JP3635385B2

JP3635385B2 - 歯車式変速機の自動変速装置

Info

Publication number: JP3635385B2
Application number: JP32474896A
Authority: JP
Inventors: 英司武山
Original assignee: Aichi Machine Industry Co Ltd
Current assignee: Aichi Machine Industry Co Ltd
Priority date: 1996-11-19
Filing date: 1996-11-19
Publication date: 2005-04-06
Anticipated expiration: 2016-11-19
Also published as: US5901608A; EP0843112A3; JPH10148256A; EP0843112B1; EP0843112A2

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明は、歯車式変速機の自動変速装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及びその課題】
従来、手動の歯車式変速機のメカニズムをそのまま使用し、コンピューターにより油圧装置を介して変速及びクラッチ操作を自動化したものが存在するが、クラッチ用，シフト用，セレクト用の３つのシリンダと、これらを駆動する多数の電磁弁が必要で、油圧系統が必要なため構造が複雑で大型の装置となり、原価が高くなるという問題点があった。
また、歯車式変速機のセレクトまたはシフトのアクチュエータにモータを使用したものとして、例えば特公昭６１−５１６９７号公報に開示されているようなものも存在するが、この装置ではセレクトとシフトにそれぞれのモータが使用され、セレクトにはソレノイドが複数用いられ、セレクトラインの数だけモータが必要となり、複数のモータまたはソレノイド等が使用されて、構造が複雑で大型の装置となってしまい、原価が高くなるという問題点があつた。
【０００３】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、１個のモータと１個のクラッチを使用し、既存の歯車式変速機を自動変速できる簡単な構造の自動変速装置を提供せんことを目的とし、その第１の要旨は、外方へ延出されたセレクトシフトロッドを軸回転方向に回動させて内部のシフトフォークのラインをセレクトし、次に前記セレクトシフトロッドを軸方向に移動させ前記シフトフォークを連動させてギヤのシフトを完了させるように構成した歯車式変速機の、前記セレクトシフトロッドに連結されて前記セレクト及びシフト動作を実行する自動変速装置であって、該自動変速装置内には、前記セレクト動作を実行するセレクト機構と前記シフト動作を実行するシフト機構が組み込まれ、前記セレクト機構は、正逆転制御可能なモータと、該モータの回転を伝達するアクチュエータギヤを有する中間軸と、該中間軸のアクチュエータギヤと噛合されて軸受を介し回転されるセレクトギヤを有するセレクト軸と、該セレクト軸と前記セレクトギヤを繋断させるクラッチと、前記セレクト軸に軸方向移動可能に外嵌されて前記歯車式変速機のセレクトシフトロッドに連結されたスリーブを備え、前記シフト機構は、前記モータの回転を伝達する前記中間軸のアクチュエータギヤと噛合されたシフトギヤと、該シフトギヤに連結され他端がスライダベアリングを介し前記スリーブと連結されているとともに前記セレクト軸に外嵌された雄ねじと螺合する雌ねじを有するスライダを備えて構成され、前記モータから前記セレクトギヤまでのギヤ比と前記モータから前記シフトギヤまでのギヤ比は同一に設定されて、セレクト動作時に前記クラッチが接続されて前記セレクト軸上の雄ねじが回転しても前記スライダは同一方向に同一回転して軸方向へ移動なしに回転し、一方、シフト動作時には前記クラッチが遮断されて前記セレクトギヤが空転し静止された前記セレクト軸上の雄ねじに対し雌ねじが螺進退して前記スライダが回転しながら軸方向に移動するように構成したことである。
また、第２の要旨は、前記クラッチが電磁クラッチで構成されていることである。
また、第３の要旨は、前記セレクト軸上の雄ねじと、該雄ねじと螺合する前記スライダの雌ねじが、台形多条ねじで構成されていることである。
また、第４の要旨は、前記セレクト機構及びシフト機構を構成するギヤ，軸受，雄ねじ，雌ねじ等を無給油可能な材質と部品を使用して乾式に構成したことである。
【０００４】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図１は、既存の歯車式変速機に接続される自動変速装置の断面構成図であり、図示しない既存の歯車式変速機を変速操作する変速頻度の煩わしさからドライバーを解放するために案出されたものであり、既存の歯車式変速機から外方向へ延出されたセレクトシフトロッド８に連結されて、このセレクトシフトロッド８を軸回転方向に回動させて歯車式変速機をセレクトし、セレクトシフトロッド８を軸方向に移動させて歯車式変速機内のギヤのシフトを自動的に行うように構成したものである。
【０００５】
即ち、図示しない既存の歯車式変速機においては、外方へ延出されたセレクトシフトロッド８を図２のセレクト動作図に示すように軸回転方向に回動させて、歯車式変速機内部のシフト方向のラインをセレクトするものであり、図２に示すように、セレクトシフトロッド８を軸回転方向に時計回りに回して１速または２速位置にセレクトでき、また、反時計方向に回して５速位置にセレクトでき、また、中央部で３速及び４速の位置にセレクトできるものである。
このように内部のシフト方向のラインをセレクトした後に、セレクトシフトロッド８を軸方向に移動させて、内部のシフトフォークを連動させて図３のシフトパターン図で示すように、内部のギヤを所定の１速または２速等の位置にシフトさせて変速操作を完了することができるものとなっており、このようなセレクト及びシフトの動作を実行するためのセレクト及びシフト機構が図１の自動変速装置１内に組み込まれている。
【０００６】
図１の自動変速装置１は、外側のケース２内に、上方よりモータ軸３と中間軸４とセレクト軸５が並列状に配設されており、セレクト軸５の図示右端の外周側に、ケース２との間に軸受６を介在させた状態でスリーブ７が軸方向に移動可能に設けられており、このスリーブ７に前述した既存の歯車式変速機から延出されたセレクトシフトロッド８が連結されている。
【０００７】
前記モータ軸３にはモータ９が設けられ、このモータ９は正逆転可能で図示しない制御装置により制御されるものであり、また、モータ軸３にはピン１０を介し固定状にモータギヤ１１が固設されており、このモータギヤ１１と噛合して、前記中間軸４にはピン１３を介し固定状に中間ギヤ１４が固設されている。この中間ギヤ１４はナイロン樹脂の素材で形成されたものである。また、この中間ギヤ１４の図示右側には中間軸４にピン１６を介し固定状にアクチュエータギヤ１５が設けられており、このアクチュエータギヤ１５は横長状に形成され、ピン１６の図示左側が左歯部１５ａとなっており、右側が右歯部１５ｂとなっている。なお、このアクチュエータギヤ１５もナイロン樹脂で形成されたものである。中間軸４は、その両端側が軸受１２，１２により回転可能に支持されており、この各軸受１２，１２はそれぞれグリース封入タイプのボールベアリングで構成されている。
【０００８】
前記セレクト軸５は、その左端が軸受１９で支持され、右端側は前述した如くスリーブ７の外周の軸受６で支持されており、前記軸受１９はグリース封入タイプのボールベアリングで構成され、前記軸受６はＰＴＦＥ樹脂の平軸受で構成されている。このセレクト軸５の外周には、グリース封入タイプのボールベアリングからなる軸受１８を介在させて回転可能にセレクトギヤ１７が配設されており、このセレクトギヤ１７は前記アクチュエータギヤ１５の左歯部１５ａに噛合されたものとなっている。このセレクトギヤ１７もナイロン樹脂で形成されたものである。
【０００９】
また、セレクト軸５の前記セレクトギヤ１７の右側には、電磁クラッチ２１がキー２０を介し固定状にセレクト軸５の外周に固設されており、この電磁クラッチ２１は図示しない制御装置に電気的に接続されて、制御装置により励磁電流がＯＮされた時には、断続面Ａで前記セレクトギヤ１７と接続し、これによりセレクトギヤ１７とセレクト軸５を連結固定させることができるものであり、また逆に、励磁電流がＯＦＦされた時には断続面Ａが離れ、前記セレクトギヤ１７はセレクト軸５に対し軸受１８を介し空転できるものとなっている。また、この電磁クラッチ２１の図示右側には、同じくキー２０を介しセレクト軸５の外周に固定されて台形３条雄ねじ２２が外嵌されており、この台形３条雄ねじ２２は炭素鋼で形成されたものとなっている。この台形３条雄ねじ２２の外側には、スライダ２３の内周に形成された台形３条雌ねじ２３ａが螺合されており、この台形３条雌ねじ２３ａは黄銅製となっている。
【００１０】
スライダ２３は図示右側へ延出されて、その右端内側がスライダベアリング２６を介在させて前記スリーブ７の左端に連結されたものとなっている。このスライダベアリング２６もグリース封入タイプのボールベアリングで構成されている。また、スライダ２３の外周とケース２間には軸受２５が介在され、この軸受２５はＰＴＦＥ樹脂製の平軸受で構成されている。なお、スライダ２３の左端にはシフトギヤ２４がねじ結合で連結されており、このシフトギヤ２４は前記アクチュエータギヤ１５の右歯部１５ｂに噛合されたものとなっている。このシフトギヤ２４もナイロン樹脂製で構成されている。
なお、図１において、セレクト軸５の中心線Ｃの上部は、スライダ２３が左方向に移動して、即ち、前記図３で示した１速，３速，５速の位置にある場合を示しており、また、中心線Ｃから下部では前記スライダ２３が図示右方向に移動して、図３における２速，４速，Ｒ（後退）位置にある場合を示している。
【００１１】
このような構成において、セレクト機構は、前記モータ９とモータギヤ１１と中間ギヤ１４とアクチュエータギヤ１５とセレクトギヤ１７と電磁クラッチ２１とセレクト軸５とスリーブ７で構成され、モータ９が回転されるとモータギヤ１１から中間ギヤ１４及びアクチュエータギヤ１５を介してセレクトギヤ１７に回転が伝達されるが、この時に電磁クラッチ２１がＯＮされるとセレクトギヤ１７がセレクト軸５に連結状態となってセレクト軸５が回転し、さらにセレクト軸５の右端外周のスライドキー２７から回転力を受けて前記スリーブ７が回転し、これによりスリーブ７に接続されている歯車式変速機のセレクトシフトロッド８が前記図２に示したように何れかのセレクト位置にセレクトされるものであり、前記モータ９を逆転させることにより図２の１，２速の位置から３，４速の位置へ、さらに５速の位置へセレクトシフトロッド８を回動させることができるものである。なお、前記スリーブ７を軸方向へ移動可能に支持している前記スライドキー２７はポリイミド樹脂で形成されたものである。
【００１２】
また、シフト機構は、前記モータ９と、モータ９の回転を伝達するモータギヤ１１と、中間ギヤ１４と、アクチュエータギヤ１５と、アクチュエータギヤ１５に噛合しているシフトギヤ２４と、このシフトギヤ２４に連結されたスライダ２３と、スライダ２３の内周の台形３条雌ねじ２３ａと、セレクト軸５の外周の台形３条雄ねじ２２と、スライダ２３とスリーブ７を回転可能に連結する前記スライダベアリング２６で構成されており、モータ９が回転されると、その回転力はモータギヤ１１，中間ギヤ１４，アクチュエータギヤ１５からシフトギヤ２４に伝達されスライダ２３が回転するが、前記台形３条雄ねじ２２が静止状態であれば、この台形３条雄ねじ２２上を前記台形３条雌ねじ２３ａが螺進退し、前記スライダ２３は回転しながらセレクト軸５の軸方向に移動することとなり、これにより回転が軸方向移動に変換されて、前記スリーブ７を軸方向へ移動させ、前記セレクトシフトロッド８を軸方向移動させて、図示しない歯車式変速機内部のシフトフォークを連動させて、歯車式変速機内部のギヤのシフトを行えるものである。
【００１３】
なお、本例では、前記モータ９から前記モータギヤ１１，中間ギヤ１４，アクチュエータギヤ１５を通し前記セレクトギヤ１７に至る間のギヤ比と、前記モータ９からモータギヤ１１，中間ギヤ１４，アクチュエータギヤ１５を通し前記シフトギヤ２４に至るまでのギヤ比は同一に設定されており、前述したセレクト動作時に前記電磁クラッチ２１が接続されて前記セレクト軸５が回転し台形３条雄ねじ２２が回転しても、この時には前記スライダ２３は同一方向に同一速度で回転されるため、セレクト動作時にスライダ２３は軸方向へ移動することなくスライダベアリング２６を介して回転することとなる。一方、シフト動作時には前記電磁クラッチ２１が遮断されて、セレクトギヤ１７はセレクト軸５の外周で軸受１８を介し空転することとなり、セレクト軸５は静止状態を保持し、従ってセレクト軸５の外周に固定されている前記台形３条雄ねじ２２も静止状態となり、この台形３条雄ねじ２２に対し、前記スライダ２３の回転によりスライダ２３の内周の台形３条雌ねじ２３ａが螺進退して、前述した如くスライダ２３が軸方向に回転しながら移動することとなる。
【００１４】
従って、このような自動変速装置１では、前記モータ９の正逆回転を制御し、かつ前記電磁クラッチ２１の繋断を制御することにより、セレクト及びシフト動作を良好に行わせることができ、電磁クラッチ２１をＯＮして接続状態とすれば前記セレクト軸５が回転し、電磁クラッチ２１をＯＦＦして遮断すればセレクト軸５が回転しなくなり、１個のモータ９と１個の電磁クラッチ２１を使用して、これを制御することにより既存の歯車式変速機を良好に自動変速させることができるものとなる。このように１個のモータ９と１個の電磁クラッチ２１を制御して自動変速することができ、構造が簡単で制御が容易であり、全体を軽量化させてコンパクトに形成させることができ、コストを低減させることができるものとなる。
【００１５】
また、前記電磁クラッチ２１を採用していることにより、電気信号により制御が極めて容易であり、また、前述した台形３条雄ねじ２２と台形３条雌ねじ２３ａの採用により、高荷重に耐えることができ、スライダ２３の移動速度を速くすることができるものとなる。
さらに、本例では、前記中間ギヤ１４及びアクチュエータギヤ１５及びセレクトギヤ１７及びシフトギヤ２４はそれぞれナイロン樹脂で形成され、また、前記台形３条雄ねじ２２は炭素鋼で形成され、また、台形３条雌ねじ２３ａは黄銅で形成され、また、前記スライドキー２７はポリイミド樹脂で形成され、さらに軸受２５及び軸受６はＰＴＦＥ樹脂製であり、軸受１２，１９，１８，２６はグリース封入タイプのボールベアリングで構成され、無給油可能な材質と部品を使用して全体が乾式に構成されているため、オイル漏れの心配がなく、軽量コンパクト化を図ることができ、メンテナンスが極めて容易となるものである。
【００１６】
【発明の効果】
本発明は、外方へ延出されたセレクトシフトロッドを軸回転方向に回動させて内部のシフトフォークのラインをセレクトし、次に前記セレクトシフトロッドを軸方向に移動させ前記シフトフォークを連動させてギヤのシフトを完了させるように構成した歯車式変速機の、前記セレクトシフトロッドに連結されて前記セレクト及びシフト動作を実行する自動変速装置であって、該自動変速装置内には、前記セレクト動作を実行するセレクト機構と前記シフト動作を実行するシフト機構が組み込まれ、前記セレクト機構は、正逆転制御可能なモータと、該モータの回転を伝達するアクチュエータギヤを有する中間軸と、該中間軸のアクチュエータギヤと噛合されて軸受を介し回転されるセレクトギヤを有するセレクト軸と、該セレクト軸と前記セレクトギヤを繋断させるクラッチと、前記セレクト軸に軸方向移動可能に外嵌されて前記歯車式変速機のセレクトシフトロッドに連結されたスリーブを備え、前記シフト機構は、前記モータの回転を伝達する前記中間軸のアクチュエータギヤと噛合されたシフトギヤと、該シフトギヤに連結され他端がスライダベアリングを介し前記スリーブと連結されているとともに前記セレクト軸に外嵌された雄ねじと螺合する雌ねじを有するスライダを備えて構成され、前記モータから前記セレクトギヤまでのギヤ比と前記モータから前記シフトギヤまでのギヤ比は同一に設定されて、セレクト動作時に前記クラッチが接続されて前記セレクト軸上の雄ねじが回転しても前記スライダは同一方向に同一回転して軸方向へ移動なしに回転し、一方、シフト動作時には前記クラッチが遮断されて前記セレクトギヤが空転し静止された前記セレクト軸上の雄ねじに対し雌ねじが螺進退して前記スライダが回転しながら軸方向に移動するように構成したことにより、セレクト動作は、モータの回転をセレクト軸に伝えて歯車式変速機側のセレクトシフトロッドを良好に軸回転方向に回動させて実行することができ、また、シフト動作は、モータの回転を雄ねじと雌ねじのねじ嵌め合い機構とスライダベアリングによってスライダを軸方向に移動させて実行することができ、１個のモータと１個のクラッチを制御して良好に既存の歯車式変速機を自動変速することができ、構造が簡単で軽量コンパクトでコストを低減させた装置とし得る効果を有する。
【００１７】
また、前記クラッチが電磁クラッチで構成されていることにより、電気信号により制御ができ、制御が極めて容易となる効果を有する。
また、前記セレクト軸上の雄ねじと、該雄ねじと螺合する前記スライダの雌ねじが、台形多条ねじで構成されていることにより、高荷重に耐えられ、スライダの移動速度を速くすることができ、耐久性と応答性に優れた自動変速装置とし得る効果を有する。
また、前記セレクト機構及びシフト機構を構成するギヤ，軸受，雄ねじ，雌ねじ等を無給油可能な材質と部品を使用して乾式に構成したことにより、オイル漏れの心配がなく、軽量コンパクト化でき、メンテナンスフリーとなる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】歯車式変速機を自動変速するための自動変速装置の断面構成図である。
【図２】セレクト動作の説明図である。
【図３】シフトパターン図である。
【符号の説明】
１自動変速装置
２ケース
３モータ軸
４中間軸
５セレクト軸
６軸受
７スリーブ
８セレクトシフトロッド
９モータ
１１モータギヤ
１２軸受
１４中間ギヤ
１５アクチュエータギヤ
１５ａ左歯部
１５ｂ右歯部
１７セレクトギヤ
１８，１９軸受
２０キー
２１電磁クラッチ
２２台形３条雄ねじ
２３スライダ
２３ａ台形３条雌ねじ
２４シフトギヤ
２５軸受
２６スライダベアリング
２７スライドキー

Claims

外方へ延出されたセレクトシフトロッド８を軸回転方向に回動させて内部のシフトフォークのラインをセレクトし、次に前記セレクトシフトロッド８を軸方向に移動させ前記シフトフォークを連動させてギヤのシフトを完了させるように構成した歯車式変速機の、前記セレクトシフトロッド８に連結されて前記セレクト及びシフト動作を実行する自動変速装置１であって、
該自動変速装置１内には、前記セレクト動作を実行するセレクト機構と前記シフト動作を実行するシフト機構が組み込まれ、
前記セレクト機構は、正逆転制御可能なモータ９と、該モータ９の回転を伝達するアクチュエータギヤ１５を有する中間軸４と、該中間軸４のアクチュエータギヤ１５と噛合されて軸受１８を介し回転されるセレクトギヤ１７を有するセレクト軸５と、該セレクト軸５と前記セレクトギヤ１７を繋断させるクラッチ２１と、前記セレクト軸５に軸方向移動可能に外嵌されて前記歯車式変速機のセレクトシフトロッド８に連結されたスリーブ７を備え、
前記シフト機構は、前記モータ９の回転を伝達する前記中間軸４のアクチュエータギヤ１５と噛合されたシフトギヤ２４と、該シフトギヤ２４に連結され他端がスライダベアリング２６を介し前記スリーブ７と連結されているとともに前記セレクト軸５に外嵌された雄ねじ２２と螺合する雌ねじ２３ａを有するスライダ２３を備えて構成され、
前記モータ９から前記セレクトギヤ１７までのギヤ比と前記モータ９から前記シフトギヤ２４までのギヤ比は同一に設定されて、セレクト動作時に前記クラッチ２１が接続されて前記セレクト軸５上の雄ねじ２２が回転しても前記スライダ２３は同一方向に同一回転して軸方向へ移動なしに回転し、一方、シフト動作時には前記クラッチ２１が遮断されて前記セレクトギヤ１７が空転し静止された前記セレクト軸５上の雄ねじ２２に対し雌ねじ２３ａが螺進退して前記スライダ２３が回転しながら軸方向に移動するように構成したことを特徴とする歯車式変速機の自動変速装置。
前記クラッチ２１が電磁クラッチで構成されている請求項１に記載の歯車式変速機の自動変速装置。
前記セレクト軸５上の雄ねじ２２と、該雄ねじ２２と螺合する前記スライダ２３の雌ねじ２３ａが、台形多条ねじで構成されている請求項１または請求項２に記載の歯車式変速機の自動変速装置。
前記セレクト機構及びシフト機構を構成するギヤ，軸受，雄ねじ，雌ねじ等を無給油可能な材質と部品を使用して乾式に構成したことを特徴とする請求項１に記載の歯車式変速機の自動変速装置。