JP3638009B2 - スイッチ取付構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は照明装置等の電気機器に用いられるスイッチの取付構造に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種の電気機器のスイッチ取付構造として、例えば図7に示すような構造のものが知られている。これは、本体たる支柱101 を構成する一方の外殻体102 に、貫通孔103 を有する取付枠104 を設け、前記貫通孔103 にスイッチ105を挿入して取付枠104 に保持させたものである。このように構成することで、組立中においてスイッチ105 が取付枠104 に保持された状態となるため、組立性が良好となる。
【0003】
しかしながら、これらのスイッチ取付構造においては、取付枠104 にスイッチ105 を取り付けた状態でスイッチ105 の端子にリード線を接続するか、リード線を貫通孔103 に通してからリード線の端部をスイッチ105 の端子に接続するか、又は、予めスイッチ105 の端子に一端部が取り付けられたリード線を貫通孔103に通した後にリード線の他端部を回路基板やソケットといった電気的要素に接続することになるため、組立性の面で改良の余地があった。一方、スイッチを本体に取り付ける場合において、この本体が少なくとも二つの外殻体を組み合わせて構成されている場合、スイッチを両外殻体間に挟んで保持する構造も考えられる。この場合、スイッチとリード線と電気的要素を予め接続した後でスイッチを本体に取り付けることが可能であるが、組立中においてスイッチが保持されないため、組立性の面で改良の余地があった。
【0004】
本発明は以上の問題点を解決し、構造が簡素で組立性が良好な電気機器のスイッチ取付構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気機器のスイッチ取付構造は、少なくとも二つの外殻体を組み合わせて構成された本体と、前記一方の外殻体に穿設された貫通孔の外周を囲んで形成された取付枠と、前記一方の外殻体の外側から前記貫通孔内に挿入して引掛爪を前記取付枠の内周縁に係合させることで前記取付枠に保持されるスイッチと、前記本体に取り付けられた電気的要素と、これらスイッチと電気的要素とを電気的に接続するリード線とを有し、前記取付枠の一部に前記取付枠外と前記貫通孔とを連通させる切欠部を形成すると共に、前記外殻体を組み合わせる際に、他方の外殻体によって前記切欠部が閉塞されるように構成したものである。
【0006】
本発明は以上のように構成することにより、予めスイッチとリード線と電気的要素とを接続しておき、前記リード線を切欠部から貫通孔内に挿入すると共に電気的要素を一方の外殻体に取り付け、スイッチを一方の外殻体の外側から貫通孔に挿入して取付枠に保持させた後、他方の外殻体を一方の外殻体に組み合わせて切欠部を閉塞する。
【0007】
また、本発明の電気機器のスイッチ取付構造は、請求項1において、前記切欠部を、前記リード線の太さと同等又はそれより広い幅に形成したものである。
【0008】
本発明は以上のように構成することにより、組立時においてリード線を切欠部に無理に通すことなく、貫通孔内に容易に挿入される。
【0009】
【発明の実施形態】
以下、本発明の一実施形態について、図1乃至図3に基づいて説明する。なお、本例では電気機器として電気スタンドを、スイッチとして転倒安全スイッチを用いて説明するが、これ以外の電気機器及びこれ以外のスイッチに対しても適用できる。1は金属製の板状基台であり、この基台1の端部に本体たる支柱2が着脱自在に取り付けられている。また、支柱2の下部には、前記基台1の下方に突出してスイッチたる転倒安全スイッチ3が設けられていると共に、支柱2の上部には頭部4が一体に設けられている。更に、前記支柱2には点灯スイッチ5が設けられている。なお、前記頭部4は支柱2の上部を屈曲して、水平方向に長く形成されていると共に、前記頭部4の上部を覆って、セード6が着脱自在に取り付けられている。
【0010】
前記支柱2について詳述する。この支柱2は、その左側及び右側をそれぞれ形成する外殻体2a、2bを組み合わせることで構成されている。一方の外殻体2aの下方には、略方形状の貫通孔7を有する取付枠8が設けられていると共に、この取付枠8の一部に切欠部9を形成し、この切欠部9によって前記取付枠8外と貫通孔7が連通している。そして、この貫通孔7には、四角柱状に形成された前記転倒安全スイッチ3が取り付けられる。この安全転倒スイッチ3の側部には引掛爪3aが形成されており、この引掛爪3aが前記取付枠8の内周縁に係合する。また、前記安全転倒スイッチ3の端子3bにはリード線10の一端が接続されていると共に、このリード線10の他端には、電気的要素たる回路基板11が接続されている。なお、前記切欠部9の幅は、リード線10を通すことができるように、このリード線10の太さと同等かそれより広く且つ前記貫通孔7の一辺の長さよりも狭い幅に形成されている。また、前記取付枠8の外周縁には突起部8aが形成されている。更に、前記外殻体2aには複数の図示しないボスが形成されており、このボスに前記回路基板11が取り付けられる。また、他方の外殻体2bの下方には、前記取付枠8の外周縁に対応して凹部12が形成されており、この凹部12に、前記突起部8aを受ける受部12a が形成されていると共に、前記凹部12に、前記切欠部9に入り込む突起部13が形成されている。
【0011】
次に、本例の組み立てについて、図4乃至図6を用いて説明する。まず、転倒安全スイッチ3の端子3bとリード線10の一端を半田等で接続すると共に、リード線10の他端と回路基板11を半田等で接続する。そして、この回路基板11を外殻体2aのボスにビス等によって取り付ける。次に、図5に示すように、リード線10の一端側、即ち転倒安全スイッチ3側が外殻体2aの外方となるように、リード線10を切欠部9から貫通孔7内に挿入する。この際、切欠部9の幅がリード線10の太さと同等かそれより広く形成されているので、リード線10が切欠部9を通過するときに切欠部9によってリード線10の被覆を傷つけることがなく、容易に且つ確実に組み立てることができる。次に、図6に示すように、転倒安全スイッチ3を外殻体2aの外側から貫通孔7内に挿入し、引掛爪3aを取付枠8の内周縁に係合させることで、安全転倒スイッチ3を取付枠8に保持させる。最後に、前記外殻体2bを外殻体2aと合わせてビス等で固定する。この時、前記凹部12に形成した受部12a 内に前記取付枠8の外周縁に形成した突起部8aが入り込んで取付枠8が保持されると共に、前記切欠部9に前記突起部13が入り込んで、切欠部9が塞がれる。
【0012】
以上のように本発明は、支柱2を構成する一方の外殻体2aの下方に、転倒安全スイッチ3を取り付け可能な貫通孔7を有する取付枠8を設けると共に、この取付枠8の一部にリード線10の太さと同等かそれ以上の幅の切欠部9を形成して前記取付枠8外と貫通孔7を連通させ、前記切欠部9を他方の外殻体2bによって閉塞するように構成することで、前記安全転倒スイッチ3、リード線10及び回路基板11を予め接続し、前記リード線10を切欠部9から貫通孔7内に挿入した後、転倒安全スイッチ3を貫通孔7に挿入して取付枠8に簡単に取り付けることができるものである。
【0013】
また本発明は、切欠部9を、リード線10の太さと同等又はそれより広い幅に形成することで、組立時に切欠部9によってリード線10の被覆が傷つけられることがなく、容易に且つ確実に組み立てることができるものである。
【0014】
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記例では切り欠き部の幅はリード線の太さと同等かそれより広く形成されているが、取付枠の弾性変形によってリード線の通過が可能で且つリード線の被覆を傷つける虞がないならば、切欠部の幅をリード線の太さよりも狭く形成してもよく、更に言えば、取付枠の弾性変形量が充分確保できるなら、切り込みが形成されているだけでもよい。但し、リード線の被覆を傷つける可能性を考えると、上記の如く、切り欠き部の幅をリード線の太さと同等かそれより広く形成するのが望ましい。
【0015】
【発明の効果】
本発明の電気機器のスイッチ取付構造は、少なくとも二つの外殻体を組み合わせて構成された本体と、前記一方の外殻体に穿設された貫通孔の外周を囲んで形成された取付枠と、前記一方の外殻体の外側から前記貫通孔内に挿入して引掛爪を前記取付枠の内周縁に係合させることで前記取付枠に保持されるスイッチと、前記本体に取り付けられた電気的要素と、これらスイッチと電気的要素とを電気的に接続するリード線とを有し、前記取付枠の一部に前記取付枠外と前記貫通孔とを連通させる切欠部を形成すると共に、前記外殻体を組み合わせる際に、他方の外殻体によって前記切欠部が閉塞されるように構成したものであり、予めスイッチとリード線と電気的要素とを接続しておき、前記リード線を切欠部から貫通孔内に挿入すると共に電気的要素を一方の外殻体に取り付け、スイッチを一方の外殻体の外側から貫通孔に挿入して取付枠に保持させた後、他方の外殻体を一方の外殻体に組み合わせて切欠部を閉塞するので、予めスイッチとリード線と電気的要素を接続させておくことができ、組立性を向上させることができる。
【0016】
また、本発明の電気機器のスイッチ取付構造は、請求項1において、前記切欠部を、前記リード線の太さと同等又はそれより広い幅に形成したものであり、組立時においてリード線を切欠部に無理に通すことなく、貫通孔内に容易に挿入されるので、リード線10が切欠部9を通過するときに切欠部9によってリード線10の被覆を傷つけることがなく、容易に且つ確実に組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す電気機器の正面図である。
【図2】 同上、一部を切り欠いた側面図である。
【図3】 同上、支柱の底面図であり、(a)は転倒安全スイッチを取り付けていない状態、(b)は転倒安全スイッチを取り付けた状態を示す図である。
【図4】 同上、転倒安全スイッチの取り付けを説明する、初期状態の図である。
【図5】 同上、転倒安全スイッチの取り付けを説明する、リード線を切欠部から貫通孔に挿入した状態の図である。
【図6】 同上、転倒安全スイッチの取り付けを説明する、転倒安全スイッチを貫通孔に挿入した状態の図である。
【図7】 従来の電気機器を示す支柱の底面図であり、(a)は転倒安全スイッチを取り付けていない状態、(b)は転倒安全スイッチを取り付けた状態を示す図である。
【符号の説明】
2 本体
2a,2b 外殻体
3 転倒安全スイッチ(スイッチ)
7 貫通孔
8 取付枠
9 切欠部
10 リード線
11 回路基板(電気的要素)
Claims (2)
- 少なくとも二つの外殻体を組み合わせて構成された本体と、前記一方の外殻体に穿設された貫通孔の外周を囲んで形成された取付枠と、前記一方の外殻体の外側から前記貫通孔内に挿入して引掛爪を前記取付枠の内周縁に係合させることで前記取付枠に保持されるスイッチと、前記本体に取り付けられた電気的要素と、これらスイッチと電気的要素とを電気的に接続するリード線とを有し、前記取付枠の一部に前記取付枠外と前記貫通孔とを連通させる切欠部を形成すると共に、前記外殻体を組み合わせる際に、他方の外殻体によって前記切欠部が閉塞されるように構成したことを特徴とする電気機器のスイッチ取付構造。
- 前記切欠部を、前記リード線の太さと同等又はそれより広い幅に形成したことを特徴とする請求項1記載の電気機器のスイッチ取付構造。
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