JP3628709B2 - テストキット及びその使用 - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、プラスチックシートを適当に成形して、その付形されたシートを基材に融着して形成される試験容器を有するテストキット、ならびに分析試験、特に免疫試験を行うためのその使用に関する。
上述したように、プラスチックシートを付形してこのシートを基材に融着することによって形成される容器を、当該分野においては“ブリスター”と称する。ブリスター技術は、特にあらゆるタイプの錠剤もしくは丸薬を包装するために使用されるが、生物及び工業生産物;従って、例えば、花の球根もしくはネジもブリスターを用いて包装される。
従来技術
ブリスター技術は、種々のタイプの試験を行うための分析に、すでに使用されている。そのような試験に関する文献の中で、ブリスターは、最近の名称で呼ばれずに、バッグ(袋)、エンベロープ(封筒状物)およびそれに類似するものとして呼ばれている。
従って、ブートロー(R.Boutroy)によるフランス国特許第2351022号において、長尺のバッグが、互いに融着される2つのプラスチックシートによって形成される;バッグは、下方端部において先細りになっていて、上方端部において開いている。例えば、血清の試料を注入後、開口部をヒートシールする。試料を取り出すために、先の部分を切り開くか側方にスリットを入れる。バッグを試料の保管、遠心分離もしくは輸送に使用することが意図されている。
シュワルツ(L.L.Schwartz)による米国特許第3660033号は、例えば、尿試料分析用の可撓性のポリエチレン製バックを記載する。バッグは、順に、試料導入口に対して封止できる容器、および試料用の試薬を含み狭く封止できるチャンネルで容器に接続されている反応室を含んでなる。容器から反応室へ試料の一部が入り、残りの試料は、保存されるかもしくは他の試験のために使用される;この目的のために接続口は閉じられ、容器は切断線に沿って分離される。
ターゲット・リサーチ社(Target Research Inc.)による特許出願国際公開第WO91/16086号は、生理的流体分析用の透明なプラスチック・バッグを記載する。バッグの上半分のエッジ部は試料を入れるために開いている;バッグの下半分には複数の小室が形成され、その小室の上半分は開いているが封止可能であり、下端において先細りになっており、これは切り開くことができ、融着線に沿って単独で切り離すことができる。バッグの半分の少なくとも一方に配置された小室は、個々の試料を受容し、個々の試料は化学試薬と接触させられる。
多くの分析試験において、試験用に必要な試薬を多孔質の材料(例えば、セルロース、ニトロセルロース)に含むテストストリップを使用する。幾つかの試験の間に、テストストリップを、一回もしくは複数回洗浄液で洗浄しなければならない。
カリフォルニア州立大学リージェンツ(The Regents of the University of California)による欧州特許第0139373号は、特に、ELISA試験(Enzyme−Linked Immuno Sorbent Assay)用のテストキットを記載する。しかし、このテストキットは、ブリスター技術を使用しない。それは、例えば、ろ紙もしくはプラスチックの複数の層からなり、両端が開いているガラス管の中に配置された柱状の形態のテストストリップから成る。柱の一もしくは複数の層は、そこに結合した試薬を坦持する。特に、公知の抗原もしくはそれに対応する抗体を坦持する;それらは、不活性の分離層によって、ある距離を隔てた状態に保たれる。試験溶液を、可能な場合には洗浄液と共にチューブの上端を減圧することでチューブの内部に吸入する。溶液は、加圧することでチューブから取り出される。
ハワイ・ケムテクト・インターナショナル(Hawaii Chemtect International)による特許出願国際公開第WO93/07474号は、食品試験用の、特に魚の毒素検知用の分析キットを記載する。それは、ブリスターに付形された透明プラスチックシートを取り付ける、曲がりにくいが可撓性があり、多孔質ではなく、好ましくは防水性に優れた基材を含んで成る。ブリスターは、液体試薬を含んで成る。シートと基材は、途中までブリスターの上部を通る折り曲げ線を有する。キットをこの線に沿って後ろに折り曲げたとき、それは、切妻屋根の形状を呈し、まっすぐに立てて使用することができ;同時に、ブリスターを上端で開けることができ、目的の反応のために含まれている試薬を利用できる。ブリスターは、折り曲げ線の側方に提供され、検知に必要なテストストリップを含んで成る。テストストリップを洗浄するために、“洗浄室(washing compartment)”と称するブリスターが開示され、それは反応ブリスターと同じ構造を有する。
試料及び他の試験溶液がインキュベーション(incubation)期間に、多孔質担体材料の孔の中に浸透するので、一般に、洗浄工程は問題が多いということが、テストストリップを使用する試験において示されている。洗浄液によってテストストリップを1回洗浄することもしくは洗浄液に浸すことでは、結合しない材料を除去するために十分ではない。欧州特許第0139373号に記載の洗浄方法では、減圧を脈動させることで、洗浄液のテストストリップへの流出及び停止を数回繰り返すが、技術的に労を要する。国際公開WO93/07474号の洗浄室によって、洗浄液中における静的なインキュベーションによるテストストリップの洗浄だけは可能であるが、洗浄液を交換するために、反応液を有する反応ブリスターを含む分析キットを完全に空にすることが必要である。
従って、本発明の目的は、テストストリップを用いる試験用のブリスター技術に基づいて簡単なテストキットを見い出すことであって、このテストキットの目的は、テストストリップの洗浄には二種類の洗浄方法が可能である;連続的に入れ替えるために洗浄液を流通させる方法と、孔の中に拡散させるために洗浄媒体の中においてテストストリップをインキュベートする方法である。
発明の説明
本発明の目的は、水を透過(または浸透)しない基材ならびに、基材に融着もしくは結合した、互いに平行に配置された1もしくは複数のブリスターに付形された透明プラスチックシートから成るテストキットによって達成され、このテストキットは、1のブリスターがサイホンとして機能することができるように付形(または賦形)することに特徴がある。
ブリスターを形成する透明プラスチックシートとして、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニル・カーボネート(polyvinyl carbonate)もしくはポリエチレンが、特に適当である。溶液の導入を容易にするために、シートの材料は、疎水性であるかもしくは疎水性が付与されたプラスチックから成ることが有利である。
シートのブリスターへの付形は、テストキットの予定する用途に依存する。例えば、ブリスターは、反応の前は未使用のテストストリップの容器として機能し、もしくはテストストリップを記録保管するかのように反応後は証拠としての使用済のテストストリップを保存するために機能することができる。後者の場合、ブリスターは長尺の形状であることが好ましい。もし、ブリスターが固体の形態で存在する反応成分、例えば、緩衝剤として重炭酸ナトリウムの粒を含むとき、ブリスターは、少なくとも容器として予定する部分については、円形の形状もしくは上述の長尺と異なる他の形状を有してよい。
基材は、水を透過しない材料から成る。水を透過しないという特性は、多くの場合、ブリスターに含まれる溶液が水溶液であるか、又は反応が水中もしくは水性の媒体中で起こるという事実に由来する。基材の材料として、アルミニウムシート、例えば、PVCのようなプラスチック、及び可塑性を付与した紙もしくはボードを例示できる。これらの材料は、光に対して不透明であり、これは多分極めて通常のことであるが;光の不透過性は、基材の特徴として必須ではない。
基材は、特に、方形でもよい。
基材及びシートは、適切であれば、同じ材料から成ってよいが、いずれにしても、その材料は、一体に融着及び/もしくは結合することができ、融着もしくは結合の際に漏れのない接続部を形成できるように選択されるべきである。
本発明のテストキットは、公知の方法で製造される(シートを付形し、基材と結合する)。例えば、ギュンテル・キューネによる教科書[プラスチックを用いる包装]カール・ハンゼル出版、ミュンヘン1974
を参照されたい。
本発明のテストキットは、例えば、化学、臨床化学、酵素学、分子生物学、細胞生物学及び、特に免疫学においてテストストリップを用いる分析試験用に特に好適である。
サイホンとして機能するブリスターを、以下、サイホンブリスターと呼び、反応用に予定するブリスターを、以下、反応ブリスターと呼ぶ。
【図面の簡単な説明】
図1は、両端が開いている一つのサイホンブリスター1をちょうど1つ有する本発明のテストキットを示す。
図2a、2b及び2cは、サイホンブリスター1の中においてテストストリップについて実施される洗浄方法の概略を示す。
図3は、サイホンブリスター1を試験の前に封止し、一もしくは複数のテストストリップ2を前もって保存するために使用する本発明のテストキットを示す。
図4は、開放されている一つのサイホンブリスター1ならびに閉鎖されている3つの反応ブリスター3,4及び5を有する本発明のテストキットを示す。
図5a及び5bは、テストストリップ2が反応ブリスターの一つに保存され、サイホンブリスターは既に開放されており(図5a)、又は一もしくは複数のテストストリップ2がまだ閉鎖されているサイホンブリスター1の中に保存されている(図5b)本発明のテストキットを示す。
好ましい態様の説明
本発明の第1の態様(図1)において、テストキットは、両端で開いているサイホンブリスター1をちょうど1つ含んで成る。その上向部分は、容器部分11及びその上端で隣接する除去部分12から成る(除去部分の断面積は、テストストリップの操作を容易に行えるように容器部分の断面積と比べて、広くてよい)。サイホンブリスター1の長尺かつ浅い容器部分11は、伸びていて、除去部分12に対向して端部においてリンス部分13によってS字状に曲がっていて、容器部分11及びリンス部分13は一緒にサイホンを形づくる。除去部分12及びリンス部分13の端部で開いている形態のサイホンブリスターを示す。この場合、主として洗浄工程の実施についてのみ使用され、従ってサイホンブリスターの無菌状態が不要であるためである。洗浄するために(図2a、2b及び2c)テストストリップ2を容器部分11に挿入し、容器部分11を少なくともほぼ垂直に配置して、洗浄液を加え、その後、洗浄液をリンス部分13を通して流出させることができる。テストストリップ2の洗浄を、洗浄液を流通もしくは静止させた状態で行い、後者の場合、容器部分11に最初に注入する洗浄液の量は、リンス部分13を通って漏れ出ることはないような量である(図2a)。その後、第2段階において、追加の洗浄液(図2b)を導入して、サイホン効果によってサイホンを空にする(図2c)。この洗浄方法を、本発明のテストキットの全ての態様に適用することができる。
もちろん、サイホンブリスターも、試薬溶液を注入し、テストストリップをそれに浸漬することによって、反応を実施するために最初は使用することができる。
本発明のテストキットの第2の態様(図3)においても同様に、一つのサイホンブリスター1をちょうど1つ設ける。しかし、それは同時に、試験の前に一もしくは複数のテストストリップ2を保存するために使用され、最初は閉鎖されている。このテストキットの製造について、他の製品のブリスターパッキングと同様に、一もしくはそれ以上のテストキットは、前もって形づくられたシートに配置して、その後、それを基材に結合するだけでよい。
テストストリップ2は、例えば、十分に長いために容器部分11の端を越えて除去部分12内に伸びるプラスチックストリップ21及び、少なくとも部分的に、片面に塗布された吸収材料22、例えばセルロース、ニトロセルロースもしくは非常に細いグラスウールから成る。特定の試験に要する抗体、抗原もしくは他の種類の反応物をその上に配置し、一もしくは複数の試験領域を設けることができる。
実際の試験において、サイホンとして機能し得るように、サイホンブリスターの両端を切り開く。サイホンブリスターにおいて、反応を行うために、その上向部分のみを最初に開くこともできる。容易にサイホンブリスターを切り開くために、テストキットの上端と下端にて各々3、3'の線に沿って、前もってテストキットにミシン目を入れることができる。
本発明のテストキットの第3の態様(図4)において、閉鎖された反応ブリスター4、5及び6を、サイホンブリスター1の容器部分11のそばに配置する。それらの各々は、浅い反応部分41、51及び61ならびに反応部分41、51及び61と比べて断面積が広くなった導入部分42、52及び62から成る。導入部分42、52及び62により、手で反応部分41、51及び61にテストストリップ2を挿入することができ、またそれを反応部分から取り出すことができる。試薬の導入を容易にするために漏斗状をしていることが好ましい。反応ブリスターの導入部分42、52及び62とサイホンブリスターの導入部分12は、隣り合わせに並んでいるのが好ましく、一つの線に沿って切り開くことができる。前もってミシン目を入れた線3によってテストキット上に、その線を印すことができる。反応ブリスター4、5及び6には、反応部分41、51及び61の領域内において導入部分42、52及び62の領域に数字を印刷し、体積測定の目盛りをそれらの側方もしくはその上に印刷することができ、反応ブリスター4、5及び6を充填する高さを決定するために使用することができる。試験前に固体もしくは液体の試薬を保存するために、反応ブリスターを使用することができる。別法では、必要ないずれかのテストストリップを、反応ブリスター4、5及び6(図5a)の1つにおいて保存することができ、もしくはサイホンブリスター(図5b)において保存することができ、その場合、サイホンブリスターは最初は閉鎖されているのが好ましい。ブリスターの少なくとも1つがテストストリップを含んで成る態様が好ましい。
特に好ましい態様を図5bに示す。サイホンブリスター1は、最初は一もしくは複数のテストストリップ用の保存容器であって、閉鎖されている。ブリスターの形状をしているシートは、ポリ塩化ビニルから成り、基材は、アルミニウムシートから成る。シートと基材は、ブリスター技術における通常の接着剤を使用して接着されている。固体もしくは液体の試薬を、反応ブリスター4、5及び6の中で保存することができる。反応部分41、51及び61は、測定目盛り(例えば、マイクロリットル単位)によって容量的に測定でき、及びその中に保存される試薬を識別するか、又は試験中の特定の反応段階に反応ブリスターを割り当てる処方を有する。導入部分42、52及び62は、漏斗状である。テストキットには、試料の性質及び、例えば、試験の日付を記載することができる記載領域が有る。試験を行うために、前もってミシン目を入れた線3に沿って、テストキットを切り開き又は破いて開ける。サイホンブリスターは、上部においてのみ開くから、反応ブリスターとして使用できる。サイホンとして機能できるようにするために、テストキットも前もってミシン目を入れた線3'に沿って切り開く。試験を行った後、テストストリップを、例えば、サイホン効果によって完全に空になったサイホンブリスターの中に保存することができる。
本発明は、免疫学の分析試験用、特にはELISAテスト用のテストキットの使用にも関する。
免疫試験は、抗体と抗原の基本反応に基づく。ELISA技術(Enzyme−Linked Immuno Sorbent Assay)の場合、これらの反応物(抗原もしくは抗体)の1つを、テストストリップに結合する。試料の中に存在する被検体(分析対象)は、テストストリップ上に結合したこの反応物と、免疫反応によって結合する。結合していない物質は、洗浄段階において除去される。
免疫反応後結合していない物質を除去するために、テストストリップを、本発明のテストキットのサイホンブリスターに挿入し、洗浄溶液を流通して洗浄もしくは静置した洗浄溶液の中でインキュベートする。試験反応を別の試料容器の中で行う場合、1つのサイホンブリスターのみを有するテストキットの態様を選択することができる。しかし、反応ブリスターも含んで成る態様を選択するのが有利である。
抗原−抗体反応を検知するために、第1の免疫反応と同時に、もしくは洗浄段階に続いて、被検体と反応する他のもう1つの免疫試薬を加える。この免疫試薬に測定を容易にするラベルを付与する。放射性物質、発光体、フルオロクロム及びルミネセンス発生物質をラベルとして使用する。指示酵素西洋わさびペルオキシダーゼをラベルとして使用することが、特に好ましい。テストストリップに結合したペルオキシダーゼは、4−クロロ−1−ナフトール、過酸化水素及び緩衝物質(反応ブリスターを有するテストキットを使用する場合、反応ブリスター4、5及び6の中の1つに、後者を前もって保存することができる)の水溶液の中で機能し、テストストリップの中に固定化される、不溶性の1,4−ナフトキノンを形成する。サイホンブリスター1の中におけるもう1回の洗浄段階に続いて、免疫的に固相に結合したラベルの割合を測定する。
この場合、テストストリップは単一のインジケーターであってよいし、複数のインジケーターであってもよい。単一のインジケーターの場合、試料から単一の被検体のみを検知しもしくは定量するように、免疫反応物を試験領域に坦持している。このタイプのテストストリップは、血清もしくは血漿試料の中のIgE(免疫グロブリンE)の全体を検知及び定量するのに、特に好適である。複数のインジケーターの場合は、種々の試験領域上に、適切な被検体と反応する種々の免疫反応物を坦持し、このテストストリップを使用して、2もしくは3以上の基質を検知及び定量することができる。
次の実施例により、本発明の概要を説明する;ここでは、テストキットを、実験室のスタッフにより使用された“ブリスターカード”という名称で呼ぶ。
実施例 1
患者N.N.からの試料
本発明のブリスターカードを使用する全IgEの測定
全IgEテストキットの試薬を室温(RT=15〜30℃/30min)として、図5bに示すブリスターカードを取り出して線3及び3'に沿って切り開き、患者(N.N.)の名前をブリスターカード及び関連する患者のカード上に記載する。全IgEテストストリップは、ポジション1におけるネガティブコントロール(負の制御)、ポジション2及び3における患者の試料用の領域、ならびにポジション4〜7においてIgE標準400kU/l、100kU/l、20kU/l及び5kU/lを含んで成る。
ピペットを使用して、ブリスターカードの第1ブリスター4の中に300μlの患者の血清を注入し、ドロッパーボトル(dropper bottle)を使用して、存在する血清に、300μlの抗−ヒト・IgE−ペルオキシダーゼ・テスト溶液(anti−human IgE−peroxidase test solution)[500ml/lの熱失活した(56℃/30分)ウシの胎児の血清、1g/lのフェノール及び0.16ml/lのカットン(Kathon)886WT、14%を添加した、pH7.6のトリス/HCl緩衝剤中の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイト(anti−human IgE antibody−peroxidase conjugate)(SBAI社製、製品番号9160−05)]を加える。ブリスターの中で、全IgEテストストリップを上下に数回動かすことによって、2つの溶液を完全に混合する;その後、テストストリップを室温で1時間その溶液の中でインキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中に移し、蒸留水で洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを10分間室温で蒸留水中でインキュベートし、過剰の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイトを、ニトロセルロースの孔の外に拡散させることができ、その後蒸留水を使用してもう一度サイホンブリスターの中でリンスする。
洗浄工程(図2a、2b及び2c)の間、クロモーゲン(chromogen)溶液[分析用品質のメタノール(ヤンセン製(Janssen))中の4−クロロ−1−ナフトール(フルカ製(Fluka)、製品番号25328)3g/l]を、ブリスターカードの第2のブリスター5の下の印まで注入し、その後“基質緩衝剤(substrate buffer)”(150mmol/lの塩化ナトリウム及び0.2g/lのカットン886を加えた10mmol/lのpH7.6のトリス/HCl中の過酸化水素11mmol/l)を第2の印まで追加する。テストストリップ2をサイホンブリスター1から取り出し、残留洗浄液を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。クロモーゲン溶液及び基質緩衝剤溶液を第3のブリスター6の中で、テストストリップを上下に数回動かして完全に混合する;その後、テストストリップをこの溶液の中で室温で15分間インキュベートする。
テストストリップ2を新しい蒸留水で満たしたサイホンブリスター1の中で、22℃で5分間インキュベートして、過剰のクロモーゲン/過酸化水素溶液を除去する。
テストストリップをサイホンブリスターから取り出し、残留液体を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。
乾燥したテストストリップ(30分後)を、デンシトメーターの中に−装置の取扱説明書に従って−配置し、各々の着色したスポット(点)の色強度を測定する。
分析試料の2つの点(ポジション2及び3)の測定された色強度を、自動的にデンシトメーターは平均化し、試料中に存在するIgEの濃度を、内蔵するIgE標準の色強度に基づいて算出する。
結果:患者N.Nの血清は20kU/lのIgEを含んで成る。
実施例 2
患者N.N.からの試料
アレルギー性疾患の血清診断用の本発明のブリスターカードを使用する吸入アレルゲン−特定のIgEの測定:
IgE吸入アレルゲンのテストキットの試薬を室温(22℃/30min)として、図5bに示すブリスターカードを取り出して線3及び3'に沿って切り開き、患者(N.N.)の名前をブリスターカード及び関連する患者のカード上に記載する。吸入アレルゲンIgE用テストストリップは、ポジション1=ネガティブコントロール(負の制御)、ポジション2=ポジティブコントロール(正の制御)、ポジション3=オオアワガエリ草、ポジション4=ヨモギ、ポジション5=ブタクサ、ポジション6=ライムギ、ポジション7=カバの木、ポジション8=アルテルナリア、ポジション9=ヤケヒョウダニの羽、ポジション10=ヤケヒョウダニの殻、ポジション11=犬の上皮及びポジション12=猫の上皮を含んで成る。
ピペットを使用して、ブリスターカードの第1ブリスター4の中に、検査するの患者の血清を800μl注入し;テストストリップ2をこの患者の血清の中で室温で4時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にてインキュベートし、患者の血清から、結合していない物質をニトロセルロースの孔の外に拡散させることができる。蒸留水を用いて、サイホンブリスターの中でもう一度リンスを行う。
ドロッパーボトルを使用して、抗−ヒト・IgE−ペルオキシダーゼ・テスト溶液[500ml/lの熱失活した(56℃/30分)ウシの胎児の血清、1g/lのフェノール及び0.16ml/lのカットン886WT、14%を添加した、pH7.6のトリス/HCl緩衝剤中の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイト(SBAI社製、製品番号9160−05)]を、ブリスターカードの第2のブリスター5の上の印まで添加する。
洗浄したテストストリップを、ブリスター5の中で22℃で1時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にインキュベートし、患者の血清から、結合していない物質を、ニトロセルロースの孔の外に拡散させることができる。蒸留水を用いて、サイホンブリスター中でもう一度リンスを行う。
洗浄工程の間、クロモーゲン溶液[分析用品質のメタノール(ヤンセン製)中の4−クロロ−1−ナフトール(フルカ製、製品番号25328)3g/l]を、ブリスターカードの第3のブリスター6の下の印まで注入し、その後“基質緩衝剤”(150mmol/lの塩化ナトリウム及び0.2g/lのカットン886を加えた10mmol/lのpH7.6のトリス/HCl中の過酸化水素11mmol/l)を第2の印まで追加する。テストストリップをサイホンブリスター1から取り出し、残留洗浄液を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。クロモーゲン溶液及び基質緩衝剤溶液を第3のブリスター6の中で、テストストリップを上下に数回動かして完全に混合する;その後、テストストリップをこの溶液の中で室温で15分間インキュベートする。
テストストリップを蒸留水で満たしたサイホンブリスターの中で、室温で5分間インキュベートして、過剰のクロモーゲンを除去する。
テストストリップをサイホンブリスターから取り出し、残留液体を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。
乾燥されるテストストリップを乾燥し(室温/30分間)、デンシトメーターの中に−装置の取扱説明書に従って−配置し、各々の着色したドットの色強度を測定する。ポジティブコントロールの色強度を利用して、RASTクラス0−4(RAST=Radio Allergo Sorbent Test)を、種々のアレルゲンスポット上の測定色強度から計算できる。
結果:患者N.N.の血清は、
オオアワガエリ草=RASTクラス1
ヨモギ=RASTクラス0
ブタクサ=RASTクラス3
ライムギ=RASTクラス1
カバの木=RASTクラス0
アルテルナリア=RASTクラス0
ヤケヒョウダニの羽=RASTクラス0
ヤケヒョウダニの殻=RASTクラス0
犬の上皮=RASTクラス1
猫の上皮=RASTクラス4
実施例 3
患者N.N.からの試料
アレルギー性疾患の血清診断用の本発明のブリスターカードを使用する食物アレルゲン−特定のIgEの測定:
IgE食物アレルゲンテストキットの試薬を室温(室温/30min)として、図5bに示すブリスターカードを取り出して線3及び3'に沿って切り開き、患者(N.N.)の名前をブリスターカード及び関連する患者のカード上に記載する。食物アレルゲンIgE用テストストリップは、ポジション1=ネガティブコントロール、ポジション2=ポジティブコントロール、ポジション3=小麦、ポジション4=大豆、ポジション5=トウモロコシ、ポジション6=ヘイゼルナッツ、ポジション7=ピーナッツ、ポジション8=牛乳、ポジション9=卵、ポジション10=タラ、ポジション11=トマト及びポジション12=みかんを含んで成る。
ピペットを使用して、ブリスターカードの第1ブリスター4の中に、検査する患者の血清を800μlの注入し;テストストリップ2をこの患者の血清の中で室温で4時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にてインキュベートし、患者の血清から、結合していない物質をニトロセルロースの孔の外に拡散させることができる。蒸留水を用いて、サイホンブリスターの中でもう一度リンスを行う。
ドロッパーボトルを使用して、抗−ヒト・IgE−ペルオキシダーゼ・テスト溶液[500ml/lの熱失活した(56℃/30分)ウシの胎児の血清、1g/lのフェノール及び0.16ml/lのカットン886WT、14%を添加した、pH7.6のトリス/HCl緩衝剤中の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイト(SBAI社製、製品番号9160−05)]を、ブリスターカードの第2のビルスター5の上の印まで添加する。洗浄したテストストリップを、サイホンブリスターから取り出し、ブリスター5の中で室温で1時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にてインキュベートし、過剰の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイトを、ニトロセルロースの孔の外に拡散させることができ、その後、蒸留水を用いて、もう一度リンスを行う。
洗浄工程の間、クロモーゲン溶液[分析用品質のメタノール(ヤンセン製)中の4−クロロ−1−ナフトール(フルカ製、製品番号25328)3g/l]を、ブリスターカードの第3のブリスター6の下の印まで注入し、その後“基質緩衝剤”(150mmol/lの塩化ナトリウム及び0.2g/lのカットン886を加えた10mmol/lのpH7.6のトリス/HCl中の過酸化水素11mmol/lの)を第2の印まで追加する。テストストリップをサイホンブリスター1から取り出し、残留洗浄液を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。クロモーゲン溶液及び基質緩衝剤溶液を第3のブリスター6の中で、テストストリップを上下に数回動かして完全に混合する;その後、テストストリップをこの溶液中で室温で15分間インキュベートする。
テストストリップを新しい蒸留水で満たしたサイホンブリスターの中で、22℃において5分間インキュベートして、過剰のクロモーゲンを除去する。
テストストリップをサイホンブリスターから取り出し、残留液体を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。
テストストリップを乾燥し(室温/30分間)、デンシトメーターの中に−装置の取扱説明書に従って−配置し、各々の着色したドットの色強度を測定する。ポジティブコントロールの色強度を利用して、RASTクラス0−4を、種々のアレルゲンスポット上の測定色強度から計算できる。
結果:患者N.N.の血清は、
小麦=RASTクラス2
大豆=RASTクラス2
とうもろこし=RASTクラス1
ヘイゼルナッツ=RASTクラス2
ピーナッツ=RASTクラス3
牛乳=RASTクラス0
卵=RASTクラス0
タラ=RASTクラス0
トマト=RASTクラス1
みかん=RASTクラス1
本発明は、プラスチックシートを適当に成形して、その付形されたシートを基材に融着して形成される試験容器を有するテストキット、ならびに分析試験、特に免疫試験を行うためのその使用に関する。
上述したように、プラスチックシートを付形してこのシートを基材に融着することによって形成される容器を、当該分野においては“ブリスター”と称する。ブリスター技術は、特にあらゆるタイプの錠剤もしくは丸薬を包装するために使用されるが、生物及び工業生産物;従って、例えば、花の球根もしくはネジもブリスターを用いて包装される。
従来技術
ブリスター技術は、種々のタイプの試験を行うための分析に、すでに使用されている。そのような試験に関する文献の中で、ブリスターは、最近の名称で呼ばれずに、バッグ(袋)、エンベロープ(封筒状物)およびそれに類似するものとして呼ばれている。
従って、ブートロー(R.Boutroy)によるフランス国特許第2351022号において、長尺のバッグが、互いに融着される2つのプラスチックシートによって形成される;バッグは、下方端部において先細りになっていて、上方端部において開いている。例えば、血清の試料を注入後、開口部をヒートシールする。試料を取り出すために、先の部分を切り開くか側方にスリットを入れる。バッグを試料の保管、遠心分離もしくは輸送に使用することが意図されている。
シュワルツ(L.L.Schwartz)による米国特許第3660033号は、例えば、尿試料分析用の可撓性のポリエチレン製バックを記載する。バッグは、順に、試料導入口に対して封止できる容器、および試料用の試薬を含み狭く封止できるチャンネルで容器に接続されている反応室を含んでなる。容器から反応室へ試料の一部が入り、残りの試料は、保存されるかもしくは他の試験のために使用される;この目的のために接続口は閉じられ、容器は切断線に沿って分離される。
ターゲット・リサーチ社(Target Research Inc.)による特許出願国際公開第WO91/16086号は、生理的流体分析用の透明なプラスチック・バッグを記載する。バッグの上半分のエッジ部は試料を入れるために開いている;バッグの下半分には複数の小室が形成され、その小室の上半分は開いているが封止可能であり、下端において先細りになっており、これは切り開くことができ、融着線に沿って単独で切り離すことができる。バッグの半分の少なくとも一方に配置された小室は、個々の試料を受容し、個々の試料は化学試薬と接触させられる。
多くの分析試験において、試験用に必要な試薬を多孔質の材料(例えば、セルロース、ニトロセルロース)に含むテストストリップを使用する。幾つかの試験の間に、テストストリップを、一回もしくは複数回洗浄液で洗浄しなければならない。
カリフォルニア州立大学リージェンツ(The Regents of the University of California)による欧州特許第0139373号は、特に、ELISA試験(Enzyme−Linked Immuno Sorbent Assay)用のテストキットを記載する。しかし、このテストキットは、ブリスター技術を使用しない。それは、例えば、ろ紙もしくはプラスチックの複数の層からなり、両端が開いているガラス管の中に配置された柱状の形態のテストストリップから成る。柱の一もしくは複数の層は、そこに結合した試薬を坦持する。特に、公知の抗原もしくはそれに対応する抗体を坦持する;それらは、不活性の分離層によって、ある距離を隔てた状態に保たれる。試験溶液を、可能な場合には洗浄液と共にチューブの上端を減圧することでチューブの内部に吸入する。溶液は、加圧することでチューブから取り出される。
ハワイ・ケムテクト・インターナショナル(Hawaii Chemtect International)による特許出願国際公開第WO93/07474号は、食品試験用の、特に魚の毒素検知用の分析キットを記載する。それは、ブリスターに付形された透明プラスチックシートを取り付ける、曲がりにくいが可撓性があり、多孔質ではなく、好ましくは防水性に優れた基材を含んで成る。ブリスターは、液体試薬を含んで成る。シートと基材は、途中までブリスターの上部を通る折り曲げ線を有する。キットをこの線に沿って後ろに折り曲げたとき、それは、切妻屋根の形状を呈し、まっすぐに立てて使用することができ;同時に、ブリスターを上端で開けることができ、目的の反応のために含まれている試薬を利用できる。ブリスターは、折り曲げ線の側方に提供され、検知に必要なテストストリップを含んで成る。テストストリップを洗浄するために、“洗浄室(washing compartment)”と称するブリスターが開示され、それは反応ブリスターと同じ構造を有する。
試料及び他の試験溶液がインキュベーション(incubation)期間に、多孔質担体材料の孔の中に浸透するので、一般に、洗浄工程は問題が多いということが、テストストリップを使用する試験において示されている。洗浄液によってテストストリップを1回洗浄することもしくは洗浄液に浸すことでは、結合しない材料を除去するために十分ではない。欧州特許第0139373号に記載の洗浄方法では、減圧を脈動させることで、洗浄液のテストストリップへの流出及び停止を数回繰り返すが、技術的に労を要する。国際公開WO93/07474号の洗浄室によって、洗浄液中における静的なインキュベーションによるテストストリップの洗浄だけは可能であるが、洗浄液を交換するために、反応液を有する反応ブリスターを含む分析キットを完全に空にすることが必要である。
従って、本発明の目的は、テストストリップを用いる試験用のブリスター技術に基づいて簡単なテストキットを見い出すことであって、このテストキットの目的は、テストストリップの洗浄には二種類の洗浄方法が可能である;連続的に入れ替えるために洗浄液を流通させる方法と、孔の中に拡散させるために洗浄媒体の中においてテストストリップをインキュベートする方法である。
発明の説明
本発明の目的は、水を透過(または浸透)しない基材ならびに、基材に融着もしくは結合した、互いに平行に配置された1もしくは複数のブリスターに付形された透明プラスチックシートから成るテストキットによって達成され、このテストキットは、1のブリスターがサイホンとして機能することができるように付形(または賦形)することに特徴がある。
ブリスターを形成する透明プラスチックシートとして、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニル・カーボネート(polyvinyl carbonate)もしくはポリエチレンが、特に適当である。溶液の導入を容易にするために、シートの材料は、疎水性であるかもしくは疎水性が付与されたプラスチックから成ることが有利である。
シートのブリスターへの付形は、テストキットの予定する用途に依存する。例えば、ブリスターは、反応の前は未使用のテストストリップの容器として機能し、もしくはテストストリップを記録保管するかのように反応後は証拠としての使用済のテストストリップを保存するために機能することができる。後者の場合、ブリスターは長尺の形状であることが好ましい。もし、ブリスターが固体の形態で存在する反応成分、例えば、緩衝剤として重炭酸ナトリウムの粒を含むとき、ブリスターは、少なくとも容器として予定する部分については、円形の形状もしくは上述の長尺と異なる他の形状を有してよい。
基材は、水を透過しない材料から成る。水を透過しないという特性は、多くの場合、ブリスターに含まれる溶液が水溶液であるか、又は反応が水中もしくは水性の媒体中で起こるという事実に由来する。基材の材料として、アルミニウムシート、例えば、PVCのようなプラスチック、及び可塑性を付与した紙もしくはボードを例示できる。これらの材料は、光に対して不透明であり、これは多分極めて通常のことであるが;光の不透過性は、基材の特徴として必須ではない。
基材は、特に、方形でもよい。
基材及びシートは、適切であれば、同じ材料から成ってよいが、いずれにしても、その材料は、一体に融着及び/もしくは結合することができ、融着もしくは結合の際に漏れのない接続部を形成できるように選択されるべきである。
本発明のテストキットは、公知の方法で製造される(シートを付形し、基材と結合する)。例えば、ギュンテル・キューネによる教科書[プラスチックを用いる包装]カール・ハンゼル出版、ミュンヘン1974
を参照されたい。
本発明のテストキットは、例えば、化学、臨床化学、酵素学、分子生物学、細胞生物学及び、特に免疫学においてテストストリップを用いる分析試験用に特に好適である。
サイホンとして機能するブリスターを、以下、サイホンブリスターと呼び、反応用に予定するブリスターを、以下、反応ブリスターと呼ぶ。
【図面の簡単な説明】
図1は、両端が開いている一つのサイホンブリスター1をちょうど1つ有する本発明のテストキットを示す。
図2a、2b及び2cは、サイホンブリスター1の中においてテストストリップについて実施される洗浄方法の概略を示す。
図3は、サイホンブリスター1を試験の前に封止し、一もしくは複数のテストストリップ2を前もって保存するために使用する本発明のテストキットを示す。
図4は、開放されている一つのサイホンブリスター1ならびに閉鎖されている3つの反応ブリスター3,4及び5を有する本発明のテストキットを示す。
図5a及び5bは、テストストリップ2が反応ブリスターの一つに保存され、サイホンブリスターは既に開放されており(図5a)、又は一もしくは複数のテストストリップ2がまだ閉鎖されているサイホンブリスター1の中に保存されている(図5b)本発明のテストキットを示す。
好ましい態様の説明
本発明の第1の態様(図1)において、テストキットは、両端で開いているサイホンブリスター1をちょうど1つ含んで成る。その上向部分は、容器部分11及びその上端で隣接する除去部分12から成る(除去部分の断面積は、テストストリップの操作を容易に行えるように容器部分の断面積と比べて、広くてよい)。サイホンブリスター1の長尺かつ浅い容器部分11は、伸びていて、除去部分12に対向して端部においてリンス部分13によってS字状に曲がっていて、容器部分11及びリンス部分13は一緒にサイホンを形づくる。除去部分12及びリンス部分13の端部で開いている形態のサイホンブリスターを示す。この場合、主として洗浄工程の実施についてのみ使用され、従ってサイホンブリスターの無菌状態が不要であるためである。洗浄するために(図2a、2b及び2c)テストストリップ2を容器部分11に挿入し、容器部分11を少なくともほぼ垂直に配置して、洗浄液を加え、その後、洗浄液をリンス部分13を通して流出させることができる。テストストリップ2の洗浄を、洗浄液を流通もしくは静止させた状態で行い、後者の場合、容器部分11に最初に注入する洗浄液の量は、リンス部分13を通って漏れ出ることはないような量である(図2a)。その後、第2段階において、追加の洗浄液(図2b)を導入して、サイホン効果によってサイホンを空にする(図2c)。この洗浄方法を、本発明のテストキットの全ての態様に適用することができる。
もちろん、サイホンブリスターも、試薬溶液を注入し、テストストリップをそれに浸漬することによって、反応を実施するために最初は使用することができる。
本発明のテストキットの第2の態様(図3)においても同様に、一つのサイホンブリスター1をちょうど1つ設ける。しかし、それは同時に、試験の前に一もしくは複数のテストストリップ2を保存するために使用され、最初は閉鎖されている。このテストキットの製造について、他の製品のブリスターパッキングと同様に、一もしくはそれ以上のテストキットは、前もって形づくられたシートに配置して、その後、それを基材に結合するだけでよい。
テストストリップ2は、例えば、十分に長いために容器部分11の端を越えて除去部分12内に伸びるプラスチックストリップ21及び、少なくとも部分的に、片面に塗布された吸収材料22、例えばセルロース、ニトロセルロースもしくは非常に細いグラスウールから成る。特定の試験に要する抗体、抗原もしくは他の種類の反応物をその上に配置し、一もしくは複数の試験領域を設けることができる。
実際の試験において、サイホンとして機能し得るように、サイホンブリスターの両端を切り開く。サイホンブリスターにおいて、反応を行うために、その上向部分のみを最初に開くこともできる。容易にサイホンブリスターを切り開くために、テストキットの上端と下端にて各々3、3'の線に沿って、前もってテストキットにミシン目を入れることができる。
本発明のテストキットの第3の態様(図4)において、閉鎖された反応ブリスター4、5及び6を、サイホンブリスター1の容器部分11のそばに配置する。それらの各々は、浅い反応部分41、51及び61ならびに反応部分41、51及び61と比べて断面積が広くなった導入部分42、52及び62から成る。導入部分42、52及び62により、手で反応部分41、51及び61にテストストリップ2を挿入することができ、またそれを反応部分から取り出すことができる。試薬の導入を容易にするために漏斗状をしていることが好ましい。反応ブリスターの導入部分42、52及び62とサイホンブリスターの導入部分12は、隣り合わせに並んでいるのが好ましく、一つの線に沿って切り開くことができる。前もってミシン目を入れた線3によってテストキット上に、その線を印すことができる。反応ブリスター4、5及び6には、反応部分41、51及び61の領域内において導入部分42、52及び62の領域に数字を印刷し、体積測定の目盛りをそれらの側方もしくはその上に印刷することができ、反応ブリスター4、5及び6を充填する高さを決定するために使用することができる。試験前に固体もしくは液体の試薬を保存するために、反応ブリスターを使用することができる。別法では、必要ないずれかのテストストリップを、反応ブリスター4、5及び6(図5a)の1つにおいて保存することができ、もしくはサイホンブリスター(図5b)において保存することができ、その場合、サイホンブリスターは最初は閉鎖されているのが好ましい。ブリスターの少なくとも1つがテストストリップを含んで成る態様が好ましい。
特に好ましい態様を図5bに示す。サイホンブリスター1は、最初は一もしくは複数のテストストリップ用の保存容器であって、閉鎖されている。ブリスターの形状をしているシートは、ポリ塩化ビニルから成り、基材は、アルミニウムシートから成る。シートと基材は、ブリスター技術における通常の接着剤を使用して接着されている。固体もしくは液体の試薬を、反応ブリスター4、5及び6の中で保存することができる。反応部分41、51及び61は、測定目盛り(例えば、マイクロリットル単位)によって容量的に測定でき、及びその中に保存される試薬を識別するか、又は試験中の特定の反応段階に反応ブリスターを割り当てる処方を有する。導入部分42、52及び62は、漏斗状である。テストキットには、試料の性質及び、例えば、試験の日付を記載することができる記載領域が有る。試験を行うために、前もってミシン目を入れた線3に沿って、テストキットを切り開き又は破いて開ける。サイホンブリスターは、上部においてのみ開くから、反応ブリスターとして使用できる。サイホンとして機能できるようにするために、テストキットも前もってミシン目を入れた線3'に沿って切り開く。試験を行った後、テストストリップを、例えば、サイホン効果によって完全に空になったサイホンブリスターの中に保存することができる。
本発明は、免疫学の分析試験用、特にはELISAテスト用のテストキットの使用にも関する。
免疫試験は、抗体と抗原の基本反応に基づく。ELISA技術(Enzyme−Linked Immuno Sorbent Assay)の場合、これらの反応物(抗原もしくは抗体)の1つを、テストストリップに結合する。試料の中に存在する被検体(分析対象)は、テストストリップ上に結合したこの反応物と、免疫反応によって結合する。結合していない物質は、洗浄段階において除去される。
免疫反応後結合していない物質を除去するために、テストストリップを、本発明のテストキットのサイホンブリスターに挿入し、洗浄溶液を流通して洗浄もしくは静置した洗浄溶液の中でインキュベートする。試験反応を別の試料容器の中で行う場合、1つのサイホンブリスターのみを有するテストキットの態様を選択することができる。しかし、反応ブリスターも含んで成る態様を選択するのが有利である。
抗原−抗体反応を検知するために、第1の免疫反応と同時に、もしくは洗浄段階に続いて、被検体と反応する他のもう1つの免疫試薬を加える。この免疫試薬に測定を容易にするラベルを付与する。放射性物質、発光体、フルオロクロム及びルミネセンス発生物質をラベルとして使用する。指示酵素西洋わさびペルオキシダーゼをラベルとして使用することが、特に好ましい。テストストリップに結合したペルオキシダーゼは、4−クロロ−1−ナフトール、過酸化水素及び緩衝物質(反応ブリスターを有するテストキットを使用する場合、反応ブリスター4、5及び6の中の1つに、後者を前もって保存することができる)の水溶液の中で機能し、テストストリップの中に固定化される、不溶性の1,4−ナフトキノンを形成する。サイホンブリスター1の中におけるもう1回の洗浄段階に続いて、免疫的に固相に結合したラベルの割合を測定する。
この場合、テストストリップは単一のインジケーターであってよいし、複数のインジケーターであってもよい。単一のインジケーターの場合、試料から単一の被検体のみを検知しもしくは定量するように、免疫反応物を試験領域に坦持している。このタイプのテストストリップは、血清もしくは血漿試料の中のIgE(免疫グロブリンE)の全体を検知及び定量するのに、特に好適である。複数のインジケーターの場合は、種々の試験領域上に、適切な被検体と反応する種々の免疫反応物を坦持し、このテストストリップを使用して、2もしくは3以上の基質を検知及び定量することができる。
次の実施例により、本発明の概要を説明する;ここでは、テストキットを、実験室のスタッフにより使用された“ブリスターカード”という名称で呼ぶ。
実施例 1
患者N.N.からの試料
本発明のブリスターカードを使用する全IgEの測定
全IgEテストキットの試薬を室温(RT=15〜30℃/30min)として、図5bに示すブリスターカードを取り出して線3及び3'に沿って切り開き、患者(N.N.)の名前をブリスターカード及び関連する患者のカード上に記載する。全IgEテストストリップは、ポジション1におけるネガティブコントロール(負の制御)、ポジション2及び3における患者の試料用の領域、ならびにポジション4〜7においてIgE標準400kU/l、100kU/l、20kU/l及び5kU/lを含んで成る。
ピペットを使用して、ブリスターカードの第1ブリスター4の中に300μlの患者の血清を注入し、ドロッパーボトル(dropper bottle)を使用して、存在する血清に、300μlの抗−ヒト・IgE−ペルオキシダーゼ・テスト溶液(anti−human IgE−peroxidase test solution)[500ml/lの熱失活した(56℃/30分)ウシの胎児の血清、1g/lのフェノール及び0.16ml/lのカットン(Kathon)886WT、14%を添加した、pH7.6のトリス/HCl緩衝剤中の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイト(anti−human IgE antibody−peroxidase conjugate)(SBAI社製、製品番号9160−05)]を加える。ブリスターの中で、全IgEテストストリップを上下に数回動かすことによって、2つの溶液を完全に混合する;その後、テストストリップを室温で1時間その溶液の中でインキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中に移し、蒸留水で洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを10分間室温で蒸留水中でインキュベートし、過剰の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイトを、ニトロセルロースの孔の外に拡散させることができ、その後蒸留水を使用してもう一度サイホンブリスターの中でリンスする。
洗浄工程(図2a、2b及び2c)の間、クロモーゲン(chromogen)溶液[分析用品質のメタノール(ヤンセン製(Janssen))中の4−クロロ−1−ナフトール(フルカ製(Fluka)、製品番号25328)3g/l]を、ブリスターカードの第2のブリスター5の下の印まで注入し、その後“基質緩衝剤(substrate buffer)”(150mmol/lの塩化ナトリウム及び0.2g/lのカットン886を加えた10mmol/lのpH7.6のトリス/HCl中の過酸化水素11mmol/l)を第2の印まで追加する。テストストリップ2をサイホンブリスター1から取り出し、残留洗浄液を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。クロモーゲン溶液及び基質緩衝剤溶液を第3のブリスター6の中で、テストストリップを上下に数回動かして完全に混合する;その後、テストストリップをこの溶液の中で室温で15分間インキュベートする。
テストストリップ2を新しい蒸留水で満たしたサイホンブリスター1の中で、22℃で5分間インキュベートして、過剰のクロモーゲン/過酸化水素溶液を除去する。
テストストリップをサイホンブリスターから取り出し、残留液体を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。
乾燥したテストストリップ(30分後)を、デンシトメーターの中に−装置の取扱説明書に従って−配置し、各々の着色したスポット(点)の色強度を測定する。
分析試料の2つの点(ポジション2及び3)の測定された色強度を、自動的にデンシトメーターは平均化し、試料中に存在するIgEの濃度を、内蔵するIgE標準の色強度に基づいて算出する。
結果:患者N.Nの血清は20kU/lのIgEを含んで成る。
実施例 2
患者N.N.からの試料
アレルギー性疾患の血清診断用の本発明のブリスターカードを使用する吸入アレルゲン−特定のIgEの測定:
IgE吸入アレルゲンのテストキットの試薬を室温(22℃/30min)として、図5bに示すブリスターカードを取り出して線3及び3'に沿って切り開き、患者(N.N.)の名前をブリスターカード及び関連する患者のカード上に記載する。吸入アレルゲンIgE用テストストリップは、ポジション1=ネガティブコントロール(負の制御)、ポジション2=ポジティブコントロール(正の制御)、ポジション3=オオアワガエリ草、ポジション4=ヨモギ、ポジション5=ブタクサ、ポジション6=ライムギ、ポジション7=カバの木、ポジション8=アルテルナリア、ポジション9=ヤケヒョウダニの羽、ポジション10=ヤケヒョウダニの殻、ポジション11=犬の上皮及びポジション12=猫の上皮を含んで成る。
ピペットを使用して、ブリスターカードの第1ブリスター4の中に、検査するの患者の血清を800μl注入し;テストストリップ2をこの患者の血清の中で室温で4時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にてインキュベートし、患者の血清から、結合していない物質をニトロセルロースの孔の外に拡散させることができる。蒸留水を用いて、サイホンブリスターの中でもう一度リンスを行う。
ドロッパーボトルを使用して、抗−ヒト・IgE−ペルオキシダーゼ・テスト溶液[500ml/lの熱失活した(56℃/30分)ウシの胎児の血清、1g/lのフェノール及び0.16ml/lのカットン886WT、14%を添加した、pH7.6のトリス/HCl緩衝剤中の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイト(SBAI社製、製品番号9160−05)]を、ブリスターカードの第2のブリスター5の上の印まで添加する。
洗浄したテストストリップを、ブリスター5の中で22℃で1時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にインキュベートし、患者の血清から、結合していない物質を、ニトロセルロースの孔の外に拡散させることができる。蒸留水を用いて、サイホンブリスター中でもう一度リンスを行う。
洗浄工程の間、クロモーゲン溶液[分析用品質のメタノール(ヤンセン製)中の4−クロロ−1−ナフトール(フルカ製、製品番号25328)3g/l]を、ブリスターカードの第3のブリスター6の下の印まで注入し、その後“基質緩衝剤”(150mmol/lの塩化ナトリウム及び0.2g/lのカットン886を加えた10mmol/lのpH7.6のトリス/HCl中の過酸化水素11mmol/l)を第2の印まで追加する。テストストリップをサイホンブリスター1から取り出し、残留洗浄液を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。クロモーゲン溶液及び基質緩衝剤溶液を第3のブリスター6の中で、テストストリップを上下に数回動かして完全に混合する;その後、テストストリップをこの溶液の中で室温で15分間インキュベートする。
テストストリップを蒸留水で満たしたサイホンブリスターの中で、室温で5分間インキュベートして、過剰のクロモーゲンを除去する。
テストストリップをサイホンブリスターから取り出し、残留液体を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。
乾燥されるテストストリップを乾燥し(室温/30分間)、デンシトメーターの中に−装置の取扱説明書に従って−配置し、各々の着色したドットの色強度を測定する。ポジティブコントロールの色強度を利用して、RASTクラス0−4(RAST=Radio Allergo Sorbent Test)を、種々のアレルゲンスポット上の測定色強度から計算できる。
結果:患者N.N.の血清は、
オオアワガエリ草=RASTクラス1
ヨモギ=RASTクラス0
ブタクサ=RASTクラス3
ライムギ=RASTクラス1
カバの木=RASTクラス0
アルテルナリア=RASTクラス0
ヤケヒョウダニの羽=RASTクラス0
ヤケヒョウダニの殻=RASTクラス0
犬の上皮=RASTクラス1
猫の上皮=RASTクラス4
実施例 3
患者N.N.からの試料
アレルギー性疾患の血清診断用の本発明のブリスターカードを使用する食物アレルゲン−特定のIgEの測定:
IgE食物アレルゲンテストキットの試薬を室温(室温/30min)として、図5bに示すブリスターカードを取り出して線3及び3'に沿って切り開き、患者(N.N.)の名前をブリスターカード及び関連する患者のカード上に記載する。食物アレルゲンIgE用テストストリップは、ポジション1=ネガティブコントロール、ポジション2=ポジティブコントロール、ポジション3=小麦、ポジション4=大豆、ポジション5=トウモロコシ、ポジション6=ヘイゼルナッツ、ポジション7=ピーナッツ、ポジション8=牛乳、ポジション9=卵、ポジション10=タラ、ポジション11=トマト及びポジション12=みかんを含んで成る。
ピペットを使用して、ブリスターカードの第1ブリスター4の中に、検査する患者の血清を800μlの注入し;テストストリップ2をこの患者の血清の中で室温で4時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にてインキュベートし、患者の血清から、結合していない物質をニトロセルロースの孔の外に拡散させることができる。蒸留水を用いて、サイホンブリスターの中でもう一度リンスを行う。
ドロッパーボトルを使用して、抗−ヒト・IgE−ペルオキシダーゼ・テスト溶液[500ml/lの熱失活した(56℃/30分)ウシの胎児の血清、1g/lのフェノール及び0.16ml/lのカットン886WT、14%を添加した、pH7.6のトリス/HCl緩衝剤中の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイト(SBAI社製、製品番号9160−05)]を、ブリスターカードの第2のビルスター5の上の印まで添加する。洗浄したテストストリップを、サイホンブリスターから取り出し、ブリスター5の中で室温で1時間インキュベートする。
その後、テストストリップ2をサイホンブリスター1の中で、蒸留水を使用して洗浄する。これは、蒸留水による最初のリンスを伴ない、その後テストストリップを室温で10分間蒸留水中にてインキュベートし、過剰の(モノクローナルマウス)抗−ヒト・IgE・抗体−ペルオキシダーゼ・コンジュゲイトを、ニトロセルロースの孔の外に拡散させることができ、その後、蒸留水を用いて、もう一度リンスを行う。
洗浄工程の間、クロモーゲン溶液[分析用品質のメタノール(ヤンセン製)中の4−クロロ−1−ナフトール(フルカ製、製品番号25328)3g/l]を、ブリスターカードの第3のブリスター6の下の印まで注入し、その後“基質緩衝剤”(150mmol/lの塩化ナトリウム及び0.2g/lのカットン886を加えた10mmol/lのpH7.6のトリス/HCl中の過酸化水素11mmol/lの)を第2の印まで追加する。テストストリップをサイホンブリスター1から取り出し、残留洗浄液を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。クロモーゲン溶液及び基質緩衝剤溶液を第3のブリスター6の中で、テストストリップを上下に数回動かして完全に混合する;その後、テストストリップをこの溶液中で室温で15分間インキュベートする。
テストストリップを新しい蒸留水で満たしたサイホンブリスターの中で、22℃において5分間インキュベートして、過剰のクロモーゲンを除去する。
テストストリップをサイホンブリスターから取り出し、残留液体を除去するために柔軟なペーパーティッシュに軽く押し当てる。
テストストリップを乾燥し(室温/30分間)、デンシトメーターの中に−装置の取扱説明書に従って−配置し、各々の着色したドットの色強度を測定する。ポジティブコントロールの色強度を利用して、RASTクラス0−4を、種々のアレルゲンスポット上の測定色強度から計算できる。
結果:患者N.N.の血清は、
小麦=RASTクラス2
大豆=RASTクラス2
とうもろこし=RASTクラス1
ヘイゼルナッツ=RASTクラス2
ピーナッツ=RASTクラス3
牛乳=RASTクラス0
卵=RASTクラス0
タラ=RASTクラス0
トマト=RASTクラス1
みかん=RASTクラス1
Claims (10)
- 分析試験実施用のテストキットであって、水を透過しない基材ならびに、それと融着もしくは結合され、互いに平行に配置された一又は複数のブリスターに付形された透明プラスチックシートから成るテストキットであって、一のブリスターがサイホンとして機能できるように付形されていることを特徴とするテストキット。
- 少なくとも一のブリスターが、テストストリップ2を含んで成る特許請求の範囲第1項記載のテストキット。
- サイホンとして機能するブリスター1の上向きに伸びる部分が、容器部分11及び、その上端で隣接し、容器部分11と比較して断面積が広い除去部分12から成る請求の範囲第2項記載のテストキット。
- サイホンとして機能できない他のブリスターは、下方の長尺の反応部分及び反応部分と比較すると断面積が増加している上方の導入部分から成り、導入部分は好ましくは漏斗形状をしている請求の範囲第2項もしくは第3項記載のテストキット。
- サイホンとして機能するブリスター1の除去部分及び導入部分がならんでいて、1つの線に沿って切り開くことができる請求の範囲第4項記載のテストキット。
- 該線に沿って前もってミシン目を開けた線3によって、容易に切り開くことができる請求の範囲第5項記載のテストキット
- 反応部分の領域中において、サイホンとして機能できないブリスターのそばもしくは上に、容量測定目盛りが印刷されている請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載のテストキット。
- テストストリップ(2)が、全IgE、吸入アレルゲン用の特定のIgE、もしくは食物アレルゲン用の特定のIgEを検知又は定量するためのインジケーターを有する請求の範囲第2項〜第6項のいずれかに記載のテストキット。
- ブリスターを付形するシートが、疎水性もしくは疎水性を付与されたプラスチックから成る請求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載のテストキット。
- ELISA試験を行うための請求の範囲第1項記載のテストキットの使用。
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