２０に載せるだけの軽作業ですむため、
重労働を無くすことが可能となる。多数の各育苗箱２を
ベルトコンベア２０に載せる作業は、人手を介すること
なく機械的に行うことができることは勿論である。次
に、育苗箱自動配置装置１００の概要を、図１３、図１
４を参照して説明する。同図に示す育苗箱自動配置装置
１００は、積層状態の育苗箱２を載置し且つ昇降動する
育苗箱載置台１０３と、この育苗箱載置台１０３の下方
に配置され図示しない駆動源により図１３に示す矢印方
向へ回転駆動されてこの育苗箱自動配置装置１００自体
を前進させるキャタピラ１０４と、育苗箱載置台１０３
の上方に配置され該育苗箱載置台１０３上の最上段の育
苗箱２を対象配置の両端に設けた把持用体１０９、１０
９’により把持するようにしたエアシリンダ１１０と、
このエアシリンダ１１０と一体でエアシリンダ１１０を
図１３の矢印で示すように育苗箱載置台１０３の上方位
置からベルトコンベア１０６の上方位置までの範囲に亘
って移動するエアシリンダ１１１と、前記育苗箱載置台
１０３の背面に立設した昇降シリンダ１０５の動作に伴
って昇降するベルトコンベア１０６と、このベルトコン
ベア１０６の裏面側に配置されこのベルトコンベア１０
６の先端を水平位置から下方位置まで傾斜駆動するエア
シリンダ１０７と、前記ベルトコンベア１０６の先端に
配置され、図１３中の矢印方向へ回動駆動されるベルト
コンベア１０８とを有している。尚、図１３中、１２１
は昇降機、１２２は育苗箱載せ用のパレット、１２３は
ローラ、１３６は補助プレート体、１３８はベルトコン
ベア、１３９は車輪であり、１５０は支柱である。この
ような育苗箱自動配置装置１００によれば、前記第１、
第２の育苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂに収容した積層状
態の各列毎の育苗箱２をフォークリフトを用いて育苗箱
載置台１０３上へ一回で移送し、この育苗箱自動配置装
置１００を運転することで、図１４に示すように、稲や
野菜等の育苗用の各種育苗箱２を温室や野外の地面上に
自動的に整列配置することができる。本発明は、上述し
た実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内
で種々の変形が可能である。例えば、育苗箱の積層装置
における第１及び第２の育苗箱積層収容手段に積層する
育苗箱の列設数、積層数は任意数とすることができ、ま
た、いずれか一台のみの育苗箱積層収容手段を組み込ん
だ構成でも実施できる。

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、載置部上
に水平方向に任意個数で垂直方向に多段に亘る多数の育
苗箱を自動的に積層状態に収容でき、重労働を無くせる
とともに、以後の各育苗箱の取扱いの便宜を図ることが
可能で、任意個数の育苗箱を前記鉄製パレット側に同時
に滑落可能し該鉄製パレット上に任意個数の育苗箱が順
次接触状態で水平配置に列設することができ、水平方向
に任意個数で垂直方向に多段に亘る多数の積層状態の育
苗箱の収容量が大きい育苗箱の積層装置を提供すること
ができる。請求項２記載の発明によれば、請求項１記載
の効果に加えて、ローラコンベアの中央部に、前記搬送
手段により搬送されてくる育苗箱を確実に受け入れこと
ができる育苗箱の積層装置を提供できる。請求項３記載
の発明によれば、請求項１又は２記載の装置における前
記育苗箱積層収容手段を、前記排出手段による各育苗箱
の排出動作終了後、前記載置部としての鉄製パレットを
育苗箱の厚さ分の寸法ずつ段階的に降下させて、水平方
向、且つ、垂直方向に、適宜数の育苗箱を各々積層状態
に収容する第１、第２の育苗箱積層収容手段から構成し
て、請求項１又は２記載の効果を発揮できる育苗箱の積
層装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の育苗箱の積層装置の実施例を示す正面
図

【図２】本実施例装置の平面図

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図

【図４】本実施例装置の側面図

【図５】本実施例装置の動作を示す平面図

【図６】本実施例装置の動作を示す平面図

【図７】本実施例装置の動作を示す平面図

【図８】本実施例装置の動作を示す平面図

【図９】本実施例装置の動作を示す平面図

【図１０】本実施例装置中のゲートシャッタとシリンダ
との作動状況を示す説明図

【図１１】本実施例装置中のゲートシャッタとシリンダ
との作動状況を示す説明図

【図１２】本実施例装置中のゲートシャッタとシリンダ
との作動状況を示す説明図

【図１３】育苗箱自動配置装置の側面図

【図１４】育苗箱自動配置装置の平面図

【符号の説明】

１ 育苗箱２の積層装置 ２ 育苗箱 ３ 搬送手段 ５ 受入手段 ６ 排出手段 ７ 鉄製パレット ８Ａ・８Ｂ 第１及び第２の育苗箱積層収容手段 １１ 角型フレーム １３ 油圧エレベータ １４ａ・１４ｂ ゲートシャッタ １５ａ・１５ｂ シリンダ １６ａ ローラ １６ ローラコンベア １７ 固定部材 １８ 押し込み用のエアーシリンダ １８ａ シリンダロッド １９ 押し込み部材 ２０ 無端ベル ２１ プーリ ３０ａ・３０ｂ ガイド辺 ３１ａ・３１ｂ 支持用板 ３２ａ・３２ｂ 回動杆 ３３ａ・３３ｂ ブラケット ３４ａ・３４ｂ 枢着部 ３５ａ・３５ｂ 枢着部 １００ 育苗箱自動配置装置 １０３ 育苗箱載置台 １０４ キャタピラ １０６ ベルトコンベア １０５ 昇降シリンダ １０６ ベルトコンベア １０７ エアシリンダ １０８ ベルトコンベア １０９・１０９’ 把持用体 １１０ エアシリンダ １１１ エアシリンダ １２１ 昇降機 １２２ 育苗箱載せ用のパレット １２３ ローラ １３６ 補助プレート体 １３８ ベルトコンベア １３９ 車輪 １５０ 支柱

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】育苗に用いる育苗箱２を順次搬送する搬送
   手段３と、 この搬送手段３により搬送されてくる育苗箱２を受け入
   れる受入手段５と、 この受入手段５上の育苗箱２を側方に排出する排出手段
   ６と、 この排出手段６からの育苗箱２が水平方向に任意個数、
   列設状態に載置される載置部としての鉄製パレット７
   と、を備えるとともに、 前記排出手段６による各育苗箱２の所定回数の排出動作
   に伴って前記載置部としての鉄製パレット７を所定寸法
   ずつ段階的に降下させ、水平方向に任意個数で垂直方向
   に多段に亘る多数の育苗箱２を積層状態に収容する各育
   苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂを備え、前記排出手段６
   は、前記一方の育苗箱積層収容手段８Ａの角型フレーム
   １１の上面に架設した固定部材１７と角型フレーム１１
   の上面の端部との間に水平に配置した押し込み用のエア
   ーシリンダ１８と、このエアーシリンダ１８のシリンダ
   ロッド１８ａに対して垂直配置に、且つ、前記ローラコ
   ンベア１６の近傍に至るように配置した押し込み部材１
   ９とを具備し、エアーシリンダ１８によりシリンダロッ
   ド１８ａを介して押し込み部材１９を左右方向に移動さ
   せ、これにより、前記排出手段６を、前記受入手段５の
   中央部に配置される育苗箱２を前記双方の育苗箱積層収
   容手段８Ａ及び８Ｂの鉄製パレット７側へ押し込む構成
   にしたとともに、 前記育苗箱積層収容手段は、全体形状が直方体状を呈し
   ６面が開口した角型フレーム１１と、この角型フレーム
   １１の内部に設置した上部に平坦な鉄製パレット７を備
   え、角型フレーム１１内で垂直方向に伸縮して鉄製パレ
   ット７を昇降させる油圧エレベータ１３と、前記角型フ
   レーム１１の上部にその長さ方向に沿って且つ育苗箱２
   の幅寸法よりも若干大きい間隔をもって平行配置した一
   対の側面略Ｌ状で各々回動可能に支持されているゲート
   シャッタ１４ａ及び１４ｂと、ゲートシャッタ１４ａ、
   １４ｂにシリンダロッドを連結してこれらゲートシャッ
   タ１４ａ、１４ｂを各々回動させる一対のシリンダ１５
   ａ、１５ｂとを具備し、これにより、前記育苗箱積層収
   容手段を、前記ゲートシャッタ１４ａ、１４ｂ間に任意
   個数の育苗箱２を列設状態に支持した後、一対のシリン
   ダ１５ａ、１５ｂが同時に動作し、ゲートシャッタ１４
   ａ、１４ｂを回動させて任意個数の育苗箱２を前記鉄製
   パレット７側に同時に滑落可能し該鉄製パレット７上に
   任意個数の育苗箱２が順次接触状態で水平配置に列設す
   るように構成し、 前記育苗箱積層収容手段８Ａ、８Ｂを、前記搬送手段３
   により搬送されてくる各育苗箱２を受け入れる受入手段
   ５の両側に配置しつつ、前記排出手段６は、一方の育苗
   箱積層収容手段への育苗箱２の排出動作終了後他方の育
   苗箱積層収容手段への育苗箱２の排出動作を行うように
   したことを特徴とする育苗箱の積層装置。
2. 【請求項２】前記搬送手段３は、両角型フレーム１１の
   間の前記受入手段５の側方からこの受入手段５に向けて
   育苗に用いる多数の育苗箱２を順次送り込み搬送する無
   端ベルト２０、プーリ２１及び駆動源を具備し、 前記受入手段５は、水平方向に沿って、且つ、所定の間
   隔で配置した多数の細長いローラ１６ａを備えたローラ
   コンベア１６を具備し、その中央部に、前記搬送手段３
   により搬送されてくる育苗箱２を受け入れるように構成
   したものであることを特徴とする請求項１記載の育苗箱
   の積層装置。
3. 【請求項３】前記育苗箱積層収容手段は、前記排出手段
   ６による各育苗箱２の排出動作終了後、前記載置部とし
   ての鉄製パレット７を育苗箱２の厚さ分の寸法ずつ段階
   的に降下させて、水平方向、且つ、垂直方向に、適宜数
   の育苗箱２を各々積層状態に収容する第１、第２の育苗
   箱積層収容手段８Ａ、８Ｂからなるものであることを特
   徴とする請求項１又は２記載の育苗箱の積層装置。