JP3717936B6 - サンプル収集装置 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、生物サンプルのごときサンプルを収集して、該サンプルにおける検体の検出においてその後に用いるための装置に関わる。一特定実施例においては、本発明は、その後のサンプル中の潜血を検出する目的で糞便サンプルを収集するための装置に関わる。しかし、注意すべきは、本発明の装置を、血液、尿、唾液サンプル等のごとき他の生物サンプルを収集するのに、並びに汚染物質等を検出するための水サンプルのごとき非生物サンプルを収集するのに用いることができる。
本発明は、またこのサンプル収集装置に基づいた分析装置にも及んでいる。
発明の背景
サンプル、特に糞便のサンプル中の潜血を検出するための周知の、そして幅広く用いられている臨床試薬はグアヤク(guaiac)である(また、ガムグアヤクあるいは樹脂グアヤクとしても知られている)。適宜の現像剤溶液に関連して用いた場合、グアヤクはサンプルのヘモグロビンを検出するための比色分析システムを提供している。かような検査は、例えばヘモカルトII(Hemoccult II)及びヘモカルトIIセンサ(Sensa)(アメリカ合衆国、カリフォルニア州、サンジョセ、スミスクライン ダイアグノスティックス在住(SmithKline Diagnostics, San Jose, California, USA))のごとく市場で入手可能である。
従前のオーストラリア特許出願第21852/92号(国際特許出願第PCT/US92/04425号)には、検体を検出し、および(または)測定するのに用いられる多くの分析システムの中で、特に生物学的に興味のある検体がクロマトグラフ分析システムであることが注記されている。かようなシステムでしばしば分析される生物学的に興味のある検体の中には下記のものがある。
1. 妊婦のマーカーとしてしばしば分析される人的絨毛膜の生殖腺刺激物質(gonadotropin)(hCG)のごときホルモン、
2. 抗原、特に連鎖状球菌、肝炎ウイルス、及びギアルダ属(Giardia)のごときバクテリア、ウイルス、及び原生動物病原に特有の抗原、
3. 抗体、特にバクテリアヘリコバクテル幽門(bacterium Helicobacter pylori)に対する抗体及び人の免疫欠如ウイルス(HIV)に対する抗体のごとき病原を伴う感染の結果として生じる抗体、
4. 糞便潜血、結腸のごとき胃腸の病気の早期のインジケータの測定で、しばしば分析されるヘモグロビンのごとき他のタンパク質、
5. 生理学上の機能及び組織の損失のインジケータ指示体としてしばしば分析されるアスパルタート アミノトランスフェラーゼ、ラクタート、デヒドロゲナーゼ、アルカリ フォスファターゼ、及びグルタマート デヒドロゲナーゼのごとき酵素、
6. 抗生物質、トランキライザ及び抗痙攣薬のごとき治療薬、及びコカイン、ヘロイン及びマリファナごとき悪用される違法の薬剤の両方である薬剤、
及び
7. ビタミン。
かようなクロマトグラフシステムは、様々な状態及び病気をモニターする迅速なオフィス内での診断及び治療に対して医師及び医療技術者により、しばしば用いられている。それらは、またかような状態及び変調を家でモニターするために患者自身によりますます用いられている。
かようなクロマトグラフシステムの最も重要なものには、溶媒が、薄い平坦な吸収剤媒体を横切って溶剤フロントとして移動する「薄層」システムがある。かような薄層システムでなされ得る検査の最も重要なものには、免疫分析があり、該免疫分析は抗原即ちハプテンと、対応する抗体との間の特定の相互作用に依存している。異物存在および(または)臨床的に重要な分子の量を検査するための手段として免疫分析を用いることが時として知られていた。
免疫分析に関連して用いられているクロマトグラフ技術には免疫クロマトグラフィーとして知られているやり方がある。一般に、この技術は分析されるべき検体に対して抗体にリンクされた開示試薬あるいは粒子を用いて共役を形成している。次に、この共役は資料と混合され、そして分析されるべき検体が資料に存在する場合に、開示する試薬結合抗体は分析されるべき検体に接合され、もって分析されるべき検体が存在することを示す指示を与える。開示試薬あるいは粒子は、色、磁気特性、放射能、他の分子との特定反応度、あるいは他の物理的あるいは化学的特性により認識することができる。用いられる特定の反応は分析されるべき検体の性質及び検査されるべきサンプルとともに変化する。
有用ではあるが、検査ストリップを用いて現在利用することができるクロマトグラフ技術は数多くの欠点を有している。糞便のサンプルのごとき多くのサンプルは、クロマトグラフ媒体の孔を埋めることができる粒子物体を含んでいて、免疫クロマトグラフィー法を大きく妨げてしまう。血液のごとき他のサンプルは検査を読むのを困難にする色付き成分及びセルを含んでいる。仮にサンプルが干渉を作り出さなくとも、サンプルをクロマトグラフ媒体に適用することは現存するクロマトグラフ検査装置ではしばしば難しく、溶剤フロントはクロマトグラフ媒体を通って均一に移動し、複合が均一な直線態様をなして生ずる区域にサンプルが達するのを確実にする。
サンプルの準備並びにゴミの発生は、現在利用可能な免疫クロマトグラフィーのための装置及び技術では他の問題の原因となる。AIDS及び肝炎のごとき感染された血液及び血液の分球物により広められる病の増大する流行は、これらの問題を悪化させてしまった。(糞便のごとき)サンプルあるいは(咽喉スワブのごとき)サンプル採取装置をクロマトグラフ媒体に直接適用することはめったに可能ではない。サンプルがクロマトグラフ媒体に適用され得る前に、いくつかの抽出及び前処理反応が、通常必要とされる。これらの反応は、代表的な場合、試験管あるいはマイクロフュージ(microfuge)チューブのごときいくつかの小さな容器で検査を行っている医師あるいは技術者により行われていて、ピペッタのごとき移送装置を用いることを必要としている。次に、これらの装置の各々は汚染され、そして特殊な予防手段を用いて、ゴミとして廃棄されなければならず、そのゴミにうかつにも接触してしまうかも知れない作業者あるいは人々は汚染された状態にはならない。
本発明は、排他的なものではないが、特に潜血検出のための糞便サンプルを収集することに、例えば結腸直腸(colorectal)癌のためのスクリーン掛けにおける潜血検出のための糞便サンプルを収集することに関する。先に述べたとおり、グアヤク検査はサンプルにおけるヘモグロビンを検出するための比色分析システムを提供するが、グアヤク検査で得られる多数の誤った陽性の故に、スクリーン掛けプログラムにおいて、人的ヘモグロビンに対する免疫検査により陽性の際推奨される2回あるいは3回のグアヤク検査を用いることが推奨された(ファベニック L.,カペル N.,メイレットD.,コキロン C.及びゴベルトJ.G.,アナルス ド ビオロギー クリニック,50(5):311〜3、1992(Favennic L.,Kapel N., Meillet D., Chochillon C. and Gobert J.G., Annales de Biologie Clinique 50(5):311-3, 1992))。より最近では、グアヤクと免疫検査との組み合わせが示唆されている(アリソン,J.E.,テカワ,I.S.,ランサム,L.J.及びアドリアン,L.L. N.イングル.J.メド.,334:155−9,1996)(Allison, J.E., Tekawa, I.S., Ransom, L.J. and Adrian, L.L. N.Engl.J. Med.,334:155-9, 1996)。
本発明の目的は、例えば製造するのに簡単で且つ経済的で、また免疫クロマトグラフィーあるいは他の免疫診断法を用いて、引き続く検出および(または)サンプルにおける検体の確認を容易に実施することができるサンプル収集装置を提供することである。本発明の特定の目的は、グアヤク及び免疫検査の組み合わせにおける糞便潜血を検査するのに用いるのに適したサンプル収集装置を提供することである。
発明の開示
本発明によれば、
(a)少なくとも1つの吸収剤マトリックスを有する収集部材と、
(b)前記収集部材のための保護カバー部材であって、該保護カバー部材は、前記収集部材から分離しており、また前記収集部材が該収集部材の前記吸収剤マトリックスと組み合わされる際、該収集部材の少なくとも該吸収剤マトリックスを収容し、且つ遮蔽するようにされている前記保護カバー部材と、
を有しているサンプル収集装置が得られる。
別の態様において、本発明によれば、
(a)サンプルを収容するようにされた少なくとも1つの吸収剤マトリックスを有する収集部材と、
(b)前記収集部材のための保護カバー部材であって、該保護カバー部材は、前記収集部材から分離しており、また前記収集部材が前記吸収剤マトリックスと組み合わされる際、該収集部材の少なくともその、あるいは各吸収剤マトリックスを収容し、且つ遮蔽するようにされている前記保護カバー部材と、
(c)前記サンプルにおける検体を検出しおよび(または)確認するための手段と、
を有しているサンプルにおける前記検体を検出しおよび(または)確認するための分析装置も得られる。
以下に続くこの明細書及び請求の範囲全体を通して、この明細書がそう望まないのであれば、「有している」の語、あるいは「有している(三人称単数)」あるいは「有している(三人称単数以外)」なる変形例は、記載されている整数あるいは一群をなす整数を含んだものを意味しているのであって、何等他の整数あるいは一群をなす整数を含んだものを除外していないと理解されたい。
発明の詳細な説明
好ましくは、収集部材は、ディップスティック、検査ストリップ等の形をした細長い部材である。かような細長い収集部材は、一端のところで、あるいは一端に向かってキャリア即ち裏当て部材に貼付された吸収剤マトリックスを有する細長い剛体の、あるいは半剛体のキャリア即ち裏当て部材を有していても良い。代表的な場合、細長い収集部材は、平坦な、概ね矩形のキャリアストリップの形をしたディップスティックを有し、そのあるいは各吸収剤マトリックスはストリップの一端のところに置かれており、ストリップの他端はストリップを取り扱うための手段を提供していてもよい。
かような細長い収集部材のキャリアあるいは裏当て体として用いるための適宜の材料は、例えばポリカーボネート、ポリエチレン、マイラー、ビニール、セロハン及びポリスチレンのごときプラスチック材料、並びに防水あるいは耐水ボール紙等の材料のごとき材料を含んでいる。本発明のある実施例では、好ましくはキャリア即ち裏当て体は透明のあるいは半透明の材料から作られている。
好ましくは、キャリアストリップの一端のところに、あるいはそのキャリアストリップの一端に向かって収集部材に置かれているその、あるいは各吸収剤マトリックスは、任意適宜の吸収剤材料を有していても良い。特に好ましい材料はフィルタペーパーのごとき吸収剤ペーパーである。しかし、例えばセルロース、ニトロセルロース、ナイロン、レイヨン、ガラスファイバ、焼結ガラス、フリース、あるいは不織のあるいは多孔性の合成材料を含む他の任意の吸収剤材料も用いることができる。
一特定実施例では、収集部材の片側、あるいは両側の吸収剤マトリックスは吸収剤試薬マトリックスあるいは毛細管手段に作動可能に接触するサンプル収集マトリックスを有していても良く、それにより吸収剤試薬マトリックスあるいは毛細管手段に加えられる試薬は収集部材に沿って流れても良く、またサンプル収集マトリックスに流れても良い。所望ならば、少なくともサンプル収集マトリックスと吸収剤試薬マトリックスあるいは毛細管手段との間の接合部の領域は不透過性の保護層で覆われていて、糞便サンプルのごときサンプルがサンプル収集マトリックスに適用される際、吸収剤試薬マトリックスあるいは毛細管手段の汚染を阻止してもよい。
吸収剤マトリックスは接着剤によりキャリアストリップに貼付されていても良い。適宜の接着剤は当業界では周知である。
サンプル材料、特に糞便材料の収集を助けるために、サンプル材料、特に粒状材料が収集部材上の吸収剤マトリックスに適用された後、余分なそのサンプル材料、特に粒状材料を除去するためのある手段を備えることが好ましい。一つのかような解決法は吸収剤材料で収集部材を単に拭くことである。あるいは、プラスチックで裏当てされた吸収剤ペーパーのワイパースリーブ等を収集部材に供給して余分な材料を掃除しても良い。別の実施例では、収集部材は、窓あるいは開口を備えていて吸収マトリックスあるいはそれの一部のみが露出され得る任意に除去可能な保護カバー層あるいは鞘体を備えていても良く、それにより吸収剤マトリックスの露出された部分に糞便材料を適用した後、収集部材を、カバー層あるいは鞘体とともに処分されるべき余分な糞便材料を残して除去された保護鞘体即ち保護カバー層から取り除いても良く、また次に収集部材をここに記載されるごとく別の検査に用いても良い。
好ましくは、本発明のサンプル収集装置の保護カバー部材は内部凹所を有する鞘体あるいはハウジングの形をしており、該内部凹所は収集部材を収容するようになっているとともに吸収剤マトリックスを遮蔽するようになっている。特定の好適実施例では、鞘体あるいはハウジングの内部凹所は細長い収集部材の全長を実質的に受け入れている。
好ましくは、保護カバー部材は不透過性の非吸収剤材料で作られている。適宜の材料はポリカーボネート、及び防水あるいは耐水ボール紙あるいは同様の材料ごときプラスチック材料、並びに例えばプラスチック化されたアルミニューム箔のごとき金属箔あるいはプラスチック化されたボール紙のごとく積層された材料を含む。1つの簡単な、そして安価な実施例においては、保護カバー部材は適宜の材料の1つの平坦な片体から作られていても良く、その適宜の材料の1つの平坦な片体は1つの折り曲げ線に沿って曲げられていて2つの互いに対向したパネルを与えており、次に該2つの互いに対向したパネルは適宜の接着剤で、あるいは溶接あるいは溶着等のいづれかにより、縁部のところで貼付されていて適宜の内部凹所で鞘体あるいはハウジングを形成している。別の実施例では、最初の材料片を2つあるいはそれ以上の折り曲げ線に沿って折り曲げて、1つ以上の付加的に対向可能な構成要素とともに、第1の対向可能な構成要素として、上述した通り鞘体あるいはハウジングを提供していてもよく、該1つ以上の付加的に対向可能な構成要素は第1の対向可能な構成要素にヒンジで接合されているとともに、検査時、第1の対向可能な構成要素に対して対向した状態になされ得る。
本発明によれば、保護カバー部材は、収集部材と組み合わす際、その収集部材の吸収剤マトリックスを、少なくとも受け入れ、且つ遮蔽する。かくて、糞便のサンプルあるいは生物関心事の他のサンプルのごときサンプルが吸収剤マトリックスに適用される際、また収集部材が保護カバー部材内に組み合わされる際、組み合わされた装置を取り扱っている人はサンプル及びサンプルに存在するかも知れないいかなるバクテリア、ウイルスあるいは原生動物の病原に対する露出から保護される。
本発明の特定実施例においては、保護カバー部材は、壁あるいはそれのパネルを通っている少なくとも1つの窓あるいは開口を備えていても良く、そのあるいは各窓あるいは開口は、収集部材が保護カバー部材内に組み込まれる際、吸収剤マトリックスの少なくとも一部分に対応するよう置かれている。これらの実施例において、窓あるいは開口は、収集装置が保護カバー部材から取り除かれることを必要とすることなく、サンプルにおける検体の検出時、および(または)決定時検査試薬が吸収剤マトリックス上のサンプルに適用されることを可能にしている。好ましくは、かような窓あるいは開口は取り外し可能な、また任意に再密封可能な密封層でカバーされていて窓あるいは開口が、サンプルの収集時、且つ取り扱い時、密封層によりカバーされ、次に露出されて、検査分析を行う際、検査試薬がサンプルに添加され得るようになっている。密封層が再密封可能な場合、この層は、検査試薬の添加後、再適用されて窓あるいは開口をカバーすることができる。
別の実施例では、1つ以上の付加的な窓あるいは開口を保護カバー部材に備えても良い。例として、かような付加的な窓あるいは開口は、収集部材のための透明なあるいは半透明なキャリアを用いることに関連して、読み取り窓あるいは開口が備えられていて透明なあるいは半透明なキャリアを介してクロマトグラフの検査分析の結果を読み取るように置くことができるようになっている。再び、かような付加的な窓あるいは開口を密封層で覆っても良く、該密封層は取り外しすることができるとともに、再密封可能であっても良い。好ましくは、検査結果を読み取るのに窓あるいは開口を用いる場合、密封層は透明である。
保護カバー部材は、また壊れ易いシールで密封された検査試薬を含んでいても良く、それにより例えば収集部材をカバー部材に挿入する際に壊れ易いシールが壊れ、あるいはそのシールに穴があいた時、検査試薬が開放されるようになっている。
糞便潜血検査に用いるための本発明のサンプル収集装置の一実施例において、収集部材上のその、あるいは各吸収剤マトリックスの少なくとも一部分はグアヤクで含浸されている。この用途のための特定好適実施例では、収集部材は2つ以上の吸収剤マトリックスを備えており、これらのうちの一つはグアヤクで含浸され、他方は免疫検査に利用可能であると同時に取られたサンプルを提供している。
代替的に、または付加的に、サンプル収集装置は、収集室に置かれた、あるいは収集室に置かれるようにされた、あるいは保護カバー部材に置かれた、あるいは保護カバー部材に置かれるようにされた検査ストリップを、更に有してもよい。適宜の検査ストリップはクロマトグラフ媒体、例えば免疫クロマトグラフィーストリップを含んでいる。
先に述べたとおり、本発明は分析装置にも及んでおり、該分析装置は、上述した収集部材及び保護カバー部材に加えて、収集されたサンプルにおける検体を検出し、および(または)確認するための手段を有している。かような手段はその、あるいは各吸収剤マトリックスに含浸されたグアヤクを、あるいは加えて収集部材に、あるいは保護カバー部材に、あるいは該保護カバー内に位置され、あるいはそれに位置されるようにされた(免疫クロマトグラフフィーストリップのごとき)検査ストリップを含んでいても良い。
本発明の多数の実施例の様々な特徴は、本発明を限定するものでなく、単なる例示として含まれている添付図面に、例として示されている。
添付図面において、
図1Aは、本発明の一実施例に従ったディップスティック収集装置の平面図であり、
図1Bは、図1Aの装置の側面図である。
図2は、以下に述べるワイパースリーブを備えた、図1Aによるディップスティック収集装置の平面図である。
図3Aは、本発明に従ったディップスティック収集装置の他の実施例の平面図であり、
図3Bは、図3Aの装置の分解側面図である。
図4Aは、本発明に従ったディップスティックの収集装置の別の実施例の平面図であり、
図4Bは、図4Aの装置の分解側面図である。
図5Aは、糞便潜血のためのグアヤク検査に用いるよう特に意図された本発明の別の実施例に従った、組み立てられたサンプル収集装置の一側からの平面図であり、
図5Bは、図5Aのサンプル収集装置の裏側の平面図である。
図6A及び図6Bは、糞便潜血のための免疫診断検査に用いるよう特に意図された本発明の他の実施例に従ったサンプル収集装置の両側からの平面図であり、
図6Cは、免疫診断検査に用いる図6A及び図6Bの装置の平面図である。
図7Aは、ボール紙のごとき材料の一つの片体が折り曲げられた本発明に従ったサンプル収集装置の別の実施例のための2枚パネル式保護カバー部材を与えている概略図であり、
図7Bは、ディップスティック収集装置を挿入する前の「開」位置における図7Aの保護カバー部材の平面図であり、
図7Cは、免疫クロマトグラフフィー検査に用いるための図7A及び図7Bの組み立てられたサンプル収集装置の平面図であり、
図7Dは、図7A及び図7Bの装置を用いて検査を運行する際の検査ストリップとディップスティックとの間の液体の流れ経路を概略的に示している。
図8Aは、本発明の変形されたディップスティック収集装置の平面図であり、
図8Bは、図8Aの装置の分解側面図であり、
図8Cは、図8Aのディップスティック収集装置のための鞘体の平面図である。
図9A及び図9Bは、本発明のサンプル収集装置の更なる変形例を概略的に示している。
図10は、破棄可能な保護鞘体におけるディップスティック収集装置の組立体を概略的に示している。
図11A乃至図11Dは、糞便潜血のためのグアヤク検査に用いるよう特に意図された本発明に従ったサンプル収集装置の更なる実施例の両側からの平面図である。
図1A及び図1Bに示されているディップスティック収集装置10は半剛体の細長い裏当て体11を有しており、該裏当て体11は、その裏当て体11の一端の片側に接着された吸収剤マトリックス12を有している。あるいは、吸収剤マトリックス12は裏当て体11の一端の各側に置かれていても良い。図2に示されるごとく、使用時、ディップスティック10がスリーブから引き出される際、そのディップスティック10を拭くのにワイパースリーブ13を用いることができる。スリーブは、細長い半剛体の裏当て体11のまわりの所定の位置に既にあってもよい予め作られたスリーブの形をして備えられていても良い。
図10は別の実施例を示しており、該別の実施例では、ディップスティック収集装置10が、ペーパー、ボール紙、プラスチック、箔あるいは他の任意の適宜の材料から作られていてもかまわない破棄可能な保護鞘体14内に備えられている。鞘体14は、装置10の吸収剤マトリックス12に一致した少なくとも1つの開口15を備えている。あるいは、吸収剤マトリックスが装置10の各側に備えられている場合、鞘体はそれの各側に開口を備えていてサンプルがディップスティック装置10の両側で集められ、それにより2つの検査が同じサンプルに対して、同時に、あるいは連続してなされ得るのを可能にしても良い。例えば、糞便潜血のためのグアヤク及び免疫クロマトグラフィー検査の両方は、同じサンプルに対してなすことができる。使用時、鞘体に包まれたディップスティック装置は糞便の試験片に挿入され、それによりサンプルが鞘体のベースにおける開口を介して、ディップスティック装置の一方の側、あるいは両側で、適宜の吸収剤マトリックス区域に適用される。必要に応じ、開口はスクリーン材料あるいはフィルター材料で覆われていて粒子材料を集合させることを阻止しても良い。ディップスティック装置が試験片から撤退する間、鞘体14は保持されており、その後、鞘体14は余分な糞便の試験片とともに捨てられる。代替をなす鞘体14はペーパーあるいはボール紙のごとき微生物による分解可能な材料で構成されている。サンプルを取っている間、ディップスティック装置10は閉じられた鞘体14内に置かれ、且つ保持される。ディップスティック装置を撤退する際、鞘体14は落ちて開き、糞便を捨て、例えば該糞便をどっと流す。
図3A及び図3Bはディップスティック収集装置30の別の実施例を示し、グアヤク検査ペーパー32のごとき吸収剤マトリックスは両面接着剤33の層により、透明な細長い裏当て体31の一方の側に、及びそれの一端のところで接着されている。吸収剤グアヤク検査ペーパー32の一部分が覆い膜体34により覆われるように該覆い膜体34は半剛体裏当て体31に積層されており、一方グアヤク検査ペーパー32の残部はそれに検査サンプルを適用するために露出されている。
ディップスティック収集装置の別の実施例が図4A及び図4Bに示されており、ディップスティック収集装置40は、両面接着剤43により一端に接着された吸収剤収集マトリックス42を有する半剛体の裏当て体41を有している。オプションとして、吸収剤収集マトリックス42を覆ってフィルタースクリーン44が備えられており、また裏当て体41の少なくとも端部を覆って剥し不透過性カバー45が備えられており、そこには吸収剤収集マトリックス42が置かれている。吸収剤収集マトリックス42(及び、備えられている場合フィルタースクリーン44)に一致して不透過性カバー45には間隙46が備えられていて不透過性カバーに適用された糞便サンプルのごときサンプルがその間隙46を通過することができるようになっているとともに吸収剤収集マトリックス42により収集され得るようになっている。その場合、剥し不透過性カバー45は、サンプル収集後に取り外されても良く、また捨てられても良く、ディップスティック収集装置からの余分なサンプル材料を取り除くようになっている。
図5A及び図5Bは、糞便潜血のためのグアヤク検査に用いるように特に意図された、本発明に従って組み立てられたサンプル収集装置50を示している。装置50はディップスティック収集装置51を有しており、該ディップスティック収集装置51は、収集装置が保護カバー部材と組み立てられる際、ディップスティック収集装置の吸収剤マトリックスを受け入れ、且つ遮蔽するようにされた保護カバー部材即ちハウジング52とともに、上記図1乃至図4あるいは図10のいずれか1つに図示されている形式の装置であっても良い。図5Aに示されているごとく、カバー部材52は一側の壁あるいはパネルを通る窓、穴あるいは孔53を備えており、該窓、穴あるいは孔は、装置51が保護カバー部材即ちハウジング52内に組み立てられる際、ディップスティック収集装置51の吸収剤マトリックスの少なくとも一部に対応して置かれている。図5Bに示されているごとく、保護カバー部材即ちハウジング52も、該ハウジングの他方の側の読み取り窓54を備えていても良い。グアヤク検査に対する図5A及び図5Bの装置の使い方について以下に詳細に述べる。
図11A乃至図11Dはグアヤク検査に用いるためのサンプル収集装置の別の実施例を示している。図11A及び図11Bは、糞便サンプル収集の前の「開」状態における各側からの装置110を示し、一方、図11C及び図11Dは、サンプル収集後の「閉」状態における各側からの装置110を示している。糞便潜血のための現在市場で用いられているグアヤク検査においては、糞便試料はグアヤクペーパーの片側で汚され、現像のための検査試薬はグアヤクペーパーの反対側に付与されている。同様の処理法は図11A乃至図11Dの実施例で利用可能であり、その図11A乃至図11Dの実施例では、加えて2つの検査が同じ糞便試料に対して行われるの可能にしている。
図11Aは窓111側最上方で「開」のディップスティック装置110を示している。図11Bはグアヤクペーパー112が装置の細長い裏当て体113の折り曲げ部の近くに置かれている状態で「開」のディップスティック装置110の反対側を示している。図11Cは糞便収集の準備が整って折り曲げられたディップスティック装置110を示しており、一方、図11Dは、糞便試料が隠れていて、グアヤクペーパーの綺麗な側が検査試薬を加えるために露出されている状態で逆方向に折り曲げられディップスティック装置110を示している。
図11Cに示されているごとく折り曲げられて供給されるディップスティック装置110は糞便の試料で挿入され、あるいは拭かれ、それにより装置110の両側で窓111の区域に露出されたグアヤクペーパーは試料に接触する。次に、ディップスティック装置は清浄にされ(例えば、剥され且つ捨てられたトイレペーパーあるいは保護鞘体/カバーで拭かれ)、それにより糞便材料は窓の区域に残っているだけである。次に、患者は図11Dに示されているごとくディップスティックを反対方向に折り曲げ、それをここに述べたごとき保護カバーに挿入し、それを通常のやり方で現像するために研究員あるいは健康専門員に送る。必要ならば、剥すことが可能な、あるいは裂くことが可能なシールを、図11Cに示されているごとく、折り曲げられた状態にある装置110の縁部に沿って備えて糞便材料が、窓111を通るのを除いて、グアヤクペーパー112に入るのを阻止するようにしても良い。
図6A及び図6Bは本発明に従ったサンプル収集装置60の別の実施例を示しており、そのサンプル収集装置60は糞便潜血のための免疫検査に用いるように特に意図されており、その装置はディップスティック収集装置61と保護カバー部材即ちハウジング62とを有しており、該保護カバー部材即ちハウジング62はディップスティック収集装置61を収容し且つ遮蔽するようにされている。図6Bに示されているごとく、保護カバー部材62の片側に免疫クロマトグラフィー検査ストリップを接着するようにしても良いし、また以下に詳細に述べる通り、抽出試薬を吸収剤マトリックス63に加え、次に、抽出試薬をディップスティック装置61から免疫クロマトグラフィー検査ストリップ64に移送することにより、ディップスティック収集装置61の吸収剤マトリックスから検体を抽出することでその免疫クロマトグラフィー検査ストリップを免疫診断検査に用いても良い。
図7A、図7B及び図7Cは本発明に従った保護カバー部材の代替実施例を図示しており、この実施例は、一つのボール紙片を、図7Aに示されているごとく、折り曲げて2つのパネル式保護カバー部材71を与えることにより形成されている。部材71はパネルに孔72及び73を備えており、孔72は、装置74が保護カバー部材71のパネルA内に組み込まれる際ディップスティック収集装置74の吸収剤マトリックス77の少なくとも一部分に対応するように置かれている。これら図面に示された装置の使用時、免疫クロマトグラフィー検査ストリップ75は、図7Cに示されているごとく保護カバー部材71のパネルB上に置かれ、抽出試薬は検査ストリップの一端のところで、また閉じた保護カバー71のところで試薬パッド76に加えられる。以下に述べる通り、抽出試薬は、試薬パッド76から検査ストリップ75に沿い、それが窓72を介して接触するディップスティック74の試料マトリックス77を介して流れ、次に既に周知のごとく検査ストリップの残りの構成部品に流れる。検査ストリップ75は明瞭な、即ち透明なプラスチック裏当て体を備えているので、検査の結果をパネルBの窓73を介して観察することができる。
図8A及び図8Bに示されている変形されたディップスティック収集装置81は半剛体の細長い裏当て体82を有しており、該細長い裏当て体82はそれの一端に向かって接着され、且つ吸収剤試薬マトリックス84に動作可能に接触したサンプル収集マトリックス83を有している。不透過性の保護膜層85は、サンプル収集マトリックス83と収集剤試薬マトリックス84との間の少なくとも接合部をカバーして備えられていて、マトリックス84に添付された検査試薬が装置81に沿って流れるのを、またサンプル収集マトリックス83内に流れるのを許しつつマトリックス84が汚れるのを阻止している。
代替物として、吸収剤試薬マトリックス84は毛細管手段と交換して検査試薬をサンプル収集マトリックス83に案内しても良い。
図8Cに示されている保護カバー部材即ち鞘体86はポート即ち窓87を備えており、サンプル収集マトリックス83に整合する透明読み取り窓88とともに、装置81が鞘体86に収容される際検査試薬を該ポート即ち窓87を介して吸収剤試薬マトリックス84に付加しても良い。注意すべきは、サンプル収集マトリックス83の一部を保護膜層85で覆ってサンプル収集マトリックスの透明な区域を提供し、検査ペーパー上の色の現像を観察しても良い。
図9A及び図9Bは、図7のサンプル収集装置の変形されたバージョンを示し、2つのパネル式保護カバー部材91は、図9Aに示されるごとく一片のボール紙を折り畳むことにより形成されている。図9Bに示されるごとくこの変形されたバージョンに用いられているサンプル収集装置は図8A及び図8Bに示されているごとく、また上述したごとく変形されたディップスティック装置81であっても良い。
図9Bにおいて、保護カバー部材91の右のパネルはディップスティック装置81を挿入するための凹所92を備えており、該凹所92は、ディップスティック装置81がカバー部材91内に置かれているが、少なくともサンプル収集マトリックス83の一部分が露出された状態のままである時に、ディップスティック装置81の多くの部分をカバーする保護カバー層93でカバーされている。試薬ポート94は、検査試薬をディップスティック装置81の吸収剤試薬マトリックス84に添加するためのカバー層93に備えられている。カバー部材91の左パネルには窓95が備えられていて免疫クロマトグラフィーの検査ストリップ96に整合している。所望であれば、検査ストリップ96はカバー部材81の左パネルに設けられた位置決め凹所98及び検査ストリップ挿入体97に装荷されていて、使用時、検査ストリップ96がディップスティック装置81及び窓95の双方に対して適正に位置されるのを確実にしても良い。該窓95を介して検査の結果を観察する。
以下の詳細な記載は本発明によるサンプル収集装置に関しており、そのサンプル収集装置はグアヤク及び免疫診断法の双方により、糞便潜血の検出に意図されている。本発明の収集装置は、主要な考慮すべき事柄として最小の製造コストで、しかし重要な二次的な考慮すべき事柄として使用の容易さ及び便利さで開発された。装置は、確立された高速の、完全に自動化された市場で入手可能なやり方で、例えばウェブ取扱い技術で製作するよう設計されているとともに、簡単なそして安価な検査キットのためのベースを提供している。
収集装置の双方は、図1A及び図1Bに示されているごとく、後にディップスティックと呼ぶ細長い収集部材を用いている。吸収剤ペーパーのごとき吸収剤マトリックスはポリカーボネート、マイラー、高衝撃ポリスチレンあるいは防水ボール紙のごとき半剛体裏当て体の一端の片側に接着されている。使用時、ディップスティックは糞便材料に挿入され、また汚されて、試料により吸収剤マトリックスへの完全な、そして均一な浸透を確実にする。次に、余分な糞便材料は、いくつかの可能な手段のうちの1つによりディップスティックから取り除かれる。
例えば、
(i) ディップスティックは、トイレットティッシュペーハーのごとき適宜の、容易に廃棄可能な吸収剤材料により簡単にきれいに掃除することができる。
(ii) 研究所のベンチを覆うのに用いられているごときプラスチックで裏打ちされた吸収剤ペーパーは単純なスリーブに折り曲げることができ、またディップスティックがスリーブから引っ込められる際、そのディップスティックをきれいに掃除するのに用いることができる。あるいは、予め形成されたスリーブを使用できるように準備しておいてもよく、あるいはディップスティックの軸部の回りの所定の位置に既に準備しておいても良い(図2)。
(iii) サンプルを収集後、余分な糞便材料とともに捨てることができる廃棄可能な保護鞘体の形でディップスティックを供給しても良い(図10)。
あるいは、
(iv) 図4A及び図4Bに示されているごとく、(フィルタスクリーンを備えた、あるいは備えていない)剥がれ不透過性のカバーでディップスティックを作っても良く、また糞便を集めた後、カバーは剥され、捨てることができる。
多数の食料及び薬物により生じせしめられ得る起こり得る不正の陽性結果を回避するために、検査の前の数日間グアヤク検査はダイエット規制を必要とする。このことにより、この簡単な検査に寄せられ得る魅力及び信頼性が制限される。イムノをベースに置いた検査により、人間の血液に対する特異性が与えられるが、するにはより高価になり、また複雑になる。
これらの困難性は、最初にグアヤク検査を用いて多量のスクリーン掛けを行い、しかし、ダイエット規制無しに行い、その後に免疫クロマトグラフ検査を用いてグアヤク陽性の試料を確認することにより克服することができる。
本発明の「ディップスティック及び鞘体」なる解決法は、ここに述べたいくつかの変更体のうちの1つに従って、ディップスティックの一方の側はグアヤクペーパーを備えることができ、他方は免疫をベースにした検査のための収集ペーパーを備えることができるので、この検査の計画には理想的である。あるいは、2つのディップスティックを層化して同じ効果を達成することができる。かくて、糞便試料サンプルは双方の検査形式に対して同時に自動的に収集される。
グアヤク陽性の試料を確認する際、試料を含んでいるディップスティックは鞘体から取り外され、ひっくり返され、結果は免疫検査により確認される。これにより、同じ糞便試料に対する結果の確認が可能となる。多くの場合、抽気は間欠的であってもよいので、後の試料に対して確認のための検査を行うことは有用でないかも知れない。
1.グアヤク検査
グアヤク検査は糞便潜血検査の最も一般的な技術である。検査は急速であり、安価で使いやすいが、人間のヘモグロビンに対する特異性に欠ける。代表的な場合(例えば、スミスクライン診断ヘモカルト(SmithKline Diagnostics' Hemoccult))、糞便試料は検査カードの内側の検査ペーパー上で汚され、検査現象のために医師のオフィスあるいは研究所に送られる。現像剤溶液はカードのペーパーの裏側に加えられ、ペーパーにおける青色の現像はヘモグロビンの陽性の検出を示す。いくつかの食物材料(例えば、わさびあるいは食用動物からのヘモグロビン)はグアヤク検査で誤った陽性の結果を生じせしめ得る。
グアヤク法で本発明の収集装置を用いる場合、ディップスティックは収集部材及び検査部材の双方として機能し、吸収剤マトリックスはグアヤク検査ペーパーである。サンプルを上述したごとく収集した後、検査(グアヤク)ペーパーに現像剤溶液を加えることにより、また検査ペーパーを観察することにより直接的に、あるいはディップスティックが透明なプラスチックキャリアを有している場合、そのキャリアを介して間接的に読まれる結果(青色現像)により検査を現像することができる。
必要に応じ、ディップスティックは、図3A及び図3Bに示されているごとき覆い膜体を備えていても良く、該覆い膜体は、吸収剤マトリックスを補充するグアヤク検査ペーパーの一部分が糞便サンプルとの接触から保護されるように半剛体の裏当て体に層化されている。かような装置の使用時、グアヤク検査ペーパーに加えられた現像剤溶液は糞便サンプルから遠ざかる方向にクロマトグラフを取ることが許され、また検査ペーパーの保護された部分にクロマトグラフを取ることが許され、透明なバックグラウンドに対する現像、従って透明な区域に対する現像が許され、検査ペーパー上の色の現像あ観察される。
多くの場合、サンプルの収集は家で患者によりなすことができ、また装置は医師に渡され、次に、その装置は検査を完成させるべく研究所に送られる。これらの場合、掃き清められたディップスティックはペーパー、ボール紙あるいはプラスチックの鞘体、あるいは他の保護カバー部材に挿入され、そのペーパー、ボール紙あるいはプラスチックの鞘体、あるいは他の保護カバー部材には患者の名前と、たぶん、検査指示が記載されている。次に、鞘体からディップスティックを簡単に取り外し、現像剤溶液を加え、そして上述したごとく読み取ることにより研究所での検査を完成することができる。
あるいは、患者、医師、及び検査作業者を、糞便サンプルへの露出から保護するために、鞘体を図5A及び図5Bに示されているごとく構成しても良い。この場合、ディップスティックは透明なプラスチックキャリア裏当て体を有しており、また鞘体あるいは他の保護カバー部材内に置かれ、それによりグアヤク検査ペーパーは鞘体の穴よりも下に置かれる。作業者は孔を介して現像剤溶液の一滴を検査ペーパーに加え、鞘体をひっくり返して、鞘体の反対側にある読み取り窓を介して結果を読む。(付加的な閉じ込め容器の場合、穴を剥すことができる剥し戻された密封層で覆っても良く、また必要ならば窓を透明な密封層で密封しても良い。)
図8A及び図8Bに示されている変形例においては、ディップスティックは、グアヤク糞便収集ペーパーのごときサンプル収集マトリックスと作動可能に接触している上記吸収剤試薬マトリックスを加えることにより変形されている。それ故、検査試薬の流れはディップスティックに沿って変えられている。サンプル収集マトリックスと試薬マトリックスとの間の接合部の区域は、好ましくは保護膜体で覆われており、該保護膜体は糞便汚染物から試薬マトリックスを保護するべく作用する。保護膜体は糞便汚染物のための深さの限界を示すべく、また鞘体に挿入するためのディップスティックの向きを示すべく印刷されている。
これらの変形例で提供される1つの利点は、サンプル収集マトリックスの頂部のところの吸収剤マトリックスが糞便試料の急速な乾燥を助けることである。水分は吸収剤によりサンプル収集マトリックスから引き出され、鞘体における試薬ポートを介して排出される。糞便試料の急速な乾燥は、検体の劣化を防止するために重要である。吸収剤マトリックスは、いずれかの臭気を糞便試料から除去し、あるいは隠すための材料で予め浸込まされていても良い。
吸収剤マトリックスに検査試薬を添加することにより、流れが確実に制御され、整然と、且つ平等に試薬がサンプル収集マトリックスの頂部に適用される。また、グアヤク検査の場合、清浄な吸収剤試薬マトリックスだけが試薬付加ポートに露出されるだけなので、閉じ込め容器は改良される。
この変形された実施例では、ディップスティック収集装置はグアヤクペーパーのバンドを有していても良く、それの下方区域は透明な保護膜により糞便との接触から保護されている。吸収剤材料のバンド(例えば、アールストーム1281ペーパーあるいは939ペーパー(Ahlstorm 1281 or 939 paper)はグアヤクペーパーの上方余白と作動可能に接触している。グアヤクペーパーの上方余白と吸収剤の下方区域とは接着膜体で覆われていて、該接着膜体は吸収剤の糞便との接触から保護するよう作用している。あるいは、吸収剤材料を毛細管装置と交換しても良い。
保護カバー部材即ち鞘体も、試薬が吸収剤ペーパーに直接添加されるのを可能にするよう変形されていて、その吸収剤ペーパーは現像剤をグアヤクペーパーに整然と、且つ等しく適用するための溜として作用する。好ましくは、鞘体は透明なプラスチック材料で形成されていて、それによりグアヤクペーパーの糞便で汚染された表面を露出させることなく、現像剤溶液の下向きの移動をグアヤクペーパーで見えるようにすることができる。
上述したサンプル収集装置は簡単な糞便潜血検査キットが、特に発展途上国及び価格に敏感な市場に利用可能とすることを可能にする。かような検査キットは、適宜の現像剤溶液供給体とともに、バラバラに包装されたディップスティック及び鞘体からなっていても良い。かような検査キットは糞便潜血のためのグアヤク検査の価格をかなり軽減させる。何故なら、ディップスティックは現行の検査システムに相対して最小の、そして安価な材料を用いているからであり、ディップスティックは連続した、高速の、安価な製造法により製造されても良く、それに対し現存する検査にはより多い製造工程と、より複雑さとが伴う。即ち、試料へのディップスティックの挿入により、試料に対する露出が低減され、また、キット内に汚されるスチックあるいはパドルを含ませるという要求事項が回避され、小数のキット構成要素により、また構成要素のコンパクトな性質により、低い包装価格、移送価格及び貯蔵価格が確実にされる。
2.免疫診断検査
免疫診断検査は、糞便潜血検査における人間のヘモグロビンに対する絶対的な特異性(例えば、スミスクライン診断ヘメセレクト(SmithKline Diagnostics' HemeSelect)を可能にするが、検査価格のある増大及び複雑さの増大が必然的に伴う。ある市場では、免疫診断検査は、一般に用いられている食物からの干渉を避けるために、欠くべからざるものである。充分低い価格で利用可能ならば、これらの検査は究極的にグアヤク検査と交換することができる。
本発明のサンプル収集装置を用いて免疫診断検査を行う場合、糞便抽出物を免疫診断検査装置にその後に移送させるための収集機器としてディップスティックを単に作用させても良いし、あるいはサンプル収集のために、また保護鞘体に関連して検査装置として双方にそのディップスティックを用いることができる。ディップスティック上の吸収剤マトリックスは適宜の収集ペーパーであり(例えば、ホワットマンの#1(Whatman's #1))、またディップスティックは、既に述べた通り、糞便材料に挿入され、除去され、清浄にされ、そして保護カバー部材に鞘入れされる。次に、糞便収集マトリックスを直ちに引き抜いて検査サンプルを産出し、あるいはその後の抽出及び検査の終了のために医師の事務所あるいは研究所に送っても良い。ディップスティックの鞘体を解いても良いし、また一滴あるいはそれ以上の滴状抽出試薬の添加により、代表的な場合、PBS−トウィーン20(PBS-Tween 20)のごとき緩衝された洗浄溶液の添加により糞便材料を収集マトリックスから抽出しても良い。
例えば、抽出試薬を水平位置にある収集装置で吸収剤マトリックスに加えても良い。試薬はマトリックスと接触した状態に留まり、それにより試薬へのいずれかのヘモグロビンの導入を可能とする。次に、液体抽出物は、ディップスティックのハンドル端部を単に上げ、液滴をディップスティックから検査装置へ注ぐことにより該ディップスティックから免疫診断検査装置へ移送されても良い。抽出物はEIA検査を行うためのマイクロウェル、チューブあるいは膜体に移送されても良く、あるいは「一段階」診断検査のためのイムノクロマトグラフィー装置のサンプルポート/試料パッドへ移送されても良い。診断検査のための適宜のイムノクロマトグラフィー装置は上述したオーストラリア特許出願第21852/92号(国際特許出願第PCT/US92/04425号)に記載されており、その特許出願の内容は参考としてここに組み込まれている。
本発明の収集装置を用い、且つ特に「価格を意識した」応用例に意図された単純な低価格の診断キットが図6A、図6B及び図6Cに示されている。
糞便試料は鞘体内に挿入されたディップスティック及び吸収剤マトリックス上に集められ、該鞘体はそれの上に患者の名前、免疫診断の検査ストリップの配置を示すマークの付された位置及び検査のための指示が印刷されている。免疫診断の検査ストリップは充分な乾燥剤を乾燥状態に維持した状態で解除可能な容器内にバラバラに包装されている。ストリップを容器から取り、保護ペーパーをそれの下側から取り除いて接着剤を露出させ、ストリップを、鞘体上に概略されている位置に接着剤を介して貼付する。吸収剤マトリックスが置かれているディップスティックの端は検査ストリップのサンプル収容パッドに接触して水平位置に置かれている。抽出試薬は、検査ストリップに試料抽出物を移送するべく傾けられたディップスティック及び吸収剤マトリックスに加えられる。最も免疫クロマトグラフィー的な装置でもってした場合、代表的には結果は検査ストリップに5分内に現像される。
サンプルにいずれかの病原有機体の改良された閉じ込め容器を提供するキットの、周辺がより複雑なバージョンは図7A、図7B、図7C及び図7Dに示されている。
鞘体は図7Aに示されているごとく折られた一片のボール紙から形成されていて2枚のパネルでなるハウジングを与えている。ハウジングは図7B及び図7Cに「開」形態で示されており、また使用前にパネルを折ることにより閉じることができる。
閉じられた(点で接着された)ハウジングは、試料を集め、そして鞘体として作用するディップスティックをパネルAに挿入する患者に支給される。医師はハウジングを開き、検査ストリップをパネルB上の点線で示された位置に接着させる。抽出試薬は、検査ストリップのベースのところで試薬パッドに加えられ、ハウジングは閉じた状態に密封される。液体の流れ経路は図7Dに概略的に示されている通りである。抽出試薬は試薬パッドから、ディップスティックの試料マトリックスを介して(それにより、いずれのヘモグロビンも動員して)、検査ストリップの残りの構成要素に流れる。検査ストリップは透き通ったプラスチック裏当て体上にあり、それにより結果を、閉じたハウジングの窓を介して観察するのを可能にする。
この検査フォーマットは最大の閉じ込め容器並びに使用の容易さを与え、またこの検査フォーマットを利用した免疫クロマトグラフィーによる検査に適した装置は上記したオーストラリア特許出願第21852/92号に記載されている。
図9A及び図9Bは図7A乃至図7Dの装置の変形されたバージョンを図示している。かかる事情なので、患者が鞘体内に戻されたディップスティックを用いて彼ら自身の糞便試料を、検査現像のために健康専門員に集めることが予想される。図7の説明で先に示したごとく、鞘体も、好ましくは検査ハウジングである。
多くの市場に適した、図7の検査フォーマットの変形されたバージョンは図9Bに示されている。図7に示されているフォーマットと違って、この変形されたバージョンでは、検査試薬は、検査ストリップ上の代わりに、ディップスティック上に置かれた試薬パッドに加えられている。注意すべきは、この変形バージョンにおいて、検査される糞便試料の量は、従って検査の感度は上方及び下方保護膜体間の間隙の幅によって制御される。このことは、最適の検査パフォーマンスのために製造時に設定することができ、また制御することができる。この装置のフォーマットは、患者により糞便試料の汚れに対して、また健康専門員によるその後の検査現像のために意図されている。この場合、ディップスティックは患者により汚され、また検査現像に戻されるために検査ハウジングに挿入される。このフォーマットの場合、検査キットは以下のものを有している。即ち、患者に出された1つの検査ハウジング及びディップスティックと、1つの移送エンベロープ(オプション)とを有し、またバラバラに包装された検査ストリップ(乾燥された)と、検査現像のために研究所/健康専門員に出されるバッファのドロッパ瓶とを有している。
このフォーマットを用いた検査方法においては、患者は糞便試料でディップスティックを汚し、次に拭き取られたディップスティックをハウジング(鞘体)に挿入し、現像のためにそれらを(移送エンベロープに)戻す。研究所/健康専門員は検査ハウジングを開き、キーの付された検査ストリップを左のパネルの凹所に挿入し、特定数の試薬の液滴をディップスティックの試薬パッドに加え、次に閉じられた検査ハウジングを密封し、窓を通して結果を標準の態様で読み取る。
ディップスティック及び検査現像を汚すことが同じ場所でなされている事態に対しては、例えば研究所/健康専門員によりなされている事態に対しては、あるいは家での検査のための検査人によりなされている事態に対しては、検査ハウジングを、代わりに検査ストリップで作って出しても良い。
このフォーマットにおいて、検査キットは乾燥した小袋で出された検査ハウジングと、ディップスティックとでなっている。検査法は、作業者がディップスティックを汚し、そしてそのディップスティックを拭き、またそれを検査ハウジングに挿入することを必要としている。検査は、先に述べた通り、試薬をディップスティックに添加することにより始められる。
ある市場では、例えば日本では、患者は、ディップスティック収集装置上の彼女の、あるいは彼の糞便試料を汚すことに気が進まないかもしれず、その代わり検査のための研究所あるいは健康専門員に直接糞便試料を提示することを好むかもしれない。加えて、日本のダイエットにより、グアヤク検査で多くの誤った陽性が生じせしめられ、特定の免疫診断検査を唯一実行可能なオプションとする。
本発明の装置の多数の異なるフォーマットはこの市場での免疫診断検査に特に適している。
第1に、図10に示されている形式の鞘の付されたディップスティック収集装置は全く安価なものとして使用することができ、それ故、マススクリーンプログラムに適している。使用時、かような収集装置は糞便試料に浸され、それにより糞便試料は鞘体の開口を介して吸収剤マトリックスに接触し、次にディップスティック収集装置は取り外され、鞘体が試料容器に捨てられる。次に、適用されたサンプルを有しているディップスティック装置は、検査試薬を添加するための一つあるいはそれ以上のポート即ち開口を備えている保護カバー部材に挿入することができ、並びに一つあるいはそれ以上の読み取り窓を備えている保護カバー部材に挿入することができ、それにより適宜の検査試薬を添加することができ、また検査結果をそのまま保護カバー部材内のディップスティック装置で読み取ることができる。(あるいは、保護カバー部材はベースに密封された検査試薬を有することができ、またディップスティック装置は、挿入時、壊れやすいシールに穴を開けて試薬を自動的に解放し、また検査現像を開始できる。)別のオプションにおいては、適用されたサンプルを有しているディップスティック装置は、該ディップスティック装置の挿入前に、検査試薬が既に存在し、あるいはチューブに加えられた状態で保護カバー部材として透明チューブ等に挿入することができる。
あるいは、ハイブリッドなグアヤク/免疫診断試験も可能である。このハイブリッドな検査において、既に述べた通りグアヤクディップスティック収集装置は、グアヤクペーパー内に作動不能にされた人間のヘモグロビンに特有の抗体のバンドあるいは点を有している。代表的には、抗体は、グアヤクペーパー内での移動を阻止するのに充分な寸法のラテックスビードに被覆されている。グアヤクペーパーの1つの周辺に現像剤を加えることにより、抗体バンドあるいは点のところで人間のヘモグロビンの特定の堆積体及びペーパーを横切って、収集されたサンプルの移動が生じせしめられる。グアヤク現像剤は、抗体の区域における集中された色現像によりこの堆積体を示す。かようなハイブリッドな検査において抗体を使用することにより、ディップスティックが乾燥したパッケージ状態で出され(抗体を保護するために)、また検査が、抗体の劣化を防止するために、糞便を加えた直後に現像されるべきであるということが必要とされる。
3.組み合わされたグアヤク/免疫診断試験
危険な状態での入口における糞便潜血を検出するための価格面で有効なマススクリーンプログラムの場合(例えば、50年及びそれよりも古い)、組み合わされたグアヤク/免疫診断試験も実行可能であり、該組み合わされたグアヤク/免疫診断試験により、グアヤクの陽性が免疫診断フォーマットにより確認されるのが可能となる、(上記アリソンその他、1996年(Allison at al., 1996, supra)参照)。かような組み合わされた検査においては、例えば、図9A及び図9Bに記載されている装置を用いて、ディップスティック収集装置はグアヤク吸収剤マトリックス、即ち細長いキャリアの一方の側と、キャリアの反対側の第2の吸収剤マトリックスとを備えていて免疫診断検査のためのサンプル材料を収集することができる。保護カバー部材は、ディップスティック収集装置を輸送するための鞘体即ちハウジングを提供し、加えて先に述べた通り形状決めされていて検査ハウジングにポートあるいは窓を供給し、検査試薬を加え、またグアヤク検査における結果を読んでいても良い。使用時、ディップスティック収集装置は糞便サンプルに沈められ、もって両側のサンプル材料を収集し、次に余分な材料は、収集装置を保護カバー部材に挿入する前に拭き取られる。
次に、研究所あるいは健康専門員による収集されたサンプルの検査は、単に検査ハウジングとしての保護カバー部材に、そのままにディップスティック装置の片側に対してグアヤク検査を実施することと、グアヤク陽性の結果を確認することが必要とされる場合、バッファを加えることにより、装置の反対側にある吸収剤マトリックスから試料を溶離させることとを有していても良く、溶離された試料は上記オーストラリア特許出願第21852/92号に記載されているごときイムノクロマトグラフィー検査ストリップ上に直接移送される。
かような組合体であるグアヤク/免疫診断検査は、同じ糞尿試料に対して2つの形式の検査が可能となり、かくてグアヤク陽性検査結果の直接の免疫診断の確認が可能となるという重要な利点を与える。特に、その検査により、危険な状態での人工の価格面で有効なマススクリーンのためのシステムが提供され、グアヤクスクリーンはダイエット規制無しに実施することができ、また上述した通りグアヤク陽性結果を、同一の試料に対する免疫診断法により確認することができる。
上記検査キットでもってした場合、免疫クロマトグラフィー検査は、ディップスティック収集装置が、非常に高速な、安価な製造法を用いて多量に生産することができるので、地方を開発するのに実行可能であるよう充分安価にすることができ、鞘体は、ディップスティック収集装置を検査位置に移送するのに、また検査それ自体のためのベース及び指示カードとしても作用し(このことは材料の用い方及びキットの複雑さを合理的にする)、乾燥された容器でのバラバラの包装を介して検査ストリップは箔の小袋での個々の乾燥された包装に対する通常の高価な要求事項を回避し、また最小の寸法及び再小数の検査構成要素により安価な包装、貯蔵及び移送コストが確実にされる。

Claims (34)

  1. サンプル収集装置であって、該サンプル収集装置が、
    (a)細長いディップスティックであって、該ディップスティックに貼付された少なくとも一つの吸収剤マトリックスを有する細長いディップスティックからなる収集部材と、
    (b)前記収集部材用のほぼ平らな保護ハウジングであって、該保護ハウジングは前記収集部材から分離しており、前記収集部材は前記保護ハウジングに対して取外し及び交換可能であり、前記保護ハウジングはほぼ平らで、重なり合った第1及び第2のパネルを有し、第1及び第2のパネルは組合わされてそれらの間に細長い内部凹所を形成し、該内部凹所は、前記収集部材と組み合わされる際、少なくとも前記収集部材の前記吸収剤マトリックスを受入れるようにされている、保護ハウジングとを有しており、
    前記保護ハウジングには、パネルを通って前記内部凹所に延在する少なくとも一つの窓が形成されており、収集部材が保護ハウジング内に組み入れられた時、前記窓が吸収剤マトリックスの少なくとも一部に対応するように、前記窓は位置されている、サンプル収集装置。
  2. 請求の範囲第1項記載のサンプル収集装置において、前記ディップスティックが、プラスチック材料、防水ボール紙、耐水ボール紙の群から選定された材料からなる、サンプル収集装置。
  3. 請求の範囲第1項記載のサンプル収集装置において、前記ディップスティックは、透明又は半透明な材料からなる、サンプル収集装置。
  4. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記保護ハウジングの前記内部凹所が前記収集部材のほぼ全長を受け入れる、サンプル収集装置。
  5. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記保護ハウジングが、プラスチック材料、防水ボール紙、耐水ボール紙、積層材料から選択された水を通さない非吸収剤材料からなる、サンプル収集装置。
  6. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、該サンプル収集装置が保護ハウジングの窓を覆う除去可能な密封層をさらに有している、サンプル収集装置。
  7. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、保護ハウジングには、少なくとも一つの追加の窓が設けられており、少なくとも部分的に透明である収集部材の使用と共に、前記追加の窓がサンプル収集装置によって行われたテスト結果を読むための開口を提供するように、前記追加の窓が位置されている、サンプル収集装置。
  8. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記保護ハウジングが壊れやすいシールによって密封された少なくとも一つの試薬をさらに有しており、それにより、前記収集部材が前記保護ハウジング内に挿入された時、前記壊れやすいシールが破かれる、サンプル収集装置。
  9. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記保護ハウジングが、前記収集部材を受け入れるようにされた第1の対向可能な構成要素と、第2の対向可能な構成要素とを有していて、前記第1及び第2の対向可能な構成要素が互いに対向される、サンプル収集装置。
  10. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、吸収剤マトリックスの少なくとも一部がグアヤグで含浸されている、サンプル収集装置。
  11. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記収集部材が複数の吸収剤マトリックスを有していて、前記吸収剤マトリックスの一つの少なくとも一部がグアヤグで含浸されている、サンプル収集装置。
  12. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、該装置が、サンプル中の検体を検出する手段を備えた検査ストリップをさらに有している、サンプル収集装置。
  13. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記保護ハウジングが概ね平坦な形状を有した鞘である、サンプル収集装置。
  14. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記保護ハウジングが概ね平坦な形状を有した一体物の鞘である、サンプル収集装置。
  15. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記保護ハウジングがフレキシブルな鞘である、サンプル収集装置。
  16. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記吸収剤マトリックスは、フィルタペーパー、セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、焼結ガラス、フリース、及び不織合成材、多孔性合成材の群から選定された吸収剤マトリックスである、サンプル収集装置。
  17. 請求の範囲第16項に記載のサンプル収集装置において、前記吸収剤マトリックスがフィルタペーパーである、サンプル収集装置。
  18. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、吸収剤マトリックスは吸収剤試薬マトリックスと流体連通しているサンプル収集マトリックスであり、吸収剤マトリックスに加えられた試薬は前記収集部材に沿って流れることができるとともに前記サンプル収集マトリックスに流れることができる、サンプル収集装置。
  19. 請求の範囲第18項記載のサンプル収集装置において、前記サンプル収集マトリックスと前記吸収剤試薬マトリックスとの間の接合部の少なくとも区域は不透過性の保護層で覆われていて、サンプルが前記サンプル収集マトリックスに適用される際、前記吸収剤試薬マトリックスの汚染を阻止している、サンプル収集装置。
  20. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、吸収剤マトリックスは毛細管手段と流体連通しているサンプル収集マトリックスであり、吸収剤マトリックスに加えられた試薬は前記収集部材に沿って流れることができるとともに前記サンプル収集マトリックスに流れることができる、サンプル収集装置。
  21. 請求の範囲第20項記載のサンプル収集装置において、前記サンプル収集マトリックスと前記毛細管手段との間の接合部の少なくとも区域は不透過性の保護層で覆われていて、サンプルが前記サンプル収集マトリックスに適用される際、前記毛細管手段の汚染を阻止している、サンプル収集装置。
  22. 請求の範囲第1項に記載のサンプル収集装置において、前記収集部材は保護カバー層によって少なくとも部分的に覆われている、サンプル収集装置。
  23. 請求の範囲第22項に記載のサンプル収集装置において、前記保護カバー層は取り外し可能である、サンプル収集装置。
  24. 請求の範囲第22項に記載のサンプル収集装置において、前記保護カバー層は前記吸収剤マトリックスの少なくとも一部を露出させる少なくとも一つの窓を有している、サンプル収集装置。
  25. 請求の範囲第24項に記載のサンプル収集装置において、フィルター材料が吸収剤マトリックスの露出された部分の上に位置している、サンプル収集装置。
  26. サンプルにおける検体を検出及び/又は確認するための分析装置であって、
    (a)細長いディップスティックにして、該ディップスティックに貼付された少なくとも一つの吸収剤マトリックスを有する細長いディップスティックからなる収集部材と、
    (b)前記収集部材用のほぼ平らな保護ハウジングであって、該保護ハウジングは前記収集部材から分離しており、前記収集部材は前記保護ハウジングに対して取外し及び交換可能であり、前記保護ハウジングはほぼ平らで、重なり合った第1及び第2のパネルを有し、第1及び第2のパネルは組合わされてそれらの間に細長い内部凹所を形成し、該内部凹所は、前記収集部材と組み合わされる際、少なくとも前記収集部材の前記吸収剤マトリックスを受入れるようにされている、保護ハウジングと、
    (c)前記収集部材によって収集されたサンプル中の検体を検出する手段を有し、前記保護ハウジングには、パネルを通って前記内部凹所に延在する少なくとも一つの窓が形成されており、収集部材が保護ハウジング内に組み入れられた時、前記窓が吸収剤マトリックスの少なくとも一部に対応するように、前記窓は位置されている、分析装置。
  27. 請求の範囲第26項に記載の分析装置において、前記検体を検出するための前記手段は、前記吸収剤マトリックスの少なくとも一部に含浸させたグアヤクを有している、分析装置。
  28. 請求の範囲第26項に記載の分析装置において、前記保護ハウジングは概ね平坦な形状を有した鞘である、分析装置。
  29. 請求の範囲第26項に記載の分析装置において、前記保護ハウジングが概ね平坦な形状を有した一体物の鞘である、分析装置。
  30. 請求の範囲第26項に記載の分析装置において、前記検体を検出する前記手段が前記サンプル中の前記検体を検出する検査ストリップを有している、分析装置。
  31. 請求の範囲第30項に記載の分析装置において、前記検査ストリップはクロマトグラフ媒体を含んでいる、分析装置。
  32. 請求の範囲第30項に記載の分析装置において、前記検査ストリップは前記収集部材上に置かれるようにされている、分析装置。
  33. 請求の範囲第30項に記載の分析装置において、前記検査ストリップは前記保護ハウジングと一緒にされるようになっている、分析装置。
  34. 請求の範囲第33項に記載の分析装置において、前記保護ハウジングは、前記収集部材を受け入れるようにされた第1の対向可能な構成要素と、第2の対向可能な構成要素と、を有しており、
    前記検査ストリップは前記第2の対向可能な構成要素と結合されるようにされており、前記サンプルを前記検査ストリップに接触させるように、前記第1及び第2の対向可能な構成要素は互いに対向されうる、分析装置。
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